JPH0534642Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、医用診断画像撮影及びその装置の補
助具の分野で利用される。

本考案は、MR装置のRFコイルに関し、詳し
くは核磁気共鳴を利用した撮影装置において被検
頭部に使用する検出コイル、つまりRFコイルに
関する。

(ロ) 従来技術 頭部用RFコイルとしては、円筒上にコイルが
巻かれたものが一般的である。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかし、このような構成では、フイリングフア
クタないし受信感度を高めるには限度がある。

そこで、頭部形状に合つた形体にコイルを巻い
た改良型のものも存在するが、信号受信はリニ
ア・リセプシヨンないし一方側受信型であつてク
アドラチユア・リセプシヨンないし両側受信型で
ないため受信効率が悪い。

本考案の目的は、クアドラチユア・リセプシヨ
ン型式で信号受信効率が高くかつフイリングフア
クタの高い、頭部に使用されるMR装置のRFコ
イルを提供することである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 前記した目的は、頭部外形に沿つた略楕円形
部、頸部に当接する湾曲部及び頭頂部位置におけ
る給電点部を有する少なくとも２つのコイルから
なり、それぞれに誘起される信号位相が90°で異
なるよう直交して配置することにより、達成され
る。

(ホ) 作用 楕円形のように頭部外形状に沿つたコイルにお
いて、頸部を避ける目的で一部を湾曲させた構造
を有する。

上記コイルを少なくとも２つ組合わせ、それぞ
れに誘起される信号位相が90°異なるよう直交配
置する。

好ましくは、頭部装着においては、上記コイル
が折りたたまれる。

(ヘ) 実施例 本考案の好適な実施例は、図面に基づいて説明
される。

第１図から第３図は頭部に適用された１実施例
を示しており、第１図は足元からみた図、第２図
は正面からみた図、第３図は正面斜視図である。

本考案によれば、RFコイルはコイル１０（コ
イルＡ）とコイル１２（コイルＢ）とからなる。
そして、コイル１０とコイル１２は図示のように
互いに直交して配置・使用される。

なお、図中において、２０は頭部自体、２２は
頸部、２４は鼻、２６は顔をそれぞれ示してい
る。

コイル１０、コイル１２は、基本的には楕円形
のような、頭部２０を含み込む形状を有し、頸部
２２をさけるため一部が湾曲した部分１０ａを有
する。

また、頭頂に位置する部分に給電点１０ｂをも
うける。さらに、保管時または第５図に示すよう
に頭部に装着する場合、折りたたみ可能な構造と
する。

このようなコイルを、例えば、受信コイルとし
て作動させるとき、コイル１０とコイル１２には
位相が90°異なる信号が誘起されるため、これら
を用い、クアドラチユア・リセプシヨンが可能と
なる。

第４図では、コイル１０が一本の導体（銅パイ
プ、銅板など）として示されているが、電界発生
を低減させるため、コイルの湾曲部１０ａを介し
てキヤパシタで分割してもよい。

なお、第６図に示すようにRF磁場均一性を向
上させる目的で、コイルを多ターンとし、それぞ
れ、中心からの振り角αを変えて構成してもよ
い。

(ト) 効果 本考案によれば、コイルが頭部外形に沿つて配
置されるため、フイリング・フアクタが高く、高
感度が得られ、またクアドラチユア・リセプシヨ
ンが可能で信号受信効率が高い。

なお、クアドラチユア・ドライブでは、励起パ
ワーは半減する。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は本考案の１実施例を示すも
のであり、第１図は足側からみた図、第２図は正
面からみた図、第３図は正面斜視図である。第４
図は本考案によるコイルの展開図、第５図は折り
たたみ態様例示図、第６図は他の実施例を示した
側面図である。 １０と１２はコイル、１０ａは湾曲部、１０ｂ
は給電点、２０は頭部、２２は頸部、２４は鼻
部、２６は顔部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頭部外形に沿つた略楕円形部、頸部に当接する
   湾曲部及び頭頂部位置における給電点部を有する
   少なくとも２つのコイルからなり、それぞれに誘
   起される信号位相が90°で異なるよう直交して配
   置されていることを特徴とする、MR装置のRF
   コイル。