JPH0553114A - 強誘電性液晶表示装置 - Google Patents

強誘電性液晶表示装置

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JPH0553114A
JPH0553114A JP3213536A JP21353691A JPH0553114A JP H0553114 A JPH0553114 A JP H0553114A JP 3213536 A JP3213536 A JP 3213536A JP 21353691 A JP21353691 A JP 21353691A JP H0553114 A JPH0553114 A JP H0553114A
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JP
Japan
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liquid crystal
ferroelectric liquid
display device
orientation
crystal layer
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JP3213536A
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English (en)
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Tsunako Taniguchi
維子 谷口
Tokihiko Shinomiya
時彦 四宮
Tomoaki Kuratate
知明 倉立
Mitsuhiro Kouden
充浩 向殿
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強誘電性液晶表示装置の1/3バイアス駆動
時における表示のコントラストを改善する。 【構成】 強誘電性液晶表示装置における配向膜とし
て、高プレチルト角のものを用いると共に、強誘電性液
晶組成物として、式(I): 【化1】 の化合物を含有したものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に関する
ものであり、さらに詳しくは、コントラストの高いマリ
ックス型の大容量表示の強誘電性液晶表示装置に関する
ものである。現在、液晶表示素子は、時計、電卓はもと
より、ワープロ、パソコンなどのOA機器、ポケットテ
レビなど幅広い分野において用いられているが、一般に
広く用いられているのはネマチック相を利用したもので
ある。
【0002】しかしながらツイステッドネマティック型
液晶表示装置では、走査線数の増加に伴い急速に駆動マ
ージンが狭くなり、十分なコントラストが得られなくな
るという欠点が存在するために大容量表示素子、ことに
2000×2000ラインなどの高解像度の表示素子を
作る事が困難である。その一方、より高解像度の表示装
置に対する要求は、ますます高まっている。特にWYS
IWIG(What you see is what
you get)−即ち、プリントアウトされるもの
同一のものを表示装置に表示させること−の求められる
DTP(Desk Top Publishing)の
分野やGUI(Graphical User Int
erface)に基づくWINDOWS環境−複数の独
立した作業各々の画面とその操作に必要な様々な情報を
一つの表示素子の画面の中に表示する環境−の要求され
るEWS(Engineering WorkStat
ion),BWS(Business Work St
ation)などの分野では表示素子に対して大表示容
量化や高速な応答性が求められている。そこで、有望視
されているのがクラーク(N.A.Clark)とラガ
バル(Lagerwall)により提案されている強誘
電性液晶表示素子(Appl.Phys.Lett.,
36,899(1980);特開昭56−107216
号公報;米国特許第4367924号)である。この液
晶表示素子は、液晶分子の誘電異方性を利用する電界効
果型の前記ネマチック液晶表示装置とは異なり、強誘電
性液晶の自発分極の極性と電界の極性とが整合するよう
に分子がスイッチングする方式である。
【0003】この表示方法はカイラルスメクチックC
相、カイラルスメクチックI相,カイラルスメクチック
F相などの強誘電性液晶相を利用するものである。この
強誘電性液晶素子においては、強誘電性液晶をセルギャ
ップの薄いセルに注入すると、界面の影響を受けて強誘
電性液晶のカイラルスメクチック相の螺旋構造がほど
け、液晶分子がスメクチック層法線にたいして傾き角θ
だけ傾いて安定する領域と、逆方向に−θだけ傾いて安
定する領域とが混在する双安定性を示す。この状態にあ
る強誘電性液晶素子に電圧を印加すると、液晶分子は、
液晶分子自体の自発分極の向きを電界方向に揃えること
ができる。それ故に、印加する電圧の極性を切り替える
ことによって液晶分子の配向をある一定の状態からもう
一方の状態へと切り替えるスイッチングが可能となる。
このスイッチングに伴い、液晶分子の配向方向と共に偏
光軸が変化する。セル内の強誘電性液晶では、複屈折光
が変化するので2つの偏光子間に上記強誘電性液晶素子
を挟むことによって、透過光を制御することができる。
さらに、電圧の印加を停止しても液晶分子の配向は、界
面の配向規制力によって電圧印加停止前の状態に維持さ
れるので、メモリ効果も得ることができる。また、スイ
ッチング駆動に必要な時間は、液晶の自発分極と電界強
度が直接作用するためにツイステッドネマティック型液
晶表示装置の1/1000以下という高速応答性が可能
であり、高解像度の表示素子の実現化の点で大いに有望
視されている。
【0004】しかしながら、かかる強誘電性液晶表示装
置において、実際に高速応答性を実現するためには種々
の問題がある。例えば、1000×1000ライン以上
の走査線でフリッカのない高コントラスト表示を行なう
ためには、例えば8.4μsecという極めて高速の応
答性が要求される。このため、低粘性のノンカイラル液
晶組成物に大きな自発分極を有するカイラル化合物を添
加したり、ピリミジン系液晶のごとき低粘度のノンカイ
ラル液晶を用いる提案(例えば、第16回液晶討論会、
1K101,1K102,1K111,1K112,1
K114,1K115,1K116,1K117,1K
119,3K106,液晶討論学会予稿集(199
0);大西,他,National Technica
lReport,33,35(1987).)がなされ
ている。
【0005】さらに上記した液晶材料の開発のみなら
ず、高速応答性を実現するための新しい液晶駆動方式の
開発もなされている。中でも、有効な手法として、部分
書き換えと呼ばれる手法(神辺,電子情報通信学会専門
講習会講演論文集「オプトエレクトロニクス」−液晶表
示と関連材料−,1990年1月,p18〜26)が知
られている。この手法は画面を書き換える必要のあると
ころだけアクセスする手法である。これにより、グラフ
ィックスを表示する上で高速性を要求されるマウスの移
動などに追随できる表示素子が可能となる。
【0006】そして、この部分書き換え法を用いてフリ
ッカのない表示を得ようとする場合の具体的な駆動法と
して、いわゆる1/3バイアス駆動法が提案されている
(特開昭64−59389号公報)。この駆動法の波形
パターンを図1に例示した。しかしながら、かかる1/
3バイアス駆動法による部分書き換え法を適用した場合
には、高速応答がある程度実現できるが、書き換えを行
なわない画素にも書き換え電圧の1/3のバイアス電圧
が印加されるため、液晶分子の揺らぎが生じてコントラ
ストが低いという問題があった(神辺,電子情報通信学
会専門講習会講演論文集「オプトエレクトロニクス」−
液晶表示と関連材料−,1990年1月,p18〜2
6)。
【0007】そして、このような表示の低コントラスト
化は、主として、用いられる強誘電性液晶の層構造に密
接に関連していると考えられている。すなわち、このよ
うな強誘電性液晶素子においては、強誘電性液晶層にお
ける層構造は、一般的には、理想的なブックシェルフ構
造ではなく『く』の字におれまがったシェブロン構造を
していることが知られている。そして、この層の折れ曲
がる方向は図4に示すように、二通りの方向(17,1
8)に発生し、これに伴って二つの異なった配向状態が
生じる。そのとき層と層の折れ曲がりの方向が異なった
場所には、ジグザグ欠陥と呼ばれる配向欠陥が生じてく
る。図4に示すように、ジグザグ欠陥には層の折れ曲が
る方向で<<>>と>><<の2種類の欠陥が発生し、その形状
から前者15がライトニング欠陥、後者16をヘアピン
欠陥と名付けられており、この形状を観察することで層
の折れ曲がり方向が規定できる。[Jpn.J.App
l.Phys.,28,p.50(1988)]。
【0008】このような2つの配向はラビング方向との
関係からC1配向(シェブロン1)、C2配向(シェブ
ロン2)と呼ばれている(神辺,電子情報通信学会専門
講習会講演論文集「オプトエレクトロニクス」−液晶表
示と関連材料−,1990年1月,p18〜26,及び
特開平1−158415)。図5はこれら2つの配向を
説明するための図である。図5に記されている円錐状の
図形は、スイッチングの際に、液晶分子が動きうる軌道
で、層法線25に対して液晶のティルト角26だけ傾い
た軌道である。この関係に関しては、ラビング軸と層の
折れ曲がり方向が逆である23の場合がC1配向(シェ
ブロン1)、同じである24の場合がC2配向(シェブ
ロン2)である。
【0009】そして、C1配向及びC2配向のいずれに
おいても、シェブロンの一層における液晶分子の傾斜角
がねじれて明確な消光位を示さない配向と、傾斜角が均
一で明確な消光位を示す配向とに分類でき、前者がC1
T配向及びC2T配向(Tはツイストの意)、後者がC
1U配向及びC2U配向(Uはユニフォームの意)と呼
ばれている(福田,竹添,「強誘電性液晶の構造と物
性」,コロナ社,1990年,p−327)。
【0010】そして上記した消光位を示すC1U及びC
2U配向が得られにくいこと、ジグザグ欠陥とライトニ
ング欠陥並びにC1U及びC1TやC2U及びC2T配
向が混在していることが、表示の低コントラスト化の原
因になっていると考えられる。この点に関し、液晶基板
に形成される配向膜として、SiO2斜蒸着膜を適用す
ることにより、コントラストの改善を図る提案がなされ
ている(上村,他,National Technic
al Report,33(1),51(198
7).)。これは斜蒸着膜によって比較的高いプレチル
トを基板界面に付与することで、液晶層の折れ曲がりを
防ぎ、斜めに傾斜した層構造を達成するというものであ
る。また、折れ曲がり構造をもつセルに高い電圧の交番
電界を印加することにより、層構造をブックシェルフ構
造の変える方法も提案されている(佐藤ら,第12回液
晶討論会(名古屋),1F16(1986).)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記S
iO2 斜蒸着膜による方法においては、蒸着角度を均一
に制御することが困難であって表示面積に制限を生じる
と共に、真空プロセスを有するために製造装置をコスト
アップを招くなど、生産面で大きな問題がある。また後
述の電界を印加する方法は、均一に層構造を変化させる
のが難しく、長期の時間の経過とともに序々に元のシェ
ブロン構造に変化するものも多く、未だ実用化には至っ
ていない。
【0012】さらに、このような従来の手法では、広い
温度範囲で高コントラスト比の表示を行なうことが未だ
実現されていない。本発明は、かかる状況下なされたも
のであり、ことに、1/3バイアス駆動法において高コ
ントラスト比の表示を安定にかつ広い温度範囲で実現で
きる強誘電性液晶表示装置を提供しようとするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、配向処理された配向膜を有する一対の基板を、該配
向膜の配向処理方向が略平行となるように対向配置さ
せ、この基板間にカイラルスメクチックC相を呈する強
誘電性液晶層を介在せしめてなり、上記配向膜が、配向
処理によるプレチルト角が8〜30°の有機配向膜で構
成され、かつ上記強誘電性液晶層が下式(I):
【0014】
【化4】 (式中、nは1から15の整数、mは1から15の整
数)で表わされる化合物を含有する強誘電性液晶組成物
からなるシェブロン構造の液晶層である強誘電性液晶表
示装置が提供される。本発明は、上記特定の配向膜と特
定の液晶組成物とを組合せて強誘電性液晶表示装置を構
成した際に、均一なC1U配向のシェブロン構造の液晶
層が広い温度範囲に亘って得られ、その結果、欠陥や配
向の不均一性を生じることなく高コントラスト比の安定
な表示が可能となるという事実の発見に基づくものであ
る。
【0015】化合物(I)の定義中、左側鎖のアルキル
基には、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブ
チル、i−ブチル、ペンチル、1−又は2−メチルブチ
ル、ヘキシル、1−又は3−メチルペンチル、ヘプチ
ル、1−又は4−メチルヘキシル、オクチル、1−メチ
ルヘプチル、ノニル、1−又は6−メチルオクチル、デ
シル、1−メチルノニル、ウンデシル、1−メチルデシ
ル、ドデシル、1−メチルウンデシルなどの直鎖又は分
岐のアルキル基が含まれる。また、右側鎖のアルコキシ
基には、上記アルキル基にエーテル基が結合したものが
含まれる。かかる化合物(I)は、複数種用いられても
よい。
【0016】本発明の強誘電性液晶組成物は、上記化合
物(I)を、公知の強誘電性液晶や組成物と混合して調
製することができる。とくに相系列がINACとなるよ
うに、調製するのが適している。通常、一般式(I)で
表される化合物群の含有量は全体で50%以上、上記化
合物群に含まれる単品1成分あたりでは全体の50%以
下とするのが好ましい。化合物(I)で表される化合物
全体の含有量が50wt%未満であると1/3バイアス
駆動でコントラストの改善効果が不充分であり、単品1
成分のあたりの含有量が50%を超えるとINAC相系
列を示さず、そのための配向不良が生じるので適当でな
い。
【0017】これらのうち、上記化合物(I)と下式
(II):
【0018】
【化5】 (式中、pは1から15の整数、qは1から15の整
数)及び/又は下式(III) :
【0019】
【化6】 (式中、rは1から15の整数、sは1から15の整
数)の液晶性化合物とを混合した強誘電性液晶組成物を
用いるのが好ましい。この際の配合比は、化合物(I)
を5〜40wt%とし、化合物(II)及び/又は(II)
を5〜30wt%とするのが好ましい。
【0020】上記式(II)及び(III)における側鎖の
アルキル基及びアルコシキ基は、式(I)に挙げたと同
様なものが使用できる。また、これらのアルキル基とア
ルコキシ基で、好ましい炭素数は、5〜10である。か
かる本発明の強誘電性液晶組成物には、本発明の意図す
る効果が阻害されない限り、種々の添加剤が配合されて
いてもよい。例えば、配向性向上の点で、末端にフルオ
ロアルキル基を有する他の液晶性化合物や液晶相溶性化
合物が配合(通常、0.01〜1wt%)されていても
よく、その例は、例えば特開平3−47891号公報等
に示される。
【0021】さらに、かかる本発明の強誘電性液晶組成
物には、電子受容体が添加されていてもよく、かかる添
加は、C1U配向の温度安定性ことに低温安定性を向上
させる点で一つの好ましい態様である。かかる電子受容
体としては、シアノ基を有し、シアノ基の3重結合と共
役し得る炭素−炭素二重結合を有する共役系シアノ化合
物や共役系ハロゲン化合物がある。共役系シアノ化合物
としては、ジクロロジシアノパラベンゾキノン(DD
Q),テトラシアノキノジメタン(TCNQ),テトラ
シアノエチレン(TCE)が挙げられる。また、共役系
ハロゲン化合物としては、ジクロロジフルオロキノン、
ジクロロアントラキノン挙げられる。これらの電子受容
体の配合量は、50−5000ppmとするのが適して
いる。一方、本発明においては、配向膜として、配向処
理によるプレチルト角が8〜30°の高プレチルト角の
有機配向膜が用いられる。ここでプレチルト角がこれら
の範囲外では、意図する均一なC1U配向が得られず適
さない。かかる配向膜としては、例えば、PSI−X−
A−2001(チッソ石油化学社製)やPSI−871
ppd(チッソ石油化学社製)の名称で入手できるもの
が使用可能である。
【0022】かかる本発明の強誘電性液晶表示装置の具
体例を図2及び図3に示す。ガラス基板1a上に透明電
極2a,絶縁膜3a,配向膜4aの順に各層が形成され
たものが、基板9である。ここで、透明電極2aは複数
本の透明電極が互いに平行となるようにストライプ状に
配列して形成され、配向膜4aにはラビングによる一軸
配向処理がほどこされた構造になっている。
【0023】一方、もう片側のガラス基板1b上にも同
様の条件で透明電極2b,絶縁膜3b,配向膜4bの順
に各層が形成されたものが、基板10である。透明電極
2b,配向膜4bは基板9と同様、透明電極2bは複数
本の透明電極が互いに平行となるようにストライプ状に
配列して形成され、配向膜4bにはラビングによる一軸
配向処理がほどこされた構造になっている。
【0024】ついで、この基板9と基板10は、互いに
配向膜4a,4bが対向しあい、かつ、互いの透明電極
2a,2bが直交し、かつ、基板9と10でラビング方
向がほぼ一致するようにし、1.5〜3μm程度、好ま
しくは1.2〜1.8μmの間隔を隔ててシール部材6
で貼り合わせる。これらの基板9,10間には強誘電性
液晶組成物7を介在させて液晶セル11が作成される。
【0025】更に、このセルの上下に偏光軸をほぼ直交
させた偏光板12a,12bを配置させ、偏光板の一方
の偏光軸をセルの液晶のどちらか一方の光軸にほぼ一致
させて液晶表示装置とする。
【0026】
【実施例】
実施例1 化7に構造式で示している化合物LC1〜LC10を表
1に示す割合で混合し、すべての化合物を、一度、各成
分が等方性液体状態になるまで加熱し、十分に攪拌した
後、室温まで放冷することにより強誘電性液晶組成物B
LC1〜4を作製した。
【0027】
【化7】
【0028】
【表1】 上記液晶組成物BLC1〜4に、各々光学活性化合物C
H1を2%添加した液晶組成物をそれぞれFLC1,F
LC2,FLC3,FLC4とする。これらの液晶組成
物はいずれもカイラルスメクチックC相を有した。これ
らの強誘電性液晶組成物の転移温度を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】実施例2 本発明に適用した配向膜について磁場容量法を用いてプ
レチルト角を求めた。その測定結果を表3に示す。な
お、測定用のセルは以下のようにして作製した。 1.ガラス基板上におよそ1000Åの厚さのITO膜
を蒸着もしくはスパッタにより形成した。 2.1の基板上に膜厚およそ500Åの絶縁膜を形成し
た。この絶縁膜は、SiO2 の場合、蒸着により形成
し、東京応化製のOCD(OCD P−59310)の
場合、スピンコートにより形成した。 3.2の基板に表4に示す配向膜をスピンコート等の方
法を用いて膜厚およそ400Åで形成した。 4.3の処理の後、レーヨン系の布を用いたラビング法
により一軸配向処理を行った。 5.4でラビング処理を施した基板を上下基板とし、上
下の基板でラビング処理を施した面が向かい合い、かつ
ラビング方向が反平行となり、かつ上下基板間のギャッ
プが20μmになるようにフィルム状のスペーサーを挟
み、貼り合わせた。 6.5で作製されセルにメルク社製のネマチック液晶材
料E−8を注入し液晶セルを作製した。
【0031】
【表3】 なお、表5中、PSI−X−A−2001及びRN71
5はいずれもチッソ石油化学社製及び日産化学社製のポ
リイミド系配向膜である。
【0032】実施例3 図2及び図3は、本発明の液晶表示装置の構成を示した
ものである。液晶パネルは以下の手順により作成した。 1.ガラス基板1a,1bのそれぞれの上に300〜5
000Å、好ましくは1000〜3000Å(この実施
例では1000Å)の厚さの複数本の透明電極(2a、
2b)が互いに平行になるようストライプ状に電極のパ
ターンを配列して形成する。 2.1の基板上に、絶縁膜3a,3bを300〜500
0Å、好ましくは500〜2000Å(この実施例では
700Å)の膜厚で形成する。電極保護膜には、SiO
2 もしくは、東京応化製のOCD(OCD P−593
10)を使用した。電極保護膜は、SiO2 の場合、ス
パッタにより形成し、OCDの場合は、スピンナーによ
り基板に塗布後、焼成する事より形成した。 3.2の基板上に配向膜を200〜1000Åの膜厚で
形成する(この実施例では400Å)。配向膜材料とし
ては日産化学製のRN−715やチッソ石油化学社製の
PSI−X−A−2001(ポリイミド)をスピンコー
ターにて塗布し、焼成する事により形成した。 4.3で作成された基板にレーヨン系の布を用いてラビ
ング法による一軸配向処理を施す。このときのラビング
の方向は、基板9,10を電極パターンが直交するよう
に貼り合わせたときにラビング方向が同じになるように
行なう。 5.1〜4の工程を経た上下の基板の間に直径1.8μ
mのシリカビーズを分散させエポキシ樹脂製のシール部
材で貼り合わせる。 6.1〜5の工程を経て作成したパネルに前述の本発明
による強誘電性液晶組成物を真空注入法により注入し
た。注入後はアクリル系UV硬化型の樹脂により注入口
を封止した。
【0033】実施例4 配向膜として日産化学製のRN−715やチッソ石油化
学社製のPSI−X−A−2001を用いた実施例3の
セル構成のセルに本発明の液晶組成物を注入し、室温近
傍でC1U/C1T/C2のいずれの配向状態をとるか
について観察し、配向がC1Uでスイッチングする温度
の幅を調べた。結果を表4に示す。なお、液晶の駆動
は、1/3バイアス駆動で行ない、その印加電圧波形は
図6に示した。
【0034】
【表4】 比較例1 実施例4で配向膜として日産化学製のRN−715やチ
ッソ石油化学社製のPSI−X−A−2001を用いる
代わりにチッソ石油化学社製のPSI−X012(ポリ
イミド)及びPVAを用いて室温近傍でC1U/C1T
/C2のいずれの配向状態をとるかについて観察し、配
向がC1Uでスイッチングする温度の幅を調べた。結果
を表5に示す。
【0035】
【表5】
【0036】実施例5 本発明の液晶組成物FLC3に、フルオロアルキル化合
物として下式:
【0037】
【化8】 を0.1%添加し、実施例3のセル構成のセルに注入し
て特性を評価したところC1U配向面積が増加し、C1
U配向を示す温度範囲が54〜45℃迄拡大した。
【0038】実施例6 本発明の液晶組成物に、電子受容体として共役系シアノ
化合物ジクロロジシアノパラベンゾキノン(DDQ)を
添加し、実施例3のセル構成のセルに注入して特性を評
価したところC1U配向面積が増加した。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、 AC転移温度から室温近傍の幅広い温度域に於てC1
U配向が得られる。 1/3バイアス駆動時にC1Uスイッチングできる温
度範囲が広い。 という特徴を持つ強誘電性液晶表示素子が得られる。
【0040】従って、本発明により、高コントラスト比
の表示を安定にかつ広い温度範囲で実現できる強誘電性
液晶表示装置が得られる。そして、もちろん、1/3バ
イアス駆動法以外の駆動法適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1/3バイアス駆動法を説明するための図で、
(1)から(11)は、マトリックス電極に印加される
波形とそのときの各電極の交差する部位で液晶に印加さ
れる波形を表している。
【図2】本発明の強誘電性液晶表示装置のマトリックス
電極の配置図である。
【図3】本発明の強誘電性液晶表示装置の構成説明図で
ある。
【図4】スメクチックC相のシェブロン構造及びジグザ
グ欠陥について説明するための図である。
【図5】カイラルスメクチックC相における分子の配向
状態について説明するための図である。
【図6】実施例で用いた印加電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
1a ガラス基板 1b ガラス基板 2a 透明電極 2b 透明電極 3a 絶縁膜 3b 絶縁膜 4a 配向膜 4b 配向膜 6 シール部材 7 強誘電性液晶組成物 9 基板 10 基板 11 液晶セル 12a 偏光板 12b 偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/1337 520 7610−2K (72)発明者 向殿 充浩 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シヤープ 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向処理された配向膜を有する一対の基
    板を、該配向膜の配向処理方向が略平行となるように対
    向配置させ、この基板間にカイラルスメクチックC相を
    呈する強誘電性液晶層を介在せしめてなり、 上記配向膜が、配向処理によるプレチルト角が8〜30
    °の有機配向膜で構成され、かつ上記強誘電性液晶層が
    下式(I): 【化1】 (式中、nは1から15の整数、mは1から15の整
    数)で表わされる化合物を含有する強誘電性液晶組成物
    からなるシェブロン構造の液晶層である強誘電性液晶表
    示装置。
  2. 【請求項2】 強誘電性液晶組成物が、さらに下式(I
    I): 【化2】 (式中、pは1から15の整数、qは1から15の整
    数)で表わされる化合物を含有してなる請求項1の液晶
    表示装置。
  3. 【請求項3】 強誘電性液晶組成物が、さらに下式(II
    I) : 【化3】 (式中、rは1から15の整数、sは1から15の整
    数)で表わされる化合物を含有してなる請求項1又は2
    の液晶表示装置。
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