JPH05253749A - ワイヤ放電加工機のイニシャルホール検出装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工機のイニシャルホール検出装置

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JPH05253749A
JPH05253749A JP5529092A JP5529092A JPH05253749A JP H05253749 A JPH05253749 A JP H05253749A JP 5529092 A JP5529092 A JP 5529092A JP 5529092 A JP5529092 A JP 5529092A JP H05253749 A JPH05253749 A JP H05253749A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤ放電加工機におけるイニシャルホール
の中心位置の正確な検出を行い、検出されたイニシャル
ホールと加工機ヘッドのワイヤ電極通孔の中心との心出
し位置決めを高精度化し、以て、ワイヤ電極の自動結線
作用の成功率を向上させることにある。 【構成】 ワークWのイニシャルホールWhを孔位置識
別手段50a,50bにより識別し、同孔位置識別手段
50a,50bをイニシャルホールWhの接近位置でス
キャニング動作させ、スキャニングによる識別信号から
イニシャルホールWhの中心位置座標をイニシャルホー
ル位置決定手段51により検出し、この検出したイニシ
ャルホールの中心位置へワイヤ放電加工機のヘッド1
4、16におけるワイヤ電極通孔の中心を正確に位置決
め可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤ電極を用いてワ
ークの放電加工を行うワイヤ放電加工機に関し、特に、
ワークに形成したイニシャルホールの中心位置を精密に
検出し、そのイニシャルホール中心へ同ワイヤ放電加工
機のヘッドのワイヤ電極通孔を位置決めしてワイヤ電極
の自動結線を確実に遂行可能にするワイヤ放電加工機の
イニシャルホール検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤ放電加工機においてワイヤ電極を
用いてワークの放電加工を行うには、ワーク端面を加工
起点にし、そのワーク端面から所定の加工経路に従って
ワイヤ電極とワークとの間に相対的な送りを与えながら
加工を進捗する方法と同時にワーク内に形成したイニシ
ャルホール、いわゆる下孔を開通し、このイニシャルホ
ール内を上ヘッドから下ヘッドへ向けてワイヤ電極を挿
通させて、同イニシャルホールを放電加工の起点にして
ワークの放電加工を行う方法がとられる。このために、
近時、ワイヤ放電加工機においては、同加工機の機体、
多くは、上ヘッドに適宜のブラケット部材等を用いてイ
ニシャルホール加工装置を取着し、同イニシャルホール
加工装置を用いてワーク上の所定位置にイニシャルホー
ルを形成するようにしたものが、既に汎用されている。
この種のイニシャルホール加工装置としては、一般的に
は所定径の棒状電極をワークのイニシャルホール形成位
置で同ワーク内部に送りながら放電加工により形成する
場合が多い。
【0003】このようなイニシャルホールをワークの放
電加工の起点に用いる場合、従来のワイヤ放電加工機
は、ワークのイニシャルホール位置に加工機の上下ヘッ
ドを誘導し、次いで、例えば、上ヘッドの先端孔等から
噴出される加工液流を利用してワイヤ電極をイニシャル
ホールを介して対向位置に在る下ヘッドへ導いて同下ヘ
ッドで電極先端を捕獲する周知の自動結線機構を制御、
作動させて放電加工の加工段取りを自動遂行し、このと
きに、ワイヤ電極がイニシャルホールを通過し損ねた場
合には、作業者が補助的にワイヤ電極を挿通する方法が
一般的に採られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、通常のワ
イヤ放電加工機に使用されるワイヤ電極は精々、直径が
0.2ミリメートル程度の細線であり、故に、加工起点
となるイニシャルホールの孔径は、通常のワイヤ放電加
工機の場合には、直径が0.5ミリメートルから1.0
ミリメートル程度の細孔の範囲で選定される。従って、
特に、イニシャルホールの孔径が小さい程、同ホールを
電極棒等を用いて加工する困難度が増加し、イニシャル
ホールの加工位置が設定孔位置からずれたり、孔の真円
度が歪む等の不都合が発生し、その結果、上下ヘッドの
ワイヤ電極通過口とイニシャルホールの中心位置との心
出し精度が低下する結果となる不都合が発生し、結果的
に、自動結線機構を用いてワイヤ電極の自動結線を行っ
たとき、ワイヤ電極の先端がイニシャルホールを通過し
て上ヘッドから下ヘッドへ誘導されることにより同先端
が捕獲される自動結線の成功率が低下する問題が発生し
ている。
【0005】依って、本発明の目的は、このような従来
のイニシャルホールを用いたワイヤ放電加工機における
自動結線機能における問題点を解決せんとするものであ
る。また、本発明の他の目的は、ワイヤ放電加工機にお
けるイニシャルホールの正確な検出を可能にし、検出さ
れたイニシャルホールと加工機ヘッドとの心出し位置決
めを高精度化し、以て、ワイヤ電極の自動結線作用の成
功率を向上させ得るようにしたワイヤ放電加工機のイニ
シャルホール検出装置を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的に
鑑み、ワークに形成されたイニシャルホールを、その周
囲のワーク領域と識別するセンサ手段により検出し、こ
のとき、同センサ手段は、ワークのイニシャルホール位
置に接近させた位置でスキャニング動作を行ってイニシ
ャルホールの好ましくは直交する2つの軸線方向、つま
り、X軸方向とY軸方向における各2つの孔縁の位置を
検出し、この検出した各方向の2つの孔縁の位置の中間
位置をイニシャルホールの中心位置として演算すること
により、同中心位置を決定、検出し、検出結果の正しい
イニシャルホールの中心位置へ同ワイヤ放電加工機のヘ
ッドにおけるワイヤ電極通孔の中心を正確に位置決めし
てワイヤ電極の自動結線機構による自動結線作用の成功
率を向上させるようにしたものである。
【0007】すなわち、本発明によれば、ワイヤ放電加
工機のワークに形成したイニシャルホールの位置を検出
することにより、イニシャルホールの中心へヘッドのワ
イヤ電極通孔を位置決めせしめるワイヤ放電加工機のイ
ニシャルホール検出装置において、前記ワークと接近、
離反可能なワイヤ放電加工機の機体上に取着され、該ワ
ークに形成された前記イニシャルホールの孔領域を周辺
ワーク領域から識別する孔位置識別信号を発生する孔位
置識別手段と、前記孔位置検出手段を前記ワークに形成
されたイニシャルホールに接近した位置で所定のスキャ
ニング動作をせしめるスキャニング駆動手段と、前記ス
キャニング駆動手段によるスキャニング動作時に、前記
孔位置識別手段から発生したイニシャルホールの孔領域
識別信号から該イニシャルホールの中心位置の座標を判
別、決定するイニシャルホール位置決定手段とを具備し
て構成され、該イニシャルホール位置決定手段によって
判別、決定したイニシャルホールの中心へ前記ヘッドの
ワイヤ電極通孔を精密位置決め可能にしたワイヤ放電加
工機のイニシャルホール検出装置が提供される。以下、
本発明を添付図面に示す実施例に基づいて更に、詳細に
説明する。
【0008】
【実施例】図1は本発明に係るイニシャルホール検出装
置を備えたワイヤ放電加工機の機構略示図、図2の
(a)は、本発明によるワイヤ放電加工機のイニシャル
ホール検出装置における孔位置識別手段を光学的センサ
として実現した実施例の要部構成を示す部分略示機構
図、図2の(b)は(a)に示した光学的センサの変形
例を示す部分略示機構図、図3の(a)は図1又は図2
に示した光学的センサによりワイヤのイニシャルホール
をスキャニングする作用過程を説明する平面説明図、図
3の(b)は光学的センサによるスキャニングによって
得たイニシャルホールの孔領域識別信号から孔中心位置
を決定する作用原理を説明する信号図形を示したグラフ
図、図4は、図2の(a)に示した孔位置識別手段を形
成する光学的センサと上ヘッド又は下ヘッドのワイヤ電
極通孔の中心との固定位置関係を示す平面図、図5は、
図1に示したワイヤ放電加工機のイニシャルホール検出
装置における孔位置識別手段、スキャニング駆動手段、
イニシャルホール位置決定手段によって遂行されるイニ
シャルホール検出作用を説明するフローチャートであ
る。
【0009】先ず、図1を参照すると、本発明によるイ
ニシャルホール検出装置を備えたワイヤ放電加工機は、
ワークWをワイヤ電極10によって放電加工する機械装
置であり、ワークWは水平面内で直交するX,Y2軸方
向にワイヤ放電加工機制御装置40からワークテーブル
駆動手段41を介して送り制御されるワークテーブル4
2上に搭載、保持されている。また、ワイヤ電極10
(以下、単にワイヤ10)は、ワークWを放電加工する
放電加工部12では通常、上記の水平面内で直交する
X,Y2軸の両者に対して垂直な縦方向に走行するよう
に上ヘッド14、下ヘッド16によりガイドされて走行
するように配置されている。また、ワークWとワイヤ1
0との間には図示されていない放電加工電源から放電加
工用のパルス電圧が印加され、走行するワイヤ10側に
は周知の如く、適宜の給電子を介して供給されている。
なお、ワイヤ10とワークWとの間には更に、同ワイヤ
10とワークWとの間には放電ギャップ内の切粉残留に
応じて両者間の電気的特性、例えば、電圧が変化するこ
とを検知する接触検知機構からの電圧も別の電源手段か
ら常時または必要に応じて供給可能に構成されている。
【0010】上記のワイヤ10はワイヤボビンから成る
ワイヤ電極供給源18から供給されており、同ワイヤ電
極供給源18を発したワイヤ10は、上ガイドローラ2
0aを経た後に張力制御プーリ31、ブレーキ32、張
力センサ33およびトルクモータ34等を有して構成さ
れた適宜のワイヤ張力制御装置に達し、ここで所定のワ
イヤ張力を付与されてから上ヘッド14を介してワーク
Wと対向する放電加工部12を通過し、更に下ヘッド1
6を経た後に下ガイドローラ20bを経て走行方向を変
え、ワイヤ巻取り部の巻取りローラ22、ピンチローラ
24の間を通過するときに巻取り力を付与され、その
後、図示されていないワイヤ回収部へ送られる。巻取り
ローラ22は巻取りモータ22aにより所定の速度で回
転駆動されており、他方、上述したワイヤ張力制御装置
で走行するワイヤ10にブレーキを掛けられていること
から、ワイヤ10には適正の張力レベルに設定、制御さ
れたワイヤ張力が付与され、放電加工部12において
は、その所定の張力状態に維持されたワイヤ10とワー
クテーブル駆動手段41を介して直交座標系内を所望の
経路に従って送り作動されるワークWとの間で放電加工
が遂行される構成となっている。なお、ワイヤ電極供給
源18のワイヤボビンにはパックテンションモータ18
aが接続され、常時、ワイヤ10に対して走行方向とは
反対の方向への引張力が付与されている。こうして、ワ
イヤ電極供給源18からワイヤ張力制御装置に至る前走
部ではバックテンションモータ18aによる逆向きの引
張力でワイヤ10の弛みが発生しないようになってい
る。
【0011】他方、ワイヤ放電加工機の作動開始時に
は、イニシャルホール加工装置44により、ワークWの
所定位置、つまり、放電加工プログラムによって指定さ
れた位置にイニシャルホールWhが穿孔される。この指
定位置は既述した接触検知機構によって予めワークWの
隅部に形成、設定した基準位置の二次元座標を検知し、
この基準位置から指定されたイニシャルホールの形成位
置までのワークおよびワークテーブルの移動量をスケー
ル(図示なし)等のテーブル送り量検出装置によって座
標を読み取ることにより求め、その指定位置へイニシャ
ルホールWhを穿孔するものである。次いで、その穿孔
位置の中心と上下ヘッド14、16の先端のワイヤ通孔
とを位置決めしてから、同上下ヘッド14、16に備え
られた既述の自動結線機構(図1には明瞭に表れない)
の加工液噴流を用いてワイヤ10の先端をイニシャルホ
ールWhを貫通して下ヘッド16で捕獲する自動結線作
用を遂行するように成っている。そして、本発明によれ
ば、ワークWの指定位置に形成されたイニシャルホール
Whがイニシャルホール加工装置44による加工過程で
ズレや孔の歪み等で孔中心位置が必ずしも指定位置の座
標と正確に一致しないことに鑑み、加工後のイニシャル
ホールwhの中心位置を正確、かつ精密に検出し、その
イニシャルホールWhの中心位置へ上下ヘッド14、1
6のワイヤ通孔中心を正確に位置決めし、その後、ワイ
ヤの自動結線機構によってワイヤ10の自動結線を行う
ようにしたものである。かくして、自動結線の成功確率
を向上させ、ワイヤ放電加工の自動化と省力化の成果を
上げることができるのである。
【0012】ここで、本発明に係るイニシャルホール検
出装置の概略の構成を説明すると、機械の主軸頭部分4
3等に取付けられたイニシャルホール加工装置44の穿
孔具45によってワークWに加工起点位置として形成さ
れたワイヤ10の通過用のイニシャルホールWhを検出
するために設けられている。同イニシャルホール検出装
置は、孔位置識別手段を形成する光学的センサ50(図
1には、発光器50a、受光器50bとから成るセンサ
の例を示している。)、同光学的センサ50がイニシャ
ルホールWhと接近した所定位置でスキャニング動作を
付与する駆動手段(本実施礼ではワークテーブル駆動手
段41がスキャニング駆動手段を兼ねている場合を示し
ている)、上記光学的センサ50によるスキャニング作
用によって得たイニシャルホールの孔領域識別信号が受
光器50bから発せられたとき、その信号から孔中心位
置を判別、決定するイニシャルホール位置決定手段51
等を具備している。
【0013】このイニシャルホール位置決定手段51に
よって判別、決定されたイニシャルホールWhの中心の
座標値は、イニシャルホール位置決定手段51からワイ
ヤ放電加工機制御装置40へ送出され、同制御装置40
は、そのイニシャルホール位置決定手段51が送出した
座標値へワークテーブル駆動手段41の作動を介して上
下ヘッド14、16を相対移動させ、該ヘッド14、1
6のワイヤ通孔の中心座標値をイニシャルホールWhの
中心と正確に一致させる位置決めを行うのである。
【0014】次に、本発明に係るワイヤ放電加工機のイ
ニシャルホール検出装置の構成と作用、効果を更に実施
例に基づいて説明する。図2の(a)は、本発明に係る
孔位置識別手段を形成する光学的センサ50の第1の実
施例を示しており、上ヘッド14に装着されたレンズ等
の光学系50cへ例えば周知の発光ダイオード等から成
る発光器50aから光ファイバを介して光信号が送出さ
れ、その光信号を受光々学系50d、光ファイバを介し
て受光器50bにより受光され電気信号に変換されて送
出される構成と成っている。
【0015】上述の構成から成る光学的センサ50は、
ワークWに形成されたイニシャルホールWhを発光側か
ら出た光検出信号が通過したときのみ、受光側から受光
信号を受光回路50bを介して前述したイニシャルホー
ル位置決定手段51へ送出するもので、これによってイ
ニシャルホールWhの有無を検出する信号、換言すれ
ば、イニシャルホール領域をワークWの孔周囲の領域と
識別する信号を送出するように構成されているのであ
る。
【0016】なお、図2の(b)は、発光、受光系を有
した上述の光学的センサ50に代わる光反射系を有した
光学的センサ50の例を示したものである。つまり、上
ヘッド14に取着した投・受光光学系50eと発光、受
光系から成る光信号検出器50fとを光ファイバで接続
し、ワークWからの光反射信号がイニシャルホールWh
の有無により変化し、以て孔領域をワークWの孔周囲領
域と識別する電気信号を光信号検出器50fから得るよ
うにした構成の例である。なお、勿論、上述の第1の例
におき発光側を上ヘッド14に取着し、受光側を下ヘッ
ド16側に取着した構成を上下で逆にした取着構造をと
っても良く、また同様に第2例も下ヘッド16側に上記
投・受光光学系50eを取着した構成としても良い。更
に、図示しないが、磁気変化または電気容量変化を検出
する形式の市販、周知の近接センサ装置等も孔領域とそ
の周辺ワーク領域との識別信号の検出に使用できること
は、当業者なら容易に理解できる。
【0017】ここで、本発明においては、光学的センサ
50等の孔位置識別手段からの孔位置識別信号からイニ
シャルホールWhの中心位置を正確、精密に検出するた
めに、同孔位置識別手段をワークWに対して相対的にス
キャニング動作させ、そのスキャニング動作過程で得た
孔位置識別信号からイニシャルホール位置決定手段51
によりイニシャルホールWhの中心位置の座標を得るよ
うに構成している。
【0018】つまり、例えば、上記光学的センサ50
を、イニシャルホールの加工位置として指定された既知
の指定座標位置へ予め相対移動させると、同光学的セン
サ50はイニシャルホールWhに略近接した位置に位置
決めされる。次いで、図1のワークWが搭載、固定され
たワークテーブル42をワイヤ放電加工機制御装置40
からの指令でワークテーブル駆動手段41を用いて光学
的センサ50に対して相対的に図3の(a)で示すよう
に二次元座標系で直交2軸方向(X軸方向とY軸方向)
へ別々に、つづらおり状にスキャニング動作させる。こ
のとき、スキャニング動作のつづらおりピッチSpは、
イニシャルホールWhの径の約1/2程度の小距離に選
定し、しかも、確実にイニシャルホールWhを含めた周
囲領域をも走査するようにスキャニング動作させること
が必要である。このようなスキャニング動作を用いれ
ば、光学的センサ50から成る孔位置識別手段から得ら
れた電気的な領域識別信号は、2軸方向の各々の軸方向
で、図3(b)で示すように、イニシャルホールWhの
径方向の縁で立ち上がり点H1と立ち下がり点H2とを
検出することが可能である。依って、スキャニング動作
過程で発生したこのような立ち上がり点H1と立ち下が
り点H2の位置の座標値をイニシャルホール位置決定手
段51が機械のスケールから成る送り量検知装置から得
て、両者の中間位置の座標値が各軸方向におけるイニシ
ャルホールWhの中心の座標であると判別し、演算によ
り決定すれば、ワークWに加工されたイニシャルホール
Whの中心の正確な座標値を検出することができるので
ある。
【0019】次いで、上述のようにして決定、検出した
ワークWのイニシャルホールWhの位置へ上下ヘッド1
4、16のワイヤ電極通孔の中心を正確に一致させ、上
ヘッド14のワイヤ電極通孔からワイヤ10の先端を自
動結線機構の結線作用でイニシャルホールWhを通過さ
せ、下ヘッド16により捕獲させれば、上下ヘッド1
4、16のワイヤ電極通孔の中心とイニシャルホールW
hの中心位置とが、確実に一致しているから、極めて高
い自動結線成功率を得ることができることは理解できよ
う。なお、上述のスキャニング動作にはワークテーブル
42をワークテーブル駆動手段41によりつづらおり状
の動作をさせる方式としたが、他に、光学的センサ50
自体を適宜のアクチュエータ手段を用いてスキャニング
動作させ得る構成を採用しても良いことは言うまでもな
い。
【0020】ここで、図4により、本発明によれば、上
述の上下ヘッド14、16のワイヤ電極通孔の中心とイ
ニシャルホールWhの中心位置とが、確実に一致させ得
ることを説明する。図4は1例として上ヘッド14に固
定された光学的センサ50のレンズ等の光学系50cの
具体的構成と、それが、予め上ヘッド14に取着された
とき、光路中心と上ヘッド14のワイヤ電極通孔14a
の中心位置との距離が2軸方向で既知量のデータXs,
Ysとして予め、ワイヤ放電加工機の製造過程で設定、
固定されていることを示したものである。この既知の距
離データXs,Ysの設定方法は、例えば、予め作成し
た精密な取付、設定治具を用いる等の種々の方法で簡単
に実現できるものであり、この設定方法は、本発明の本
質に関係ないので、これ以上の説明を省略する。なお、
下ヘッド16に取着される受光々学系50dは光学系5
0cから発した光信号を受光する位置へ設定されていれ
ば良く、又、下ヘッド16自体はワイヤ10の通過上か
ら、予め上ヘッド14と上下方向に位置合わせされてい
るので、上ヘッド14、下ヘッド16は共に一体となっ
て、イニシャルホールWhの中心位置へ位置決め動作さ
せ得ると理解すれば良い。
【0021】また、図4に示すように、光学的センサ5
0の光学系50c、50dには、エアシリンダ55で前
後作動するシャッタ56を設け、イニシャルホールWh
の検出過程以外の放電加工過程では同シャッタ56で光
学系50c、50dを閉鎖して加工液等を浴びることに
よる汚れを防止する構成とすることが好ましい。上述し
た本発明によるワイヤ放電加工機のイニシャルホール検
出装置の作用過程をフローチャートで示したものが図5
に示されている。
【0022】図5は、イニシャルホール加工装置44
(図1参照)によって、イニシャルホールWhが指定位
置に加工された後に、そのイニシャルホールWhの正確
な中心位置の座標を検出し、その中心座標位置と上下ヘ
ッド14、16のワイヤ電極通孔の中心とを正確に一致
させるための遂行されるイニシャルホール検出装置の作
用過程を示したものである。なお、イニシャルホールW
hが加工されていなければ、イニシャルホール加工工程
でイニシャルホールWhを加工することは言うまでもな
い。
【0023】図5において、ステップ1は上記加工済み
のイニシャルホールWhの指定位置へ上下ヘッド14、
16のワイヤ電極通孔を移動させて略位置決めする工程
を示しており、上、下ヘッド14、16に対し、ワーク
Wを、そのワークテーブル42(図1参照)と共にワー
クテーブル駆動手段41の作動で移動させて位置決めを
遂行する。ステップ2は、孔位置識別手段を形成する光
学的センサ50と上、下ヘッド14、16のワイヤ電極
通孔の中心との間の既述したオフセット量(Xs,Y
s)分だけ両者間に相対移動を付与し、光学的センサ5
0の中心をイニシャルホールWhの中心位置に略接近し
た位置へ移動させるもので、光学的センサ50の作動準
備工程である。次いで、ステップ3において、光学的セ
ンサ50のシャッタ56(図4参照)を開き、光学的セ
ンサ50を作動状態にする。次に、ステップ4におい
て、ワークテーブル駆動手段41の駆動により、光学的
センサ50をX軸方向、Y軸方向の2方向にスキャニン
グ動作させる。その結果、光学的センサ50から孔領域
をワークの孔周辺領域と識別する識別信号が発生し(ス
テップ5)、イニシャルホール位置決定手段51へ送出
される。このとき、ステップ6において、イニシャルホ
ール位置識別手段51が、送出された識別信号からイニ
シャルホールWhの正確な中心位置の座標値を判別、検
出する。かくして、ステップ7において、検出されたイ
ニシャルホールWhの中心位置へ光学的センサ50の中
心位置を位置決めする。この位置決め動作はイニシャル
ホールWhを有したワークWをワークテーブル駆動手段
41で移動させれば良い。その後、光学的センサ50の
シャッタ56を閉じる(ステップ8)。更に、ステップ
9において、光学的センサ50の中心と上、下ヘッド1
4、16のワイヤ電極通孔の中心との既述したオフセッ
ト量Xs,Ysだけ、元の位置へ戻すように移動させれ
ば、イニシャルホールWhの正確な中心位置へ上、下ヘ
ッド14、16のワイヤ電極通孔の中心を正確に位置決
めすることができるのである。なお、このようなイニシ
ャルホール検出の過程では、ワイヤ放電加工機制御装置
40にイニシャルホール検出作用プログラムを格納させ
て所定の順序で自動遂行させれば良く、ワークテーブル
駆動手段41、イニシャルホール位置決定手段51等の
作動を同装置40が制御するように構成されている。
【0024】本発明の上述した実施例の記載を介して本
発明によれば、ワイヤ放電加工機におけるイニシャルホ
ールの中心位置と、上、下ヘッド14、16のワイヤ電
極通孔中心とを正確に一致させるイニシャルホール検出
作用が遂行されることが理解できよう。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によるワイヤ放電加工機のイニシャルホール検出装置に
よれば、放電加工されるワークに形成された加工起点と
なるイニシャルホールを、その周囲のワーク領域と識別
する孔位置識別手段により検出し、このとき、同孔位置
識別手段は、ワークのイニシャルホール位置に接近させ
た位置でスキャニング動作を行ってイニシャルホールの
好ましくは直交する2つの軸線方向、つまり、X軸方向
とY軸方向における各2つのイニシャルホール縁部の位
置を示す信号を発生し、その信号から求めたX軸、Y軸
各方向の2つのイニシャルホール縁部の位置の中間点の
位置をイニシャルホールの中心位置として演算すること
により、同中心位置(座標値)を決定、検出し、検出結
果の正しいイニシャルホールの中心位置へ同ワイヤ放電
加工機のヘッドにおけるワイヤ電極通孔の中心を正確に
位置決めするようにしたから、イニシャルホールの加工
位置が指定位置からズレていても又、イニシャルホール
の孔に加工過程で歪みが発生していても、正確に、加工
済のイニシャルホールの中心位置座標を検出し、ヘッド
のワイヤ電極通孔中心と正確に位置決めできるから、ワ
イヤ電極の自動結線機構による自動結線ないし装填作用
の成功率を著しく向上させることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイニシャルホール検出装置を備え
たワイヤ放電加工機の機構略示図である。
【図2】(a)は、本発明によるワイヤ放電加工機のイ
ニシャルホール検出装置における孔位置識別手段を光学
的センサとして実現した実施例の要部構成を示す部分略
示機構図である。(b)は(a)に示した光学的センサ
の変形例を示す部分略示機構図である。
【図3】(a)は図1又は図2に示した光学的センサに
よりワイヤのイニシャルホールをスキャニングする作用
過程を説明する平面説明図である。(b)は光学的セン
サによるスキャニングによって得たイニシャルホールの
孔領域識別信号から孔中心位置を決定する作用原理を説
明する信号図形を示したグラフ図である。
【図4】図2の(a)に示した孔位置識別手段を形成す
る光学的センサと上ヘッド又は下ヘッドのワイヤ電極通
孔の中心との固定位置関係を示す平面図である。
【図5】図1に示したワイヤ放電加工機のイニシャルホ
ール検出装置における孔位置識別手段、スキャニング駆
動手段、イニシャルホール位置決定手段によって遂行さ
れるイニシャルホール検出作用を説明するフローチャー
トである。
【符号の説明】
10…ワイヤ電極 12…放電加工部 14…上ヘッド 14a…ワイヤ電極通孔 16…下ヘッド 40…ワイヤ放電加工機制御装置 41…ワークテーブル駆動手段 42…ワークテーブル 44…イニシャルホール加工装置 50…光学的センサ(孔位置識別手段) 50a…発光回路 50b…受光回路 51…イニシャルホール位置決定手段 55…エアシリンダ 56…シャッタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ放電加工機のワークに形成したイ
    ニシャルホールの位置を検出することにより、イニシャ
    ルホールの中心へヘッドのワイヤ電極通孔を位置決めせ
    しめるワイヤ放電加工機のイニシャルホール検出装置に
    おいて、 前記ワークと接近、離反可能なワイヤ放電加工機の機体
    上に取着され、該ワークに形成された前記イニシャルホ
    ールの孔領域を周辺ワーク領域と識別する孔位置識別信
    号を発生する孔位置識別手段と、 前記孔位置識別手段を前記ワークに形成されたイニシャ
    ルホールに接近した位置で所定のスキャニング動作をせ
    しめるスキャニング駆動手段と、 前記スキャニング駆動手段によるスキャニング動作時
    に、前記孔位置検出手段から発生したイニシャルホール
    の孔領域識別信号から該イニシャルホールの中心位置の
    座標を判別、決定するイニシャルホール位置決定手段と
    を、具備して構成され、該位置決定手段によって判別、
    決定したイニシャルホールの中心へ前記ヘッドのワイヤ
    電極通孔を精密位置決め可能にしたワイヤ放電加工機の
    イニシャルホール検出装置。
  2. 【請求項2】 前記孔位置識別手段は、前記ワークに形
    成されたイニシャルホールの孔領域を周辺ワーク領域と
    光学的に識別し、識別結果を電気信号として発生する光
    学的センサから構成されている請求項1に記載のワイヤ
    放電加工機のイニシャルホール検出装置。
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