JPH05268Y2

JPH05268Y2 -

Info

Publication number: JPH05268Y2
Application number: JP1985195146U
Authority: JP
Priority date: 1985-12-20
Filing date: 1985-12-20
Publication date: 1993-01-06
Anticipated expiration: 2000-12-20
Also published as: JPS62105733U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、鍛造用トランスフアフイードのクラ
ンプ装置に関し、詳しくは、上爪が所謂、旋回あ
ご式クランプ機構を構成するクランプ装置に関す
る。

［従来の技術とその問題点］周知のように、熱間鍛造の自動化は作業者の苛
酷な作業環境からの解放と安全のため嘱望されて
いる。そのため、熱間鍛造用トランスフアフイー
ド装置が開発され広く使用されている。

かかるトランスフアフイード装置は、云う迄も
なく、多工程にわたる鍛圧加工を行う場合、工程
順（例えば、潰し、あら打ち、仕上打ち、等）に
分割された金型に、鍛造品が対称形および非対称
形となるワーク（素材）を連続的に送り込む装置
であつて、その主要部はフイードバーとグリツパ
とから構成され、現在では、ワークのより確実な
位置決めと、正しい姿勢の保持のため、第４図に
示すように、ワークのクランプ、上下運動（リフ
ト、ダウン）、前後進（アドバンス、リターン）
の３次元動作を繰返し行なうようになつている。

そして、このフイードバーの駆動源としては空
圧式、油圧式、機械式等が知られているが、いず
れの方式にしても、生産性の向上とワークの温度
低下を防ぐため、高速搬送化が要求されている。

ところで、従来のトランスフアフイード装置
は、ワークの搬送方向に対し、前後方向に延出さ
れた一対のフイードバーのクランプ動作によつて
挟む、挟み込み方式、つまり前後方向からの水平
力のみでワークをクランプする方式のもの（例え
ば、実公昭60−1868号公報参照）や、単に爪によ
り掬い上げた状態でワークを搬送するものであつ
た。

そのため、前記のように高速搬送化を図ろうと
した場合、加速度が増加し、搬送中にワークが飛
び出す結果となつていた。また、高速搬送化を図
る場合、フイードバーのわずかな振動でも、爪に
よるワークのクランプに異常が発生するという問
題があつた。

［問題点を解決するための手段］そこで本考案は、これらの問題点を解消するた
め案出されたもので、フイードバー１に対して摺
動可能に支持し、常時、ワーク１３側に突出する
ように付勢した爪ホルダ４と、該ホルダ４に固定
した下爪７と、該下爪７又はホルダ４に枢支さ
れ、かつ常時、開放側に付勢されており、該下爪
７上にワーク１３を載置した後、更にフイードバ
ー１をワーク１３側に移動した時、前記付勢力に
抗して閉じる上爪８とからなるグリツパを備えた
ことにより、フイードバー１の運動によりワーク
１３を上・下の爪７，８によつて確実にクランプ
し、搬送の確実性を向上させた鍛造用トランスフ
アフイード装置を提供するものである。

［実施例］以下、本考案の構成を図面に示す実施例により
詳細に説明する。

１は前記３次元動作を行うフイードバーで、図
示しないトランスフア駆動部によつて駆動され
る。なお、バリ部１３′を有しているワーク１３
の両側にあるフイードバー１は、ワーク１３の搬
送方向（第３図矢印Ｐ）に平行に一対配置され、
（図面では右半分が省略されている。）、第４図の
ワーク搬送線Ｒにたいし、対称的に３次元動作を
行うものである。

２はフイードバー１に対し、ボルト１４，１４
……にて固定されたガイドで、該ガイド２にはピ
ン３が上下方向に挿入されている。４は爪ホルダ
で、前記ガイド２内にクランプ方向（図中左右方
向）に摺動可能に挿入されて保持されている。

そして、この爪ホルダ４の摺動の範囲を規制す
るため、該爪ホルダ４には長穴５が穿設されてお
り、該長穴５に前記ピン３が挿通されている。

６は、第１のスプリングで、前記ピン３と爪ホ
ルダ４とで保持されており、爪ホルダ４を常に図
中右方向（ワーク側に突出する方向）へ付勢して
いる。

７はグリツパの一部を構成する下爪で、先端部
が二又状に形成されており、基端部は前記爪ホル
ダ４にボルト１５，１５で固着されている。従つ
て、下爪７の先端部がワーク１３のバリ部１３′
の基部下面に当接し、該バリ部１３′を支承する
ことによつて、ワーク１３が搬送方向の前後に働
くのを制限するようになつている。

８はグリツパの他の一部を構成する上爪で、前
記爪ホルダ４にワーク搬送方向に挿入されたピン
９を支点として回動できるよう枢支されている。
なお、この上爪８は下爪７に枢支してもよい。

従つて、下爪７と上爪８とにより、あご式クラ
ンプを構成しており、ワーク１３の上下方向の動
きを制限している。

１０は第２のスプリングで、前記ピン９より下
方に位置し、前記爪ホルダ４と上爪８との間に介
在し、常時、上爪８を開放側に付勢するものであ
る。

１２は前記ピン９より上方に位置し、前記上爪
８に図中左右方向に挿入され、かつ前記ガイド２
の側面に一端が当接するように設けた当接用ピン
で、第３のスプリング１１によつて、常時ガイド
２側に突出するように付勢されている。従つて、
フイードバー１の移動によりガイド２が当接ピン
１２に当接し、更に移動すると前記第２のスプリ
ング１０に抗して図中右方に移動し、前記爪８が
時計方向に回動しワーク１３のバリ部１３′を下
爪７とでクランプするようになつている。

このため、第３のスプリング１１は第２のスプ
リング１０より強いものとなつている。

また、前記スプリング１１はワーク１３をクラ
ンプした後、わずかに残つたフイードバー１のク
ランプ作動を吸収する。

本実施例は以上のように構成されているので、
以下の作用をする。

フイードバー１は前記の３次元動作を繰返す
が、クランプストロークとして、第２図に示す
SOの動作を行う。即ち、クランプストロークSO
の動作の各位置を第２図でＡ〜Ｄとすると、Ａは
フイードバー１のアンクランプ位置、Ｂは下爪７
とワーク１３が当接し、バリ部１３′をその上面
に載置する位置（第１図示の状態）、Ｃは上爪８
がワーク１３をクランプ完了する位置、Ｄはフイ
ードバー１のクランプ完了位置をそれぞれ示す。

そして、位置ＢからＣ迄の上爪８の動作は次の
ように行われる。

まず、ワーク１３に下爪７が接した（Ｂの位
置）後、フイードバー１が図中右方へ更にS2移
動（S2＝S1−S3）すると、ガイド２が当接用ピ
ン１２に当接して上爪８をピン９を中心として時
計方向（閉じ側）へ回転し、ワーク１３に上爪８
の先端が接すると停止する（Ｃの位置）。

次いで、フイードバー１は右方へ若干（S3）
移動しＤの位置で停止する。この移動で第３のス
プリング１１はS3だけ圧縮されて縮む。そして、
この状態でフイードバー１はリフト→アドバンス
→ダウンの動作を行い、ワーク１３を次の工程へ
搬送する。

そして、次の工程位置でアンクランプした後、
リターンして最初の位置に戻り以下前記一連の工
程を繰返す。

［考案の効果］ワークをクランプするために接近するフイー
ドバーの動作を利用して上爪を回転させて、ワ
ークを押圧しクランプするので、本来、トラン
スフアフイードは３次元動作を行うために複雑
な機構を備えているが、これを更に複雑化する
ことなく、簡素な機構でクランプできる。

しかも、ワークを上下方向から挟持してクラ
ンプするからクランプの確実性が得られる。ひ
いては、高速搬送に対応することができる。

上爪はスプリングの付勢力を介して押圧動作
をするので、ワークの大きさに多少の差があつ
ても、スプリングの伸縮によつて吸収できると
共に、確実にクランプすることができるしアン
クランプも自動的にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例を示す断面
図で、第１図はクランプ動作の過程で下爪がワー
クに当接した状態図、第２図はクランプ動作を完
了した状態図である。第３図は第２図のａ〜ａ矢
視断面図、第４図はフイードバーの３次元動作模
式図を示す。１……フイードバー、４……爪ホルダ、６，１
０，１１……スプリング、７……下爪、８……上
爪、１３……ワーク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 対称的形状を有するワーク１３の両側でそれ
ぞれクランプし、クランプ、リフト、アドバン
ス、ダウン、リターンなどの３次元動作を行
う、一対のフイードバー１およびグリツパを備
えたトランスフアフイード装置において、フイ
ードバー１に対して摺動可能に支持し、常時、
ワーク１３側に突出するように付勢した爪ホル
ダ４と、該ホルダ４に固定した下爪７と、該下
爪７又はホルダ４に枢支され、かつ常時、開放
側に付勢されており、該下爪７上にワーク１３
を載置した後、更にフイードバー１をワーク１
３側に移動した時、前記付勢力に抗して閉じる
上爪８とからなるグリツパを備えた鍛造用トラ
ンスフアフイードのクランプ装置。 (2) 下爪７に載置するワーク１３をワーク１３の
バリ部１３′とした実用新案登録請求の範囲第
(1)項に記載の鍛造用トランスフアフイードのク
ランプ装置。