JPH05255235A - ポリスルフイド類の精製法 - Google Patents

ポリスルフイド類の精製法

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JPH05255235A
JPH05255235A JP5009390A JP939093A JPH05255235A JP H05255235 A JPH05255235 A JP H05255235A JP 5009390 A JP5009390 A JP 5009390A JP 939093 A JP939093 A JP 939093A JP H05255235 A JPH05255235 A JP H05255235A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C319/00Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides
    • C07C319/26Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C319/28Separation; Purification

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリスルフイド粗生成物から長期間貯蔵安定
性を有するポリスルフイド精製品得るための精製方法を
提供する 【構成】 ポリスルフイドと、少なくとも50重量%の
アルコール、このアルコールに対して幾らかは溶解性を
有し且つ前記ポリスルフイドに対して極く僅かしか溶解
性を有しない酸化剤および無機系触媒を含むアルコール
系洗浄溶液とを接触させ、洗浄処理済みポリスルフイド
含有下層および消費済み洗浄溶液上層を与え、前記消費
済み洗浄溶液上層から洗浄処理済みポリスルフイド含有
下層を分離して洗浄処理済みポリスルフイドおよび消費
済み洗浄溶液を得、そして、前記洗浄処理済みポリスル
フイドからポリスルフイド精製品を回収する、各工程を
含むポリスルフイドの精製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高純度で且つ高安定性
ポリスルフイド類の製造に関する。
【0002】有機ポリスルフイド類、特に、テトラ−及
びペンタ−スルフイドのようなジアルキルポリスルフイ
ド類は、多くの用途、例えば、エラストマー類用の添加
剤、潤滑油用酸化防止剤、有機薬品の製造用の中間体、
殺虫剤、殺菌剤のような多くの目的のために、そして、
デイーゼル用燃料のセタン価及び点火性能を改良するた
めのデイーゼル燃料の添加剤として有用であることが判
明している。これらの化合物は、また、極圧用潤滑剤の
配合に、そして、ゴム処理加工の促進に有用であること
も判明している。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】元素硫
黄とメルカプタン類とを塩基性触媒の存在下(欧州特許
出願第25944号明細書)又は塩基性触媒とアルコー
ル促進剤との存在下(米国特許第3,308,166号
及び第3,022,351号各明細書)で反応させるこ
とによるポリスルフイド類の製造法が当業界で公知であ
る。しかし、製品劣化に関連する問題が、ポリスルフイ
ド1分子当たり3又はそれ以上の硫黄原子を含有するポ
リスルフイド製品についてしばしば観察される。この劣
化は製品の外観を澄明な黄色若しくは橙色から曇った外
観に変え、究極的には沈澱が生じる。更に、ポリスルフ
イド製品中にメルカプタン及び硫化水素が存在すると、
最終消費者が除去することを望む非常に悪臭をもたら
す。
【0004】ポリスルフイド生成物を精製する方法は当
業界で公知であるが、しかし、完全な程度までの精製に
ついて十分証明されていない。
【0005】欧州特許出願第25944号明細書は、ポ
リスルフイド生成物を窒素でパージし、次いでこの生成
物とアミン含有、過酸化水素含有水溶液とを所定の条件
で接触させ、次いで、蒸気でストリッピングし、珪藻土
と接触させることによるポリスルフイドの精製を開示す
る。
【0006】カミイ等(日本特許出願第58−140,
063号明細書)は、ポリスルフイド含有流体と1,2
−エポキシ化合物とを接触させることによるジアルキル
ポリスルフイド類の脱臭法を開示する。この1,2−エ
ポキシ化合物は未反応メルカプタン及び硫化水素と直接
反応し、それにより、極く僅かしか臭気のない製品を製
造できる。過剰の1,2−エポキシ化合物は、真空蒸留
のような慣用の方法により除去されると報告されてい
る。
【0007】ジエンサン等(米国特許第3,308,1
66号明細書)はアミン触媒及びアルコール促進剤を使
用するポリスルフイド類の製造を開示する。アルコール
は蒸留により生成物の流れから除去し、アミン触媒は蒸
留及び蒸気ストリッピングにより除去する。ポリスルフ
イド生成物中の水は、次いで、硫化ナトリウム吸収剤で
除去し、次いで、残留硫化水素を骨炭で除去する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、塩基性触媒
の存在下でメルカプタンと硫黄との反応により生じる生
成物を、酸化剤及び無機塩基性触媒を含有するアルコー
ル系溶液と接触させることにより処理し、次いで、精製
済みポリスルフイド製品を回収する。
【0009】本発明の高度に安定なポリスルフイド製品
の製造は二工程のプロセスである。この二工程は、
(a)メルカプタンと元素硫黄とを塩基性触媒の存在下
で反応させてポリスルフイド粗生成物を形成する工程、
及び(b)この粗生成物から長期間にわたってポリスル
フイドの劣化を促進させると思われるものを取り除くた
めの処理工程である。メルカプタンと元素硫黄とを塩基
性触媒の存在下で反応させてポリスルフイド生成物を形
成するこのプロセス中の第一の工程は当業界で概ね公知
である。しかし、第二の工程、即ち、前記生成物処理工
程は従来技術をもとに改良をなしている。
【0010】この新規なプロセスのキーとなるものは、
長期間にわたって最小限にしか劣化しない、通常、平均
3〜6個の硫黄原子を含有するポリスルフイド製品を高
収量で生成させる能力があることである。この最小限度
の劣化は、劣化を促進すると思われる化学種(殆どが未
反応メルカプタン及び触媒である)が選択的にポリスル
フイド粗生成物から取り除かれる独特の処理プロセスに
より達成される。
【0011】ポリスルフイド粗生成物は次ぎのように示
し得る反応により得られる。
【0012】R1SH+R2SH+(x−1)S → R
1(S)x2+H2S ここで、R1及びR2は、通常1〜20個の炭素原子を有
するアルキル基、より好ましくは4〜18個の炭素原子
を有する三級アルキル基、最も好ましくは9〜12個の
炭素原子を有する三級アルキル基である。R1及びR2
同一又は異なることができる。上記式中、xは粗生成物
中のポリスルフイド1分子当たりの平均硫黄原子数であ
る。本発明は、塩基性触媒の存在下で生成されるいずれ
のポリスルフイド生成物についても広く適用できる。好
ましくは、ポリスルフイド1分子当たり2〜8個の平均
硫黄原子数を有するもの、最も好ましくは、ポリスルフ
イド1分子当たり3〜6個の平均硫黄原子数を有するも
のに適用できる。
【0013】ポリスルフイド粗生成物を製造する方法
は、通常、反応物の一方、即ち、メルカプタンか硫黄の
いずれかを、塩基性触媒の存在下で他方の反応物にゆっ
くりと添加することからなる。反応物の添加順序は最終
生成物に重大な影響を与えない。しかし、好適な方法
は、メルカプタン/触媒溶液に硫黄をゆっくりと添加す
ることである。硫黄は、添加するとこの溶液に容易に溶
解する。溶液の混合及び/又は室温よりも高い温度での
操作は反応速度を促進させる。添加しようとする硫黄の
量はポリスルフイド生成物の所望の硫黄含量に依存す
る。ポリスルフイド1分子当たりのx個の硫黄の平均硫
黄含量について、(x−1)モルの硫黄を添加しなけれ
ばならず、反応する2モルのメルカプタン当たりに1モ
ルの硫化水素が遊離する。触媒は、事実上、塩基性であ
るべきである。好ましい触媒には、第一、第二及び第三
アルキルアミン、脂環式アミン並びにアルカリ金属酸化
物及びヒドロキシド及びアルカリ土類酸化物及びヒドロ
キシド等がある。最も好ましい触媒は第三アルキルアミ
ン、特に、トリエチルアミンである。メルカプタンの重
量を基準とする触媒の重量は、百分率で表して、0.0
5〜5%であるべきであり、好ましくは、0.1〜2.
0%で、最も好ましくは、0.2〜1.0%である。硫
化水素反応生成物の有意量は反応中ガスとして放出され
る。反応の終了に続いて、残留する硫化水素は、加熱、
不活性ガスによるパージ又は真空ストリッピングにより
ポリスルフイド粗生成物から除くことができる。不活性
ガスによるパージを使用する場合、好適なガスは窒素及
び空気である。
【0014】高度に安定なポリスルフイドを製造する前
記第二工程は、外観において満足のいくものであり、最
小限度の臭い、そして経時に最小限度の劣化しかもたら
さない処理製品が得られる新規な処理プロセスである。
このプロセスは粗生成物から長期間にわたってポリスル
フイドの劣化を促進する化学種を取り除くと思われる。
存在する場合、この劣化は製品の臭いの変化、変色、製
品の透明/不透明度の変化、及び沈澱物の存在の変化に
より観察される。このプロセス方法の選択のキーとなる
要素は、少量の未反応メルカプタン及び触媒がポリスル
フイド製品の長期外観性及び安定性に有害な影響を与え
るらしいという観察であった。本明細書中に開示するプ
ロセスはこれらの化学種の除去について具体的に適合す
るようにされた。
【0015】本発明の方法の進展において追加のキーと
なる要素は、ポリスルフイド粗生成物が酸化剤及び無機
の塩基性触媒を含有するアルコール系洗浄液と十分に接
触するとき、分離及び乾燥時に下層にあるポリスルフイ
ド含有相は澄明であり、殆ど臭気がなく、そして長期間
の貯蔵にわたって有効に安定化されているという予期し
ない観察がなされたことである。
【0016】例として、この洗浄液が、45℃で、アル
コールとしてメタノール、酸化剤として過酸化水素水及
び触媒として水酸化ナトリウムを含有するとき、ポリス
ルフイド中のメルカプタン硫黄濃度は典型的には10重
量ppm未満であり、澄明な黄色生成物が得られる(実
施例、特に実施例2の実験番号4を参照されたい)。こ
れらの結果は、その他の試験結果に照らしてみて驚くべ
きことである(実施例2及び表Iを参照されたい)。こ
のような一試験(実験番号1)では、過酸化水素洗浄を
45℃でアルコール及び触媒の不存在下で行った。この
生成物についてのメルカプタン硫黄含量は460重量p
pmであり、生成物は許容できない程曇っておりそして
沈殿物が観察された。触媒を使用しないがメタノール/
過酸化水素洗浄液を使用した別の試験(実験番号2)で
は、結果は事実上様々であり、概ね、生成物中に230
〜750重量ppmメルカプタン硫黄が観察され、この
生成物は外観的に許容できないものであった。洗浄工程
が45℃で4時間(実験番号2)又は68〜70℃で4
時間(実験番号5)行ったかどうかにかかわらず、結果
に有意な差が観察されなかった。アルコールを使用しな
いで過酸化水素/水酸化ナトリウム洗浄液を使用した更
に別の試験(実験番号3)では、生成物のメルカプタン
硫黄含量は67重量ppmであり、この生成物も外観が
曇っており、沈殿物が観察された。
【0017】理論により拘束されることを望まないが、
塩基性金属触媒は、(1)未反応メルカプタンをジスル
フイドに、(2)硫化水素を硫酸塩に、そして(3)ア
ミン触媒をアミンオキシドに酸化するのを触媒すると思
われる。これも理論により拘束されることを望まない
が、アルコールはメルカプタン、ポリスルフイド及び水
をアルコール相に良好に可溶化し、それにより、酸化反
応を促進し、更に未反応酸化剤(例えば、過酸化水素)
のための好適な相として、またポリスルフイドに混在す
る可能性のある不純物(例えば、水、アミンオキシド、
硫酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム)である種々の反
応生成物のための好適な相として作用すると思われる。
硫酸塩反応生成物についてのアルコール相中における溶
解性の限界を超えると、沈殿が生ずる。この沈殿は、粗
ポリスルフイドとアルコール系液との最初の接触の間、
又はそれに続く洗浄済みポリスルフイド中に存在する残
留アルコール及び水の除去のための乾燥工程の間に生ず
る。別の状況では、沈殿した硫酸塩を、濾過のような当
業界で確立されている固体分離技術により有効に除去で
きる。
【0018】洗浄液はアルコール、酸化剤及び無機塩基
性触媒からなる。洗浄液を調製するのにこれらの成分の
添加順序は重要でない。事実、洗浄液成分をポリスルフ
イド粗生成物に任意の順序で加えることができ、それに
より洗浄相を形成する。しかし、関連する酸化反応が発
熱性である理由と適当な温度に制御維持するために、好
ましい手順は先ずアルコールと塩基性金属触媒とを合わ
せ、この混合物とポリスルフイド粗生成物とを合わせ、
所望のプロセス温度(典型的には45℃)に加熱し、次
いで、二相を激しく混合しながら、酸化剤を所定量ずつ
徐々に加える。別の好適な態様では、粗ポリスルフイド
相と、アルコール、酸化剤及び塩基性金属触媒からなる
洗浄溶液との双方を、夫々、所望のプロセス温度にし、
次いで、二相を激しく混合しながら、洗浄液を所定量ず
つ徐々に添加する。更に別の好適な態様では、先ず、無
機塩基性触媒を水に溶解させ、次いで、それとアルコー
ルとを各々粗ポリスルフイド相に加える。次いで、酸化
剤をこの混合物を所定量ずつ徐々に加える。廃液流であ
る消費洗浄液の量はできるだけ少なくすることが望まし
い。粗ポリスルフイド対洗浄液の重量比は3:1よりも
大きい方が好ましく、6:1〜20:1がより好まし
く、約9:1〜約15:1が最も好ましい。
【0019】洗浄液はアルコール系である。概して低分
子量アルコールが好適である。これらは優れたメルカプ
タン/水可溶化剤であり、相対的に高い蒸気圧を有する
からである。より高い蒸気圧は、水やアルコールのよう
な残留物を洗浄済みポリスルフイド相から除く後続の除
去工程を容易にする。これらの残留物は、真空ストリッ
ピング、ガスパージ、加熱又は適当な吸着剤床中に洗浄
済みポリスルフイドを流すことから構成され得る乾燥工
程により除去する。高温における真空ストリッピング及
びガスパージングは、一層有効であるため加熱よりも好
ましく、また、廃棄物処理の考慮から吸着剤床乾燥より
も好ましい。C1〜C5アルコールがその可溶化特性のた
め好ましい。C1〜C3アルコールが各々蒸気圧が高いた
めより好ましい。その可溶化特性、高蒸気圧及び低い密
度を兼備するためメタノールが最も好ましい。メタノー
ルはこれらの組み合わせ特性のため、アルコール相とポ
リスルフイド相との間に大きな密度対比をもたらし、そ
れにより、粗ポリスルフイドの洗浄に続く相分離工程を
容易にする。
【0020】酸化剤は、アルコール中である程度の溶解
性を有すること、ポリスルフイドに中に殆ど溶解しない
こと、並びに、ポリスルフイド生成物流を安定化させる
ように、硫化水素、アミン類及びメルカプタンに対して
充分な酸化能力を有することが必要である。ここで使用
される酸化剤には、過酸、次亜塩素酸塩、過硫酸塩、ヒ
ドロペルオキシド、有機過酸化物、酸素、オゾン及び過
酸化水素等があるが、これらに限定されない。その反応
性、入手容易性、取り扱いの容易性及びコストのため、
過酸化水素が最も好適である。
【0021】本発明の方法には無機の塩基性触媒が必要
である。好適な触媒はアルカリ金属及びアルカリ土類金
属の炭酸塩である。より好適な触媒は、その大きな触媒
活性の理由により、アルカリ金属及びアルカリ土類金属
の酸化物である。さらに好適な触媒は、その追加的なよ
り大きな溶解性のためアルカリ土類金属のヒドロキシド
であり、尚更に好適な触媒はアルカリ金属ヒドロキシド
である。アルカリ金属ヒドロキシドは、より大きな触媒
活性及びアルコール相に対する大きな溶解性を兼備する
ため、特に好適である。最も好適な触媒は、入手容易
性、使用のし易さ、コスト、触媒活性及びアルコール系
洗浄液に対する溶解性のため、水酸化ナトリウムであ
る。消費洗浄液の発生をできるだけ少なくするように系
に添加する水の量を最小に維持することが望ましいが、
取り扱い容易性を鑑みて、洗浄溶液を調製する前に、塩
基性金属触媒を高濃度の水溶液又は水性スラリーにして
使用することができる。
【0022】洗浄液中の各成分、即ち、アルコール、酸
化剤及び触媒の必要濃度はポリスルフイド粗生成物中の
不純物の程度に依存する。アルコール相中の未反応メル
カプタンの溶解性は、通常、メルカプタンの炭素数の増
加に伴って低下するので、相応して大量のアルコールが
必要である。高炭素数のポリスルフイド類については、
複数回の洗浄を要してもよい。従って、アルコール、酸
化剤及び触媒の必要量は、粗ポリスルフイドを長期間貯
蔵に適した安定な状態の脱イオン化された澄明な製品に
変換するのに有効な量である。少なくとも50重量%の
アルコールが好ましく、より好ましくは60〜95重量
%、そして、最も好ましくは70〜85重量%である。
【0023】洗浄液中の酸化剤の好適な量は、すべての
未反応メルカプタンをジスルフイドに、すべてのアミン
触媒をアミンオキシドに、そしてすべての硫化水素を硫
酸塩に確実に酸化するのに有効な量である。額面上の量
は対象となる反応物の化学量論量である。理論により拘
束されることを望まないが、反応化学量論は下記のよう
になると思われる。即ち、 である。
【0024】上式中のR基はアルキル基又はアリールア
ルキル基であり、同一でも異なってもよい。上述したよ
うに、最適な酸化剤は過酸化水素であり、通常、水溶液
で添加される。過酸化水素添加由来の水は洗浄液、得ら
れる製品及び消費洗浄液中に存在する水の量をできるだ
け少なくするように妥当な量でできるだけ少なく維持す
るのが好ましい。水中の過酸化水素の濃度は20重量%
を超える量が好ましく、おおよそ30重量%若しくはそ
れを超える量が更に好ましい。最も好ましくは、入手容
易性及び相応する使用の容易性のため、30〜35重量
%の濃度の過酸化水素である。
【0025】塩基性触媒は、数時間以内で所定の操作温
度において殆ど完全に酸化するのに有効な量で存在しな
ければならない。通常、温度が高いほど酸化反応を早く
するのに好ましい。しかし、酸化性環境中でアルコール
を使用するときの引火性の考慮及び好ましくない副反応
の可能性の理由で、温度はある程度使用するアルコール
及び当業者の裁量に依存する。メタノールを使用する場
合、70℃までの周囲温度が好適であり、約45℃が最
適である。触媒の所定量に影響を及ぼす第二の因子は、
洗浄し消費する洗浄溶液のもたらされるpH及び触媒が
硫化水素酸化反応の生成物(硫酸塩)と直接反応しそれ
により沈殿物を生じさせる可能性である。一例として水
酸化ナトリウムを使用すると、全反応は大体次のように
なると思われる。即ち、 である。これらの反応により示されているように、無機
の塩基性触媒は消費されうる。触媒の量は、使用済み廃
液流の後処理が多岐にわたる消費洗浄溶液のpHにも影
響を及ぼしうる。表IIIに示したように、無機の塩基
性触媒の量の2倍の変化は廃液流のpHを酸性(pH
2)から中性又は僅かに塩基性(pH7〜11)まで変
化させる。操作上、設計及び廃液処理の考え方から、こ
れらの変化は重要である。従って、無機塩基性触媒対酸
化剤のモル比は、好ましくは、0.1〜1.5であり、
より好ましくは、約0.25〜1.0、そして、最も好
ましくは、約0.3〜約0.6である。
【0026】一分子当たり平均5個の硫黄を含有するジ
−t−ノニルポリスルフイド粗生成物の処理についての
一好適方法は、57重量部の粗生成物と約1重量部の3
0重量%過酸化水素、約4重量部のメタノール及び約
0.13重量部の水酸化ナトリウムとを45℃で2時
間、激しく撹拌しながら、回分式で徹底的に接触させる
ことを含む(実施例1参照)。メタノール対過酸化水素
及び水酸化ナトリウム対過酸化水素の対応モル比は、各
々、約14.2及び0.37である。
【0027】一回又はそれ以上によるポリスルフイド/
アルコール相の回分式接触は相対的に少量の粗ポリスル
フイドに好適でありうるが、相の接触がミキサー/沈降
タンク、Ruston反応器及び向流充填塔を直列に連
結する連続撹拌タンク反応器により為される連続流系に
対する前記技術の拡大は当業者の間で容易である。
【0028】
【実施例】本発明の実際を例証するために次に実施例を
示すが、本発明の範囲を限定することを意図していな
い。
【0029】
【実施例1】本実施例は本発明の方法を使用したジ−t
−ノニルポリスルフイドの実験室的合成及び精製に関す
る。
【0030】窒素(N2)でフラッシュした1リットル
容のオートクレーブ反応器に、599g(3.74モ
ル)のt−ノニルメルカプタンと3.8g(0.037
モル)のトリエチルアミンの溶液を入れた。このオート
クレーブを30℃に加熱し、内容物を急速に撹拌(10
00rpm)した。内部熱電対を備えた300ミリリッ
トル容のステインレス鋼製ボンベ中の硫黄(240g、
7.49モル)を窒素雰囲気下で120〜135℃で加
熱することにより溶融した。次いで、硫黄上のN2圧力
を200psiに増加し、ボンベとオートクレーブとの
間のバルブと管を、硫黄が移動している間、その凝固を
避けるために加熱した。好ましくは、液状硫黄を30分
間かけて反応混合物に添加すべきであるが、本実験の設
備では、オートクレーブ本体中を走っている管中で硫黄
の凝固を避けるために2分間で添加しなければならなか
った。反応器本体中の管及び反応器の内部は120℃を
超える温度に何らかの方法で加熱しなければならない。
2分間にわたる液状硫黄の添加はオートクレーブの温度
を30℃から45℃の所望のプロセス温度に上昇させ
た。30分間にわたって硫黄を加えたとしたら、オート
クレーブは最初に30℃ではなくて45℃に加熱したで
あろう。
【0031】硫黄の添加が完了したら、H2Sガス発生
のため、オートクレーブの圧力が150psiに上がっ
た。圧力はこの値を超えて上がる傾向を示さなかった。
制御したH2Sのガス抜きにより、次いで、オートクレ
ーブ圧は60psiに減少した。ガス抜きを速くしすぎ
ると、発泡した。約0.5時間かけてガス抜きした後、
この圧力は60psiを超えては上昇しなかった。この
時点で、N2でオートクレーブを100psiに加圧す
ることによりH2Sを除去し、次いで、60psiにガ
ス抜きをした。0.5時間かけてこれをもう3回繰り返
した。この段階で硫化水素の発生は弱く、圧力(主にN
2による)を大気圧近くまで減少させ、その時点で系を
ベントラインに開放した。急速撹拌(1000rpm)
しながらの45℃における加熱を更に1.5時間続けた
(全硫黄の添加後の総時間は2.5時間であった)。次
いで、45℃で4時間急速撹拌(1000rpm)下、
反応混合物中に窒素をバブリングした(標準状態で2立
法フイート/時間)。
【0032】粗生成物に1.8g(0.045モル)の
水酸化ナトリウム及び54g(1.69モル))のメタ
ノールの溶液を加えた。この混合物を45℃に加熱し、
13.5gの30重量%の過酸化水素(0.119モ
ル)を、急速撹拌下、45℃で15分間にわたって所定
量を徐々に加えた。更に2時間45℃で、急速撹拌を続
けた。冷却後、ポリスルフイド層(下層)をメタノール
層(上層)から分離した。メタノール層は、水(30重
量%過酸化水素水由来の)、未反応過酸化水素及びナト
リウムの硫酸塩も含有した。ポリスルフイド層を、撹拌
下、5トルで45℃2時間真空ストリッピングした。冷
却後、ポリスルフイドを濾過して、澄明な黄色液体を7
75g(100%収率)得た。メルカプタン硫黄は、1
例では4重量ppmであり別の例では1ppm未満であ
った。Antek法により測定した窒素は2.5重量p
pm未満であり、材料は数月単位で澄明な黄色液体を維
持した。
【0033】より多い量のNaOH又はH22を使用し
た場合のその他の実験を実施した。50〜100%まで
NaOHの量を増加、又は100%までNaOH及びH
22の濃度を増加することは、最終製品に無視しうるほ
どの影響しか観察されなかった。
【0034】
【実施例2】実施例1に記載したと同様な方法を使用し
てt−ノニルポリスルフイド粗生成物を調製した。コン
デンサー、マグネチックスターラー及びサーモウェルを
備えた、500ミリリットル容の三つ口丸底反応器中で
洗浄工程を実施した。特に記さない限り、洗浄方法は、
230gの粗生成物と表Iに提示されている所定量の
水、メタノール及び水酸化ナトリウムとを合わせ、そし
て、この混合物を45℃(実験番号5については例外で
あることを注意されたい)に加熱し、この時点で過酸化
水素水を加え、更に4時間維持することからなる。2試
験(実験番号4及び5)では、追加の過酸化水素溶液を
加え、上昇した温度に更に0.5時間維持した。次い
で、混合物を冷却し、75gの混合物を100ミリリッ
トルのペンタンと接触させ、2〜3分間混合物を振とう
し、下層にある水層を捨てることにより洗浄した。次い
で、上層を水で洗い、Rotovap中で45℃で乾燥
し、最後に5トルで45℃で真空ストリッピングに付し
た。冷却後、精製した製品を二度濾過した。
【0035】表Iに5試験の結果を示す。アルコール
(メタノール)、酸化剤(30wt%過酸化水素)及び
無機塩基性触媒(水酸化ナトリウム)からなる洗浄液
は、許容できるメルカプタン硫黄含量(即ち、臭気がな
い)、許容できる窒素含量(極く僅かしかアミン触媒が
存在しない)及び長期エイジング後の許容できる外観
(極く僅かしか沈殿物が存在しない澄明な液)の製品を
与えた。洗浄液からアルコール、又は塩基性金属触媒を
除いたものは、許容できない劣化製品をもたらした。
【0036】
【表I】
【0037】
【実施例3】この実施例は、大規模合成及び本発明の精
製法を使用するジ−t−ノニルポリスルフイドの精製に
関する。
【0038】トリエチルアミン触媒をt−ノニルメルカ
プタンに各ドラム(正味で385ポンド)のメルカプタ
ンに対して1100グラムのアミンの割合で加えた。次
いで、総計660ポンドのこの混合物を100ガロンの
ハステロイCバッチ用反応器30℃(86°F)に入れ
た。別のジャケット付き容器に硫黄を入れ、グリコール
加熱装置で約150℃(300°F)に加熱した。この
容器は、各バッチのジ−t−ノニルポリスルフイドにつ
いて必要な264ポンドの硫黄全部を収容するのに不適
当な寸法だったので、2段階で硫黄を溶融した。硫黄が
溶融したら、この硫黄溶融タンクを窒素で加圧すること
により硫黄を反応器に移した。硫黄溶融タンクから反応
器への移動路について熱を追跡記録した。硫黄移動路
が、硫黄を反応器の壁に近ずけないように約8インチま
で反応器中に延びていたので、この路の部分は加熱され
ることができず、凝固したり栓をしたりする問題がこの
箇所で起こることが予想された。従って、硫黄添加の速
度を制御する試みはしなかった。硫黄を高速で移動する
ことにより、路に滞留する熱及び硫黄の凝固は反応器中
で起こらなかった。
【0039】硫黄が反応器に入るとすぐにH2Sが発生
する反応が始まった。反応器中の圧力が192psig
の高さ程度まで上昇したが、この圧力上昇の一部は溶融
硫黄を移動するのに使用した窒素によりもたらされた。
硫黄の添加が完了すると、発生したH2Sを、蒸留カラ
ム及び反応器に結合した冷却を経、そして、突出ポット
を経て最後に通風孔に至るようにガス抜きした。H2
による凝縮性の液体の同伴の可能性についての懸念のた
め、突出ポットを最初の2バッチ後に調べたが液体は検
出されなかった。利便の限界が20ポンド/時間のH2
Sの最大放出速度であるので、発生したH2Sをガス抜
きするための最低限の長さは約4時間であった。事実
上、これは、実験室規模で実施した類似の試験について
の僅か2時間の典型的な「反応時間」に匹敵する反応に
利用できる時間であった。H2Sガス抜きの完了後、窒
素をバブリングして生成物より殆どの残留H2Sを除い
た。反応器の壁上の硫黄付着物を調査するために反応器
を開放できるように、約12時間最初の2バッチをパー
ジしてH2S含量を約10重量ppm未満まで減少させ
た。最初の2バッチ後に付着物が観察されなかったと
き、このような低レベルまでのH2Sの減少が必要でな
いことが判明し、次いで、実験室で使用したと同様に、
窒素パージ工程は4時間に設定された。
【0040】窒素パージ工程を終了したとき洗浄工程前
に反応器中の材料の量を減少するように反応器から95
ポンドの粗生成物を排出した。洗浄工程を行うために、
4ポンドの50%水酸化ナトリウム溶液を375rpm
に撹拌下(ミキサーの最大速度)で反応器に加え、そし
て、反応器の温度を45℃(113°F)に保持した。
水酸化ナトリウムの添加後、58ポンドのメタノールを
反応器に入れた。次いで、35重量%の過酸化水素水を
5ポンドずつ3インクレメントで総計15ポンド入れ
た。最初の5ポンドの過酸化水素の添加後12℃(22
°F)の温度の上昇が観察され、残りの過酸化水素の添
加後先より少ない温度の上昇が観察された。実験室実験
ではこの工程に2時間の混合時間を示したが、最初の2
バッチ(表IIの#1及び#2)後、2時間では20重
量ppm未満にメルカプタン硫黄含量を減少させるのに
充分でなかったことが見いだされた。試験は、混合時間
を4時間に伸ばし、水酸化物及び過酸化物の量を50%
まで増加させて行った。後に、過酸化物の量は、最初の
量の15ポンドに減らしてもうまくいき、混合時間は4
時間のままにした。これは、メルカプタン硫黄の含量を
約15〜17重量ppmに減少させるのに充分であった
(表II参照)。
【0041】ポリスルフイド/メタノール混合物を少な
くとも1時間静置させ、下層にポリスルフイド層を上層
にメタノール層を得た。ポリスルフイド層を混合/洗浄
槽(300ガロン容のガラス内張Pfaudler反応
器)に排出し、メタノール層を廃液用ドラムに入れた。
表IIに各ロットについて、2又は3バッチのt−ノニ
ルポリスルフイドを前記混合/洗浄槽に蓄えた。45℃
(132°F)で、生成物を撹拌しながら、ポリスルフ
イド中に窒素をバブリングした。残留する水及びメタノ
ールが除去されるにつれ、生成物は曇った黄色から澄明
な黄色に変化した。生成物が澄明になった時点後、少な
くとも1時間窒素ストリッピングを継続した。この工程
に要する時間は1ロットにつき3時間でその他のロット
について6時間であった。
【0042】生成が終了したと判断されたとき、生成物
をカートリッジ式フイルターにより濾過し、洗浄した5
5ガロン容の製品用ドラム(各々の収容量は正味465
ポンド)に移した。最終製品の表面にある固体は相分離
からの残留物であり廃棄した。
【0043】t−ノニルポリスルフイドからの総収量
は、予定した4600ポンドに比較して、3626ポン
ドであった。この損失は、洗浄工程中に起こったものと
思われる。
【0044】
【表II】 注記: (1)メルカプタンは385ポンドのメルカプタン当た
り110gのトリエチルアミンを含有した (2)洗浄工程前。窒素含量はAntek法により決定
し、窒素重量基準で示した (3)洗浄工程後。1、2及び3バッチを更に洗浄して
メルカプタン硫黄含量を低下させた (4)硫黄%,CHNSは炭素、水素、窒素及び硫黄に
ついての燃焼分析法により決定した。示した値は重量基
準である (5)硫黄%,x線は、試薬等級のトルエン中のポリス
ルフイド生成物の濃度が約1%の場合のx線蛍光により
決定した。示した値は重量基準である
【0045】
【実施例4】本実施例は本発明の方法を使用したジ−t
−ドデシルポリスルフイドの大規模合成及び精製に関す
る。
【0046】固体状硫黄を使用してt−ドデシルポリス
ルフイドを製造した。固体状硫黄は、溶融硫黄と同等の
生成物を与えることが(実験室実験により)示され、そ
れで、都合良いためこの生成のためパイロットプラント
に固体状硫黄を使用した。
【0047】固体状硫黄を100ガロン容の反応器に先
ず200ポンドの量を入れた。次いで、634ポンドの
t−ドデシルメルカプタンを反応器に入れ、反応器を最
大撹拌(375rpm)しながら30℃(86°F)に
加熱した。
【0048】トリエチルアミンを少量ポットから窒素で
ポットに圧力をかけながら反応器に入れた。このアミン
を加えてすぐに反応が始まり、H2Sを発生した。実施
例3と同様に、H2Sをゆっくりとガス抜きし、ガス抜
き速度を便宜上21ポンド/時間またはそれ以下に制限
した。H2Sの除去のため生成物中を4時間窒素でバブ
リングした。
【0049】洗浄工程を行うため、6ポンドの50%水
酸化ナトリウム溶液を反応器に加え、次いで、58ポン
ドのメタノールを、次いで、各々が5ポンドの35%過
酸化水素水の3インクレメントを反応器に加え、t−ノ
ニルポリスルフイドで行ったと同様にした(実施例3参
照)。最後の3バッチについて、水酸化ナトリウムの量
を、メタノール溶液のpHを中性の7に近ずけるために
2倍の12ポンドにした。このようにした3バッチにつ
いて、メタノール相のpHは11,10及び6であっ
た。水酸化物の量を多くすると乳化をもたらし相の分離
を困難にすると思われたが、実際は相分離は水酸化物の
一層少ない量を用いるのと困難性に差がないかそれより
も困難性が少なかった。相分離に続いて、実施例3の方
法に従って、ポリスルフイド中に窒素をバブリングし、
次いで、生成物を濾過し貯蔵のための適切な容器に移し
た。
【0050】t−ドデシルポリスルフイドからの総収量
は、予定した4170ポンドと比較して、3678ポン
ドであった。この損失は洗浄工程中に起こるものと思わ
れる。5バッチのt−ドデシルポリスルフイドの製造に
関する実験結果を表IIIに示す。
【0051】
【表III】 注記: (1)洗浄工程前。Antek法により窒素含量を決定
した (2)ロット1は更に洗浄が必要である (3)硫黄%,CHNSは炭素、水素、窒素及び硫黄に
ついての燃焼分析法により決定した。示した値は重量基
準である (5)硫黄%,x線は、試薬等級のトルエン中のポリス
ルフイド生成物の濃度が約1%の場合のx線蛍光により
決定した。示した値は重量基準である

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリスルフイドと、少なくとも5
    0重量%のアルコール、このアルコールに対して幾らか
    は溶解性を有し且つ前記ポリスルフイドに対して極く僅
    かしか溶解性を有しない酸化剤および無機系触媒を含む
    アルコール系洗浄溶液とを接触させ、洗浄処理済みポリ
    スルフイド含有下層および消費済み洗浄溶液上層を与
    え、(b)前記消費済み洗浄溶液上層から洗浄処理済み
    ポリスルフイド含有下層を分離して洗浄処理済みポリス
    ルフイドおよび消費済み洗浄溶液を得、そして(c)前
    記洗浄処理済みポリスルフイドからポリスルフイド精製
    品を回収する各工程を含むポリスルフイドの精製法。
  2. 【請求項2】 前記アルコールが1〜5個の炭素原子を
    含有する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記酸化剤が過酸、次亜塩素酸塩、過硫
    酸塩、ヒドロペルオキシド、有機ペルオキシド、酸素、
    オゾン又は過酸化水素である請求項1又は2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記過酸化水素が過酸化水素水である請
    求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記無機系触媒がアルカリ金属カーボネ
    ート、アルカリ土類金属カーボネート、アルカリ金属オ
    キシド、アルカリ土類金属オキシド、アルカリ金属ヒド
    ロキシド、アルカリ土類金属ヒドロキシド、又はそれら
    の水和物である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記無機系触媒がアルカリ金属ヒドロキ
    シド、アルカリ土類金属ヒドロキシド又はこれらの水和
    物である請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記無機系触媒がアルカリ金属ヒドロキ
    シドである請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記アルカリ金属ヒドロキシドが水酸化
    ナトリウムである請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記アルコールが1−プロパノール、イ
    ソプロパノール、エタノール、又はメタノールである請
    求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記アルコールがメタノールである請
    求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記回収は前記アルコールおよび水を
    前記洗浄済みポリスルフイドから除去して前記ポリスル
    フイド精製品を得ることを含む請求項1〜10のいずれ
    かに記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記除去が、熱、不活性ガスによるパ
    ージ又は真空ストリッピングにより行う請求項11に記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 前記精製ポリスルフイドを濾過して残
    留固形物を除去することを含む請求項1〜12のいずれ
    かに記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記ポリスルフイドは、元素硫黄と1
    〜20個の炭素原子を含有する少なくとも一種のアルキ
    ルメルカプタンとを、第一アルキルアミン、第二アルキ
    ルアミン、第三アルキルアミン、環式脂肪族アミン、ア
    ルカリ金属オキシド、アルカリ土類金属オキシド、アル
    カリ金属ヒドロキシド、又はアルカリ土類金属ヒドロキ
    シドである塩基性触媒の存在下で接触させてポリスルフ
    イド粗生成物を得、該粗生成物から硫化水素を除去して
    前記ポリスルフイドを得ることにより製造し、当該触媒
    の重量は前記メルカプタンの重量の百分率を基準にして
    0.05〜5%であり、当該除去は熱、不活性ガスによ
    るパージ又は真空ストリッピングにより行う、請求項1
    〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記少なくとも一種のアルキルメルカ
    プタンが3〜20個の炭素原子を含有する請求項14に
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記少なくとも一種のアルキルメルカ
    プタンがC4〜C18の第三アルキルメルカプタンであ
    り、前記塩基性触媒がアミン系触媒である請求項15に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記少なくとも一種のアルキルメルカ
    プタンがC9〜C12の第三アルキルメルカプタンである
    請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記ポリスルフイドがジ−t−ノニル
    ポリスルフイドである請求項1〜17のいずれかに記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 前記ポリスルフイドを、化学量論量の
    元素硫黄とt−ノニルメルカプタンとをトリエチルアミ
    ン触媒の存在下で接触させてポリスルフイド1分子当た
    り平均5硫黄原子をもつジ−t−ノニルポリスルフイド
    粗生成物及び硫化水素を形成し、そして、該ポリスルフ
    イド粗生成物から硫化水素を除去してジ−t−ノニルポ
    リスルフイドを得ることにより製造する、請求項18に
    記載の方法。
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