JPH0526190Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は天然木質系材料より得られる自然な模
様を有し、かつ能率的に施工できる床材を提供す
るものである。 最近、木目の美しい装飾材料が賞用され、この
ため種々の印刷技術が用いられて木目に酷似した
模様の化粧材が製造されている。 しかしながら、依然として天然物ならではの木
目デザインの深みのある美しさは得られるに到つ
ていない。 一方、天然系床材として従来より木質系化粧床
板やコルクタイル等があるが、これらの床材は施
工に際してゴム系接着剤を床下地と両面塗布して
接着しなければならず、加えて上記木質系化粧床
板は施工後伸びることを予測して目地をすきぎみ
に設けなければならず、施工作業は煩雑で能率は
低かつた。また、反りやすく吸水による寸法安定
性の低下等が引き起こされた。 本考案は上記問題点をすべて解消した床材で
0.5mm以下の乾燥木質薄片化粧層と、該化粧層直
下にビニルシートを有し、ビニルシート下に該化
粧層の３倍以上の厚さの発泡プラスチック基材を
有する床材、をその要旨とする。 第１図は本考案床材断面図である。 ３は0.5mm以下の乾燥木質薄片化粧層（以下単
に化粧層と称する）で望ましくは0.3mm以下であ
る。化粧層３は美麗な模様が得られるならば如何
なる木を薄切りにして得てもよいが、コルク・ア
ベマキ・杉・楢・チーク・桜・タモ・欅・楡等の
樹種が例示できる。化粧層は乾燥木質薄片なの
で、反りの原因を大きく取り除くことができる。 １は発泡プラスチツク基材（以下発泡基材とい
う）であり、例えばPVC発泡シート、またはこ
れとガラス繊維含有フエルトやその他の繊維シー
ト状裏打ち材との複合品で可撓性を有するものが
適当である。 発泡基材１は化粧層の３倍以上、好ましくは５
倍以上の厚さを有し、しかも適宜炭酸カルシウム
等の充填剤を配合することができる。 未乾燥の木質単板のみでは反りが激しく床材と
して使用不可能であり、これを乾燥木質化粧材と
することにより反りは顕著に減少するが、まだ床
材としては使用不可能であり、さらに３倍未満の
発泡体を裏打ちしても化粧層の歪応力に拮抗した
反りの抑制を得るには不十分であつた。 本願考案により初めてこれらの問題点が解決さ
れ、上記基材層１は化粧層より３倍以上、好まし
くは５倍以上の厚さの発泡体であるので反りを生
ぜず床材の吸水（湿）による寸法安定性が向上し
た。 また、従来木質系内装材はゴム糊で両面接着し
て施工するか、釘打ちと併用していたが、本考案
によりPVC床材のように単にラテツクス系接着
剤を櫛刷毛で塗布した上に化粧材を載置し、ロー
ラーがけすることにより施工され、高能率的であ
る。 発泡基材１上には接着剤層２を介して化粧層３
が積層されており、所望により該化粧層上には透
明な合成樹脂の被覆層（以下単に被覆層と称す）
４が0.5μ〜0.5mmの厚さで形成される。 被覆層４はPVC・熱可塑性ポリウレタン
（PU）のペースト樹脂を塗布硬化させるか、
PVC・PU・ポリエステルフイルムを積層する
か、またはポリエステル・アクリル・PU・エポ
キシ樹脂等の熱硬化性樹脂を塗布硬化させてもよ
いし、所望によつて艶消しフイルムを積層しても
よい。 被覆層４が化粧層３と密着することにより、印
刷では得られない自然な木質系の模様と該模様に
対応したエンボスの光の反射による陰影が得られ
深みのある立体感が得られる。 ５は繊維シート状裏打ち材である。 本願考案において発泡基材上には常に化粧層３
を支持し、該化粧層が破れる等の事故を防ぐため
好ましくは0.4〜1.0mm厚の軟質ビニルシート層７
が接着剤層２により化粧層３の直下に設けられ
る。 シート状裏打ち材５と発泡基材１とビニルシー
ト層７を積層して化粧層以下の層１′を形成する。 化粧層より下の層１′に十分可撓性があれば化
粧層３は薄いので床材８全体が可撓性を有してお
り、長尺床材として使用可能である。 さらに従来木質系模様を有する床材は硬質であ
つたのに対し、本考案床材はクツシヨン性を有し
歩行感が良い。

【表】

【表】

【表】 【図面の簡単な説明】

第１図は本考案床材断面図、１は発泡基材、２
は接着剤層、３は化粧層、７はビニルシートであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 0.5mm以下の乾燥木質薄片化粧層と、該化粧層
   直下にビニルシートを有し、ビニルシート下に該
   化粧層の３倍以上の厚さの発泡プラスチック基材
   を有する床材。