JPH0571489A - 圧縮機 - Google Patents
圧縮機Info
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- JPH0571489A JPH0571489A JP23055591A JP23055591A JPH0571489A JP H0571489 A JPH0571489 A JP H0571489A JP 23055591 A JP23055591 A JP 23055591A JP 23055591 A JP23055591 A JP 23055591A JP H0571489 A JPH0571489 A JP H0571489A
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- JP
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- vane
- compressor
- aluminum
- titanium
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C17/00—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
- F01C17/066—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 比重が低く、かつ、高い耐磨耗性を有する摺
動部品を備え、振動が小さく、かつ、摺動部品の磨耗に
よる故障を防止できる圧縮機を提供する。 【構成】 ロータリ式圧縮機１の偏心ロータ８とベーン
１０の少なくとも一方、あるいはスクロール式圧縮機３
１の旋回翼３６とオルダムリング３７の少なくとも一方
を、アルミ材１３あるいはチタン材あるいはそれらを母
材とする複合材によって形成し、その表面に窒化皮膜を
形成した。
動部品を備え、振動が小さく、かつ、摺動部品の磨耗に
よる故障を防止できる圧縮機を提供する。 【構成】 ロータリ式圧縮機１の偏心ロータ８とベーン
１０の少なくとも一方、あるいはスクロール式圧縮機３
１の旋回翼３６とオルダムリング３７の少なくとも一方
を、アルミ材１３あるいはチタン材あるいはそれらを母
材とする複合材によって形成し、その表面に窒化皮膜を
形成した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はロータリ式圧縮機におけ
る偏心ロータやベーン、或いはスクロール式圧縮機にお
ける旋回翼やオルダムリングのように摺動して圧縮機の
振動源となる構成部品（以下単に摺動部品という）を軽
量な部材によって形成し、その表面に硬い窒化皮膜を形
成した圧縮機に関する。
る偏心ロータやベーン、或いはスクロール式圧縮機にお
ける旋回翼やオルダムリングのように摺動して圧縮機の
振動源となる構成部品（以下単に摺動部品という）を軽
量な部材によって形成し、その表面に硬い窒化皮膜を形
成した圧縮機に関する。
【０００２】
【従来の技術】ロータリ式圧縮機の偏心ロータやベー
ン、或いはスクロール式圧縮機の旋回翼やオルダムリン
グ等の摺動部品は、厳しい耐磨耗性の要求や加工の困難
さから、一般に鉄系の鋳物あるいは焼結材によって概略
の外形寸法に形成され、次に切削・研削等によって所定
の外形寸法に形成されている。しかし、これら鉄系の鋳
物あるいは焼結材による摺動部品は、高い耐磨耗性を有
する反面、比重が大きいことにより、高速で旋回あるい
は偏心的に回転するとき、圧縮機全体に大きな振動を生
じた。この振動の問題は、近年のインバータ化によって
圧縮機の回転数が著しく大きくなるのに伴って、無視で
きない問題となっていた。これに対し、摺動部品をアル
ミ材やチタン材等の軽量部材によって形成するようにし
た圧縮機が一部実用化されている。これらの圧縮機は、
摺動部品を軽量な部材によって形成しているので、回転
中に摺動部品が生じる慣性力が小さく、圧縮機全体の振
動を軽減することができる。
ン、或いはスクロール式圧縮機の旋回翼やオルダムリン
グ等の摺動部品は、厳しい耐磨耗性の要求や加工の困難
さから、一般に鉄系の鋳物あるいは焼結材によって概略
の外形寸法に形成され、次に切削・研削等によって所定
の外形寸法に形成されている。しかし、これら鉄系の鋳
物あるいは焼結材による摺動部品は、高い耐磨耗性を有
する反面、比重が大きいことにより、高速で旋回あるい
は偏心的に回転するとき、圧縮機全体に大きな振動を生
じた。この振動の問題は、近年のインバータ化によって
圧縮機の回転数が著しく大きくなるのに伴って、無視で
きない問題となっていた。これに対し、摺動部品をアル
ミ材やチタン材等の軽量部材によって形成するようにし
た圧縮機が一部実用化されている。これらの圧縮機は、
摺動部品を軽量な部材によって形成しているので、回転
中に摺動部品が生じる慣性力が小さく、圧縮機全体の振
動を軽減することができる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の圧縮機のアルミ材・チタン材等からなる摺動部品は、
比重が軽い反面、摩擦に対して磨耗しやすいため、磨耗
したアルミ材等の粉末が流体中に混入して目詰まり等を
生じ、運転上好ましくなかった。また、摺動部品の磨耗
の進行が速くて圧縮機の寿命が短いという欠点があっ
た。そこで、本発明の目的は、比重が低く、かつ、高い
耐磨耗性を有する摺動部品を備え、振動が小さく、摺動
部品の磨耗による故障を防止するようにした圧縮機を提
供することにある。
の圧縮機のアルミ材・チタン材等からなる摺動部品は、
比重が軽い反面、摩擦に対して磨耗しやすいため、磨耗
したアルミ材等の粉末が流体中に混入して目詰まり等を
生じ、運転上好ましくなかった。また、摺動部品の磨耗
の進行が速くて圧縮機の寿命が短いという欠点があっ
た。そこで、本発明の目的は、比重が低く、かつ、高い
耐磨耗性を有する摺動部品を備え、振動が小さく、摺動
部品の磨耗による故障を防止するようにした圧縮機を提
供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のロータリ式圧縮機は、偏心ロータとベーンの
少なくとも一方を、アルミ材あるいはチタン材あるいは
それらを母材とする複合材によって形成し、その表面に
窒化皮膜を形成したことを特徴とするものである。ま
た、本発明のスクロール式圧縮機は、旋回翼とオルダム
リングの少なくとも一方を、アルミ材あるいはチタン材
あるいはそれらを母材とする複合材によって形成し、そ
の表面に窒化皮膜を形成したことを特徴とするものであ
る。
に本発明のロータリ式圧縮機は、偏心ロータとベーンの
少なくとも一方を、アルミ材あるいはチタン材あるいは
それらを母材とする複合材によって形成し、その表面に
窒化皮膜を形成したことを特徴とするものである。ま
た、本発明のスクロール式圧縮機は、旋回翼とオルダム
リングの少なくとも一方を、アルミ材あるいはチタン材
あるいはそれらを母材とする複合材によって形成し、そ
の表面に窒化皮膜を形成したことを特徴とするものであ
る。
【０００５】
【作用】本発明の圧縮機は、アルミ材あるいはチタン材
あるいはそれらを母材とする複合材によって摺動部品を
形成し、その表面に窒化皮膜を形成しているので、摺動
部品の重量が小さい。摺動部品の重量が小さいことによ
り、それらが偏心的に回転・旋回等した場合に、発生す
る慣性力が小さい。回転・旋回中に摺動部品が発生する
慣性力が小さいことにより、圧縮機全体の振動を軽減す
ることができる。
あるいはそれらを母材とする複合材によって摺動部品を
形成し、その表面に窒化皮膜を形成しているので、摺動
部品の重量が小さい。摺動部品の重量が小さいことによ
り、それらが偏心的に回転・旋回等した場合に、発生す
る慣性力が小さい。回転・旋回中に摺動部品が発生する
慣性力が小さいことにより、圧縮機全体の振動を軽減す
ることができる。
【０００６】さらに、上記圧縮機の摺動部品は、表面に
硬い窒化皮膜が形成されているので、高い耐磨耗性を有
している。このことにより、この摺動部材を有する本発
明の圧縮機は、磨耗による故障を防止でき、長い寿命を
得ることができる。
硬い窒化皮膜が形成されているので、高い耐磨耗性を有
している。このことにより、この摺動部材を有する本発
明の圧縮機は、磨耗による故障を防止でき、長い寿命を
得ることができる。
【０００７】
【実施例】以下本発明の実施例について添付の図面を参
照して説明する。本発明の要部は圧縮機の摺動部品の構
成にあるが、その説明に先だって圧縮機全体の構成につ
いて概略説明する。図２は、ロータリ式圧縮機の縦断面
を示している。ロータリ式圧縮機１はケーシング２を有
し、このケーシング２の内部に駆動モータ３と圧縮装置
４とを上下直列的に備えている。駆動モータ３はケーシ
ング２の内周面に固定された固定子５と、この固定子５
の内部に回転可能に支承された回転子６とから構成され
ている。回転子６の回転軸７の下端は、圧縮装置４の偏
心ロータ８に偏心的に連結されている。偏心ロータ８
は、円筒形シリンダ９の内部に配置され、円筒形シリン
ダ９の内周面に摺接しながら偏心的に回転するように構
成されている。円筒形シリンダ９の壁体の一部にはベー
ン１０が円筒形シリンダ９の半径方向に配設されてい
る。ベーン１０はばね１１によって付勢され、内端面が
常に偏心ロータ８の外周面に摺接してシール面を形成す
る。偏心ロータ８は回転軸７の回転によって円筒形シリ
ンダ９の内周面に摺接しながら偏心的に回転する。偏心
ロータ８とシリンダ９の内周面とベーン１０とによって
仕切られた圧縮室が、偏心ロータ８の回転によって体積
が小さくなる。圧縮室の体積の減少にともなって、圧縮
室内の流体の圧力は上昇し、最終的にケーシング２の上
面に設けられた吐出管１２を介して外部に吐出される。
偏心ロータ８が上記のように偏心的に回転するので、回
転中に偏心ロータ８の慣性力による不釣合な荷重によっ
てロータリ式圧縮機１に振動が生ずる。また、ベーンは
往復運動をするので、同様にロータリ式圧縮機１の振動
源となる。この振動を生じる慣性力の大きさは、偏心ロ
ータ８やベーン１０の質量に比例して大きくなることが
知られている。
照して説明する。本発明の要部は圧縮機の摺動部品の構
成にあるが、その説明に先だって圧縮機全体の構成につ
いて概略説明する。図２は、ロータリ式圧縮機の縦断面
を示している。ロータリ式圧縮機１はケーシング２を有
し、このケーシング２の内部に駆動モータ３と圧縮装置
４とを上下直列的に備えている。駆動モータ３はケーシ
ング２の内周面に固定された固定子５と、この固定子５
の内部に回転可能に支承された回転子６とから構成され
ている。回転子６の回転軸７の下端は、圧縮装置４の偏
心ロータ８に偏心的に連結されている。偏心ロータ８
は、円筒形シリンダ９の内部に配置され、円筒形シリン
ダ９の内周面に摺接しながら偏心的に回転するように構
成されている。円筒形シリンダ９の壁体の一部にはベー
ン１０が円筒形シリンダ９の半径方向に配設されてい
る。ベーン１０はばね１１によって付勢され、内端面が
常に偏心ロータ８の外周面に摺接してシール面を形成す
る。偏心ロータ８は回転軸７の回転によって円筒形シリ
ンダ９の内周面に摺接しながら偏心的に回転する。偏心
ロータ８とシリンダ９の内周面とベーン１０とによって
仕切られた圧縮室が、偏心ロータ８の回転によって体積
が小さくなる。圧縮室の体積の減少にともなって、圧縮
室内の流体の圧力は上昇し、最終的にケーシング２の上
面に設けられた吐出管１２を介して外部に吐出される。
偏心ロータ８が上記のように偏心的に回転するので、回
転中に偏心ロータ８の慣性力による不釣合な荷重によっ
てロータリ式圧縮機１に振動が生ずる。また、ベーンは
往復運動をするので、同様にロータリ式圧縮機１の振動
源となる。この振動を生じる慣性力の大きさは、偏心ロ
ータ８やベーン１０の質量に比例して大きくなることが
知られている。
【０００８】本発明の圧縮機は、上記偏心ロータ８やベ
ーン１０などの摺動部材を軽量なアルミ材あるいはチタ
ン材あるいはそれらを母材とする複合材によって形成
し、さらにその表面に硬い窒化皮膜を形成するようにし
たものである。図１は、アルミ材によって形成し、表面
に窒化アルミ層を形成した本発明によるベーン１０の断
面を示したものである。ベーン１０は、図中に示すよう
に、アルミ材１３によって全体として板状に形成され、
端面の一つは前記偏心ロータ８の外周面に緊密に接する
ように角部が取り除かれ、滑らかな凸面に形成されてい
る。このアルミ材１３の表面のうち、他の部材と接して
磨耗する可能性のある部分（以下摺接面という）には、
窒化アルミ層１４が形成されている。
ーン１０などの摺動部材を軽量なアルミ材あるいはチタ
ン材あるいはそれらを母材とする複合材によって形成
し、さらにその表面に硬い窒化皮膜を形成するようにし
たものである。図１は、アルミ材によって形成し、表面
に窒化アルミ層を形成した本発明によるベーン１０の断
面を示したものである。ベーン１０は、図中に示すよう
に、アルミ材１３によって全体として板状に形成され、
端面の一つは前記偏心ロータ８の外周面に緊密に接する
ように角部が取り除かれ、滑らかな凸面に形成されてい
る。このアルミ材１３の表面のうち、他の部材と接して
磨耗する可能性のある部分（以下摺接面という）には、
窒化アルミ層１４が形成されている。
【０００９】図３は上記アルミ材からなるベーン１０の
表面に窒化アルミ層１４を形成する工程を示している。
導体からなるイオン窒化炉１５の内部に導体からなるフ
レーム１６が絶縁部材１７を介して配置されている。フ
レーム１６には上記ベーン１０が多数固定されている。
図４は、図３の部分Ａを拡大して示している。ベーン１
０を固定する部分のフレーム１６には、図４に示すよう
に、溝１６ａが多数刻設されている。各溝１６ａにベー
ン１０の一部が挿入されている。溝１６ａに挿入される
ベーン１０の挿入部分は、ベーン１０の他の部材と摺接
しない摺接面を除く部分となるようにする。これによ
り、ベーン１０とフレーム１６は、電気的に導通状態に
なる。フレーム１６は、図中に示すように、導線１８を
介して負の電極１９に接続され、マイナス電位に印加さ
れている。一方、イオン窒化炉１５は導線２０を介して
接地されている。このイオン窒化炉１５の内部に、図中
の矢印Ｇ1 に示すように、アンモニアガスが注入され、
温度５００°Ｃ、圧力１Torrの状態に保たれる。アンモ
ニアガスは上記状態の下でイオン分解し、窒素がベーン
１０の表面のアルミと結合して窒化アルミ層１４を形成
する。上記窒化処理した後のアンモニアガスは、図中の
矢印Ｇ2 に示すように、イオン窒化炉１５から排出さ
れ、これに代えて新たなアンモニアガスが注入される。
このようにして、ベーン１０の表面には、図１に示すよ
うな窒化アルミ層１４が形成される。
表面に窒化アルミ層１４を形成する工程を示している。
導体からなるイオン窒化炉１５の内部に導体からなるフ
レーム１６が絶縁部材１７を介して配置されている。フ
レーム１６には上記ベーン１０が多数固定されている。
図４は、図３の部分Ａを拡大して示している。ベーン１
０を固定する部分のフレーム１６には、図４に示すよう
に、溝１６ａが多数刻設されている。各溝１６ａにベー
ン１０の一部が挿入されている。溝１６ａに挿入される
ベーン１０の挿入部分は、ベーン１０の他の部材と摺接
しない摺接面を除く部分となるようにする。これによ
り、ベーン１０とフレーム１６は、電気的に導通状態に
なる。フレーム１６は、図中に示すように、導線１８を
介して負の電極１９に接続され、マイナス電位に印加さ
れている。一方、イオン窒化炉１５は導線２０を介して
接地されている。このイオン窒化炉１５の内部に、図中
の矢印Ｇ1 に示すように、アンモニアガスが注入され、
温度５００°Ｃ、圧力１Torrの状態に保たれる。アンモ
ニアガスは上記状態の下でイオン分解し、窒素がベーン
１０の表面のアルミと結合して窒化アルミ層１４を形成
する。上記窒化処理した後のアンモニアガスは、図中の
矢印Ｇ2 に示すように、イオン窒化炉１５から排出さ
れ、これに代えて新たなアンモニアガスが注入される。
このようにして、ベーン１０の表面には、図１に示すよ
うな窒化アルミ層１４が形成される。
【００１０】上記の窒化処理において、窒化皮膜を高速
で形成する場合、ベーン１０の表面にメッキあるいは溶
射等の方法によって最初に鉄系の皮膜を形成し、次にこ
の鉄系皮膜を窒化するようにしてもよい。図５は上記方
法により窒化皮膜を形成したベーン１０の断面を示して
いる。ベーン１０は、本体がアルミ材１３によって形成
され、表面に鉄系の皮膜２１が形成されている。この鉄
系皮膜２１のさらに表面部分は、窒素と結合して窒化鉄
の皮膜２２が形成されている。この方法によれば、窒化
皮膜を高速で形成でき、かつ、アルミ材の表面に窒化ア
ルミ層を形成する場合と同等の効果を得ることができ
る。
で形成する場合、ベーン１０の表面にメッキあるいは溶
射等の方法によって最初に鉄系の皮膜を形成し、次にこ
の鉄系皮膜を窒化するようにしてもよい。図５は上記方
法により窒化皮膜を形成したベーン１０の断面を示して
いる。ベーン１０は、本体がアルミ材１３によって形成
され、表面に鉄系の皮膜２１が形成されている。この鉄
系皮膜２１のさらに表面部分は、窒素と結合して窒化鉄
の皮膜２２が形成されている。この方法によれば、窒化
皮膜を高速で形成でき、かつ、アルミ材の表面に窒化ア
ルミ層を形成する場合と同等の効果を得ることができ
る。
【００１１】次に、窒化皮膜を有するベーン１０の作用
について説明する。上記ベーン１０は、本体をアルミ材
１３で形成しているので、鋳鉄で形成されたベーンに比
べて質量が約１／３になり、ベーンの往復動時に生じる
振動及び騒音が低減される。また、ベーン１０の表面の
窒化アルミ層１４は、約Ｈｖ２０００のビッカース硬度
を有し、耐磨耗性が大幅に向上する。
について説明する。上記ベーン１０は、本体をアルミ材
１３で形成しているので、鋳鉄で形成されたベーンに比
べて質量が約１／３になり、ベーンの往復動時に生じる
振動及び騒音が低減される。また、ベーン１０の表面の
窒化アルミ層１４は、約Ｈｖ２０００のビッカース硬度
を有し、耐磨耗性が大幅に向上する。
【００１２】上記説明では、ベーン１０の本体をアルミ
材１３で形成する場合について説明したが、アルミ材の
かわりにチタン材を用いて摺動部材を形成してもよい。
あるいはアルミ材やチタン材を母材とし、これにガラス
或いはカーボンの強化繊維やシリコンを混入した複合材
を用いてもよい。
材１３で形成する場合について説明したが、アルミ材の
かわりにチタン材を用いて摺動部材を形成してもよい。
あるいはアルミ材やチタン材を母材とし、これにガラス
或いはカーボンの強化繊維やシリコンを混入した複合材
を用いてもよい。
【００１３】また上記説明では、ロータリ式圧縮機の偏
心ロータ８やベーン１０について説明したが、同様にス
クロール式圧縮機の旋回翼やオルダムリングを軽量な部
材で形成し、その表面に窒化皮膜を形成するようにして
も同様の効果を得られる。図６はスクロール式圧縮機の
断面を示している。スクロール式圧縮機３１はケーシン
グ３２の内部に上下に圧縮装置３３と駆動モータ３４と
を有している。圧縮装置３３は、ケーシング３２に固定
された固定翼３５と、この固定翼３５に接しながら旋回
する旋回翼３６と、前記駆動モータ３４の回転運動を旋
回翼３６の旋回運動に変換するオルダムリング３７とか
ら構成されている。旋回翼３６の下面には突起３８が設
けられており、この突起３８は駆動モータ３４の回転軸
３９の上端に偏心的に設けられた凹部３９ａに遊嵌して
いる。駆動モータ３４の回転軸３９が回転すれば、旋回
翼３６は偏心的に旋回運動をし、この際、オルダムリン
グ３７は旋回翼３６自体の回転を防止する。上記のよう
に旋回翼３６やオルダムリング３７は偏心的に回転する
ので、その慣性力による不釣合な荷重によってスクロー
ル式圧縮機３１に振動が発生する。この旋回翼３６とオ
ルダムリング３７とを上記ロータリ式圧縮機１のベーン
１０と同様に、アルミ材やチタン材やそれらを母材とす
る複合材のいずれかによって形成し、その表面に窒化皮
膜を形成することにより、振動を低減し、かつ、磨耗に
よる圧縮機の故障を防止することができる。
心ロータ８やベーン１０について説明したが、同様にス
クロール式圧縮機の旋回翼やオルダムリングを軽量な部
材で形成し、その表面に窒化皮膜を形成するようにして
も同様の効果を得られる。図６はスクロール式圧縮機の
断面を示している。スクロール式圧縮機３１はケーシン
グ３２の内部に上下に圧縮装置３３と駆動モータ３４と
を有している。圧縮装置３３は、ケーシング３２に固定
された固定翼３５と、この固定翼３５に接しながら旋回
する旋回翼３６と、前記駆動モータ３４の回転運動を旋
回翼３６の旋回運動に変換するオルダムリング３７とか
ら構成されている。旋回翼３６の下面には突起３８が設
けられており、この突起３８は駆動モータ３４の回転軸
３９の上端に偏心的に設けられた凹部３９ａに遊嵌して
いる。駆動モータ３４の回転軸３９が回転すれば、旋回
翼３６は偏心的に旋回運動をし、この際、オルダムリン
グ３７は旋回翼３６自体の回転を防止する。上記のよう
に旋回翼３６やオルダムリング３７は偏心的に回転する
ので、その慣性力による不釣合な荷重によってスクロー
ル式圧縮機３１に振動が発生する。この旋回翼３６とオ
ルダムリング３７とを上記ロータリ式圧縮機１のベーン
１０と同様に、アルミ材やチタン材やそれらを母材とす
る複合材のいずれかによって形成し、その表面に窒化皮
膜を形成することにより、振動を低減し、かつ、磨耗に
よる圧縮機の故障を防止することができる。
【００１４】オルダムリング３７の本体をアルミ材によ
って形成した場合、その往復動によって生じるスクロー
ル式圧縮機３１の振動の振幅が４０μｍから約２０μｍ
に低減されることが実験によって明らかになった。ま
た、表面に窒化アルミ層を有していないアルミ材からな
るオルダムリングでは、１００時間の実機試験で、回転
防止用のキーに摺接する部分が凝着を生じるのに対し、
表面に窒化アルミ層を有しているアルミ材からなるオル
ダムリングでは、１０００時間の実機試験でも２μｍ以
下の磨耗を生じるのみであることが明らかになった。
って形成した場合、その往復動によって生じるスクロー
ル式圧縮機３１の振動の振幅が４０μｍから約２０μｍ
に低減されることが実験によって明らかになった。ま
た、表面に窒化アルミ層を有していないアルミ材からな
るオルダムリングでは、１００時間の実機試験で、回転
防止用のキーに摺接する部分が凝着を生じるのに対し、
表面に窒化アルミ層を有しているアルミ材からなるオル
ダムリングでは、１０００時間の実機試験でも２μｍ以
下の磨耗を生じるのみであることが明らかになった。
【００１５】また、オルダムリング３７については、摺
接部のみをアルミ材等で形成し、その表面に窒化アルミ
層を形成するようにしてもよい。図７は、オルダムリン
グ３７ａの本体４１をアルミ材で形成し、オルダムリン
グ３７ａの回転防止用のキー（図示せず）に摺接する摺
接部４０の表面にのみ窒化アルミ層を形成したものが示
されている。このようにすることにより、耐磨耗性が高
く、かつ、軽量なオルダムリング３７ａを得ることがで
きる。
接部のみをアルミ材等で形成し、その表面に窒化アルミ
層を形成するようにしてもよい。図７は、オルダムリン
グ３７ａの本体４１をアルミ材で形成し、オルダムリン
グ３７ａの回転防止用のキー（図示せず）に摺接する摺
接部４０の表面にのみ窒化アルミ層を形成したものが示
されている。このようにすることにより、耐磨耗性が高
く、かつ、軽量なオルダムリング３７ａを得ることがで
きる。
【００１６】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように本発明に
よれば、圧縮機の摺動部品をアルミ材あるいはチタン材
あるいはそれらを母材とする複合材によって形成してい
るので、摺動部品の重量が小さく、摺動中に発生する慣
性力が小さい。このことにより、摺動部品の慣性力によ
る圧縮機の振動を軽減できる。
よれば、圧縮機の摺動部品をアルミ材あるいはチタン材
あるいはそれらを母材とする複合材によって形成してい
るので、摺動部品の重量が小さく、摺動中に発生する慣
性力が小さい。このことにより、摺動部品の慣性力によ
る圧縮機の振動を軽減できる。
【００１７】また、摺動部品の表面に硬い窒化皮膜を形
成するようにしたので、摺動部品の磨耗による圧縮機の
故障を防止し、長い寿命の圧縮機を得ることができる。
成するようにしたので、摺動部品の磨耗による圧縮機の
故障を防止し、長い寿命の圧縮機を得ることができる。
【図１】本発明によるロータリ式圧縮機のベーンの側断
面図。
面図。
【図２】ロータリ式圧縮機の構造を示した縦断面図。
【図３】本発明によるロータリ式圧縮機のベーンの表面
に窒化アルミ層を形成する工程を示した概略図。
に窒化アルミ層を形成する工程を示した概略図。
【図４】イオン窒化炉のフレームに固定されたベーンを
拡大して示した斜視図。
拡大して示した斜視図。
【図５】アルミ材によって本体を形成し、表面に鉄系皮
膜を形成し、その鉄系皮膜の表面に窒化鉄皮膜を形成し
た本発明によるロータリ式圧縮機のベーンの側断面図。
膜を形成し、その鉄系皮膜の表面に窒化鉄皮膜を形成し
た本発明によるロータリ式圧縮機のベーンの側断面図。
【図６】スクロール式圧縮機の構造を示した側断面図。
【図７】摺接部のみをアルミ材で形成したオルダムリン
グを示した斜視図。
グを示した斜視図。
１ ロータリ式圧縮機 ８ 偏心ロータ １０ ベーン １３ アルミ材 １４ 窒化アルミ層 ３１ スクロール式圧縮機 ３６ 旋回翼 ３７ オルダムリング
Claims (2)
- 【請求項１】偏心ロータとこの偏心ロータに摺接して圧
縮室を仕切るベーンとを有するロータリ式圧縮機におい
て、前記偏心ロータとベーンの少なくとも一方を、アル
ミ材あるいはチタン材あるいはそれらを母材とする複合
材によって形成し、その表面に窒化皮膜を形成したこと
を特徴とするロータリ式圧縮機。 - 【請求項２】圧縮機本体に固定された固定翼と、この固
定翼に摺接しながら旋回する旋回翼と、モータの回転運
動を旋回運動に変換して前記旋回翼に伝達するオルダム
リングとを有するスクロール式圧縮機において、前記旋
回翼とオルダムリングの少なくとも一方を、アルミ材あ
るいはチタン材あるいはそれらを母材とする複合材によ
って形成し、その表面に窒化皮膜を形成したことを特徴
とするスクロール式圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23055591A JPH0571489A (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23055591A JPH0571489A (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0571489A true JPH0571489A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=16909595
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23055591A Pending JPH0571489A (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0571489A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999014511A1 (fr) * | 1997-09-18 | 1999-03-25 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Element coulissant et compresseur frigorifique l'utilisant |
| JP2007239677A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 圧縮機 |
| CN104612975A (zh) * | 2015-01-26 | 2015-05-13 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 旋转式压缩机的气缸结构以及具有其的旋转式压缩机 |
| WO2019077714A1 (ja) * | 2017-10-19 | 2019-04-25 | 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 | スクロール圧縮機 |
-
1991
- 1991-09-10 JP JP23055591A patent/JPH0571489A/ja active Pending
Cited By (6)
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| WO1999014511A1 (fr) * | 1997-09-18 | 1999-03-25 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Element coulissant et compresseur frigorifique l'utilisant |
| US6299424B1 (en) | 1997-09-18 | 2001-10-09 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Sliding member and refrigerating compressor using the same |
| MY119740A (en) * | 1997-09-18 | 2005-07-29 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Sliding member and refrigerating compressor using the same |
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