JPH05257057A

JPH05257057A - 移動式絞り機構

Info

Publication number: JPH05257057A
Application number: JP5464992A
Authority: JP
Inventors: Masaaki Morizumi; 雅明森住
Original assignee: Fuji Photo Optical Co Ltd
Current assignee: Fujinon Corp
Priority date: 1992-03-13
Filing date: 1992-03-13
Publication date: 1993-10-08

Abstract

(57)【要約】【目的】ズームレンズの補正系レンズに絞りを設置し
外部のアクチュエータによって絞り駆動を行う移動式絞
り機構で、アクチュエータから絞り操作部材に連係する
機構の変形量の低減、制御精度の向上を図る。【構成】絞りユニット50の操作部材52に受動側マグネ
ット54を配設する一方、アクチュエータ60の駆動部材62
には受動側マグネットに対向して駆動側マグネット55を
配設し、駆動側マグネットの移動に連動して受動側マグ
ネットを移動させて非接触状態で絞り駆動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ズームレンズに移動式
に絞りを配設し外部のアクチュエータによって駆動する
ようにした移動式絞り機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ズームレンズに対して絞りを
配設する場合に、所定の機能を得ると共にコンパクトに
設置することから、該絞りをズームレンズの補正系レン
ズと一体に移動するように配置することが知られてい
る。また、上記絞りの駆動を行うアクチュエータ（ガル
バノメータ）は鏡筒の外部に設置し、該アクチュエータ
から連動ピンを伸ばして上記絞りと連係させた構造のも
のが提案されている。

【０００３】上記ズームレンズと絞り機構の構造例を、
図２に基づいて説明する。ズームレンズ10は鏡筒11,12
内に前方からフォーカスレンズ14、変倍系レンズ15、補
正系レンズ16、リレーレンズ17を備えている。すなわ
ち、鏡筒は径の大きい前部鏡筒11と、該前部鏡筒11の後
端に連接された径の小さい後部鏡筒12とからなり、前部
鏡筒11の開口部11a にフォーカスレンズ14が取り付けら
れた固定枠18が装着されている。

【０００４】また、前部鏡筒11のフォーカスレンズ14後
方に形成されたフランジ部11b と後部鏡筒12のフランジ
部12a との間には、光軸と平行に複数（図の場合２本）
のガイドバー20,21 が配設され、一方（図の上方）のガ
イドバー20に前記変倍系レンズ15が取り付けられた変倍
系移動枠22と、補正系レンズ16が取り付けられた補正系
移動枠23とが光軸と平行に移動可能に支持されている。
上記変倍系および補正系移動枠22,23 は、光軸方向に伸
びる筒状支持部22a,23a を有し該筒状支持部22a,23a の
貫通孔が一方のガイドバー20に嵌挿されている。

【０００５】なお、他方（図の下方）のガイドバー21に
対しては上記変倍系および補正系移動枠22,23 の切欠溝
22b,23b が係合し、該移動枠22,23 の回止めによる位置
決めを行っている。さらに、前記後部鏡筒12の内部には
リレーレンズ17が取り付けられた固定枠24が設置されて
いる。

【０００６】そして、前記変倍系移動枠22および補正系
移動枠23にはそれぞれ係合ピン22c,23c が突設され、該
係合ピン22c,23c が前部鏡筒11の内周に回転可能に配設
されたカム部材26のカム溝26a,26b に係合され、該カム
部材26の回転に伴って光軸に沿って前後方向に移動す
る。上記カム部材26は前部鏡筒11を貫通するズームピン
26c が外部に設置された図示しないズームリングに連係
され、電動またはマニュアル操作（変倍操作）に対応し
て回転駆動される。上記変倍系レンズ15は変倍操作に対
して略直線的に前後移動してその移動量も大きい一方、
補正系レンズ16の移動は変倍操作に対して曲線的でその
移動幅は小さい。

【０００７】次に、前記補正系レンズ16の移動枠23の前
面側には絞り羽根31を有する絞りユニット30が設置され
ている。この絞りユニット30は、移動枠23に回動自在に
支持された回転板32と、該回転板32の回転に連係して開
口量を変更する絞り羽根31と、これらを保持する絞り押
え板33とによる絞り機構に構成されている。そして、上
記絞り回転板32の一部が前記一方のガイドバー20の近傍
に突出形成され、この突出部分がアクチュエータ35に連
係されて回動操作される絞り操作部材34に構成されてい
る。該絞り操作部材34は半径方向に伸びる長溝34a を有
している。

【０００８】また、前記後部鏡筒12の外周部で一方のガ
イドバー20の延長上に回転中心を有するアクチュエータ
35（ガルバノメータ）が配設されている。該アクチュエ
ータ35はブラケット36によって後部鏡筒12のフランジ部
12a の背面に設置され、その回転軸37から半径方向に伸
び、所定の回転半径の位置で前方に屈曲してガイドバー
20に沿って伸びる連動ピン38が設けられている。なお、
このアクチュエータ35は測光信号に基づいて絞り量を求
め、対応する絞り操作部材34の操作量（回動角度）に駆
動するものである。

【０００９】そして、前記連動ピン38は、後部鏡筒12の
フランジ部12a に形成された円弧溝45および補正系レン
ズ16の移動枠23に形成された円弧溝46をそれぞれ通っ
て、補正系レンズ16の移動枠23の絞りユニット30の絞り
操作部材34の長溝34a に係合されている。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
にズームレンズの補正系レンズに絞りを設置し、外部の
アクチュエータによって駆動するように設けた場合に、
上記補正系レンズは変倍動作に応じて光軸方向に移動
し、絞りも一体に移動するものであり、前記アクチュエ
ータと絞りとの連係構造には上記移動を許容する機構が
必要であり、これらの要因によって絞り誤差が大きくな
るなどの問題を有している。

【００１１】すなわち、前記アクチュエータの設置位置
から補正系レンズまでの距離が大きく、アクチュエータ
からの連動ピンが長くなり、しかも、絞り駆動に伴う負
荷トルクが大きくなって連動ピンの撓みが増大する。さ
らに、補正系レンズの移動に対応して連動ピンの作用点
が変化することで絞り駆動の負荷トルクが変動し、連動
ピンの変形量が変化して作動の信頼性の確保が困難とな
るものである。

【００１２】そこで本発明は上記事情に鑑み、補正系レ
ンズの移動に追従して移動する絞りの駆動を非接触状態
で行えようにした移動式絞り機構を提供することを目的
とするものである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の移動式絞り機構は、ズームレンズにおける補正
系レンズを支持する移動枠を鏡筒に対して光軸方向に移
動可能に支持し、この移動枠に絞り羽根を有する絞りユ
ニットを設置し、該絞りユニットの絞り羽根を開閉する
操作部材を外部に配設したアクチュエータで駆動して上
記絞り羽根開閉駆動を行うものであって、前記絞りユニ
ットの操作部材に受動側マグネットを配設する一方、前
記アクチュエータの駆動部材には上記受動側マグネット
に対向して駆動側マグネットを配設し、駆動側マグネッ
トの移動に連動して受動側マグネットを移動させて非接
触状態で絞り駆動を行うように構成したものである。

【００１４】

【作用および効果】上記のような移動式絞り機構では、
アクチュエータの作動による絞り駆動は、該アクチュエ
ータに作動によって駆動側マグネットが移動するのに応
じて鏡筒内部の受動側マグネットも追従して移動し、絞
りユニットの操作部材を所定量操作して所定開度に絞り
駆動を行うものであり、外部のアクチュエータと内部の
絞りユニットとの連係を非接触状態に設けたことで、連
係機構の配設が簡素化されコンパクト化が得られると共
に、その駆動における誤差を生じるような長い連係部材
を排除して変形部分がなく精度のよい作動が得られ、安
定した絞り駆動が行えるものである。

【００１５】

【実施例】以下、図面により本発明の実施例を説明す
る。図１は一実施例の絞り機構を備えたズームレンズの
要部斜視図である。この図１においては前記図２のズー
ムレンズ構造に対してその変更部分についてのみ示し、
ガイド部材の一部を切除して内部構造を示している。

【００１６】ズームレンズ構造については、前記鏡筒1
1,12 、フォーカスレンズ14、変倍系レンズ15、リレー
レンズ17は、前記図２と同様に構成されている。また、
補正系レンズ16は、その補正系移動枠23に絞りユニット
50が同様に配設され、補正系移動枠23の筒状支持部23a
および切欠溝23b によって該補正系レンズ16がガイドバ
ー20,21 に支持されて光軸に沿って移動可能に設けら
れ、図２と同様のカム機構によりズーム操作に伴うカム
部材26の回動に対応して光軸方向に移動される。

【００１７】また、絞りユニット50は、その絞り羽根51
を開閉操作する絞り操作部材52が外周部分に突出して設
けられ、該操作部材52が周方向に操作されることで絞り
の開閉駆動が行われる。そして、この絞りユニット50の
操作部材52に受動側マグネット54が固着されている。

【００１８】一方、前記カム部材26の外側における鏡筒
等の固定部分にはアクチュエータ60が設置され、該アク
チュエータ60の出力軸61に固着されたレバー状の駆動部
材62には、前記受動側マグネット54に対向して駆動側マ
グネット55が固着されている。上記受動側マグネット54
と駆動側マグネット55とは互いに引き合う関係に構成さ
れ、さらに、駆動側マグネット55は補正系レンズ16の光
軸方向への移動量より長く形成され、両マグネット54,5
5 の対向関係を維持するように構成されている。なお、
上記受動側マグネット54と駆動側マグネット55との間に
介装されるカム部材26等は、アルミニウム、プラスチッ
ク等の非磁性体によって形成される。

【００１９】上記のような実施例の作用を説明すれば、
アクチュエータ60は測光信号に基づいて所定の絞りに駆
動するべく絞りユニット50の操作部材52を所定の角度に
回転駆動するように出力軸61の回転によって駆動部材62
を旋回させて、駆動側マグネット55を周方向に移動させ
る。この駆動側マグネット55の移動に連動して受動側マ
グネット54が周方向に追従移動し、操作部材52を非接触
状態で絞り駆動を行うものである。また、ズーム操作に
応じて補正系レンズ16が移動しても、駆動側マグネット
55と受動側マグネット54との磁束関係は保持され、絞り
径の変化は生じることなく所定の絞りに保持される。そ
して、上記のような伝達駆動系は非接触状態で連係して
いることから、駆動における撓み変形量がなく、伝達誤
差の低減により駆動誤差が少なく、精度の良い絞り制御
が行えると共に、カム部材26を貫通する連係部材を不要
として、構造の簡素化、コンパクト化が得られる。

【００２０】なお、上記実施例においては駆動側マグネ
ット55はアクチュエータ60の出力軸61を中心として旋回
するように構成しているが、光軸を中心として周方向に
移動するように駆動してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における絞り機構を備えたズ
ームレンズの要部斜視図

【図２】従来の絞り機構を備えたズームレンズの縦断面
図

【符号の説明】

10 ズームレンズ 11,12 鏡筒 16 補正系レンズ 20 ガイドバー 23 移動枠 26 カム部材 50 絞りユニット 51 絞り羽根 52 絞り操作部材 54 受動側マグネット 55 駆動側マグネット 60 アクチュエータ 62 駆動部材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ズームレンズにおける補正系レンズが取
り付けられた移動枠が鏡筒に対して光軸方向に移動可能
に支持され、この移動枠に絞り羽根を有する絞りユニッ
トが設置され、該絞りユニットの絞り羽根を開閉する操
作部材を外部に配設したアクチュエータで駆動して上記
絞り羽根の開閉駆動を行う移動式絞り機構であって、前
記絞りユニットの操作部材に受動側マグネットを配設す
る一方、前記アクチュエータの駆動部材には上記受動側
マグネットに対向して駆動側マグネットを配設し、駆動
側マグネットの移動に連動して受動側マグネットを移動
させて非接触状態で絞り駆動を行うことを特徴とする移
動式絞り機構。