JPH0549409A - 反芻動物用の飼料添加物、飼料及び反芻動物の肉質改良法 - Google Patents

反芻動物用の飼料添加物、飼料及び反芻動物の肉質改良法

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JPH0549409A JP3134370A JP13437091A JPH0549409A JP H0549409 A JPH0549409 A JP H0549409A JP 3134370 A JP3134370 A JP 3134370A JP 13437091 A JP13437091 A JP 13437091A JP H0549409 A JPH0549409 A JP H0549409A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反芻動物の肉質を脂肪交雑により改良して付
加価値の高い霜降り肉とできる、飼料添加物、飼料、肉
質改良方法を提案する。 【構成】 オレイン酸が65〜80重量%の脂肪酸組成
を有する油脂をコアとして、その表面を蛋白質で少なく
とも50%以上被覆した粒状体を飼料添加物とすると共
に、これの0.5〜5重量%を添加して飼料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反芻動物用の飼料添加物
及びこれを添加した飼料、並びにこの飼料を使用して反
芻動物の肉質を改良する方法に関し、より詳しくは、油
脂を給与することによって食用肉の脂肪交雑(いわゆる
霜降り肉)の格付けを良くする目的に用いられる飼料添
加物、飼料及び肉質改良法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、肉牛の飼育時に給与する飼料を
工夫することや、黒ビールなどのアルコール飲料を摂取
させることでその肉質を改良し、市場価値の高い霜降り
肉を得ようとすることは従来から盛んに研究され、実際
に行なわれている。
【0003】このような提案の一つとして、粉末油脂を
牛などの反芻動物に給与することで脂肪交雑を改良する
提案(例えば本発明者提案による特開平3−27256
号)等がある。この方法は、霜降り肉という脂肪交雑し
た肉を得る手法としてその原因物質である脂肪を直接的
に対象動物に与える方式のものであるが、脂肪交雑に効
果のあることは種々の実験等において確認されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のように、
対象が牛等の反芻動物という生体である場合には、その
生体の代謝メカニズムの詳細が細部に渡ってまで明確に
把握できていないのが普通であり、実際に試みられてい
る手法がその目的を十分に満足できていない場合には、
その改善は必ずしも容易でない。
【0005】例えば、上記特開平3−27256号によ
る油脂を給与する方法で目的を達成しようとする提案で
は、粉末油脂の原料組成により、得られる効果にバラツ
キがあり、一定品質の肉質を得る目的で畜産を計画的に
行なうことが容易でないという問題のあることが指摘さ
れる。
【0006】そこで本発明者は、上記の提案を行なった
後も更に鋭意研究を継続して上記のような効果のバラツ
キ原因についても様々に検討を行なった。その結果、そ
の因果関係は必ずしも明らかではないものの、油脂給与
方式による脂肪交雑に影響を及ぼす要因の一つとして、
給与する油脂中の脂肪酸組成、及びこの給与油脂の吸収
の程度に関連性があることを知見した。
【0007】本発明はかかる知見に基づいてなされたも
のである。
【0008】すなわち本発明は、油脂を反芻動物に給与
することにより脂肪交雑の効果を確実にかつ安定して発
揮させることを目的とするものである。
【0009】また本発明の別の目的は、脂肪交雑により
肉質を改良にあたって、対象動物の個体間での差が少な
く、安定、均質な脂肪交雑効果を得ることができる飼料
添加物、飼料等を提供し、またかかる資材を用いて行な
う反芻動物の飼育方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するため
に本発明者は、反芻動物に好適な飼料添加物として、オ
レイン酸が65重量%以上を占める脂肪酸組成の油脂を
コアとし、その表面に蛋白質の被覆層を設けた粒状体か
らなる飼料添加物、好ましくは、コア油脂表面の蛋白質
による被覆率が下記式(1)
【0011】
【数2】
【0012】で与えられる値において50%以上である
飼料添加物、並びにかかる飼料添加物を0.5乃至5重
量添加した反芻動物用の飼料という本発明を完成した。
【0013】なお、上記においてエーテル溶出は低温度
短時間で行なっているので、カゼイン等の蛋白質で被覆
された油脂は該エーテルには殆ど溶解しないが、一方、
蛋白質で被覆が充分になされていない油脂は低温度でも
エーテルに溶解するので上述の被覆率が算出できる。
【0014】本発明において、飼料添加物のコアを形成
する油脂が脂肪酸組成においてオレイン酸が65重量%
以上、特にはオレイン酸65〜85重量%、パルチミン
酸10〜13重量%、ステアリン酸8〜11重量%、残
部その他の脂肪酸4〜10重量%が好ましい。脂肪交雑
に効果があると考えられているこれらの脂肪酸組成にお
いて、給与対象が反芻動物という生体であることや、油
脂の融点が高いと小さな油滴の製造が困難であるため油
脂の融点はあまり高すぎても適当でないし、また低融点
にしすぎると夏場には外気温で粒状体同志がブロッキン
グを起こすと共に酸化を起こして異臭を発生するともあ
るので低すぎても適当でなく、一般的には35℃〜50
℃の範囲、特に概ね40℃程度であることが望ましいと
考えられ、比較的融点の高い飽和脂肪酸の量を制限する
(一般的には30重量%以下とする)ことが好ましく、
このような融点の調整等のために上記配合組成が採用さ
れたのである。
【0015】また、上記式(1)で与えられる被覆率が
50%以上であることが望ましいのは次のことによる。
すなわち、一般的な飼料原料(基礎飼料)には油脂が含
まれており、通常この部分は全飼料(乾物)の3%程度
に相当する。また油脂含量が5%を越えると反芻動物の
ルーメン微生物の菌叢が変わり、また脂肪酸の界面活性
作用により微生物の成育が停止する等の報告がされてい
る。これらのことから、肉質改良の目的で大量の油脂を
そのまま積極給与すると、ルーメン内での微生物群を上
記の如く変化させてしまう上記の問題を招き、結果とし
て目的が達成できない。そこで本発明者は、供与する油
脂の表面を蛋白質で被覆する方法を採用し、しかも以下
の試験の結果に基づいて蛋白質の被覆必要な限度を調
べ、本発明の構成を採用したのである。
【0016】添加油脂と蛋白質被覆率の確認試験 牛のルーメンから採取したルーメン液に、基礎飼料(乾
物として3%の油脂を含む)に、相当する油脂(大豆
油)をルーメン液に対して3%の濃度となるように添加
し、上記式(1)で与えられる被覆率35%、50%、
65%、80%の粉末油脂をそれぞれルーメン液に対し
て2%の率で添加し、40℃の条件で振盪培養した。7
時間後、ヘマトメータにより生菌数を調べ、その結果を
下記第1表に示した。
【0017】
【表1】
【0018】この結果から、飼料に積極的に添加する油
脂は蛋白質によって50%以上被覆されていることが望
ましいと判断された。
【0019】本発明の飼料添加物のために用い得る油脂
は、動物性,植物性のいずれであってもその由来は問わ
ず、また特に限定されるものではないが、対象動物のパ
ラタビリティ即ち摂取嗜好性向上のためには、油脂を直
径約10乃至100ミクロン(μm)の粉末状にするの
が良い。このような油脂の粒状体は、例えば油脂の乳濁
液を墳霧・乾燥することで製造できる。
【0020】本発明において油脂を被覆するために用い
られる蛋白質は、反芻動物に給与するためその反芻動物
由来のものが好ましく、例えばミルクカゼイン、ミルク
カゼインのナトリウム塩、ゼラチンなどがより好適であ
る。
【0021】また油脂を被覆する物としては、上記蛋白
質を選択したり、あるいは蛋白質と共にたの被覆剤を併
用することも好ましい。例えば対象動物が牛である場合
には牛由来のカゼイン・ホエー蛋白を用いるとか、グル
コースなどの糖類及び糖蜜等のその分解物、乳糖等々の
牛が好む臭気を有する物を使用することができる。
【0022】本発明において上記飼料添加物を飼料に添
加する割合は、一般に飼料に対し飼料添加物を0.5乃
至5重量%の範囲とするのが良く、1乃至3重量%がよ
り好ましく、最適には1.5〜2.5重量%であること
がよい。これは通常の飼料にもある程度の脂肪分が含ま
れているため、全体として飼料中の脂肪分があまり多く
なると食いつきが悪くなるからである。特に脂肪交雑の
ために約6カ月間継続して上記飼料添加物を添加した飼
料を給与すると、対象動物が飼料を摂取しなくなる傾向
が大きくなり、実際の動物育成に支障をきたすことにな
る。。従って本発明の飼料は通常飼料に対し5重量%未
満の範囲で上記飼料添加物を添加することがよい。ま
た、添加量が0.5重量%未満では脂肪交雑の効果が低
い。
【0023】本発明の飼料は、通常飼料に蛋白被覆の油
脂である上記添加物を配合したものである。これに用い
られる通常飼料は特にその配合組成(配合成分,配合割
合)を限定されるものではなく、一般的なDCP(可消
化粗蛋白質)が10〜11%、TDN(可消化養分総
量)が71〜73%程度の飼料、あるいはこれらの数値
が低い(例えばTDN7〜8%、TDNが60〜70%
程度)いわゆる軽い飼料、更にはいわゆる濃厚飼料であ
ってもよい。なお本発明者の試験によれば軽い基礎飼料
に上記飼料添加物を添加した飼料は、肉色の薄い上肉を
得るために優れていることを確認している。なお代表的
な基礎飼料の配合例を下記第2表に示した。
【0024】
【表2】
【0025】本発明の肉質改良法において、飼料の供与
は次のように行なうことが好ましい。すなわち牛の場
合、成牛の体重は約500キログラム(kg)で1日当
りの飼料摂取量は約10キログラム(kg)であるが、
これらの牛の脂肪摂取量は1日当り約50乃至500グ
ラム(g)が適当である。従って、牛の体重1キログラ
ム(kg)当りの1日当り脂肪摂取量は、0.1乃至1
グラム(g)が好ましい。パラタビリティおよび脂肪交
雑の両観点からすると同じく0.2乃至0.6グラム
(g)程度がより好ましい。羊の場合は体重が約50キ
ログラム(kg)で1日当りの飼料摂取量は約1キログ
ラム(kg)であるが、本発明飼料添加物の好適な1日
当り体重1キログラム(kg)当り給与量は、牛と同じ
く約0.1乃至1グラム(g)で、0.2乃至0.6グ
ラム(g)がより好ましい。
【0026】後述するように本発明の実施例においては
実験動物としてはサフォーク種と日本コリデール種との
一代雑種の羊及びホルスタインの去勢牛を用いた。その
理由として、和牛の場合は遺伝係数が高いため脂肪交雑
の判定が難しく、安定な結果が得られないからである。
ホルスタイン種の去勢牛や羊では、脂肪交雑の判定が明
確に行えることである。逆に言えば羊や去勢牛において
脂肪交雑効果が認められれば和牛においても効果が認め
られることになる。
【0027】本発明の肉質改良法においては、最も効率
的に脂肪交雑を発現させるためには、牛の場合生後約7
乃至10カ月より屠殺迄の間において約6カ月間以上本
発明飼料を給与するのが良く、これより短い期間では充
分な効果が得られない場合が多い。また給与期間を長く
しても脂肪交雑の効果は上がらず費用対効果が悪化す
る。羊の場合は生後約6カ月より屠殺迄の約6カ月間以
上本発明の飼料を給与することが良く、これより短い期
間では充分な効果が得られず、反面それ以上の期間給与
しても同様に費用対効果が悪化する。
【0028】本発明飼料添加物の給与割合は、上述のご
とく飼料全体に対して0.5乃至5重量%好ましくは1
乃至3重量%であるが、オレイン酸トリグリセリドの給
与量からすると、反芻動物の体重1キログラム(kg)当
り及び1日当り約0.1乃至0.8g(g/kg・日)が
好ましく約0.2乃至0.5g(g/kg・日)がより好
適である。
【0029】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて更に説明す
る。
【0030】なお以下の説明において、脂肪交雑の効果
判定は、去勢牛の場合は最も一般的な方法である「新し
い牛枝肉取引規格」(社団法人日本食肉規格協会;昭和
63年4月)に基づいて行なった。羊についてはこのよ
うな規格がないので、コントロール群と視覚による比較
評価及び粗脂肪、粗蛋白、水分含量を上記規格に準じて
判定した。
【0031】実施例1 カゼインナトリウム塩(日成共益社)2.5重量部を約
60℃の温水100重量部に加えエマルション化させ、
このエマルション液を撹拌しながら牛脂(オレイン酸組
成=72重量%;融点=41℃)80重量部を徐々に加
えた。よく分散させるためにホモジナイザ(エバラ社
製)にて10,000rpm×10分間の撹拌を行ない
牛脂の乳濁液を得た。この液の温度は60℃で、粘度は
20cpsであった。
【0032】次に墳霧乾燥器(NILO社製)を用い、
上記乳濁液を墳霧乾燥して、平均粒径50ミクロン(μ
m)の粉末油脂としての飼料添加物を得た。
【0033】この粉末油脂につき求めた上記式(1)の
蛋白質被覆率は、平均64%であった。
【0034】実施例2 上記実施例1で得たカゼインナトリウム塩溶液100重
量部に、牛脂76重量部(オレイン酸組成=80重量
%、融点42℃)を加え、上記実施例1と同じ装置類を
用い、ホモジナイザの回転速度を500rpm、処理時
間を20分間として粉末油脂を得た。本実施例で得られ
た粉末油脂粒状体の平均粒径は100ミクロン(μm)
であった。またこの粉末油脂につき求めた上記式(1)
の蛋白質被覆率は、平均67%であった。
【0035】実施例3 実験動物としてサフォーク種と日本コリデール種との一
代雑種の羊(月齢5乃至6)を1群2頭として2群準備
し、同一の飼料(チモシー干草40重量%、大麦49.
5重量%、フスマ10重量%、炭酸カルシウム0.5重
量%からなるもの)を6カ月間与えて予備飼育を行なっ
た。予備飼育終了後上記実施例1の方法で得た粉末油脂
(オレイン酸組成=72重量%)からなる飼料添加物の
2重量%を、通常飼料(チモシー干草40重量%、大麦
49.5重量%、フスマ10重量%、炭酸カルシウム
0.5重量%からなるもの)に添加して自由に摂取させ
た。この飼料添加物の給与期間はいずれも6ケ月とし
た。
【0036】6ケ月の給与後、各羊を解体してロース、
ヒレ、フトモモを切り出し、脂肪交雑の判定をした。そ
の結果は第3表に示すとおりであった。
【0037】また、これらから得た肉の粗脂肪分を測定
した結果は第4表に示す通りであった。尚、粗脂肪分は
水分を除いた乾燥物に対する割合で単位は重量%であ
る。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】比較例1 本発明方法との比較のために、粉末油脂を給与しないこ
とを除き上記実施例3と同じ条件で羊を飼育し、その状
況を調べた。その結果は、第3表に示した通りであり、
またこれらからの肉の粗脂肪分は第4表の通りであっ
た。
【0041】実施例4〜6 実験動物としてホルスタイン種の去勢牛(月齢5乃至
7)を1群20頭として3群60頭準備し、下記構成の
飼料を3乃至4カ月間与えて予備飼育を行なった後、上
記実施例1及び2と同様な方法にて得た粉末油脂からな
る飼料添加物の2重量%を下記構成の飼料に添加して自
由に摂取させた。この飼料添加物の給与期間はいずれも
6ケ月である。
【0042】6ケ月の給与後各牛羊を解体してロース芯
(胸最長筋)を切り出し、脂肪交雑の判定をした。脂肪
交雑の効果判定は、最も一般的な方法である社団法人日
本食肉規格協会の「新しい牛枝肉取引規格」(昭和63
年4月)を参考にして行なった。その結果は、表5に示
す通りであった。
【0043】給与飼料 トウモロコシ・・・・・・・・600重量部 大麦・・・・・・・・・・・・300重量部 NSコーン・・・・・・・・・360重量部 デイリーエース・・・・・・1000重量部 普通フスマ・・・・・・・・・480重量部 増産フスマ・・・・・・・・・240重量部 麦外皮・・・・・・・・・・・120重量部 米糠・・・・・・・・・・・・180重量部
【0044】
【表5】
【0045】比較例2 本発明方法の比較基準として、粉末油脂からなる飼料添
加物を給与しないことを除き上記実施例4と同じ条件で
ホルスタイン種の去勢牛10頭を飼育しその脂肪交雑を
調べた。その結果は、表5の通りであった。
【0046】比較例3 実施例1の粉末油脂を給与したこと及び給与量を3重量
%としたことを除き上記実施例4と同じ条件でホルスタ
イン種の去勢牛10頭を飼育しその状況を調べた。最初
の4日間は殆どの牛が飼料を摂取したが7日後には全て
の牛が飼料を充分に摂取しなくなった。この理由は飼料
中の油脂分が5重量%以上になると食いつきが抑制され
るためと推測される。また下痢症状も発現したので給与
を7日で中止した。この試験に用いた牛は通常の飼料に
戻して4週間飼育し、次の試験に利用した。
【0047】比較例4 本発明方法の比較基準として、脂肪酸組成がパルミチン
酸20重量%、ステアリン酸20重量%、オレイン酸5
0重量%、その他10重量%からなる粉末油脂を給与し
たことを除き上記実施例4と同じ条件でホルスタイン種
の去勢牛10頭(前記比較例3にて用いたもの)を飼育
しその状況を調べた。飼料添加物の添加割合を2重量%
にしたら牛のパラタビリティに問題は生じなかった。6
カ月の肥育後屠殺して脂肪交雑の格付けを行なった。そ
の結果は、表5の通りであった。
【0048】
【発明の効果】本発明は上述の如く、脂肪酸組成として
オレイン酸の割合が65重量%以上の油脂を粉末化して
飼料に添加するので、極めて効率的に反芻動物の脂肪交
雑の程度が向上するという利点がある。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレイン酸が65重量%以上を占める脂
    肪酸組成の油脂をコアとし、その表面に蛋白質の被覆層
    を設けた粒状体からなることを特徴とする反芻動物に好
    適な飼料添加物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、コアの油脂組成が、
    オレイン酸65重量%以上、パルチミン酸10〜13重
    量%、ステアリン酸8〜11重量%、残部その他の脂肪
    酸4〜10重量%であることを特徴とする反芻動物に好
    適な飼料添加物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、コア油脂表面
    の蛋白質による被覆率が下記式(1) 【数1】 で与えられる値において50%以上であることを特徴と
    する反芻動物に好適な飼料添加物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、粒
    状体の直径が、10乃至100ミクロン(μm)である
    ことを特徴とする反芻動物に好適な飼料添加物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかの飼料添加
    物が0.5乃至5重量添加されていることを特徴とする
    反芻動物用の飼料。
  6. 【請求項6】 反芻動物の生後約7カ月乃至10カ月以
    降から屠殺迄の間において、約6カ月間以上に渡り請求
    項5の飼料を、反芻動物の体重1キログラム当り1日当
    り約0.1乃至1グラム(g/日・kg)の割合で摂取さ
    せることを特徴とする反芻動物の肉質改良法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、反芻動物が牛である
    ことを特徴とする肉質改良法。
  8. 【請求項8】 請求項6において、反芻動物が羊である
    ことを特徴とする肉質改良法。
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