JPH05321609A - 複合発電プラントの運転装置 - Google Patents

複合発電プラントの運転装置

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JPH05321609A
JPH05321609A JP4146836A JP14683692A JPH05321609A JP H05321609 A JPH05321609 A JP H05321609A JP 4146836 A JP4146836 A JP 4146836A JP 14683692 A JP14683692 A JP 14683692A JP H05321609 A JPH05321609 A JP H05321609A
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JP
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steam
mode
power generation
operation mode
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JP4146836A
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English (en)
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Toshio Sakai
敏夫 酒井
Eiji Nakagawa
英二 中川
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Control Of Eletrric Generators (AREA)
  • Control Of Turbines (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 複合発電プラントの運転モードに応じて適切
な自動周波数制御を行うことができ、また目標負荷に対
して適切な運転モードを選択することができる複合発電
プラントの運転装置の提供。 【構成】 夫々発電機を駆動する複数台のガスタービン
および1台の蒸気タービンの、どの発電ユニットの組合
わせによる運転モードであるかを判定する運転モード判
定手段と、運転状態にある発電ユニットのうち負荷制御
中のものの台数を判定する負荷制御運転判定手段との判
定結果に基づいて自動周波数制御信号dの上下限値を設
定する上下限値設定手段5,6とを備える。また、複合
発電プラントとしての出力すべき目標負荷を設定するた
めの目標負荷設定手段で設定された目標負荷を最短時間
で達成する運転モードを選択する選択手段と、この手段
で選択された運転モードに基づいて起動すべき発電ユニ
ットを選択し、この発電ユニットに操作指令を出力する
操作指令出力手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数台のガスタービン
に対し1台の蒸気タービンを設けガスタービンの排熱を
利用して蒸気を発生させ蒸気タービンを駆動するように
した複合発電プラントの運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の発電プラントにおいては、発電効
率の向上を目的として多軸型複合サイクル発電プラント
が開発され、実用化されつつある。この発電プラントは
複数台のガスタービン発電機及びガスタービンからの排
熱を回収して蒸気を発生する同数台の排熱回収蒸気発生
器及びこれからの蒸気をエネルギー源として駆動される
1台の蒸気タービン発電機よりなっている。
【0003】しかし、この発電プラントを構成する各発
電ユニットは単機容量が小さく、系統運用上は複数台で
1台の発電プラントを構成している。
【0004】ところで、複合発電プラントの負荷制御
は、一般には中央結電指令所から与えられる負荷目標値
とAFC(自動周波数制御)信号とから得られる負荷指
令信号に基づいて行われるが、AFC制御を行う際には
AFC幅に対する考慮が必要となる。
【0005】発電プラントにおいては、急速に大きな負
荷を変動させると燃料流量、給水流量が大きく変化しプ
ラントが不安定な状態になるため、速い負荷変化率に対
応できる負荷の変動幅は限られている。
【0006】AFC信号は、系統周波数が下がれば発電
機出力を上げ、系統周波数が上がれば発電機出力を下げ
る様に設定されている。そして、系統周波数に合わせて
すばやく発電機出力を増減させる必要があるが、前述の
理由によりおのずとその幅は限られており、従来の単一
発電プラントにおいてはAFC幅を定格発電量の10%
程度に設定していた。
【0007】また、ガスタービン、蒸気タービン、発電
機を一軸上に結合し、この発電ユニットが複数台からな
る一軸型複合型発電プラントにおいては、運転している
軸のトータル発電容量の10%程度に設定していた。
【0008】図18に複数台のガスタービンに対し1台
の蒸気タービンを設けガスタービンの排熱を利用して蒸
気を発生させ蒸気タービンを駆動するようにした多軸型
の複合発電プラントの構成を示す。図14では2台のガ
スタービンに対し1台の蒸気タービンを設けたものを示
している。
【0009】圧縮器100aで圧縮された空気は燃焼器
101aに送られ燃焼器101aにて燃料が燃焼させら
れる。
【0010】そして、その燃焼ガスがガスタービン10
2aに導かれ、発電機103aで発電が行われる。ま
た、ガスタービン102aからは排ガスが出される。そ
の排ガスが排熱回収蒸気発生器104aに導かれ、その
排ガスの熱で給水が水蒸気となり、蒸気タービン105
aにその水蒸気が導かれる。
【0011】同様に、2台めの発電機103bでも発電
が行われ、ガスタービン102bからの排ガスが排熱回
収蒸気発生器104bで給水を水蒸気とし、その水蒸気
が蒸気タービン105に導かれる。
【0012】ガスタービン102a側からの水蒸気とガ
スタービン102b側からの水蒸気が同じ温度、圧力状
態で蒸気タービン105に入り、発電機103で発電が
行われる。蒸気タービン105からの発電に寄与し終っ
た水蒸気は凝縮器106で冷却され、再度給水となって
排熱回収蒸気発生器104に流れ込み、また水蒸気とな
る。
【0013】ガスタービン102aと排熱回収蒸気発生
器104aとの間にはダンパ107aがあり、このダン
パ107aが閉まっているときは、排ガスは排熱回収蒸
気発生器に導かれず、バイパスラインを通り大気へ放出
されガスタービン102aの単独発電が可能となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、多軸型複合
型発電プラントの場合には、その発電ユニットの運転台
数が、その時々で変化するため、AFC幅を一定にする
とAFC制御がうまく行われなくなる場合が生じる。
【0015】例えば、図14の様に2台のガスタービン
102、発電機103及び1台の蒸気タービン105、
発電機103からなる多軸型複合型発電プラントを考え
てみる。この運転状態は次の様な場合がある。 ケース1:ガスタービン発電機1台が運転している場合
である。バイパススタック107にてガスタービン排ガ
スを大気に放出し排熱回収蒸気発生器104へ排ガスを
入れない様にする。熱効率は良くはないが、排熱回収蒸
気発生器104及び蒸気タービン105の熱応力を考え
る必要がなく、急速起動が可能であるため、すぐに負荷
が必要な場合に用いられる。 ケース2:ガスタービン発電機2台を運転している場合
である。ケース1の場合より更に、負荷が必要な場合に
運転される。 ケース3:ガスタービン発電機1台を運転し、ガスター
ビン排熱により1台の排熱回収蒸気発生器を運転する場
合である。蒸気圧力が高くなれば、蒸気止め弁を開し、
この蒸気により蒸気タービン105、発電機103を駆
動する。中給からの負荷指令が、発電プラントの容量の
半分程度のときに用いられる。 ケース4:ガスタービン発電機1台を運転し、ガスター
ビン排熱により1台の排熱回収蒸気発生器を運転し、こ
の蒸気により蒸気タービン発電機を駆動する。更に、ガ
スタービン・発電機1台を運転している状態の場合であ
る。ケース3で運転していた状態で、急速に負荷が必要
な場合に用いられる。 ケース5:ガスタービン・発電機2台を運転し、ガスタ
ービン排熱により2台の排熱回収蒸気発生器を運転し、
各々の蒸気止め弁を開し、この蒸気により蒸気タービン
発電機を駆動する場合である。最も、熱効率のよいケー
スである。
【0016】これらのケース毎に定格負荷は異なってお
り、例えばケース3における定格負荷の10%とAFC
幅を決めたとする。すると、ケース1の場合、このAF
C幅はケース1の定格出力の10%以上となり、負荷変
動が大きくなり、ガスタービン等の機器の熱応力がまし
て機器に悪影響をおよぼす。一方、ケース5の場合、こ
のAFC幅はケース5の定格出力の10%以下となり、
能力以下の負荷変動しかせず、改善への寄与は少なくな
る。
【0017】また、多軸型の複合発電プラントの負荷運
転にあっては、目標負荷設定に対して、複合発電プラン
ト全体としての負荷運転であり、上述の運転モード(ケ
ース1乃至ケース5)を考慮に入れた負荷運転は行って
いない。
【0018】本発明の目的は、AFCによる短期的な負
荷変動制御を効果的に行うことのできる多軸型の複合発
電プラントの運転装置を提供することである。また、目
標負荷に応じた運転モードを選択し最短時間で目標負荷
を達成することができる複合発電プラントの運転装置を
提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の複合発電プラン
トの運転装置は、複数台のガスタービンおよび1台の蒸
気タービンのうち運転状態にある発電ユニットに基づい
て予め定められた運転モードのいずれに該当するかを判
定する運転モード判定手段と、運転状態にある発電ユニ
ットのうち負荷制御中のものの台数を判定する負荷制御
運転判定手段と、運転モード判定手段および負荷制御運
転判定手段の判定結果に基づいて自動周波数制御信号の
上下限値を設定する上下限値設定手段とを備えている。
【0020】また、複合発電プラントとしての出力すべ
き目標負荷を設定するための目標負荷設定手段と、この
目標負荷設定手段で設定された目標負荷に基づいて予め
定められた運転モードのうち最短時間で目標負荷を達成
する運転モードを選択する運転モード選択手段と、運転
モード選択手段で選択された運転モードに基づいて複数
台のガスタービンおよび蒸気タービンのうち起動すべき
発電ユニットを選択する起動ユニット選択手段と、起動
ユニット選択手段で選択された起動すべき発電ユニット
に操作指令を出力する操作指令出力手段とを備えてい
る。
【0021】
【作用】このため、本発明は複数台の発電ユニットで構
成される多軸型の複合発電プラントにおいて、AFC幅
を発電ユニットの運転状態に応じて上下限設定すること
により、従来の単一型発電プラント同様のAFC制御を
可能としたものである。
【0022】また、目標負荷設定手段により入力された
目標負荷に応じた運転モードが運転モード選択手段で選
択され、選択された運転モードに必要なHRSG10
4,S/T105が発電ユニットを起動ユニット選択手
段で選択し、各運転モードに固有な操作指令を操作指令
出力手段から出力して多軸型の複合発電プラントの自動
運転を行う。
【0023】
【実施例】以下本発明のAFC運転の場合の一実施例を
図1および図2に基づき説明する。
【0024】図1は本発明のAFC運転の場合の一実施
例に係る運転装置の構成図を示したものである。1は中
央給電指令所、2は所内モード負荷設定器、3は中央給
電指令所1から与えられる負荷目標値信号a又は所内モ
ード負荷設定器2から与えられる所内モード負荷目標値
信号bのどちらかを選択する切替器、4は切替器3から
出力される負荷目標値信号の変化率を制限した上、負荷
指令基準値信号cとして出力する負荷変化率制限器であ
る。
【0025】5は中央給電指令所1から与えられるAF
C信号dの上限を決める上限設定器、6は下限を決める
下限設定器、7はその上下限値を決めるAFC上下限設
定器である。
【0026】加算器8は負荷指令基準値信号cと上下限
設定器5,6によりAFC幅の制限されたAFC指令値
信号eとを加算し、多軸型の複合発電プラントの負荷指
令値fとして出力するものである。9は各発電ユニット
からの実負荷信号を加算する加算器、10は負荷指令値
信号fと加算器9から出力される多軸型の複合発電プラ
ント実負荷信号gとの偏差信号hを出力する減算器、1
1は偏差信号hを比例積分して負荷目標値信号iを作る
比例積分器、12は発電ユニット起動停止時使用される
バイアス設定器、13は負荷目標値信号iとバイアス設
定器12から出力信号jとの偏差をとり負荷指令値信号
kとして出力する減算器、14は発電ユニットの負荷指
令を手動設定するための手動設定器、15は切替器であ
る。16は発電ユニットの実負荷を検出する負荷検出
器、17は切替器15から出力される負荷指令値信号k
と負荷検出器16からの発電ユニット実負荷信号との偏
差を算出する減算器、18は減算器17から出力される
偏差信号lに応じて変化する速度設定信号を出力する速
度設定器である。
【0027】図2は上記速度設定器18から先の発電ユ
ニットの構成図を示したものである。19は減算器、2
0は演算増幅器、21はサーボ増幅器、22は燃料調整
弁、23は回転数検出器、24はガスタービン燃焼器、
25はコンプレッサ、26はガスタービン、27は発電
機、28は排熱回収蒸気発生器、29は蒸気止め弁、3
0は蒸気加減弁、31は蒸気タービン、32は発電機、
33は復水器である。
【0028】以上の構成で、AFC上下限設定器7は以
下の処理判断を行う。 (1)機器の運転状態を判定する。すなわち、運転モー
ド判定手段にて運転モードを決定する。
【0029】前述した様に以下の運転モードがある。 ケース1:ガスタービン発電機1台が運転している場
合。 ケース2:ガスタービン発電機2台が運転している場
合。 ケース3:ガスタービン発電機1台が運転し、ガスター
ビン排熱により1台の排熱回収発生器を運転し、この蒸
気により蒸気タービン発電機を駆動している場合。 ケース4:ガスタービン発電機1台が運転し、ガスター
ビン排熱により1台の排熱回収発生器を運転し、この蒸
気により蒸気タービン発電機を駆動し、かつ更にガスタ
ービン発電機が1台運転している場合。 ケース5:ガスタービン発電機を2台運転し、ガスター
ビン排熱により2台の排熱回収蒸気発生器を運転し、こ
の蒸気により蒸気タービン発電機を駆動している場合。
【0030】ケース1乃至ケース5の状態をプロセス量
にて判断する。判断処理の一例を以下説明する。使用す
るプロセス量は以下の通りである。すなわち、ガスター
ビン発電機27aの出力MW1、ガスタービン発電機2
7bの出力MW2、排熱回収蒸気発生器28aの蒸気止
め弁の閉信号VC1、排熱回収蒸気発生器28bの蒸気
止め弁の閉信号VC2、蒸気タービン発電機32の出力
MW3を使用する。
【0031】図3はケース1の判定ロジックを示すもの
である。1台のガスタービン発電機のみが出力している
状態である。
【0032】次に図4はケース2の判定ロジックを示す
ものである。2台のガスタービン発電機が出力し蒸気タ
ービン発電機が出力していない状態である。
【0033】図5はケース3の判定ロジックを示すもの
である。ガスタービン発電機27aと蒸気タービン発電
機32とが出力している場合と、ガスタービン発電機2
7bと蒸気タービン発電機32とが出力している場合の
2通りがあるため、図5に示すようにオア開路が設けら
れている。
【0034】図6はケース4の判定ロジックを示すもの
である。このケース4は、全ての発電機が出力している
場合であるがガスタービン発電機27aの排熱にて蒸気
タービン32が駆動している場合と、ガスタービン発電
機27bの排熱にて蒸気タービン32が駆動している場
合の2通りがある。どちらであるかを判断するには、蒸
気止め弁が開している排熱回収蒸気発生器28は1台で
あり、かつ、どちらか1台の排熱回収蒸気発生器28の
蒸気止め弁は必ず閉しているため、図6のようになる。
【0035】図7はケース5の判定ロジックを示すもの
である。このケース5は全ての発電機が出力しており、
かつ、2台の排熱回収蒸気発生器とも蒸気止め弁が開し
て蒸気を蒸気タービンへ流している状態であるため、図
7のようになる。 (2)負荷制御中の発電ユニット台数を判定する。すな
わち、負荷制御運転判定手段にて負荷制御中の発電ユニ
ット台数を判定する。
【0036】図1の切替器15が減算器13側に切り替
わっているときには、負荷制御中であるので、この切替
状態の信号Z1 ,Z2 はAFC上下限設定器7に入力さ
れる。
【0037】AFC上下限設定器7は信号Z1 ,Z2
ら現在、負荷制御中の発電ユニット運転台数を判定す
る。 (3)そして、上下限値設定手段にて、AFCの上下限
値を設定する。AFC上下限設定器7は機器の運転状態
及び統括負荷制御中の発電ユニット台数を判定し、その
運転状態に応じて上限値L1、下限値L2をそれぞれ上
限設定器5、下限設定器6に与える。
【0038】これにより、中央給電指令所1から入力さ
れるAFC信号dは上限設定器5、下限設定器6によ
り、そのAFC幅が制限されて、現在の多軸型の複合発
電プラントの発電ユニットの運転台数に応じたAFC信
号eとして加算器8に入力される。
【0039】これと同時に中央給電指令所1から与えら
れる負荷目標信号a及び切替器3から負荷変化率制御器
4を経て負荷指令基準値信号cとして加算器8に入力さ
れる。これらの信号eと信号cは加算器8で加算されて
負荷指令信号fとなり、減算器10に加えられる。
【0040】一方、各発電ユニットの実負荷は負荷検出
器16により検出されて加算器9で加算され、多軸型の
複合発電プラント実負荷信号gとして減算器10で算出
される負荷指令値信号fと多軸型複合型発電プラント実
負荷信号gとの偏差信号hは比例積分器11に加えられ
て負荷目標値信号iとなり各発電ユニットに与えられ
る。
【0041】各発電ユニットにおいては、与えられた負
荷目標信号iからバイアス信号jを減算器13で減算す
ることにより負荷指令値信号kが算出され、切替器15
を介して減算器17に加えられる。この減算器17には
負荷検出器16より偏差信号lも加えられて偏差信号m
が算出され、この偏差信号により速度設定器18の設定
器が増減される。
【0042】この速度設定器18により出力される速度
指令信号nは、図2の減算器19に入力され、そこで回
転数検出器23から得られるガスタービン発電機の回転
数との偏差が算出される。算出された偏差は演算増幅器
20で比例演算が施されたのち、サーボ演算器21に加
えられる。これにより燃料調整弁22の開度が制御さ
れ、ガスタービンの軸トルクが制御されこのトルクに発
電機の効率を乗じたものが発電機の出力となる。
【0043】一方、排熱回収蒸気発生器28での蒸気圧
力が一定以上となると蒸気止め弁29を開し、蒸気ター
ビン31を駆動することになる。なお、蒸気圧力が低い
場合には、水分の混在している蒸気から蒸気加減弁・蒸
気タービンを守る意味から蒸気止め弁29は閉してい
る。
【0044】蒸気タービン31の方は、起動時には別の
装置、例えばタービン起動装置が蒸気加減弁30を定格
速度まで上昇させ併入させるが、その後は、ガスタービ
ン26の排ガスのエンタルピーつまり燃料流量により排
熱回収ボイラ28からの蒸気エンタルピーが決定される
ため、蒸気加減弁30を全開または一定開度にしておく
と、復水器33の真空度との関係で一義的に蒸気タービ
ン31の軸トルクが決定され、このトルクに発電機の効
率を乗じたものが発電機32の出力となる。
【0045】このように、運転状態及び負荷制御中の発
電ユニット台数に応じてAFC幅を調整することによ
り、中央給電指令所1から与えられるAFC信号dに応
じた周波数制御が可能になる。
【0046】次に、負荷運転の場合の一実施例を図8に
示す。
【0047】図8は本発明の複合発電プラント54の運
転装置56の構成図である。複合発電プラント54はコ
ントローラ53にて制御される。すなわち、運転装置5
6はコントローラ53と制御用計算機52と入力装置5
1およびCRT表示装置55とから構成される。
【0048】制御用計算機52は、入力装置51の目標
負荷設定手段からの目標負荷設定信号を運転モード選択
手段S1と、運転モード選択手段S1で選択された運転
モードにおいて起動すべき発電ユニットを選択する起動
ユニット選択手段S2と、選択された起動すべき発電ユ
ニットの起動スケジュールを計算する起動スケジュール
計算手段S3と、起動すべき発電ユニットを起動スケジ
ュールに従って起動する操作指令出力手段S4とを備え
ている。S13はメッセ−ジ出力手段である。
【0049】運転員が、入力装置51の目標負荷設定手
段から目標負荷設定信号を運転モード選択手段S1に入
力すると運転モード選択手段S1は予め定められた運転
モードの中から目標負荷設定信号に基づいて適切な運転
モードを選択する。
【0050】図9は運転モードの説明図である。
【0051】運転モードM1はガスタービン26aのガ
スタービン発電運転である。
【0052】運転モードM2はガスタービン26a,2
6bの2基のガスタービン発電運転である。
【0053】運転モードM3はガスタービン26aの1
基と、排熱回収蒸気発生器(以下HRSGという)1基
と蒸気タービン31とのコンバインドサイクル発電(以
下C/C発電という)である。
【0054】運転モードM4はガスタービン26aの1
基とHRSG28aの1基と蒸気タービン31とのC/
C発電と、ガスタービン26bのガスタービン発電の同
時発電である。
【0055】運転モードM5はガスタービン26a,2
6bの2基とHRSG28a,28bの2基と蒸気ター
ビン31のC/C発電である。
【0056】図9内の矢印は運転モードの流れである。
例えば、運転モードM1から運転モードM5に移る場合
は、ガスタービン26bを起動させ(このときの運転モ
ードはM2となる)、片系列のHRSG28aを起動さ
せた後、蒸気タービン31を起動させ(このときの運転
モードはM4となる)、残っている系列のHRSG28
bを起動させると、ガスタービンの2基とHRSGの2
基と蒸気タービンのC/C発電状態となる。
【0057】すなわち、M1モードからM4モードに移
るとき、あるいはM4モードからM1モードに移るとき
はM2モードを経て行われる。なお、M3モードからM
4モードに移ること、あるいはM4モードからM3モー
ドに移ることは可能である。
【0058】次に、運転モード選択手段S1について説
明する。いま、目標負荷を全ユニットが起動した発電量
の百分率で示すことにする。
【0059】運転モード選択手段S1は図10に示す様
に、目標負荷入力手段S20、目標負荷比較手段S2
1、運転モード決定手段S22からなっている。
【0060】まず、入力装置51の目標負荷設定手段に
設定された目標負荷は、目標負荷入力手段S20に入力
される。また、設定された目標負荷は75%であったと
する。
【0061】目標負荷比較手段S21では、目標負荷入
力手段S20に入力された目標負荷と各運転モードが発
電できる範囲との比較が行われる。この場合、各モード
によって発電能力の幅があり、ここではモードM1の発
電能力は5〜35%、モードM2は10〜70%、モー
ドM3は20〜60%、モードM4は25〜85%、モ
ードM5は30〜100%とする。目標負荷を75%と
すると、各運転モードの発電能力との比較の結果、モー
ドM4とモードM5が妥当であると判断される。
【0062】運転モード決定手段S22では、各運転モ
ードの同一目標負荷の達成にかかる時間を目安として、
各運転モードにあらかじめ付けられたランクをもとに、
目標負荷比較手段S21でピックアップされた複数の運
転モードの候補の中から1つに絞り込むことが行われ
る。ランクが低いほど、目標負荷達成までの時間が最短
である運転モードを選択する。この実施例では、停止状
態からの運転のため、モードM4、モードM5は5とラ
ンク付けされているため、目標負荷75%に妥当な運転
モードは、このロジックによりモードM4と決定され
る。
【0063】運転モード選択手段S1にて選択された運
転モードは起動ユニット選択手段S2へ送られ、ここで
起動ユニットが選択される。
【0064】起動ユニット選択手段S2は図11のよう
に、起動ユニット数決定手段S30、ユニット監視手段
S31、起動ユニット決定手段S32とからなってい
る。
【0065】起動ユニット数決定手段S30では、運転
モード選択手段S1で選択された運転モードより、起動
させるユニット数が決められる。モードM4の場合、ガ
スタービン26a,26bの2基、HRSG28aの1
基、蒸気タービン31である。
【0066】ユニット温度監視手段S31では、ガスタ
ービン26a,26b内のメタル温度の大小比較、HR
SG28a,28b内のメタル温度の大小比較を行い、
メタル温度の高い方からガスタービンの各ユニット、H
RSG28の各ユニットの優先順位を付ける。
【0067】内部のメタル温度が高いユニットの起動の
方が、メタル温度が低いユニットの起動よりも、HRS
G28の暖機時間TSG、ガスタービン26、蒸気タービ
ン31のヒートソーク時間TH ,TRH,TLH、負荷保持
時間TINT ,TMDL が短かく、ガスタービン26、蒸気
タービン31の回転加速度αG ,αS 、負荷上昇率
SL,RGLが大きいため、目標負荷到達時間が短かくな
るためである。したがって、発電ユニットの選択に際
し、内部のメタル温度が高い発電ユニットの優先度が高
くなる。この実施例では、ガスタービンでは1位G/T
1,2位G/T2,HRSG28では1位HRSG1,
2位HRSG2と優先順位が付けられる。
【0068】起動ユニット決定手段S32ではユニット
監視手段S31で付けられた優先順位に従い、起動ユニ
ット数決定手段S30で決められた起動ユニット数分だ
け、ガスタービン26、HRSG28、蒸気タービン3
1が選択される。この実施例では、ガスタービン26は
2基であるため、G/T1,G/T2が選択され、HR
SG28は1基であるため、優先順位1位のHRSG1
が選択され、また、蒸気タービンは1基であるため、蒸
気タービン31が選択される。
【0069】負荷上昇率、回転加速度等のプラントの起
動および制御を決定する計算は、制御用計算機2内にあ
るスケジュール計算手段S3によって行われる。
【0070】制御用計算機52からコントローラ53へ
の操作指令は、制御用計算機52内の操作指令出力手段
S4で決められたタイミングで出力される。操作指令内
容も、操作指令出力手段S4で決められている。
【0071】運転モードM4の場合についてスケジュー
ル計算手段S3と操作指令出力手段S4の内容を図12
および表1、表2(表2は表1の符号の説明である)を
参照して説明する。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】まず、運転モードと起動ユニットが決まっ
た後、各々のガスタービン26の目標負荷Pwtg1,
Pwtg2、蒸気タービン31の目標負荷Pwts、各
々のガスタービン26の回転加速度αG1,αG2、ヒート
ソーク時間TH1,TH2、負荷上昇率RG1,RG2がスケジ
ュール計算手段S3によって計算される。
【0075】いま、各々のガスタービン26は2基とも
ホットモードであるとする。すなわち、各々のガスター
ビン26の回転加速度αG1,αG2、ヒートソーク時間T
H1,TH2、負荷上昇率RG1,RG2は、それぞれ等しいも
のとする。
【0076】目標負荷については、ガスタービン26、
蒸気タービン31の定格負荷の配分で設定される。例え
ば、この実施例では、運転モードM3ではコンバインド
サイクルの運転中(C/C中)のガスタービン26、蒸
気タービン31の目標負荷は、全体の2/3と1/3で
ある。運転モードM4では、C/C中のガスタービン2
6、蒸気タービン31、および単独運転のガスタービン
の目標負荷は、2/5,1/5,2/5である。また運
転モードM5ではガスタービン26a、ガスタービン2
6b、蒸気タービン31の目標負荷は、全体の1/3に
設定することができる。
【0077】スケジュール計算手段S3でのスケジュー
ル計算が終了すると(時刻tGT)、表1に示すように操
作指令出力手段S4のタイミング条件LT41が成立す
る。このタイミング条件LT41が成立すると、操作指
令LO41が制御用計算機2からコントローラ3へ出力
され、ガスタービン2基の回転速度が回転加速度αG1
αG2で600rpmまで上昇する。
【0078】ガスタービン26の回転速度600rpm
という信号をコントローラ3から制御用計算機2が受け
ると(時刻t1 )、回転速度が600rpmで保持され
る。保持時間はTH1,TH2である。
【0079】保持時間が終了すると、表1に示すように
タイミング条件LT43が成立する。このタイミング条
件LT43が成立したため、操作指令LO43が制御用
計算機52からコントローラ53へ出力され、ガスター
ビン26の回転速度は回転加速度αG1,αG2で3000
rpmまで上昇する。
【0080】ガスタービン26の回転速度3000rp
mという信号をコントローラ3から制御用計算機52が
受けとると(時刻t3 )、タイミング条件LT44が成
立する。このタイミング条件LT44が成立すると、操
作指令LO44が制御用計算機52からコントローラ5
3へ出力され、ガスタービン26の併入操作が開始され
る。操作時間はTS である。
【0081】併入操作終了という信号をコントローラ5
3から制御用計算機52が受けとると(時刻t4 )、タ
イミング条件LT45が成立する。このタイミング条件
LT45が成立すると、操作指令LT45が制御用計算
機52からコントローラ53へ出力され、ガスタービン
26の発電が開始され、発電負荷が負荷上昇率RGL1
GL2 で上昇する。これと同時に、スケジュール計算手
段S3により、ダンパが全閉から全開状態になるまでの
時間TD1,TD2が計算される。HRSG28の2基とも
コールドモードのため、時間TD1,TD2は等しいとす
る。
【0082】ガスタービン26の発電量が2基とも目標
負荷Pwtg1,Pwtg2に達すると(時刻tSG)、
タイミング条件LT46が成立する。タイミング条件L
T46が成立すると、操作指令LO46が制御用計算機
52からコントローラ53へ出力され、ダンパが開動作
に入り、HRSG28が起動する。これと同時にスケジ
ュール計算手段S3により、蒸気タービン31の負荷保
持時間TINT ,TMDL、ヒートソーク時間TLH,TRH
負荷上昇率RSL0 、回転加速度αS が計算される。
【0083】ダンパが全開という信号を制御用計算機5
2がコントローラ53から受けとると(時刻tST)、タ
イミング条件LT47が成立する。タイミング条件LT
47が成立すると、操作指令LO47が制御用計算機5
2からコントローラ53へ出力され、蒸気タービン31
が起動され、蒸気タービン31の回転速度が上昇する。
【0084】蒸気タービン31の回転速度400rpm
という信号をコントローラ53から制御用計算機52が
受けると(時刻tS )、タイミング条件LT47が成立
する。タイミング条件LT47が成立すると、操作指令
LO47が制御用計算機52からコントローラ53へ出
力され、蒸気タービン31が起動され、蒸気タービン3
1の回転速度が上昇する。
【0085】蒸気タービン31の回転速度400rpm
という信号をコントローラ53から制御用計算機52が
受けると(時刻tS )、タイミング条件LT48が成立
する。このタイミング条件LT48が成立すると、制御
用計算機52はCRT表示装置55に、ラブチェックの
指令をオペレータに表示する。
【0086】オペレータがラブチェックを終了し、入力
装置51から制御用計算機52に進行許可信号を入力す
ると(時刻t6 )、タイミング条件LT49が成立す
る。タイミング条件LT49が成立すると、操作指令L
O49が制御用計算機52からコントローラ53へ出力
され、蒸気タービン31の回転速度が回転加速度αS で
900rpmまで上昇する。
【0087】蒸気タービン31の回転速度900rpm
になると(時刻t7 )、保持時間TLHだけその回転数9
00rpmで保持される。
【0088】保持時間が終了すると(時刻t8 )、タイ
ミング条件LT411が成立する。タイミング条件LT
411が成立すると、操作指令LO411が制御用計算
機52からコントローラ53へ出力され、蒸気タービン
31の回転速度が回転加速度αS で3000rpmまで
上昇する。
【0089】蒸気タービン31の回転速度3000rp
mになると(時刻t9 )、保持時間TRHだけその回転数
3000rpmで保持される。その後、併入操作が行わ
れる。
【0090】併入操作終了の信号がコントローラ53か
ら制御用計算機52が受けると(時刻(tINS )、タイ
ミング条件LT413が成立する。タイミング条件LT
413が成立したため、操作指令LO413が制御用計
算機52からコントローラ53へ出力され、蒸気タービ
ン31の発電負荷が初負荷Pw0でTINT だけ保持され
る。
【0091】保持時間が終了すると(時刻tINC )、タ
イミング条件LT414が成立する。タイミング条件L
T414が成立すると、操作指令LO414が制御用計
算機52からコントローラ53へ出力され、蒸気タービ
ン31の発電負荷が中間負荷Pw1まで負荷上昇率R
SL0 で上昇する。
【0092】蒸気タービン31の発電負荷が中間負荷P
w1になると(時刻tMDS )、蒸気タービン31の発電
負荷がPw1で保持時間TMDL だけ保持される。
【0093】これと同時に、蒸気タービン31の負荷P
w1から目標負荷Pwtsまでの負荷上昇率RSL1 がス
ケジュール計算手段S3により計算される。
【0094】保持時間TMDL が終了すると(時刻
MDC )、タイミング条件LT416が成立する。タイ
ミング条件LT416が成立すると、操作指令LO41
6が制御用計算機52からコントローラ53へ出力さ
れ、蒸気タービン31の発電負荷が負荷上昇率RSL1
目標負荷Pwtsまで上昇する。
【0095】操作指令にもとづくプラント情報は、コン
トローラ53を経由して制御用計算機52内のメッセー
ジエリアS13にて、メッセージ情報に変換され、CR
T表示装置55に表示される。
【0096】モードM1,M2,M3,M5が選択され
た場合についても同様に多軸型C/Cプラントの自動運
転が行われる。
【0097】以上の結果より、図8に示す本発明の自動
運転装置により、最短時間で目標負荷を達成できる運転
モードで多軸型C/Cプラントの自動運転を行うことが
できる。
【0098】以上運転モードM4について、操作ロジッ
ク、スケジュール計算の内容について説明したが、運転
モードM1,M2,M3,M5についても以下の手順で
運転される。
【0099】次に、各々の操作ロジックのスケジュール
計算について説明する。 (1)M1モード M1モードは1基のガスタービンによる発電モードであ
る。目標負荷が設定され、M1モードが選択された場合
の起動特性を図13に示す。
【0100】ガスタービン26の起動前にガスタービン
26のメタル温度よりコールドモードかホットモードか
を判断し、ガスタービン26の回転加速度αG 、負荷上
昇率RGL、低速保持時間TH がスケジュール計算手段S
3で計算される。
【0101】コールドモードの場合、回転加速度αG
負荷上昇率RGLは小さい値であり、低速保持時間TH
大きい値である。逆にホットモードの場合は回転加速度
αG、負荷上昇率RGLは大きい値であり、低速保持時間
H は小さい値である。ガスタービン26のメタル温度
が十分高い場合は、低速保持時間TH は零である。
【0102】また目標負荷到達時間Ttは、ガスタービ
ン26の回転加速度αG 、負荷上昇率RGL、低速保持時
間TH 、目標負荷、併入操作時間TS によって求められ
る。求められたTtと運転員が指定した目標負荷到達時
間t100 によりガスタービン起動時間tGTが決まる。
【0103】時刻tGTにガスタービン26を起動し、回
転速度を回転加速度αG で上昇させ、ヒートソーク時間
H だけ回転速度600rpmを保持し、その後回転加
速度αG で回転速度を3000rpmまで上昇させる。
回転速度が3000rpmに達したら、併入操作に入
る。併入操作は電圧、位相、周波数を電力系統のものと
合致させる操作である。
【0104】併入操作終了後、G/T1102の負荷は
上昇率RGLで上昇し、目標負荷に到達する。その時刻が
100 である。 (2)M2モード 2基のガスタービン26を起動する発電モードである。
各ガスタービン26の目標負荷は全目標負荷の1/2に
相当する。
【0105】この運転モードはガスタービン26が2台
独自に発電するものであり、図14のようにガスタービ
ン26の2台の起動時刻は同時刻とし、各ガスタービン
26の目標負荷到達までのタイミングチャートはM1モ
ードと同じである。 (3)M3モード M3モードはM1モードの運転状態からHRSG110
4の1台と蒸気タービン31を起動させた運転状態であ
る。
【0106】図15により、M3モードの起動特性の説
明をする。先ず、ガスタービン26の起動前にガスター
ビンと蒸気タービンとの目標負荷が外気温度とプラント
全体の目標負荷により制御用計算機52内のスケジュー
ル計算手段S3で計算される。ガスタービン26の目標
負荷到達まではM1モードと同じように1台のガスター
ビン26が起動する。
【0107】ガスタービン26の目標負荷到達後、ダン
パの保持時間が計算される。排ガスの温度とHRSG2
8のメタル温度差があるため、ダンパを徐々に開ける必
要がある。開度は4段階、0度、30度、60度、90
度である。HRSG128の残圧とガスタービン26の
排ガス温度によって保持時間は決定される。排ガスの温
度が高いほど、また、HRSG28の残圧が低いほどH
RSG28の温度衝撃を和らげるために保持時間を長く
する必要がある。
【0108】ダンパが全開されると、蒸気タービン31
のスケジュール計算が行われる。スケジュール計算の内
容は、初負荷保持時間TINT 、中間負荷保持時間
MDL 、蒸気タービン低速保持時間(低ヒートソーク時
間)TLH、蒸気タービン高速保持時間(高ヒートソーク
時間)TRH、負荷上昇率RSL、回転加速度αS である。
コールドモードのとき、TINT ,TMDL ,TLH,TRH
大きくRSL,αS は小さい。逆にホットモードのとき、
INT ,TMDL は小さく、TLH,TRHは零で、RSL,α
S は大きい値となる。
【0109】スケジュール計算終了後、400rpmま
で蒸気タービン31の回転速度を上昇させ、オペレータ
が蒸気タービン31の回っている音に異常音がないか確
かめるラブチェックという作業がある。この作業終了
後、オペレータの確認信号が入力され、自動運転が再開
する。このラブチェックにかかる時間をTRBとしてい
る。
【0110】ラブチェック確認信号入力後、蒸気タービ
ン31の回転速度が回転加速度αSで900rpmまで
上昇され、低ヒートソーク時間TLHだけ900rpmで
回転速度が保持される。特に、ホットモードのときは低
ヒートソークはない。
【0111】低ヒートソーク後、蒸気タービン31の回
転速度は回転加速度αS で上昇し、3000rpmまで
達すると水蒸気をなじませるため3000rpmで高ヒ
ートソーク時間TRHだけ回転速度の保持が行われる。そ
の後、併入操作が行われる。初負荷まで負荷上昇され、
INT だけ初負荷Pw0が保持される。
【0112】初負荷保持終了時間tINC においては、負
荷上昇率RSLで負荷がPw1まで上昇する。時刻TMDS
からTMDL だけ中間負荷Pw1が保持される。時刻t
MDC から負荷上昇率RSLでPwtまで上昇し、時刻t
100 で目標負荷Pwtに到達となる。時刻tGTからt
100 までの間、つまり目標負荷到達時間Ttは、αG
H,TS ,RGL,TD ,TRB,αS ,TLH,TRH,T
INT ,RSL,TMDL で求められる。よって、G/Tの起
動時間tGTは、要求されるt100 とTtで求められる。 (4)M5モード M5モードは、図16のように、M4モードの蒸気ター
ビン31の回転速度が3000rpmに達したとき、2
台目のHRSG28bを起動させる。つまり、ガスター
ビン26bとHRSG28bとの間にあるダンパを0
度、45度、60度、90度と開け始める。各々のダン
パの開度の保持時間TD2は、時刻tSG2前にスケジュ
ール計算手段S3によって計算される。保持時間は、H
RSG28bの残圧とガスタービン26bの排ガス温度
によって決定される。排ガスの温度が高いほど、またH
RSG28bの残圧が低いほど、HRSG28bの温度
衝撃を和らげるために保持時間を長くする。
【0113】時刻tSG2 で起動されたHRSG28bは
徐々に蒸気圧と蒸気温度を上昇させ、HRSG28aの
水蒸気とHRSG28bの水蒸気の蒸気温度と蒸気圧力
が同じになるように制御される。このときの時刻がt
MDC であり、HRSG28bがコールドモードである場
合、中間負荷保持時間TMDL は長くなる。
【0114】時刻tMDC でHRSG28bの蒸気が蒸気
タービン31に合流する。蒸気タービン31の負荷は負
荷上昇率RSLで目標負荷Pwtまで上昇する。
【0115】HRSG28b以外の起動およびスケジュ
ーリング計算は、M4モードと同様である。
【0116】以上の結果より、図8に示す本発明の自動
運転装置により、最短時間で目標負荷を達成できる運転
モードで多軸型C/Cプラントの自動運転を行うことが
できる。
【0117】上述の説明では、制御用計算機52内に、
運転モード選択手段S1と起動ユニット選択手段S2を
設けて、目標負荷に合いしかも最短時間で目標負荷を達
成できる運転モードと起動ユニットの選択を制御用計算
機52で自動的に行ったが、運転員が運転モードと起動
ユニットの選択を行い、その情報を入力装置51により
制御用計算機52に入力しても良い。この場合、図17
に示す様に制御用計算機52内には運転モード選択手段
S1と起動ユニット選択手段S2を制御用計算機52内
に設けない代わりに、運転員に、運転モードと起動ユニ
ットの選択の判断規準として各ユニット内のメタル温
度、現在の運転モード、現在起動しているユニット、各
運転モードの発電能力、目標負荷の情報がCRT表示装
置に表示される。
【0118】これを見て、運転員は運転モードと起動ユ
ニットを選択し、入力装置51により、運転モードと起
動ユニットを指定する。この情報を受けて、前述したよ
うに、スケジュール計算S3、および、操作指令ロジッ
クS4によるコントローラ53への操作指令の出力が行
われる。
【0119】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、AFC信
号の上下限値を運転状態及び統括負荷制御中の発電ユニ
ット台数に応じて設定するようにしたので、多軸型複合
型発電プラントのAFC制御を良好に行うことができ
る。
【0120】また、多軸型複合発電プラントは、複数の
方法で発電できるプラントである。本発明により、目標
とする発電負荷に対して、複数の発電方法の中で最短時
間でその発電負荷を達成できる運転モードで多軸型複合
発電プラントの自動運転ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動周波数制御を行う場合の一実施例
を示すブロック図。
【図2】本発明の負荷制御装置が適用される複合プラン
トのブロック構成図。
【図3】複合プラントの運転ケース1の判定ロジックを
示す説明図。
【図4】複合プラントの運転ケース2の判定ロジックを
示す説明図。
【図5】複合プラントの運転ケース3の判定ロジックを
示す説明図。
【図6】複合プラントの運転ケース4の判定ロジックを
示す説明図。
【図7】複合プラントの運転ケース5の判定ロジックを
示す説明図。
【図8】本発明の運転起動を行う場合の一実施例を示す
ブロック図。
【図9】起動の際の運転モードの説明図。
【図10】本発明の運転モード選択手段の説明図。
【図11】本発明の起動ユニット選択手段の説明図。
【図12】運転モードM4の起動特性を示す特性図。
【図13】運転モードM1の起動特性を示す特性図。
【図14】運転モードM2の起動特性を示す特性図。
【図15】運転モードM3の起動特性を示す特性図。
【図16】運転モードM5の起動特性を示す特性図。
【図17】本発明の運転起動を行う場合の他の一実施例
を示す説明図。
【図18】一般的な複合発電プラントを示すブロック構
成図。
【符号の説明】
1 中央給電指令所 2 所内モード負荷設定器 3 切替器 4 負荷変化率設定器 5 上限設定器 6 下限設定器 7 AFC上下限設定器 8 加算器 9 加算器 10 減算器 11 比例積分器 12 バイアス設定器 13 減算器 14 手動設定器 15 切替器 16 負荷検出器 17 減算器 18 速度設定器 19 減算器 20 演算増幅器 21 サーボ増幅器 22 燃料調節弁 23 回転数検出器 24 ガスタービン燃焼機 25 コンプレッサ 26 ガスタービン 27 発電機 27 排熱回収蒸気発生器 29 蒸気止め弁 30 蒸気加減弁 31 蒸気タービン 32 発電機 33 復水器 34 負荷制御装置 51 入力装置 52 制御用計算機 53 コントローラ 54 発電プラント 55 CRT表示装置 56 自動運転装置 S1 運転モード選択手段 S2 起動ユニット選択手段 S3 スケジュール計算手段 S4 操作指令出力手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台のガスタービンに対し1台の蒸気
    タービンを設け前記ガスタービンの排熱を利用して蒸気
    を発生させ前記蒸気タービンを駆動するようにした複合
    発電プラントの運転装置において、前記複数台のガスタ
    ービンおよび前記蒸気タービンのうち運転状態にある発
    電ユニットに基づいて予め定められた運転モードのいず
    れに該当するかを判定する運転モード判定手段と、前記
    運転状態にある発電ユニットのうち負荷制御中のものの
    台数を判定する負荷制御運転判定手段と、前記運転モー
    ド判定手段および前記負荷制御運転判定手段の判定結果
    に基づいて自動周波数制御信号の上下限値を設定する上
    下限値設定手段とを備えたことを特徴とする複合発電プ
    ラントの運転装置。
  2. 【請求項2】 複数台のガスタービンに対し1台の蒸気
    タービンを設け前記ガスタービンの排熱を利用して蒸気
    を発生させ前記蒸気タービンを駆動するようにした複合
    発電プラントの運転装置において、複合発電プラントと
    しての出力すべき目標負荷を設定するための目標負荷設
    定手段と、この目標負荷設定手段で設定された目標負荷
    に基づいて予め定められた運転モードのうち短時間で前
    記目標負荷を達成する運転モードを選択する運転モード
    選択手段と、前記運転モード選択手段で選択された運転
    モードに基づいて前記複数台のガスタービンおよび前記
    蒸気タービンのうち起動すべき発電ユニットを選択する
    起動ユニット選択手段と、前記起動ユニット選択手段で
    選択された起動すべき発電ユニットに操作指令を出力す
    る操作指令出力手段とを備えたことを特徴とする複合発
    電プラントの運転装置。
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