JPH05278902A - 紙葉類分離給送装置 - Google Patents

紙葉類分離給送装置

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Publication number
JPH05278902A
JPH05278902A JP8239392A JP8239392A JPH05278902A JP H05278902 A JPH05278902 A JP H05278902A JP 8239392 A JP8239392 A JP 8239392A JP 8239392 A JP8239392 A JP 8239392A JP H05278902 A JPH05278902 A JP H05278902A
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JP
Japan
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paper sheet
sheet
roller
fed
paper
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Pending
Application number
JP8239392A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Motoi
信広 本井
Hiroshi Yokogawa
博 横川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05278902A publication Critical patent/JPH05278902A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重送,斜行あるいは横ズレした状態で繰り出
された紙葉が、そのままの状態で次の処理系へ給送され
ることを防止する。 【構成】 繰り出される紙葉4の後端がフィードローラ
8から離れる前に、該紙葉4が重送あるいは斜行してい
るか検出する光学センサ30a,31aおよび30b,
31bと、この紙葉4が横ズレしているか検出する圧力
センサ32を具備する。そして、繰り出された紙葉4が
重送,斜行あるいは横ズレのうち最低1つでも発生して
いると判断すると、この紙葉4をフィードローラ8およ
びピックアップローラ5により一度収納部1へ戻し、再
度繰り出し動作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動入出金機あるいは光
学読取機等に組み込まれ、堆積状態で収納されている紙
幣,原稿あるは用紙等の紙葉類を、複数種のローラの協
動により分離して繰り出す紙葉類分離給送装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のこの種の紙葉類分離給送
装置を示す斜視図、図12は図11の要部側面図、図1
3は従来の紙葉類分離給送装置における制御タイムチャ
ートで、図において、101は収納部であり、前端部に
水平方向に延在するガイド板部102を有しているとと
もに、底部に上下方向に移動可能なステージ103を有
している。
【0003】104はステージ103に堆積した状態で
収納部101に収納された紙葉である。105はピック
アップローラで、外周の一部に紙葉104に対しその繰
り出し,搬送のために充分な摩擦力を有した高摩擦部材
106を有している。このピックアップローラ105は
シャフト107に所定の間隔で2個固定されていて、前
記紙葉104上に配置されている。ここで、前記ステー
ジ103はスプリングやモータ等による図示しない駆動
機構によって上方に押されており、これによりステージ
103が上昇して、該ステージ103上に堆積した紙葉
104の最上位の一枚がピックアップローラ105に圧
接される。
【0004】108はフィードローラで、前記ピックア
ップローラ105と同様に外周の一部に紙葉104に対
しその繰り出し,搬送のために充分な摩擦力を有した高
摩擦部材109を有しており、また円周方向全域にわた
るリング状の溝110が2本並設されている。このフィ
ードローラ108は、前記シャフト107と平行に設け
られたシャフト111に2個所定の間隔で固定されてお
り、前記ガイド板部102上に位置している。
【0005】前記シャフト107,111は収納部10
1の左右両側に設けられたサイドガイドフレーム101
a(図11において、手前側のサイドガイドフレームは
図示していない)に回転自在に取り付けられている。1
12は前記フィードローラ108と対向配置された分離
ローラで、円周方向全域にわたるリング状の溝113を
1本有している。この分離ローラ112は前記ガイド板
部102の下側に位置する保持ブロック114に回転可
能に保持され、前記シャフト107,111と平行なシ
ャフト115に前記フィードローラ108と同間隔とな
るように取り付けられており、ガイド板部102に設け
られた透孔から外周一部がガイド板部102の上面側に
突出してフィードローラ108と互いの溝110,11
3により僅かに噛み合っている。
【0006】前記分離ローラ112とシャフト115と
の間には図示しないワンウエイクラッチが設けられてい
て、図示しないモータ等により分離ローラ112が矢印
aで示す紙葉104を収納部101側へ戻すのみに回転
するようにしてある。また、分離ローラ112の紙葉1
04に対する摩擦力はフィードローラ108の高摩擦部
材109の紙葉104に対する摩擦力より小さく設定さ
れている。
【0007】116と117は前記シャフト107と1
11の一端にそれぞれ取り付けられたプーリ、118は
前記プーリ116と117にかけられたベルト、119
はピックアップローラ105とフィードローラ108を
駆動するための直流サーボモータ(以下モータと記
す)、120はモータ119の回転軸に取り付けられた
ウォームギア、121は前記シャフト111の一端に取
り付けられ、ウォームギア120と噛み合うウォームホ
イルである。
【0008】前記モータ119はエンコーダを内蔵して
おり、両方向に一定な速度で回転するように制御してお
り、該モータ119を矢印bの方向に回転させると、そ
の回転力がウォームギア120,ウォームホイル121
を介してシャフト107に伝達され、シャフト107か
らプーリ116,ベルト118,プーリ117を介して
シャフト111に伝達され、これにより、それぞれシャ
フト107,111と一体にピックアップローラ105
とフィードローラ108が矢印cで示したように同方
向、つまり前記紙葉104を収納部101から繰り出す
方向に同速度で回転するようになっている。
【0009】前記モータ119を矢印bと逆方向に回転
させると、前述と同様にピックアップローラ105とフ
ィードローラ108に回転力が伝達され、ピックアップ
ローラ105とフィードローラ108が矢印bと逆方
向、つまり紙葉104を収納部101へ戻す方向に同速
度で回転するようになっている。なお、前記ウォームギ
ア120とウォームホイル121との減速比は1/10
以下に設定されており、ウォームホイル121からの回
転力はモータ119に伝わらない構造になっている。
【0010】122,123は紙葉104の搬送経路に
設けられた1対の光学センサで、この光学センサ12
2,123は、指定枚数の紙葉104の繰り出しが完了
してピックアップローラ105とフィードローラ108
を駆動するモータ119の駆動を停止させる際、最終紙
葉104の後端がフィードローラ108と分離ローラ1
12との間から抜けて、紙葉104とフィードローラ1
08が接しなくなってからモータ119の駆動を停止さ
せるために、フィードローラ108と分離ローラ112
が噛み合っている箇所の近傍で、かつこの噛み合い箇所
から紙葉104の搬送方向にずれた位置で紙葉104の
後端の通過を検出できるように設けられている。
【0011】上述した従来の構成における作用を図13
のタイムチャートを用いて説明する。なお、この図13
はモータ119のON,OFFのタイミングと、光学セ
ンサ122,123の出力の変化のタイミングの関係を
示すタイムチャートである。 S1:図10に示したようにステージ103上の最上位
の紙葉104がピックアップローラ105に圧接された
状態において、指定枚数の紙葉を分離する場合、図示し
ない制御部からの信号によりモータ119が矢印b方向
に回転すると、その回転力が前述したようにウォームギ
ア120,ウォームホイル121およびベルト118を
介してそれぞれプーリ116,117に伝達され、これ
によりシャフト107,111と一体にピックアップロ
ーラ105とフィードローラ108が矢印c方向に回転
する。
【0012】また、このとき分離ローラ112も図示し
ないモータ等により矢印a方向に回転する。そこで前記
最上位の紙葉104はピックアップローラ105が回転
すると、その外周部に設けられている高摩擦部材106
との摩擦力により前方へと送り出されて行き、その先端
部がフィードローラ108と分離ローラ112との間に
挟み込まれ、更にフィードローラ108の回転によりそ
の外周部に設けられている高摩擦部材109との摩擦力
により矢印d方向の送り力を受ける。
【0013】このとき、同時に紙葉104には矢印a方
向に回転している分離ローラ112により収納部101
側へ押し戻す力が加えられるが、この分離ローラ112
の紙葉104に対する摩擦力は、前記高摩擦部材109
の紙葉104に対する摩擦力よりも小さいので、紙葉1
04はフィードローラ108の回転に伴いガイド板部1
02に沿って矢印d方向に送られて行く。
【0014】ところで、前記ピックアップローラ105
の回転により送り出される紙葉104は最上位のものだ
けに限らず、種々の要因により紙葉104同士が密着し
て、最上位の紙葉104とともにその下の紙葉104が
重なり合った状態で複数枚送り出されていくことがあ
る。この場合、分離ローラ112がフィードローラ10
8と僅かに噛み合っていること、および分離ローラ11
2が常に矢印a方向、つまり収納部101へ紙葉104
を押し戻す方向に回転していることから、最上位以外の
紙葉104は分離ローラ112によって止められ、最上
位、つまりフィードローラ108と直接接触する紙葉1
04のみが矢印d方向に送られる。
【0015】従って、紙葉104は収納部101から1
枚ずつ分離して給送されることになり、給送された紙葉
104は図示しないローラ,ベルト等からなる搬送路に
より次の処理系へとさらに搬送されて行く。 上述した動作は指定枚数の紙葉104が繰り出されるま
で繰り返し行われる。S2:指定枚数の紙葉104が分
離,給送され、その最終紙葉104の終端、つまり紙葉
104の収納部101側の端部がフィードローラ108
と分離ローラ112との噛み合った箇所を通過したこと
を、光学センサ122,123が紙葉104の後端の通
過を検出したことで図示しない制御手段が認識すると、
モータ119に矢印bと逆方向に回転するように電流を
流し、モータ119が停止するまで逆転制動をかける。
なお、このモータ119の制動時、モータ119の図示
しない端子を短絡させることにより逆起電力を発生させ
てブレーキをかけてもよい。
【0016】また、光学センサ122,123をフィー
ドローラ108と分離ローラ112が対向して噛み合っ
ている箇所から紙葉104の搬送方向の長さLの位置に
設けておき、フィードローラ108と分離ローラ112
が噛み合っている箇所を最終紙葉が通過したことの認識
は、紙葉の搬送方向前端を上記位置に設けた光学センサ
122,123で検出したことで行い、紙葉104の前
端を光学センサ122,123で検出した時点でモータ
119に制動をかけるようにしてもよい。
【0017】ここで、フィードローラ108とピックア
ップローラ105,シャフト111,シャフト107お
よびプーリ116,117は慣性モーメントを持ってい
るため、ウォームホイル121を介してウォームギア1
20に矢印b方向の慣性力を伝達するが、ウォームギア
120とウォームホイル121とのギヤ比を前記したよ
うに設定しておくことにより、ウォームホイル121か
らウォームギア120には回転力が伝達しないようにな
っているため、ウォームギア120とモータ119の回
転軸の慣性モーメントによる矢印b方向の慣性力しか発
生しないため、短時間に停止することが可能である。
【0018】S3:指定枚数の紙葉104の分離,給送
が停止した際に、最終紙葉の繰り出し動作につられてそ
の次の紙葉104が繰り出されて、この紙葉104がフ
ィードローラ108と分離ローラ112との間に挟み込
まれた状態となることがある。このように、次に分離,
給送すべき紙葉104がフィードローラ108と分離ロ
ーラ112との間に挟み込まれていると、該紙葉104
を分離,給送する際に支障をきたしたり、フィードロー
ラ108と分離ローラ112の間に紙葉104が挟み込
まれた状態で長時間放置させることにより該紙葉104
にしわ,カール等が発生し、後続する処理系で支障をき
たすため、フィードローラ108と分離ローラ112の
間に挟み込まれた該紙葉104を収納部101まで戻す
必要がある。
【0019】前述したように、フィードローラ108と
分離ローラ112の間に挟み込まれた紙葉104を収納
部101へ戻すため、モータ119を矢印bと逆方向に
回転させると、前述したようにその回転力がウォームギ
ア120,ウォームホイル121を介してシャフト10
7に伝達され、シャフト107からプーリ116,ベル
ト118,プーリ117を介してシャフト111に伝達
され、これにより、それぞれシャフト107,111と
一体にピックアップローラ105とフィードローラ10
8が矢印cで示した方向と逆方向、つまり紙葉104を
収納部101へ押し戻す方向へ回転し、前記フィードロ
ーラ108と分離ローラ112の間に挟み込まれた紙葉
104は、フィードローラ108の外周部に設けられて
いる高摩擦部材109との摩擦力と、ピックアップロー
ラ105の外周部に設けられている高摩擦部材106と
の摩擦力により収納部101まで戻される。
【0020】前記紙葉104が収納部101まで戻され
ると、モータ119の回転は停止し、これにより、フィ
ードローラ108とピックアップローラ105の回転が
停止し、一連の分離,給送処理は終了する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の紙葉類分離給送装置であると、以下のような問
題点を有する。すなわち、分離ローラ112が備えられ
ていても、ピックアップローラ105とフィードローラ
108により繰り出される紙葉104が重送(2枚以上
重なって送られる状態)してしまうことがあり、このよ
うに繰り出された紙葉104が重送していたり、また、
ピックアップローラ105とフィードローラ108によ
り繰り出される紙葉104が斜行(斜めになって送られ
る状態)していると、搬送中にジャムが発生する原因と
なる。しかしながら、上記した従来の紙葉類分離給送装
置であると、繰り出される紙葉104が重送やスキュー
している状態であるか否かに関係なく次の処理系に給送
してしまうので、重送や斜行した状態の紙葉104を搬
送することで搬送中にジャムが発生して、紙葉類の繰り
出し動作が停止したり、紙葉類分離給送装置を内蔵した
各種機器における処理も停止するという問題がある。
【0022】ここで、図14は紙葉の重送や斜行と紙葉
搬送中のジャムの発生の因果関係を示す説明図である。
図14(a)は次の処理系における搬送路の側面図で、
1枚の紙葉104の厚みをt、搬送路の紙葉104の厚
み方向の間隔をt0とすると、t<t0の関係が成り立
っており、1枚の紙葉104は搬送路を通過することが
できる。しかしながら、紙葉104が重送すると、重送
状態の紙葉104の厚みがt1で、t0<t1となって
いる場合には、この重送した紙葉104は搬送路を通過
することができずにジャムが発生してしまう。
【0023】図14(b)は次の処理系における搬送路
の平面図で、紙葉104が横ズレしてその片側が紙葉類
分離給送装置のサイドガイドフレームや次の処理系の搬
送路のサイドガイドに接触している状態で該紙葉104
を搬送すると、紙葉104とサイドガイドとの接触点で
生じる摩擦力により、紙葉104の搬送方向左右ぞれぞ
れの送り量に差が生じて斜行してしまう。
【0024】また、上述したように紙葉104が横ズレ
してその片側が搬送路を形成するサイドガイドと接触し
たり、紙葉104が斜行してその片側の一部が搬送路の
サイドガイドと接触した状態で該紙葉104を搬送する
と、紙葉104とサイドガイドとの接触点で生じる摩擦
力により紙葉104はたわんで変形し、搬送時のジャム
の原因となる。
【0025】図14(c)は次の処理系における紙葉集
積部の平面図であり、搬送路を搬送される紙葉104を
紙葉集積部に集積する際、紙葉104の搬送方向先方に
位置するガイドに衝突させて集積することとなるが、紙
葉104が斜行した状態で搬送されてくると、この紙葉
104の一部だけがガイドに衝突し、紙葉104とガイ
ドとの接触点に大きな力が加わってこの部分で紙葉10
4が折れ曲がり、この紙葉104や後続する紙葉104
の集積時のジャムの原因となる。
【0026】本発明は、以上述べたように紙葉が重送や
斜行した状態で繰り出され、そのまま給送されることで
搬送中や集積時にジャムが発生して繰り出し動作や次の
処理系での処理が停止するという問題を除去するために
なされたものである。すなわち、繰り出される紙葉が重
送,斜行あるいは横ズレしているか否かを認識し、重
送,斜行あるいは横ズレしている場合は、この紙葉をこ
のまま給送することなく、繰り出し動作をやり直すこと
で、紙葉の重送,斜行あるいは横ズレを補正する。
【0027】これにより、紙葉の重送や斜行,横ズレ起
因する搬送中や集積時のジャムを防止し、紙葉類分離給
送装置やこの紙葉類分離給送装置を包括するシステム全
体の運用のノンストップ化の実現を可能とする紙葉分離
給送装置を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、紙葉を堆積して、その堆積方向に移動す
るステージを有する収納部と、収納部に堆積した紙葉の
最上位と接触し、回転することで該紙葉の収納部からの
繰り出しを行うピックアップローラと、前記ピックアッ
プローラにより繰り出された紙葉と接触し、回転するこ
とで該紙葉を次の処理系へと給送するフィードローラ
と、ピックアップローラとフィードローラを回転させる
駆動手段とを具備する紙葉類分離給送装置において、ピ
ックアップローラとフィードローラにより繰り出される
紙葉の後端がフィードローラから離れる前に、該紙葉が
重送あるいは斜行しているか否か検出する第1の検出手
段と、ピックアップローラとフィードローラにより繰り
出される紙葉の後端がフィードローラから離れる前に、
該紙葉が搬送方向左右に横ズレしているか否かを検出す
る第2の検出手段とを具備するとともに、前記第1およ
び第2の検出手段の出力から、繰り出された紙葉が重
送,斜行あるいは横ズレのうち1つでも発生していると
判断すると、ピックアップローラとフィードローラによ
り該紙葉を収納部へ戻した後、再度分離,給送する制御
手段を具備したものである。
【0029】また、斜行や横ズレした状態で繰り出され
た紙葉を一度収納部に戻してから再度繰り出す際に、斜
行や横ズレの再発生を防止するために、紙葉とピックア
ップローラとの接触圧力可変手段を具備するとともに、
第1および第2の検出手段の出力から、繰り出された紙
葉が重送,斜行あるいは横ズレのうち1つでも発生して
いると判断すると、ピックアップローラとフィードロー
ラにより該紙葉を収納部へ戻した後、前記接触圧力可変
手段を駆動して紙葉とピックアップローラとの接触圧力
を変えて再度分離,給送する制御手段を具備するものと
してもよい。
【0030】
【作用】上述した構成を有する本発明は、収納部から紙
葉を繰り出す際にこの紙葉が正常に繰り出されている
か、あるいは重送,斜行,横ズレが発生しているかを判
断する。重送,斜行,横ズレのうち1つでも発生してい
ると判断すると、この紙葉を一度収納部に戻して、再度
繰り出し動作を行う。ここで、斜行あるいは横ズレが発
生している紙葉の場合は、紙葉とピックアップローラと
の接触圧力可変手段を駆動して、ピックアップローラと
紙葉との接触圧力を最初の繰り出し時と変化させた後、
再度繰り出しを行う。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を説明する。図
1は本発明の一実施例における紙葉類分離給送装置を示
す斜視図である。図において、1は収納部であり、前端
部に水平方向に延在するガイド板部2を有しているとと
もに、底部に上下方向に移動可能なステージ3を有して
いる。
【0032】4はステージ3に堆積した状態で収納部1
に収納された紙葉である。5はピックアップローラで、
外周の一部に紙葉4に対しその繰り出し,搬送のために
充分な摩擦力を有した高摩擦部材6を有している。この
ピックアップローラ5はシャフト7に所定の間隔で2個
固定されていて、前記紙葉4上に配置されている。ここ
で、前記ステージ3はスプリングやモータ等による図示
しない駆動機構によって上方に押されており、これによ
りステージ3が上昇して、該ステージ3上に堆積した紙
葉4の最上位の一枚がピックアップローラ5に圧接され
る。
【0033】8はフィードローラで、前記ピックアップ
ローラ5と同様に外周の一部に紙葉4に対しその繰り出
し,搬送のために充分な摩擦力を有した高摩擦部材9を
有しており、また円周方向全域にわたるリング状の溝1
0が2本並設されている。このフィードローラ8は、前
記シャフト7と平行に設けられたシャフト11に2個所
定の間隔で固定されており、前記ガイド板部2上に位置
している。
【0034】このシャフト11は収納部1の左右両側に
設けられたサイドガイドフレーム1a,1b(図1にお
いて、手前側のサイドガイドフレーム1bは図示してい
ない)に回転自在に取り付けられている。12は前記フ
ィードローラ8と対向配置された分離ローラで、円周方
向全域にわたるリング状の溝13を1本有している。こ
の分離ローラ12は前記ガイド板部2の下側に位置する
保持ブロック14に回転可能に保持され、前記シャフト
7,11と平行なシャフト15に前記フィードローラ8
と同間隔となるように取り付けられており、ガイド板部
2に設けられた透孔から外周一部がガイド板部2の上面
側に突出してフィードローラ8と互いの溝10,13に
より僅かに噛み合っている。
【0035】前記分離ローラ12とシャフト15との間
には図示しないワンウエイクラッチが設けられていて、
図示しないモータ等により分離ローラ12が矢印aで示
す紙葉4を収納部1側へ戻すのみに回転するようにして
ある。また、分離ローラ12の紙葉4に対する摩擦力は
フィードローラ8の高摩擦部材9の紙葉4に対する摩擦
力より小さく設定されている。
【0036】17はシャフト11の一端に取り付けられ
たプーリ、18はエンコーダを内蔵し、両方向に回転可
能な直流サーボモータ(以下、モータと記す)、19は
モータ18の回転軸に取り付けられた駆動プーリ、20
はプーリ17および駆動プーリ19に巻き掛けられたベ
ルトである。21はシャフト11の他端に取り付けられ
たプーリ、22はこのプーリ21と対応するようにシャ
フト7の端部に取り付けられたプーリ21と同様のプー
リ、23はプーリ21,22に巻き掛けられたベルトで
ある。
【0037】モータ18を矢印b方向に回転させると、
その回転力が駆動プーリ19およびベルト20を介して
プーリ17に伝達される。これにより、シャフト11と
一体にフィードローラ8とプーリ21が回転し、この回
転しているプーリ21からベルト23を介してプーリ2
2に回転力が伝達され、シャフト7と一体にピックアッ
プローラ5が回転するようになっている。
【0038】このとき、プーリ21,22はそれぞれ同
回転数で回転する構造となっており、ピックアップロー
ラ5とフィードローラ8は矢印cで示したように同方
向、つまり紙葉4を収納部1から給送する方向に同速度
で回転する。前記モータ18を矢印bと逆方向に回転さ
せると、前述と同様にピックアップローラ5とフィード
ローラ8に回転力が伝達され、ピックアップローラ5と
フィードローラ8が矢印bと逆方向、つまり紙葉4を収
納部1へ戻す方向に同速度で回転するようになってい
る。
【0039】24は前記シャフト7を支持するための一
対のブラケットである。このブラケット24は、シャフ
ト11を中心にシャフト7側が上下動可能となるよう
に、一端側に軸受25を介してシャフト11が回転自在
に取り付けられ、他端側に自動調心軸受26を介してシ
ャフト7が回転自在に取り付けられている。これによ
り、シャフト7,11はブラケット24に対して回転自
在であるとともに、ブラケット24がシャフト11を中
心に所定量傾斜可能となってシャフト7側の上下動が可
能となり、シャフト7に取り付けられたピックアップロ
ーラ5が紙葉4に対して接近,離間する方向に移動可能
となる。
【0040】また、ステージ3上に堆積している紙葉4
の状態により、最上位の紙葉4が傾いてしまうことがあ
り、これに左右のピックアップローラ5が追従できるよ
うに、前記自動調心軸受26はシャフト7をブラケット
24の面に対し鉛直方向以外でも回転可能となるように
支持している。図2は最上位の紙葉4が傾いた状態にお
ける紙葉類分離給送装置を示す正面図、図3は最上位の
紙葉4が傾いた状態における紙葉類分離給送装置を示す
側面図であり、上述した構成により、収納部1のステー
ジ3上に堆積された紙葉4を給送しようとする際、図2
および図3に示すように紙葉4に折れ癖等がついていた
り、あるいはステージ3が傾いて紙葉4の最上位の面が
傾いていると、自動調心軸受26によりシャフト7が紙
葉4の最上位の面と平行となるように傾く。これによ
り、ピックアップローラ5は常に紙葉4に対して垂直に
接し、垂直抗力は均一に働くことになる。
【0041】24aはブラケット24から上方に突出さ
せた突辺、27はピックアップローラ5が紙葉4に接近
する方向にブラケット24がシャフト11を中心に傾く
時に、該ブラケット24の傾斜角度を規制する規制ポス
トで、収納部1の両側に設けられたサイドガイドフレー
ム1a(図1において手前側は図示せず)からそれぞれ
内側に向けて突出させて形成されており、この規制ポス
ト27とブラケット24の突辺24aが当接すること
で、前記方向のブラケット24の傾斜角度を規制する。
【0042】28は前記サイドガイドフレーム1a(図
1において手前側は図示せず)からそれぞれ内側に向け
て突出形成したポスト、29は左右でそれぞれ等しいバ
ネ定数を持つスプリングであり、このスプリング29の
それぞれ一端をブラケット24の突辺24aに掛け、他
端をポスト28に掛けることにより、ピックアップロー
ラ5で紙葉4を押圧する方向にブラケット24に力が加
えられている。
【0043】30a,31aおよび30b,31bは1
対の発光素子,受光素子からなる2組の光学センサで、
光学センサ30a,31aは紙葉4の搬送方向右側に位
置し、光学センサ30b,31bは紙葉4の搬送方向左
側に位置している。これら光学センサ30a,31aお
よび30b,31bは、発光素子である光学センサ30
a,30bから発せられる光を受光素子である光学セン
サ31a,31bで受けて、この光学センサ31a,3
1bでの受光量に応じた信号が出力される。すなわち、
光学センサ30a,30bから発せられて光学センサ3
1a,31bで受けられる光の経路を遮る位置まで紙葉
4が繰り出された時の、光学センサ31a,31bで受
けられる光の減衰量から、繰り出される紙葉4が1枚で
あるか2枚以上(重送)であるかの検出が行われる。
【0044】また、光学センサ30a,31aおよび3
0b,31bが紙葉4の搬送方向左右両方に設けられて
いることで、該光学センサ30a,31aおよび30
b,31bにより、後述するように繰り出された紙葉4
の斜行状態の検出が行われる。ここで、紙葉4の後端が
フィードローラ8から離れて、図示しない次の処理系で
この紙葉4が搬送される前に、この紙葉4が光学センサ
30a,31aおよび30b,31bによる検出位置に
到達して、その繰り出し状態の判断がなされるように、
紙葉4の搬送方向における光学センサ30a,31aお
よび30b,31bの位置が設定されている。
【0045】なお、本実施例では前記光学センサ30
a,31aおよび30b,31bで上述したように繰り
出される紙葉4が正常な状態か重送や斜行しているかの
検出を行うとともに、指定枚数の紙葉4の繰り出しが完
了して、光学センサ30a,31aおよび30b,31
bによる紙葉4の検出位置を最終紙葉4の後端が通過し
た時点でピックアップローラ5とフィードローラ8を駆
動するモータ18を停止させることとしている。そし
て、モータ18の停止は最終紙葉4の後端がフィードロ
ーラ8と分離ローラ12との間から抜けて、紙葉4とフ
ィードローラ8が接しなくなってから行われるので、光
学センサ30a,31aおよび30b,31bは、フィ
ードローラ8と分離ローラ12が対向して噛み合ってい
る箇所の近傍で、かつこの噛み合い箇所から紙葉4の搬
送方向にずれた位置に紙葉4の検出位置がくるようにそ
れぞれ設けられている。
【0046】32は紙葉4の搬送方向の左右両側の2か
所に設けられる圧力センサで、この圧力センサ32は金
属性または半導体の歪みゲージをフィルム状の板辺に接
着したものである。図4は圧力センサ32による紙葉4
の検出状態を示す紙葉類分離給送装置の平面図であり、
この図4に示すように、圧力センサ32は紙葉4の搬送
方向手前側が固定端で搬送方向側が自由端となるよう
に、紙葉4の搬送方向の左右両側に設けられているサイ
ドガイドフレーム1a,1bに取り付けられている。
【0047】そして、繰り出された紙葉4が横方向にズ
レている場合、この紙葉4が一方の圧力センサ32を圧
接し、この圧力センサ32を撓ませる。これにより、一
方の圧力センサ32からの出力に変化が生じることとな
るので、紙葉4が横ズレしていることの検出ができる。
この圧力センサ32による紙葉4の横ズレの検出も、紙
葉4の後端がフィードローラ8から離れて、図示しない
次の処理系でこの紙葉4が搬送される前に行われるよう
に、圧力センサ32の紙葉4の搬送方向における位置が
設定されている。
【0048】図5は本実施例における紙葉類分離給送装
置の制御系を示すブロック図である。33は紙葉4とピ
ックアップローラ5との接触圧力可変手段を構成するス
テージ駆動機構で、このステージ駆動機構33は、後述
するようにステージ3を上昇させることで、紙葉4とピ
ックアップローラ5の接触圧力を変えることとしてお
り、図示しないがスプリングやモータ等の駆動源により
ステージ3の上下動を行う。
【0049】34は光学センサ30a,31aおよび3
0b,31bと圧力センサ32からの出力を受け、後述
するようにモータ18およびステージ駆動機構33の制
御を行う制御回路である。この制御回路34は、紙葉4
の繰り出し時に光学センサ30a,31aおよび30
b,31bと圧力センサ32からの出力を受け、繰り出
された紙葉4が重送,斜行あるいは横ズレのうち、最低
1つでも発生していると判断すると、この紙葉を収納部
1へ戻した後、再度繰り出し動作を行う。
【0050】ここで、繰り出された紙葉4が斜行あるい
は横ズレしていた場合は、ステージ3を上昇させること
で前の繰り出し時と紙葉4とピックアップローラ5との
接触圧力を変えることで、再繰り出し時の斜行あるいは
横ズレの防止を図っている。図6は本実施例における紙
葉繰り出し動作の流れを示すフローチャートであり、以
下に上記作用の詳細を説明する。
【0051】S11:最上位の紙葉4にピックアップロ
ーラ5が圧接している状態で、制御回路34からの信号
によりモータ18を矢印b方向に回転させると、その回
転力が駆動プーリ19およびベルト20を介してプーリ
17に伝達され、シャフト11と一体にフィードローラ
8とプーリ21を回転させる。このプーリ21の回転力
がベルト23を介してプーリ22に伝達され、シャフト
7と一体にピックアップローラ5が矢印c方向に回転す
る。このとき、分離ローラ12も図示しないモータによ
り矢印a方向に回転する。
【0052】最上位の紙葉4はピックアップローラ5が
前記方向に回転すると、その外周部に設けられている高
摩擦部材6との摩擦力により前方へ繰り出される。繰り
出された紙葉4は、その先端がフィードローラ8と分離
ローラ12との間に挟み込まれ、さらにフィードローラ
8が矢印c方向に回転していることで、その外周部に設
けられている高摩擦部材9との摩擦力により矢印d方向
の送り力を受ける。
【0053】この時、紙葉4には矢印a方向に回転して
いる分離ローラ12により収納部1側へ押し戻す力も加
えられるが、分離ローラ12の紙葉4に対する摩擦力
は、高摩擦部材9の紙葉4に対する摩擦力よりも小さい
ので、紙葉4はフィードローラ8の回転に伴いガイド板
部2に沿って矢印d方向に送られて行く。 S12:制御回路34が光学センサ30a,31aおよ
び30b,31bと圧力センサ32からの出力により、
繰り出された紙葉4が重送,斜行あるいは横ズレのう
ち、最低1つでも発生していると判断すると、モータ1
8に矢印bと逆方向に回転するように電流を流し、モー
タ18が停止するまで逆転制動をかける。なお、モータ
18に制動をかける際、モータ18の図示しない端子を
短絡させることにより、逆起電力を発生させてブレーキ
をかけてもよい。
【0054】上述したように、紙葉4の重送の検出は光
学センサ30a,31aおよび30b,31bにより行
う。発光素子である光学センサ30a,30bから発せ
られる光が紙葉4を通過して、受光素子である光学セン
サ31a,31bに到達する時の光量は、紙葉4が1枚
の時よりも紙葉4が重送している時の方が少ない。これ
により、紙葉4が繰り出されて光学センサ30a,30
bから発せられ光学センサ31a,31bへ到達する光
の経路を遮る際に、制御回路34は光学センサ31aお
よび31bで受ける光量が紙葉4が1枚の時の光量より
少ない時、繰り出された紙葉4が重送していると判断す
る。
【0055】また、紙葉4の斜行の検出は光学センサ3
0a,31aおよび30b,31bに加えて圧力センサ
32により行う。図7は光学センサ30a,31aおよ
び30b,31bにより紙葉4の斜行を検出する方法を
示す説明図である。ここで、紙葉4の搬送速度がxで、
紙葉4が図7に示すように右先行で斜行している場合、
光学センサ30a,31aにて紙葉4の先端を検出して
から光学センサ30b,31bにて該紙葉4の先端を検
出するまでの時間をΔtとすると、光学センサ30a,
31aにて紙葉4の先端を検出した時点で光学センサ3
0b,31bから該紙葉4の先端までの間隔l2 はl2
=x・Δtとなり、左先行状態も考えると、l2 =x・
|Δt|となる。
【0056】また、光学センサ30a,31aと光学セ
ンサ30b,31bの間隔をl1 とすると、斜行角度は
α1 =tan-12 /l1 と表せる。すなわち、α1
tan(x・|Δt|)/l1 となる。紙葉4の斜行最
大許容量をα0 とすると、紙葉4の斜行角度α1 がα1
>α0となる状態を紙葉4が斜行している状態と判断す
る。
【0057】また、紙葉4が圧力センサ32に接触した
ことが検出された場合は、図4に示すように紙葉4が搬
送方向の左右いずれかに横ズレしており、紙葉4が横ズ
レしていると、搬送することでサイドガイドフレーム1
aあるいは1bや、次の処理系における搬送路のサイド
ガイドに接触し、この紙葉4がジャムする原因となるの
で、紙葉4が圧力センサ32に接触したことが検出され
た場合も紙葉4が斜行した状態であると判断する。
【0058】なお、圧力センサ32の代わりに光学セン
サを用いてサイドガイドフレーム1a,1bと紙葉4と
の接近を検出してもよい。 S13:上記したように、繰り出された紙葉4に対して
重送,斜行あるいは横ズレの発生が検出されてこの紙葉
4の分離,給送が停止した際に、フィードローラ8と分
離ローラ12の間には重送,斜行あるいは横ズレした紙
葉4が挟み込まれているので、この重送,斜行あるいは
横ズレした紙葉4を再分離するために、紙葉4を収納部
1まで戻す必要がある。
【0059】フィードローラ8と分離ローラ12の間に
挟み込まれた紙葉4を収納部1へ戻すために、モータ1
8を矢印bと逆方向に回転させると、その回転力がプー
リ19,ベルト20,プーリ17を介してシャフト11
に伝達され、シャフト11からプーリ21,ベルト2
3,プーリ22を介してシャフト7に伝達され、これに
より、それぞれシャフト7,11と一体にピックアップ
ローラ5とフィードローラ8が矢印cで示した方向と逆
方向、つまり紙葉4を収納部1へ押し戻す方向へ回転
し、前記フィードローラ8と分離ローラ12の間に挟み
込まれた紙葉4はフィードローラ8の外周部に設けられ
ている高摩擦部材9との摩擦力と、ピックアップローラ
5の外周部に設けられている高摩擦部材6との摩擦力に
より、収納部1まで戻される。
【0060】前記紙葉4が収納部1まで戻されると、モ
ータ18の回転は停止し、これによりフィードローラ8
とピッカローラ5の回転が停止する。 S14:収納部1まで戻された紙葉4の再分離,給送を
行う。収納部1まで戻された紙葉4は前回の分離時、種
々の要因により重送,斜行あるいは横ズレした紙葉であ
る。よって、前回の分離における条件と同様の条件で該
紙葉4の再分離を行っても、同一の結果がでる可能性が
ある。
【0061】図8は紙葉4の斜行発生の原因を示す説明
図で、紙葉4の斜行の原因の多くは、同図に示すように
紙葉4に折れくせやしわがあって、紙葉4とこの紙葉4
と接触している左右2個のピックアップローラ5(ここ
では、紙葉4の搬送方向右側のピックアップローラを5
a,右側のピックアップローラを5bとする)との接触
圧力の大きさの違いにより、ピックアップローラ5a,
5bが紙葉4を繰り出すフィード力が、ピックアップロ
ーラ5aと紙葉4との接触した部分Aと、ピックアップ
ローラ5bと紙葉4との接触した部分Bで違ってくるこ
とによるものなので、紙葉4とピックアップローラ5
a,5bとの接触圧力を等しくするように、ステージ駆
動機構33によりステージ3を所定量上昇させ、最上位
の紙葉4のA部分をつぶしてピックアップローラ5a,
5bとの接触圧力を近づけた後、モータ18を駆動して
紙葉4の再分離を行う。
【0062】図9は紙葉4とピックアップローラ5との
接触圧力を変える手段の他の実施例を示す紙葉分離給送
装置の斜視図である。なお、図9で示す紙葉分離給送装
置において、紙葉4とピックアップローラ5との接触圧
力可変手段以外の主要部分は図1のものと同じ構成とな
っており、ここでは同じ番号を付して説明は省略する。
【0063】35はピックアップローラ5を紙葉4に接
近する方向に押す板バネで、この板バネ35は左右それ
ぞれのブラケット24のシャフト7を支持している側と
当接している。36は前記板バネ35が取り付けられた
シャフトで、このシャフト36はサイドガイドフレーム
1aとサイドガイドフレーム1bを貫通して回転可能に
取り付けられている。
【0064】37はシャフト36の端部に取り付けられ
たプレート、38は板バネ35を駆動するためのソレノ
イド、39はこのソレノイド38の可動芯40と前記プ
レート37を連結しているリンクで、上記機構により紙
葉4とピックアップローラ5との接触圧力可変手段が構
成されており、ソレノイド38を通電し、可動芯40が
押し出されると、シャフト36が矢印e方向に回転して
板バネ35がブラケット24と当接し、ピックアップロ
ーラ5が紙葉4を押圧する方向に該ブラケット24を回
転させる。
【0065】また、ソレノイド38に通電していない場
合は、可動芯40が引き込まれてシャフト36が前記方
向と逆方向に回転し、板バネ35がブラケット24から
離れた位置となる。図10は上記図9で示す紙葉類分離
給送装置の制御系を示すブロック図で、制御回路41
は、図7のフローチャートで示す流れと同様に、紙葉4
の繰り出し時に光学センサ30a,31aおよび30
b,31bと圧力センサ32からの出力を受け、繰り出
された紙葉4が重送,斜行あるいは横ズレのうち、最低
1つでも発生していると判断すると、この紙葉を収納部
1へ戻した後、再度繰り出し動作を行う。
【0066】ここで、繰り出された紙葉4が斜行あるい
は横ズレしていた場合は、その原因として図8で説明し
たように、紙葉4と2個のピックアップローラ5a,5
bとの接触圧力の大きさの違いによるものが多いので、
紙葉4とピックアップローラ5a,5bとの接触圧力を
等しくするように、ソレノイド38を通電してピックア
ップローラ5で紙葉4を押圧して最上位の紙葉4のA部
分をつぶしてピックアップローラ5a,5bとの接触圧
力を近づけた後、モータ18を駆動して紙葉4の再分離
を行う。
【0067】なお、重送した紙葉4は図1に示す紙葉類
分離給送装置および図9に示す紙葉類分離給送装置とも
に、紙葉4と左右のピックアップローラ5a,5bとの
接触圧力を変化させても効果がないため、前回の分離に
おける条件と同じ条件で再分離を行う。 S15:指定枚数の紙葉4が分離,給送され、その最終
紙葉4の終端、つまり紙葉4の収納部1側の端部がフィ
ードローラ8と分離ローラ12との噛み合った箇所を通
過したことを、光学センサ30a,31aおよび30
b,31bが紙葉4の終端を検出することで認識する
と、モータ18に矢印bと逆方向に回転するように電流
を流し、直流サーボモータ18が停止するまで逆転制動
をかける。このとき、直流サーボモータ18の図示せぬ
端子を短絡させることにより逆起電力を発生させてブレ
ーキをかけてもよい。 S16:指定枚数の紙葉4の分離,給送が停止した際
に、最終紙葉の繰り出し動作につられてその次の紙葉4
が繰り出されて、この紙葉4がフィードローラ8と分離
ローラ12との間に挟み込まれた状態となることがあ
る。このように、次に分離,給送すべき紙葉4がフィー
ドローラ8と分離ローラ12との間に挟み込まれている
と、該紙葉4を分離,給送する際に支障をきたしたり、
フィードローラ8と分離ローラ12の間に紙葉4が挟み
込まれた状態で長時間放置させることにより該紙葉4に
しわ,カール等が発生し、後続する処理系で支障をきた
すため、フィードローラ8と分離ローラ12の間に挟み
込まれた該紙葉4を収納部1まで戻す必要がある。
【0068】前述したように、フィードローラ8と分離
ローラ12の間に挟み込まれた紙葉4を収納部1へ戻す
ため、モータ18を矢印bと逆方向に回転させると、そ
の回転力がプーリ19,ベルト20,プーリ17を介し
てシャフト11に伝達され、シャフト11からプーリ2
1,ベルト23,プーリ22を介してシャフト7に伝達
され、これにより、それぞれシャフト7,11と一体に
ピックアップローラ5とフィードローラ8が矢印cで示
した方向と逆方向、つまり紙葉4を収納部1へ押し戻す
方向へ回転し、前記フィードローラ8と分離ローラ12
の間に挟み込まれた紙葉4は、フィードローラ8の外周
部に設けられている高摩擦部材9との摩擦力と、ピック
アップローラ5の外周部に設けられている高摩擦部材6
との摩擦力により収納部1まで戻される。
【0069】前記紙葉4が収納部1まで戻されると、モ
ータ18の回転は停止し、これにより、フィードローラ
8とピックアップローラ5の回転が停止し、一連の処理
は終了する。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、堆積し
た紙葉をピックアップローラとフィードローラにより繰
り出して次の処理系に給送する紙葉類分離給送装置にお
いて、繰り出される紙葉の後端がフィードローラから離
れる前に、該紙葉が重送あるいは斜行しているか否か検
出する第1の検出手段と、紙葉が搬送方向左右に横ズレ
しているか否かを検出する第2の検出手段とを具備した
ものである。
【0071】そして、第1および第2の検出手段の出力
から、繰り出された紙葉が重送,斜行あるいは横ズレの
うち1つでも発生していると判断すると、ピックアップ
ローラとフィードローラにより該紙葉を収納部へ戻した
後、再度分離,給送するものである。また、斜行や横ズ
レした状態で繰り出された紙葉を一度収納部に戻してか
ら再度繰り出す際に、斜行や横ズレの再発生を防止する
ために、紙葉とピックアップローラとの接触圧力可変手
段を具備し、第1および第2の検出手段の出力から、繰
り出された紙葉が重送,斜行あるいは横ズレのうち1つ
でも発生していると判断すると、ピックアップローラと
フィードローラにより該紙葉を収納部へ戻した後、接触
圧力可変手段を駆動して紙葉とピックアップローラとの
接触圧力を変えて再度分離,給送するものとしてもよ
い。
【0072】これにより、紙葉類分離給送装置の次の処
理系での搬送時や集積時の紙葉のジャムの原因となる紙
葉の重送あるいは斜行,横ズレを、紙葉の繰り出しの時
点で検出し、重送,斜行あるいは横ズレした紙葉がその
ままの状態で搬送されることを防いでいるので、重送,
斜行あるいは横ズレした紙葉が搬送されることにより紙
葉がジャムし、繰り出し動作やシステム全体が停止する
ことを防ぐことが可能である。
【0073】また、重送,斜行あるいは横ズレした紙葉
の再繰り出しを行うため、紙葉類分離給送装置の次の処
理系での重送,斜行あるいは横ズレしたためにリジェク
トされるリジェクト紙葉の枚数が減り、紙葉の有効な利
用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における紙葉類分離給送装置
を示す斜視図である。
【図2】最上位の紙葉が傾いた状態における紙葉類分離
給送装置を示す正面図である。
【図3】最上位の紙葉が傾いた状態における紙葉類分離
給送装置を示す側面図である。
【図4】圧力センサによる紙葉の検出状態を示す紙葉類
分離給送装置の平面図である。
【図5】本実施例における紙葉類分離給送装置の制御系
を示すブロック図である。
【図6】本実施例における紙葉繰り出し動作の流れを示
すフローチャートである。
【図7】光学センサにより紙葉の斜行を検出する方法を
示す説明図である。
【図8】紙葉の斜行発生の原因を示す説明図である。
【図9】紙葉とピックアップローラとの接触圧力を変え
る手段の他の実施例を示す紙葉分離給送装置の斜視図で
ある。
【図10】図9で示す紙葉類分離給送装置の制御系を示
すブロック図である。
【図11】従来の紙葉類分離給送装置を示す斜視図であ
る。
【図12】図11の要部側面図である。
【図13】従来の紙葉類分離給送装置における制御タイ
ムチャートである。
【図14】紙葉の重送や斜行とジャムの発生の因果関係
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 収納部 3 ステージ 4 紙葉 5 ピックアップローラ 8 フィードローラ 18 モータ 30a,30b 光学センサ(発光素子) 31a,31b 光学センサ(受光素子) 32 圧力センサ 33 ステージ駆動機構 34 制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉を堆積して、その堆積方向に移動す
    るステージを有する収納部と、 収納部に堆積した紙葉の最上位と接触し、回転すること
    で該紙葉の収納部からの繰り出しを行うピックアップロ
    ーラと、 前記ピックアップローラにより繰り出された紙葉と接触
    し、回転することで該紙葉を次の処理系へと給送するフ
    ィードローラと、 ピックアップローラとフィードローラを回転させる駆動
    手段とを具備する紙葉類分離給送装置において、 ピックアップローラとフィードローラにより繰り出され
    る紙葉の後端がフィードローラから離れる前に、該紙葉
    が重送あるいは斜行しているか否か検出する第1の検出
    手段と、 ピックアップローラとフィードローラにより繰り出され
    る紙葉の後端がフィードローラから離れる前に、該紙葉
    が搬送方向左右に横ズレしているか否かを検出する第2
    の検出手段とを具備するとともに、 前記第1および第2の検出手段の出力から、繰り出され
    た紙葉が重送,斜行あるいは横ズレのうち1つでも発生
    していると判断すると、ピックアップローラとフィード
    ローラにより該紙葉を収納部へ戻した後、再度分離,給
    送する制御手段を具備したことを特徴とする紙葉類分離
    給送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紙葉類分離給送装置にお
    いて、 紙葉とピックアップローラとの接触圧力可変手段を具備
    するとともに、 第1および第2の検出手段の出力から、繰り出された紙
    葉が重送,斜行あるいは横ズレのうち1つでも発生して
    いると判断すると、ピックアップローラとフィードロー
    ラにより該紙葉を収納部へ戻した後、前記接触圧力可変
    手段を駆動して紙葉とピックアップローラとの接触圧力
    を変えて再度分離,給送する制御手段を具備したことを
    特徴とする紙葉類分離給送装置。
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