JPH05275286A - 電解コンデンサ用電極箔 - Google Patents
電解コンデンサ用電極箔Info
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Abstract
を形成した電解コンデンサ用電極箔であって、ホウ酸ア
ンモニウムの10%水溶液中で測定した該電解コンデン
サ用電極箔の静電容量とo−フタル酸テトラエチルアン
モニウムをγ−ブチロラクトンに25%溶解させた電解
液中で測定した該電解コンデンサ用電極箔の静電容量と
の比を特定の範囲を満足するように形成したものであ
る。 【効果】この発明によれば、生産性に優れると共に静電
容量の低下が小さく、耐熱性に優れ長寿命の電解コンデ
ンサを提供することができる。
Description
箔の製造方法に関する。更に詳しくは、電解コンデンサ
の小型大容量化に寄与する陰極箔の製造方法に関する。
アルミニウム箔にエッチングを施して表面積を拡大した
ものが用いられている。電極の表面積を拡大すること
は、コンデンサの静電容量を増加させるために必須であ
り、小型大容量化への要求から更に電極の表面積を拡大
することが求められている。しかしエッチングによるア
ルミニウム箔の表面積拡大は、アルミニウム箔の強度の
低下などから限界に近付いている。
報では、30度以上、好ましくは80〜85度の入射角
で基体にアルミニウムやタンタルなどの弁金属の蒸気を
入射させて多孔質金属膜を作成し、表面積が拡大した電
解コンデンサ電極箔を得ることが提案されている。また
特開昭59−167009号公報では、アルミニウム箔
などの基体上にアルミニウム、タンタル、チタン、ニオ
ブ、ジルコニウムなどの弁金属をアルゴンなどの不活性
ガス中で蒸着して多孔質膜を形成し、電極の表面積を拡
大すると共に誘電率を増加させることが提案されてい
る。
単位面積当たりの静電容量の増加に大きな効果がある。
の技術には未だ以下のような課題があった。
は該弁金属膜の厚みを1〜20μmと大きくする必要が
あり、生産性の点で問題があったほか、アルミニウム以
外の弁金属は高融点材料であるため上記のような比較的
厚い膜を形成しようとすると、蒸着時に基体が熱ダメ−
ジを受けて平坦性が損なわれやすい。
法では真空槽内の圧力を高くしたほうが同じ膜厚でも大
きな表面積すなわち大きな静電容量が得られるが、一
方、真空槽内の圧力を高くすると膜付着速度が減少して
いく問題がある。特に直進型電子ビ−ムガンを使うよう
な大型生産機においては蒸発源と基体とをあまり近くで
きないので、真空槽内の圧力上昇に伴う膜付着速度の減
少は著しく、大幅な生産性の低下をきたす。
る程度以上に拡大した多孔質金属膜は、コンデンサ化し
た際、特に高温雰囲気下では電解液との反応で生成した
水和物や酸化物によって微細孔が塞がれて容易に表面積
の減少すなわち静電容量の減少をきたしやすい。
鑑み創案されたもので、その目的とするところは、特性
の安定性に優れ、静電容量の増加に効果が大きくかつ製
造時の熱ダメ−ジの恐れがなく生産性に優れた電解コン
デンサ用電極箔を提供することにある。
成により達成される。
膜を形成した電解コンデンサ用電極箔であって、o−フ
タル酸テトラエチルアンモニウムをγ−ブチロラクトン
に25%溶解させた電解液中で測定した該電解コンデン
サ用電極箔の静電容量Aとホウ酸アンモニウムの10%
水溶液中で測定した該電解コンデンサ用電極箔の静電容
量Bとの比A/Bが0.3から0.8の範囲にあること
を特徴とする電解コンデンサ用電極箔である。
ニウム箔の他、アルミニウム合金箔やアルミニウム以外
の金属箔、プラスチックフィルム、紙なども用いること
ができるが、漏れ電流が小さい点や機械的強度が高い点
から、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔またはプラ
スチックフィルムの採用が好ましい。これらの金属箔に
は、表面積を増やす点ではエッチングやサンドブラスト
などにより粗面化処理が施されていることが好ましく、
工程を省略して生産性を上げる点では製造された状態の
平坦なままであることが好ましい。該金属箔の厚さは、
機械的強度と占有体積の関係から5〜100μmの範囲
が好ましい。
してはポリエチレンテレフタレ−ト、ポリカ−ボネ−ト
などのポリエステル類、ポリプロピレンなどのポリオレ
フィン類、ポリフェニレンスルフィドなどのポリアリレ
ンスルフィド類、ポリアミド類、芳香族ポリアミド類、
ポリエ−テルケトン類およびポリイミド類などが挙げら
れるが、電気的特性や価格の点でポリエチレンテレフタ
レ−トまたはポリプロピレンが好ましい。機械的安定性
や強度の点で、これらのプラスチックは二軸延伸されて
フィルム化されていることが好ましい。該プラスチック
フィルムの厚さは、機械的強度と占有体積の関係から1
〜50μmの範囲が好ましい。
ムなどの非導電性基体の片面にだけ形成される場合は、
これらの膜が形成される方とは反対の面が金属化されて
いる必要がある。プラスチックフィルムの金属化は蒸着
やスパッタによる金属膜の形成でなされる。該金属膜は
導電性が高いほど誘電損失が小さくなり好ましいので、
アルミニウム膜または亜鉛膜であることが好ましい。ま
た該金属膜の厚さは、厚いほど導電性が良好になり一方
薄いほどセルフヒ−リングしやすいので、0.03〜
0.15μmの範囲が好ましい。該非導電性基体は金属
化に先立ち、熱処理や各種洗浄処理による易接着化処理
などの前処理が行われても良い。チタン、ジルコニウ
ム、タンタル、ニオブ、ハフニウムなどは導電性が高く
ないので、これらの金属または合金膜が非導電性基体上
に形成される場合は、予め該非導電性基体が金属化され
ていることが誘電損失を小さくできる点で好ましい。
タン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、ハフニウムな
どのいわゆる弁金属の一群から選ばれた少なくとも一つ
の金属またはこれらの合金からなることが好ましいが、
コバルト、クロム、ニクロム、銀、銅、鉄、亜鉛などの
金属やこれらの合金も採用可能である。チタンは、静電
容量の増加に効果が大きく好ましい。該金属または合金
薄膜の純度は漏れ電流を小さくするために99.8%以
上、さらに好ましくは99.9%以上であることが望ま
しい。
酸素、窒素、炭素、水素などが含まれていても良い。
ト化を図るために、該金属薄膜の膜厚は薄い方が良く、
一方、本発明のA/Bの値を0.3から0.8の範囲に
するためや静電容量を増大させるためには膜厚が厚い方
が良いので、0.05〜0.5μmの範囲から選ばれる
ことが好ましく、0.1〜0.4μmの範囲から選ばれ
ることが更に好ましい。
Dなどのいわゆる真空薄膜析出技術により形成される。
高速に薄膜形成ができる点で、真空蒸着法を採用するこ
とが好ましい。
量を大きくするために金属蒸気が基体へ入射する領域に
不活性ガスを差し向けることが好ましい。該不活性ガス
としては、アルゴン、ネオン、クリプトン、ヘリウムな
どの希ガスのほか、炭化水素、窒素や水素も採用するこ
とができ、またこれらの混合ガスも採用することができ
る。炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、エ
チレン、プロピレン、アセチレンなどをあげることがで
きる。本発明の電解コンデンサ用電極箔を得るために
は、金属薄膜を構成する元素とほとんど反応せず、かつ
分子半径が大きいガスが効果が大きいので、中でもアル
ゴン、クリプトンの採用が好ましい。
の少なくとも片面に金属薄膜を形成した電解コンデンサ
用電極箔であって、o−フタル酸テトラエチルアンモニ
ウムをγ−ブチロラクトンに25%溶解させた電解液中
で測定した該電解コンデンサ用電極箔の静電容量Aとホ
ウ酸アンモニウムの10%水溶液中で測定した該電解コ
ンデンサ用電極箔の静電容量Bとの比A/Bが0.3か
ら0.8の範囲ににあることが重要である。上記電解液
の調製は重量濃度でおこなう。なお、o−フタル酸テト
ラエチルアンモニウムをγ−ブチロラクトンに25%溶
解させた電解液には、吸湿による1%以下の水が含まれ
ることは許容される。
ンサの高温下稼働時の静電容量の低下が大きくなる。す
なわち、電解コンデンサの耐熱性が不良である。一方、
A/Bが0.8を越える金属薄膜を作ろうとすると、金
属薄膜の構造があまり微細でないために所定の静電容量
を得るためには金属薄膜を厚くしなければならない。す
なわち、生産性が低下するとともに蒸着時に基体が熱ダ
メ−ジを受けて平坦性が損なわれやすい。電解コンデン
サの耐熱性と生産性および熱ダメ−ジの点から、A/B
は0.35から0.7の範囲にあることがさらに好まし
い。
はA/Bの値を大きくしやすいが、一方、小型大容量の
電解コンデンサを得るためには、電解コンデンサ用電極
箔はある程度以上の静電容量を持っていなくてはならな
い。A/Bの値が0.3から0.8の範囲にあり、かつ
静電容量Aが200μF/cm2 以上であることが好ま
しい。静電容量Aが200μF/cm2 以上の電解コン
デンサ用電極箔を用いて作製した電解コンデンサは小型
大容量化が進むものの高温下での使用で静電容量の低下
が大きくなりやすく、本発明は特に有効である。静電容
量Aが300μF/cm2 以上であることがさらに好ま
しい。
めには、真空蒸着において金属蒸気は特定の初期入射角
と最終入射角をもって基体に入射させることが好まし
い。
について説明する。
下流端10を結ぶ直線11がドラム(基体)に入射する
点12でドラム面に法線13を立てる。法線13と直線
11がなす角βが初期入射角である。マスク3、ドラム
1および蒸発源2の位置関係によって、初期入射角はド
ラム面に立てた法線に対して基体走行方向の上流側であ
る場合と下流側である場合がある。入射角の正負につい
ては、該法線13と該直線11がなす角が、基体走行方
向上流側にくる場合を負値とし、下流側にくる場合を正
値とする。蒸発源の中心5とマスク4の基体走行方向上
流端6を結ぶ直線7がドラムに入射する点8でドラム面
に法線9を立てる。法線9と直線7がなす角αが最終入
射角である。マスク4、ドラム1および蒸発源2の位置
関係によって、最終入射角も負値である場合と正値であ
る場合とがある。
範囲にある電解コンデンサ用電極箔を得るために、初期
入射角が0〜90度でありかつ最終入射角が−90〜−
45度の組み合わせが好ましい。また、蒸気の基体への
入射領域は、差し向けられる不活性ガスを有効に滞留さ
せるために、マスク3の基体走行方向下流端6とマスク
4の基体走行方向上流端10の間の開口部を除いて略密
閉構造であることが好ましい。すなわち蒸気の基体への
入射領域は、マスク3および4で下方が遮断され、ドラ
ム1で上方が遮断され、更に図2には示されていないマ
スクとドラムの間を塞ぐ隔壁で側面が遮断されているこ
とが好ましい。
法の一例を図1を参照して以下に示すがこれに限定され
るものではない。
装置の概略図である。真空槽14内に巻出し軸15、円
筒状の冷却ドラム16、巻取り軸17から成る長尺基体
走行系が設置されている。該基体走行系に所定厚みのア
ルミニウム箔基体18を設置する。真空槽14は、巻出
し軸、巻取り軸が収められた上槽19と蒸発源21が収
められた下槽20とに隔壁22、23およびマスク2
4、25で分離されており、排気口26および27より
それぞれ真空排気される。基体走行方向上流側のマスク
24および基体走行方向下流側のマスク25は蒸発源か
らの蒸気の基体への初期入射角および最終入射角が所定
の角度になるよう設置される。下槽内を5×10-5To
rr以下に排気し、バルブ33を開き蒸発源近傍に設置
されたノズル34を通して隔壁22、23、マスク2
4、25および冷却ドラム16に囲まれた蒸気入射領域
へアルゴンガスを差し向け、下槽内圧力を所定の圧力に
調整する。蒸発源は電子ビ−ム加熱器で、チタンのイン
ゴット30が充填されている。基体を走行させつつ、チ
タンのインゴットを溶融蒸発させて、基体上に所定の付
着速度で所定の厚さのチタン薄膜を付着させる。同様に
して基体のもう一方の面にもチタン薄膜を付着させる。
熱器、レ−ザ−加熱器なども採用できるが、高速に高融
点金属を蒸発させるために電子ビ−ム加熱器を採用する
ことが好ましい。これらの蒸発源と基体の間に高周波電
力を放射するなどしてイオンプレ−ティングを行うこと
は適宜許される。またこれらの蒸発源はドラムの真下に
ある必要はなく、材料使用効率などの点から好適な位置
を適宜選んで良い。
めには、蒸発源近傍もしくは蒸発源と蒸気の気体への入
射領域との間に設けたノズル34から蒸気の基体への入
射領域に向けて不活性ガスを差し向けることが好まし
い。蒸発源からの蒸気流は一般に蒸発源の真上で高濃度
であり、真上から離れるにつれ急激に濃度が低下する。
つまり蒸発源の真上で薄膜の生成速度が大きく、真上か
ら離れるにつれ急激に生成速度が低下する。ノズルを蒸
発源近傍もしくは蒸発源と蒸気の気体への入射領域との
間に設け、不活性ガスを蒸気の濃度分布に近付けた分布
で蒸気の気体への入射領域に供給することにより、図1
に示されたノズル29や32などのように蒸気の入射方
向とは異なる方向から不活性ガスを供給した場合に比べ
て、金属薄膜の深さ方向の微細構造がより均一になり、
ひいてはA/Bの値を0.3から0.8の範囲に制御す
る効果がある。ノズルは、蒸発源近傍に設置することが
蒸気流とより好ましい。このときノズルから噴出するガ
スに強い方向性を持たせるために、ノズルの長さがノズ
ル径の5倍以上であることが好ましい。該ノズルはドラ
ム幅方向に複数個設けられることが形成される金属薄膜
の幅方向の均一性を向上させるために好ましい。
めには、下槽内圧力を4×10-4Torrから1×10
-2Torrの範囲に設定することが好ましい。下槽内圧
力が1×10-2Torrを越えると得られる金属薄膜の
構造が微細になりすぎてA/Bの値が0.3未満にな
る。下槽内圧力が4×10-4Torr以下では、A/B
の値は0.3から0.8の範囲にあるものの金属薄膜の
単位面積当りの静電容量Aを200μF/cm2 以上に
大きくできず、生産性や電解コンデンサの小型化の点で
好ましくない。
属薄膜を形成すると、静電容量を特に大きくできる利点
があるが、A/Bの値が0.3未満になりやすい。窒素
ガスや酸素ガスを下槽に導入しつつ形成した金属薄膜を
大気中、100℃から200℃で30分から5時間程度
の間、熱処理することは、A/Bの値を大きくし0.3
から0.8の範囲にするために好ましい。熱処理は窒素
ガスや酸素ガスを下槽に導入しつつ金属薄膜を形成した
場合だけでなく、一般にA/Bの値を大きくする効果が
あるが、一方、金属薄膜の静電容量を低下させる。
膜との接着力を向上させるなどの目的で、熱処理や各種
の洗浄処理などの前処理を行うことは適宜許される。
ように推測される。
フタル酸テトラエチルアンモニウムをγ−ブチロラクト
ンに25%溶解させた電解液よりも粘度が低く、金属薄
膜の微細な孔(隙間)へ侵入しやすいと考えられる。し
たがって、ホウ酸アンモニウムの10%水溶液の方がよ
り狭い孔にまで入り込み、その分静電容量が大きく測定
される。2つの電解液を使って測定した静電容量の差は
金属薄膜の孔の微細さとその量を示唆する値であると推
測される。微細すぎる孔の量が多いと、例えば電解液と
の反応で生成した水和物や酸化物によって、微細孔が容
易に塞がれて表面積の減少、すなわち静電容量の減少を
生じやすいと考えられる。一方、金属薄膜の微細孔を大
きくしようとすると、金属薄膜の厚みを大きくしなけれ
ばならず、生産性を損なうほか生産時に基体が熱ダメ−
ジを受けやすくなるなどの問題がある。
0mm×20mmの開口部を持つホルダ−2枚で試料を
挟み込み固定する。該ホルダ−に固定された2枚の試料
を用意し、電解液中で平行になるよう固定する。2枚の
試料を電極として、LCRメ−タ−(安藤電気(株)製
AG−4311)にて120Hzのときの静電容量を測
定した。測定された値の2分の1を単位面積当たりの静
電容量とした。
ニウムをγ−ブチロラクトンに25%溶解させた液とし
たときの単位面積当りの静電容量値を静電容量A、電解
液をホウ酸アンモニウムの10%水溶液中としたときの
単位面積当りの静電容量値を静電容量Bとした。A/B
の値が0.3から0.8の範囲にあることが重要であ
る。
駆動用電解液を含浸させる。次いで、金属缶に封入し電
解コンデンサを作製した。この電解コンデンサに定格電
圧を印加しつつ110℃のオ−ブン中で1000時間保
管し、高温下保管による静電容量の低下率で耐熱性を評
価した。静電容量の低下が小さいほど、耐熱性が良いこ
とを示す。また耐熱性の評価は、寿命の促進試験を兼ね
ており、耐熱性が良好であるほど寿命が長いことを示
す。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
μmの長尺の平坦なアルミニウム箔基体を装着した。マ
スク24および25を調節して、初期入射角が40度、
最終入射角が−40度になるようにした。電子ビ−ム加
熱器21にチタンのインゴット30を充填した後、真空
槽14内を排気口26および27より真空排気して隔壁
22、23、マスク24、25および冷却ドラム16で
しきられた下槽20内圧力を5×10-5Torr以下に
した。次にバルブ33およびノズル34を通して蒸気の
基体への入射領域に向けてアルゴンガスを0.2リット
ル/分供給し、下槽内圧力を1×10-3Torrに調整
した。基体を走行させながらチタンのインゴットを溶融
蒸発させてアルミニウム箔上に1.5μm/分の蒸着速
度で厚さ0.4μmのチタン薄膜を形成した。チタン薄
膜を形成する際、冷却ドラム16は水冷した。同様にし
て該アルミニウム箔基体の他の一方の面にもチタン薄膜
を形成した。
電容量Aは、340μF/cm2 、静電容量Bは、76
0μF/cm2 であった。したがって、A/B=0.4
5である。
陽極酸化被膜が形成された厚さ90μmの陽極箔と共に
セパレ−タを介して巻き回してコンデンサ素子を作製し
た。このコンデンサ素子に、γ−ブチロラクトン74
%、o−フタル酸テトラエチルアンモニウム25%、水
1%からなる駆動用電解液を含浸させ、金属缶に封入
し、定格10V・8200μFの電解コンデンサを作製
した。
つつ110℃のオ−ブン中で1000時間保管した。保
管後の静電容量は、保管前に比べて3.6%低下しただ
けで、耐熱性は良好であった。
00時間保管した実施例1の電解コンデンサを分解し
て、陰極箔を取り出した。この陰極箔をアセトン中で超
音波洗浄したあと、静電容量の測定した。静電容量A
は、337μF/cm2 、静電容量Bは、710μF/
cm2 であり、A/B=0.47であった。
を7×10-3Torrに調整したことと、厚さ0.2μ
mのチタン薄膜を形成したこと以外は実施例1と同様に
してアルミニウム箔基体上にチタン薄膜を形成した。
電容量Aは、350μF/cm2 、静電容量Bは、92
0μF/cm2 であった。したがって、A/B=0.3
8である。
実施例1と同様にして、定格10V・8200μFの電
解コンデンサを作製した。
つつ110℃のオ−ブン中で1000時間保管した。保
管後の静電容量は、保管前に比べて4.0%低下しただ
けで、耐熱性は良好であった。
を1.3×10-2Torrに調整したことと、厚さ0.
1μmのチタン薄膜を形成したこと以外は実施例1と同
様にしてアルミニウム箔基体上にチタン薄膜を形成し
た。
電容量Aは、320μF/cm2 、静電容量Bは、13
30μF/cm2 であり、A/B=0.24であった。
実施例1と同様にして、定格10V・8200μFの電
解コンデンサを作製した。
つつ110℃のオ−ブン中で1000時間保管した。保
管後の静電容量は、保管前に比べて10.4%と大きく
低下し、耐熱性は不良であった。
薄膜を形成した電解コンデンサ用電極箔であって、o−
フタル酸テトラエチルアンモニウムをγ−ブチロラクト
ンに25%溶解させた電解液中で測定した該電解コンデ
ンサ用電極箔の静電容量とホウ酸アンモニウムの10%
水溶液中で測定した該電解コンデンサ用電極箔の静電容
量との比を所定の範囲にしたことにより、生産性に優れ
ると共に静電容量の低下が小さく、耐熱性に優れ長寿命
の電解コンデンサが得られたものである。
めの真空蒸着装置の一例である。
めの真空蒸着装置の一例であり、基体への金属蒸気の入
射角の説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】基体の少なくとも片面に金属薄膜を形成し
た電解コンデンサ用電極箔であって、o−フタル酸テト
ラエチルアンモニウムをγ−ブチロラクトンに25%溶
解させた電解液中で測定した該電解コンデンサ用電極箔
の静電容量Aとホウ酸アンモニウムの10%水溶液中で
測定した該電解コンデンサ用電極箔の静電容量Bとの比
A/Bが0.3から0.8の範囲にあることを特徴とす
る電解コンデンサ用電極箔。 - 【請求項2】静電容量Aが200μF/cm2 以上であ
ることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用
電極箔。
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---|---|---|---|
JP07413792A JP3668255B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
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