JPH0530498U - 扇風機の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 時間の経過とともに回転数が変化する変動風
を生成できる扇風機において、自然な変動感を有した平
均風速の異なる変動風を数多く生成することを目的とす
る。 【構成】 制御パターンを記憶する回転数制御部３の記
憶容量を増やすことにより、モータの回転数切換段数の
うち３以上のＮ段の回転数で形成する従来のパターン数
ｎ通りに加え、（Ｎ＋１）段以上の回転数で形成するパ
ターンを記憶することにより、平均風速の異なる変動風
の個数を（ｎ−１）通り以上に増加することができ、室
内環境に合わせた細かな風量制御が可能となり、さらに
この変動風により快適性を向上することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、変動感に富む風を数多く提供することのできる扇風機の制御装置に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、快適性を向上する扇風機を実現するため、回転数を時系列的に変化させ る制御パターンを用いて変動風を生成する扇風機の制御装置が使用されている。

【０００３】 以下従来の扇風機の制御装置について図２および図３を参照しながら説明する 。図２において巻線切換によって回転数が変化するモータ１は、回転数切換部２ の半導体スイッチ２ａ〜２ｅによって所定の巻線が選択され回転数が定まる。回 転数制御部３は電源同期発生回路３ａとマイクロコンピュータ３ｂより構成され 、その電源は電源回路４から供給される。

【０００４】 上記構成において、変動風を生成するときには、電源同期信号発生回路３ａを もとにマイクロコンピュータ３ｂが時間を管理するとともに、マイクロコンピュ ータ３ｂ自身の記憶している時間および回転数から成る制御パターンを刻々参照 して、回転数切換部２を駆動することによっておこなう。

【０００５】 以下に実際の動作を図３を用いて説明すると、モータ１の回転数切換段数が５ 段階（Ｒ１〜Ｒ５）として、制御部３の記憶する制御パターンは前記モータ１の 切換段数のうち中央寄りの３段を用いて変動風を生成しているが、この場合平均 風速の異なる制御パターンの種類は３通りとなる。このように生成された変動風 はそれぞれモータ１の回転数Ｒ２，Ｒ３，Ｒ４で生じる風速がほぼ平均風速に近 く、この平均風速を中心として強弱に変動するものであった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】 しかし上記従来の構成では、平均風速の異なる制御パターンの種類が少ないた め、部屋の温度や湿度に応じてその強さをきめ細かく制御できないという課題を 有していた。

【０００７】 本考案は上記課題を解決するもので、快適性を増すような変動感を有した平均 風速の異なる変動風を数多く生成できる扇風機の制御装置を提供することを目的 とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、回転数を段階的に切換の可能なモータと 、このモータの回転数を切換える回転数切換部と、所定時間内おいて時系列的に 回転数が変化する制御パターンで前記回転数切換部を駆動する回転数制御部を備 え、この回転数制御部で前記モータの３以上のＮ段階の回転数で形成する制御パ ターンと（Ｎ＋１）段階以上の回転数で形成する制御パターンの両方を生成する 構成としたものである。

【０００９】

【作用】

本考案は上記した構成により、モータ回転数切換段数を５段としたとき、モー タ切換段数３段使用の場合は平均風速の異なる制御パターンの種類は３通りとな り、またそれらの平均風速はモータ回転数の２〜４段目より生ずる風速とほぼ等 しいのに対し、モータ切換段数４段使用の場合は平均風速の異なる制御パターン の種類は２通りとなり、その平均風速は隣り合う２段のモータ回転数のほぼ中間 の回転数より生ずる風速となるため、両方を加えると平均風速の異なる制御パタ ーンの種類を５通りに増やすことができる。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説明する。

【００１１】 本実施例は従来例を示す図２と比較して、回転数制御部３内のマイクロコンピ ュータ３ｂの記憶部に記憶する制御パターンが異なる。その他の構成は従来例と 同一のため説明を省略する。

【００１２】 以上のように構成された扇風機の回転数制御部３は、従来例の図３に示す制御 パターンに加えて、図１に示す制御パターンをその記憶部に記憶している。図１ において、モータ１の回転数切換段数を５段階（Ｒ１〜Ｒ５）として、モータ１ の切換段数のうち４段を用いて生成できる平均風速の異なる制御パターンの種類 は２種類であり、平均風速の異なる変動風は、従来のものと合わせて全部で５種 類生成できることになる。

【００１３】 一般にはモータ１の回転数のうちＮ段で生成できる制御パターン数をｎとした とき、（Ｎ＋１）段を用いると平均風速の異なる制御パターンが（ｎ−１）通り 生成できる。なおＮを３以上とすることにより自然の風に近い変動感を有する風 になり、この制御パターンの変化のパワースペクトルが周波数に逆比例するよう に選ぶとこの変動感の自然らしさが増加する。

【００１４】 また、Ｎ段で生成する制御パターンに加えるパターンを特に（Ｎ＋１）段で生 成する必要はなく、これ以上でも目的を達成することができる。

【００１５】

【考案の効果】

以上の実施例から明らかなように、本考案によればモータの回転数切換段数の うち４段以上を使用する制御パターンを追加することにより、使用環境に合わせ た細かな風速制御が可能となり、また追加される制御パターンがモータの回転数 切換段数のうち４段以上の回転数で生成されるため、風の変動に違和感がなく、 この変動風により快適性をさらに増大させることができる効果のある扇風機の制 御装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における扇風機の制御装置の
制御パターン図

【図２】同扇風機の制御装置の回路構成図

【図３】従来の扇風機の制御装置の制御パターン図

【符号の説明】

１ モータ ２ 回転数切換部 ３ 回転数制御部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】回転数を段階的に切換の可能なモータと、
   このモータの回転数を切換える回転数切換部と、所定時
   間内おいて時系列的に回転数が変化する制御パターンで
   前記回転数切換部を駆動する回転数制御部を備え、この
   回転数制御部により、前記モータの３以上のＮ段階の回
   転数で形成する制御パターンと（Ｎ＋１）段階以上の回
   転数で形成する制御パターンの両方を生成する扇風機の
   制御装置。