JPH05284924A - 加工大豆粉末入り麺類 - Google Patents

加工大豆粉末入り麺類

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JPH05284924A
JPH05284924A JP4135528A JP13552892A JPH05284924A JP H05284924 A JPH05284924 A JP H05284924A JP 4135528 A JP4135528 A JP 4135528A JP 13552892 A JP13552892 A JP 13552892A JP H05284924 A JPH05284924 A JP H05284924A
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noodles
flour
noodle
chinese
freezing
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JP4135528A
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Satoshi Arai
聡 新居
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Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 中華麺に使用されるかんすいや、うどん等に
使用される食塩のような高血圧症の原因とされるアルカ
リ塩類を使用しなくても、これらの麺と同等以上の風味
と食感を有し、かつ、冷凍ゆでうどん・そば等の冷凍手
段や冷凍保存経過日数による冷凍劣化が少なく長期の保
存に耐えうる新規な麺類を提供する。 〔構成〕 全脂大豆粉、及び、無蒸煮醗酵大豆ペースト
の何れか一方、又は、その両方を、総量で0.1〜5重
量%の割合で麺類に含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中華麺に使用されるか
んすいや、うどん等に使用される食塩のような高血圧症
の原因とされるアルカリ塩類を使用しなくても、これら
の麺と同等以上の風味と食感を有し、かつ、冷凍ゆでう
どん・そば等の冷凍手段や冷凍保存経過日数による冷凍
劣化が少なく長期の保存に耐えうる新規な麺類に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】古来から、麺類は日本において日常米飯
に次いでよく食べられてきた。しかしながら、中華麺に
おいては、小麦粉蛋白グルテンを変質させるために、炭
酸カリウムや炭酸ナトリウム等を主成分とするかんすい
が用いられてきた。また、うどん等の麺類においても、
小麦粉蛋白グルテンに粘りをもたせ、保存性を上げるた
めに食塩が用いられてきた。一方、この中華麺に使用さ
れるかんすいが必ずしも好ましいものではないので、か
んすいの代わりに卵を使用した中華麺も製造されてき
た。また、高血圧症の原因とされる食塩の量を少なくし
て、卵をつなぎに使用したヌードルや、卵や山芋をつな
ぎに使用したそば等も製造されてきた。
【0003】また、更に、近年、市場に出まわっている
冷凍ゆでうどん等においては、冷凍手段や冷凍保存経過
日数によって解凍後品質に変化があり、長期間保存する
ことが困難であった。そして、このような問題を解決す
るため、種々の方法が提案されてきた。例えば、特開平
2−222661号公報には、小麦粉70−90部、馬
鈴薯澱粉10〜30部、活性グルテン0.5〜3.0
部、及び、卵白粉0.2〜0.7部の配合原料を特徴と
する冷凍ゆでうどん用生地が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の技術に立
脚して、本発明が解決しようとする第一の課題は、かん
すいや卵を使用しない中華麺、及び、食塩や卵を使用し
ないうどんやそば等の麺類を提供することであり、第二
の課題は、茹でて冷凍保存した場合に長期間にわたって
保存できる麺類を提供することであり、第三の課題は、
茹でて冷凍保存する場合に、必ずしも従来のように急速
冷凍しないで、緩慢冷凍するだけでも、充分に冷凍保存
できる麺類を提供することである。更に、付加的に第四
の課題として、従来は麺類に使用されなかったグルテン
含有量の低い小麦粉を、麺類に使用できるようにするこ
とも挙げることもできる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述の課題
を解決するため、全脂大豆粉、及び、無蒸煮醗酵大豆ペ
ーストの何れか一方、又は、その両方を、総量で0.1
〜5重量%含有する麺類を提供する。
【0006】本発明でいう全脂大豆粉とは、水蒸気を用
いて大豆特有の臭いの原因となるリポオキシゲナーゼを
失活させるとともに、消化率を約96%以上に高めなが
ら、大豆中の蛋白、脂肪、ビタミンE、レシチン、サポ
ニン等の有効成分を自然のままに残して粉末化したもの
を主成分とし、これにセルロース・パウダーを添加した
ものである。
【0007】本発明でいう無蒸煮醗酵大豆ペーストと
は、特開平2−190161号公報に開示された方法、
すなわち、常温以下で、1/2から1/8程度に粗砕し
た大豆を、密閉容器に入れ、3〜20分間1kg/cm
以下の水蒸気を作用させた後、急激に大気圧以下の密
閉容器外に排出して膨化させ、それを粉末にしたものに
80〜90℃の熱湯を散布し、麹と食塩を添加して醗酵
させるという方法で得られたものである。
【0008】本発明に係わる麺類に添加される全脂大豆
粉、及び、無蒸煮醗酵大豆ペーストは、その何れか一方
でもよく、又は、その両方でもよい。また、その両者の
総含有量は、0.1〜5重量%であることが必要であ
る。0.1重量%未満であると、充分な効果が現れず、
また、5重量%を超えると、大豆臭が感知されて好まし
くない。
【0009】本発明に係わる麺類とは、種類別には、中
華麺、うどん、冷麦、そうめん、そば、スパゲティ等を
含み、形態別には、それらの生麺、乾麺、ゆで麺、イン
スタント麺、冷凍包装ゆで麺等を含む。また、本発明に
係わる麺類は、原料として、単に通常の麺用の小麦粉を
使用するものだけではなく、通常の麺用小麦粉よりグル
テン含有量の少ない小麦粉を、単独で、又は、通常の麺
用小麦粉と混合して使用するものであってもよいし、更
に、これらに、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉等を混合して
使用するものであってもよい。
【0010】
【作用】全脂大豆粉、及び、無蒸煮醗酵大豆ペーストの
何れか一方、又は、その両方を混合するたとによって、
何故、かんすいや食塩に代わる効果を与え、保存性を高
めるのか詳細は不明であるが、一応、次のような作用が
関与するものと考えられる。即ち、全脂大豆粉、及び、
無蒸煮醗酵大豆ペーストは、何れも、主原料である小麦
粉、及び、水分との親和性が高く、かつ、油脂、レシチ
ン、ビタミンEが含まれているため、先ず、第一に、中
華麺においては、全脂大豆粉、及び、無蒸煮醗酵大豆ペ
ーストの添加によって、かんすいの添加によって変成さ
れたグルテンと、物理化学的に同様な組織特性を与える
ものと考えられる。そして、特に、無蒸煮醗酵大豆ペー
ストは、中華麺独特の食感や風味を与えるために効果が
あるものと考えられる。また、その他の麺類において
は、全脂大豆粉等の添加によって、食塩によって変成さ
れたグルテンと、物理化学的に同様な組織特性を与える
ものと考えられる。
【0011】第二に、全脂大豆粉、及び、無蒸煮醗酵大
豆ペーストに含まれている油脂が、麺内部の組織特性に
影響を与えるだけでなく、麺の表面に滑らかさを与える
ことにも寄与しているものと考えられる。第三に、全脂
大豆粉、及び、無蒸煮醗酵大豆ペーストに含まれている
ビタミンEが麺の老化防止に寄与しているものと考えら
れる。更に、第四に、全脂大豆粉、及び、無蒸煮醗酵大
豆ペーストは、何れも水に対する親和性が高いことか
ら、ゆで麺を緩慢冷凍した場合でも、保持している水の
流離速度が遅いので、大きな氷の結晶が析出しないた
め、急速冷凍しなくても、冷凍ゆで麺の長期保存が可能
になるものと考えられる。
【0012】
【実施例】
〔実施例1〕中華麺 中華麺用小麦粉90部、馬鈴薯澱粉8部、α化澱粉0.
5部からなる麺用粉に対して、全脂大豆粉1部と無蒸煮
醗酵大豆ペースト0.5部を加えて常法により中華麺
(以下「麺1」という)を製造した。また、同一組成の
麺用粉に対して、かんすい1部を加えて同一条件で中華
麺(以下「麺2」という)を製造した。また、同一組成
の麺用粉に対して、全卵粉1部を加えて同一条件で中華
麺(以下「麺3」という)を製造した。更に、同一組成
の麺用粉に何も加えずに同一条件で中華麺(以下「麺
4」という)を製造した。これらの麺1〜4を同一条件
で茹でて調理し、一部を試食した。その結果は表1の通
りであった。
【表1】
【0013】表1にみられるように、本発明に係わる麺
1は、かんすいや卵等を使用していないにも係わらず、
これらを使用していない麺4よりも卓越した食感を有し
ており、従来のかんすいを使用した麺2、及び、従来の
卵を使用した麺3と比較しても、これらと同等以上の食
感を有している。また、本発明に係わる麺1は汁の乗り
がよく、その点においても優れた特性を有している。
【0014】〔実施例2〕うどん うどん用小麦粉70部、加工澱粉30部からなるうどん
用粉に対して、全脂大豆粉0.2部と無蒸煮醗酵大豆ペ
ースト0.3部を加えて常法によりうどん「麺5」を製
造した。また、同一組成の麺用粉に対して、食塩2部を
加えて同一条件でうどん(以下「麺6」という)を製造
した。更に、同一組成の麺用粉に何も加えずに同一条件
でうどん(以下「麺7」という)を製造した。これらの
麺5〜7を同一条件で茹でて調理し、一部を試食した。
その結果は表2の通りであった。
【表2】
【0015】表2にみられるように、本発明に係わる麺
5は、食塩を使用していないにもかかわらず、食塩を使
用していない麺7よりも卓越した食感を有しており、従
来の食塩を使用した麺6と比較しても、それと同等以上
の食感を有している。
【0016】〔実施例3〕そば そば粉78部、つなぎ用小麦粉20部、α化でんぷん2
部からなるそば用粉に対して、全脂大豆粉0.2部と無
蒸煮醗酵大豆ペースト0.3部を加えて常法によりそば
「麺8」を製造した。また、同一組成のそば用粉に何も
加えずに同一条件でそば(以下「麺9」という)を製造
した。これらの麺7、8を同一条件で茹でて調理し、一
部を試食した。その結果は表3の通りであった。
【表3】
【0017】表3にみられるように、本発明に係わる麺
8は、そばの弾力性、歯ごたえが出て、かつ、そば粉の
欠点であるぼそつきが改善された。
【0018】〔実施例4〕急速冷凍比較試験 前述の麺1〜9の一部を茹でた直後、それぞれ、10個
づつトレーに入れ包装した後、−30℃で10分間かけ
て急速冷凍してから−20℃の冷蔵庫に入れ(以下、そ
れぞれ「麺11〜19」という)保管した。そして、冷
凍保存開始後7日経過後、一部を取り出して、加熱解凍
して試食した結果は表4の通りであった
【表4】
【0019】表4にみられるように、本発明に係わる麺
1、5、8の急速冷凍品(11、15、18)は、何れ
も、優れた品質を有していた。
【0020】〔実施例5〕緩慢冷凍保存試験 前述の麺1〜9の他の一部を茹でた直後、それぞれ、1
0個づつトレーに入れ包装した後、急速冷凍することな
く、そのまま、−20℃の冷蔵庫に入れ(以下、それぞ
れ「麺21〜29」という)保管した。冷凍保存開始後
4日、7日、14日、30日経過後、一部を取り出し
て、加熱解凍して試食した結果は表5の通りであった
【表5】
【0021】表5にみられるように、本発明に係わる麺
1、5、8の緩慢冷凍品(21、25、28)は、何れ
も、緩慢冷凍後30日経過しても、冷凍劣化がなかっ
た。
【0022】〔実施例6〕他澱粉の混入試験 グルテン含有量の少ない小麦粉100部からなる麺用粉
に、全脂大豆粉1部と無蒸煮醗酵大豆ペースト0.5部
を加えて常法により中華麺(以下「麺31」という)を
製造して、茹でて料理し試食した。その結果、グルテン
含有量の多い中華麺粉と同等の弾力性、歯ごたえ、麺肌
を有する中華麺を作ることができた。
【0023】〔実施例7〕スパゲティ 全脂大豆粉0.2部と無蒸煮醗酵大豆ペースト0.3部
を加えて常法によりスパゲティ(以下「麺32」とい
う)を製造して料理して試食した。その結果、ポクポク
感が少なくなり、マイルドな風味に変化した。
【0024】
【発明の効果】本発明に係わる加工大豆粉末入り麺類
は、前述のような構成と作用を有するので、単に、かん
すいや卵を使用しない中華麺、及び、食塩や卵を使用し
ないうどんやそば等の麺類を提供するだけではなく、茹
でて冷凍保存する場合に、必ずしも従来のように急速冷
凍しないで、緩慢凍結するだけでも、充分に長期間にわ
たって冷凍保存できる麺類を提供し、更に、従来は麺類
に使用されなかったグルテン含有量の低い小麦粉を、麺
類に使用できるようにする等の効果をもたらすことがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全脂大豆粉、及び、無蒸煮醗酵大豆ペー
    ストの何れか一方、又は、その両方を、総量で0.1〜
    5重量%含有する麺類
JP4135528A 1992-04-10 1992-04-10 加工大豆粉末入り麺類 Pending JPH05284924A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4135528A JPH05284924A (ja) 1992-04-10 1992-04-10 加工大豆粉末入り麺類

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JP4135528A JPH05284924A (ja) 1992-04-10 1992-04-10 加工大豆粉末入り麺類

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JPH05284924A true JPH05284924A (ja) 1993-11-02

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JP4135528A Pending JPH05284924A (ja) 1992-04-10 1992-04-10 加工大豆粉末入り麺類

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JP (1) JPH05284924A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009113655A1 (ja) * 2008-03-13 2009-09-17 日清オイリオグループ株式会社 全脂大豆粉含有組成物、及び卵代替組成物
CN103947963A (zh) * 2014-05-16 2014-07-30 山东万得福实业集团有限公司 一种用于生干面面制品的大豆粉的生产工艺
JP2014236670A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 テーブルマーク株式会社 冷凍麺の保存安定性を向上する方法

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JPWO2009113655A1 (ja) * 2008-03-13 2011-07-21 日清オイリオグループ株式会社 全脂大豆粉含有組成物、及び卵代替組成物
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