JPH0526238Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシヤツターの降下時において、シヤツ
ターの降下する位置に物や人などの障害物があつ
た場合にこれをシヤツターの座板部分によつて感
知し、シヤツター制御装置へ伝達させシヤツター
の降下を停止させるようにした座板の安全装置に
関するものである。

従来、シヤツタースラツトの下端部により障害
物を感知するには電気、電波、光などを利用する
方法があつた。しかしながら上記のものは電気系
統のトラブルなどにより誤作動や不作動が発生す
るという問題点があつた。

この考案は以上のような点に鑑み、電動シヤツ
ターの下降中に障害物があつた場合、シヤツター
制御回路を遮断するスイツチを、ワイヤーなどを
シヤツタースラツトの案内溝に沿つて設け、シヤ
ツタースラツトの下端部に設けた障害物感知装置
による感知を機械的に上記スイツチに伝える機構
とすることにより、従来の問題点を克服し、信頼
性の高いシヤツターの安全装置を提供することを
目的とするものである。

以下、本考案を図示の実施例に基づいて具体的
に説明すると、シヤツター最下端に取着した組立
式座板１は、下面の長手方向に全通して溝開口が
開けられた座板ケース２と、前記溝開口から上下
動自在に懸垂されている可動底板３とにより形成
され、該可動底板３は中空部に底面より突設した
中板の一方の端部に鋸歯と折曲片４を有する爪５
が軸６により回動可能に取着され、爪５の鋸歯付
近に設けた軸７は座板ケース２に回動可能に軸支
されており、折曲片４は中板の上縁に引掛けてあ
る。座板ケース２より突設したワイヤー保持板８
に挿通したワイヤー９などの細長材は一端をシヤ
ツター収納ケース１０内の天井より吊設したコイ
ルバネ１１などの弾性体に連結し、他方の先端を
シヤツター案内溝１２の底部に固定されており、
ワイヤー９の適宜位置に取着された押え板１３が
ワイヤー９の降下により、シヤツター制御回路
（図示せず）を遮断するスイツチ１４を押すよう
にしてある。尚、細長材についてはワイヤーに限
定するものではなく、棒状材、板状材でもよい。

この考案は上記の如き構成であるから、シヤツ
ター降下中に下端の可動底板３の爪５取付け側付
近が障害物に接触して圧迫されると第５図に示す
如く可動底板３は上動し、爪５の突起６が押上げ
られ、爪５は軸７を支点に左回りに回動し、ワイ
ヤー９を保持板８に圧迫保持しながら組立式座板
１がシヤツターの下降と共に降下しつづけると、
ワイヤー９は下方に引張られ、該ワイヤーに取着
された押え板１３も同時に下方に移動しスイツチ
１４を動作しシヤツター下降用電気制御回路を遮
断させ、シヤツターを停止させると同時にシヤツ
ター上昇用電気制御回路をONし、シヤツターを
開放させるものである。また、爪５取付けの反対
側端部が上動した場合は折曲片４が中板３の上縁
部に引掛つているから第６図に示す如く爪５は可
動底板３と同方向に傾斜し、鋸歯とワイヤー挿通
材との間にてワイヤー９を拘持すると共に下方に
引張られ、ワイヤー９に固着した押え板１３がス
イツチ１４を押して作動せしめることによりシヤ
ツターの制御回路を遮断し、シヤツターが停止す
る。再びシヤツターが上昇を始めると可動板３が
垂下し、爪５が強制的に元位置に復帰するからワ
イヤー９の拘持を解除する。尚、降下終了時には
回路により可動底板３が床面に圧接してもシヤツ
ターが上昇しないようにしてある。

また、第７図以下は第二の実施例を示すもので
あつて、バネ１５を適宜位置に複数箇所取着した
アルミ材薄板などの摺動板１６を組立式座板１の
長手方向に全通して設け、バネ１５の一端は座板
ケース２の天井に固定し、他端は可動底板底面に
当接しており、可動底板３が上動するとバネ１５
の作用により摺動板１６が図面左方向に横移動し
て端部の鋸歯とワイヤー保持板８との間にてワイ
ヤー９を拘持し、シヤツターの降下と共に下方に
引張りるから前述の第一実施例と同様の作用があ
り、また、可動底板３が下動すればバネ１５の作
用により摺動板１６が元位置に復帰するからワイ
ヤー９の拘持は解除される。

以上述べたように、本考案に係る障害物感知装
置によれば、降下中のシヤツター下端部の異状を
機械的手段により制御回路スイツチに伝えるから
電気的故障による誤作動や不作動がなく、安全で
信頼性を向上させる実用的効果がある。

それに、該安全装置の細長材はスラツト案内溝
全長にわたつて吊設されているため、降下中のシ
ヤツターがいかなる位置にあつても、障害物に当
たるならば、該細長材を拘持して引下げ、シヤツ
ターの降下を停止することが出来る。更に細長材
を使用することで、シヤツターの降下停止スイツ
チをシヤツターケースに設けることが出来、その
ためスイツチは定位置で動くことなく、モーター
との接続配線も便利であるとともに、該スイツチ
の故障も少ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の要部を示す一部
切欠正面図、第２図は要部を示す平面図、第３図
は組立座板の構成を示す側面図、第４図はシヤツ
ター収納ケースのスイツチ取着状態を示す正面
図、第５図及び、第６図は爪の状態を示す正面
図、第７図は第二の実施例の要部を示す一部切欠
正面図、第８図は一部を切欠した摺動板の正面
図、第９図は組立式座板の側面図である。 １……組立式座板、２……座板ケース、３……
可動座板、４……折曲片、５……爪、６……軸、
７……軸、８……ワイヤー保持板、９……ワイヤ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤツタースラツトの最下端に、下面の長手方
   向に全通して溝開口が開けられた座板ケースと前
   記溝開口から上下動自在に懸垂されている可動底
   板とにより形成された組立式座板を取着し、シヤ
   ツター収納ケースからは弾性復帰するように、少
   なくとも一方のスラツト案内溝底間に細長材を吊
   設し、該細長材は座板ケースの両サイドに形成し
   て上記案内溝に遊嵌している保持板に近接し、ま
   た上記可動底板には上下動することで、上記細長
   材を保持板との間で拘持する爪等の部材を取着
   し、細長材を拘持して引下げることでシヤツター
   の制御回路を遮断するためにシヤツターケースに
   設けたスイツチを作動させて該シヤツターの降下
   を停止せしめるようにしたことを特徴とする電動
   シヤツターの安全装置。