JPH0543814U - モーア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モーアのデッキ上に設置した入力用のベベル
ギヤケースを嵩低く、かつ小型にしながら、オイル吹き
出しのないブリーザー構造を組み込む。 【構成】 モーア１のデッキ７上に設置したベベルギヤ
ケース１１の入力軸１２をベベルギヤケース１１の前後
側壁１１ａ、１１ｂに転がり軸受け１５、１６を介して
貫通支持し、前記ベベルギヤケース１１の入力側と反対
側におけるケース側壁１１ｂの外側に、この側壁１１ｂ
に備えた転がり軸受け１６を介してケース内に通気連通
するブリーザー室１９を連設し、このブリーザー室１９
の上部には外部に通じる息抜き用の小孔２０を形成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として車体の前後車輪間に昇降自在に装着される、いわゆるミッ ドマウント型のモーアに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ミッドマウント型のモーアへの動力伝達は、例えば実開平３−４８４２４号公 報に示されるように、本機から軸伝動で伝達された動力をモーアデッキ上に設け たベベルギヤケースに入力して縦軸回転に変換した後、伝動ベルトを介して複数 の刈刃軸に動力分配する手段が多用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記ミッドマウント型のモーアにおいては、車体下腹部の限られた上下スペー スでのモーアの昇降量を確保するため、およびモーア自体の軽量化のために、前 記ベベルギヤケースを極力嵩低く、かつ、小型にすることが望ましく、ケース内 空間がベベルギヤを装備するに足りる最小限度の大きさに設計されている。 このように、小型化されたベベルギヤケースにおいては、駆動に伴う発熱によ ってケース内圧が上昇し、貯留した潤滑オイルが各オイルシール部から洩れだし 易いものとなっていた。 一般に伝動ケースにおいては、このようなオイル洩れを防止するために、ケー ス上部にブリーザー孔を形成してケース内圧の上昇を抑制する手段が利用される のであるが、上記したような小型のベベルギヤケースでは単にブリーザー孔を形 成するだけでは、このブリーザー孔からオイルが吹き出すことになって、かえっ て不都合となる。 本考案は、このような点に着目してなされたものであって、ベベルギヤケース を嵩ばらず、かつ、大型化することなく、ケース内の息抜きを良好に行わせて、 オイル洩れのない潤滑を行えるようにすることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、本機からの動力を伝動軸を介して受け るベベルギヤケースをデッキ上に取り付けたモーアであって、前記ベベルギヤケ ースの入力軸をベベルギヤケースの前後側壁に転がり軸受けを介して貫通支持し 、前記ベベルギヤケースの入力側と反対側におけるケース側壁の外側に、この側 壁に備えた転がり軸受けを介してケース内に通気連通するブリーザー室を連設し 、このブリーザー室の上部には外部に通じる息抜き用の小孔を形成した。

【０００５】

【作用】

上記構成によると、駆動に伴う発熱によってケース内の空気が膨張すると、入 力軸の後端を貫通支持する転がり軸受けを通って膨張した空気が、大気に連通し ているブリーザー室に入り、ケース内圧の上昇が阻止される。 この場合、転がり軸受けの内外輪の間には、ボール群あるいはローラ群がリテ ナーを介して装填されて連通間隙が微小となっているので、通気および潤滑オイ ルの流動に適度の抵抗が働き、このためブリーザー室の内圧が急激に変化するこ とはない。そして、このブリーザー室から小孔を通って外部と息抜き作用する際 、オイルは分離されてブリーザー室に残され、空気のみが小孔から出入りするこ とになる。

【０００６】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、転がり軸受けの適度の通気 性を有効に利用することで、オイル吹き出しの無いブリーザー構造を嵩低い小型 のベベルギヤケースに組み込むことが可能となり、この種モーアに要求される構 成を満足しながら、高い潤滑性能を維持できるようになった。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図３に、ミッドマウント型の芝刈り機が示されており、乗用走行車体２の前後 車輪３，４の間に前後のリンク５，６を介して本考案のモーア１が昇降自在に連 結されている。 このモーア１は、デッキ７の内部に縦軸回転駆動される３枚の刈り刃８を並設 軸支したものであり、各刈り刃軸９がデッキ７上でベルト１０を介して連動され ている。そして、中央の刈り刃軸９上に配置されたベベルギヤケース１１の入力 軸１２に、本機側からの回転動力が伝動軸１３および自在継手１４を介して伝達 されている。 前記ベベルギヤケース１１は、図１に示すように、前後の側壁１１ａ，１１ｂ に入力軸１２を転がり軸受け１５，１６を介して貫通支持するとともに、この入 力軸１２と中央の前記刈り刃軸９とをベベルギヤ１７，１８で連動連結するよう に構成されており、ケース内には潤滑オイルが適量貯留されている。そして、こ のベベルギヤケース１１の入力側と反対側の側壁１１ｂの外側にブリーザー室１ ９が連設されるとともに、このブリーザー室１９の上部に息抜き用の小孔２０を 備えたブリーザーピース２１が取り付けられている。 尚、本考案のモーア１は、走行車体の前部に装着されるフロントマウント型の ものにも適用できる。

【０００８】 また、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を 記すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】モーア入力部の縦断側面図

【図２】モーアの平面図

【図３】乗用型芝刈り機の全体側面図

【符号の説明】

１ モーア ７ デッキ １１ ベベルギヤケース １１ａ ベベルギヤケースの側壁 １１ｂ ベベルギヤケースの側壁 １２ 入力軸 １３ 伝動軸 １５ 転がり軸受け １６ 転がり軸受け １９ ブリーザー室 ２０ 小孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本機からの動力を伝動軸（１３）を介し
   て受けるベベルギヤケース（１１）をデッキ（７）上に
   取り付けたモーアであって、前記ベベルギヤケース（１
   １）の入力軸（１２）をベベルギヤケース（１１）の前
   後側壁（１１ａ），（１１ｂ）に転がり軸受け（１
   ５），（１６）を介して貫通支持し、前記ベベルギヤケ
   ース（１１）の入力側と反対側におけるケース側壁（１
   １ｂ）の外側に、この側壁（１１ｂ）に備えた転がり軸
   受け（１６）を介してケース内に通気連通するブリーザ
   ー室（１９）を連設し、このブリーザー室（１９）の上
   部には外部に通じる息抜き用の小孔（２０）を形成して
   あるモーア。