JPH05306069A - ドラムパッケージへの糸条巻上げ方法 - Google Patents

ドラムパッケージへの糸条巻上げ方法

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JPH05306069A
JPH05306069A JP4110929A JP11092992A JPH05306069A JP H05306069 A JPH05306069 A JP H05306069A JP 4110929 A JP4110929 A JP 4110929A JP 11092992 A JP11092992 A JP 11092992A JP H05306069 A JPH05306069 A JP H05306069A
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drum
yarn
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traverse
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Kiyoshi Akazawa
Keiichi Tsukida
恵一 月田
潔 赤澤
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Toray Ind Inc
東レ株式会社
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H54/00Winding, coiling, or depositing filamentary material
    • B65H54/02Winding and traversing material on to reels, bobbins, tubes, or like package cores or formers
    • B65H54/38Arrangements for preventing ribbon winding ; Arrangements for preventing irregular edge forming, e.g. edge raising or yarn falling from the edge
    • B65H54/385Preventing edge raising, e.g. creeping arrangements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
    • B65H2701/31Textiles threads or artificial strands of filaments

Abstract

(57)【要約】 【構成】 トラバース速度を巻厚に応じて漸増及び漸
減変化させてドラムパッケージに巻上げる。そのトラバ
ース速度の増減変化を、ドラム巻厚比に対するトラバー
ス速度の範囲でもって特定する。 【効果】 バルジおよびサドルがともに十分に小さ
く、しかも端面に局部的な凹凸がなく、全体的に良好な
パッケージフォームのドラム状パッケージが安定して得
られる。さらに、パッケージの取扱い性や解舒性が向上
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糸条をドラム状パッケ
ージに巻上げる際のトラバース方法の改良に関するもの
である。さらに詳しくは、サドルやバルジが小さく、し
かも、端面に局部的な凹凸がなく、巻き形状が良好であ
るとともに、高次加工性も良好なドラム状パッケージを
得るための糸条巻上げ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】糸条をボビン上に巻上げ、ドラム状パッ
ケージを形成することは製糸工程等で広く行われてい
る。この巻上げの際、糸条はトラバース装置によりトラ
バースされつつ巻取られるが、従来は、巻始めから巻終
りまでのトラバース速度を、実質的に増減させることな
く殆ど一定とする方法、即ち、ドラムとして巻かれる糸
条の綾角を実質的に一定とする巻取り法(以下、綾角一
定巻き法と称する)、トラバース回転数をワインド比
(=ボビンホルダー回転数/トラバース往復回数)が一
定となるように巻厚の増加に対し漸減する巻取り法(以
下、ワインド比一定巻き法と称する)、このワインド比
一定巻きを多段に切り変える巻取り法(以下、ワインド
比多段切替え法と称する)、あるいは、リボン帯の発生
部位にてトラバース速度を急激に変化させる巻取り法
(以下、突変巻き法と称する)などが行われていた。
【0003】なお、この綾角一定巻き法で巻上げる際
も、ワインド比(=ボビンホルダ回転数/トラバース往
復回数)が整数比となることによって発生するリボン巻
きを防ぐために、綾角中心値に対し±1〜5%程度の巾
で短周期の揺動をかけること(常時揺動型リボンブレー
ク)が一般に行われている。
【0004】一方、巻取張力、糸条の遅延回復、トラバ
ース折返し部の糸溜りなどに起因して、得られるドラム
状パッケージにはその中層端面に膨みが、また、ドラム
表層端部に突起が形成され、これらはそれぞれ、バル
ジ、サドルと称されている。
【0005】このバルジ、サドルをともにトラバース速
度の制御によって減少させる方法が、特開平3−216
460号公報で提案されている。しかし、この方法でも
なお、ドラム端面に凹凸が発生し易く、また、全糸落ち
や単糸落ちなどのトラブルが生じ易いという問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】バルジやサドルの大き
いドラム状パッケージは、外観が悪く商品的価値が低い
ばかりか、取扱い性も悪いので、輸送の際に端面の糸条
が損傷を受け易い。また、ドラム端面の糸条と中央部の
糸条との収縮差や染着差が発生し易くなるし、糸条をド
ラムから解舒する時の張力変動が大きくなるため、高速
解舒時に輪抜けが発生し易いなどの問題点があり、高次
加工性が劣り、得られる高次加工品の品位も劣るものと
なる。このため、ドラム状パッケージのバルジ及びサド
ルをともにできる限り小さく抑えることが要求されてい
る。また、さらにドラムの端面に部分的な凹凸がある場
合については、その部分で巻取り時に糸条あるいは単糸
がドラム端面より落ち込んだりしてその張力変動により
糸切れとなったり、また、解舒時においても正常に解舒
できないため糸切れや筋となり易い。
【0007】特に、糸条を巻上げる際の巻上げ張力(デ
ニール当たりの値)を高く設定せざるを得ない場合や、
巻取り糸条の遅延回復が高くなる3000m/分以上のポ
リアミド繊維高速紡糸の場合などについては、従来の綾
角一定巻き法、ワインド比一定巻き法、ワインド比多段
切替巻き法では、バルジおよひサドルをともに低いレベ
ルに抑えることは難しく、また、さらにドラム端面に凹
凸のない良好なパッケージフォームを有するドラム状パ
ッケージとすることが困難であった。
【0008】そこで、本発明は、上記のような従来技術
の欠点を解消すべく、バルジ、サドルの形成をともに低
いレベルに抑えることを第1の目的とし、ドラム端面に
局部的な凹凸のない良好なドラムパッケージ形状を得る
ことを第2の目的とし、さらに、ドラム端面での全糸落
ち、単糸落ちを発生させないことを第3の目的とする。
【0009】そして、これら目的を同時に達成すること
によって、ドラムパッケージの梱包性、取扱い性、巻取
時の糸切れ、ドラム解舒時の張力変動及び輪抜けなどの
諸問題を解決することを目的とする。
【0010】また、高次加工性や高次加工品品位の向上
を図ることを別の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1の本発明は、糸条をドラムパッケージに巻
上げる際のトラバース速度(T)が、巻始めから巻終り
まで、巻厚に応じて漸増及び漸減し、かつ、下記式(1)
〜(4) を全て満足して変化することを特徴とする。
【0012】0.1≦χ≦0.8 ・・(1) (0.45χ+1)×(−0.1 χ+0.98)≦T0.05/T0
(0.45χ+1)×(0.1χ+1.02) ・・(2) (0.75χ+1)×(−0.1 χ+0.98)≦T0.15/T0
(0.75χ+1)×(0.1χ+1.02) ・・(3) (0.95χ+1)×(−0.1 χ+0.98)≦T0.30/T0
(0.95χ+1)×(0.1χ+1.02) ・・(4) (ただし、χは[(T0.45−T0 )/T0 ]により算出
される値であり、また、T0 、T0.05、T0.15、T0.30
及びT0.45は、それぞれ、巻始め時、巻厚比が0.0
5、0.15、0.30及び0.45の時のトラバース
速度(T)であり、さらにまた、巻厚比は、巻厚/満巻
ドラム巻厚による値である。)また、請求項2の本発明
は、さらに、トラバース速度(T)が下記式(5) 〜(7)
を全て満足して変化することを特徴とする。
【0013】 (0.95χ+1)×(−0.1 χ+0.96)≦T0.60/T0
(0.95χ+1)×(0.1χ+1.04) ・・(5) (0.72χ+1)×(−0.1 χ+0.96)≦T0.80/T0
(0.72χ+1)×(0.1χ+1.04) ・・(6) (0.33χ+1)×(−0.1 χ+0.96)≦T0.95/T0
(0.33χ+1)×(0.1χ+1.04) ・・(7) (ただし、χは[(T0.45−T0 )/T0 ]により算出
される値であり、また、T0.45、T0.60、T0.80及びT
0.95は、それぞれ、巻厚比が0.45、0.60、0.
80及び0.95の時のトラバース速度(T)であり、
さらにまた、巻厚比は、巻厚/満巻ドラム巻厚による値
である。)さらにまた、請求項3の本発明は、このトラ
バース速度変化を、ポリアミドフィラメント糸の300
0m/分以上での高速巻取りにおいて行なうことを特徴
とする。
【0014】本発明で特定したトラバース速度の漸増及
び漸減変化を、その一実施態様を示す図1に沿って以下
説明する。
【0015】図1は、横軸を巻取りドラムの巻厚比、ま
た、縦軸をトラバース速度比(R)とし、χの値が0.
3の場合のトラバース速度の増減変化を例示するもので
ある。なお、トラバース速度比(R)は、トラバース速
度(T)/巻始めトラバース速度(T0 )の値である。
【0016】本発明においてトラバース速度(T)の範
囲を定めるために用いるχの値(以下、定数χという)
は、巻始め時のトラバース速度(T0 )及び巻厚比が
0.45の時のトラバース速度(T0.45)から(T0.45
−T0 )/T0 の式により算出される値である。
【0017】この定数χは0.1〜0.8の範囲内の値
とすることが必要である。0.1未満では、バルジが大
きく取扱い性が悪く、梱包にも問題があり、また、解舒
時の輪抜けが発生し易くなるため本発明の所期の目的を
達成することが困難である。また、0.8を越えると、
ドラム端面中央部付近がへこんだり段がついたりしてパ
ッケージフォーム不良となるし、さらに、その中央部付
近における端面糸溜り量が極端に多くなって逆に解舒性
が悪化する。この定数χはさらに0.2〜0.6である
ことが好ましい。
【0018】また、トラバース速度(T)は巻始めから
漸増し最大値に達した後、漸減するという変化を基本的
に示すものであるが、その最大値は巻厚比が0.25〜
0.65の範囲内の巻取り時に存在することが好まし
い。また、その最大値は、前述したトラブルを完全に解
消するためにトラバース速度比(R)を1.2〜1.6
とすることが安定な巻取りを行なう上でさらに好まし
い。さらに、巻終り時点のトラバース速度比の値は、
0.85〜1.15程度とすることが好ましい。
【0019】本発明では、巻厚中央部までのトラバース
速度水準は前記式(2) 〜(4) を全て満足する範囲内で変
化することが必要である。この式(2) 〜(4) の範囲は、
図1における矢印で示す範囲(2) 〜(4) にそれぞれ相当
する。
【0020】トラバース速度(T)は、漸増、最大値、
次いで漸減という変化曲線をとればどのような曲線形状
であってもある程度のサドル、バルジ低減効果を得るこ
とができる。しかし、巻始めから巻厚中央部までのトラ
バース速度の変化曲線を、前記式(1) 〜(4) で特定され
る範囲を満足するようにすることが、バルジの十分な低
減及び端面の全糸落ちや単糸落ち防止のために、また、
端面の局部的な凹凸の防止を図るために必要である。端
面の局部的な凹凸とは、端面のなだらかな円弧状曲線か
ら外れた局部的な凹凸であり、図2(2) はドラム内層と
外層に凸部(t)のあるパッケージを例示した。
【0021】巻厚比0.05の時のトラバース速度(T
0.05)、巻厚比0.15の時のトラバース速度
(T0.15)及び巻厚比0.30の時のトラバース速度
(T0.30)が、前記式(2) 、(3) 、(4) のそれぞれの下
限値未満である場合には、ドラム端部のその巻厚比相当
部分に局部的な凸部(t)が形成される(図2(2) )。
逆に、T0.05、T0.15及びT0.30が、前記式(2) 、(3)
、(4) のそれぞれの上限値を越える場合には、ドラム
端部のその巻厚比相当部分に局部的な凹部が形成される
(図示なし)。このような局部的な凸部や凹部がドラム
端面の内〜中層に形成されるとパッケージ外観が悪くな
り、巻取時に全糸落ちや単糸落ちが発生し易く、巻取時
の張力変動による糸切れとなったり、解舒時の張力変動
やそれに伴なう糸切れが発生し易くなるため好まくな
い。
【0022】さらに、前記式(1) 〜(4) を全て満足させ
ることによってバルジが十分に小さいパッケージを安定
して得ることができる。
【0023】また、巻厚中央部からのトラバース速度水
準は前記式(5) 〜(7) の範囲内とすることがサドルの十
分な低減、及び、中〜外層端面のパッケージフォームの
向上を図るために好ましい。この式(5) 〜(7) の範囲
は、図1における矢印で示す範囲(5) 〜(7) にそれぞれ
相当する。
【0024】前記式(5) 〜(7) のそれぞれの下限値未満
である場合には、ドラム端部のその巻厚比相当部分に局
部的な凸部が形成され易い。逆に、前記式(5) 〜(7) の
それぞれの上限値を越える場合には、ドラム端部のその
巻厚比相当部分に局部的な凹部が形成され易い。このよ
うな局部的な凸部や凹部がドラム端部の中〜外層に形成
されると、パッケージ外観を悪くなるとともに、巻取時
に全糸落ちや単糸落ちをが発生し易く糸切れやドラム欠
点の原因となり、さらに、このように糸落ちがある場合
は解舒時の張力変動や糸切れにつながり好ましくない。
【0025】上記したような漸増・漸減のトラバース速
度変化は、リボン巻きを防ぐための通常の変化を含むも
のであり、トラバース速度の突変的リボンブレークと言
われる非定常的な変化パターンや常時揺動型リボンブレ
ークと言われる連続的変化を併用させてもよく、この場
合のトラバース速度変化曲線は、その突変的変化部分を
含めた変化曲線でもって表せばよく、また、さらに全糸
落ち、単糸落ちを無くして端面の段付きを生じさせない
点からはリボンブレーク法は比較的大きなトラバース速
度の変化を伴う突変型よりも常時揺動型とすることが好
ましい。
【0026】本発明法におけるトラバース速度の変化曲
線は、漸増・最大値・漸減をとる1山曲線であることが
好ましい。しかし、その変化曲線の途中に局部的な増減
による谷や山が多少あってもよく、その局部的な山や谷
は、その隣り合う山と谷との間のトラバース速度比の差
が、例えば[0.1χ+0.02]以下、さらには
[0.05χ+0.01]以下のように、なるべく小さ
いことが好ましい。
【0027】トラバース速度を上記のように増減変化さ
せることは、巻取時間の経過に対してトラバース速度を
増減変化することでもって行ってもよいし、また、スピ
ンドルの回転数を取出しその回転数より巻厚、巻厚比を
演算して、その巻厚比に対してトラバース速度を増減変
化させることでもよい。
【0028】このようにトラバース速度を増減変化させ
る方法は、カム式トラバース装置、回転羽根により構成
されるトラバース装置(特公昭46−16298号公報
等)、回転ブレード方式のトラバース装置等のような、
トラバース装置一般に適用可能であるが、特に、トラバ
ースの折返しが鋭角的である場合や、トラバース部から
ベールローラーまたはフリクションロールまたは巻取り
パッケージまでのフリーな糸条長(フリーレングス)が
長い場合等のトラバース装置に適用することが有効であ
る。
【0029】また、本発明のトラバース速度変化方式
は、巻取速度が3000m/分以上のように高速である
場合、糸条繊度が50デニール以下のように細い場合、
紡出糸条を引取り引続いて延伸して巻取る直接紡糸延伸
法による場合、3500m/分以上の高速で直接に中間
配向糸を巻取る場合などのように、巻取られる糸条の内
部応力歪みが大きい場合や、巻取り張力が0.15g/d
以上のような場合に適用することが有効である。
【0030】さらに、本発明は、ナイロン6やナイロン
66で代表されるポリアミドのフィラメント糸のように
巻取時や巻取後の遅延回復率が比較的大きい合成繊維
を、高速で巻取りする場合に、特に有効である。
【0031】トラバース速度を増減制御させるために
は、例えば、巻厚あるいは巻時間に対するトラバース速
度の増減変化を予めコンピュータに入力しておき、その
入力データに対応させてトラバースモータのインバータ
周波数を変化させることにより行う方法のように、トラ
バース速度を連続的に増減変化させ得る方法をとること
が好ましいが、巻厚を小区間に区切って接点切換方式な
どにより多段階にステップ的に増減変化させる方法によ
って行うこともできる。
【0032】
【作用】糸条をトラバースさせつつボビン上に巻取りド
ラム状パッケージを形成する工程の場合、一般に、その
トラバース速度を高くすると、機械的なトラバースの振
り幅に対しドラム表層に巻かれている糸の追従が遅れる
度合が大きくなるので、ドラム上に巻かれる時点の糸条
トラバース幅(実巻幅)が狭くなる。また、綾角を大き
くすることにより収縮力が綾振り幅の中心方向に強くな
るため端面の膨れ(バルジ)を抑える効果がはたらく。
このため、ドラム中内層部端面の膨れ(バルジ)を減少
させるにはトラバース速度を高く設定することが有効で
ある。しかし、トラバース速度を高く設定して実巻幅を
狭くするとドラム端部に溜る糸の量が多くなる傾向にあ
り、サドルは逆に増大することになる。
【0033】このため、ワインド比を一定とするワイン
ド比一定巻きでは、巻厚に従ってトラバース速度が遅く
なり、巻厚が大きくなる程、最外層部での全糸落ちや単
糸落ちが発生し易い。また、ワインド比を多段に切変え
るワインド比多段切替巻きやリボン帯回避のため急激に
トラバース速度を変化させる突変巻については巻巾が急
激に変化するためドラム端面の段付きによりやはり全糸
落ちや単糸落ちが発生し易くなるのである。これに対し
本発明は、バルジ、サドルが小さく、かつ、ドラム端面
の段付きのないパッケージを得るため、巻厚に対するト
ラバース速度の変化パターンを種々検討し、その最適化
を図ったものであり、この変化パターンの最適化により
初めて全ての問題が解決できるものである。
【0034】本発明法では、巻厚比に応じてトラバース
速度比を漸増・漸減と変化させることにより、膨れの大
きい(即ち見掛上、巻幅の広い)中層部のトラバース速
度を相対的に早くして実巻巾を狭くしさらに耐膨れ性を
上げ、逆に見掛け上巻巾が狭くなる中層〜外層部のトラ
バース速度を相対的に遅くして実巻巾を広げ、なおか
つ、その変化パターンを、端面に凹凸が生じさせないた
め、山状の変化曲線とすることにより、最終的に得られ
るドラムパッケージの見掛けの巻幅を均一化しようとす
るものである。
【0035】従って、本発明で特定した変化曲線とすれ
ば、パッケージ端面の局部的な凹凸のなく、バルジ、サ
ドル共に低いレベルの良好なドラムパッケージを得るこ
とができる。ひいては、糸条の端面収縮斑や染斑が少な
く、パッケージ取扱い性が良好でかつ解舒時の張力変動
が低く、輪抜けの発生を抑えるドラムパッケージを得る
ことができるのである。
【0036】また、本発明法では、巻厚に応じた実巻巾
の制御をトラバース速度を漸増、漸減させるという手段
により行うので、実巻巾が連続的に序々に変化し、従っ
て、得られるパッケージに不連続的な無理がかからず、
巻崩れのような他のトラブルを引起さない優れたパッケ
ージフォームとすることができる。
【0037】さらにまた、本発明は、トラバース速度を
増減変化させる手段を付加するのみで実施することがで
きるので、工業的にも容易に適用することができる。
【0038】
【実施例】硫酸相対粘度が2.60、酸化チタン含有量
が0.4wt%であるナイロン6を、265℃で溶融紡出
し、冷却固化、給油後、第1ゴデットローラで引取り、
次いで、ストレッチすることなく第2ゴデットローラで
引取り、その後、3軸の回転羽根で構成されるトラバー
ス幅が114mmのトラバース装置により糸条をトラバー
スさせつつ、巻取り速度4200m/分、巻取り張力4.
8gの条件で、巻厚が70mmの10デニール、7フィラ
メント糸条のドラム状パッケージを巻上げた。
【0039】この巻取りの際、巻厚比に応じてトラバー
ス速度を漸増・漸減させるというトラバース速度制御
は、予めコンピュータに入力しておいた巻厚とトラバー
ス速度との制御データにより、トラバースモータ用イン
バータの周波数を連続的に増減変化させるという方法に
より行った。
【0040】巻始めのトラバース速度を2150cpm 、
トラバース速度の最大値を2795cpm とし、トラバー
ス速度の増減は表1及び図1に示すとおりで行った。
【0041】なお、このトラバース速度には、リボン巻
き回避のため、常時、3.0秒周期、±2%の揺動をか
けて行った。
【0042】また、比較として、上記同様にリボン巻き
防止の揺動をかけ綾角一定法で巻上げた。
【0043】各々の条件下で巻取った満巻ドラム状パッ
ケージの巻き形状を、バルジ率、サドルの高さ、及び端
面の局部的凹凸の有無でもって評価し、その結果を表2
に示した。また、得られたパッケージの代表的な物につ
いて、そのフォームを図2(1) 〜(3) に示した。
【0044】バルジ率は、図2(3) に示すように巻始め
のドラム幅(a)、最大ドラム幅(b)を計測し、
[(b−a)/a]×100(%)で算出した値であ
る。また、サドルの高さ(Sh)は、ドラム表層端部に存
在する鞍状の山(サドル)の高さを測定した値である。
【0045】また、得られたドラム状パッケージから、
糸条をドラム端部から第一解舒ガイドまでの解舒距離3
0cm、解舒速度1000m/分の条件で解舒する際の糸条
張力を第1解舒ガイドから20cmの位置で測定し、巻厚
70mmの層、巻厚35mmの層および巻厚5mmの層から解
舒する糸条の張力変動幅でもって表した。さらに、65
0m/分で解舒した際の輪抜け発生割合を100ドラムに
ついて調べた。
【0046】
【表1】
【表2】 表1、2の結果から、トラバース速度を増減変化させる
ことによって、トラバース速度一定の従来法に比し、バ
ルジ及びサドルを低減させることができた。なかでも、
本発明で特定した増減変化条件をとる実施例1、2の場
合は、バルジが著しく小さく、しかも、ドラム端面に局
部的な凹凸がなく、全体的にきれいなパッケージフォー
ムの物が得られた。さらに、解舒張力変動が、内層、中
層、表層のどの層でも小さく、解舒時の輪抜けもほぼ完
全に抑えることができた。
【0047】これに対し、比較例1、2のように本発明
で特定した増減変化条件を外れる場合にはドラム端面に
局部的な凹凸が形成され、また、凹凸部にて全糸落ちや
単糸落ちがみられた。
【0048】また、比較例3、4のようにトラバース速
度を一定で巻上げた場合は、トラバース速度を上げると
バルジは若干減少するが、逆にサドル量が増加し根本的
なパッケージフォームの改善とはならず、また解舒時の
張力変動幅が大きく輪抜けの発生が多かった。
【0049】
【発明の効果】トラバース速度を特定の変化条件で増減
変化させる本発明法によりドラム状パッケージを巻上げ
ると、バルジおよびサドルの生成をともに十分に小さく
抑えることができ、しかも端面に局部的な凹凸がなく、
全体的に良好なパッケージフォームのドラム状パッケー
ジを、安定して得ることができる。
【0050】そして、パッケージの取扱い時に糸条が損
傷を受け難くなり、取扱い性が向上する。さらに、ドラ
ム状パッケージから糸条を解舒する際の、解舒張力変動
を低く抑えることができ、また、解舒時の輪抜け発生が
著しく低くなる。従って、高次加工性を悪化させること
なく解舒速度を高速化することも可能となるし、解舒時
の糸切れを改善することもできる。そして、得られる高
次加工品の品位向上も可能となる。
【0051】また、本発明法は、トラバース速度を漸
増、漸減させるという手段により行うので、得られるパ
ッケージに不連続的な無理がかからず、巻崩れのような
他のトラブルを引起さずに優れたパッケージフォームと
することができ、工業的に実施する上で優れた方法であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラバース速度を増減変化させてドラム状パッ
ケージを巻上げる場合の、巻厚比に対するトラバース速
度比(R)の変化曲線を例示する図である。
【図2】(1) 、(2) 及び (3)は、本発明法によって得ら
れたドラム状パッケージ、本発明で特定した条件を外れ
るトラバース速度増減変化により得られたドラム状パッ
ケージ、及び、トラバース速度一定の従来法によって得
られるドラム状パッケージをそれぞれ例示するパッケー
ジ縦断面図である。
【符号の説明】
1:ボビン、 2:糸層、 S:サドル、 Sh :サド
ルの高さ、 B:バルジ、 a:巻始めのドラム幅、
b:最大ドラム幅、 t:端面における局部的な凸部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸条をドラムパッケージに巻上げる際
    のトラバース速度(T)が、巻始めから巻終りまで、巻
    厚に応じて漸増及び漸減し、かつ、下記式(1) 〜(4) を
    全て満足して変化することを特徴とするドラムパッケー
    ジへの糸条巻上げ方法。 0.1≦χ≦0.8 ・・(1) (0.45χ+1)×(−0.1 χ+0.98)≦T0.05/T0
    (0.45χ+1)×(0.1χ+1.02) ・・(2) (0.75χ+1)×(−0.1 χ+0.98)≦T0.15/T0
    (0.75χ+1)×(0.1χ+1.02) ・・(3) (0.95χ+1)×(−0.1 χ+0.98)≦T0.30/T0
    (0.95χ+1)×(0.1χ+1.02) ・・(4) (ただし、χは[(T0.45−T0 )/T0 ]により算出
    される値であり、また、T0 、T0.05、T0.15、T0.30
    及びT0.45は、それぞれ、巻始め時、巻厚比が0.0
    5、0.15、0.30及び0.45の時のトラバース
    速度(T)であり、さらにまた、巻厚比は、巻厚/満巻
    ドラム巻厚による値である。)
  2. 【請求項2】 前記トラバース速度(T)が下記式
    (5) 〜(7) を全て満足して変化することを特徴とする請
    求項1記載のドラムパッケージへの糸条巻上げ方法。 (0.95χ+1)×(−0.1 χ+0.96)≦T0.60/T0
    (0.95χ+1)×(0.1χ+1.04) ・・(5) (0.72χ+1)×(−0.1 χ+0.96)≦T0.80/T0
    (0.72χ+1)×(0.1χ+1.04) ・・(6) (0.33χ+1)×(−0.1 χ+0.96)≦T0.95/T0
    (0.33χ+1)×(0.1χ+1.04) ・・(7) (ただし、χは[(T0.45−T0 )/T0 ]により算出
    される値であり、また、T0.45、T0.60、T0.80及びT
    0.95は、それぞれ、巻厚比が0.45、0.60、0.
    80及び0.95の時のトラバース速度(T)であり、
    さらにまた、巻厚比は、巻厚/満巻ドラム巻厚による値
    である。)
  3. 【請求項3】 前記糸条がポリアミドフィラメント糸
    であり、かつ、糸条巻上げの速度が3000m/分以上
    であることを特徴とする請求項1記載のドラムパッケー
    ジへの糸条巻上げ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002275729A (ja) * 2001-03-22 2002-09-25 Toyobo Co Ltd 高密度織物用ポリアミドマルチフィラメントパッケージ
WO2003040011A1 (fr) * 2001-11-06 2003-05-15 Asahi Kasei Fibers Corporation Paquet de fibre de polyester composite

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