JPH05309425A - 温間深絞り成形加工方法 - Google Patents

温間深絞り成形加工方法

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JPH05309425A
JPH05309425A JP4116149A JP11614992A JPH05309425A JP H05309425 A JPH05309425 A JP H05309425A JP 4116149 A JP4116149 A JP 4116149A JP 11614992 A JP11614992 A JP 11614992A JP H05309425 A JPH05309425 A JP H05309425A
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oxidizing gas
deep drawing
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JP4116149A
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English (en)
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Toshiyuki Hosokawa
俊之 細川
Atsushi Yamazaki
淳 山崎
Kenichi Ogura
健一 小倉
Tetsuya Abe
哲也 阿部
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JFE Steel Corp
Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は深絞り成形加工における成形性および
製品の形状凍結性を向上させ、さらに製品の表面酸化被
膜の生成、成長を抑制した温間深絞り成形加工方法を提
供することを目的とする。 【構成】パンチ11、ダイス12およびしわ押え15を
備えたプレス装置を使用し、しわ押えとダイスとで板材
1を挟持するともにこの挟持部分を加熱し、パンチによ
り板材を絞って底部および鍔部付きの容器を成形するに
際して、板材におけるパンチの端面と接触する部分に、
パンチとは反対側から非酸化性ガスを吹きかけて、板材
の部分をパンチの温度以下に冷却するとともに、板材の
部分の周囲に非酸化雰囲気を形成することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は温間深絞り成形加工方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車業界などの産業界において
は、アルミニウム板材およびアルミニウム合金板材が鋼
板に変わる材料として広く採用されつつある。
【0003】しかし、アルミニウム板材およびアルミニ
ウム合金板材のうち軟鋼板の強度に相当する強度を持つ
ものは、軟鋼板と比較して延性が乏しいために成形性が
劣る。このことからこのようなアルミニウム板材(以下
アルミニウム合金を含んでアルミニウム板材と称す
る。)からなる製品を成形加工するための成形加工方法
のひとつとして温間深絞り成形加工が挙げられている。
【0004】温間深絞り成形加工は、板材を室温以上に
加熱して深絞り成形加工を行うもので、板材を加熱して
変形抵抗を減少させることによって深絞り性を高めるこ
とを目的としている。
【0005】この温間深絞り成形加工の一つとして、パ
ンチ、ダイスおよびしわ押えを備えたプレス装置を使用
し、ダイスとしわ押えとで板材を挟持するともにこの挟
持部分を加熱し、パンチにより板材を絞って底部および
鍔部付きの容器を成形する方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】温間深絞り成形加工に
おいて、深絞り成形性を表す特性のひとつに深絞り成形
限界がある。深絞り成形限界は、深絞りに際して板材に
おいてダイスとしわ押えに挟まれた容器の鍔部の流入抵
抗と、パンチにおける肩部(パンチの端面と周面とが交
差する部分)の破断抵抗の大小関係によって決定され、
鍔部流入抵抗が小さく、パンチの肩部の破断抵抗が大き
い程絞り成形限界が高くなる。
【0007】このため、温間深絞り成形加工では、絞り
成形限界を高めることを目的として、板材の鍔部流入抵
抗を小さくするために、板材においてダイスとしわ押え
に挟持された鍔部を加熱して縮み鍔部抵抗を減少させる
ことが行われている。しかし、このように板材の鍔部を
加熱すると、その熱が鍔部からパンチに伝達してパンチ
の温度が上昇し、これにより板材の温度が上昇してパン
チの肩部の破断抵抗が増大して絞り成形限界の高めるこ
とを阻害することになる。
【0008】そこで、この対策としてパンチを水冷し
て、板材の鍔部からの熱伝達によるパンチの温度上昇を
阻止することが検討されている。
【0009】しかし、実際にはパンチを水冷しただけで
は、板材からの熱伝達によるパンチの温度上昇を充分阻
止することができないことがある。この場合には、パン
チに接触する板材の部分の温度が上昇してその破断抵抗
を減少できなくなる。また、深絞り成形加工の最中に板
材が充分に冷却されず温度上昇を阻止できず、さらに板
材が不均一に冷却されることがあると、成形加工後に製
品が熱収縮してそりが発生することがあり、製品の形
状、寸法に狂いを生じてその製品の形状凍結性(目標と
する形状を確保できる度合)が低下するという問題があ
る。
【0010】また、温間深絞り成形加工では、成形時に
板材が高い温度で加熱されるために、板材の表面に酸化
被膜が生成、成長しやすい。そして、成形後の工程とし
て製品に対して溶接、接着、塗装などの作業を行う場
合、板材の表面に生成、成長した酸化被膜がこれらの処
理を阻害することがある。
【0011】従って、温間深絞り成形加工を行う際に
は、製品の表面に生成、成長した酸化被膜を取り除かな
ければならないことが多く、その作業に多くの手数を要
し製造コストが高くなる。
【0012】本発明は前記事情に基づいてなされたもの
で、深絞り成形加工における成形性および製品の形状凍
結性を向上させ、さらに製品の表面酸化被膜の生成、成
長を抑制した温間深絞り成形加工方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の温間深絞り成形加工方法は、パンチ、ダイス
およびしわ押えを備えたプレス装置を使用し、前記ダイ
スと前記しわ押えとで板材を挟持するともにこの挟持部
分を加熱し、前記パンチにより前記板材を絞って底部お
よび鍔部付きの容器を成形するに際して、前記板材にお
ける前記パンチの端面と接触する部分に、前記パンチと
反対側から非酸化性ガスを吹きかけて、前記板材の部分
を前記パンチの温度以下に冷却するとともに、前記板材
の部分の周囲に非酸化雰囲気を形成することを特徴とす
るものである。
【0014】
【作用】板材におけるパンチの端面と接触する部分に、
パンチと反対側から非酸化性ガスを吹きかけると、この
非酸化性ガスが冷却用気体として板材におけるパンチの
端面と接触する部分をパンチの温度以下に強制冷却す
る。この結果、パンチの肩部に接触する板材の部分の破
断抵抗の減少を阻止し、さらに耐力などの板材の機械的
特性が向上し、これらの組合せにより板材の深絞り成形
限界が向上する。また、板材が充分冷却されるために成
形加工後に製品の熱収縮が発生しない。この結果、製品
の形状、寸法精度の低下がなく、形状凍結性が向上す
る。
【0015】これらのことから、板材の鍔部流入抵抗を
高めるために板材の鍔部を加熱しても成形性および製品
の形状凍結性を向上できる。
【0016】しかも、板材におけるパンチの端面と接触
する部分を冷却するために、板材を効果的に冷却するこ
とができ、さらにパンチと反対側から非酸化性ガスを吹
きかけることにより簡素な設備で板材を冷却することが
できる。
【0017】さらに、板材におけるパンチの端面と接触
する部分は、非酸化性ガスに晒されて非酸化性ガスによ
り形成される非酸化雰囲気の中で加工されるので、表面
における酸化被膜の生成、成長が抑制される。非酸化性
ガスには、不活性ガスまたは還元ガスが用いられる。
【0018】
【実施例】本発明の温間深絞り成形加工方法の一実施例
について図1ないし図3について説明する。
【0019】本実施例の温間深絞り成形加工方法に用い
るプレス装置について図1を参照して説明する。
【0020】このプレス装置は、図2(a)に示すよう
にアルミニウム板材1で底部1aおよび鍔部1bを有す
る円筒形の容器1Aを成形するものである。
【0021】図中11はパンチ、12はダイスである。
13はパンチ11を支えるラムで、図示しない油圧装置
により昇降される。14はダイス12の上開放部を覆っ
てダイス12とともに雰囲気制御室Zを形成する蓋であ
る。15はダイス12の下側に配置された円形をなすし
わ押えである。16はクッションピン、17はダイス1
2の内部に配置された電気ヒータ、18はしわ押え15
の内部に設けられた電気ヒータである。19はパンチ1
1の内部に形成された冷却水通路で、パンチ11の基端
(下端)に形成された導入口から軸方向に伸びて先端
(上端)に達し、この先端で面状の空間部を形作り、さ
らに再び下端に形成された導出口に伸びている。20は
パンチ11の冷却水通路の導入口に接続された給水管
で、これは図示しない冷却水供給装置に接続されてい
る。21は冷却水通路の導出口に接続された排水管であ
る。22はダイス12の内周部に設けられ断熱材で、電
気ヒータ17で熱せられたダイス12の熱を板材1に伝
達することを抑制するものである。
【0022】図中23はダイス12の上端面の上側に設
けられたガス吹出しノズルで、これはダイス12の外部
から雰囲気制御室Zに挿入して設けられており、パンチ
11の上端面(先端面)に非酸化性ガスを吹かけるよう
になっている。冷却風ノズル23は非酸化性ガス供給装
置24に接続されている。この非酸化性ガス供給装置2
4は、非酸化性ガスすなわち不活性ガスまたは還元ガス
をパンチ温度以下の温度に冷却して送風する装置で、後
述するように制御装置25によって送風の起動、停止お
よび温度調節などの条件が制御される。26はパンチ1
1の肩部の温度を計測する温度センサ、27はパンチ1
1の上端面に接触する板材31の温度を計測する温度セ
ンサである。これら各温度センサ26、27は計測した
温度の情報を制御装置25に出力するようになってい
る。制御装置25は深絞り成形加工を行う時に板材1に
対する非酸化性ガスの供給も制御する。
【0023】次に温間深絞り成形加工方法について説明
する。
【0024】円形をなす板材1を用意する。この板材1
は例えばアルミニウムからなるものである。パンチ11
を下降しておき、板材1の周縁部(製品の容器1Aaの
鍔部1bとなる部分)をダイス12としわ押え15とで
挟持する。ラム13によりパンチ11を上昇させて、ダ
イス12で囲まれた板材1の部分に押し込む。板材1は
パンチ11の作用により内側に絞り込まれると同時にダ
イス12の孔内に張り出して図2(a)に示す底部1a
および鍔部1b付きの円筒形の容器1Aが成形される。
【0025】深絞り成形加工に際しては、電気ヒータ1
7によりダイス12を加熱し、また電気ヒータ18によ
りしわ押え15を加熱する。加熱されたダイス12の熱
と、加熱されたしわ押え15の熱が、これらが挟持する
板材1の鍔部1bに伝達されてこの鍔部1bが加熱され
る。このため、板材1の鍔部1bの縮み抵抗が減少し
て、この鍔部1bでの流入抵抗が小さくなり、この結果
板材1の絞り成形限界が高くなる。
【0026】鍔部1bを加熱する温度は60〜500℃
の範囲とする。これは次に述べる理由によるものであ
る。加熱温度が60℃未満では、加工硬化の原因となる
転移が板材1に加わる熱エネルギーで開放されず、その
効果が十分でない。
【0027】また、500℃を越えた場合には、粒界に
結合力が低下するために粒界キャビティが発生したり、
肌荒れが生じ、この結果製品に悪影響を及ぼしたり、強
度が低下するために逆に成形性を低下させる。この時、
非熱処理型の合金については本発明の温度領域全般に対
しては効果があるが、熱処理によって析出硬化する熱処
理型の合金については、ある温度領域では時効硬化によ
ってによって成形加工限界が低下することが生じる。こ
の場合、この温度領域の中でその合金の容体化温度領域
で成形加工を行う必要がある。
【0028】また、同時に冷却水供給装置から給水管2
0を通してパンチ11の冷却水通路19に冷却水を送り
込む。冷却水は冷却水通路19を流れて排水管21を通
って排出される。冷却水は冷却水通路19を通る過程で
パンチ11の先端部を冷却する。このため、板材1の鍔
部1bからの熱伝達によるパンチ11の温度上昇を阻止
できる。
【0029】しかし、この水冷のみではパンチ11の温
度上昇を充分阻止することができず、パンチ11から板
材1に熱が伝達して板材1が温度上昇する。
【0030】そこで、パンチ11の上端面に接触する板
材1の部分を冷却してその温度上昇を確実に抑制する。
【0031】まず、温度センサ26によりパンチ11の
表面温度を計測し、その計測情報を制御装置25に出力
する。また、温度センサ27が板材1の温度を計測し、
その計測結果を制御装置25に出力する。制御装置25
は温度センサ26から送られてきたパンチ11の温度
と、温度センサ27から送られてきた板材1の温度とを
比較してその差を読取る。そして、制御装置25は温度
センサ27からの計測情報によるパンチ11の温度に応
じた温度の非酸化性ガスすなわち不活性ガスまたは還元
ガスを供給するように非酸化性ガス供給装置24に指令
を出力する。すなわち、パンチ11からの熱伝達によっ
て温度上昇した板材1を、パンチ11の温度と同じか、
それより低い温度に温度降下させるのに必要な温度の非
酸化性ガスを供給するように情報を出力する。
【0032】非酸化性ガス供給装置24は制御装置25
からの指令に基づいて、板材1をパンチ11の温度と同
じか、それより低い温度に温度降下させるのに必要な温
度に非酸化性ガスすなわち不活性ガスまたは還元ガスを
冷却して送り出す。不活性ガスとしてはN2 、Arなど
が挙げられ、還元ガスとしてはCOなどが挙げられる。
【0033】送り出された非酸化性ガスはノズル23か
ら雰囲気制御室Zの内部に吹き出されて、板材1におけ
るパンチ11の上端面と接触する部分に上側から吹かけ
られる。板材1は非酸化性ガスにより冷却されてパンチ
11の温度と同じか、それより低い温度に冷却される。
【0034】このようにして板材をパンチ11の温度以
下に強制冷却する。この結果、パンチ11の肩部(パン
チ11の端面と周面とが交差する部分)に接触する板材
1の部分の破断抵抗の減少が阻止され、さらに耐力など
の板材1の機械的特性が向上し、これらの組合せにより
板材1の深絞り成形限界が向上する。また、板材1が充
分冷却されるために成形加工後に製品である容器1Aの
熱収縮が発生しない。この結果、容器1Aの形状、寸法
精度の低下がなく、形状凍結性が向上する。
【0035】これらのことから、板材1の鍔部流入抵抗
を高めるために板材1の鍔部1bを加熱しても,板材1
に対する絞り成形性および製品の形状凍結性が向上す
る。
【0036】しかも、パンチ11の端面と接触する板材
の部分を冷却することにより、板材1全体を効果的に冷
却することができ、さらにパンチ11と反対側から非酸
化性ガスすなわち不活性ガスまたは還元ガスを吹かける
ことにより簡素な設備で板材1を冷却することができ
る。
【0037】さらに、板材1におけるパンチの端面と接
触する部分は、非酸化性ガスに晒されて非酸化雰囲気の
中で加工されるので、表面酸化膜の生成成長が抑制され
る。すなわち、板材1に接触する雰囲気中に存在する酸
素が板材表面から内部に浸透拡散することが抑制され、
表面酸化膜の生成成長が抑制される。不活性ガスを使用
するのは酸素分圧を少なくするためであり、還元ガスを
使用するのは酸素分圧を少なくすることに酸素をガスに
還元するためである。従って、後に製品を溶接、接着、
塗装などの処理を行うときに、これらの処理の効果が表
面酸化膜により阻害されることがない。
【0038】この実施例に基づく具体例について説明す
る。
【0039】本発明例と比較例として夫々同じ材質のア
ルミニウム合金板材を用いて同じ成形加工条件で同じ寸
法の底部および鍔部付き円筒形容器を成形した。ただ
し、本発明例としては、成形加工時に板材に対して冷却
条件を異ならせて冷却を行ったものを採用した。比較例
としては、成形加工時に板材に対して冷却を冷却を行わ
ず、板材の温度が異なるものを採用した。
【0040】成形加工条件は次の通りである。
【0041】板材は、材質がアルミニウム合金A518
2PーO、板厚が1mmである。パンチ直径は80mm、し
わ押え圧力は3.5トン、成形温度250℃、成形速度
2mm/秒である。パンチ温度は冷却有りの場合には0
℃、冷却なしの場合には室温である。潤滑条件は、4弗
化エチレン樹脂系潤滑シートを板材の両面に貼り付けた
ものである。本発明例の容器を成形加工する場合にはN
2 ガスを用いて板材を冷却した。
【0042】成形した本発明例の製品容器および比較例
の製品容器について限界絞り比と底面膨れ量を夫々調べ
た。限界絞り比は深絞り成形性の程度を判断するための
ものであり、底面膨れ量は製品の形状凍結の程度を判断
するためのものである。限界絞り比は、絞り限界板材直
径を調べるために各板材の直径について夫々5回深絞り
成形加工を行い、限界絞り比=3個以上の破断面なしの
最大板材直径/パンチ直径80mmの式から求めた。製品
容器の底面膨れ量は図2(b)に示すように、容器1A
の底部1aの中心Oから直径方向にS=30mm離れた箇
所における底部中心Oに対する変位で求めた。
【0043】また、容器の表面酸化被膜はX線光電子分
光により調べた。容器の肌荒れの有無は目視により判断
した。
【0044】計測結果を表1に示す。
【0045】
【表1】 この表1によれば、本発明例の製品容器は比較例の製品
容器に比較して限界絞り比が大きく成形性が良好である
ことが分かる。また、本発明例の製品容器は比較例の製
品容器に比較して底面膨れ量が少なく形状凍結性が良好
であることが分かる。さらに、本発明例の製品容器は比
較例の製品容器に比較して表面酸化膜の生成成長が抑制
されていることが分かった。そして、比較例の中で数種
類が本発明のものより特性が劣っていることが分かっ
た。
【0046】前述した実施例では、深絞り成形加工時に
パンチを水冷しているが、本発明方法ではパンチを水冷
せずに冷却風により板材を冷却する場合にも対象にでき
る。
【0047】なお、本発明は前述した実施例に限定され
ず、種々変形して実施することができる。例えば前記実
施例では板材をパンチの上側に配置して深絞り成形加工
を行っているが、板材をパンチの下側に配置してパンチ
の加工により深絞り成形加工を行う方法であっても良
い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明の温間深絞り
成形加工方法によれば、温間深絞り成形加工に際して、
パンチの端面と接触する板材の部分に非酸化性ガスを吹
きかけて、この板材の部分を強制的に空冷して板材の温
度上昇を阻止することにより、絞り成形性の向上と製品
の形状凍結性を向上を図ることができる。
【0049】さらに、本発明の温間深絞り成形加工方法
によれば、パンチの端面と接触する板材の部分を非酸化
雰囲気に晒すことにより、板材における表面酸化膜の生
成、成長を抑制でき、製品に対する溶接、接着、塗装な
どの処理を表面酸化膜に阻害されることなく良好に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温間深絞り成形加工方法の一実施例に
用いるプレス装置の概略的構成を示す図。
【図2】(a)は深絞り成形加工された容器を示す斜視
図。(b)は容器の底部を示す断面図。
【符号の説明】
11…パンチ、12…ダイス、15…しわ押え、17.
18…電気ヒータ、19…冷却水通路、23…ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 淳 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河アルミニウム工業株式会社内 (72)発明者 小倉 健一 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河アルミニウム工業株式会社内 (72)発明者 阿部 哲也 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河アルミニウム工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パンチ、ダイスおよびしわ押えを備えた
    プレス装置を使用し、前記しわ押えと前記ダイスとで板
    材を挟持するともにこの挟持部分を加熱し、前記パンチ
    により前記板材を絞って底部および鍔部付きの容器を成
    形するに際して、前記板材における前記パンチの端面と
    接触する部分に、前記パンチとは反対側から非酸化性ガ
    スを吹きかけて、前記板材の部分を前記パンチの温度以
    下に冷却するとともに、前記板材の部分の周囲に非酸化
    雰囲気を形成することを特徴とする温間深絞り成形加工
    方法。
JP4116149A 1992-05-08 1992-05-08 温間深絞り成形加工方法 Pending JPH05309425A (ja)

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