JPH0570420A - ペプチドアミド及びアミド二量体 - Google Patents

ペプチドアミド及びアミド二量体

Info

Publication number
JPH0570420A
JPH0570420A JP4018764A JP1876492A JPH0570420A JP H0570420 A JPH0570420 A JP H0570420A JP 4018764 A JP4018764 A JP 4018764A JP 1876492 A JP1876492 A JP 1876492A JP H0570420 A JPH0570420 A JP H0570420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower alkyl
phe
group
mmol
independently selected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4018764A
Other languages
English (en)
Inventor
Zenon D Konteatis
デイー コンテイーテイス ゼーノン
David C Palmer
シー パルマー デイヴイツド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
B O C HEALTH KEA Inc
Datex Ohmeda Inc
Original Assignee
B O C HEALTH KEA Inc
BOC Healthcare Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by B O C HEALTH KEA Inc, BOC Healthcare Inc filed Critical B O C HEALTH KEA Inc
Publication of JPH0570420A publication Critical patent/JPH0570420A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/04Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
    • C07K5/08Tripeptides
    • C07K5/0802Tripeptides with the first amino acid being neutral
    • C07K5/0812Tripeptides with the first amino acid being neutral and aromatic or cycloaliphatic
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P21/00Drugs for disorders of the muscular or neuromuscular system
    • A61P21/02Muscle relaxants, e.g. for tetanus or cramps
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/04Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
    • C07K5/06Dipeptides
    • C07K5/06008Dipeptides with the first amino acid being neutral
    • C07K5/06078Dipeptides with the first amino acid being neutral and aromatic or cycloaliphatic

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 非脱分極性筋弛緩活性を有し、こうして骨格
筋弛緩薬として有益なペプチドアミド及びアミド二量体
を提供することにある。 【構成】 式: 【化1】 (式中、Rは低級アルキルであり;R1 及びR2 は水
素、低級アルキル、アリル、プロパルギル、アリール低
級アルキル及びシクロ−低級アルキル低級アルキルから
なる群から独立に選ばれ、またはRとR1 及びR2 の一
つまたは両方は、それらが結合される窒素と一緒になっ
て、4〜6員原子を有する複素環を形成し;AAはAla
、Val 、Leu 、Ile 、Phe 、Tyr 、Pro 、Nip 、4-AcO
Pro、Glu(γ-Me)、GABA及び6−アミノヘキサン酸から
なる群から独立に選ばれ;nは2〜4であり;xは独立
に0または1であり;yは独立に1または2であり;z
は2〜12であり;且つAn- は製薬上許されるアニオンで
ある)により表されるペプチドアミド及びアミド二量体
筋弛緩薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非脱分極性筋弛緩薬と
して有益な或る種のペプチドアミド及びアミド二量体に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】系列: Me3N+ -(CH2)n -N+ Me3 内にある或る種の化合物の神経筋作用が文献に報告され
ている。この系列の二つの化合物、即ちデカメトニウム
及びヘキサメトニウムの筋弛緩活性が、Pharmacologica
l Revies、4巻、(1952 年) 、219 〜253 頁にパトン(P
aton) 及びザイミス(Zaimis)により説明されている。彼
らは、デカメトニウムが或る種の試験種に於いて神経筋
接合部位でアセチルコリンに近似していることを観察し
た。この作用の機構により、デカメトニウムは脱分極型
の筋弛緩薬として分類される。この型の活性は、有効濃
度の治療薬がレセプター部位に残存するだけ長く持続さ
れる。
【0003】更に、パトン及びザイミスは、デカメトニ
ウムの四級窒素間の鎖の長さが短縮されるにつれて、脱
分極性神経筋活性がわずかの水準まで低下されることを
観察した。彼らは、d−ツボクラリンが神経節後の構造
に作用し、実際にアセチルコリンに拮抗することを見出
した。それ故、それは非脱分極性筋弛緩薬である。四級
窒素を分離するポリペプチド鎖を有するジアミンがいず
れかの型のの筋弛緩薬として有益であることは、パトン
及びザイミスに教示されておらず、また示唆されていな
い。このような化合物が合成されたならば、それらは治
療上の活性を有することを示唆するものは、パトン及び
ザイミスには何もない。
【0004】トーンバー(Thornber)ら著、NIDA Res.Mon
ograph、75(Prog.Opioid Res) 、181 、(1986 年) は、
エチレンジアミンのアミノ基へのアミノ酸部分の付加に
よる二量体ペンタペプチドの調製を記載している。ボガ
ー(Boger) らの米国特許第4,812,442 号明細書は、一般
式:
【0005】
【化4】
【0006】(式中、A、E、G、J及びR1 は広範囲
の意味を有する)の酵素トリペプチドを開示している。
その開示されたペプチドは唯一の四級アミノ部分を含む
ことができる。それらは、種々の形態のレニン関連高血
圧を治療するのに有益である。本発明に従って、或る種
のペプチドアミド及びアミド二量体がかなりの非脱分極
性筋弛緩活性を有し、こうしてそれらを骨格筋弛緩薬と
して有益にすることが見出された。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、或る種の新規
なペプチドアミド及びアミド二量体、それらを含む製薬
組成物、並びに哺乳類で筋弛緩効果を生じるためのその
使用に関する。本発明のペプチドアミド及びアミド二量
体は、式:
【0008】
【化5】
【0009】(式中、Rは低級アルキルであり;R1
びR2 は水素、低級アルキル、アリル、プロパルギル、
アリール低級アルキル及びシクロ−低級アルキル低級ア
ルキルからなる群から独立に選ばれ、またはRとR1
びR2 の一つまたは両方は、それらが結合される窒素と
一緒になって、4〜6員原子を有する複素環を形成し;
AAはAla 、Val 、Leu 、Ile 、Phe 、Tyr 、Pro 、Ni
p 、4-AcOPro、Glu(γ-Me)、GABA及び6−アミノヘキサ
ン酸からなる群から独立に選ばれ;nは2〜4であり;
xは独立に0または1であり;yは独立に1または2で
あり;zは2〜12であり;且つAn- は製薬上許されるア
ニオンである)により表される化合物から選ばれる。
【0010】本発明によれば、“低級アルキル”という
用語は、1〜7個の炭素原子を含む分岐または非分岐炭
化水素基である。本発明によれば、好ましい低級アルキ
ル基はメチル及びエチルである。本明細書に使用される
“シクロ−低級アルキル”という用語は、3〜6個の炭
素原子を含む環状アルキル基を意味する。本明細書に使
用される“アリール”という用語は、未置換またはハロ
ゲン、ハロゲン化低級アルキル、低級アルキル、ヒドロ
キシ及び低級アルコキシからなる群から選ばれる3個ま
での置換基で置換されていてもよいフェニルまたはナフ
チルを意味することが意図される。好ましいアリール基
はフェニル、1−ナフチル及び2−ナフチルを含む。
【0011】上記の式中でAn- により表される製薬上許
されるアニオンは、例えば、無機アニオン、例えば塩素
イオン、臭素イオン、硫酸イオン、リン酸イオン等、及
び有機アニオン、例えば酢酸イオン、シュウ酸イオン、
トリフルオロ酢酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、
コハク酸イオン、酒石酸イオン、クエン酸イオン等を含
む。好ましいアニオンは、塩素イオン、トリフルオロ酢
酸イオン、ヨウ素イオン、及びベンゼンスルホン酸イオ
ンを含む。
【0012】上記の式中で“AA”により表されるアミ
ノ酸及びアミノ酸エステルは、本明細書では簡略のため
それらの通常の略号により表される。このような略号は
当業者に公知である。主な略号を以下に示す。 アラニン −Ala バリン −Val ロイシン −Leu イソロイシン −Ile フェニルアラニン −Phe トリプトファン−Trp チロシン −Tyr ニペコチン酸 −Nip グルタミン酸 −Glu 4−アセトキシプロリン −4-AcOPro テトラヒドロイソキノリン カルボン酸 −Tic グルタミン酸γメチルエステル−Glu(γ-Me) 1−及び2−ナフチルアラニン−1-及び2-Naphthala γ−アミノ酪酸 −GABA 主題のペプチドアミド及びアミド二量体を構成するアミ
ノ酸部分がD-形態またはL-形態であることを本明細書で
特にことわらない限り、両形態が意味される。
【0013】本発明の範囲内の好ましい化合物は、R1
及びR2 がメチル、エチル、アリル、ベンジル及びシク
ロプロピルメチルからなる群から独立に選ばれる上記の
式の化合物である。R、R1 及び/またはR2 が、それ
らが結合される窒素と一緒になって、5員〜7員の複素
環を形成する場合、このような環は追加のヘテロ原子、
即ちN、OまたはSを含んでもよい。好適な複素環の例
は、ピロリジン、ピペリジン、ヘキサメチレンイミン、
モルホリン、ピペラジン等を含む。
【0014】本発明の範囲内の化合物の特に好ましい群
は、R1 及びR2 がメチル、エチル及びアリルからなる
群から独立に選ばれ、またはR、R1 及び/またはR2
が、それらが結合される窒素と一緒になって、5員〜7
員の複素環を形成し、アミノ酸(AA)がAla 、Leu 、
Phe 、1-Naphthala 及び2-Naphthala からなる群から独
立に選ばれ、且つzが3〜12である上記の式の化合物で
ある。
【0015】本発明の範囲内の筋弛緩薬の更に別の好ま
しい群は、Rがメチルまたはエチルであり、R1 及びR
2 がメチル、エチル及びアリルからなる群から独立に選
ばれ、またはR、R1 及び/またはR2 が、それらが結
合される窒素と一緒になって、ピロリジン、ピペリジ
ン、ピペラジン及びヘキサメチレンイミンからなる群か
ら選ばれる複素環を形成し、アミノ酸がAla 、Leu 、Ph
e 、1-Naphthala 及び2-Naphthala からなる群から独立
に選ばれ、且つzが3〜12である上記の式IIの化合物で
ある。先の群内の特に好ましいペプチドアミド及びアミ
ド二量体は、下記の化合物である。 Me3N+ -Phe-NH-(CH2)3-NH-Phe-N + Me3 2An - Me3N+ -Phe-NH-(CH2)4-NH-Phe-N + Me3 2An- Me3N+ -Phe-NH-(CH2)5-NH-Phe-N + Me3 2An- Me3N+ -Phe-NH-(CH2)6-NH-Phe-N + Me3 2An- Me3N+ -Phe-NH-(CH2)7-NH-Phe-N + Me3 2An- Me3N+ -Phe-NH-(CH2)8-NH-Phe-N + Me3 2An- Me3N+ -Phe-NH-(CH2)10-NH-Phe-N + Me3 2An - Me3N+ -Phe-NH-(CH2)12-NH-Phe-N + Me3 2An - Me3N+ -D-Phe-NH-(CH2)5-NH-D-Phe-N + Me3 2An- α−[Me-N+ (CH2)5]-Phe-NH-(CH2)5-NH-Phe-α−[Me-N+ (CH2)5] 2An - Me3N+ -Ala-NH-(CH2)6-NH-Ala-N + Me3 2An- Me3N+ -2-Naphthala -NH-(CH2)6-NH-2-Naphthala -N + Me3 2An - Me3N+ -Phe-Leu-NH-(CH2)2-N + Me3 2An - Me3N+ -Phe-Leu-NH-(CH2)6-N + Me3 2An - Me3N+ -Phe-Leu-NH-(CH2)7-N + Me3 2An - Me3N+ -D-Phe-D-Leu-NH-(CH2)6-N + Me3 2An - Me3N+ -Leu-Phe-Leu-NH-(CH2)5-N + Me3 2An - Me3N+ -Leu-Phe-Leu-NH-(CH2)6-N + Me3 2An - Me3N+ -Leu-Phe-Leu-NH-(CH2)7-N + Me3 2An - 本発明の化合物は種々の方法により調製し得る。
【0016】一般に、本発明のポリペプチド骨格筋弛緩
薬は、以下に記載された合成操作に類似する溶液相ペプ
チド合成操作または当業者に知られている方法により調
製し得る。例えば、N-α−カルボベンジルオキシ(Cbz)
、N-α−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmo
c)、及びN-α−t-ブチルオキシカルボニル(Boc) の如き
カルボキシル部分、または適当な側鎖保護基を有する置
換アミノ酸誘導体は、必要により、通常のカップリング
プロトコル、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(D
CC) 、N-ジエチルアミノ−プロピル−N'- シクロヘキシ
ルカルボジイミド(EDCC)または1-ヒドロキシベンゾトリ
アゾール(HOBt)を使用して塩化メチレンまたはジメチル
ホルムアミド中で、適当に保護されたアミノ酸またはペ
プチドのアミノ官能基と縮合されてもよい。このような
カップリング反応は、例えば、マイエンホファー−グロ
ス(Meienhofer-Gross)著、The Peptides,Academic Pres
s 、1巻、(1979 年) またはボダンスキィ−ボダンスキ
ィ(Bodanszky-Bodanszky) 著、The Practice of Peptid
e Synthesis,Springer-Verlag,(1984 年) に記載されて
いる。
【0017】カップリング反応の完結後に、保護基部分
は以下のようにして除去される。N-α−Boc は塩化メチ
レン中で50%(v/v) のトリフルオロ酢酸で選択的に除去
し得る。得られるトリフルオロ酢酸塩の中和は、塩化メ
チレン中でわずかに過剰のトリエチルアミンまたはジイ
ソプロピルアミンで行うことができる。N-α−Cbz 部分
の場合には、選択的除去は水素ガス及び5〜10%のパラ
ジウム/カーボンの如き触媒を使用して低級アルカノー
ル溶媒、例えばメタノール、エタノール、または2-プロ
パノール中で行われる。N-α−Fmoc部分の選択的除去は
塩化メチレン中で20%(v/v) のピペリジンを使用して行
うことができる。
【0018】本発明の別の特徴によれば、基NH2-(AA)y
- またはNH2-(AA)n - を含む相当する化合物( これは通
常の脱ブロッキング法によりその場で生成されるか、ま
たは単離中間体から生成される) を、適当なアルデヒド
もしくはケトン及びアルカリ金属水素化物還元剤もしく
は水素ガス及び5〜10%のパラジウム/カーボンの如き
触媒との反応により反応させることを含む基:
【0019】
【化6】
【0020】( 式中、xは1であり、且つR1 及びR2
は低級アルキル、アリール低級アルキル及びシクロ−低
級アルキル低級アルキルからなる群から独立に選ばれ
る)を含む式I及びIIの化合物並びにその製薬上許され
る塩の製造法が提供される。アルデヒドまたはケトン
は、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベ
ンズアルデヒド、シクロプロパンカルボキシアルデヒ
ド、グルタルアルデヒド、またはアセトンであってもよ
い。アルカリ金属水素化物は、例えば、シアノホウ水素
化ナトリウムの如きアルカリ金属ホウ水素化物であって
もよい。その方法は、メタノール中で、必要により酢酸
または1-ヒドロキシエチルピペラジンエタンスルホン酸
(HEPES)と一緒に、周囲温度で都合よく行われる。上記
の方法は、例えば、ゴームレイ(Gormly)の米国特許第4,
421,744 号明細書(1883 年) に記載されている。
【0021】本発明の別の特徴によれば、基:
【0022】
【化7】
【0023】を含む化合物を式R2 Hal(式中、R2 は上
記の意味を有し、且つHal はハロゲン原子を表す) の化
合物と反応させることを含む基: (R)x 1 2 N; (式中、xは1であり、Rは低級アルキルであり、且つ
1 及びR2 は低級アルキル、アリル、プロパルギル、
アリール低級アルキル及びシクロ−低級アルキル低級ア
ルキルからなる群から独立に選ばれ、またはRとR1
びR2 の一つまたは両方は、それらが結合される窒素と
一緒になって、5〜7員原子を有する複素環を形成す
る)を含む式Iの化合物、及びその製薬上許される塩の
製造方法が提供される。このアルキル化反応に適した溶
媒は、メタノール、エタノール、アセトニトリル及びジ
メチルホルムアミドを含む。
【0024】基NH2-(AA)- を含む化合物は、酸結合剤の
存在下で式R1 Hal またはR2 Hal(式中、R1 及びR2
並びにHal は上記の意味を有する) の化合物と反応させ
ることができる。好適な酸結合剤は、例えば、炭酸カリ
ウムまたは重炭酸ナトリウムの如きアルカリ金属の炭酸
塩または重炭酸塩である。その方法は、メタノール、エ
タノール、アセトニトリルまたはジメチルホルムアミド
中で都合よく行われる。この方法は、例えば、ベノイト
ン−チェン(Benoiton-Chen) の第14回欧州ペプチド・シ
ンポジウム予稿集(1976 年)149頁に記載されている。
【0025】本発明の化合物は、製薬上許される担体と
製剤化されて非経口投与、即ち静脈内投与、筋肉内投与
または皮下投与用の製薬組成物を得る。好適な担体は、
単独で、またはその他の可溶化剤、例えばエタノール、
プロピレングリコール、または当業者に知られているそ
の他の通常の可溶化剤と組み合わせて、等張水、注射用
の無菌水(USP) を含む。
【0026】本発明の化合物の無菌の溶液または懸濁液
は、少なくとも約0.1 重量%の活性化合物を含むことが
好ましいが、この量は約50重量%程度に多量まで変更し
得る。このような組成物中に存在する本発明の化合物の
正確な量は、適当な投薬量が得られるような量である。
本発明の好ましい組成物及び製剤は、非経口投薬単位が
約150 〜約1000mgの式Iの化合物を含むように調製され
る。
【0027】本発明により調製された無菌の溶液または
懸濁液はまた下記のアジュバントを含んでもよい。無菌
希釈剤、例えば、注射用の水、食塩溶液、固定オイル、
ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリ
コール、またはその他の合成溶媒;抗菌剤、例えばベン
ジルアルコールまたはメチルパラベン;酸化防止剤、例
えばアスコルビン酸またはメタ重亜硫酸ナトリウム;キ
レート剤、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA);
緩衝剤、例えば酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩;及
び毒性の調節用の薬剤、例えば塩化ナトリウムまたはデ
キストロース。非経口製剤は、アンプル、使い捨てシリ
ンジ、またはガラスもしくはプラスチックでつくられた
多投薬バイアル中に封入されてもよい。
【0028】本発明の化合物は、所望の筋弛緩治療効果
を得るのに有効な量で、哺乳類、例えば、動物またはヒ
トに投与し得る。化合物の活性及び所望の治療効果の程
度は変化するので、使用される化合物の投薬量はまた変
化する。実際の投薬量はまた患者の体重及び特別な患者
の個々の過敏性の如き一般に認められる因子により決め
られる。こうして、特別な患者(男性)に関する単位投
薬量は約2mg/kg 程度に少なくすることができ、これを
開業医は所望の効果まで微調整(titrate) し得る。
【0029】本発明のペプチドアミド及びアミド二量体
は、競合型または非脱分極型( クラーレ様作用) の骨格
筋弛緩薬である。この型の筋弛緩薬は、一層大きな制御
のために、スクシニルコリンクロリドの如き脱分極性薬
剤よりも好ましい。非脱分極性の骨格筋弛緩薬は、運動
終板上のコリン作用性レセプタープレートと競合的に結
合することによりアセチルコリンの神経伝達物質作用と
拮抗する。最も知られている非脱分極性の骨格筋弛緩
薬、例えばパンクロニウムブロミド、セタクリウムベシ
レート及びベクロニウムブロミドは、治療活性の中間の
期間を有する。主題化合物は、それらと比較して有利で
ある。何となれば、それらは、作用の非常に早い開始を
有することの他に、活性の短期間を有するからである。
これらの性質は、一般の麻酔の補助として特に有益であ
る。本発明の好ましいペプチドアミドは気管内挿管の如
き短期の医療操作を容易にするのに有益であり、また手
術または機械呼吸中の骨格筋弛緩に有益である。これら
の治療上の指示は予測されないと考えられる。何となれ
ば、本件出願人の知識では、この種の活性を有するその
他のペプチドアミドが存在しないからである。
【0030】以下の実施例は本発明を説明する。本発明
は、実施例中に記載された詳細な事項に限定されるもの
と何ら意図されないことが理解される。実施例中、特に
ことわらない限り、全ての部及び%は重量基準であり、
全ての温度は摂氏である。
【0031】
【実施例】実施例1 ビス−(N,N,N−トリメチル−L−フェニルアラニ
ル)−デカン−1,10−ジアミドのジヨージド塩塩化メ
チレン(100ml) 中の1,10−ジアミノデカン(0.862g 、
5ミリモル)、トリエチルアミン(1.4ml、10.1ミリモ
ル) 及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.383g 、
2.5 ミリモル) の攪拌懸濁液に、N−α−ベンジルオキ
シカルボニル−L−フェニルアラニンパラ−ニトロフェ
ニルエステル(4.2g 、10ミリモル)を添加し、得られる
黄色溶液を一夜攪拌した。白色沈澱を濾過し、塩化メチ
レン、5%のNa2CO3ついでジエチルエーテルで続いて洗
浄した。ビス−(N−α−ベンジルオキシカルボニル−
L−フェニルアラニル)−1,10−ジアミノデカンを、
t =27.4 分を有する白色固体(2.6g 、3.66ミリモル)
として単離した。
【0032】メタノール(50 ml) 及び氷酢酸(50 ml) 中
の上記の生成物(2.55g、3.47ミリモル) 、10%のPd/C
(1.0g)及び37%の水性ホルムアルデヒド( 5ml、66.5ミ
リモル) の懸濁液をパール水素化装置に入れ、窒素でフ
ラッシし、次いでH2(3.5kg/cm2、50psi)を12時間にわた
って仕込んだ。得られる混合物をセライトにより濾過し
て触媒を除去した。その濾液を減圧で濃縮して黄橙色の
油を残し、これを塩化メチレン(50 ml) に溶解し、5%
のNa2CO3で洗浄した。その塩化メチレン溶液をMgSO4
乾燥し、減圧で蒸発させて淡黄色の油を残し、これをジ
エチルエーテルに溶解し、減圧で蒸発させてビス−
(N,N−ジメチル−L−フェニルアラニル)−1,10
−ジアミノデカンを、白色沈澱(1.474g)、Rt =18.03分
として得た。
【0033】その生成物をIR、NMR 及びMSにより特性決
定した。高速原子衝撃(FAB)MS はm/z 実測値523(計算
値:522.8)で(M+H) + を示した。分析、C32H50N4O2とし
ての計算値:C,73.52 ;H,9.64;N,10.72 。実測
値:C,73.58;H,9.53;N,10.52 。メタノール(30
ml) 中の上記の生成物(0.3g 、1.71ミリモル) の溶液
をヨウ化メチル( 1ml、16.1ミリモル) で処理し、得ら
れる溶液を周囲温度で24時間攪拌した。メタノールを減
圧で除去し、得られる白色沈澱をメタノールに再度溶解
し、これを再度減圧で除去して白色固体を残した。これ
をジエチルエーテルで洗浄し、これを減圧で蒸発させて
ビス−(N,N,N−トリメチル−L−フェニルアラニ
ル)−デカン−1,10−ジアミドジヨージドを、黄色固
体(1.66g) 、Rt =18.64分として残した。
【0034】その生成物をIR、NMR 及びMSにより特性決
定した。高速原子衝撃(FAB)MS は(M+I- ) + 実測値680
(計算値:679.8)を示した。分析、C34H56N4O2 x2I-
しての計算値:C,50.63 ;H,7.00;N,6.95。実測
値:C,50.37 ;H,7.03;N,6.73 。実施例2 N,N,N−トリメチル−L−フェニルアラニル−L−
ロイシン−(7−トリメチルアンモニウム)ヘプチルア
ミドのテトラキス−トリフルオロ酢酸塩ジメチルホルム
アミド(50 ml) 及び塩化メチレン(100ml) 中のN−α−
t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラニン(5.306
g 、20.0ミリモル) 、L−ロイシンメチルエステル塩酸
塩(3.634g 、20.0ミリモル) 及び1−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール(3.069g 、20.0ミリモル) の懸濁液を攪拌
し、氷浴中で0℃に冷却した。トリエチルアミン(2.8m
l、20.1ミリモル) を添加し、続いて1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
(3.856g 、20.2ミリモル)を添加し、得られる淡黄色の
溶液を一夜攪拌し、その間にそれを周囲温度まで徐々に
温めた。その溶液を減圧で蒸発させ、残渣を塩化メチレ
ン(150ml) に再度溶解し、5%のNaHCO3、水ついで飽和
食塩水で連続して洗浄した。塩化メチレンをMgSO4 で乾
燥した。蒸発させて淡黄色の固体を得、これをヘプタン
中に懸濁させ、濾過した。生成物のN−α−t−ブトキ
シカルボニル−L−フェニルアラニル−L−ロイシンメ
チルエステル6.52g を融点99〜101 ℃及びRt = 23.7分
を有する白色の固体として単離した。
【0035】メタノール(100ml) 中の上記の生成物(7.9
4g、20.23 ミリモル) の溶液を10%のNaOH(20 ml) で処
理し、周囲温度で2時間攪拌した。この時点のアリコー
トのRP-HPLC 分析は、存在する生成物のみを示した。そ
の反応混合物を氷酢酸(20 ml) で反応を停止し、蒸発さ
せてペースト状のワックスを残し、これを水中に懸濁さ
せ、濾過した。得られる白色の固体を充分に水洗し、10
0 ℃で一夜にわたって減圧で乾燥した。生成物のN−α
−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラニル−L
−ロイシンは7.510gの重量であり、融点135 〜139 ℃及
びRt = 21.74分を有していた。
【0036】塩化メチレン50ml) 中の上記の生成物(1.1
32g 、2.99ミリモル) 及び1−ヒドロキシ−ベンゾトリ
アゾール(0.475g 、3.10ミリモル) の懸濁液を攪拌し、
0℃に冷却し、7−ジメチルアミノヘプチルアミン(0.5
05g 、3.19ミリモル) ついでジシクロヘキシルカルボジ
イミド(0.656g 、3.18ミリモル) で連続して処理した。
得られる無色の溶液を攪拌し、一夜にわたって周囲温度
に温めた。沈澱したジシクロヘキシル尿素を濾過により
除去し、塩化メチレン(50 ml) で洗浄した。合わせた塩
化メチレン洗浄液及び濾液を5%のNaHCO3、水ついで飽
和食塩水で連続して洗浄した。塩化メチレンをMgSO4
乾燥し、減圧で蒸発させて淡黄色のペースト状の固体を
得た。ジエチルエーテル(100ml) を添加し、再度蒸発さ
せて、生成物のN−α−t−ブトキシカルボニル−L−
フェニルアラニル−L−ロイシン−(7−ジメチルアミ
ノ)ヘプチルアミンを淡黄色のガラス(Rt = 20.81
分)として得、これを更に精製しないで脱ブロッキング
反応に使用した。
【0037】上記の生成物を塩化メチレン(10 ml) に溶
解し、トリフルオロ酢酸(10 ml) で処理し、周囲温度で
1時間攪拌した。塩化メチレン及び過剰のトリフルオロ
酢酸を減圧で蒸発させて淡黄色のシロップを残した。水
(20 ml) を添加し、少量の不溶性物質を濾過により除去
し、水性の濾液を凍結乾燥してL−フェニルアラニル−
L−ロイシン−(7−ジメチルアミノ)ヘプチルアミド
トリフルオロ酢酸塩を、Rt = 13.90 分を有する吸湿性
の固体として得た。
【0038】その生成物をIR、NMR 及びMSにより特性決
定した。高速原子衝撃(FAB)MS はm/z 実測値419(計算
値:428.6)で(M+H) + を示し、m/z 実測値441(計算値:
441.6)で(M+Na) +を示した。分析、C24H42N4O2 x 3CF3C
O2H x 1.5 H2O としての計算値:C,45.74 ;H,6.1
4;N,7.11。実測値:C,48.68 ;H,6.11;N,7.0
3。
【0039】メタノール(25 ml) 中の上記の生成物の溶
液をNaHCO3(1.663g 、19.81 ミリモル) 及びヨウ化メチ
ル(3.0ml、48.7ミリモル) で処理し、得られる懸濁液を
周囲温度で48時間攪拌した。無機塩を濾過により除去
し、メタノールで充分に洗浄した。メタノールを減圧で
除去して黄色のシロップを残し、これを水に溶解し、凍
結乾燥して粗生成物2.054gを得た。2インチのビダック
(Vydac)C-18 カラム;勾配系:緩衝液A,0.1%の水性
トリフルオロ酢酸;緩衝液B,アセトニトリル、30分間
で0〜100 %によるRP-HPLC を使用し、220nm に於ける
UV検出でもって、これを精製した。溜めた画分を凍結乾
燥してN,N,N−トリメチル−L−フェニルアラニル
−L−ロイシン−(7−トリメチルアンモニウム)ヘプ
チルアミドのテトラキス−トリフルオロ酢酸塩1.010gを
淡黄色のシロップとして得た。
【0040】その生成物をIR、NMR 及びMSにより特性決
定した。高速原子衝撃(FAB)MS はm/z 実測値477(計算
値:476.7)で(M+H) + を示し、m/z 実測値590(計算値:
589.7)で(M+TFA- ) + を示した。分析、C28H52N4O2 x 2
C2F3O2 - x 2CF3CO2Hとしての計算値:C,46.45 ;H,
5.85;N,6.01。実測値:C,46.50 ;H,6.36;N,
6.26。
【0041】実施例3 N,N,N−トリメチル−L−ロイシル−L−フェニル
アラニル−L−ロイシン−(7−トリメチルアンモニウ
ム)ヘプチルアミドのビス−トリフルオロ酢酸塩ジメチ
ルホルムアミド(75 ml) と塩化メチレン(325ml) の混合
物中のN−α−t−ブトキシカルボニル−L−フェニル
アラニン(19.901g、75.01 ミリモル) 、L−ロイシンベ
ンジルエステルトシレート(29.537g、75.06 ミリモル)
及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(11.93g 、77.9
0 ミリモル) の溶液を攪拌し、0℃に冷却し、トリエチ
ルアミン(10.6 ml、76.05 ミリモル) 、続いてジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(25.729g、76.23 ミリモル) で
処理した。得られる淡黄色の溶液を一夜攪拌し、その間
にそれを周囲温度に温めた。ジシクロヘキシル尿素(DC
U) を濾別し、塩化メチレンで洗浄した。塩化メチレン
溶液を、5%のNaOH、5%のHCl ついで飽和食塩水で連
続して洗浄し、次いで蒸発させて淡黄色のシロップを残
し、これをジエチルエーテル(250ml) ですり砕いた。更
にDCU を濾過した後、ジエチルエーテルを蒸発させてN
−α−t−ブトキシカルボニル−L−フェニルアラニル
−L−ロイシンベンジルエステル28.04gを白色の固体、
t =27.19分として得た。
【0042】塩化メチレン(25 ml) 中の上記の生成物(1
5.965g、35.27 ミリモル) の溶液をトリフルオロ酢酸(2
5 ml、324.5 ミリモル) で処理し、周囲温度で80分間攪
拌した。塩化メチレン及び過剰のトリフルオロ酢酸を減
圧で蒸発させて粘稠な黄色のシロップを残した。そのシ
ロップをジエチルエーテル(100ml) ですり砕き、得られ
る淡黄色の固体を濾過し、ジエチルエーテルで充分に洗
浄した。14.453g の白色の固体、融点141 〜144 ℃、R
t = 21.39 分を得、これを更に精製しないで下記の反応
に使用した。
【0043】ジメチルホルムアミド(25 ml) と塩化メチ
レン(250ml) の混合物中の上記の生成物(14.453g、30.9
8 ミリモル) 、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(4.8
25g、31.51 ミリモル) 及びN−α−t−ブトキシカル
ボニル−L−ロイシン(7.89g、31.66 ミリモル) の溶液
を攪拌し、0℃に冷却し、トリエチルアミン(4.50 ml、
32.29 ミリモル) 、続いてジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(6.551g 、32.76ミリモル) で処理した。得られる
淡黄色の溶液を一夜攪拌し、その間にそれを周囲温度に
温めた。ジシクロヘキシル尿素(DCU)を濾過により除去
し、塩化メチレン及びジメチルホルムアミドを減圧で蒸
発させてシロップ状の固体を残した。ジエチルエーテル
(200ml) を添加し、更にDCU を濾過により除去した。そ
の濾液を、5%のNaOH、5%のHCl ついで飽和食塩水で
連続して洗浄し、MgSO4 で乾燥した。MgSO4 の濾過後
に、ジエチルエーテルを蒸発させてN−α−t−ブトキ
シカルボニル−L−ロイシル−L−フェニルアラニル−
L−ロイシンベンジルエステルを淡黄色の固体、Rt =2
8.60分として得、これを更に精製しないで使用した。
【0044】パールびんにメタノール(300ml) 中の上記
の生成物全部の溶液を仕込み、水(10 ml) 中の10%のパ
ラジウム/カーボン(5.00g) の懸濁液をそれに添加し
た。びんを水素で3.5kg/cm2(50psi)に加圧し、周囲温度
で16時間振とうした。触媒をセライトのパッドによる濾
過により除去し、メタノール(50 ml) で充分に洗浄し
た。メタノールを減圧で蒸発させて白色の泡状物を得、
これを0.1mm で24時間後に白色の固体、N−α−t−ブ
トキシカルボニル−L−ロイシル−L−フェニルアラニ
ル−L−ロイシン11.57g、Rt =23.08分に変換した。
【0045】ジメチルホルムアミド(2ml) と塩化メチレ
ン(60 ml) の混合物中の上記の生成物(1.666g 、3.12ミ
リモル) 及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.502
g 、3.28ミリモル) の溶液を攪拌し、0℃に冷却し、7
−ジメチルアミノヘプチルアミン(0.517g 、3.27ミリモ
ル) 、続いてジシクロヘキシルカルボジイミド(0.809g
、3.33ミリモル) で処理した。淡黄色の溶液を一夜攪
拌し、その間にそれを周囲温度に温めた。沈澱したジシ
クロヘキシル尿素(DCU) を濾過により除去し、塩化メチ
レン(50 ml) で洗浄した。塩化メチレン溶液を、5%の
NaOHついで飽和食塩水で連続して洗浄し、MgSO4 で乾燥
した。MgSO4 の濾過後に、塩化メチレンを蒸発させて1.
74g の淡黄色の固体、Rt =21.54分を得、これを更に精
製しないで使用した。塩化メチレン(10 ml) 中の上記の
生成物(1.74g、2.75ミリモル) の溶液を攪拌し、トリフ
ルオロ酢酸(10 ml) で処理した。得られる淡黄色の溶液
を周囲温度で75分間攪拌した。塩化メチレン及び過剰の
トリフルオロ酢酸を減圧で蒸発させ、残渣を温水(40 m
l) で処理した。不溶性物質を濾過により除去した。凍
結乾燥してL−ロイシル−L−フェニルアラニル−L−
ロイシン−(7−ジメチルアミノ)ヘプチルアミドのト
リフルオロ酢酸塩1.668gを、Rt =15.68分を有するクリ
ーム状の固体として得た。その生成物をIR、NMR 及びMS
により特性決定した。
【0046】メタノール(25 ml) 中の上記の生成物(0.9
83g 、1.22ミリモル) の溶液をNaHCO3(1.755g 、20.89
ミリモル) 及びヨウ化メチル(3.0ml、48.19 ミリモル)
で処理し、周囲温度で一夜攪拌した。無機塩を濾過によ
り除去し、メタノール(25 ml) で洗浄した。メタノール
を蒸発させて淡黄色の固体を得、これを温水(30 ml)に
溶解し、濾過して少量の不溶性物質を除去した。凍結乾
燥して粗N,N,N−トリメチル−L−ロイシル−L−
フェニルアラニル−L−ロイシン−7−トリメチルアン
モニウムヘプチルアミドジヨージドをクリーム状の固体
として得、これを、勾配系:緩衝液A,0.1 %のTFA/H2
O ;緩衝液B,アセトニトリル、30分間で0〜100 %を
使用して2インチのビダックC-18によるRP-HPLC(220nm
に於けるUV検出を伴う) により精製した。溜めた画分を
凍結乾燥して生成物0.36g を吸湿性の白色の固体、Rt
=18.30分の形態のビス−トリフルオロ酢酸塩として得
た。
【0047】その生成物をIR及びNMR により特性決定し
た。分析、C34H63N5O3 x 2CF3CO2 - x 1.5 CF3CO2H x H2
O としての計算値:C,49.03 ;H,6.67;N,6.97。
実測値:C,49.39 ;H,6.80;N,7.12。実施例4 下記のバイオアッセイを使用して本発明の化合物の神経
筋接合部遮断活性を実証した。この薬理機構による化合
物の弛緩特性を手術の際の麻酔中に使用して気管内挿管
及び種々の体腔への接近を促進するのに必要とされる筋
肉群の後退を容易にすることができた。これらの試験の
夫々は、主題化合物の臨床上の潜在性の知識を拡大し
た。本発明の化合物が特別な試験で分析にかけられなか
った場合、試験されたその他の診療上有効な薬剤に対す
る既知の関係に基いてこのような活性を推定することが
可能である。
【0048】マウスに於ける第一工程は、化合物の潜在
能及び効力の予備的な推定を確立する。動物を、水平に
対して45°に傾斜したスクリーン上に置いた。有効投与
量は、マウスをそれらの握りを弱くし(tolose)、傾斜ス
クリーンを滑り落ちるようにした。投薬群で試験したマ
ウスの100 %で握りの強さを抑制するのに必要とされる
体重1kg当たりの投与量(mg)を報告する。
【0049】次いで、試験化合物により生じた筋弛緩の
型を、ニワトリのひなの注射により測定した。シナプス
後部のアセチルコリンレセプターの競合遮断を生じる化
合物、即ち非脱分極性の薬剤は、ニワトリのひなに弛緩
麻痺を生じ、一方、シナプス後部の筋膜の脱分極を生じ
る薬剤は硬直麻痺を生じる。この試験により非脱分極性
であることが示された化合物のみを更に試験する。この
試験は、主題化合物が非脱分極性の筋弛緩薬であること
を証明した。
【0050】ウサギの足の攣縮分析を使用して開始の速
度及び期間を実証し、試験化合物の効力の範囲を確かめ
た。同様の弛緩薬の大きな系列に於いて、ウサギの投与
量は典型的にはマウスの投与量の125 %である。また、
この試験で、四連刺激及びテタヌス刺激の減衰、単一の
攣縮のテタヌス刺激後の強化、並びに弛緩を反転する抗
コリンエステラーゼ薬ネオスチグミンの投与を観察する
ことにより、作用の機構を確かめた。可逆性、迅速な開
始及び短期間は麻酔学者にとって重要な因子である。
【0051】表1中に、臨床上有効な薬剤の投与量に関
して本発明の化合物の投与量を示す。臨床上、0.1 〜0.
14mg/kg のベクロニウムが気管内挿管に使用されたが、
弛緩の維持には0.010mg/kgが使用される。それ故、主題
化合物に関して使用し得る可能な投与量の範囲の推定と
して、ED90は挿管投与量に関する推定として2倍にさ
れ、一方、ED90投与量の20〜25%の投与量が維持用の巨
丸投与に必要とされ得る。臨床上の投与量の範囲は概算
ED90の29%〜200 %であり得る。
【0052】
【表1】神経筋接合部の遮断活性(ED90、mg/kg) 薬剤 マウス ウサギ ベクロニウム 0.025 0.020 アトラクリウム 0.631 0.050 化合物A 7.940 N/A 化合物B 3.981 N/A 化合物C 1.259 4.408 化合物D 16.000 31.13 化合物E 1.995 N/A 主題化合物の二つのウサギに於ける詳細な薬理学的性質
を表2に示す。以下は、主題化合物の神経筋遮断活性を
説明するためにウサギに使用した方法の簡単な説明であ
る。これらの方法の更に詳しい説明が、“Microcompute
r Use in Measuring Onset,Duration,and Recovery fro
m Non-Depolarizing Skeletal Muscle Relaxants in Ra
bbits"、P.D.Thutら、Drug development Research 5:18
2,1985に示されている。
【0053】体重2.5 〜3.4kg の雄のニュージーランド
白ウサギをペントバルビタール(30mg/kg) で麻酔にか
け、40℃の水を入れた温度調節パッドの上にそれらをさ
かさまにして置いた。気管切開後に、200mi/ストローク
を送出する開放系を使用して、肺を室空気で28回/分の
呼吸で機械呼吸させた。この通気はpCO2を38mmHgに維持
し、pO2 を85mmHgに維持した。直接の動脈内血圧を右総
頸動脈から測定した。試験化合物を周辺の耳静脈に入れ
たカニューレにより投与した。夫々の前脚を、脊椎板ラ
ックに取りつけた大腿クランプ中に保持されたクッショ
ンプレートにテープで付けた。夫々の足の左中央の指を
筋緊張の測定用の強制変位トランスデューサに連結し
た。神経の刺激を、両方の前腕の肘にある尺骨神経の両
側に置かれた対のピン電極により与えた。右尺骨神経を
0.5m秒の期間でHz,1pps で刺激した。左尺骨神経を15秒
毎に介在された四連の刺激及びスタヌス刺激を加えて同
様に刺激した。表2 中に報告されたパラメーターは、効
力(ED90)( これは攣縮緊張をその対照値の10%まで抑制
するのに必要とされる投与量である) ;開始(T85%)(こ
れは最大の薬効の85%の単位が得られる注射からの時間
である) ;期間(これは四連の刺激が75%まで回復され
るまでの注射からの時間である) ;血圧(BP)(これ
は投薬前(pre-drug)の血圧の変化率( %) である) ;及
び心拍数(HR)(これは投薬前の心拍数からの変化率
( %) である) である。
【0054】
【表2】 ウサギの足の攣縮の等効能の投与量データ 化合物 ED90 T85% 期間 BP HR (mg/kg) (秒) (秒) ( 変化率、%) ( 変化率、%) アトラクリウム 0.05 126.90 14.30 -3.40 -1.00 ベクロニウム 0.02 97.30 16.80 1.10 -1.90 パンクロニウム 0.02 147.50 32.50 2.70 0.00 化合物C 4.41 37.60 17.4 -40.30 -0.80 化合物D 31.13 36.3 15.00 -28.30 4.60 表1及び表2中、表示された化合物は以下のとおりであ
る。 化合物A−Me3N+ -Phe-NH-(CH2)6-NH-Phe-N + Me3 2I- 化合物B−Me3N+ -Leu-Phe-Leu-NH-(CH2)5-N + Me3 2(CF3CO2)= 化合物C−Me3N+ -Phe-NH-(CH2)10-NH-Phe-N + Me3 2I - 化合物D−Me3N+ -Phe-Leu-NH-(CH2)2-N + Me3 2(CF3CO2)= 化合物E−Me3N+ -Leu-Phe-Leu-NH-(CH2)7-N + Me3 2(CF3CO2)= 表中の結果は、主題化合物が、比較のために使用した化
合物程効能がないが、それらが活性のかなり短い開始を
有する点で有利であることを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 5/10 8318−4H (72)発明者 デイヴイツド シー パルマー アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 18017 ベスリヘム ステユーベン ロー ド 4503

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (式中、Rは低級アルキルであり;R1 及びR2 は水
    素、低級アルキル、アリル、プロパルギル、アリール低
    級アルキル及びシクロ−低級アルキル低級アルキルから
    なる群から独立に選ばれ、またはRとR1 及びR2 の一
    つまたは両方は、それらが結合される窒素と一緒になっ
    て、4〜6員原子を有する複素環を形成し;AAはAla
    、Val 、Leu 、Ile 、Phe 、Tyr 、Pro 、Nip 、4-AcO
    Pro、Glu(γ-Me)、GABA及び6−アミノヘキサン酸から
    なる群から独立に選ばれ;nは2〜4であり;xは独立
    に0または1であり;yは独立に1または2であり;z
    は2〜12であり;且つAn- は製薬上許されるアニオンで
    ある)により表される化合物から選ばれるペプチドアミ
    ドまたはアミド二量体。
  2. 【請求項2】 前記の化合物が式: 【化2】 (式中、Rはメチルまたはエチルであり;R1 及びR2
    はメチル、エチル及びアリルからなる群から独立に選ば
    れ、またはRとR1 及びR2 の一つまたは両方は、それ
    らが結合される窒素と一緒になって、ピロリジン、ピペ
    リジン、ピペラジン及びヘキサメチレンイミンからなる
    群から独立に選ばれる複素環を形成し;AAはAla 、Le
    u 、Phe 並びに1−ナフチルアラニン及び2−ナフチル
    アラニンからなる群から独立に選ばれ;且つzは3〜12
    である)により表される化合物から選ばれる請求項1に
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】 前記の化合物が式: 【化3】 (式中、Rはメチルまたはエチルであり;R1 及びR2
    はメチル、エチル及びアリルからなる群から独立に選ば
    れ、またはRとR1 及びR2 の一つまたは両方は、それ
    らが結合される窒素と一緒になって、ピロリジン、ピペ
    リジン、ピペラジン及びヘキサメチレンイミンからなる
    群から独立に選ばれる複素環を形成し;AAはAla 、Le
    u 、Phe 並びに1−ナフチルアラニン及び2−ナフチル
    アラニンからなる群から独立に選ばれ;且つzは3〜12
    である)により表される化合物から選ばれる請求項1に
    記載の化合物。
JP4018764A 1991-02-13 1992-02-04 ペプチドアミド及びアミド二量体 Pending JPH0570420A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/654,736 US5190924A (en) 1991-02-13 1991-02-13 Peptide amides and amide dimers useful as muscle relaxants
US07/654736 1991-02-13

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0570420A true JPH0570420A (ja) 1993-03-23

Family

ID=24626055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4018764A Pending JPH0570420A (ja) 1991-02-13 1992-02-04 ペプチドアミド及びアミド二量体

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5190924A (ja)
EP (1) EP0498940A3 (ja)
JP (1) JPH0570420A (ja)
CA (1) CA2054651A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5494898A (en) * 1991-02-13 1996-02-27 Ohmeda Pharmaceutical Products Division Inc. Peptide skeletal muscle relaxants
US5583101A (en) * 1994-07-15 1996-12-10 Harvard College Use of nitrogen oxide species and adducts to inhibit skeletal muscle contraction
IT1277700B1 (it) * 1995-12-22 1997-11-11 Poli Ind Chimica Spa Processo di preparazione di 2-beta, 16-beta-diamino 3-alfa, 17-beta- diacilossi 5-alfaandrostani, bloccanti neuromuscolari a struttura
LT3464336T (lt) 2016-06-01 2022-05-10 Athira Pharma, Inc. Junginiai

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4018912A (en) * 1975-07-28 1977-04-19 Ayerst Mckenna And Harrison Ltd. Tripeptide derivatives with central nervous system activity and preparation thereof
US4320051A (en) * 1979-12-26 1982-03-16 American Home Products Corporation Analgesic tripeptide amides
DE3265905D1 (en) * 1982-01-12 1985-10-03 Ici Plc Dimers of peptide amides
US4468383A (en) * 1982-09-29 1984-08-28 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Service Dimeric enkephalins
US4812442A (en) * 1984-05-29 1989-03-14 Merck & Co., Inc. Tripeptide renin inhibitors
US4623715A (en) * 1984-10-22 1986-11-18 Hoechst Aktiengeselleschaft Novel peptides which are active on the central nervous system and have an action on the cholinergic system

Also Published As

Publication number Publication date
EP0498940A3 (en) 1993-01-27
US5190924A (en) 1993-03-02
EP0498940A2 (en) 1992-08-19
CA2054651A1 (en) 1992-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4443763B2 (ja) 環式ジペプチドおよびアゼチジノン並びにcns損傷および神経変性疾患の治療におけるそれらの使用
US6232468B1 (en) Dipeptides with neurokinin-antagonistic activity
JP3271788B2 (ja) 新規なトロンビン阻害剤類
EP0610487B1 (de) Neue aminosäurederivate, verfahren zu ihrer herstellung und diese verbindungen enthaltende pharmazeutische zusammensetzungen
US5190922A (en) Terminally modified tri-, tetra- and pentapeptide anaphylatoxin receptor ligands
DE3508251A1 (de) Dipeptide
CA1197235A (en) Enkephalin analogues
JP2801087B2 (ja) 新規アミノ酸誘導体、それらの製造方法及びこれらの化合物を含有する医薬組成物
WO2003076391A2 (de) Hemmstoffe der urokinase, ihre herstellung und verwendung
US5498779A (en) Thrombin inhibitors
US5494898A (en) Peptide skeletal muscle relaxants
DE69425212T2 (de) Dem Motilin ähnliche Polypeptide mit stimulierender Wirkung auf den gastrointestinalen Trakt
DE69620627T2 (de) Polyfluoralkyl-tryptiphan tripeptid thrombin hemmer
JPH0570420A (ja) ペプチドアミド及びアミド二量体
JPH0688968B2 (ja) トリペプチド及び医薬組成物
DE60010711T2 (de) Amido-spiropiperidine promovieren die freisetzung von wachstumshormonen
JPH04312599A (ja) ポリペプチド骨格筋弛緩薬
JPS63218697A (ja) ジフルオルシクロスタチン含有ポリペプチド
CA2231174A1 (en) Peptide derivatives
JPH0733372B2 (ja) ペプチド様化合物
JP2640778B2 (ja) ペプチドおよびこれを含有する抗痴呆剤
AU653232B2 (en) Novel thrombin inhibitors
WO1998038990A1 (en) Method of treating trauma associated with brain, spinal cord or peripheral nerve injury using carbobenzyloxy n-protected di- and tripeptide phenylalaninals
DE4406885A1 (de) Neue Aminosäurederivate, Verfahren zu ihrer Herstellung und diese Verbindungen enthaltende pharmazeutische Zusammensetzungen
JPH0656886A (ja) 新規なペプチド誘導体