JPH0577132U - 電子部品供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品整列を短時間で行なって供給を速やかに
行なえる電子部品供給装置を提供すること。 【構成】 所定の形状を成す多数のリ−ドレス電子部品
Ｄを貯蔵する部品貯蔵室２と、部品貯蔵室２の下方に設
けられ該貯蔵室２の下端と絞り通路４を介して連通する
エア−室３と、エア−室３内に斜め下向きに設けられ電
子部品Ｄを一定の向きで受容する部品整列溝５ａと、エ
ア−室３側面に設けられ部品整列溝５ａの下端上側に該
溝５ａと直交する方向にエア−を吹き込むエア−吹出孔
６と、エア−室３の下方に設けられ部品整列溝５ａの下
端と連通する部品搬送通路７，９とから、電子部品供給
装置を構成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、リ−ド線を有しない電子部品を一定の向きに並べて供給する電子部 品供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

リ−ド線を有しない電子部品（以下、単に部品と言う）、例えば円柱形を成す インダクタ，コンデンサ等の部品を長手方向に一列に並べて供給可能な装置を開 示するものとして、特開昭６２−２８０１２９号公報が知られている。

【０００３】 同公報で開示される供給装置は、部品を貯蔵するチップ貯蔵室と、該チップ貯 蔵室の下方にゲ−トを介して設けられた二次貯留室と、該二次貯留室の下端に形 成されたチップ整列孔と、二次貯留室に設けられた噴気口とを具備し、噴気口か ら二次貯留室内に間欠的に空気を噴出させることで該室内にある部品を吹きほぐ し、吹きほぐしの後に落下する部品の幾つかをチップ整列孔に所定向きで受容し て該部品をチップ整列孔の下端から供給している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の供給装置では、噴気口から噴出される空気によって部 品を間欠的に舞い上げているだけなので、落下する部品をチップ整列孔で受容す るにもその確率が極めて悪く、また空気を連続的に噴出できないことから部品が 整列されるまでにかなりの時間を要し、且つ供給速度も遅くなる難点がある。

【０００５】 本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、部品整 列を短時間で行なって供給を速やかに行なえる電子部品供給装置を提供すること にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため、本考案では、所定の形状を成す多数のリ−ドレス電 子部品を貯蔵する部品貯蔵室と、部品貯蔵室の下方に設けられ該貯蔵室の下端と 絞り通路を介して連通するエア−室と、エア−室内に斜め下向きに設けられ電子 部品を一定の向きで受容する部品整列溝と、エア−室側面に設けられ部品整列溝 の下端上側に該整列溝と直交する方向にエア−を吹き込むエア−吹出孔と、エア −室の下方に設けられ部品整列溝の下端と連通する部品搬送通路とから、電子部 品供給装置を構成している。

【０００７】

【作用】

本考案に係る電子部品供給装置は、エア−吹出孔からエア−室内にエア−を吹 き出した状態で部品貯蔵室内に所望の電子部品を投入することで使用される。

【０００８】 部品貯蔵室内に投入された電子部品は、エア−室内で循環するエア−の風圧に より絞り通路位置でその下方移動を抑制される。

【０００９】 絞り通路位置で待機する電子部品は、エア−室内で循環するエア−の流れに誘 導され同時にその向きを矯正されながら部品整列溝内に受容される。この整列作 用は絞り通路位置で待機する電子部品に対して順次行なわれる。部品整列溝内に 一定の向きで並んだ電子部品は、該整列溝から部品搬送通路に向かうエア−の流 れによって該搬送通路に沿って移動する。

【００１０】

【実施例】

図１乃至図７は本考案の一実施例を示すもので、図１は電子部品供給装置の側 面図、図２は装置本体の縦断面図、図３は図２のＡ−Ａ線拡大断面図、図４は図 ３に対応する斜視図、図５乃至図７は部品整列の作用説明図である。

【００１１】 まず、図１乃至図４を参照して実施例に示した電子部品供給装置の構成につい て説明する。

【００１２】 同図において、１は装置本体で、少なくとも側面部分を透明に形成され後述す るベ−ス８上に固定配置されている。

【００１３】 ２は装置本体１内に形成された部品貯蔵室で、上端を開口した五角形状を成し ている。図示を省略したが、部品貯蔵室２内には図４に示した円柱形の電子部品 Ｄ（以下、単に部品と言う）が多数収容される。

【００１４】 ３は装置本体１内の部品貯蔵室２の下方に形成されたエア−室で、二等辺三角 形を逆さにした形状を成している。図示例では、部品貯蔵室２の右斜面とエア− 室３の右斜面とを同一斜面として形成したものを示してある。

【００１５】 ４は絞り通路で、部品貯蔵室２とエア−室３との間、詳しくは上記斜面上の境 界部分に形成され、部品Ｄが容易に通過できるだけの断面形を有している。

【００１６】 ５は整列レ−ルで、上記エア−室３の絞り通路４側の斜面の中央にその下端か ら絞り通路４に下端に亘って直線状に膨出形成されている。また、整列レ−ル５ の上面には部品Ｄの径よりも僅かに大きな幅及び深さを有するコ字形の部品整列 溝５ａが直線状に設けられ、またその上端には略水平な案内面５ｂが形成されて いる。

【００１７】 ６はエア−吹出孔で、上記エア−室３の一側面における部品整列溝５ａの下端 上側に該整列溝５ａと直交する向きで形成されている。このエア−吹出孔６は、 エア−通路６ａを介して該装置本体１背面のエア−供給口６ｂに通じている。図 示を省略したが、エア−供給口６ｂにはエア−コンプレッサ等のエア−供給源が 接続される。

【００１８】 ７は装置本体１内のエア−室３の下方に形成された第１部品通路で、上記部品 整列溝５ａと同じ断面形を有している。この第１部品通路７は、部品整列溝５ａ から装置本体１の底面に向かい該整列溝５ａと同一傾斜角度で貫通している。

【００１９】 ８はベ−スで、前後方向に長く形成されその後端部上面で上記装置本体１を固 定支持している。このベ−ス８には、上記第１部品通路７と連通する第２部品通 路９が後端部上面から前端部上面に亘って形成されている。この第２部品通路９ は前端にストッパ９ａを有し、同部分を取出口９ｂとして開口している。本実施 例ではこの第２部品通路９と上記第１部品通路７とで部品搬送通路が構成されて いる。

【００２０】 次に、図５乃至図７を参照して上述した電子部品供給装置における部品供給動 作について説明する。

【００２１】 まず、エア−供給口６ｂに接続された図示省略のエア−供給源を作動させ、エ ア−吹出孔６からエア−室３内にエア−を吹き出し、同状態で部品貯蔵室２内に 部品Ｄを投入する。

【００２２】 エア−吹出孔６から吹き出されたエア−は、図３に実線矢印で示すように他方 の側面に衝突し、衝突後のエア−は図５に示すようにその大半が該側面に沿って 上方に流れ、上壁からエア−吹出孔６側の側面に沿って下方に流れ循環する。エ ア−室３内で循環した後のエア−は、絞り通路３及び部品貯蔵室２を通じ、また 第１，第２部品通路７，９を通じて外部に抜け出る。

【００２３】 部品貯蔵室２内に投入された部品Ｄは、図５に示すように、エア−室３内で循 環するエア−の風圧及び絞り通路３から部品貯蔵室２に向かうエア−の流れによ って、絞り通路位置４でその下方移動を抑制される。

【００２４】 絞り通路４位置で待機する部品Ｄ、特に案内レ−ル５の案内面５ｂ付近の部品 Ｄは、図６に示すように、同部分で巻き込むエア−の流れに誘導されて案内面５ ｂから部品整列溝５ａ内に入り込む。同図では部品整列溝５ａ内に部品Ｄが平行 に入り込んだ状態を示してあるが、該整列溝５ａ内に部品Ｄが垂直或いは斜めに 入り込んだ場合でも、該部品Ｄの突出部分に当たる風圧でその向きを平行に矯正 することが可能である。

【００２５】 上記の整列作用は絞り通路４位置で待機する部品Ｄに対して順次行なわれ、実 際には図７に示すように部品整列溝５ａ内には短時間のうちに部品Ｄが長手方向 に一列に並ぶ。図７の状態で仮に整列溝５ａ内に部品Ｄが垂直或いは斜めに入り 込んだまま下方移動した場合でも、該部品Ｄをエア−吹出孔６位置の強い風圧で 吹き飛ばして絞り通路４位置に戻すことができる。

【００２６】 部品整列溝５ａに並んだ部品Ｄは、該整列溝５ａから第１部品通路７に向かう エア−の流れによって自重滑動を伴いながら該第１部品通路７と第２部品通路９ に沿って順に移動し、先端の部品Ｄが取出口９ｂに送り込まれる。

【００２７】 取出口９ｂに送り出された部品Ｄは図１に示すような吸着ノズルＮによって随 時取り出され、該取出口９ｂには後続部品が送り込まれる。

【００２８】 このように本実施例では、エア−吹出孔６から吹出されるエア−をエア−室３ 内で循環させることにより、部品貯蔵室２内の部品Ｄの下方移動を絞り通路４位 置で抑制しつつ、該絞り通路４位置で待機する部品Ｄをエア−室３内の部品整列 溝５ａ内に順次誘導して長手方向に一列に並べることができ、連続的なエア−吹 出しを可能にして部品Ｄの整列及び供給を短時間で速やかに行なえる。

【００２９】 尚、上記実施例では円柱形の部品を例に上げたが、リ−ド線を有しないもので あれば角柱形や楕円形等の他の形状の部品を供給対象とすることが可能である。 また、部品整列溝に部品が入り込み易いように、該整列溝の形状を図８に５´で 示すように上方に向かって幅広になるように形成してもよい。

【００３０】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案によれば、エア−吹出孔から吹出されるエア−を エア−室内で循環させることにより、部品貯蔵室内の部品の下方移動を絞り通路 位置で抑制しつつ、該絞り通路位置で待機する部品をエア−室内の部品整列溝内 に順次誘導して長手方向に一列に並べることができ、連続的なエア−吹出しを可 能にして部品の整列及び供給を短時間で速やかに行なえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す電子部品供給装置の側
面図

【図２】装置本体の縦断面図

【図３】図２のＡ−Ａ線拡大断面図

【図４】図３に対応する斜視図

【図５】部品整列の作用説明図

【図６】部品整列の作用説明図

【図７】部品整列の作用説明図

【図８】部品整列溝の他の実施例を示す部分上面図

【符号の説明】

１…装置本体、２…部品貯蔵室、３…エア−室、４…絞
り通路、５ａ，５ａ´…部品整列溝、６…エア−吹出
孔、７…第１部品通路、９…第２部品通路、Ｄ…部品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の形状を成す多数のリ−ドレス電子
   部品を貯蔵する部品貯蔵室と、 部品貯蔵室の下方に設けられ該貯蔵室の下端と絞り通路
   を介して連通するエア−室と、 エア−室内に斜め下向きに設けられ電子部品を一定の向
   きで受容する部品整列溝と、 エア−室側面に設けられ部品整列溝の下端上側に該整列
   溝と直交する方向にエア−を吹き込むエア−吹出孔と、 エア−室の下方に設けられ部品整列溝の下端と連通する
   部品搬送通路とを具備した、 ことを特徴とする電子部品供給装置。