JPH0549584U

JPH0549584U - 自転車用前ホ−ク

Info

Publication number: JPH0549584U
Application number: JP11013391U
Authority: JP
Inventors: 俊彦松山
Original assignee: ブリヂストンサイクル株式会社
Priority date: 1991-12-12
Filing date: 1991-12-12
Publication date: 1993-06-29

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は、横長のホ−ク肩の中央部にホ−ク
ステムを、且つ、該ホ−ク肩の両端に左右のホ−ク上部
を夫々締結してなる自転車用前ホ−クにあって、該ホ−
クステム下部の強化及び抜け防止対策を施した自転車用
前ホ−クに関する。【構成】横長のホ−ク肩の中央部にホ−クステムを、
且つ、該ホ−ク肩の両端に左右のホ−ク足上部を夫々締
結してなる自転車用前ホ−クにおいて、前記ホ−クステ
ムの中空下端部に補強体を挿着したことを特徴とする自
転車用前ホ−クであり、前記補強体の形状を円筒状のス
リ−ブとした自転車用前ホ−クにかかる。【効果】ホ−クステム下端の中空内周部に補強体を挿
着しているので、前ホ−クに大きな力が加わり、ホ−ク
ステム下端部がこじられても、変形し、若しくは潰れて
ホ−クステムがホ−ク肩から抜けることはない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、横長のホ−ク肩の中央部にホ−クステムを、且つ、該ホ−ク肩の両端に左右のホ−ク上部を夫々締結してなる自転車用前ホ−クにあって、該ホ−クステム下部の強化及び抜け防止対策を施した自転車用前ホ−クに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般的に使用されている自転車の前ホ−クは、横長のホ−ク肩の中央部にホ−クステムを溶着すると共に、該ホ−ク肩の両端に左右のホ−ク足上部を夫々溶着して構成されている。そして、特にホ−クステム下部には応力が集中するので、バテット加工を施して、その部分の肉厚を厚くするといった自転車独特の工夫がなされている。一方、最近、山道や悪路を走るマウンテンバイクの流行と共に、上記のようなホ−ク肩の中央部にホ−クステムを、且つ、該ホ−ク肩の両端に左右のホ−ク上部を夫々締結するように構成した、いわゆるバイクスタイルの構造の前ホ−クがそのマウンテインバイクに多様されるようになった。

【０００３】図６は現在実施されているバイクスタイルの前ホ−クの一例を示す一部切り欠き正面図であって、符号１は横長のホ−ク肩であって、この長手方向に上下にスリット（図示せず）が形成され、このスリットの中央に円孔２が、両端部にはホ −ク足装着用の円孔４、５が貫設され、これらに夫々ホ−クステム３及び左右のホ−ク足６、７が装着される。そして、スリットに直交してボルト挿通孔とねじ孔（図示せず）が形成され、ボルト８をもって締着されて前ホ−クが構成されることとなる。図中、９は左右のホ−ク足６、７の頂部に嵌め込まれるキャップであり、１０は抜け止リングである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、マウンテンバイクは悪路をハ−ドに乗りこなすために、前ホ− クにかかる荷重は予想以上のものとなっており、ホ−クステム３は従来のようにバテット加工を施してその下端部を肉厚としているにも関わらず、ホ−クステム３の下端部がこじられ、変形し、ホ−ク肩１から抜けてしまうという問題があった。又、ホ−クステム３の下端部より、泥水、埃等が侵入し、そのため、ハンドルステム下端部や引上げうす及び引上げ棒（いずれも図示せず）が錆びて、ハンドルの取付け、取外しが困難になったり、ハンドルの締め付けが不十分になるという問題もあった。本考案は、従来のものがもつ、以上のような問題点を解消させ、自転車を悪路でハ−ドに乗りこなしても安全な自転車用前ホ−クを提供することを目的としている。

【０００５】

【問題を解決するための手段】

上記目的を解決するために、本考案は次のような構成としている。即ち、横長のホ−ク肩の中央部にホ−クステムを、且つ、該ホ−ク肩の両端に左右のホ−ク足上部を夫々締結してなる自転車用前ホ−クにおいて、前記ホ−クステムの中空下端部に補強体を挿着したことを特徴とする自転車用前ホ−クにかかるものである。

【０００６】そして、前記補強体の外周形状は、ホ−クステムの中空部の内周形状と合致させるのが一般的であって、前記中空部は通常は円筒形であるため、円筒状のスリ −ブとするのが好ましい。更に言えば、前記補強体は鍔付スリ−ブとするのが効果的で、場合によっては、鍔の外縁がホ−クステム下端部の外径よりも大であってもよい。又、前記補強体の形状を底蓋付スリ−ブとすることも好ましい一態様である。尚、ホ−クステムの中空下端部と補強体との挿着関係は、一般には圧入法が用いられるが、これには限定されないことは勿論である。

【０００７】

【作用】

上記のように構成された自転車用前ホ−クにおいて、ホ−クステムの中空下端部に挿着した補強体が、前ホ−クに大きな力が加わり、ホ−クステム下端部がこじられる時にその力に抗して働き、そのため、ホ−クステム下端部の変形、潰れなどがなくなる。又、補強体の形状を鍔つきスリ−ブとし、且つ、その外鍔の外径がホ−クステム下端部の外径よりも大としたものからなる補強体は、同じくホ−クステム下端部がこじられる時にその力に抗して働くと共に、その外鍔がホ−ク肩に当接し抜け方向の力に抗して働くため、ホ−クステム下端部の変形、潰れ及び抜け等がなくなる。一方、補強体の形状を底蓋付スリ−ブとした場合にあっては、同じくホ−クステム下端部がこじられる時にその力に抗して働くと共に、泥水、埃等の侵入を防止することとなる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を参照して説明する。図１は本考案の前ホ−クＡの第１実施例を示す一部切り欠き正面図であり、図２は図１における主要部の一部切り欠き平面図である。図１、２において、符号１１はホ−ク肩であって、これは横長に形成され、その長手方向の上下にスリット２１が形成され、このスリット２１の中央に円孔１２が、両端部にはホ−ク足装着用の円孔１４、１５が貫設され、又、前記ホ−ク肩１１には、このスリット２１の中間点において該スリット２１に直交してボルト挿通孔２２とねじ孔２３が形成されている。

【０００９】一方、ホ−クステム１３の下端部外周には、下玉押し圧入部２４が形成されており、その下方に抜け止リング２０が配され、且つその内周部は中空とされ、ここに補強体取付部が形成され、そこに補強体Ｂである円筒状のスリ−ブが圧入されている。従って、ホ−ク肩１１中央部の円孔１２にホ−クステム１３の下端部を嵌め込むと共に、両端部の円孔１４、１５に左右のホ−ク足１６、１７の上端部を夫々嵌め込んだ後、ボルト１８をボルト挿通孔２２に挿通し、ねじ孔２３に螺合させて締め付ければ、ホ−クステム１３の補強体Ｂが挿着された部位、及び左右ホ− ク足１６、１７が同時にホ−ク肩１１に固定され前ホ−クＡを構成する。従って、この例にあっては、ボルト１８にて締着されるホ−クステム１３の下端部が変形や潰れにくく、ホ−クステム１３がホ−ク肩１１から抜けることはない。

【００１０】図３における実施例２においては、内鍔２５付スリ−ブを補強体Ｂとしてホ− クステム１３下端内周部に圧入した例を示す。他の構成は前例と同じである。この場合には、ホ−クステム１３下端部がこじられても、変形や潰れが特に生じにくく、ホ−クステム１３がホ−ク肩１１から抜けることはない。

【００１１】図４における実施例３においては、ホ−クステム１３下端部の外径よりも大径の外鍔２６をもつスリ−ブを補強体Ｂとしてホ−クステム１３下端内周部に圧入した例を示す。この場合には、ホ−クステム１３下端部がこじられても変形や潰れがなく、ホ −ク肩１１から抜けることはなくなると共に、更に外鍔２６が抜け防止の働きをするため、より一層効果があがる。

【００１２】図５における実施例においては、底蓋２７付スリ−ブを補強体Ｂとしてホ−クステム１３下端内周部に圧入した例である。このように、補強体Ｂの形状を底蓋２７付スリ−ブとすれば、補強の効果がより一層上がると共に、ホ−クステム１３内に泥水や埃の侵入を防ぎ、ホ−クステム１３内に嵌合するハンドルステム２８や引上げ棒２９及び引上げうす３０の錆びを防止するので、ハンドルの取付け、取外し又締付け等が容易に且つ十分にできることとなる。

【００１３】

【考案の効果】本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。ホ−クステム下端の中空内周部に補強体を挿着しているので、前ホ−クに大きな力が加わり、ホ−クステム下端部がこじられても、変形し、若しくは潰れてホ −クステムがホ−ク肩から抜けることはない。かかる補強体にあって、これを円筒状のスリ−ブとすれば、重量の増加は少なく、更に、補強体の形状を鍔付スリ−ブとすれば更に軽量化を図れる。

【００１４】加えて、補強体の形状を鍔付スリ−ブとし、且つその外鍔の外縁がホ−クステム下端部の外径よりも大であるようにすれば、より一層効果があり、これを更に底蓋付スリ−ブとすれば、補強の効果がより一層上がると共に、ハンドルステムや引上げ棒及び引上げうすの錆びを防止する効果をも奏することとなる。以上、本考案によれば実用面、安全面で優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の第１実施例を示す一部切り欠き
正面図である。

【図２】図２は図１における主要部の一部切り欠き平面
図である。

【図３】図３は本考案の第２実施例を示す一部切り欠き
正面図である。

【図４】図４は本考案の第３実施例を示す一部切り欠き
正面図である。

【図５】図５は本考案の第４実施例を示す一部切り欠き
正面図である。

【図６】図６は従来の前ホ−クを示す一部切り欠き正面
図である。

【符号の説明】

Ａ‥‥前ホ−ク、Ｂ‥‥補強体、１１‥‥ホ−ク肩、１２‥‥円孔、１３‥‥ホ−クステム、１４、１５‥‥円孔、１６‥‥右ホ−ク、１７‥‥左ホ−ク、１８‥‥ボルト、１９‥‥キャップ、２０‥‥抜け止リング、２１‥‥スリット、２２‥‥ボルト挿通孔、２３‥‥ねじ孔、２４‥‥下玉押し圧入部、２５‥‥内鍔、２６‥‥外鍔、２７‥‥底蓋、２８‥‥ハンドルステム、２９‥‥引上げ棒、３０‥‥引上げうす。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】横長のホ−ク肩の中央部にホ−クステム
を、且つ、該ホ−ク肩の両端に左右のホ−ク足上部を夫
々締結してなる自転車用前ホ−クにおいて、前記ホ−ク
ステムの中空下端部に補強体を挿着したことを特徴とす
る自転車用前ホ−ク。
【請求項２】前記補強体の形状を円筒状のスリ−ブと
した請求項第１項記載の自転車用前ホ−ク。
【請求項３】前記補強体の形状を鍔付スリ−ブとした
請求項第１記載の自転車用前ホ−ク。
【請求項４】前記補強体の形状を鍔付スリ−ブとし、
且つその外鍔の外縁がホ−クステム下端部の外径よりも
大である請求項第１記載の自転車用前ホ−ク。
【請求項５】前記補強体の形状を底蓋付スリ−ブとし
た請求項第１項乃至第４記載の自転車用前ホ−ク。