JPH0554160A - 関数発生方法、およびその汎用関数発生器 - Google Patents

関数発生方法、およびその汎用関数発生器

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JPH0554160A
JPH0554160A JP23699091A JP23699091A JPH0554160A JP H0554160 A JPH0554160 A JP H0554160A JP 23699091 A JP23699091 A JP 23699091A JP 23699091 A JP23699091 A JP 23699091A JP H0554160 A JPH0554160 A JP H0554160A
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Japan
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JP23699091A
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Toshio Hori
敏夫 堀
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INTER NITSUKUSU KK
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INTER NITSUKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速化が図れるとともに、多種多様な関数を
容易に得ることが可能な関数発生方法、およびその汎用
関数発生器の提供を目的とする。 【構成】 入力信号に対応した各次数出力が得られる次
数ジェネレータJ2,J3・・・Jn−1,Jnよりな
るベキ級数ジェネレータ100に、その各次数出力と0
次の項用の直流シフト値入力に個別のタップ係数をそれ
ぞれ掛け合わせるための乗算器A,A・・・をおの
おの接続し、これら各乗算器A,A・・・の乗算出
力を足し合わせる並列入力型加算器Wによりベキ級数出
力としての加算出力を得、多種多様な関数を発生させる
ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力信号に対応したベ
キ級数出力を生成し多種多様な関数を容易かつ低コスト
に得ることができる関数発生方法、およびその汎用関数
発生器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、いわゆるアナログ関数発生器
は、図3に示されるような2入力乗算器により実現して
いた。そして、係る従来のアナログ関数発生器は目的の
関数曲線を得るために、同図に示す入力端子Xおよび入
力端子Yに加える入力信号を適当に選んでいた。すなわ
ち、図3(b)に入力端子X,Yに同一の正弦波信号を
加えると乗算器の出力端子Zには、同じく図3(b)に
示される2乗(X2)波形、すなわち逓ばいした波形が得
られる。同様に、図3(c)に示すように入力端子X,
Yに同一の1次関数型入力信号を加えると乗算器の出力
端子Z0 には同じく図3(c)に示される2乗(X2
波形、すなわち放物線波形が得られる。同様に、図
(d)に示すように入力端子X,Yに同一の三角波信号
を加えると乗算器の出力端子Zには同じく図3(d)に
示される2乗(X2 )波形が得られる。また、入力端子
X,Yに異なる入力信号を加えた例として、例えば図3
(e),(f),(g)が示される。図3(e)に示す
ように入力端子Xに低い周波数の正弦波、同じく入力端
子Yには入力端子Xに加えた正弦波より高い周波数の正
弦波を加えると乗算器の出力端子Zには、同じく図3
(e)に示される両側波帯波形(DSB)が得られる。
同様に、図3(f)に示すように図3(e)と比べて入
力端子Xに加える低い周波数の正弦波の方に直流オフセ
ットを重畳させて加えると、乗算器の出力端子には同じ
く図3(g)に示すように入力端子Xに音声信号を加
え、入力端子にy1次関数型入力信号を加えると、乗算
器の出力端子Z0 には同じく図3(g)に示される電子
ボリューム出力波形が得られる。ところで、この従来例
のような乗算器型のアナログ関数発生器では、目的の関
数曲線を得るためには入力端子に加える入力信号を適当
に選ぶ必要があり、所望の関数を簡単かつ自由に得られ
ないという問題があった。また、3次関数を得るには図
4(a)で示されるように、2入力乗算器を2個使用し
て3乗回路をすると、入力端子X,出力端子Zの伝達関
数 Z=K0 DC+K1 X+K2 2 +K3 3 で示される式で与えられ、図4(b)に示される波形が
得られる。以下、同様にn次関数を得るには複数の2入
力乗算器を組み合わせてn乗回路を構成していけば得ら
れる。一方、上記のようなアナログ関数発生器の他に、
デジタル信号処理回路によるデジタル関数発生器も実現
できる。図5に示すようなデジタル乗算器で2の補数
(2, Sコンプリメント)または2進化10進(BC
D)補数コードにより、入力端子X,Yにデジタル演算
させる値を与えて出力端子Zから演算結果を得る。入力
端子X,Yに同一値を入力すると出力端子ZにX2 が現
れる。この場合、実用回路的には図6(a)で示される
コストの安い乗算器で構成されることが多く、3次関数
3 や4次関数X4 を得るには図6(b)に示すように
構成すれば得られる。しかし、一般的には汎用性を考慮
してこの乗算器の役割を中央処理装置(CPU)に内蔵
している加算器で代用して行えるので、汎用電子計算機
を使うことができソフトウェアで実現することが多い。
図7にそのソフトウェアのアルゴリズムの1例としてフ
ローチャートを示す。
【0003】本発明のベキ級数発生回路をトポロジカル
的に、シフト・レジスタに置き替えると、デジタル・フ
ィルタで多く使用されているコンボルーションの形にな
る。離散データXnt=X(n−i)をいくつかの過去
のデータまで記憶し、ROMに用意されているフィルタ
係数を掛算する。その掛算結果を後続の加算の片方の入
力に入れる。他方の加算器入力は、加算器出力からフィ
ード・バックされている。
【0004】
【式1】 結局、入力信号Xnのコンボルーション(積和演算)
出力として出力信号nが得られる。この積和演算機能を
ハードウェア的に備えたものとしてデジタル・シグナル
・プロセッサ(DSP)が実用化されている。この場合
のデジタル・シグナル・プロセッサの機能例を示すブロ
ック図の1例として図8を示す。図8は積和演算を1乗
算器h,1累算器M1 (加算器Mの片方入力を出力から
フィールド・バックされている)で構成し、かつ乗算器
hの係数をROM(読み出し専用メモリ)10から読み
込み、また入力信号はデータRAMから与える場合の例
を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、汎用電子計
算機などのソフトウェアにより実現したデジタル関数発
生器は、計算速度が関数発生処理速度を決定し、図10
(a)に示したように、データ入力後一定のデータ処理
時間を必要とした後にデータ出力されるので、事実上実
時間処理が困難という問題がある。また、ハードウェア
的にこの積和演算機能を備えたデジタル・シグナル・プ
ロセッサ(DSP)を利用して実用化したデジタル関数
発生器の場合でも、図10(b)に示されるように、汎
用電子計算機などのソフトウェアで実現した場合よりも
データ処理時間に大幅な時間が必要で、実時間処理にす
ることができないため、音声信号および画像処理などの
より高速な実時間処理の必要な分野に使えないという問
題がある。さらに、汎用電子計算機のソフトウェアで実
現したデジタル関数発生機と同様、アナログ信号を扱う
には図9に示すようにアナログ入力端子30a,アナロ
グ・ローパス・フィルタ31、サンプル・ホールト回路
32、A−D変換器33、デジタル・フィルタ34、D
−A変換器35、アナログ・ローパス・フィルタ36、
アナログ出力端子30bのように構成された信号処理回
路を用いなければならない。このため、アナログ信号を
A−D変換器によりデジタル量に変換して与えなければ
ならず、またデジタル信号処理後D−A変換器により再
びアナログ信号に戻してやらなければならないという煩
雑さがあり、これら付随処理を行うためにクロック周波
数が高くなり、処理可能なアナログ信号周波数が低くな
るという問題がある。本発明は、上記のような事情に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、比
較的簡単な回路構成によりコストの低減化が図れるとと
もに、アナログ信号およびデジタル信号の両信号をその
まま扱えて、なおかつあらゆる関数の発生を行うことが
可能な関数発生方法、およびそのための汎用関数発生器
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】微積分学のテイラー級数
によれば指数関数、対数関数、双曲線関数などの各関数
は、後に記載する第1表の如くベキ級数に展開できるこ
とが知られている。本発明は全ての関数は多項式
【0007】
【式2】 a0 +a1 S+a2 2 +・・・an-2 n-2 +an-1 n-1 +an n に展開することができるという点に着目して発明される
ものであり、請求項1記載のように、入力信号に対応し
た各次数出力が得られるベキ級数ジェネレータを介し、
このベキ級数ジェネレータの各次数出力端に各々異なる
タップ係数を乗じ、それらの各乗算出力をすべて加算し
て累算出力させ、これをベキ級数出力として取り出すこ
とにより多種多様な関数の発生を行うようにしたもので
ある。また、本発明は請求項2記載のように、入力信号
に対応した各次数出力が得られるベキ級数ジェネレータ
を介し、このベキ級数ジェネレータの各次数出力端に各
々異なるタップ係数を乗じてそれらの各乗算出力をすべ
て加算するとともに、0次項用直流シフト値入力に必要
なタップ係数を乗じてその乗算出力をも加算させ、これ
をベキ級数出力として取り出すことにより多種多様な関
数の発生を行えるようにしたものである。さらに、本発
明は請求項3記載のように、入力信号に対応した各次数
出力を各次数ジェネレータによって得られ、かつ各次数
ジェネレータ毎に出力端を設けるようにしたベキ級数ジ
ェネレータと、上記ベキ級数ジェネレータの各出力端に
それぞれ接続され、かつ各次数出力端に各々異なるタッ
プ係数を乗ずるための乗算器と、上記各乗算器からの乗
算出力をすべて入力するとともに、これを加算してベキ
級数出力とする加算器とから構成した。なお、上記加算
器は0次の項用直流シフト値入力の乗算器を接続すると
よいものである。
【0008】
【表1】
【0009】
【作用】本発明によれば、入力された入力信号がベキ級
数ジェネレータで2乗出力X2,3乗出力X3 ,4乗出
力X4 ,・・・n乗出力Xn とn次までの次数出力とし
て、すなわちn乗までの累乗値が得られる。さらに、上
記各次数出力はそれぞれ個別の出力端から出力され、接
続されている各乗算器に入力され、各乗算器に与えるタ
ップ係数a0 ,a1 ,・・・an と掛け合わされ、それ
らの各乗算器出力が加算器に入力される。したがって、
各乗算器に与えるタップ係数a0 ,a1 ,・・・a
n を、例えば表1の指数関数ex をベキ級数に展開した
右辺の多項式に示されているa0,a1 ,・・・an
値に一致するように選んで与えれば、加算器の出力に1
例として指数関数ex が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づき
詳細に説明する。図1は本発明に係る汎用関数発生器の
基本構成を示すブロック図であり、100はベキ級数ジ
ェネレータ、J2,J3,J4,・・・Jn−1,Jn
は次数ジェネレータ、a0 ,a1 ,・・・an-2 ,a
n-1 ,an は乗算器およびそれにあたえる乗算用タップ
係数、Wは並列入力型加算器である。入力端子VINに入
力信号が加えられると、ベキ級数ジェネレータ100の
中の次数ジェネレータJ2は入力信号の2乗出力X2
出力し、同じく次数ジェネレータJ3は入力信号Xの3
乗値X3 を出力し、以下同様にn乗値までの累乗値を生
成出力させる。そして、上記ベキ級数ジェネレータ10
0からの各次数出力および入力端子VREF の直流シフト
値入力VDCはそれぞれ接続されている各乗算器A0 ,A
1 ・・・に入力されるとともに、これら乗算器A0 ,A
1 ・・・によりそれぞれ個別のタップ係数a0 ,a1
・・・an と掛け合わせられる。そして、これらの各乗
算器からの出力は並列入力型加算器Wに入力される。し
たがって、加算器Wの出力は
【0011】
【式3】 Y=a0 ・VDC+a・X+a2 ・X2 +・・・+an n で与えられる。すなわち出力Yは入力信号Xの多項式関
数となる。したがって、伝達関数を所望の関数にするに
は、式3の右辺が第1表からその関数をベキ級数展開さ
せた式を選び、その右辺および直流シフト値入力VDC
あたえればよいので、多種多様な関数の発生を可能なら
しめる。図2は図1のベキ級数ジェネレータ100とし
て2入力型乗算器B・・・を組み合わせて構成した1例
の等価回路図である。この2入力型乗算器Bで高い次数
を作る方法は、次のように何通りも考えられる。各次数
の中で、例えば、5次のX5 を例にとれば、
【0012】
【式4】X5 =X・X4 =X2 ・X3 で表されるから、2入力型乗算器BでX5 を得るには2
通りあり、他の次数も同様に考えられ、高次数になる程
多数の方法があるが、結果は同じになるのでいずれを採
用してもよい。
【0013】以上のように、本発明に係る関数発生器の
ベキ級数ジェネレータ100によれば、入力信号に対す
るn次までの各次数出力を各次数ジェネレータJ2・・
・Jnで生成し、この各次数ジェネレータJ2・・・J
nと接続された各乗算器A0,A1 ・・・に与えられる
タップ係数a0 ,a1 ,・・・an を表1で示されてい
る諸関数のベキ級数展開式と一致するように決定して与
えることにより、それらの乗算出力が入力されかつ加算
される並列入力型加算器Wからの出力は多種多様な伝達
関数とさせることができる。また、並列入力加算器Wに
は0次の直流シフト値入力に対する乗算器Aが接続され
るように構成した場合には、表1からも分かるように、
幾つかの関数はベキ級数展開した時に0次の項(定数
項)を含む。本発明では「0次項」用として直流シフト
値入力VREF を備えその入力値VDCに対しても乗算器A
0 ,A1 ・・・を備え、タップ係数a0 を掛け合わせて
から並列入力型加算器Wへと出力しているため、「0次
項」が簡単に作れる。よって、ベキ級数展開した時に0
次の項(定数項)を含む関数であっても難なく発生する
ことを可能としている。
【0014】そして、本発明に係る関数器は、関数発生
処理そのものはハードウェア処理なので、図10(C)
に示すように非常に高速で実時間処理が可能である上、
上記タップ係数a0 ,a1 ,・・・an および直流シフ
ト値入力VDCを与えるのに、外部の計算速度の遅いコン
ピュータで計算して与えることも可能で、その場合でも
本発明の処理速度には影響しないという特徴を有する。
また、デジタル信号だけでなくアナログ信号をも直接扱
えるので、その場合図9で示されるデジタル関数発生器
のようなアナログ信号を扱うための前後の付随的処理は
不要であるという特徴をも有する。なお、コンピュータ
の信号処理上において、デジタルの2進級にとって2の
補数で扱わなければならないため、大変不利とされてい
る割り算に対しても、本発明により対数や指数に変換す
れば、加減算として処理できるので、高速処理が必要な
画像処理等の方面でも非常に有効なものである。一方、
ベキ級数ジェネレータ100を低コストに実現できる2
入力型乗算器で構成した場合には、ベキ級数ジェネレー
タ100のみならず関数発生器そのものもIC化に好適
となり、より低コストに実現することが可能となるもの
である。なお、コンピュータの信号処理上において、デ
ジタルの2進級にとって2の補数で扱わなければならな
いため、大変不利とされている割り算に対しても、本発
明により対数や指数に変換すれば、加減算として処理で
きるので、高速処理が必要な画像処理等の方面でも非常
に有効なものである。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力された入力信号がベキ級数ジェネレータで2乗出力
2 ,3乗出力X3 ,4乗出力X4 ,・・・n乗出力X
n とn次までの次数出力として、すなわちn乗までの累
乗値を得ることができる。さらに、上記各次数出力はそ
れぞれ個別の出力端子から出力され、接続されている各
乗算器に入力され、各乗算器に与えるタップ係数a0
1 ,・・・anと掛け合わされそれらの各乗算出力が
加算器に入力されるため、各乗算器に与えるタップ係数
0 ,a1 ,・・・an を、例えば表1の指数関数ex
をベキ級数に展開した右辺の多項式に示されている
0 ,a1 ,・・・an の値に一致するように選んで与
えれば、加算器の出力には指数関数ex を得ることがで
きる。よって、本発明に係る関数発生方法およびそのた
めの汎用関数発生器によれば、比較的簡単な回路構成に
よりコストの低減化が図れるとともに、アナログ信号お
よびデジタル信号の両信号をそのまま扱えて、なおかつ
あらゆる関数の発生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汎用関数発生回路の基本構成を示
すブロック図である。
【図2】次数n=16とした場合の2入力乗算器で構成
したベキ級数ジェネレータの等価回路図である。
【図3】従来例としての2入力乗算器をもちいたアナロ
グ関数発生器の等価ブロック図とその入力波形図であ
る。
【図4】従来例としての最大3次関数まで発生できるア
ナログ関数発生器の回路図と3次関数出力波形図であ
る。
【図5】従来例としてのデジタル関数発生器の等価ブロ
ック図である。
【図6】従来例としての最大2次関数または4次関数ま
で発生できるデジタル関数発生器の実用回路等価ブロッ
ク図である。
【図7】従来例としての汎用電子計算機を用いてデジタ
ル関数発生器を実現する場合のソフトウェアのフローチ
ャートの1例を示す図である。
【図8】従来例としてのデジタル積和演算回路を1乗算
器1加算器で実現し、タップ係数をROMで与える場合
のブロック図である。
【図9】従来例としてのデジタル関数発生器がアナログ
信号を取り扱う場合の信号処理系統を示すブロック図で
ある。
【図10】汎用電子計算器のソフトウェアでデジタル関
数を実現した場合、デジタル・シグナル・プロサッサで
実現した場合、本発明の場合の各処理時間の説明図であ
る。
【符号の説明】
100 ベキ級数ジェネレータ J2,J3・・・Jn−1,Jn 次数ジェネレータ a0 ,a1 ,・・・an-2 ,an-1 ,an タップ係数 An 乗算器 W 並列入力型加算器 VIN 入力端子 VREF 直流シフト値入力端子 VO 出力端子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力信号に対応したベ
キ級数出力を生成し多種多様な関数を容易かつ高速性
得ることができる関数発生方法、およびその汎用関数発
生器に関するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来から、いわゆるアナログ関数発生器
は、図3に示されるような2入力乗算器により実現して
いた。そして、係る従来のアナログ関数発生器は目的の
関数曲線を得るために、同図に示す入力端子Xおよび入
力端子Yに加える入力信号を適当に選んでいた。すなわ
ち、図3(b)に入力端子X,Yに同一の正弦波信号を
加えると乗算器の出力端子Zには、同じく図3(b)に
示される2乗(X)波形、すなわち逓した波形が得
られる。同様に、図3(c)に示すように入力端子X,
Yに同一の1次関数型入力信号を加えると乗算器の出力
端子Zには同じく図3(c)に示される2乗(X
波形、すなわち放物線波形が得られる。同様に、図
(d)に示すように入力端子X,Yに同一の三角波信号
を加えると乗算器の出力端子Zには同じく図3(d)に
示される2乗(X)波形が得られる。また、入力端子
X,Yに異なる入力信号を加えた例として、例えば図3
(e),(f),(g)が示される。図3(e)に示す
ように入力端子Xに低い周波数の正弦波、同じく入力端
子Yには入力端子Xに加えた正弦波より高い周波数の正
弦波を加えると乗算器の出力端子Zには、同じく図3
(e)に示される両側波帯波形(DSB)が得られる。
同様に、図3(f)に示すように図3(e)と比べて入
力端子Xに加える低い周波数の正弦波の方に直流オフセ
ットを重畳させて加えると、AM変調波形が得られる。
また、図3(g)に示すように入力端子Xに音声信号を
加え、入力端子yにゼロ次関数のDC入力信号を加える
と、乗算器の出力端子Zには同じく図3(g)に示さ
れる電子ボリューム制御波形が得られる。ところで、こ
の従来例のような乗算器型のアナログ関数発生器では、
目的の関数曲線を得るためには低ドリフト、低オフセッ
ト、低ノイズの回路が必要になり、所望の性能を簡単か
つ自由に得られないという問題がある。実際、3次関数
を得るには図4(a)で示されるように、2入力乗算器
を2個使用して3乗回路をすると、入力端子X,出力端
子Zの伝達関数 Z=KDC+KX+K+K で示される式で与えられ、三角波およびDCを入力した
とすると、図4(b)に示される4つの波形の重み付け
総和となる。以下、同様にn次関数を得るには複数の2
入力乗算器を組み合わせてn乗回路を構成していけば得
られる。一方、上記のようなアナログ関数発生器の他
に、デジタル信号処理回路によるデジタル関数発生器も
実現できる。図5に示すようなデジタル乗算器で2の補
数(2’Sコンプリメント)または2進化10進(BC
D)補数コードにより、入力端子X,Yにデジタル演算
させる値を与えて出力端子Zから演算結果を得る。図6
(a)のように接続して入力端子X,Yに同一値を入力
すると出力端子ZにXが現れる。さらに、3次関数X
や4次関数Xを得るには図6(b)に示すように構
成すれば得られる。しかし、一般汎用コンピュータで
、この乗算器の役割を中央処理装置(CPU)に内蔵
している加算器で代用しているので、ソフトウェアで実
現することが多い。図7にそのソフトウェアのアルゴリ
ズムの1例としてフローチャートを示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】本発明のベキ級数発生回路をトポロジカル
的に、シフト・レジスタに置き替えると、デジタル・フ
ィルタで多く使用されているコンボルーションの形にな
る。離散データX(nT)をいくつかの過去のデータま
で記憶し、ROMに用意されているフィルタ係数を掛算
する。その掛算結果を後続の加算の片方の入力に入れ
る。他方の加算器入力は、加算器出力からフィード・バ
ックされている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【式1】 結局、入力信号Xnのコンボルーション(積和演算)出
力として出力信号Ynが得られる。この積和演算機能を
ハードウェア的に備えたものとしてデジタル・シグナル
・プロセッサ(DSP)が実用化されている。この場合
のデジタル・シグナル・プロセッサの機能例を示すブロ
ック図の1例として図8を示す。図8は積和演算を1乗
算器h,1累算器M(加算器Mの片方入力を出力から
フィールド・バックされている)で構成し、かつ乗算器
hの係数をROM(読み出し専用メモリ)10から読み
込み、また入力信号はデータRAMから与える場合の例
を示している。このようなデータRAMのみによらず、
例えばベキ級数ジェネレータをハードウェアに置換えて
より容易かつ高速で行える関数ジェネレータが要求され
ている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、汎用電子計
算機などのソフトウェアにより実現したデジタル関数発
生器は、計算速度関数発生処理速度決定し、図10
(a)に示したように、データ入力後一定のデータ処理
時間を必要とした後にデータ出力されるので、事実上実
時間処理が困難という問題がある。また、ハードウェア
的にこの積和演算機能を備えたデジタル・シグナル・プ
ロセッサ(DSP)を利用して実用化したデジタル関数
発生器の場合でも、図10(b)に示されるように、汎
用電子計算機などのソフトウェアで実現した場合よりも
高速化ができるが、音声信号および画像処理などのより
高速な実時間処理の必要な分野に使えないという問題が
ある。なお、デジタル信号処理にアナログ信号を取り込
むには図9に示すようにアナログ入力端子30a,アナ
ログ・ローパス・フィルタ31、サンプル・ホール
路32、A−D変換器33、デジタル・フィルタ34、
D−A変換器35、アナログ・ローパス・フィルタ3
6、アナログ出力端子30bのように構成された信号処
理回路を用いなければならない。本発明は、上記のよう
な事情に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、アナログ信号およびデジタル信号の両方式へ同
じ設計思想が使え、なおかつあらゆる関数の発生を行う
ことが可能な関数発生方法、およびそのための汎用関数
発生器を提供することにある。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】テイラー級数展開を用い
れば三角関数、指数関数、対数関数、双曲線関数などの
各関数は、後に記載する第1表の如くベキ級数に展開で
きることが知られている。本発明は全ての関数多項式
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【式3】 Y=a・VDC ・X+a・X+・・・+a で与えられる。すなわち出力Yは入力信号Xの多項式関
数となる。したがって、伝達関数を所望の関数にするに
は、式3の右辺が第1表からその関数をベキ級数展開さ
せた式を選び、その右辺および直流シフト値入力VDC
をあたえればよいので、多種多様な関数の発生を可能な
らしめる。図2は図1のベキ級数ジェネレータ100と
して2入力型乗算器B・・・を組み合わせて構成した1
例の等価回路図である。この2入力型乗算器Bで高い次
数を作る方法は、次のように何通りも考えられる。各次
数の中で、例えば、5次のXを例にとれば、
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】そして、本発明に係る関数器は、関数発生
処理そのものはハードウェア処理なので、図10(C)
に示すように非常に高速で実時間処理が可能である上、
上記タップ係数a,a,・・・aおよび直流シフ
ト値入力VDCを与えるのに、外部の計算速度の遅いコ
ンピュータで計算して与えることも可能で、その場合で
も本発明の請求範囲にのらない。なお、コンピュータの
信号処理上において、デジタルの2進にとって2の補
数で扱わなければならないため、大変不利とされている
割り算に対しても、本発明による対数や指数変換すれ
ば、加減算として処理できるので、高速処理が必要な画
像処理等の方面でも非常に有効なものとなる。一方、ベ
キ級数ジェネレータ100を低コストに実現できる2入
力型乗算器で構成した場合には、ベキ級数ジェネレータ
100のみならず関数発生器そのものもIC化に好適と
なり、より低コストに実現することが可能となるもので
ある。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力された入力信号がベキ級数ジェネレータで2乗出力
,3乗出力X,4乗出力X,・・・n乗出力X
とn次までの次数出力として、すなわちn乗までの累
乗値を得ることができる。さらに、上記各次数出力はそ
れぞれ個別の出力端子から出力され、接続されている各
乗算器に入力され、各乗算器に与えるタップ係数a
,・・・aと掛け合わされそれらの各乗算出力が
加算器に入力されるため、各乗算器に与えるタップ係数
,a,・・・aを、例えば表1の指数関数e
をベキ級数に展開した右辺の多項式に示されている
,a,・・・aの値に一致するように選んで与
えれば、加算器の出力には指数関数eを得ることがで
きる。よって、本発明に係る関数発生方法およびそのた
めの汎用関数発生器によれば、比較的簡単な回路構成に
より高速化が図れるとともに、アナログ信号およびデジ
タル信号の両方式同じ設計思想で実現して、なおかつ
あらゆる関数の発生を行うことができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汎用関数発生回路の基本構成を示
すブロック図である。
【図2】次数n=16とした場合の2入力乗算器で構成
したベキ級数ジェネレータの等価回路図である。
【図3】従来例としての2入力乗算器をもちいたアナロ
グ関数発生器の等価ブロック図とその入力波形図であ
る。
【図4】従来例としての3次関数まで発生できるアナロ
グ関数発生器の回路図と3次関数出力波形図である。
【図5】従来例としてのデジタル関数発生器の等価ブロ
ック図である。
【図6】従来例としての2次関数または4次関数まで発
生できるデジタル関数発生器の実用回路等価ブロック図
である。
【図7】従来例としての汎用電子計算機を用いてデジタ
ル関数発生器を実現する場合のソフトウェアのフローチ
ャートの1例を示す図である。
【図8】従来例としてのデジタル積和演算回路を1乗算
器1加算器で実現し、タップ係数をROMで与える場合
のブロック図である。
【図9】従来例としてのアナログ信号を取り扱う場合の
デジタル信号処理系統を示すブロック図である。
【図10】汎用電子計算器のソフトウェアでデジタル関
数を実現した場合、デジタル・シグナル・プロサッサで
実現した場合、本発明の場合の各処理時間の説明図であ
る。
【符号の説明】 100 ベキ級数ジェネレータ J2,J3・・・Jn−1,Jn 次数ジェネレータ a,a,・・・an−2,an−1,a タップ
係数 An 乗算器 W 並列入力型加算器 VIN 入力端子 VREF 直流シフト値入力端子 V 出力端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に対応した各次数出力が得られ
    るベキ級数ジェネレータを介し、このベキ級数ジェネレ
    ータの各次数出力端に各々異なるタップ係数を乗じ、そ
    れらの各乗算出力をすべて加算して加算出力させ、これ
    をベキ級数出力として取り出すことにより多種多様な関
    数の発生を行うことを特徴とする関数発生方法。
  2. 【請求項2】 入力信号に対応した各次数出力が得られ
    るベキ級数ジェネレータを介し、このベキ級数ジェネレ
    ータの各次数出力端に各々異なるタップ係数を乗じてそ
    れらの各乗算出力をすべて加算するとともに、0次の項
    用直流シフト値入力に必要なタップ係数を乗じてその乗
    算出力を加算させ、これをベキ級数出力として取り出す
    ことにより多種多様な関数の発生を行うことを特徴とす
    る関数発生方法。
  3. 【請求項3】 入力信号に対応した各次数出力を各次数
    ジェネレータによって得られ、かつ各次数ジェネレータ
    毎に出力端子を設けるようにしたベキ級数ジェネレータ
    と、 上記ベキ級数ジェネレータの各出力端子にそれぞれ接続
    され、かつ各次数出力に各々異なるタップ係数を乗ずる
    ための乗算器と、 上記各乗算器からの乗算出力をすべて入力するととも
    に、これを加算してベキ級数出力とする加算器と、 を有することを特徴とする汎用関数発生器。
  4. 【請求項4】 加算器には0次の項用直流シフト値入力
    の乗算器を接続したことを特徴とする請求項3記載の関
    数発生器。
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