JPH0548058Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、そのケース内の照明手段に特徴を有
する冷蔵シヨーケースに関する。

〔従来の技術〕

この種の冷蔵シヨーケース内の照明手段とし
て、例えば、第４図に示すように前面開口型のケ
ース本体１の前面上方の天井部に照明灯１１およ
びその反射板１２を配置し、その反射板１２は断
面形状を放物面等の曲面に形成することにより照
明灯１１からの光が、ケース本体１の開口前面よ
り前方へ拡散することなく、開口前面の上下方向
全面に向けて反射するようにしたものがある（実
開昭63−132286号公報）。

〔考案が解決しようとする課題〕

商品陳列棚７を上下数段に配してなるこの種シ
ヨーケースにおいては、一般に、最下段の棚７上
の最前列に並べられる商品８は手に取りやすいた
め、そこには最もよく売れる商品が陳列され。

したがつて、消費者が特に最下段の棚７の最前
列の商品８を正確に楽に見えるように充分な照度
をとることが望まれる。

しかし、従来の断面形状が曲面の反射板１２で
は、最下段の棚７の前端部だけでなく、開口前面
の上下方向全面にわたり拡散して照らすものであ
るから、最下段の棚７の前端部にある商品８の照
明度が低くなり、しかも、この近くには光源を設
けることもできないので、当該箇所の商品８が暗
くなりがちである。当該箇所には、例えば紙パツ
ク入り牛乳などがよく置かれるが、そのパツクに
印刷された製造年月日等の文字の判読が困難にな
りやすかつた。

かと言つて、天井側に照明灯１１の本数を増や
すとなると経済的に不利である。

そこで、本考案はこうした問題を解消し、照明
灯１１の反射板１２の断面形状に改変を加えるこ
とにより、ケース本体１の開口前面の天井側に配
置される照明灯１１で最下段の棚７の最前列の商
品をも有効に照明できるようにすることを目的と
する。

本考案の他の目的は、照明灯１１の反射板１２
の加工の容易化を図る点にある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案の冷蔵シヨ
ーケースでは、例えば第１図に示すように、ケー
ス本体１の開口前面の天井部に照明灯１１の上方
を覆うべく配置される反射板１２が、照明灯１１
からの光を最下段の商品陳列棚７の張り出した前
端部へ向けて局部的に反射する断面多面形状に形
成したものである。

〔作用〕

最下段の商品陳列棚７の最前列に並べられる商
品も、照明灯１１の反射光により局部的に強く照
らされ、明視することが可能となる。

〔実施例〕

本考案に係る冷蔵シヨーケースの一実施例を第
１図ないし第３図に基づき説明する。

これのケース本体１は前面開口型で外ケース１
ａの内部に内ケース１ｂを組立てなり、外ケース
１ａと内ケース１ｂとの間に形成した通風路２に
送風フアン３と冷媒蒸発器４を配置して、天井部
の吐出口５から冷気を吹出し、この冷気を下方の
吸込口６から吸込んで循環させることにより、ケ
ース本体１の開口前面を冷気カーテンで覆いつつ
ケース本体１内を冷却するようにしている。

内ケース１ｂの内部には商品陳列棚７を上下数
段に配設している。最下段の棚７はこれより上方
の他の棚７の最前端よりも更に前方に長く広げた
形に形成し、この上に陳列される最前列の商品８
が手に取りやすいようにしている。

最上段から最下段までの各商品陳列棚７の前端
の上方に対応する位置には螢光ランプ等の照明灯
９を配置して各棚７上の商品８を照明している。

ケース本体１の天井部において前記冷気吐出口
５より前方に庇部１０を突き出し、この庇部１０
の下面側に螢光灯等の照明灯１１およびその反射
板１２をシヨーケース幅方向に平行となるように
配置し、また照明灯１１の後側に巻回自動復帰式
の前面覆いカバー１３を配置している。

この庇部１０に取りつけられる照明灯１１は、
特に、最下段の棚７上の最前列の商品８を局部的
に強く照明するのに用いられる。

そのために、反射板１２は照明灯１１の上方を
覆う断面多面形状に形成するが、その断面多面形
状は、平行に近い反射光を最下段の棚７の前端部
に送るように形成される。

この反射板１２は、断面多面形状の一辺１２ａ
を庇部１０の庇下面板１７に重ね合わしてビス１
８等で止めつけ、その前端縁１２ｂを庇部１０の
庇前面板１９の下端に、その後端縁１２ｃを庇下
面板１７の反射板１２の後ろに取りつけた前面覆
いカバー格納壁２０の下端にそれぞれ当接させて
いる。庇下面板１７の反射板１２を支持する部分
１７ａは最下段の棚７の最前端部に向き合うよう
前方下り傾斜に曲げている。また、前記反射板１
２の前端縁１２ｂが当接する庇前面板１９の下端
１９ａは内向きに曲げている。

なお、第２図中、２１は照明灯１１の止め金
で、庇下面板１７に反射板１２と共に取りつけら
れている。２２は庇下面板１７に取りつけられた
照明灯１１のスイツチである。

上記反射板１２は、例えば第３図に示すように
耐食性に優れて軽量であるアルミニウム板による
基板１４に、裏面に反射率の高い銀蒸着層１５を
形成した透明度の高いポリエチレンテレフタレー
トフイルム１６を接着してなる。

なお、前面覆いカバー格納壁２０の後方に収納
配置した前面覆いカバー１３は、売り場の営業終
了後の夜間等において、ケース本体１の開口前面
の冷気カーテンの外側になるように繰り出されて
吸入口６の前側にその繰出側端のフツク１３ａを
引つ掛けて冷気の外部への拡散を防止する。

〔考案の効果〕

本考案の冷蔵シヨーケースによれば、ケース本
体１の開口前面の天井部に配置された照明灯１１
の反射板１２を、照明灯１１からの光を最下段の
商品陳列棚７の張り出した前端部へ向けて局部的
に反射する断面多面形状に形成したので、最下段
の商品陳列棚７の前端部に並べられる商品８を強
く照らすことができ、その商品８を正確に楽に見
ることができる。従つて、天井側の照明灯１１を
増やすことなく最下段の最前列の商品８の大きな
照度が経済的に得られる。

また、反射板１２を断面多面形状に曲げる加工
は断面放物面等の一様な曲面形状に曲げ加工する
に比べ容易に行え、その加工上においても有利で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案に係る冷蔵シヨー
ケースの一実施例を示しており、第１図は全体の
縦断側面図、第２図は要部の拡大縦断側面図、第
３図は反射板の一部の拡大断面図である。第４図
は従来例の冷蔵シヨーケースの縦断側面図であ
る。 １……ケース本体、７……商品陳列棚、１１…
…照明灯、１２……反射板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前記開口型のケース本体１の内部に上下数段の
   商品陳列棚７を備え、かつケース本体１の前面上
   方の天井部前端側に、照明灯１１およびその反射
   板１２を配置したシヨーケースにおいて、 前記反射板１２が、前記照明灯１１からの光を
   最下段の商品陳列棚７の張り出した前端部へ向け
   て局部的に反射する断面多面形状に形成されてい
   ることを特徴とする冷蔵シヨーケース。