JPH0561602U - ボイラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高価なスプリングハンガーの必要数及び保温
外被を減少し、施工性を向上させる。 【構成】 火炉２下部に形成されたホッパ４のスロート
部６から水平に延びる炉壁管上に炉幅方向へ延びる煙風
道１０を設け、該煙風道１０の上面に板ばね１９の外周
部を溶接固定し、該板ばね１９を火炉２のホッパ部を支
えるバックステー１４から上下に延びるリジットハンガ
ー２０で板ばね１９上面で吊り下げ支持し、煙風道１０
及びリジットハンガー２０を火炉２を覆う保温外被２１
の内側に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ボイラに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のボイラは、図５〜図７に示すようになっている。

【０００３】 図中１はボイラ本体、２はボイラ本体１を構成する火炉、３は火炉２の出側に 接続された後部伝熱部である。

【０００４】 又、符号２ａは火炉２に設けられたバーナ、４は火炉２の下部に形成されたホ ッパ、５はホッパ４の傾斜部、６はホッパ４のスロート部であって、該スロート 部６を構成する炉壁管９は水平方向へ延ばされて、炉幅方向７へ延びるヘッダ８ に接続されている。

【０００５】 符号１０は炉壁管９の水平部９ａの上部に炉幅方向７へ延設された煙風道であ って、前記炉壁管９の水平部９ａ間を接続するフィン１１に形成されたスリット １２を通して火炉２内部へフレッシュエア１３を供給できるようになっている。

【０００６】 前記ヘッダ８及び煙風道１０は、ホッパ４の傾斜部５を支持するバックステー １４からスプリングハンガー１５，１６を用いて吊り下げ支持されており、火炉 ２が高温化して熱膨張したときヘッダ８や煙風道１０との間の伸び差を吸収させ て、支障なくヘッダ８、煙風道１０及び炉壁管９を支持し続けられるようにして ある。

【０００７】 更に、ボイラ本体１は外面全体を保温外被１７によって覆われており、スロー ト部６の周辺は、炉壁管９の水平部９ａ及び煙風道１０の上面を覆うよう保温外 被１７が取付けられている。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のボイラには、以下のような問題があった。

【０００９】 即ち、炉壁管９のスロート部６は特にスペースが無く保温外被の施工上問題が あった。又、運転中に高温化して熱膨張する火炉２に対して、ヘッダ８や煙風道 １０は、バックステー１４から支障なく支持するために、スプリングハンガー１ ５，１６を用ることになり、高価なスプリングハンガーが多数必要になるという 問題があった。

【００１０】 本考案は、上述の実情に鑑み、高価なスプリングハンガーの必要数を減少し、 かつ、保温外被を少なくし施工性を向上させ得るようにしたボイラを提供するこ とを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は、火炉下部に形成されたホッパのスロート部から水平に延びる炉壁管 上に炉幅方向へ延びる煙風道を設け、該煙風道の上面に板ばねの外周部を固定し 、該板ばねを火炉のホッパ部を支えるバックステーから上下に延びるリジットハ ンガーを用いて板ばね上面で吊り下げ支持し、煙風道及びリジットハンガーを火 炉を覆う保温外被の内側に設けたことを特徴とするボイラにかかるものである。

【００１２】

【作用】

本考案によれば、煙風道及びリジットハンガーを保温外被の内側に設けたこと により、煙風道と火炉との伸び差が小さくなり、かつ、保温外被が少なくなり、 施工性も向上する。

【００１３】 そして、煙風道と火炉との伸び差は板ばねによって吸収される。

【００１４】

【実施例】 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１５】 図１〜図４は、本考案の一実施例である。

【００１６】 又、図中、図５〜図７に示すものと同一の構成部分については同一の符号を付 すことによって説明を省略するものとし、以下、本考案に特有の構成についての み説明して行く。

【００１７】 煙風道１０の上面に、炉幅方向７と炉前後方向１８へ延びる対角線を有する菱 形の板ばね１９を載せ、該板ばね１９の外周部を煙風道１０の上面に溶接固定し 、該板ばね１９の中央部を、ホッパ４の傾斜部５を支持するバックステー１４か ら、上下に延びる棒状部材や線状部材などのリジットハンガー２０を用いて吊り 下げ支持する。

【００１８】 又、煙風道１０及びリジットハンガー２０を、ボイラ本体１の外面を覆う保温 外被２１の内側に配置する。

【００１９】 尚、図中２２は取付部材である。

【００２０】 次に、作動について説明する。

【００２１】 運転中に火炉２が高温化して熱膨張した場合に、ヘッダ８をスプリングハンガ ー１５で支持して伸び差を吸収させる過程については図５〜図７と同様なので説 明を省略する。

【００２２】 本考案では、煙風道１０を板ばね１９を介してリジットハンガー２０で支持し ているが、運転中に火炉２が高温化して熱膨張した場合、板ばね１９が図４に示 すように変形することにより、火炉２と煙風道１０との伸び差が吸収される。

【００２３】 この際、板ばね１９の形状を、炉幅方向７及び炉前後方向１８へ延びる対角線 を有する菱形として、板ばね１９の中央部を吊るようにしたことにより、煙風道 １０の炉幅方向７及び炉前後方向１８への延びや板ばね１９の変形に対して、板 ばね１９の溶接部に発生する応力が均等化されるようにしている。

【００２４】 そして、保温外被２１を煙風道１０及びリジットハンガー２０の外側に設けた ことにより、煙風道１０と火炉２との温度差が少なくなるので、両者間の伸び差 も少なくなり、依って、高価なスプリングハンガーを用いなくとも、板ばね１９ で充分に伸び差を吸収できるようになり、煙風道１０を支障なく支持することが 可能となる。

【００２５】 尚、本考案は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を 逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のボイラによれば、高価なスプリングハンガーの 必要数を減少し、ホッパースロート部の保温外被を減少し、その施工性を向上し 得るという優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すボイラ火炉部分の概略
側断面図である。

【図２】図１の部分拡大図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ矢視図である。

【図４】本考案の作動状態を示す図２と同様の図であ
る。

【図５】従来例を説明するボイラ本体の概略全体斜視図
である。

【図６】図５のボイラ火炉部分の概略側断面図である。

【図７】図６のＶＩＩ−ＶＩＩ矢視図である。

【符号の説明】

２ 火炉 ４ ホッパ ６ スロート部 ７ 炉幅方向 ９ 炉壁管 １０ 煙風道 １４ バックステー １９ 板ばね ２０ リジットハンガー ２１ 保温外被

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 火炉下部に形成されたホッパのスロート
   部から水平に延びる炉壁管上に炉幅方向へ延びる煙風道
   を設け、該煙風道の上面に板ばねの外周部を固定し、該
   板ばねを火炉のホッパ部を支えるバックステーから上下
   に延びるリジットハンガーを用いて板ばね上面で吊り下
   げ支持し、煙風道及びリジットハンガーを火炉を覆う保
   温外被の内側に設けたことを特徴とするボイラ。