JPH0544602Y2 - - Google Patents

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JPH0544602Y2
JPH0544602Y2 JP1988046840U JP4684088U JPH0544602Y2 JP H0544602 Y2 JPH0544602 Y2 JP H0544602Y2 JP 1988046840 U JP1988046840 U JP 1988046840U JP 4684088 U JP4684088 U JP 4684088U JP H0544602 Y2 JPH0544602 Y2 JP H0544602Y2
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gap
liquid reservoir
reservoir space
hub
high viscosity
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、たとえばエンジンのクランクシヤフ
ト等の軸端部に取り付けられ捩り振動等を低減す
るトーシヨナルダンパの改良に関する。
〔従来の技術〕
一般に、内燃機関等のクランク軸は、爆発によ
る衝撃速度の急変動を受けるときに捩り力を受け
て捩り振動が発生し、機関の騒音、摩耗の原因と
なるばかりか、軸の折損を引き起こすことから、
このような捩り振動を抑制するために、クランク
軸には、トーシヨナルダンパが取り付けられてい
る。
従来、このトーシヨナルダンパの一種として
は、たとえば実開昭62−69648号公報に開示され
た構成のものがある。すなわちこのトーシヨナル
ダンパは、第4図に示すように、軸方向に対向す
るハブ101と振動リング102の対向面に互い
に対応する凹凸係合部103,104が形成さ
れ、これら双方の凹凸係合部103,104間に
はゴム状弾性体105が介在してその最外周部分
105aと最内周面部分105bが前記ハブ10
1と振動リング102の双方に接着されるととも
に、その中間の部分105cは振動リング102
側にのみ接着されており、該部分105cとハブ
101の間の隙間106にシリコン等の高粘性流
体107が封入されてなるもので、ゴム状弾性体
105の有するダンピング作用および高粘性流体
107の有する粘性抵抗によるダンピング作用を
利用して振動の吸収・減衰を行なうものである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで上記トーシヨナルダンパは、隙間10
6への高粘性流体107の封入は、たとえばハブ
101に図示しない少なくとも2つの穴を穿ち、
真空引きあるいは圧入により、高粘性流体107
を一方の穴から注入して前記隙間106に充填
し、他方の穴から溢出するまでこれを続けるとい
つた方法で行なわれるが、隙間106は非常に狭
いため、全周均一に高粘性流体107を充填する
には長い時間がかかり、また隅々まで十分に充満
されずに空気が隙間106内に多量に残つてしま
うようなことがあると、粘性抵抗による期待され
たダンピング効果が得られない。
また、運転中の雰囲気温度の上昇や、作動に伴
なう高粘性流体107自体の発熱によつて該高粘
性流体107が膨張すると、前記隙間106が拡
大されてしまうため、粘性抵抗による高減衰力が
得られなくなる問題がある。
そこで本考案は、高粘性流体の封入を容易にす
るとともに該流体の粘性抵抗による安定したダン
ピング特性を得る目的でなされたものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本考案のトーシヨナ
ルダンパは、ハブと振動リングの対向面に、互い
に対応する凹凸係合部を形成して周方向へ相対変
位可能な状態で係合するとともに、該両対向面間
の外周側同士および内周側同士をゴム状弾性体で
連結し、該ゴム状弾性体で密閉された前記対向面
間の隙間に高粘性流体を封入したトーシヨナルダ
ンパにおいて、前記隙間の内周側に液溜め空間を
設け、前記液溜め空間の容積を前記隙間の容積よ
り大きく設定し、前記液溜め空間に開口する液注
入孔を設けることにした。
〔作用〕
上記構成のトーシヨナルダンパにおいては隙間
の内周側に設けた液溜め空間に少なくともこの液
溜め空間が高粘性流体によつて満たされるまで高
粘性流体を注入する。液溜め空間に注入された高
粘性流体は作動時、回転に伴う遠心力によつて隙
間に入り込み、ハブと振動リングが相対的に角変
位するに及んで粘性抵抗によるダンピング効果を
発揮する。高粘性流体が隙間に入り込む以前にお
いて隙間には空気があるが、高粘性流体の方が比
重が大きいために遠心力によつてその場所が入れ
替わるものである。そして本考案では液溜め空間
の容積を隙間の容積より大きく設定するとともに
液溜め空間に開口する液注入孔を設けて隙間と比
較して幅広の液溜め空間を満たすのみで注入作業
を終えることができるために、幅狭の隙間に高粘
性流体を無理矢理注入していた従来技術と比較し
て注入時間を短縮することができる。また高粘性
流体が熱膨張した場合にはその膨張分が液溜め空
間内の空気を圧縮しながら隙間から液溜め空間へ
戻るために、従来技術のように隙間が大きく拡大
されることがない。
〔実施例〕
第1図は、本考案のトーシヨナルダンパの第1
実施例を示すものである。
図中1はエンジンのクランクシヤフトに固着さ
れるハブ、3は該ハブ1の外周デイスク部2と近
接した状態で同芯的に配置された振動リングで、
軸方向に対向するごとく存するこれらハブ1と振
動リング3の双方の対向面には互いに対応する凹
凸係合部4,5が形成され、また、該両対向面間
にはゴム状弾性体6が介在していてハブ1と振動
リング3とを互いに連結している。
さらに詳しく説明すると、このゴム状弾性体6
はその最外周部分6aおよび最内周部分6bにお
いてハブ1と振動リング3の双方に接着されてい
るが、該両部分6a,6bの間の中間部分6cは
振動リング3にのみ接着されていてハブ1との間
には該部分6cの加硫後の成形収縮による隙間7
が形成されており、この隙間7の内周側には幅広
の環状の液溜め空間8が形成されている。なお、
ゴム状弾性体6の最外周部分6aと振動リング3
は符号12で示す対向端面間においては非接着で
あり、また、隙間7には液溜め空間8の内周に位
置するゴム状弾性体6の最内周部分6bとハブ1
の対向端面間にまで延びていて、ゴム状弾性体6
の前記最外周部分6aおよび最内周部分6bの作
動が妨げられないように考慮されている。
9は前記液溜め空間8めがけてハブ1に穿たれ
た液注入孔で、図示されていないが、同様に他の
孔が隙間7の外周部に相当する箇所にも穿たれて
おり、該他の孔からエア抜きをしつつ、液注入孔
9から液溜め空間8および隙間7内へシリコンオ
イル等の高粘性流体11を注入し、注入完了後は
これらの孔を鋼球10の嵌入により密栓する。
前記凹凸係合部4,5はその山・谷がハブ1お
よび振動リング3の軸芯を中心とする同芯円状に
延びているものであるため、ハブ1と振動リング
3は周方向への相互変位が可能な状態となつてい
る。また、前記隙間7はこの凹凸係合部4,5に
沿つてジグザグに入り組んだ断面形状をなしてお
り、高粘性流体11との接触面積を大きく設定し
てある。しかも前記したように、この隙間7はゴ
ム状弾性材料の加硫後の収縮を利用して形成した
ものであつて非常に狭いもの(0.2mm程度)であ
るため、該隙間7に高粘性流体11を介在させる
ことによつて粘性抵抗による大きなダンピング効
果が期待できるものである。
上記構成のトーシヨナルダンパにおいては隙間
7の内周側に設けた液溜め空間8に少なくともこ
の液溜め空間8が高粘性流体11によつて満たさ
れるまで高粘性流体11を注入する。液溜め空間
8に注入された高粘性流体11は作動時、回転に
伴う遠心力によつて隙間7に入り込み、ハブ1と
振動リング3が相対的に角変位するに及んで粘性
抵抗によるダンピング効果を発揮する。高粘性流
体11が隙間7に入り込む以前において隙間7に
は空気があるが、高粘性流体11の方が比重が大
きいために遠心力によつてその場所が入れ替わ
る。そして上記トーシヨナルダンパにおいては液
溜め空間8の容積が隙間7の容積より大きく設定
されるとともに液溜め空間8に開口する液注入孔
9が設けられて隙間7と比較して幅広の液溜め空
間8を満たすのみで注入作業を終えることができ
るために、幅狭の隙間7に高粘性流体11を無理
矢理注入していた従来技術と比較して注入時間を
短縮することができ、高粘性流体11の封入作業
を容易にすることができる。また高粘性流体11
が熱膨張した場合にはその膨張分が液溜め空間8
内の空気を圧縮しながら隙間7から液溜め空間8
へ戻るために、従来技術のように隙間7が大きく
拡大されることがなく、安定したダンピング特性
を得ることができる。
つぎに第2図は本考案の第2の実施例を示すも
のである。
この実施例では、ゴム状弾性体6の径方向にお
ける中間部分6cがハブ1に接着されていて、高
粘性流体11が充填される隙間7は、該ゴム状弾
性体6の最外周部分6aと振動リング3の対向端
面間12から該振動リング3と前記中間部分6c
の間およびゴム状弾性体6の最内周部分6bとハ
ブ1の対向端面間にかけて形成されている。他の
部分の構成は第1図と同様である。
この実施例における利点は、ゴム状弾性体6の
最外周部分6aと振動リング3の対向端面間12
に高粘性流体11が介在するため、該対向端面間
12が作動時に粘着して前記弾性体最外周部分6
aの歪が増大し破損してしまうといつた虞れをな
くし、振動リング3の動きも円滑に行なわれるこ
とにある。
また、第3図は本考案の第3の実施例を示すも
ので、ハブ1の外周デイスク部2における内周側
の周方向等配箇所に、液溜め空間8に開口する穴
13を穿つとともに、該穴13を、内周にゴム状
の弾性材料よりなる弾性体膜15を封着したスリ
ーブ14を嵌め込むことによつて密閉した構成を
有している。その他の部分の構成は第2図と同様
である。
この実施例による利点は、回転中の雰囲気温度
の上昇や隙間7内を作動する高粘性流体11自体
の発熱によつて該高粘性流体11が熱膨張する
と、これに伴ない前記弾性体膜15が外側へ膨出
変形して隙間7および液溜め空間8の内圧の上昇
を吸収し、該内圧による隙間7の拡大を抑えるも
のである。ここで、高粘性流体11がシリコンオ
イルである場合、シリコンオイルは100℃の温度
上昇に対して約10%の体積膨張があり、したがつ
て停止時のシリコンオイルの温度を20℃、回転に
よつて上昇し得る最大の温度を140℃、封入量を
40c.c.とすると、体積膨張は最大で4.8c.c.であり、
この程度の容積変化を前記弾性体膜15の変形に
よつて許容可能であればよい。なお、前記穴13
および弾性体膜15を設ける位置は図示のものに
限らず、任意である。
〔考案の効果〕
本考案は次の効果を奏する。すなわち、液溜め
空間の容積を隙間の容積より大きく設定するとと
もに液溜め空間に開口する液注入孔を設けて隙間
と比較して幅広の液溜め空間を満たすのみで注入
作業を終えることができるため、幅狭の隙間に高
粘性流体を無理矢理注入していた従来技術と比較
して注入時間を短縮することができ、高粘性流体
の封入作業を容易にすることができる。また高粘
性流体が熱膨張した場合、その膨張分が液溜め空
間内の空気を圧縮しながら隙間から液溜め空間へ
戻るために、従来技術のように隙間が大きく拡大
されることがなく、安定したダンピング特性を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のトーシヨナルダンパの第1実
施例を示す半裁断面図、第2図は第2実施例を示
す半裁断面図、第3図は第3実施例を示す半裁断
面図、第4図は従来のトーシヨナルダンパを示す
半裁断面図である。 1……ハブ、2……外周デイスク部、3……振
動リング、4,5……凹凸係合部、6……ゴム状
弾性体、6a……ゴム状弾性体の最外周部分、6
b……ゴム状弾性体の最内周部分、6c……ゴム
状弾性体の中間部分、7……隙間、8……液溜め
空間、9……液注入孔、10……鋼球、11……
高粘性流体、12……対向端面間、13……穴、
14……スリーブ、15……弾性体膜。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ハブ1と振動リング3の対向面に、互いに対応
    する凹凸係合部4,5を形成して周方向へ相対変
    位可能な状態で係合するとともに、該両対向面間
    の外周側同士および内周側同士をゴム状弾性体6
    で連結し、該ゴム状弾性体6で密閉された前記対
    向面間の隙間7に高粘性流体11を封入したトー
    シヨナルダンパにおいて、前記隙間7の内周側に
    液溜め空間8を設け、前記液溜め空間8の容積を
    前記隙間7の容積より大きく設定し、前記液溜め
    空間8に開口する液注入孔9を設けたことを特徴
    とするトーシヨナルダンパ。
JP1988046840U 1987-11-10 1988-04-08 Expired - Lifetime JPH0544602Y2 (ja)

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JP1988046840U JPH0544602Y2 (ja) 1987-11-10 1988-04-08

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JP17074587 1987-11-10
JP1988046840U JPH0544602Y2 (ja) 1987-11-10 1988-04-08

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Publication Number Publication Date
JPH01140042U JPH01140042U (ja) 1989-09-25
JPH0544602Y2 true JPH0544602Y2 (ja) 1993-11-12

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JP3972180B2 (ja) * 2002-02-26 2007-09-05 Nok株式会社 ダイナミックダンパー
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JPS5828455A (ja) * 1981-07-31 1983-02-19 サン−ゴバン・ビトラ−ジユ 枠ガラスの周縁成形方法及び機械

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