JPH0578823A - 金属蒸発装置 - Google Patents

金属蒸発装置

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JPH0578823A
JPH0578823A JP23930391A JP23930391A JPH0578823A JP H0578823 A JPH0578823 A JP H0578823A JP 23930391 A JP23930391 A JP 23930391A JP 23930391 A JP23930391 A JP 23930391A JP H0578823 A JPH0578823 A JP H0578823A
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JP
Japan
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metal
surface tension
temperature
generated
molten
Prior art date
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Pending
Application number
JP23930391A
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English (en)
Inventor
Hajime Yamamoto
元 山本
Harumi Wakana
晴美 若菜
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】蒸発材料となる金属2を封入したるつぼ1、金
属2の表面を局所加熱し金属2を溶融させるとともに、
溶けた金属2の表面に金属2とは異なる元素を注入する
中性粒子発生手段9、及び金属表面を選択的に予備加熱
する手段から構成される。 【効果】溶融した金属の表面に異物質が溶け込み、金属
の表面張力の温度特性を変えることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属蒸着などで用いる金
属の蒸発装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸着装置などの金属蒸発装置では
図2に示すように、るつぼ1の中に材料となる金属2を
いれ、この金属を電子ビーム3で溶かし、高温に加熱す
ることによって蒸気4を発生させている。生じた蒸気4
は金属表面と向かい合って配置したターゲット5の面上
に衝突付着させることによって、ターゲット表面に金属
箔膜を形成させている。通常、電子ビームの強度は照射
点中心6が最も強く、照射点中心から外側に行くにつれ
て弱くなるから、溶けた金属の表面温度Tは、図3に実
線で示すようにビーム中心部で高く、周辺に行くほど低
くなる。このため破線で示すように、溶融した金属の液
面では中央部に表面表力σが周りの表面に比べて小さく
なる(後述するように、金属の表面張力は温度の関数
で、純粋な金属では温度が上昇すると減少する)。この
ため、表面上では中央部から外側に向かった接線方向の
力が発生し、図2で矢印で示したような循環流7が生じ
る。この流れによって中心部に入った熱は液面に沿って
外側に運ばれ、実際の溶融液面の温度分布は、点線が示
すように水平方向に広がった、全体として温度の低い分
布となってしまう。蒸発効率を高めるには、金属表面の
温度、特に、電子ビーム照射点を出来るだけ高くするこ
とが好ましい。しかし、従来の装置では、上記したよう
に、表面張力によって表面の温度分布が平坦化し、全体
の温度が低くなるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の金属蒸発装置で生じていた問題、即ち、表面張力によ
る外方向への流れを抑制し、この流れによる中心部から
周辺部へ移動する熱量を低減することにより、照射点の
近くの表面温度を可能なかぎり高め、蒸発効率を高くす
る装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
め、本発明では照射点近傍の溶融液面に被溶融金属とは
異なる物質(元素)を添加する手段を有する。これによ
って、照射点近傍の表面張力が周辺の表面張力に比べ大
きくなるようにする。
【0005】一般的に、純粋な金属の表面張力は温度の
関数で数1の様な一次の関数で表される。
【0006】 σ(T)=A−BT …(数1) ここで、σ(T)は表面張力(N/m)、Aは定数、B
は表面張力の温度係数(N/mK)である。この場合、
表面張力は温度の上昇と共に減少する。しかし、合金の
ように二成分以上の流体になると表面張力は温度のほか
に表面上の成分濃度の関数にもなり、ある成分濃度以上
の範囲では温度上昇による効果より大きく現れる。従っ
て、温度の最も高い照射点の近くに被溶融金属とは異な
る物質(元素)を添加すれば、図4に示すように、その
点の異種元素の濃度Cを高くすることが出来、この結
果、表面張力σを周辺の表面張力に比べ高く保つことが
できる。本発明で添加する異物質は硫黄などのハロゲン
元素が使える。たとえば、鉄に異物質として硫黄が16
0ppm 以上含まれていると、表面張力の温度効果をゼロ
に出来る事が知られている。
【0007】本発明は溶融した金属の表面上への異物質
添加手段として、中性粒子注入法を用いる。
【0008】
【作用】異物質の添加手段によって金属の表面張力が、
照射点から外側に向かって減少するため、溶融した金属
の自由表面上では外周部から中心部に向かった流れが発
生する。このため金属内に入った熱が外側に拡散され
ず、ビーム中心部分の温度を高めることが出来る。この
結果として蒸発効率が向上する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。図1は本発明となる一実施例の構成を示したもので
ある。この実施例では封入器8に中性粒子(原子)照射
装置9を取り付けてあり、金属の表面に所定の種類の中
性原子10を高速で照射出来る。照射点6の近くでは金
属はこの粒子の運動エネルギが熱に変わるため溶け始め
る。この際、中性原子10は照射点で溶融した元の金属
表面に注入されるので照射点近傍の異種元素の濃度は周
りの濃度に比べ高くなり、表面張力が大きくなる。これ
によって溶融した金属内では破線で示すような外側から
中心部に向かう循環流7が発生し、吸収した熱エネルギ
は照射点近くに閉じ込められる。
【0010】図5に他の実施例を示す。この例ではるつ
ぼ1の壁の両側に電極11が組み込まれており、外部か
ら電流が供給される様になっている。電流12は交流で
も直流でも良い。電極は金属表面の近くに取り付けてあ
り、電流は表面の近くを集中して流れ、金属2の表面近
くはジュール加熱され温度は高められる。これによっ
て、中性粒子発生装置9の負担は軽くなり、中性粒子1
0のエネルギが低くても照射点近傍の温度は十分高くす
ることが出来る。
【0011】図6にもう一つの実施例を示す。この例で
は金属表面に直接電流を通電して加熱するかわりに、金
属表面を誘導加熱によって加熱する。金属表面の近くに
誘導コイル13が配置されておりこのコイルに高周波電
流14を供給出来るようになっている。コイル周辺には
図5の点線で示すように交番磁界15が発生する結果、
金属表面に渦電流が発生して金属表面が局所的に加熱さ
れる。なお、誘導コイル13を図6に示すように照射点
をはさんで両側に配置しておくと、温度の高い点が両側
にできる結果、照射点近くの温度を高くでき、しかも温
度勾配を緩くすることが出来る。これによって、蒸発効
率を高めることが出来る。
【0012】図7に他の実施例を示す。この例では、金
属2の表面温度を制御するために、表面温度(この例で
は照射点温度で代表させた)を測定監視する温度計(た
とえば光温度計)16を封入器8に取り付けてある。温
度計16の信号を比較器17に入れ、所定の温度設定値
18と比較する。両者間の偏差信号19に応じて電流回
路に組み込んだ抵抗値を変化させ、金属表面に流れる電
流12を調節出来るようにしてある。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば表面張力による外周部へ
の熱の拡散が抑制でき、照射点近くの金属表面温度を高
くする事が出来る。これによって入力した熱エネルギを
蒸発に有効に利用出来、蒸発効率を向上することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の説明図。
【図2】従来の金属蒸発装置の説明図。
【図3】溶融金属の表面温度分布と表面張力分布との関
係の説明図。
【図4】溶融金属の表面上の異常元素濃度分布と表面張
力分布との関係の説明図。
【図5】本発明の第二実施例の説明図。
【図6】本発明の第三実施例の説明図。
【図7】本発明の第四実施例の説明図。
【符号の説明】
1…るつぼ、2…金属、3…電子ビーム、4…蒸気、5
…ターゲット、6…照射点、7…循環流、8…封入器、
9…中性粒子発生装置、10…中性粒子。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属を加熱,溶融させて蒸発させる装置に
    おいて、溶融した前記金属の表面の一部分に前記金属と
    は異なる異物質を添加することにより、前記金属の表面
    張力を局所的に変化させる手段を組み込んだことを特徴
    とする金属蒸発装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記金属の表面の加熱
    と異物質の添加のために、加速した中性原子を前記金属
    の表面に衝突させる手段を用いた金属蒸発装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記金属の表面部分を
    選択的に加熱出来る手段を組み込み、前記中性粒子の衝
    突と併用して前記金属の表面を加熱する金属蒸発装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記金属の表面の選択
    的加熱手段として、電流を前記金属の表面に強制的に流
    す方法を採用した金属蒸発装置。 【請求項4】請求項3において、前記金属の表面の選択
    的加熱手段として、渦電流を金属表面に強制的に流す方
    法を採用した金属蒸発装置。
JP23930391A 1991-09-19 1991-09-19 金属蒸発装置 Pending JPH0578823A (ja)

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JPH0578823A true JPH0578823A (ja) 1993-03-30

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005003402A3 (en) * 2003-07-03 2005-09-22 Ifire Technology Corp Hydrogen sulfide injection method for phosphor deposition

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005003402A3 (en) * 2003-07-03 2005-09-22 Ifire Technology Corp Hydrogen sulfide injection method for phosphor deposition
US7585545B2 (en) * 2003-07-03 2009-09-08 Ifire Ip Corporation Hydrogen sulfide injection method for phosphor deposition

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