JPH0569114B2 - - Google Patents

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JPH0569114B2
JPH0569114B2 JP18394686A JP18394686A JPH0569114B2 JP H0569114 B2 JPH0569114 B2 JP H0569114B2 JP 18394686 A JP18394686 A JP 18394686A JP 18394686 A JP18394686 A JP 18394686A JP H0569114 B2 JPH0569114 B2 JP H0569114B2
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alkyl group
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carbon atoms
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Yoshiaki Suzuki
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Fuji Photo Film Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は (1) 近赤外線吸収性を有し、 (2) 有機基体物質を光に対して安定化する作用を
有する、 耐光性、耐熱性が優れ、且つ有機溶媒への溶解
性の優れた新規な化合物(α−ジイミン)(シス
−1,2−エチレンジチオラト)ニツケル誘導体
に関する。 「従来の技術」 () 近赤外線吸収性の物質は赤外線カツトフイ
ルター、例えば近赤外線感光性の感光材料用セ
ーフライトフイルター、人間の目に有害な赤外
線カツトフイルター、植物の生育制御用に用い
られるプラスチツクフイルム、シリコンフオト
ダイオード(以下SPDという)などの半導体
受光素子の近赤外線カツトフイルターなどに用
いられている。又、近赤外線を吸収して熱に交
換する性質を生かして、レーザーによる感熱発
色、感熱記録、光デイスク記録層への利用、イ
ンク塗料の乾燥促進などに使用されており、更
には、近赤外線の吸収性を利用して、各種感光
材料中に塗布分散させて、アンチハレーシヨン
層を形成させ画質の向上、良化を図ることも行
われており、又、レーザー光による読取可能な
カード用インクへの添加、インクジエツトプリ
ンタ用インクへの添加なども試みられている。 従来、近赤外線吸収剤としては、各種の化合
物が開発されている。 例えば、遷移金属を含まない有機化合物とし
ては、特公昭36−6763号、特公昭40−25347号、
特公昭43−25335号、特公昭45−13326号、特公
昭46−5810号、特公昭46−11249号、特開昭50
−129532号、特開昭57−45509号、米国特許第
2813802号、米国特許第2895955号などに記載さ
れている化合物がある。 又、遷移金属を含んでいるものとしては、例
えば、特公昭46−3452号、特開昭49−22748号、
米国特許第3588216号、米国特許第3663089号、
米国特許第3806462号、米国特許第3875199号、
米国特許第3979583号、米国特許第40692867号、
米国特許4152332号、米国特許第4432595号など
に記載されている化合物がある。 () 従来から、有機基体物質、たとえば色素、
染料、もしくは高分子物質などが光によつて退
色変色もしくは分解、劣化する傾向があること
が知られており、この退色、変色もしくは、分
解劣化を減少せしめる方法、すなわち光劣化を
防ぎ、耐光性を向上せしめる方法については多
くの報告がある。 たとえば、米国特許第3432300号には、イン
ドフエノール、インドアニリン、アゾおよびア
ゾメチン染料のような有機化合物を、融合複素
環系を有するフエノールタイプの化合物と混合
することにより、可視および紫外の光に体する
堅牢性が改良されることが記載されている。 一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の分野で
は、「ザ セオリー オブ ザ フオトグラフ
イツク プロセス(C.E.K.MeesおよびT.H.
James著“The Theory of the Photographic
Process″(Macmillan社1967年刊)))」の第17章
に記載されているように、芳香族第一級アミン
現像主薬の酸化体と発色剤(カツプラー)との
反応によつて、アゾメチン染料またはインドア
ニリン染料が形成されるが、これらの染料から
できた像、すなわちカラー画像の光に対する安
定性を改良する方法については、数多くのもの
が知られている。たとえば、米国特許第
2360290号、同第2418613号、同第2675314号、
同第2701197号、同第2704713号、同第2728659
号、同第2732300号、同第2735765号、同第
2710801号、同第2816028号、英国特許第
1363921号等に記載されたハイドロキノン誘導
体、米国特許第3457079号、同第3069262号、特
公昭43−13496号等に記載された没食子酸誘導
体、米国特許第2735765号、同第3698909号に記
載されたp−アルコシキフエノール類、米国特
許第3432300号、同第3573050号、同第3574627
号、同第3764337号、同第3574626号、同第
3698909号、同第4015990号に記載されたごとき
クロマンやクマラン等の誘導体などが知られて
いる。 また、有機基体化合物の光に体する安定性
を、その吸収極大が、基体化合物の吸収極大よ
りも深色性であるようなアゾメチン消光化合物
を用いて改良する方法が、英国特許第1451000
号に記載されている。 また、金属錯体をポリマーの光劣化防止に使
用することが、ジヤーナル オブ ポリマー
サイエンス、ポリマー ケミストリー エデイ
シヨン(J.P.GuilloryとR.S.Beckerにより、J.
Polym.Sci.、Polym.Chem.Ed.)、12、993
(1974)に、ジヤーナル オブ ポリマー サ
イエンス、ポリマー レターズ エデイシヨン
(R.P.R.RanaweeraとG.Scottにより、J.
Rolym.Sci.、Polym.Lett.Ed.)、13、71(1975)
に記載されており、金属錯体による染料の安定
化の方法が特開昭50−87649号、米国特許第
4050938号およびリサーチ デイスクロージヤ
ー(Research Disclosure)15162(1976)に記
載されている。 「発明が解決しようとする問題点」 () 前項()であげた遷移金属を含まない近
赤外線吸収剤の全てに渡つて、共通の欠点は、
耐熱性、耐光性が著しく劣り、実用に耐えない
ということである。 又、遷移金属を含む化合物は、有機溶剤に対
する溶解性が悪く、実用化しにくいという欠点
を有する。例えば、先に述べた如き用途、例え
ばSPD用フイルターとしては、極めて薄いフ
イルムで赤外線の吸収効率の良いフイルムが望
まれるが、そのためには、樹脂中に多量の赤外
線吸収剤が分散されねばならず、有機溶媒に対
する溶解度の小さい赤外線吸収剤はその目的を
満足させることができなかつた。 () 前項()であげた金属を含まない光劣化
防止剤(有機化合物)はそれ自身光に対して安
定でないため、光劣化防止効果はあるが、十分
ではない。また金属を含む光劣化防止剤は、有
機溶媒への溶解性が高くないので光劣化防止効
果を十分発揮せしめるだけの量を加えることが
できない。その上、これらの化合物は、それ自
体の着色が大きいため、多量に添加すると、有
機基体物質、特に、染料や色素の色相ならびに
純度に悪影響を及ぼすという欠点を有してい
る。 従つて、本発明の目的は第一に、耐熱性、耐
光性が極めて高く、更に有機溶媒への溶解度が
高くかつフイルム形成性バインダーなどとの相
溶性のよい近赤外線吸収性物質を提供すること
であり、 第二に、単位厚さ当りの近赤外光の遮断能力
が大きくて可視領域の光透過率が高く熱および
光に対して堅牢な光学フイルターを形成しうる
近赤外線吸収性物質を提供することであり、 又、第三に、有機基体物質の光に対する安定
性を改良する物質を提供することであり、 第四に、有機基体物質、特に色素もしくは染
料の色相ならびに純度を悪化させることなし
に、これらの物質の光に体する安定性を改良す
る化合物を提供することである。 本発明者は、上記の目的を達成するため種々研
究を重ねた結果、本発明を完成するに至つた。 「問題点を解決するための手段」 すなわち、本発明は、下記一般式〔〕、〔〕、
〔〕で表わされる(α−ジイミン)(シス−1,
2−エチレンジチオラト)ニツケル誘導体を提供
するものである。 【式】 【式】 【式】 式中、R1〜R5、R10〜R14、R17〜R21はハロゲ
ン、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アリーロキシ基を示し、これらは同じで
も異つていてもよくまた、これらのうち、隣り合
つた置換基は結合して環を形成してもよく、R6
R7はアルキル基、アリール基を示し、これらは
同じでも異つていてもよく、R8、R9、R15、R16
R22、R23水素原子、アルキル基、アリール基、
シアノ基を示し、これらはそれぞれ同じでも異つ
ていてもよく、R8とR9、R15とR16、R22とR23
それぞれ結合して環を形成してもよい。 但し、式〔〕において、R1=R2=R4=R5
H、R3=H、CH3、OCH3またはCl、R6=R7
CH3、R8=R9=CNの化合物、及びR1=R2=R3
=R4=R5=H、R6=R7=CH3、R8
【式】の化合物を除く。 なお上記説明中のR1=R2=R4=R5=HはR1
R2、R4、R5が同時に水素原子であることを示す。
その他についても同様に意味する。 上記一般式〔〕、〔〕および〔〕で表わさ
れる化合物においてR1〜R5、R10〜R14、R17
R21で表わされるハロゲン原子は弗素原子、塩素
原子、臭素原子、沃素原子を包含する。 R1〜R5、R10〜R14、R17〜R21で表わされるア
ルキル基は好ましくは、炭素数1ないし20のアル
キル基を示し、このアルキル基として、たとえば
メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−ヘキシ
ル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−オ
クタデシル基などをあげることができる。 この場合、アルキル基は、更に置換されていて
もよく、例えば、水酸基、炭素数1ないし20のア
ルキル基(たとえばメチル基、エチル基、n−ブ
チル基、n−オクチル基など)、炭素数1ないし
20のアルコキシ基(たとえばメトキシ基、エトキ
シ基、ブトキシ基など)などで置換されていても
よい。 R1〜R5、R10〜R14、R17〜R21で表わされるア
ルコキシ基は好ましくは、炭素数1ないし20のア
ルコキシ基を示し、このアルコキシ基として、た
とえばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、n
−ヘキサデシルオキシ基などをあげることができ
る。 この場合、アルコキシ基は、更に置換されてい
てもよく、例えば、水酸基、炭素数1ないし20の
アルキル基(たとえばメチル基、エチル基、n−
ブチル基、n−オクチル基など)、炭素数1ない
し20のアルコキシ基(たとえばメトキシ基、エト
キシ基、ブトキシ基など)などで置換されていて
もよい。R1〜R5、R10〜R14、R17〜R21で表わさ
れるアリール基は好ましくは、炭素数6ないし14
のアリール基を示し、たとえば、フエニル基、ナ
フチル基などをあげることができる。この場合、
アリール基は、更に置換されていてもよく、例え
ば、炭素数1ないし20のアルキル基(たとえばメ
チル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル
基など)、炭素数1ないし20のアルコキシ基(た
とえば、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ
基など)などで置換されていてもよい。 R1〜R5、R10〜R14、R17〜R21で表わされるア
リーロキシ基は好ましくは、炭素数6ないし14の
アリーロキシ基を示し、たとえば、フエノキシ
基、ナフチルオキシ基などをあげることができ
る。この場合、アリーロキシ基は、更に置換され
ていてもよく、例えば、炭素数1ないし20のアル
キル基(たとえば、メチル基、エチル基、n−ブ
チル基、n−オクチル基など)、炭素数1ないし
20のアルコキシ基(たとえばメトキシ基、エトキ
シ基、n−ブトキシ基など)などで置換されてい
てもよい。 R6、R7で表わされるアルキル基は、好ましく
は炭素数1ないし20のアルキル基を示し、このア
ルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、
n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル
基、n−ドデシル基、n−ヘキサデシル基などを
あげることができる。 R6、R7で表わされるアリール基は好ましくは
フエニル基を示し、このフエニル基は、例えば炭
素数1ないし20のアルキル基(たとえばメチル
基)、炭素数1ないし20のアルコキシ基(たとえ
ばメトキシ基)、ハロゲン原子などで置換されて
いてもよい。 R8、R9、R15、R16、R22、R23で表わされるア
ルキル基は好ましくは炭素数1ないし20のアルキ
ル基を示し、このアルキル基として、たとえばメ
チル基、エチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル
基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−ヘキ
サデシル基などをあげることができる。 この場合、アルキル基は、更に置換されていて
もよく、例えば、炭素数1ないし20のアルキル基
(たとえばメチル基、エチル基、n−ブチル基、
n−オクチル基など)、炭素数1ないし20のアル
コキシ基(たとえばメトキシ基、エトキシ基、n
−ブトキシ基など)などで置換されていてもよ
い。 R8、R9、R15、R16、R22、R23で表わされるア
リール基は、好ましくはフエニル基であり、この
場合、フエニル基は、更に置換されていてもよ
く、例えば、炭素数1ないし20のアルキル基(た
とえばメチル基、エチル基、n−ブチル基、n−
オクチル基、n−デシル基など)、炭素数1ない
し20のアルコキシ基(たとえば、メトキシ基、エ
トキシ基、n−ブトキシ基、n−ドデシルオキシ
基など)などで置換されていてもよい。 R8とR9、R15とR16、R22とR23はそれぞれ結合
して環を形成していてもよいが、この場合、好ま
しくは、5員環または6員環がよく、環の構成元
素は炭素以外の元素(たとえば酸素原子、窒素原
子、イオウ原子など)でもよい。また、これらの
環は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基
によつて置換されていてもよく、または他の環と
縮合していてもよい。 尚、特許請求の範囲から除外した錯体は、いづ
れも有機溶媒への溶解性が低く、実用的価値の少
いものである。 前記一般式〔〕ないし〔〕で表わされる
(α−ジイミン)(シス−1,2−エチレンジチオ
ラト)ニツケル誘導体の製造は、一般に次のよう
にして行うことができる。 無水メタノールにcis−1,2−エチレンジチ
オール誘導体又は、そのアルカリ金属塩を溶か
す。(前駆体から調製する場合もある)この溶液
に、ビス(α−ジイミン)ニツケル()ハライ
ドまたは(α−ジイミン)(ジハロ)ニツケル
()錯体を粉末又は、メタノール溶液で加えて
かくはんし、生成した沈殿をろ過する。この沈殿
をジクロロメタンなどの有機溶媒で抽出し、濃縮
して、ゆつくりメタノールを加えると求める錯体
の結晶が得られる。 前記一般式〔〕ないし〔〕で表わされる化
合物のうち好ましいものを例示すれば次の通りで
あるが、本発明はこれらの例示化合物に限定され
るものではないことはもちろんである。 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【化】 【式】 【式】 【化】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【式】 【式】 【化】 【化】 【化】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【式】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【化】 【式】 【式】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【式】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【化】 【式】 【化】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【式】 【化】 【化】 【化】 【式】 【式】 【化】 【式】 【化】 【化】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【式】 【化】 【式】 これらの化合物のいくつかの吸収極大(〓max)
とモル吸収係数(〓max、l・mol-1・cm-1単位)
及び融点(分解点)は下記第1表の通りである。 【表】 【表】 「発明の効果」 本発明の(α−ジイミン)(シス−1,2−エ
チレンジチオラト)ニツケル誘導体は有機溶媒へ
の溶解性が高く、フイルム形成性バインダーなど
との相溶性が優れ、また近赤外光の遮断能力が大
きく、可視領域の光透過率が高いという優れた性
質を有する。 更に、これらの錯体は、有機基体物質、特に染
料、色素や高分子物質の光による劣化防止作用に
優れ、それ自体の着色が少いため有機基体物質の
色相ならびに純度に悪影響を及ぼさない。 また、この化合物は耐熱性、耐光性に優れる。
加えて、置換基の導入位置が多いために、それら
の組合せにより、吸収極大波長を容易に選択でき
る。更に、これらの錯体は、合成が容易であり、
低コストで製造できるという実用上優れた利点を
有する。 従つて、本発明の錯体は、近赤外線吸収剤とし
て光吸収を利用した近赤外線カツトフイルター、
インクなどの他、光→熱交換を利用したレーザー
による感熱発色、感熱記録、光デイスク記録層へ
の利用、及び、有機基体物質の光劣化防止剤とし
ての利用など各種の用途に利用できる。 「実施例」 次に本発明を実施例に基づき、更に詳細に説明
する。 本発明に用いる出発物質である各種(α−ジイ
ミン)(ジハロ)ニツケル錯体{(1,4−ジアリ
ール−1,4−ジアザブタジエン−(1,3))
(ジハロ)ニツケル}は Z. anorg.allg.Chemie267 137(1951)、 ibid.267 161(1951) にならつて調製した。従つて、以下の実施例で
は、(α−ジイミン)(ジハロ)ニツケルと略記
し、それぞれの調製法は省略する。 実施例 1 化合物(2)の合成 4,5−ジメチル−1,3−シチオール−2−
オン0.002モルを無水メタノール30mlに分散する。
これにナトリウムメトキサイド0.004モル(メタ
ノール溶液でもよい)を加えて室温で2時間かく
はんする。この溶液に(α−ジイミン)(ジクロ
ロ)ニツケル0.002モルを加え、更に室温で1時
間かくはんする。析出した沈殿をろ過し、メタノ
ールで洗い、風乾する。 これを少量のジクロロメタンに溶かし、シリカ
ゲル(Merck Art7734 Kieselgel60、70〜
230mesh)でカラムクロマトグラフイーにかけ精
製する。 収量0.2g。 実施例 2 化合物(21)の合成 4,5−ジフエニル−1,3−ジチオール−2
−オンの0.02モルを無水メタノール30mlに分散す
る。これにナトリウムメトキサイド0.004モル
(メタノール溶液でもよい)を加えて室温で2時
間かくはんする。この溶液に(α−ジイミン)
(ジクロロ)ニツケル0.002モルを加え、更に室温
で1時間かくはんする。 析出したチンデンをろ過し、メタノールで洗
い、風乾する。 これを少量のジクロロメタンに溶かし、シリカ
ゲル(Merck Art7734 Kieselgel60、70−230
mesh)でカラムクロマトグラフイーにかけ精製
する。 収量0.3g。 実施例 3 化合物(45)の合成 (α−ジイミン)(ジクロロ)ニツケル0.002モ
ルを無水メタノール30mlに溶かす。これに、ベン
ゼン−1,2−ジチオール0.002モルを加えて、
更に、室温で1時間かくはんする。 析出した結晶をろ過し、メタノールで洗い風乾
する。これをジクロロメタンに溶かし、ろ過す
る。ロ液を濃縮して、少量のメタノールを加える
と黒色の結晶が析出する。一夜室温で放置してロ
カする。結晶をメタノールで洗つて風乾する。収
量0.4g 実施例 4 化合物(52)の合成 4,5−ビスベンゾイルチオ−1,3−ジチオ
ール−2−チオン0.002モルを無水メタノール30
mlに分散する。これにナトリウムメトキサイド
0.004モル(メタノール溶液でよもい)を加えて、
室温で2時間かくはんする。この溶液に(α−ジ
イミン)(ジプロモ)ニツケル0.002モルを加え、
更に室温で1時間かくはんする。析出した沈殿を
ろ過し、メタノールで洗い、風乾する。 これを少量のジクロロメタンに溶かし、シリカ
ゲル(Merck Art7734 Kieselgel60、70−230
mesh)でカラムクロマトグラフイーにかけ精製
する。 収量0.2g。 実施例 5 化合物(115)の合成 (α−ジイミン)(ジブロモ)ニツケル0.002モ
ルを無水メタノール30mlに溶かす。これにソデイ
ウム−1,2−ジシアノエチレンジチオレート
0.002モルを加えて、更に、室温で2時間かくは
んする。 析出した結晶をろ過し、メタノールで洗い風乾
する。これを少量のジクロロメタンに溶かし、シ
リカゲル(Merck Art7734 Kieselgel60、70〜
230 mesh)でカラムクロマトグラフイーにかけ
精製する。 収量0.1g。 実施例 6 実施例1で合成した例示化合物(2)を用い赤外線
吸収性組成物を調製し光学フイルターを作成し
た。すなわち、下に部(重量部を意味する)で示
した組成で各成分を混合しよく撹拌してから、ろ
過後、金属の支持体上に流延法により塗布して製
膜後剥離し、目的とする光学フイルターを得た。
このようにして得られた光学フイルター(乾燥後
の厚さ60ミクロン)の光学濃度は約780nmに吸収
極大を持つフイルターであつた。 同様に第1表に示される他の化合物についても
光学フイルターを作製したところ、近赤外域に吸
収を持つ光学フイルターが得られた。 〔組成〕 TAC(三酢酸セルロース) 170部 TAA(トリフエニルホスフエイト) 10部 メチレンクロリド 800部 メタノール 160部 例示化合物(2) 2部
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、実施例2及び5により得
られた本発明の錯体である化合物(21)と(115)
の電子スペクトルをそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式〔〕、〔〕、〔〕で表わされる
    (α−ジイミン)(シス−1,2−エチレンジチオ
    ラト)ニツケル誘導体。 【化】 【式】 【化】 (式中、R1〜R5、R10〜R14、R17〜R21は、ハロ
    ゲン、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
    リール基、アリーロキシ基)を示し、これらは同
    じでも異つていてもよくまた、これらのうち、隣
    り合つた置換基は結合して環を形成してもよく、
    R6、R7はアルキル基、アリール基を示し、これ
    らは同じでも異つていてもよく、R8、R9、R15
    R16、R22、R23は水素原子、アルキル基、アリー
    ル基、シアノ基を示し、これらは、それぞれ同じ
    でも異つていてもよく、R8とR9、R15とR16、R22
    とR23はそれぞれ結合して環を形成していてもよ
    い。 但し、式〔〕において、R1=R2=R4=R5
    H、R3=H、CH3、OCH3またはCl、R6=R7
    CH3、R8=R9=CNの化合物、及びR1=R2=R3
    =R4=R5=H、R6=R7=CH3、R8
    【式】の化合物を除く)
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