JPH05504766A - プリン誘導体及びグルタチオンで安定化されたポリヘモグロビン - Google Patents

プリン誘導体及びグルタチオンで安定化されたポリヘモグロビン

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JPH05504766A JP3503266A JP50326690A JPH05504766A JP H05504766 A JPH05504766 A JP H05504766A JP 3503266 A JP3503266 A JP 3503266A JP 50326690 A JP50326690 A JP 50326690A JP H05504766 A JPH05504766 A JP H05504766A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
プリン誘導体及びグルタチオンで安定化されたポリヘモグロビン発明の分野 本発明は人工血液及びその調製方法に関する。さらに詳しくは、本発明は様々な 種の動物の(可能であればヒトの)重度の出血後に生命を維持する上で有効であ り、かつ毒性のない新規なヘモグロビン組成物に関する。 発明の背景 血液は多くの機能を有しており、これらはすべて生命に欠くべからざるものであ る。しかし、重度の出血は次の2つの理由で生命を危機にさらす: (1)循環 血液容量の低下は組織の潅流を減少させる(虚血); (2)酸素運搬量の減少 によって組織で酸素が欠乏する(低酸素症)。循環系はこれらの変化に反応して 血管収縮し、虚血と低酸素症いっそう悪化させる。最終的には細胞代謝が変化し 、機能が低下して、ショックと死に至る。 このような状況においては、「人工血液」はすべての機能において血液と置き換 えられるような製剤ではなく、(a)血液量の回復、(b)酸素運搬、(C)血 管収縮の減少、を行うことのできる緊急蘇生用液体である。明らかに、この液体 は毒性のある副作用があってはならず、また細菌やウィルス等の病原体を有して いてはならない。 人工血液としてのヘモグロビン 50年以上の間、人工血液の開発はヘモグロビン(Hb)を中心に行われてきた 。 これは、ヘモグロビンが大気中から十分な酸素を取り込み、生理学的酸素運搬体 として働くことのできる唯一の物質であるためである。さらに、ヘモグロビンは 血清アルブミンと同じコロイド浸透圧を有し、したがって、血漿増量剤として役 に立つことができる。しかし、これらの開発の努力は、なかなか認識されずしか も解決の難しい多くの問題のために成功しなかった。問題とは: (1)(a) 環境の細菌性内毒素、(b)ストローマ性リン脂質、及び(C)非ヘム蛋白質及 びペプチドで汚染されることによる毒性、(2)溶液中のヘモグロビンの酸素親 和性が高いために、組織への酸素放出が妨げられること、(3)ヘモグロビン分 子が不安定であり、血管から溶出し急速に腎臓から排泄される傾向にあること; (4)ヘモグロビンの自動酸化が起こり、メトヘモグロビン(met−Hb : 機能を持たないヘモグロビン)及び毒性のある酸素フリーラジカルを生成する傾 向にあること:及び(5)ヘモグロビンが、肝炎、エイズ等の、血液に関連した 疾病を伝染させる血液副産物となる可能性があることである。 歴史的には、認識されるべき第1の問題は毒性であった。すなわち、ヘモグロビ ン溶液の一部が血管内での血液凝固を促進し、腎臓に障害を与える可能性があっ た。ラビナー(Rabiner)は、1960年代に、これらの毒性はヘモグロ ビンではなく、赤血球のストローマ(赤血球膜の断片)によるものであるという 考えを発表した。彼は、「無ストローマ・ヘモグロビン」の必要性を強調した。 しかし、実際にはこの言葉に反して、ストローマ性要素を全く含まないヘモグロ ビンは何年もの間製造されなかった。赤血球膜の毒性因子は、フォスファチジル エタノールアミン(PE)及びフォスファチノルセリン(P S)と(・う、通 常は細胞質側に存在するアミノリン脂質と同定された(フエオラ(M、 Feo la)ら、「赤血球膜における毒性因子(”Toxic factors in  the red blood cell membrane−、The Jo urnal of Trau+*a、 Vol、 29. pages 106 5−1075.1989) J ) oこれらの化合物はヘモグロビンに対して 特別の親和性を有しており(これらはその他のストローマ性成分と比べて、ヘモ グロビンから除去するのが困難である)、PE及びPSで汚染されたヘモグロビ ンを実験動物(ラビット及びサル)に有意量(少なくとも動物の計真上の血液量 の173量)投与すると、「全身性炎症反応」が引き起こされる。 すなわち、血管的血液凝固が生じ、補体が活性化され、白血球及び血小板が活性 化され、生体器官に虚血性炎症障害が発生する(フエオラ(M、 Feola) ら、「重合ヘモグロビン溶液の毒性(−丁oxicity of polyae rized hemoglobin 5olutions”。 Surgery、 Gynecology and 0bstetrics、  Vol、 166、 pages 211−222.198W) j及 びフェオラ(M、Feola)ら、[霊長類における無ストローマ・ヘモグロビ ン溶液の補体活性化と毒性(”Complement activation  and the toxicity of stroma−free hemo globin 5olutions in primates−、C1rcul atory 5hodk、 Vol、 25D pages 275−290.1988) J )。 最近になって初めて認識されるようになった問題は、環境の細菌性内毒素によっ てヘモグロビン溶液が容易に汚染されることである。リムルスのアメーバ血球ラ イセード試験法が開発されるまでは、米国薬局方は内毒素の検出法としては、ラ ビットによる発熱性物質試験法に頼っていた。上述の引用文献には、発熱性を生 じるレベルよりはるかに低い濃度の内毒素で汚染されたヘモグロビンが、アミノ リン脂質(内毒素の毒性物質は、実際にはりピッドAという脂質である)で汚染 されたヘモグロビンと同様の毒性を引き起こすことが報告されている。細菌性内 毒素は、ブトキノゲル(Detoxi−Gel)カラム(Pierce Che mical Co、 )等ノアフィニティー・クロマトグラフィーを用いて生物 性の溶液から除去することができる。 しかし、出発材料が2ユニツト/111(「定量的色原体リムルス試験(QCL −1000,Vhittaker M、D、 Bjoproducts) Jに よって測定、IEUは0. lngの細菌性リポ多糖票に相当)以上の内毒素を 含む場合には、これらのカラムでは内毒素をすべて除去することはできない。 非△、ム蛋白質及びペプチドから△、モグロビンを精製しなくてはならない。毒 性はどの特定の蛋白質の存在とも無関係であるが、ヘモグロビン溶液の免疫原性 を低下させる必要があるため、精製を行わなくてはならない。また、ペプチドは 単離された臓器(心臓及び腎臓)及び動脈において見られる、ヘモグロビン溶液 の血管収縮効果の原因となるという仮説もある。この精製については、従来から 様々な方法が知られている。例えば= (1)遠心分離及び濾過(ドクジ(Do czi)、米国特許第3.991.181号): (2) トルエン抽出(ボン セン(Bonsen)ら、米国特許第4.001.200号及び第4.001. 401号); (3)限外濾過(コザ(Kothe)ら、米国特許第4.526 .715号):(4)限外濾過及び酸沈澱(ボナード(Bonhard)ら、米 国特許第4.136.093号及び第4.335.248号)+ (5)イオン 交換クロマトグラフィー(メイラ−(Meiller) 、米国特許第4.10 0.149号): (6)亜鉛沈殿(タイ(Tye)、米国特許第4.473. 494号及び第4.529.719号):及び(7)結晶化(デヴエヌー) ( DeVenuto)ら、Journal of Laboratory and  C11nical Medicine、 Vo戟B 89、 pages 509−514.1977) 。しかし方法(1)−(4 )はヘモグロビンを他の蛋白質から完全に分離する能力において本質的に限界が あり、方法(5)〜(7)は大量精製には適していない。 1970年代に認識された問題は、溶液中のヘモグロビンが酸素に対して高い親 和性を有することである。酸素親和性とは、肺で空気から酸素を取り込み組織で これを放出するというヘモグロビンの能力を制御している特性である。この性質 はPro値(Hbの酸素飽和度が50%となるときの酸素分圧)で表わされる。 P5゜が低くなればなるほどヘモグロビンの酸素結合能力は大きくなるが、この ことは、組織において酸素を放出する能力が低下することを意味する。ヒトの血 液ではP、0は約2kmHgであるが、ヒトヘモグロビンの溶液におけるpso は約13mmHgである。 この差は、赤血球中においてはヘモグロビンは2.3−シフオスフォグリン酸( 2,3−DPG)と反応し、酸素に対する親和性が低下しているためである。赤 血球の外では、この相互作用は失われる。その結果、ヘモグロビンはo2と非常 に強く結合し、02運搬体としての機能がなくなる。この問題を解決するために 、ベネンユ(Benesch)らは、ヘモグロビンとピリドキサール−5°−リ ン酸(2,3−D P Gのアナログ)との共有結合反応法を開発した。最初は このような反応によって酸素親和性が低下し、かつヘモグロビンの分子が4量体 型で安定化されることが期待された。しかし、これは実現しなかった。これに対 して、つ/ヘモグロビン溶液は、ヒト血液と同じP2O値を有し、その酸素親和 性は2.3−D P Gではなく塩化物によって制御された(フエオラ(M、  Feola)ら、「人工血液としての無ストローマ・ウノヘモグロビン溶液の開 発(−Development of a bovine stroma−fr ee hemoglobin 5olution as a blood 5u bstitute”、 Surgery、Gynecology and 0b ste狽窒奄モ刀A V ol、 157. pages 399−408.1983) Jによる)。こ の好ましい性質に加えて、さらにウシ赤血球が大量に入手可能であること、及び 純粋なヘモグロビンは哺乳類の中では免疫原性が低いことからみて、人工血液の 基礎としてつ/ヘモグロビンを用いることは有益である。 1970年代に認識されたもうひとつの問題点は、ヘモグロビンの血管内寿命が 短く、急速に温圧することである。これは一般的には、ヘモグロビン4量体(α 2β2)が、毛細血管を通過することのより容易な2量体(2αβ)に解離する 傾向があるためである。現在では、蛋白質の表面電荷もまた重要な役割を果たし ていること、すなわち、長い血管内寿命のためには、負の電荷と低い等電点が好 ましいことが明らかになっている。ヘモグロビンの温圧はい(っかの望ましくな い効果を有する: (1)血漿増量効果の持続時間が短い: (2)ヘモグロビ ンが腎臓の腎糸球体を通過すると、浸透圧利尿効果が生じ、血漿量は維持される よりむしろ減少する: (3)ヘモグロビンが尿細管で再吸収されることによっ て、細管細胞に障害をもたらす: (4)ヘモグロビンが組織間液中に移動する ため、浮腫と細胞障害をもたらす。従来の技術は、ヘモグロビンの2量化を防ぐ ことにのみ焦点をあてていた。この目的のために3種のヘモグロビン修飾法が開 発されて来た: (a)分子間架橋(重合); (b)他の分子との結合、(C )α鎖とβ鎖との分子内架橋。最も広く用いられている方法は、グルタルアルデ ヒドを用いたヘモグロビンの分子間架橋(ボンセン(Bonsen)ら、米国特 許第4.001.200号、第4.001、401号および第4.053.59 0号、モリス(Morris)ら、米国特許第4.061.736号、ボナード (Bonhard)ら、米国特許第4.135.093号)である。しかし、こ の方法にもいくつかの問題点がある: (1ングルタルアルデヒドは本来毒性が あり、グルタノげルデヒドの代謝による副生成物の潜在毒性については知られて いない:(2)この化合物は非常に反応性が高く、ヘモグロビン分子の様々な部 位(α−及びε−アミノ基及びスルフヒドリル基)で複数の架橋を形成する傾向 にありいこのため予想できない数の分子種を形成する: (3)重合反応は制御 が困難であり、4°Cにおいて保存している間にも反応が続行しているように見 え、このため高分子の分子量は増加しつづけ、粘度と酸素親和性も増加する=  (4)架橋に特異性がないという性質のため、溶液中には依然としてヘモグロビ ンの2量体が残りつる。他の方法としては、デキストラン及びヒドロキシエチル ・スターチ(米国特許第4.064.118号)、ポリエチレングリコール又は ポリプロピレングリコール(米国特許第4.412.989号)、イヌリン(米 国特許第4.377、512号)、ポリアルキレンオキサイド(米国特許第4. 670.417号)等の、大きな分子にヘモグロビンを結合させた。しかし、こ れらと結合したヘモグロビンは酸素親和性が増加しており、結合に用いられた物 質に特有の望ましくない性質を得る傾向にある。分子内架橋としては、「ジアス ピリン」エステル(タイ(Tye) 、米国特許第4.529.719号、ウォ ルダ−(Yalder) 、米国特許第4.598.004号)、及び「過ヨウ 素酸酸化アデノンン三リン酸(o−ATP)J (スキャノン(F、 J、 5 cannon)、「ヘモグロビンの分子修飾(+Mo1ecular modi fication of hemoglobin−、Cr1tical Car e Mediモ■ ne、 Vol、 10. pages 26+−265,1982) J 、 グリーンバーブ(A、 G、 Greenburg)及びマフイド(P、 1.  Maffuid)、「ヘモグロビンの修飾−開環ジオール(Modifica tion of hemoglobin −Ring opened diol s−、Advances in Blood 5ubsti狽浮狽■A^ lan R,Li5s、New York、 1983. pages 9−1 7) J )を用いる方法が開発されている。 しかし、ジアスピリン・ヘモグロビンは依然として血管的滞留時間が短く(半減 期3〜4時間)、またATPヘモグロビンはメトヘモグロビンが多く、かつ、酸 素親和性が高く半減期が短いために、満足できる結果が得られていない。 ヒトヘモグロビンをピリドキサール−5−リン酸及びグルタルアルデヒドと反応 させて重合し、ピリドキサール化ヘモグロビン(ポリーPLP−ヘモグロビン) を得た研究者は著しい進歩、すなわち、このヘモグロビンが低い酸素親和性とよ り長い血管的滞留時間とを合わせ持つことを報告している(モス(G、 S、  l1oss)ら、「ヘモグロビン溶液−4量体から高分子(”llemoglo bin 5olution −Fro+n tetramer to poly mer+、Biomaterials、 Artificial Ce1ls  and Artificial Or■≠獅刀A V。 1、16(1−3)、 pages 57−69.19811り 、及びデヴエ ヌート(F、 DeVenuto)とゼグナ(A、 Zegna)、「ピリドキ サール化、重合ヒトヘモグロビンの調製(”Preparati。 n and evaluation of pyridoxalated−po ly+merized human he+aoglobi氏|、Journa l of Surgical Re5earch、VoL 34. pages 2 05−212. 1983) J ) ++ しかし、ピリドキサール化は重合 を阻害することが見い出された。したがって、酸素親和性の低下したピリドキサ ール化ヘモグロビンは腎臓から急速に排出され、より長い半減期を有する重合ヘ モグロビンは高い酸素親和性を有している。結論としては、酸素運搬機能に影響 を及ぼさないヘモグロビンの安定化の問題はまだ解決されていない。 ここ数年の間、ヘモグロビンの本質的を毒性に関する疑問が提示されてきた。 血管収縮効果を観察した実験結果が報告されている。また、ヘモグロビンが自動 酸化によりメトヘモグロビンになる傾向(すなわち、ヘム鉄イオンが+3価の鉄 から+2価の鉄に酸化され、この反応から毒性のある酸素フリーラジカルが生じ る)にあるため、循環系に注入された場合にこれがプロオキシダントとして作用 すると推測されている。この結果、細胞膜の脂質過酸化反応が生じ、細胞構造に 障害がもたらされる。血管収縮と酸素フリーラジカルの生成という両方の効果に よって、出血によって生じる虚血性・低酸素性障害は緩和されるよりむしろ悪化 する。血管収縮とラジカルの生成は次の3段階で制御することができるという実 験結果が報告されている (1)ヘモグロビンの完全な精製、(2)メトヘモグ ロビンの形成の少ないヘモグロビン分子の調製と安定化; (3)酸素ラジカル 捕捉剤の添加(フエオラ(M、 Feola)ら、「ヘモグロビン溶液の生体適 合性(”Biocompatibility of heooglobin 5 olutions、 L Reactions of vascular e獅 р盾狽■■撃■ al cells to pure and 1opure hemoglob ins−、Artificial Organs、 VolA 13(3)。 pages 209−215.1989) j )。 最後に、ヘモグロビン溶液は血液製剤伝染性疾病の危険を伴う。細菌及び寄生虫 は濾過や限外濾過によって容易に除去できるが、ウィルスはより深刻な問題を提 起する。従来、ウィルスの不活性化の方法としては、2つの方法が知られている 。ひとつは物理的方法であって、デオキシ型のヘモグロビンを506C,pH7 ,5で10時間低温殺菌する。この方法は、モデルウィルス(ンンビス、ポリオ 、ンユードレビー)及びヒト免疫不全ウィルス(HIV)を不活性化させること がわかっている(ニステップ(T、 N、 Estep)ら、「熱によるヘモグ ロビン溶液中のウィルスの不活性化(−Virus 1nactivation  in hemoglobin 5olutions by heat”、Bi o■ aterials、Artificial Ce1ls and Artifi cial Organs、 Vol、 16(1−3)、 垂≠■■刀@81 6−821.1983) J )。もうひとつの方法は化学的方法であり、クロ ロホルムで処理するというものである(フエインストン(S、 11. Fe1 nston)ら、「クロロホルムによるB型及び非A非B肝炎ウィルスの不活性 化(”Inactivation of hepatitisB virus  and non−A non−B heptitis by chlorofo rm”、 Infection and hm+eunity。 y□i、 41. pages 316−821.1983) J ) 、しか し、どちらの方法も、特殊な方法を用いない限り、ヘモグロビンを著しく変性さ せる。 本発明の概要 本発明は、人工血液として有用な物質の組成物及びその調製方法に関する。この 組成物は、哺乳類(好ましくはウシ)ヘモグロビン(Hb)からなり、(a)総 合的に、完全に精製し、(b)過ヨウ素酸酸化ATP (o−ATP)と分子内 架橋し、かつ、過ヨウ素酸酸化アデノシン(0−アデノンン)と分子間架橋し、 (C)還元グルタチオン(G S H)と反応させ、(d)塩化マグネシウム( MgC12)とマンニトールを強化した電解質平衡生理食塩水に溶解する。o− ATPと0−アデノシンは、2つのプリン(P)を有する誘導体であるため、生 成物はここではHb−PP−GSHと表示する。 ヘモグロビン製剤は、その成分の好ましい性質を合わせ持つ。すなわち= (1 )効果的な酸素運搬体である。ウシヘモグロビンは本来酸素結合性が低く (P so値は28onHgである)、この値は様々な化学反応によっては影響されな い: (2)分子内及び分子間架橋したヘモグロビンは長い血管内寿命(半減期 24時間)を有しているため、有効な血漿増量剤である: (3)両方のプリン がノルエピネフリン誘導血管収縮を弛緩させるため、血管拡張性を有する。(4 )還元グルタチオンとマンニトールが存在するため、プロオキシダント効果を示 さない。 ウシヘモグロビンの好ましい性質については、フエオラ(M、 Feola)ら の、「ウノ無ストローマ・ヘモグロビン溶液の人工血液としての開発(”Dev elopment ofa bovine stroma−free he+s oglobin 5olution as a blood 5ubstitu teh、 Surgery。 Gynecology and 0bstetrics、 Vol、 157.  pages 399−408.1983) Jに述べられている。大量に入手 できること、及びヒト血液特有の伝染性疾病(特にエイズ)を回避できることに 加え、ウシヘモグロビンはヒトヘモグロビンの2倍以上のP、。値を有しており (13mdgに対して2811mEg) 、2.3−D P Gによる調節を必 要としない。本発明によれば、ウシヘモグロビンの酸素親和性は、塩素イオンの 濃度を増加させることによってさらに低下させることができる。潜在的な免疫学 的問題に関しては、異なった種の哺乳類間における、ヘモグロビン輸血の実施可 能性は十分に示されている。実際には、計算された血液量の173から172量 の純粋ウシヘモグロビンを繰り返しく6回まで)ラビットやサルに与えた場合、 反応の臨床的形跡はなく、オフタロニーテストによって検出できる抗体の生成も 認められなかった(フエオラ01. Feola)ら、[ヘモグロビン溶液の免 疫学的生体適合性(”Immunologic biocoIIpatibil ity of hemoglobin 5olutions”、 Trasfu sione@del sangu e (Italian)、 Vol、 33. pages 121−128. 1988) J )。 細菌性内毒素のないヘモグロビン溶液を製造するために、本調製法において用い られる方法は、汚染を中和するよりもむしろ防止するものである。内毒素のヘモ グロビンに対する親和性のため、いったん著しい汚染が生じると、精製は不可能 ではないが非常に困難になる。防止には次のことが必要である・ (1)出発物 質の汚染が最低限であること:(2)FA製工程が閉鎖系で行われること: ( 3)ヘモグロビンと接触するすべての表面が滅菌されており、発熱性物質がない こと: (4)すべての試薬が精製されていること; (5)すべての溶液が滅 菌されており、発熱性物質がないこと: (6)すべての工程において、品質管 理が行われること。内毒素の最も高感度な検出方法は、「定量的色原体リムルス テスト(QCL−1000、Th1ttaker Bioproducts)  jである。出発材料あるいはいずれかの調製段階のヘモグロビンが、2 EU/ m1以上の内毒素を含むことを発見した場合には、これを廃棄する。すべての工 程において、汚染レベルを低(保ち、最後に溶液をデトキ/ゲル(Detoxi −Gel、 Pierce Chemical Company)等のアフィニ ティー・クロマトグラフィーに通すことによって、完全な精製が達成される。 最終精製における全体の汚染の回避と同じ原理を、ストローマ性リン脂質(特に アミノリン脂質)の除去にも適用する。ストローマ性の汚染を避けるためにここ で用いられている方法は、赤血球の透析と限外濾過であり、これはプローチ(J R,DeLoach)らが最初に述べている(^nalytical Bioc hemistry、 Vol、 157. pages 191−198.19 86)。この方法によれば、まず赤血球をリン酸低張液に対して、督濁液が16 hOss/Lの浸透圧になるまで透析する。このとき、赤血球は球形を示し、細 胞膜の孔は引き伸ばされる。次に細胞を孔径0.Inのアミコン(Amicon )フィルターを用いて10psi (0,7kg/am”)のカラム圧で限外濾 過する。したがって、ヘモグロビンは細胞膜を破壊することなく細胞から「絞り 出されるコ。本発明によれば、ひとつの閉鎖系工程を用いて赤血球の透析と限外 濾過を行うことができ、この工程は無菌無発熱性物質の、使い捨ての工程である 。さらに、透析液は、無菌無発熱性物質脱イオン水からなり、リン酸溶液ではな くヘモグロビンの酸化の少ないサム(Than)溶液によってpH8,2に調製 する。この工程の結果、ヘモグロビン溶液は約3〜5 mg/diのリン脂質( 「リン脂質テストセット(Boeringer−Mannheim Diagn ostics、丁ndianapolis、 Indiana) Jを用いて測 定)と、痕跡量のアミノリン脂質PE及びPS(薄層クロマトグラフィーによっ て測定)を含む。これらの残存リン脂質は、クロロホルム抽出によって除去する 。リン脂質存在量が少ないため、二の工程は、低濃度クロロホルムを用い、短時 間の遠心分離によって行うことができる。したがって、ヘモグロビンの変性を防 ぐことができる。 同じ原理を用いて、ヘモグロビンを、非ヘム蛋白質及びペプチドから精製するこ とができる。この場合には、最初の工程は赤血球を「精製コすることによってす べての血漿蛋白質を除去することである。次に、赤血球膜を大きく破壊すること なく赤血球からヘモグロビンを抽出する方法によって、赤血球からのストローマ 性蛋白質による汚染を防止することができる。最後に、「選択的熱江殿(ベルタ ー(P、 A、 Be1ter) 、クスラー(E、 L、 Cu5sler)  、ター(W、 S、 Hu) m、「バイオ分離(”Bioseparati ons”、 John Wiley & 5ons、 New York、 1 98& pages 22V−229) 」を参照)を行う。この方法の科学的根拠は、温度による蛋白質の変性(及び沈 殿)はアレニウスの温度依存性の1次化学反応速度式に従う、という事実にある 。 ここでPは溶解蛋白質の濃度である。速度定数には次の式で与えられる。 E/RT に=にQe 式中、に。は特性定数であって、「変性の活性化エネルギー」であり、Tは温度 である。変性のエネルギーは、蛋白質の種類によって異なる。等式においてEが 指数として表わされているため、温度がわずかに変動するだけでも大きな影響を 有する。このエネルギーはまた、pHの変化によっても影響される。我々はまた 、−酸化炭素で飽和したヘモグロビン(HbCO)がpH7,5〜7.8におい て温度誘導性沈殿に耐性であることを見い出した。我々は、pH7,6〜7,8 において、カルボキン型のヘモグロビン10g/dlの溶液を606C,9時間 の低温殺菌後、70’Cで1時間低温殺菌すると、ヘモグロビンがほとんど変性 せずに、非ヘム蛋白質が沈殿することを見い出した。この方法によって調製され た溶液に非ヘム蛋白質が含まれていないことを、等電点電気泳動(IEF)及び サイズ除去陰イオン交換HPLCを用いて確認した。TEFのバンドの[にじみ 」がないこと、及び酸素運搬機能が保存されていること(酸素解離曲線、P5゜ 、ボーア効果)から、回収されたへモグロビンが変性していないことが示される 。 ウィルスの不活性化も、この精製工程の副産物である。実際、クロロホルム抽出 によって、血漿及び血清中の多くの脂質外被ウィルス、例えばB型及び非A非B 型肝炎ウィルス、バクシニアウィルス、ポックスウィルスが不活性化しているこ とが見い出されている(フエインストン(Feinston)ら、上述の文献) 。脂質を持たないウィルス(レオウィルス)もまた、クロロホルムによって一部 不活性化される。一方、60°0110時間の低温殺菌によって、多くの非脂質 外被ウィルス及びヒト免疫不全ウィルス(HIV)が不活性化されることが示さ れている(ニステップ(T、 N、 Estep)ら、上述の文献)。 グルタルアルデヒドによる重合は望ましくない効果を有するため、本方法におい てはアデノシンす′−三リン酸のジアルデヒド誘導体(0〜ATP)を用いて、 ヘモグロビン分子を4量体の形で「安定化」させる方法を用いている。ATP分 子は、プリン塩基(アデニン)、糖(D−リポース)及び三すン酸鎖の3つの基 本的な成分からなる。 ATPを過ヨウ素酸ナトリウムで酸化すると、リボース環が2’ 、 3’シス 位で開環し、2’ 、 3’ジオールが対応するジアルデヒドに変換される(ロ ア(P、 N、 Love)ら、「過ヨウ素酸酸化アデノンン三リン酸及び関連 化合物の調製とその化学的性質(−Preparation and chem ical properties of periodate−oxidize d ad■獅盾唐奄獅■ triphosphate and some related compou nds”、 Biochemical 5ociety T窒≠獅唐≠モ狽■ ans、 Vol、7. pages 1131−1133.1979)J ) 。 o−ATPのそれぞれのアルデヒド基はリジンのε−アミノ基と反応し、ノッフ 塩基付加化合物が生成する。 (Hb)−NH2+ 0CH−ATP → (Hb)−N=CH−ATPヘモグ ロビンの2.3−D P Gポケット(ヘモグロビン分子の、2.3−D P  Gと結合する領域)が、2つのリジンを含むため、o−ATPを用いてこれらの 基を架橋させることができ、したがって分子を4量体の形で安定化することがで きる。三すン酸鎖が存在するためにこの反応の特異性が増加しており、このよう な特性はピリドキサール−5゛−リン酸等の、他のポリリン酸についても見られ る。他の化合物と比べてATPの利点はアデニン部分にある。インビボにおける 、ATPからADP、AMP、最終的にはアデノシンへの加水分解は、主に全身 及び肺の循mJこおける血管拡張という有益な薬理学的効果を生じることが見い 出されている。さらに、ATPを塩化マグネシウム(MgCb)と組み合わせて 投与すると、出血ショック状態において有益な効果が示される。効果としては、 微小循環の改善、細胞膜機能の改善、及び細胞内アデニン核酸の回復における「 ブライミング」効果などがある(チャウトリ−(1,H,Chaudry) 、 バラ(A、 E、 Baue)、[溶血シii+−/りの概要(”Overvi ew of hemorrhagic 5hock”、 Pathophysi ology of 5hock、@an。 xia ancl ischemia、 R,A、Covley and B、 F、Trump、 editors、 Williams ≠獅п@Wilki n s、 Baltimore、 1laryland、 1982゜pages  203−219) j )。 上述のように、ヘモグロビンとo−ATPとを架橋させるというこれまでの試み は、化学反応によって許容されないレベルのメトヘモグロビン(30%まで)が 生じること、及び○−ATP修飾ヘモク七ビンが依然として短い血管内寿命しか 有していないために成功しなかった。さらに、ATPは血管系の2価カチオンと 結合してキレートを生成するという望ましくない傾向を有している。 我々は、o−ATPのオキシダント効果は化合物中に存在するヨウ化物(IO。 及び10g)の痕跡によるものであることを見い出した。実際、叶ATPを完全 に精製すると(実施例Iを参照のこと)、この問題は解決する。我々はまた、以 前に行われていたような、o−ATPとデオキシ−Hbとの反応ではなく、むし ろ0−ATPとカルボキシーHb(−酸化炭素飽和Hb)との反応によって、メ トヘモグロビンの生成を最小限にすることができることを見い出した。我々はま た、溶液のpHが7.20まで下がるとo−ATPとカルボキン−Hbとの反応 が起こることを発見した。カチオンのキレート効果に関しては、我々は、ATP と等モルの壜化マグネシウム(MgC1□)を添加することによってこの問題が 解決されるという、チャウドリーとバラの報告(上記を参照)を確認した。しか し、短い血管内寿命という問題はまだ残っている。我々は分子内架橋した4量体 ヘモグロビンは、依然として腎臓の腎糸球体を通り抜け、胃管に障害を与えるこ とを見い出した。したがって、適当な血管的保持時間を達成するためには、ヘモ グロビンを分子内架橋とともに分子間架橋させることが必要である。 不発明においては、第2プリン誘導体、アデノシンのジアルデヒド誘導体、また は過ヨウ素酸酸化アデノンン(O−アデノシン)を第2架橋剤として用いる。ヘ モグロビン分子はその表面にリジンのアミン基を44個有しているため、O−ア デノシンを用いて2以上のこれらの基を架橋し、2以上のヘモグロビン4量体を 架橋することができる。他の化合物に対する、アデノシンの利点はいくつかある 。策1に、アデニンが存在するために、アデノシンはATPと同様の血管拡張効 果を有する(スー(C,Su)、「心臓及び血管における核酸の細胞外機能(” Extracellular functions of nucleotjd es in heart and blood vessels”、 Annu ≠戟@Review of Physiol、ogy、 Vol、 47. pageS 665−6 76、1985) J ) 、さらに、アデノシンは血小板凝集を阻害し、かつ 、腎臓における腎糸球体濾過を改良し、これら2つの効果は出血後及び再潅流後 に有益である(バーン(R,M、 Berne)、「アデノシンの制御機能(R egulatory Functions of Adenosine、 Ma rtin N1jhoff Publish■秩B Boston、 Massachusettes、 1983) J ) o  ヘモグロビンとO−アデノシンの反応は従来は知られていなかった。メトヘモグ ロビンの生成を抑制するために、カルボキン形のヘモグロビンを用いて反応させ ることもまた重要である。最後に、反応は46Cにおいては非富にゆっくりと進 行し、所望の分子凝集が生成した後いつでも停止させることができる。この性質 によって、異なる分子量のへモグロビンポリマーを計画通りに、再現性よく調製 することが可能になる(これはグルタルアルデヒド等の他の架橋剤を用いた場合 にはできない)。ヘモグロビンとO−アデノノンの架橋反応は、リジンのように ε−アミノ基を有する還元グルタチオン(GSH)を添加することによって停止 させることができる。GSHは、この反応に入ることによって、ヘモグロビン組 成物の一部になる。 GSHの選択は、この化合物が赤血球中に大量に存在し、かつ、赤血球中におけ るGSHの第1の機能が「オキシダント・トラップ」として働き、ヘモグロビン をオキシダントの刺激から保護することである(ラーソン(A、 Larsso n)、「グルタチオンの機能(Functions of に1utathio ne、 Biochemical、 Physiological。 Toxicological and C11ical Aspects、 R aven Press、 New York、1983) S 、とい う知見に基づいている。我々は、GSHが溶液中と同様に赤血球環境においても ヘモグロビンを保護することを確認した。また、叶アデノンンと架橋した後にG SHと反応させることによって、ヘモグロビン分子の表面の電気的陰性度が増加 し、ヘモグロビンの等電点が6.8から6,1〜6.2に減少することも見い出 した。このことによってヘモグロビンの安定性が高まる。すなわち、血管内寿命 が長くなり、腎臓からの濾過か防止される。 o−ATPと0−アデノシンは市販されており(Sigma Chemical  Co、、 St、 Louis。 Missouri) 、また、下記に実施例I及び■として述べる方法によって 調製してもよい。還元グルタチオンは市販されている。 これらの反応及びカルボキンヘモグロビンからオキシヘモグロビンへの再変換の 後、新規化合物(Hb−PP−GSH)を、塩化マグネシウム(MgC1□)と マンニトールを強化した電解質平衡生理食塩水に溶解する。MgC1,はATP と等モル量を加える。このことは以下のようないくつかの有益な効果を有する・  (1)ATPの2価カチオンキレート効果を制御する: (2)微小循環にお けるATPの有益な効果を補完する: (3)過剰の塩素イオンを供給し、ヘモ グロビンの酸素親和性を下方調節する(高いP5゜値の維持に役立つ)。マンニ トールを少量加えるが、これはマンニトールがOH・ラジカル(最も毒性の高い 酸素由来のフリーラジカル)及び、おそらくは他のランカルに対しても捕捉剤と して働くという知見(フリーマン(B、 A、 Freeman) 、クラポ( J、 D、 Crapo)、「フリーラジカルと組織障害(’Free rad icals and tissue 1njury”、 Laboratory  Investigatio氏A V ol、 47. pages 412−426.1982) J )に基づいて いる。 本発明の目的は、人工血液として有用な、すなわち、(a)血漿量を維持、回復 することができ、(b)生体器官に酸素を供給することができ、(C)出血後の 血管収縮を弛緩させることのできる、化合物を提供することにある。 さらに本発明の目的は、毒性のない人工血液を提供することにある。 本発明のその他の目的は、ヘモグロビンから人工血液を調製する方法を提供する ことにある。 本発明のその他の目的、特徴、及び利点は、後述する本発明の好ましい具体例の 詳細な説明によって明らかとなるであろう。 図面の簡単な説明 図1は、サイズ除去カラムを装着したHPLCによって得られた純粋ウシヘモグ ロビンのスペクトル分析を示す。クロマトグラムは、9.4分のところに単一ピ ークを示し、これは4量体ヘモグロビン(64,000ダルトン)と同定された 。 図2は、DEAEカラムを装着したHPLCによって得られた純粋ウシヘモグロ ビンのスペクトル分析を示す。クロマトグラムは、20から36分の間に複数の ピークを示し、これは等電点の異なる様々なヘモグロビン成分に対応する。 図3A−Bは、低温殺菌による精製の前(3A)及び後(3B)のウソヘモグロ ビンのスペクトルインデックスを示す(DEAEカラム付きHPLC,スペクト ル波長230−599nm)。図3Aにおいては、保持時間17分と51分に、 非ヘム蛋白質が見られる。図3Bにおいては、非ヘム蛋白質はもはや見られない 。 図4は、叶ATPで分子内架橋し、0−アデノシンで分子間架橋し、還元グルタ チオンと結合させたウシヘモグロビンを、HPLCサイズ除去カラムによるスペ クトル分析を示す。クロマトグラムは、凝集ヘモグロビンの6つのピークを示す 。 図5は、図4と同様に修飾したウソヘモグロビンの、HPLC−DEAEカラム のスペクトル分析を示す。タロマドグラムは、保持時間51分のところに単一ピ ークを示す。ヘモグロビンの等電点は、表面の負電荷の増加によってシフト(修 飾していないヘモグロビンと比べて)している。 図6は、等電点電気泳動(IEF−Pharmacia)による実験を示す。 図7は、セファデックス(5ephadex )カラムから水で溶出された、o −ATPと過ヨウ素酸ナトリウムとの反応混合物の連続分画の、258止におけ る吸光度を示す。 図8は、陰イオン交換カラムから溶出剤Aで溶出された、0−アデノシンと過ヨ ウ素酸ナトリウムとの反応混合物の連続分画の、258nm及び232r+mに おける吸光度(実施例1) 本発明による複合製品の好ましい調製工程は、次の5段階からなる。(A)赤血 球の精製、(B)ヘモグロビンの抽出: (C)ヘモグロビンの精製: (D) ヘモグロビンの修飾(oA T P SO−アデノシン、及びグルタチオンとの 反応);(E)最終生成物(Hb−PP−GSH)nの調製。 A 赤血球の精製 上述の理由により、好ましい出発材料はウシ血液である。しかし、この調製方法 は、ほかの哺乳類(ヒトも含む)の血液を出発物質とした場合にも用いることが できる。ウノ血液は、多数の健康なドナーから、または屠殺場に出された個々の 動物から得ることができた。前者の場合には、成熟雌牛を拘束して首の毛を剃り 、防腐性石鹸で皮膚を処理した。血液は無菌条件下で外頚静脈に穿刺して吸引し た。1頭の動物から約1.500m1の血液が得られ、これをACD抗凝集剤2 0kl (Virbac、 Inc、 Lenexa、 Kansas)の入っ た無菌無発熱性物質の、21の空の瓶に集めた。後者の場合には、動物を屠殺す る前に気絶させ、首の片側を速やかに「用意」し、頚動脈にドローカーを経皮的 に挿入した。それぞれの成人雌牛から約101の血液を除去することができた。 異なる動物から得た血液は混合しなかった。 実験室までの運搬中、瓶は水中に保った。 特にウノ血液から出発する場合に重要なことは、赤血球(エリスロサイト)を白 血球(ロイコサイト)、血小板及び血漿から完全に分離することである。この工 程によって、最終的にヘモグロビンの精製のために除去する必要のある非ヘム蛋 白質及びその他の物質の負荷を減少させることができる。また、すべての白血球 を除去することによって、白血球、特にリンパ球に付随するウィルス(サイトメ ガロウィルス、ヒト免疫不全ウィルス、その他)を除去することができる。 赤血球は「スピン・クール・フィルタ刊法j二よって精製した。「スピンJ工程 は、閉鎖系においてDIDECOシステム(Electromedics In c、、 Englevood、 Co1orado)等の血液銀行用細胞分離機 を用いた多段階の遠心分離からなり、次のような方法で行った。 1、1.1100rp、15°Cl2O分の遠心分離によって、血小板と血漿と を除去した。 2、4.500rpm、15°C110分の遠心分離によって、血漿をさらに完 全に除去した。 3、等張生理食塩水(赤血球 生食=1:4)で、4.1100rp、4°CX 10分間洗浄した(4回)。 4、等張サム溶液、pH8,1〜8.2 (Thaw USP、Abbott  Laboratories、 North Chicago、 l1linoi s)を用いて最終洗浄を行った。この工程によって、洗浄赤血球の懸濁液は、ヘ モグロビンを酸化から保護する、無電解質高pH溶液となった。 「冷却」工程においては、赤血球は「トランスファーパック(無菌無発熱性物質 のプラスチック容器(Fenwal Laboratories、 Deerf ield、 l1linois) Jにおいて、4°Cで一晩もしくは18時間 、放置した。低温において、白血球は凝集して小さな固まりを形成する傾向にあ る。「濾過」工程においては、2ol11&の「高容量輸血フィルター(hig h capacity transfusion filter、Fenva1 社製)」等のセルロースフィルターに細胞を通して、白血球凝塊を除去した。 白血球と血小板がないことを確認するために、コールタ=(Coulter)細 胞計数器を用いて細胞数を計測し、通常の化学的方法によって、懸濁液に蛋白質 が存在しないことを確認した。細菌性内毒素は、「定量的色原体リムルステスト (QCL−1000,fhittaker Bioproducts、 Wal kersville、 Maryland) Jを用いて検出した。 B、ヘモグロビンの抽出 赤血球からのヘモグロビンの抽出は、2段階で行った。最初に等張サム溶液(p H8,1〜8.2) I::20%の濃度で(ヘマトクリッl−0,20)懸濁 した赤血球11を、「タロスフo rl (Krosflo I[Filtra tion Module with 10 Ft” 5urface Area 、 licr。 gon、 Inc、、 Laguna Hills、 Califormia)  J等の、孔径0.2Onの人工腎臓を用いて、101の低張(23hOsm/ L)サム溶液に対して透析した。透析は透析液が赤い色(ヘモグロビン色)を呈 するようになるまで行った。このとき、赤血球は球形に膨潤し、細胞膜が引き伸 ばされてヘモグロビンが透過できるようになった。第2段階として、人工腎臓に 10psi (0,7kg/cm2)の圧力をかけ、細胞膜を破壊することなく ヘモグロビンを細胞から絞り出した。「ゴースト」膜は、1工程を終えた後、廃 棄した。ヘモグロビンが低張溶液リザーバーに入るため、230m05mルのサ ム溶液を加えることによって赤血球リザーバーの容量を維持した。抽出されたヘ モグロビンは、「ポジダインIVフィルター(Posidyne r、 V、  Filter、 PALL Biomedical Inc、、 Fajard o、 Puerto Rico) J等の0.20=mのフィルターを用いて濾 過して残った粒子残骸と汚染微生物を除去し、「トランスファーパック」におい て、4°Cで保存した。 この工程の結果、ヘモグロビン溶液は3〜5 mg/diのリン脂質(リン脂質 テストキット(Boeringer−Manheim Diagnostics 、 Indianapolis、 Indiana)を用いて測定)と、痕跡量 のアミノリン脂質P E及びPS(薄層り;マドグラフィーを用いて測定)を含 んでいた。 C,ヘモグロビンの精製 ヘモグロビンの精製は、次の4段階で行った。 1、カルボキン型ヘモグロビン(HbC○)の低温殺菌この操作は「マイクロリ フト・バイオリアクター(Microlift−151iter 5teri1 izable−in−place bioreactor With NBS  Model ML−4100Control syste香A New B runsvick 5cientific Co、、 Edison、 New  Jersey) J等の、無菌無発熱性物質の生物反応層の中で行った。これ は気体と液体の入り口が複数あり、サンプリング用の口と撹拌器を有し、温度制 御のできる閉鎖系容器である。このバイオリアクターを、排気「ヒユームフード 」の下に設置した。ゆっくりと撹拌しながら無菌ガスを76hdg、4°Cで連 続フラッシングすることによって、ヘモグロビンを一酸化炭素(純度99.99 %、Criogenic Rare Gas Co、 、 Hanahan、  5outh Carolina)で飽和させた。総飽和度はコオキシメーター( Model 282. Instrumentation Laborator ies、 Lexington、 Massachusetts)を用いて確認 した。この工程には約15分間を要した。溶液は、76hmHgのCo中に放! した。次に、バイオリアクターを4°Cから60°Cへと徐々に昇温し、その温 度において9時間放置し、その後1時間かけて706Cに昇温することによって 、低温殺菌を行った。その後、温度を徐々に4°Cまで下げた。 2 クロロホルムとともに遠心分離 この工程のために、ヘモグロビン溶液を0,20μ篇のフィルターを用いて濾過 し、250m1の無菌無発熱性物質の、適当な蓋で7−ルされた遠心管(クロロ ホルム、蛋白質、7/l/:l−ルニ耐性の「ボリア07−J遠心管(Sorv all Division、 Du Pant Co、、 filmingto n、Delaware)に入れた。 ツルポール遠心分離機(Sorvall、 Model 0TD75B)により 、TFA20.250のローターを用いて、以下のようにして3回の遠心分離を 行った。 a、15:1の割合(遠心管1本あたり、ヘモグロビン232m1、クロロホル ム1801)でヘモグロビンとクロロホルムを混合し、760xg、4°C13 0分の遠心分離を行った。上清を、層流フードにおいて、無菌無発熱性物質の管 とペリスタポンプを用いて次の遠心管に移した。 b、16・1で混合したヘモグロビンとクロロホルムを、1.600xg、4° C115分間、つづいて3.800Xgで15分間、遠心分離した。上清を第3 の遠心管に移した。 C,クロロホルムを加えずに、61.、400X gで60分間遠心分離した。 3回目の遠心の後、ヘモグロビン溶液を1.00軸1の、無菌無発熱性物質の、 撹拌子の入った減圧排気した管(Abbott Laboratories)に 移し、ゆっくりと撹拌しながら4°C,2時間、無菌COガスをフラッシングす ることによって、残っている痕跡量のクロロホルムを溶液から除去した。 この工程に用いたクロロホルムは、UVカットオフ244naのHPLCグレー ドのもの(Fisher 5cientitic Co、、 Fair Law n、 New Jersey)であった。遠心管は次の処理を施すことによって 再使用できる: (a) E−TOXAクリーン石鹸(E−TOXA−C1ea n 5oap、 Sigoa Chemicals) ; (b) 190プル ーフ(95%)のエタノール。 (C)120°C180分間の滅菌。 二の一連の遠心分離によって、すべてのリン脂質のみならず、前工程の低温殺菌 において変性して沈殿した非ヘム蛋白質をも、精製ヘモグロビンから除去するこ とができた。 3.内毒素アフィニティ・クロマトグラフィー・カラムによる濾過ヘモグロビン 溶液を、ブトキンゲルカラム(Detoxi−Gel colu+sn、 Pi erce Chewical Co、、 Rockford、 l1linoi s)等のアフィニティータロマドグラフィー・カラムを用い、入り口と出口に「 トランスファーバック」とペリスタポンプを用いて閉鎖系を形成したカラムで濾 過した。この工程はクラス100の層流フードにおいて行った。 この工程によって、内毒素の濃度を、2.0−2.5 EU/mlから0.10  EU/m1未満に減少させることができた。 4 透析 ヘモグロビン溶液を、サム溶液によってpH7,20に調整した無菌無発熱性物 質の脱イオン水に対して1.10の割合で透析した。透析は、r90scE−人 工腎臓(C−DAK Co、、 Miami Lakes、 Florida)  J等の、6.000ダルトンの孔径を有する人工腎臓を用いて行った。この工 程によって、(a)小さい分子が除去され、(b)ヘモグロビンの濃度は10g /dlとなり、(C)ヘモグロビン溶液のpHが約82から約7.2に下がった 。 工程中のこの時点において、「純粋な」ヘモグロビンが生成し、すなわち、(a )細菌性内毒素、(b)ストローマ性脂質とリン脂質、及び(C)非ヘム蛋白質 、を全く含まないヘモグロビンが得られた。また、工程の様々な点で、0.20 μ菖のフィルターを用いた濾過を繰り返すことによって、汚染微生物をすべて除 去したことが期待され、一方、低温殺菌とクロロホルム処理によって、非脂質及 び脂質外被ウィルスを不活性化させたことが期待される。さらに、ヘモグロビン をカルボキン型で用いることにより、酸化を低く抑えた精製(1〜2,5%の5 et−Hbが生成)が可能になった。 D ヘモグロビンの修飾 ヘモグロビンとo−ATP、o−アデノノン、及び還元型グルタチオンとの反応 は、以下のようなバイオリアクターを用いて行った。サム溶液でpHを720に 真!した水に、カルボキノ型のヘモグロビンをIOg/diとなるように懸濁し 、これを再びバイオリアクターに導入して、1気圧の一酸化炭素下で、ゆっくり と撹拌しなが特表子5−504766 (7) ら4″Cに保った。 実施例■に従って調製し、粉体形で保存した。−ATPを、pHを7.20に調 整した無菌無発熱性物質水に溶解し、これをただちに、Hb:o−ATPのモル 比が1:3となるようにヘモグロビン溶液に加えた。4°C,CO存在下で、1 50rpmで撹拌しながら24時間反応させた。溶液のサンプルを6時間ごとに 採取し、ヘモグロビンの分子量の増加をサイズ除去カラムを装着したHPLCに よって、電荷の変化を陰イオン交換カラムを装着したHPLCによって、それぞ れ測定した。測定には、ウォーターズ4aters)のHPLCシステム(fa ters 600E System Controller、 Waters  7121njector、 faters 990 Photodiode D etector及びIIEc@Powe r Mate 2 computerからなる)を用いた。サイズ除去カラム( Protein Pak 300 SW)及び陰イオン交換カラム(DEAE− 5PI)もまたウォーターズ(faters Chromatography  Division、 Millipore Co、 、輩11ford、 Ma ssatusette)より入手した。 架橋の理想的な条件は約24時間後に生じ、このとき陰イオン交換HPLCの実 験によって90〜95%のo−ATPが化学反応に用いられた二とが示された。 この結果、次の各成分からなる分子凝集体が生成した。
【表1】 分子量(kダルトン) 1 ヘモグロビン4量体 6470% 2 ヘモグロビン8量体 130 21%3、 ヘモグロビン12量体 195 8%すなわち、この反応の条件下では、o−ATPは王に分子内架橋を生成する が、一部に分子間架橋も生成する。しかし、このことによって以下の反応は阻害 されなかった。 24時間後、実施例■に従って21製し、粉体形で保存したO−アデノシンを、 サム溶液によってpH7,20に調整し、エタノール数滴を加えた滅菌水に溶解 した。この化合物をヘモグロビン溶液にHb・0−アデノシンのモル比が1・5 になるように加え、同じ条件下でさらに24時間反応を続けた。この時点で、第 2回分の0−アデノシンを同じモル比15で加え、さらに24時間反応させた。 HPLCを用いてサンプルを測定し、ヘモグロビン4量体のレベルが70から3 0%に低下した時に反応を停止させた。反応がこの点をはるかに越えて進行する と、サイズの大きすぎるポリマーが生成する。次に、サムを加えた水(pH7, 20)に溶解したGSHをヘモグロビン溶液に、Hb・GSHのモル比が120 となるように加え、16時間反応させた。 この時点で、ヘモグロビンの分子凝集体は、以下に示すものであった。
【表2】 分子量(キロダルトン) 1、 ヘモグロビン4量体 6430%2、 ヘモグロビン4量体 X 2 1 30 20%3、 ヘモグロビン4量体 X 3 195 20%4 ヘモグロ ビン4量体 ×4〜X 6 256−390 30%この凝集体は、HPLC− DEAEにおいて、50−51分に単一ピークを示した。 これらの化学反応の最後に、46Cで、穏やかに撹拌しながら、滅菌した酸素を 35psi C2,5kg/cm”)繰り返しフラノノングし、同時に「タイプ 4051モルクォーツ(−molequarts−9Mole−Richard son Co、、 l1ollyvood、 Ca1ifornia) Jと接 続■■ 「クォーツライン・ランプ(”quartzline lamp”、 DWY、  120V、 6501. General Electrjc Co、、 C 1eavland、 0hio) Jを用いて、強い光を20秒のノくルスで照 射し、ヘモグロビンをカルボキシ型からオキシ型へ再変換させた。このヘモグロ ビンの再酸化反応はILコオキシメーターを用いて確認した。 モグロビン凝集体の分子量分布は以下の通りであった。
【表3】 分子量(ダルトン) ヘモグロビン4量体 64.000 5%ヘモグロビン4量体 X 2 130 .000 18%ヘモグロビン4量体 X 3 195.000 20%ヘモグ ロビン4量体 X 4 260.000 3Q%ヘモグロビン4量体 x 5  325.000 16%ヘモグロビン4量体 x 5 390. (10010 %したがって、最も多い分子種は、4つのヘモグロビン4量体からなり、分子量 260、000ダルトンのものであった。この凝集体は、HPLC−DEAEに おいて50−51分に単一ピークを示し、これは等電点が6.8から61に変化 したことを示す。 廃棄されたヘモグロビンを含む透析液は、6.000ダルトンの人工腎臓(90 5CEariificial kidOney、 C−DAK Co、 )を用 いて透析することによって、ヘモグロビン濃度を10g/dlまで濃縮し、0− アデノシンとの分子間架橋に再利用することができる。 この最後の形態における修飾ヘモグロビンを、ノルモゾールR(Nov+mos ol R。 pH7,4) 、に10g/diの濃度で溶解した。この溶液にATPと等モル の塩化マグネシウム(MgC1i) (Matheson Coleman &  Be11. Norvood、 0hio)を加えた。コノ溶液にマンニトー ル(GIBCO−Dexter Co、、 Chagrin Falls、 0 hio)を2国g/l111となるように加えた。 (実施例■) この新規製品の特性は次のようにして測定した。ヘモグロビン、メトヘモグロビ ン、及びカルボキンヘモグロビンの濃度は、コオキシメーター(Model 2 82 C。 osiIleter、 In5truoentation Laborator ies、 Lexington、 1iassachuse狽狽刀jによっ て測定した。溶液の電解買濃度及び浸透圧は、Δ5TRA装!(Beckman  Co、、 Pa1o^lto、 Ca1ifornia)を用いて測定した。 膠實浸透圧はウニイルオンコメ−ター (Veil oncometer、 I nstrumentation Laboratories)を用いて測定した 。粘度は、ブルックフィールド粘度計(Brookfield Enginee ring Laboratories、 Stoughton、 Massac husetts)を用いて、37″Cにおいて、剪断速度100/sで測定した 。その他の蛋白質、リン脂質、細菌性内毒素に対するヘモグロビンの純度は、前 述のようにして評価した。酸素結合容量は、ヘモグロビン濃度とコオキシメータ ーによる酸素容積から計算した。ヘモグロビン・酸素解離曲線は、ヘム−0−ス キャン装置f(■eI11−0−3can、乳M Am1co、 Americ an In5tru+oehts、 5ilver SpringAMaryl a nd)によって得た。PSO値は、標準状!!(温度37°C,pH7,40, 1)CO24,0torr) i:おける解離曲線からめた。リン酸濃度の分析 は、フィスケ(Fiske)とスバロウ(Subbarov)の方法(Jour nal of Biological Chemistry、 Vol、 66 、 pages R7 5−380.1925)に従って行った。GSH濃度は、リード(Reed)ら の方法(Analytical Biochemistry、 Vol、 10 6. pages 55−62.1980)に従って決定した。アデノシンはH PLCを用いて測定吸光度258止で測定し、入光量とヘモグロビンに取り込ま れた光量から計算した。ATPは、リン酸の測定から計算した。 ここで特性を測定した製品は、(Hb−PP−GSH)n、(ただし、Hbは精 製ウノヘモグロビン、PPは2つのプリン誘導体、すなわち、叶ATP及び0− アデノシンであり、GSHは還元グルタチオンである。)と同定された。基本分 子は図1おび図2に示すヘモグロビン4量体である。図3に、他の蛋白質からの 精製を示す。この化合物には、ヘモグロビン1mMに対し1.A T P 1. 05mM、アデノシン10dSGSH7mMが含まれていた。調製の過程におい て様々な間隔でこの化学組成とHPLC分析を行ったところ、o−ATPは主と してヘモグロビンの分子内架橋に関与し、一方、0−アデノシンは分子間架橋を 形成した。さらに、0−アデノシンはG38分子をヘモグロビンに繋ぐアンカー となった。この化合物を図4及び図5に示す。HPLCサイズ除去によるスペク トル分析(図4)によって、この化合物が6つの分子種からなることが示された 。
【表4】 1、Hb(4量体) = く5% 2、(Hb)! = 18% 3、(Hb)g = 20% 4、(Hb)、 = 30% 5、(Hb)s = 16% 6、(Hb)a = 10% これらのうちで、(Hb) 4、すなわち4量体4つの凝集体が主要分子種であ った。HPLC−DEAEカラムによる分析(図5)は、50−51分に単一ピ ークを示し、このことは、この化合物が均一な、還元型の(修飾していないヘモ グロビンに対して)等電点を有していることを示している。等電点電気泳動によ る分析(図6)は、これらのヘモグロビン修飾を別の観点から示している。 サム溶液によってpH7,4に調整した電解質平衡生理食塩水に対して透析し、 さらにMgC1□とマンニトールを添加した後の最終的なヘモグロビン溶液は、 以下の表に示す組成を有していた。 大気に接触したヘモグロビン溶液は、Log/dlの濃度において13容量%の 酸素を運搬し、このことは酸素結合容量がほぼ100%(ヘモグロビン1gあた り1.3容量の酸素)であることを示した。高い塩素濃度による重合にもかかわ らず、この溶液のP5゜値は高かった(〜2gmdg)。浸透圧は、血漿より高 く、粘度は全血より低かった。ヘモグロビンの濃度が高い(アルブミンと比較し て)にもかかわらずコロイド浸透圧は血漿より低かった。これはヘモグロビンが 重合しており、ヘモグロビン粒子の数が減少しているという事実のためである。
【表5】 ヘモグロビン溶液(最終製品)の特性 1、 ヘモグロビン(g/cll) 10.0 ±052、 IIet−Hb  (Hbに対する%)3.5 ±0.53 カルボキノ−Hb (Hbに対する% )1.5 土0,54、 pF((単位) 7.40 5 ナトリウム(mEq/L)140 ±2.06 カリウム(mEq/L)  4.0 ±0.57、マグネシウム(in/ 1モルHb) 0.8 ±0.2 8、 塩化物(mEq/L) 120 土5.09、マンニトール(mg/dl ) 200 土5010 コロイド浸透圧(mmFJg) 22 f 2.01 1 粘度(cP) 1.74±0.0412 浸透圧(mOsa+ル) 325  ”1013 非ヘム蛋白質 検出せず 14 ストローマ性リン脂質及び脂質 検出せず15、 細菌性内毒素 検出せ ず 16、 無菌性 無菌 17、−60°Cにおける安定性 無限界(実施例■) 0−.617Pの大量調製 o−、ATPの基本的調製法は従来から知られている(イースターブルック・ス ミス(S、 B、 Easterbrook−3mith)ら、「ピルビン酸カ ルボキシラーゼ(”Pyruvate Carboxylase: Affin ity labelling of the magnesium adeno sine triph盾唐垂■≠狽■@b inding 5ite”、European Journal of Bio chemistry、Vol、 62. pages 12T−130゜ 1976)Jを参照のこと)。 大量の材料を製造し、ヘモグロビンとの十分な化学反応を確実にするために修飾 を行った。 アデノシン−5−三リン酸二ナトリウム塩水和物(ATP、 F、j551.1 5)及び過ヨウ素酸ナトリウム(NaIOs、純度99%、F、 v、 213 .89)はアルドリッチ社(Aldrich Chemical Co+*pa ny、 l1ilvaukee、 fisconsin)より入手した。10本 の12hlセファデックスG−10カラムはファルマンア社(Pharmaci a Fine Chemicals、Piscata冒ay、 New Jer sey)より入手した。1本のカラムにつき、サム溶液を用いてpH7,0(0 °C)に調整した無菌無発熱性物質の水(注射用水、^bbott Labor atories) 15111に、550mgのATPを溶解して用いた。過ヨ ウ素酸ナトリウムをATP・N a I O4のモル比が11.1となるように 加え、4°Cで暗所に1時間放置した。 エチレンクリコールをATP エチレングリコールのモル比が2:lとなるよう に、15分間かけて加えることによって、反応を停止させた。反応混合物を4° Cにおいて、あらかじめ注射用水で平衡化したセファデックスG−10カラムに かけた。 カラムは200+nlの水で溶出した。核酸のピークの前半(図7の分画20か ら30)を集め、ただちにラブコンコ凍結乾燥システム(Labconco F reeze−Dry System with Stoppering Tra y Dryer、 Labconco Co、、 Kansas C1ty、  l1issouri)をpL\て、 −40’C,<10μI1gで凍結乾燥した。得られた粉体は、使用するまで一 90°Cにおいて褐色瓶にて保存した。 o−ATPの濃度は、258na+の吸光度を測定してめ、過ヨウ素酸の存在は 、232nmの吸光度を測定してめた。カラムは再使用の前に、注射用水を用い て4°Cで30時間洗浄し、流出物が232止において0043未満の値を示す まで、すなわちすべての過ヨウ素酸が流出するまで、洗浄した。 本発明においては、次の2つの処置が重要である。(1)o−ATPを含み過ヨ ウ素酸の痕跡を含まない分画のみを集めること、(2)これらの分画をただちに 凍結乾燥し、−90°Cで凍結すること。これらの処置によって、化学反応によ るヘモグロビンの酸化を防止することができる。 (実施例■) 及びコーン(f、 E、 Cohn)、「過ヨウ素酸酸化核酸の特性化といくつ かの化学反応(”Characterizations and some c he+n1cal reactions of periodate−o■奄р 奄嘯■п@n ucleotides”、 Journal of As+erican Ch emical 5ociety、Vol。 82. pag■刀@6380−6 386.1960) Jを参照のこと)。大量の材料を製造し、ヘモグロビンと の十分な化学反応を確実にするために修飾を行った。 純度98%(7)7デノ7ンはノグマ社(Sigma Chemical Co 、 ) 、過ヨウ素酸ナトリウムはアルドリッチ社(A]、drich Che mical Co、 )より入手した。6gのアデノシンを室温で30分間、1 50mMNa I○4水溶液200膳1のに溶解した。この溶液を、あらかじめ 20IDM酢酸(Fisher 5cientifuc Co、 )で平衡化し た300m1の陰イオン交換樹脂(AGI−X−8、[0−200メツ/ユ、酢 酸形)のカラム(Bio−Rad Laboratories、 Ricbmo nd、 Ca1ifornia)に通した。このカラムを21の溶出液Aを用い 、流速15m1/win、温度46Cで溶出し、15hlの分画を得た。分画2 〜15を集め(図8に示す)、o−、ATPと同様にただちに凍結乾燥し、凍結 した。 再使用の前には、61の100mM塩化アンモニウム(溶出液B)をカラムに通 し、すべての過ヨウ素酸を解離させた。分画中の過ヨウ素酸の濃度は、232r +mの吸光度を測定してめた。この後、カラムを61の注射用水で洗浄し、20 mjlの酢酸で平衡化した。 本発明の目的には、次の2つの処置が重要である。(1)O−アデノシンを含み 、過ヨウ素酸の痕跡を含まない分画のみを集めること、(2)これらの分画をた だちに凍結乾燥し、−906Cで凍結すること。これらの処置によって、化学反 応によるヘモグロビンの酸化を防止することができる。 本発明の詳細な説明 (実施例V) ラビットにおける毒性 新規組成物(Hb−PP−GSH)の毒性を、科学文献に報告されている方法( フェオラ(M、 Feola)ら、「高分子化ヘモグロビン溶液の毒性(”To xicity ofpolyIIerized hemoglobin 5ol utions”、 Surgery、 Gynecology and 0bs 狽■狽窒奄モ刀AV ol、 166、 pages 211−222.1988) j )に従って 、ラビットで試験した。 体重4.0kgのニューシーラント・ラビット12匹に、1%のりドカインによ る局部麻酔下で、滅菌したカニユーレを片方の耳の中心動脈及び他方の耳の縁静 脈内に挿入した。滅菌したカテーテルを膀胱に挿入した。サーミスタプローブ及 びECG針電極を局部麻酔下で四肢に挿入した。心電図(ECG) 、血圧、体 温及び排出尿を3時間連続してモニターした。その後カテーテルと電極を取り除 き、動物をケージに戻した。30分間の定常状態(ベースライン)の後、血液量 の173にあたる(ラビットの血液量をkgで表わした体重の6%として計算) 8hlの血液を5分間かけて動脈系から除去した。等量のHb−PP−GSHを 30分間かけて静脈系から輸血した。この量は、約2gのヘモグロビンに相当す る。血液を除去すると、血圧が低下し、心拍数が増加した。これらの変化はすみ やかにもとに戻った。さらに、出血後細くなった脈圧(収縮期血圧と拡張期血圧 の差)は、まず正常値に戻り、次にベースラインより大きくなった。このことは 、ヘモグロビンの血管拡張効果を示す。この効果は、3時間の観察の間ずっと見 られた。排泄尿は正常であり、ヘモグロビンの尿への逸出は見られなかった。 血液交換の後30分、1.3、及び24時間後に血液をサンプリングしたところ (1)血液希釈効果を越えた、白血球及び血小板の減少は見られず、(2)血清 フィブリノーゲン、プロトロンビン時間及びフィブリン分解生成物を測定したと ころ、血管内血液凝固及びフィブリン溶解の活性化は見られず: (3)クレア チニンフォスフォキナーゼ脳アイソザイム(CPK−BB)及び心筋アイソザイ ム(、CPK−MB)の上昇は見られず、すなわち、脳及び心筋の障害はなく  : (4)肝臓障害を示す、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ( SGPT)の上昇は見られず、(5)動脈血液ガスは正常であって、肺機能が正 常であることを示し: (6)血清クレアチニンは正常であって、腎機能が正常 であることを示した。3時間後と24時間後の、血液と尿のサンプルの組み合わ せは、正常なりレアチニン・クリアランスを有し、腎機能が正常であることを示 した。全血の酸素解離曲線は、psoが変化していないこと、すなわち、ヘモグ ロビンによる酸素親和性の増加がないことを示した。24時間後における血漿ヘ モグロビンのレベルは、最初のレベルの約50%であり、このことは、ヘモグロ ビンの半減期が24時間であることを示唆した。 24時間の間、動物は、外観、振る舞いとも正常であった。この時点で実験動物 を殺し、生体器官を組織学的に研究した。これまで科学文献に報告されている病 理学的変化は、(a)心臓、(b)肺、(C)肝臓、(cl)腎臓のいずれにも 観察されなかった。これらの発見は、これまで報告されてきた純粋でないヘモグ ロビンをグルタルアルデヒドによって架橋したものを用いた場合(上述の参考文 献を参照のこと)と鋭い対比を示している。 (実施例■) ラビットにおける薬効 この製品の人工血液としての薬効をラビットで試験した。上記の実施例で述べた 方法と同様に、対照群として、体重4.0kgのニューシーラント・ラビット1 0匹から173量の血液(血液量はkgで表わした体重の6%として計算)を除 去し、15分後にさらに1/3量を除去した。処置を行わない場合には、すべて の動物が1時間以内に死亡した。実験群として、10匹のラビットに同じ実験を 行い、失われた血液の総量と等しい量のf(b−PP−GSHを輸血した。これ らの動物はすべて生存し、7日以内にヘマトクリット値(赤血球の濃度)はベー スラインまで戻った。 (実演1閃1vmノ ラットにおける血液交換後の血管拡張 体重35(1−450gのスプラグ・ドーリ−(Sprague−Davley )ラット12匹に、45mg/Kgのベントパルビタールナトリウムを腹膜内に 注入して麻酔し、手術台に仰向けに寝かせた。右の大腿部動脈、頚動脈、及び外 題静脈を外科的に開き、ポリエチレンカテーテル(モデルPE50、Intra aedic、 New York)を挿入した。外題静脈カテーテルを右心房の 中に進め、一方、サーミスタプローブ(モデルIF、Columbus Ins trumehts、 Columbus、 0hio)を頚動脈を通して上行大 動脈中に進めた。 それぞれのカテーテルをウノヘパリン5 IU/mlを含む生理食塩水で満たし た。大腿部動脈と頚静脈系を血圧変換器に接続した。針電極を四肢内に皮下挿入 し、心電図(ECG)のモニターに使用した。温熱ランプを調整して一定の体温 を維持した。 心拍数をECGトレースから決定し、心拍出量は熱希釈、すなわち、室温(2〇 −22°C)に保持した200μmの生理食塩水を右心房に注入し、大動脈サー ミスタからの熱希釈曲線を記録することによって測定した。全身血管抵抗は平均 動脈圧から右動脈圧を差し引き、これを心拍出量で割ってめた。 血行動態データのベースラインを記録した後、計算された血液量(ラットの血液 量はkgで表わした体重の7%として計算)の1/3量を動脈系から5分間かけ て除去した。15分後、同量のHb−PP−GSHを静脈系から輸血した。ベー スライン(T、) 、血液除去15分後(T2)、ヘモグロビン輸血15分後( T3)において、心拍数、平均動脈血圧、及び心拍出量を測定し、全身血管抵抗 を計算した。 データの統計学的分析は、対データについてスチューデントを検定を用いて行っ た。 下記の表6にその結果を示すが、全身血管抵抗は血液除去後に増加し、血液交換 の後正常値に戻り、ベースラインに対しても、血管拡張が起こった。
【表6】 心拍数(毎分)320±5390±1叶 300±1昨平均動脈圧(叩Fig) 105±5 90±3本 105±5本心拍出量(ml/Kg/l1in) 4 25±20 275±15本455±28*全身血管抵抗(mmHg/I!l/ Kg/win) 0.23±0.02 0.33±0,03零 0.21±0. 02本数字=平均値 士 標準偏差 * = 前の時間間隔からの統計学的有意差(P<0.05)(実施例■) ラビットにおける酸素フリーラジカルの生成体重4.0kgのニューシーラント ・ラビット12匹をタロルブコマジン(5ll1g7kg、筋注)で沈静させ、 gennteiされた測定を行った。滅菌したプラスチックカニユーレを中心動 脈及び片方の耳の縁静脈内に挿入し、サーミスタプローブと針電極を四肢に皮下 挿入した。計算された血液量(kgで表わされた体重の2%)の173量を5分 間かけて動脈系から除去し、同量のヘモグロビン溶液を30分間かけて静脈系か ら輸血した。6匹の対照群には未修飾ヘモグロビンを、実験群(6匹)にはHb −PP−GSHを投与した。血漿中の過酸化水素(H2O2)及び脂質過酸化物 レベルについて、ベースライン、ヘモグロビン輸血後15分、1時間、3時間、 及び24時間後において、輸血の効果を検討した。血漿中のヘモグロビン及びメ トヘモグロビンもまた同じ間隔で測定した。 未修飾ヘモグロビンを投与した群では、H2O2が1時間後に2=2から70± 5μaol/+*lに増加し、3時間後には50±5 uol/+el、24時 間後には10±5 gmol/ll1lに減少した。実験群では、H20□が1 時間後に2±2から10±2μmol/mlに増加しただけであり、3時間後に はベースラインにまで戻った。同様に、脂質過酸化物については、対照群ではベ ースライン1.5±0.9%mol/mlから、1時間後には4,0:1、0% mol/mlに増加した。実験群については、有意の増加は起こらなかった。血 漿中のメトヘモグロビンは、未修飾ヘモグロビンを投与した群では、1時間後に 0%から15%に増加し、Hb−PP−GSHを投与した群では、0%から5% に増加した。2つの群におけるこれらの差は、統計学的分析、すなわち、弁封及 び対サンプルのスチューデントを検定及び分散分析(ANOVA>によって有意 であることが示された。 上述の特定の具体例によって本発明を説明してきたが、多くの変更、応用、修正 が可能であることが、当業者には理解されるであろう。これらの変更、応用及び 修正は、添付した特許請求の範囲の趣旨及び目的の範囲の中に含まれる。 そN 要約書 過ヨウ素酸酸化ATP (o−ATP)によって分子内架橋し、過ヨウ素酸酸化 アデノノン(0−アデノンン)によって分子間架橋し、かつ、還元グルタチオン (GSH)と結合させた精製ヘモグロビン(好ましくはウシヘモグロビン)から なるヘモグロビン製剤。この化合物は以下の理由により、人工血液として有用で ある・ (1)長い血管内寿命を有し、血漿量を維持することができる。(2) 低い酸素親和性を有し、生理学的酸素運搬体として働くことができる; (3) 血管拡張活性を有し、出血後の血管収縮を弛緩させることができる。 国際調査報告 1M#++11d+llIamaw會N・PCT/L!5901074421” 噂−”′°パ°°”1パ′−^−””””PCT/US90107a42

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.o−ATP及びo−アデノシンと反応させて架橋生成物を形成したヘモグロ ビンからなる、人工血液として使用する組成物であって、前記生成物が生理食塩 水に溶解していることを特徴とする組成物。
  2. 2.さらに若干の還元グルタチオンを含む、請求項1記載の組成物。
  3. 3.さらにo−ATPとほぼ等モルの濃度で塩化マグネシウムを含む、請求項1 記載の組成物。
  4. 4.ヘモグロビンが過ヨウ素酸酸化ATPによって分子内架橋し、かつ、過ヨウ 素酸酸化アデノシンによって分子間架橋し、ポリヘモグロビンの分子を形成して いる、請求項1記載の組成物。
  5. 5.さらにグルタチオンを含み、ヘモグロビン、o−ATP、o−アデノシン及 びグルタチオンが、それぞれ約1:1:05:10:10:7のモル比で存在す る、請求項1記載の組成物。
  6. 6.架橋されたヘモグロビン分子が約130から約390キロダルトンの分子量 を有する、請求項1記載の組成物。
  7. 7.5%未満のヘモグロビンがメトヘモグロビンに酸化されている、請求項1記 載の組成物。
  8. 8.ヘモグロビンがウシ由来である、請求項1記載の組成物。
  9. 9.全血から精製ヘモグロビンを抽出する方法であって:全血を遠心分離して血 小板及び血漿を除去し、得られた白血球と赤血球の混合物を溶液中に懸濁する; 白血球と赤血球の混合物を冷却し、白血球を凝集させる;白血球凝集体を濾過に よって除却する;赤血球を低張溶液に対して透析し、かつ、赤血球を高静水圧下 で限外濾過することによって赤血球からヘモグロビンを描出する;ヘモグロビン を一酸化炭素で飽和させ、カルボキシ型に変換する;ヘモグロビン溶液を低温殺 菌し、非ヘム蛋白質を変性させて沈殿させる;ヘモグロビン溶液をクロロホルム と混合して遠心分離し、リン脂質及び沈殿した非ヘム蛋白質を除去する; 一酸化炭素ガスをブラッシングし、上清ヘモグロビン溶液から残りのクロロホル ムを除去する; ヘモグロビン溶液をアフィニティー・クロマトグラフィー・カラムに通し、該溶 液から内毒素を除却する; の各工程からなることを特徴とする方法。
  10. 10.人工血液としての使用に適した組成物を製造する方法であって;ヘモグロ ビンを一酸化炭素で飽和させ、精製ヘモグロビン溶液をカルボキシ型に変換する ; 得られたカルボキシヘモグロビン溶液を正常張液に対して透析し、ヘモグロビン を約10g/dlに濃縮する; カルボキシヘモグロビンを酸化アデノシン三リン酸(o−ATP)と反応させ、 ヘモグロビン分子間に主として分子内架橋を形成させる;カルボキシヘモグロビ ンを酸化アデノシン(o−アデノシン)と反応させ、 ヘモグロビン分子間に主 として分子間架橋を形成させる;該溶液にグルタチオンを添加し、o−アデノシ ン架橋反応を停止させる;該溶液に酸素をブラッシングし、ヘモグロビンをカル ボキシ型からオキシ型に変換する; の各工程からなることを特徴とする方法。
  11. 11.さらにヘモグロビン組成物を塩化マグネシウムを含む溶液に溶解する工程 を含む、請求項10記載の方法。
  12. 12.さらに該組成物にマンニトールを添加する工程を含む、請求項11記載の 方法。
  13. 13.o−アデノシン及びo−ATPを、それぞれアデノシン及びATPを過ヨ ウ素酸酸化することによって調製し、o−ATP及びアデノシンをヘモグロビン と反応させる前に過ヨウ素酸を除去する、請求項9記載の方法。
  14. 14.請求項9記載の方法によって全血から精製ヘモグロビンを得る、請求項1 2記載の方法。
  15. 15.全血がウシ由来である、請求項14記載の方法。
  16. 16.請求項15記載の方法によって調製される、ヘモグロビン組成物。
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