JPH05326344A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JPH05326344A
JPH05326344A JP16013492A JP16013492A JPH05326344A JP H05326344 A JPH05326344 A JP H05326344A JP 16013492 A JP16013492 A JP 16013492A JP 16013492 A JP16013492 A JP 16013492A JP H05326344 A JPH05326344 A JP H05326344A
Authority
JP
Japan
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organic semiconductor
solid electrolytic
electrolytic capacitor
capacitor element
foil
Prior art date
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Pending
Application number
JP16013492A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Kaneko
信一 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marcon Electronics Co Ltd
Original Assignee
Marcon Electronics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Marcon Electronics Co Ltd filed Critical Marcon Electronics Co Ltd
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Publication of JPH05326344A publication Critical patent/JPH05326344A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 陽極箔構成を改善することにより、有機半導
体の溶融状態から冷却固化するときの有機半導体の収縮
ストレスから陽極酸化皮膜の亀裂を防止し、漏れ電流特
性を改善する。 【構成】 有機半導体を固体電解質として用いた固体電
解コンデンサの素子を構成する陽極箔1の陽極酸化皮膜
12上に硫酸,リン酸又はシュウ酸を溶質とする水溶液
で生成したアルマイト皮膜13を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽極箔構成を改良した
有機半導体を固体電解質として用いた固体電解コンデン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、乾式箔形電解コンデンサは、例
えば高純度アルミニウム箔からなる一対の陽・陰極箔に
同じくアルミニウムからなる一対の引出端子を接続し、
前記一対の陽・陰極箔相互間にスペーサを介して巻回し
てなるコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸してケース
に収納し、このケース開口部を封口体で密閉してなるも
のである。
【0003】しかして、前記駆動用電解液は、例えばエ
チレングリコールなどの有機溶媒にアジピン酸アンモニ
ウムなどの有機カルボン酸塩を使用しているが、tan
δ特性改善に限度があり、また、低温で比抵抗が上がり
低温特性が極度に悪化し広域温度範囲で使用するには信
頼性に欠けるなど市場要求を満足するためには解決すべ
き課題をかかえていた。
【0004】そのため、近年駆動用電解液にかえTCN
Q錯体からなる有機半導体を用いたものが種々提案され
一部実用化を迎えている。
【0005】コンデンサ素子にTCNQ錯体を含浸化す
る方法として一般に溶液含浸法、分散含浸法、さらには
真空蒸着法があるが、TCNQ錯体の特性はいろいろの
条件で変化し、極めて扱いにくい物質であるため、使用
に当たっては種々の工夫が講じられている。
【0006】特に、固体電解質の条件としては、コンデ
ンサ特性としてのtanδ及び等価直列抵抗に影響する
それ自体としての抵抗値が小さく、かつ温度、特に高温
下でも安定した比抵抗値があることが重要である。
【0007】以上のことから、コンデンサ素子へのTC
NQ錯体の含浸手段として、工業的に素子内部へ満遍な
く必要量浸透させるには、従来提案されている特許公報
又は技術文献によって加熱溶融液化処理が有効とされて
いる。
【0008】なお、加熱溶融液化処理の具体的手段は、
外装ケースに入れ加熱溶融させた所望のTCNQ錯体液
にあらかじめ加熱してなるコンデンサ素子を収納し、こ
の素子を構成する絶縁紙(スペーサ)の繊維と電極箔の
微細なエッチングピットを介して含浸している。
【0009】しかして、この含浸手段を詳述すれば、有
機半導体としてのTCNQ錯体を容器に一定量秤量し、
ヒーターに上げて約220℃で溶解させた有機半導体溶
融液に、あらかじめ約300℃に加熱したコンデンサ素
子を浸漬する訳であるが、そのとき有機半導体溶融液の
温度は250℃に達するため、すみやかに冷却する必要
がある。有機半導体は高温、特に溶融状態で長時間放置
すると、抵抗値が増大し、製品としたとき、損失の増
大、等価直列抵抗の増大、さらには信頼性寿命試験にお
いて静電容量変化が大きくなるなどの問題を防止するた
めである。
【0010】また、有機半導体は、溶融状態から冷却固
化する過程で約15%の収縮がある。有機半導体溶融液
が陽極箔のエッチングピットに入り、冷却固化すると前
記したように収縮により陽極酸化皮膜に亀裂が生じる問
題を有していた。
【0011】さらに、酸化皮膜が有機半導体含浸時に前
記したような温度が加わるため、この熱的劣化も大き
い。このように、有機半導体の含浸に際しては、漏れ電
流、良品歩留りに悪い影響を与えていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように上記構成
になる固体電解コンデンサは、コンデンサ素子に対する
有機半導体としてのTCNQ錯体の含浸時に熱及び固化
時の収縮により酸化皮膜に劣化を与え、漏れ電流の増大
など諸特性低下の原因となっていた。
【0013】本発明は、このような点に鑑みて成された
もので、酸化皮膜の劣化を抑制し、漏れ電流など諸特性
良好な固体電解コンデンサを提供することを目的とする
ものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による固体電解コ
ンデンサは、高純度アルミニウムからなる陽極箔と陰極
箔間にスペーサを介在して巻回したコンデンサ素子に有
機半導体を含浸してなる固体電解コンデンサにおいて、
前記コンデンサ素子を構成する陽極箔の陽極酸化皮膜上
に硫酸、リン酸又はシュウ酸を溶質とする水溶液で生成
したアルマイト皮膜を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0015】
【作用】以上のような構成によれば、陽極箔に硫酸、リ
ン酸又はシュウ酸を溶質とする水溶液で生成したアルマ
イト皮膜が通常化成酸化皮膜上に存在するために、溶融
有機半導体の熱あるいは冷却固化時の有機半導体の収縮
が直接陽極酸化皮膜に影響せず、陽極酸化皮膜の亀裂の
危険性が解消される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面を参照し
て説明する。すなわち、図2に示すように、まずアルミ
ニウム箔表面をエッチング液で粗面化し表面積を拡大し
た後、硫酸、リン酸又はシュウ酸水溶液中でアルマイト
皮膜を生成し、その後、化成工程を経て陽極酸化皮膜
(電圧依存性)を生成させた陽極箔1とアルミニウム箔
表面を前記同様エッチング液で粗面化し表面積を拡大し
た陰極箔2間にクラフト紙又はマニラ紙などからなるス
ペーサ3を介在し、途中前記陽極箔1及び陰極箔2の任
意な箇所それぞれに陽極引出端子4又は陰極引出端子5
を取着して巻回しコンデンサ素子6を形成する。
【0017】次に図3に示すように、例えばアルミニウ
ムなどからなるケース7内にTCNQ錯体からなる有機
半導体を入れ、この有機半導体を加熱溶融し有機半導体
溶融液8とし、図1に示すように前記コンデンサ素子6
を予熱状態で収納し、前記有機半導体溶融液8を前記コ
ンデンサ素子6内に含浸し、しかる後、冷却固化し固化
状態の有機半導体9とし、前記ケース7開口部を封口体
10にて密閉してなるものである。
【0018】以上の構成による固体電解コンデンサによ
れば、コンデンサ素子6を構成する陽極箔1は図4に示
すように地金としてのアルミニウム箔11上に陽極酸化
皮膜12、さらにこの陽極酸化皮膜12上にアルマイト
皮膜13が生成されたものとなり、有機半導体の含浸工
程における有機半導体の溶融状態から、冷却固化すると
きの有機半導体の収縮ストレスがアルマイト皮膜13の
存在により直接陽極酸化皮膜12にかからないため、陽
極酸化皮膜12の亀裂による劣化はなく漏れ電流特性改
善に大きく貢献できる。
【0019】次に、本発明による実施例Aと従来例Bの
比較の一例について述べる。
【0020】すなわち、実施例Aは幅5mm,長さ25
mmのエッチング箔をリン酸3wt%水溶液に浸漬し、
10mA/cm2 の電流密度で1分間アルマイト皮膜を
生成させた後、陽極酸化皮膜を形成した陽極箔を用い、
従来例Bは、アルマイト皮膜を生成しないで陽極酸化皮
膜を形成した。その他は実施例A、従来例Bと同一で、
有機半導体は実施例A、従来例BともN−nブチルイソ
キノリニウムのTCNQ錯体を用いた。定格は、実施例
A、従来例Bとも16V−47μFである。
【0021】このようにして、前記実施例A、従来例B
における漏れ電流分布を調査した結果、図5に示すよう
であった。また、漏れ電流を15.04μAの規格で判
定した良品歩留りの表を下記に示す。
【0022】
【表1】
【0023】図4,表1から明らかなように、従来例B
と比較して実施例Aはバラツキが少なく、かつ漏れ電流
レベルが低く、また良品歩留りも良好で、本発明の優れ
た効果を実証した。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、アルマイト皮膜を生成
して陽極箔の酸化皮膜を強固にしたことによって、漏れ
電流をバラツキなく低いレベルにすることができると同
時に、良品歩留りを改善し、諸特性良好な有機半導体を
固体電解質として用いた固体電解コンデンサを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る固体電解コンデンサを
示す断面図。
【図2】図1を構成するコンデンサ素子を示す展開斜視
図。
【図3】有機半導体の加熱溶融状態を示す断面図。
【図4】図2のコンデンサ素子を構成する陽極箔の厚さ
方向を示す拡大断面図。
【図5】漏れ電流分布を示す特性図。
【符号の説明】
1 陽極箔 2 陰極箔 3 スペーサ 4 陽極引出端子 5 陰極引出端子 6 コンデンサ素子 7 ケース 8 有機半導体溶融液 9 固化状態の有機半導体 10 封口体 11 アルミニウム箔 12 陽極酸化皮膜 13 アルマイト皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 9/04 301 7924−5E 337 7924−5E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高純度アルミニウムからなる陽極箔と陰
    極箔間にスペーサを介在して巻回したコンデンサ素子に
    有機半導体を含浸してなる固体電解コンデンサにおい
    て、前記コンデンサ素子を構成する陽極箔の陽極酸化皮
    膜上に硫酸,リン酸又はシュウ酸を溶質とする水溶液で
    生成したアルマイト皮膜を設けたことを特徴とする固体
    電解コンデンサ。
JP16013492A 1992-05-26 1992-05-26 固体電解コンデンサ Pending JPH05326344A (ja)

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JP16013492A JPH05326344A (ja) 1992-05-26 1992-05-26 固体電解コンデンサ

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JP16013492A JPH05326344A (ja) 1992-05-26 1992-05-26 固体電解コンデンサ

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JPH05326344A true JPH05326344A (ja) 1993-12-10

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ID=15708612

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JP16013492A Pending JPH05326344A (ja) 1992-05-26 1992-05-26 固体電解コンデンサ

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JP (1) JPH05326344A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001332452A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Showa Denko Kk 固体電解コンデンサ及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001332452A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Showa Denko Kk 固体電解コンデンサ及びその製造方法

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