JPH0575502B2 - - Google Patents
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- JPH0575502B2 JPH0575502B2 JP23722389A JP23722389A JPH0575502B2 JP H0575502 B2 JPH0575502 B2 JP H0575502B2 JP 23722389 A JP23722389 A JP 23722389A JP 23722389 A JP23722389 A JP 23722389A JP H0575502 B2 JPH0575502 B2 JP H0575502B2
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- thermocouples
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Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は連続鋳造における鋳型内の鋳片のブレ
ークアウトを検知する方法に関する。 [従来の技術] 連続鋳造においては鋳型内での溶鋼の正常な凝
固シエルの発達は鋳片の表面欠陥及び内部欠陥等
の防止から重要であり、しかも不安定な凝固シエ
ルの生成は特に拘束性のブレークアウトの原因と
なる。このブレークアウトの発生は鋳造中断や設
備損傷といつた重大な事故となり、連鋳本体の高
歩留、高生産性といつた特徴をも阻害する。 更に、このブレークアウトは近年の多品種と高
級化、及びこれ等品種の高生産性指向による高速
鋳造化に伴つてより顕著に現われている。従つ
て、これ等のブレークアウトを予知あるいは予防
する方法として、鋳型内に熱電対を埋設し、この
温度を検知することにより行なつている。 この代表的なものとして、特開昭58−148064号
公報の如く、連続鋳造設備の鋳型壁面に複数の熱
電対を埋設し、これらの熱電対中の一つの熱電対
の検出温度が検出温度が検出平均温度より、一旦
上昇してから下降したことを検出し、この一つの
熱電対に隣接した他の少なくとも一つの熱電対
で、続いて上記検出温度の温度変化パターンが検
出されたときを、ブレークアウト発生として予知
するか、あるいは特開昭55−84259号公報のよう
に、連続鋳造用の鋳型銅板4面のうち、2面以上
の各面において、1ケ所以上のところで温度を検
出し、これらの温度を互いに比較し、その温度差
を指標にしつつ鋳片ブレークアウト発生の事前現
象を検知するとともに、鋳込速度を調節する等の
方法が提案されている。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、鋳型幅方向に設けた熱電対の検
出平均温度より上昇し、次に下降すること及びこ
の際に隣合う熱電対の温度変化を見る場合、又は
鋳型の2面以上の各面において1箇所以上の温度
を検知比較する場合も、鋳型の幅方向の温度変化
のみを検知するために、以下の問題点がある。 まず、鋳型表面温度は、定常状態においても常
に一定値を示すわけではなく、鋼種、構造速度、
湯面変動等により温度は鋳型内面幅方向あるいは
上、下方向で上昇、下降をくり返すことが多い。
特に、短辺近傍の熱電対はその傾向大である。こ
の原因としては、モールドとシエル間のエアーギ
ヤツプ、パウダー流入不均一、湯面変動等が主因
と考えられる。 従つて、鋳型内面の幅方向における温度変化、
あるいは鋳型の上、下方向の温度変化のみを検知
しても、誤検出及び未検出が増加してその検知精
度が大幅に低下し実用化し難い。更にまた、定常
状態と推考される鋳造時においても、前述の温度
変化が大きいこと、あるいは温度変化量が小さい
領域であつてもブレークアウトを生ずることがあ
る。このことは基準温度の下方設定によつて未検
出は減少するが、誤検出が多発する。一方温度の
上方設定によつて誤検出は減少できても、未検出
が増加しそのいずれをも実用に際して問題点を有
している。 本発明は、これ等従来のブレークアウトの検出
方法の問題点である誤検出と未検出を同時に解決
し極めて精度の高いブレークアウトの検出方法を
提供することにある。 [課題を解決するための手段] 本発明者等は連続鋳造における従来のブレーク
アウトの予知方法とブレークアウトの発生形態及
び鋳型内面温度変化要因について種々の調査と研
究を行なつた結果以下の知見を得た。 まず、連続鋳造の鋳型内面温度は鋳型内面の幅
方向においては、パウダーの流入のバラツキ、及
び凝固シエルと鋳型面のエアーギヤツプ、あるい
は鋳造速度や鋼種によつて温度の上昇、下降を生
じる。従つて鋳型幅方向での検知のみでは誤検知
となる。 また、鋳型内面の上、下方向での測温では湯面
の変動、鋳造速度の変動等から鋳型内面温度が上
昇し、これをブレークアウトとして誤検出する。
また、これ等の温度変動は幅方向、あるいは上、
下方向での単独温度変化では誤検出を生ずるが、
幅方向と上、下方向を同時に満足する場合は極め
て検知精度が高いことが判明した。 しかも、これ等の温度変化を前期測定値のピー
ク値との温度変化量で見ることで、小さい破断
(小ブレークアウト状態)や低速鋳造時あるいは
パウダー流入条件変動に伴なう低温域のブレーク
アウトをも検知識別できることを知見し得た。 本発明はこれ等の知見をもとになされたもので
あり、鋳型内の幅方向及び上下方向に複数の熱電
対を配設し、該熱電対の上段のいずれか1個と、
この熱電対と隣合ういずれかの熱電対の温度が各
前期測定のピーク値に対して各々5℃以上に上昇
し、且つ前記の上段相当部位の下段熱電対が10秒
以内に該下段熱電対の前期測定のピーク値に対し
て5℃以上上昇した時点をブレークアウトとする
ことにある。 ここでブレークアウトを検知し、且つその精度
を上げるには、鋳型の上段幅方向においていずれ
かの1個とこれと隣合ういずれかの熱電対が上昇
し、この後に前記の上段に対応する下段熱電対も
上昇した時にブレークアウトとして判別する。 この理由は鋳型内面の幅方向の温度は連続鋳造
時におけるパウダーの流入不良や凝固シエル、鋳
型内面とのエアーギヤツプ及び鋳造速度の影響を
受けやすく、ブレークアウトでなくても同様の形
態を現出する場合がある。 しかし、幅方向の測温判別に上下方向の測定判
別を付加することで、鋳型下部での冷却と変動の
緩和により、上部の変動が分別されて非ブレーク
アウトの測温異常が全て識別除外される。更に、
鋳型の上下方向では破断の小さいブレークアウト
や低速鋳造時のブレークアウトが未検知になる
が、同様に上段幅方向と合せ判別することで小破
断や湯面変動等による測定異常の非ブレークアウ
トが全て識別除外できる。 また、測定温度は各熱電対とも温度の上昇時よ
り前期における複数の測温値内のピーク値に対し
て5℃以上上昇した場合を識別する。これは前期
の測定値内ピーク値との偏差量で判別することに
より、温度上昇があつた場合にそれがシエル破断
によるものが、通常の温度変動によるものかの判
定が可能となり、前記したパウダー流入不良やエ
アーギヤツプ等による温度変動時の誤検出を防止
できる。しかも、その偏差量としては5℃以上に
することによつて、鋼種や低速鋳造時等における
温度上昇の極めて低いシエル破断も判別できると
いう好結果が得られた。従つて、これが5℃より
も小さいと前述の問題点を喚起することとなる。 更に前期の測温時間は温度上昇時より2分以内
とする。その理由としては、定常部における温度
変動の周期が不規則であり、それら温度変動は、
全て2分以内で発生しており、温度変動の認識の
ためには、前述の時間内とすることが必要であ
る。 また上段に対する下段熱電対の温度上昇は鋳造
速度との関係から[(上段と下段熱電対間距
離)/鋳造速度(m/分)]であり、通常鋳造に
おいては10秒以内が必要である。これは拘束性ブ
レークアウトの発生機構から考えてシエルの破断
は順次モールド内で鋳造方向に発生するため、上
段から下段熱電対に温度上昇が進行するためには
時間遅れが発生する。 次に、鋳型への熱電対の配設は上、下2段ある
いは3段でもよく、特に3段配設の場合は、上段
の条件と残る下段のいずれかの段がブレークアウ
ト条件となれば、上、下段条件の成立としてブレ
ークアウトと判別する。また、好ましくは上、下
段のブレークアウトの判別において、上段が前期
測定のピーク時に対し5℃以上上昇し、一定時間
後に下段も同様にピーク値よりも5℃以上上昇し
た際に、上段の測温体は上昇最高値よりも温度が
下降していることを判別の条件付加とすればより
精度が向上する。この理由は、拘束性ブレークア
ウトの発生機構から考えてブレークアウト発生時
は、シエル破断後のシエル成長によりモールド内
温度が下降するためこれを判別することにより、
更に精度が向上する。 このように本発明のブレークアウトの検知方法
は鋳型幅方向の2点と、この2点に対応する下段
を含めた上、下からなる2点の同時測温判別と、
これに前期測温値のピーク値に対する偏差量を判
別に用いることにより、パウダー流入不均一、エ
アーギヤツプ、湯面変動、鋳造速度あるいは鋳造
鋼種による外乱要因を解消できる。この結果、誤
検知と未検知の両方が防止され、鋳型内面温度変
化の大きい鋳造及び温度変化の小さい鋳造時でも
同一の監視測温でしかも誤検知及び未検知のない
検知法が確立できた。 [実施例] 次に本発明によるブレークアウトの検知方法の
1例を第1図に示すが、aは鋳型内面1の熱電対
2の配設図で説明上熱電対2の上段の一部にA1
〜A3、これに対応する下段にC1〜C3を付記した。
bはその熱電対2で測温中にブレークアウトとな
つた場合を示す。 まず、鋳造は中炭Al−Si−K鋼で鋳造速度は
1.6m/分で行なつていた際にA1点が前期の2分
間における測温値のピーク値に対し10℃上昇し
た。この時点で該A1点に隣合うA3及びA2点を確
認したところA2点が同様にピーク値に対し8℃
上昇して鋳型幅方向の条件が満足された。 この状態で3秒後(図中t)に上記A1〜A3に
対応する熱電対の内C1が同様にピーク値に対し
6℃となり、上、下、幅方向とブレークアウトが
判別された。そこで鋳造速度を0.2m/分に低減
して破断による溶湯流出事故を防止した。 更に各鋼種、鋳造条件で行なつたブレークアウ
ト検知を従来法と比較して表1に示すが明らかに
本法が誤検知と未検知がなく精度が極めて良いこ
とがわかる。
ークアウトを検知する方法に関する。 [従来の技術] 連続鋳造においては鋳型内での溶鋼の正常な凝
固シエルの発達は鋳片の表面欠陥及び内部欠陥等
の防止から重要であり、しかも不安定な凝固シエ
ルの生成は特に拘束性のブレークアウトの原因と
なる。このブレークアウトの発生は鋳造中断や設
備損傷といつた重大な事故となり、連鋳本体の高
歩留、高生産性といつた特徴をも阻害する。 更に、このブレークアウトは近年の多品種と高
級化、及びこれ等品種の高生産性指向による高速
鋳造化に伴つてより顕著に現われている。従つ
て、これ等のブレークアウトを予知あるいは予防
する方法として、鋳型内に熱電対を埋設し、この
温度を検知することにより行なつている。 この代表的なものとして、特開昭58−148064号
公報の如く、連続鋳造設備の鋳型壁面に複数の熱
電対を埋設し、これらの熱電対中の一つの熱電対
の検出温度が検出温度が検出平均温度より、一旦
上昇してから下降したことを検出し、この一つの
熱電対に隣接した他の少なくとも一つの熱電対
で、続いて上記検出温度の温度変化パターンが検
出されたときを、ブレークアウト発生として予知
するか、あるいは特開昭55−84259号公報のよう
に、連続鋳造用の鋳型銅板4面のうち、2面以上
の各面において、1ケ所以上のところで温度を検
出し、これらの温度を互いに比較し、その温度差
を指標にしつつ鋳片ブレークアウト発生の事前現
象を検知するとともに、鋳込速度を調節する等の
方法が提案されている。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、鋳型幅方向に設けた熱電対の検
出平均温度より上昇し、次に下降すること及びこ
の際に隣合う熱電対の温度変化を見る場合、又は
鋳型の2面以上の各面において1箇所以上の温度
を検知比較する場合も、鋳型の幅方向の温度変化
のみを検知するために、以下の問題点がある。 まず、鋳型表面温度は、定常状態においても常
に一定値を示すわけではなく、鋼種、構造速度、
湯面変動等により温度は鋳型内面幅方向あるいは
上、下方向で上昇、下降をくり返すことが多い。
特に、短辺近傍の熱電対はその傾向大である。こ
の原因としては、モールドとシエル間のエアーギ
ヤツプ、パウダー流入不均一、湯面変動等が主因
と考えられる。 従つて、鋳型内面の幅方向における温度変化、
あるいは鋳型の上、下方向の温度変化のみを検知
しても、誤検出及び未検出が増加してその検知精
度が大幅に低下し実用化し難い。更にまた、定常
状態と推考される鋳造時においても、前述の温度
変化が大きいこと、あるいは温度変化量が小さい
領域であつてもブレークアウトを生ずることがあ
る。このことは基準温度の下方設定によつて未検
出は減少するが、誤検出が多発する。一方温度の
上方設定によつて誤検出は減少できても、未検出
が増加しそのいずれをも実用に際して問題点を有
している。 本発明は、これ等従来のブレークアウトの検出
方法の問題点である誤検出と未検出を同時に解決
し極めて精度の高いブレークアウトの検出方法を
提供することにある。 [課題を解決するための手段] 本発明者等は連続鋳造における従来のブレーク
アウトの予知方法とブレークアウトの発生形態及
び鋳型内面温度変化要因について種々の調査と研
究を行なつた結果以下の知見を得た。 まず、連続鋳造の鋳型内面温度は鋳型内面の幅
方向においては、パウダーの流入のバラツキ、及
び凝固シエルと鋳型面のエアーギヤツプ、あるい
は鋳造速度や鋼種によつて温度の上昇、下降を生
じる。従つて鋳型幅方向での検知のみでは誤検知
となる。 また、鋳型内面の上、下方向での測温では湯面
の変動、鋳造速度の変動等から鋳型内面温度が上
昇し、これをブレークアウトとして誤検出する。
また、これ等の温度変動は幅方向、あるいは上、
下方向での単独温度変化では誤検出を生ずるが、
幅方向と上、下方向を同時に満足する場合は極め
て検知精度が高いことが判明した。 しかも、これ等の温度変化を前期測定値のピー
ク値との温度変化量で見ることで、小さい破断
(小ブレークアウト状態)や低速鋳造時あるいは
パウダー流入条件変動に伴なう低温域のブレーク
アウトをも検知識別できることを知見し得た。 本発明はこれ等の知見をもとになされたもので
あり、鋳型内の幅方向及び上下方向に複数の熱電
対を配設し、該熱電対の上段のいずれか1個と、
この熱電対と隣合ういずれかの熱電対の温度が各
前期測定のピーク値に対して各々5℃以上に上昇
し、且つ前記の上段相当部位の下段熱電対が10秒
以内に該下段熱電対の前期測定のピーク値に対し
て5℃以上上昇した時点をブレークアウトとする
ことにある。 ここでブレークアウトを検知し、且つその精度
を上げるには、鋳型の上段幅方向においていずれ
かの1個とこれと隣合ういずれかの熱電対が上昇
し、この後に前記の上段に対応する下段熱電対も
上昇した時にブレークアウトとして判別する。 この理由は鋳型内面の幅方向の温度は連続鋳造
時におけるパウダーの流入不良や凝固シエル、鋳
型内面とのエアーギヤツプ及び鋳造速度の影響を
受けやすく、ブレークアウトでなくても同様の形
態を現出する場合がある。 しかし、幅方向の測温判別に上下方向の測定判
別を付加することで、鋳型下部での冷却と変動の
緩和により、上部の変動が分別されて非ブレーク
アウトの測温異常が全て識別除外される。更に、
鋳型の上下方向では破断の小さいブレークアウト
や低速鋳造時のブレークアウトが未検知になる
が、同様に上段幅方向と合せ判別することで小破
断や湯面変動等による測定異常の非ブレークアウ
トが全て識別除外できる。 また、測定温度は各熱電対とも温度の上昇時よ
り前期における複数の測温値内のピーク値に対し
て5℃以上上昇した場合を識別する。これは前期
の測定値内ピーク値との偏差量で判別することに
より、温度上昇があつた場合にそれがシエル破断
によるものが、通常の温度変動によるものかの判
定が可能となり、前記したパウダー流入不良やエ
アーギヤツプ等による温度変動時の誤検出を防止
できる。しかも、その偏差量としては5℃以上に
することによつて、鋼種や低速鋳造時等における
温度上昇の極めて低いシエル破断も判別できると
いう好結果が得られた。従つて、これが5℃より
も小さいと前述の問題点を喚起することとなる。 更に前期の測温時間は温度上昇時より2分以内
とする。その理由としては、定常部における温度
変動の周期が不規則であり、それら温度変動は、
全て2分以内で発生しており、温度変動の認識の
ためには、前述の時間内とすることが必要であ
る。 また上段に対する下段熱電対の温度上昇は鋳造
速度との関係から[(上段と下段熱電対間距
離)/鋳造速度(m/分)]であり、通常鋳造に
おいては10秒以内が必要である。これは拘束性ブ
レークアウトの発生機構から考えてシエルの破断
は順次モールド内で鋳造方向に発生するため、上
段から下段熱電対に温度上昇が進行するためには
時間遅れが発生する。 次に、鋳型への熱電対の配設は上、下2段ある
いは3段でもよく、特に3段配設の場合は、上段
の条件と残る下段のいずれかの段がブレークアウ
ト条件となれば、上、下段条件の成立としてブレ
ークアウトと判別する。また、好ましくは上、下
段のブレークアウトの判別において、上段が前期
測定のピーク時に対し5℃以上上昇し、一定時間
後に下段も同様にピーク値よりも5℃以上上昇し
た際に、上段の測温体は上昇最高値よりも温度が
下降していることを判別の条件付加とすればより
精度が向上する。この理由は、拘束性ブレークア
ウトの発生機構から考えてブレークアウト発生時
は、シエル破断後のシエル成長によりモールド内
温度が下降するためこれを判別することにより、
更に精度が向上する。 このように本発明のブレークアウトの検知方法
は鋳型幅方向の2点と、この2点に対応する下段
を含めた上、下からなる2点の同時測温判別と、
これに前期測温値のピーク値に対する偏差量を判
別に用いることにより、パウダー流入不均一、エ
アーギヤツプ、湯面変動、鋳造速度あるいは鋳造
鋼種による外乱要因を解消できる。この結果、誤
検知と未検知の両方が防止され、鋳型内面温度変
化の大きい鋳造及び温度変化の小さい鋳造時でも
同一の監視測温でしかも誤検知及び未検知のない
検知法が確立できた。 [実施例] 次に本発明によるブレークアウトの検知方法の
1例を第1図に示すが、aは鋳型内面1の熱電対
2の配設図で説明上熱電対2の上段の一部にA1
〜A3、これに対応する下段にC1〜C3を付記した。
bはその熱電対2で測温中にブレークアウトとな
つた場合を示す。 まず、鋳造は中炭Al−Si−K鋼で鋳造速度は
1.6m/分で行なつていた際にA1点が前期の2分
間における測温値のピーク値に対し10℃上昇し
た。この時点で該A1点に隣合うA3及びA2点を確
認したところA2点が同様にピーク値に対し8℃
上昇して鋳型幅方向の条件が満足された。 この状態で3秒後(図中t)に上記A1〜A3に
対応する熱電対の内C1が同様にピーク値に対し
6℃となり、上、下、幅方向とブレークアウトが
判別された。そこで鋳造速度を0.2m/分に低減
して破断による溶湯流出事故を防止した。 更に各鋼種、鋳造条件で行なつたブレークアウ
ト検知を従来法と比較して表1に示すが明らかに
本法が誤検知と未検知がなく精度が極めて良いこ
とがわかる。
【表】
[発明の効果]
以上述べたように、本発明方法を用いることに
より拘束性ブレークアウトの誤検知と未検知をな
くすことが可能となり、この結果ブレークアウト
検知の信頼度の向上と、これに伴う熱片の直送率
の向上、鋳片表面品質の低下防止、安定鋳造によ
る作業性の向上等が達成された。
より拘束性ブレークアウトの誤検知と未検知をな
くすことが可能となり、この結果ブレークアウト
検知の信頼度の向上と、これに伴う熱片の直送率
の向上、鋳片表面品質の低下防止、安定鋳造によ
る作業性の向上等が達成された。
第1図のaは鋳型の熱電対の配設を示し、bは
ブレークアウト時の温度変化の一例を示す。
ブレークアウト時の温度変化の一例を示す。
Claims (1)
- 1 鋳型内の幅方向及び上下方向に複数の熱電対
を配設し、該熱電対の上段のいずれか1個と、こ
の熱電対と隣合ういずれかの熱電対の温度が各前
期測定のピーク値に対して各々5℃以上に上昇
し、且つ前記の上段相当部位の下段熱電対が10秒
以内に該下段熱電対の前期測定のピーク値に対し
て5℃以上上昇した時点をブレークアウトとする
ことを特徴とした連続鋳造におけるブレークアウ
トの検知方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23722389A JPH0399761A (ja) | 1989-09-14 | 1989-09-14 | 連続鋳造におけるブレークアウトの検知方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23722389A JPH0399761A (ja) | 1989-09-14 | 1989-09-14 | 連続鋳造におけるブレークアウトの検知方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0399761A JPH0399761A (ja) | 1991-04-24 |
JPH0575502B2 true JPH0575502B2 (ja) | 1993-10-20 |
Family
ID=17012206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23722389A Granted JPH0399761A (ja) | 1989-09-14 | 1989-09-14 | 連続鋳造におけるブレークアウトの検知方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0399761A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5593801B2 (ja) * | 2010-04-15 | 2014-09-24 | 新日鐵住金株式会社 | 連続鋳造のブレークアウト予知方法 |
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1989
- 1989-09-14 JP JP23722389A patent/JPH0399761A/ja active Granted
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