JPH05242970A - 積層tft駆動薄膜el素子 - Google Patents
積層tft駆動薄膜el素子Info
- Publication number
- JPH05242970A JPH05242970A JP4075923A JP7592392A JPH05242970A JP H05242970 A JPH05242970 A JP H05242970A JP 4075923 A JP4075923 A JP 4075923A JP 7592392 A JP7592392 A JP 7592392A JP H05242970 A JPH05242970 A JP H05242970A
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- JP
- Japan
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- electrode
- thin film
- layer
- insulating layer
- tft
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱ストレスにより電極にひび割れ等の劣化現
象が生ずることがなく、信頼性、歩留りの高い積層TF
T駆動薄膜EL素子を提供する。 【構成】 EL素子2の上には、TFT6a,6bが配
されており、EL素子2を構成とする背面電極11、E
L素子2とTFT6a,6bとの間に配され接地状態に
されている接地電極4及びゲ−ト電極13は、Tiから
形成されているので熱ストレスに強く内部応力の小さい
ものとなる。
象が生ずることがなく、信頼性、歩留りの高い積層TF
T駆動薄膜EL素子を提供する。 【構成】 EL素子2の上には、TFT6a,6bが配
されており、EL素子2を構成とする背面電極11、E
L素子2とTFT6a,6bとの間に配され接地状態に
されている接地電極4及びゲ−ト電極13は、Tiから
形成されているので熱ストレスに強く内部応力の小さい
ものとなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレクトロルミネッセ
ンス素子(以下、「EL素子」と言う。)に係り、特
に、EL素子の動作が薄膜トランジスタ(以下、「TF
T」と言う。)により制御されるいわゆる積層TFT駆
動薄膜EL素子の特性改善に関する。
ンス素子(以下、「EL素子」と言う。)に係り、特
に、EL素子の動作が薄膜トランジスタ(以下、「TF
T」と言う。)により制御されるいわゆる積層TFT駆
動薄膜EL素子の特性改善に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の素子としては、例えば、
特開昭62−42563号公報に示されるように、所定
の領域、すなわち一画素の範囲にEL素子とこのEL素
子を駆動するためのTFT素子を配置したものを複数二
次元に配置した積層TFT駆動薄膜EL素子が公知・周
知となっている。かかる、構成においては、一画素の領
域内において、TFTとEL素子とが平面的に配列され
ているために、一画素当りの開口率が低いという問題が
あった。
特開昭62−42563号公報に示されるように、所定
の領域、すなわち一画素の範囲にEL素子とこのEL素
子を駆動するためのTFT素子を配置したものを複数二
次元に配置した積層TFT駆動薄膜EL素子が公知・周
知となっている。かかる、構成においては、一画素の領
域内において、TFTとEL素子とが平面的に配列され
ているために、一画素当りの開口率が低いという問題が
あった。
【0003】そこで、近年、開口率を向上させるために
EL素子上にTFTを積層する構造としたいわゆる積層
TFT駆動薄膜EL素子が提案されている(例えば、
「DESIGN OF A PROTOTYPE AC
TIVE MATRIX CdSe TFT ADRE
SSED EL DISPLAY」,J.Vanfle
teren外,EURODISPLAY’90,p21
6〜219)。図1には、このいわゆる積層TFT駆動
薄膜EL素子の一画素当りの構造が示されており、以
下、同図を参照しつつその構造について説明する。この
積層TFT駆動薄膜EL素子は、ガラス基板1上にEL
素子2、素子間絶縁層3、接地電極層4、絶縁層5及び
TFT6a,6bを順に積層してなるものである。
EL素子上にTFTを積層する構造としたいわゆる積層
TFT駆動薄膜EL素子が提案されている(例えば、
「DESIGN OF A PROTOTYPE AC
TIVE MATRIX CdSe TFT ADRE
SSED EL DISPLAY」,J.Vanfle
teren外,EURODISPLAY’90,p21
6〜219)。図1には、このいわゆる積層TFT駆動
薄膜EL素子の一画素当りの構造が示されており、以
下、同図を参照しつつその構造について説明する。この
積層TFT駆動薄膜EL素子は、ガラス基板1上にEL
素子2、素子間絶縁層3、接地電極層4、絶縁層5及び
TFT6a,6bを順に積層してなるものである。
【0004】EL素子2は、透明電極7、EL下部絶縁
層8、EL発光層9、EL上部絶縁層10及び背面電極
11を順に積層してなる公知・周知のものである。TF
T6a,6bは、絶縁層5上にゲ−ト電極13、ゲ−ト
絶縁層14、半導体層15、保護層16、オ−ミックコ
ンタクト層17、バリア層18、保護層19及びソ−ス
・ドレイン電極20が順に積層されてなるもので、それ
自体、公知・周知のものである。素子間絶縁層3、絶縁
層5及びゲ−ト絶縁層14には、ゲ−ト絶縁層14の上
面側(図1において半導体層15が設けられている面
側)から背面電極11に連通する連通孔21が設けられ
ると共に、この連通孔21に沿ってソ−ス・ドレイン電
極20が背面電極11まで延設されて背面電極11に接
合されている。
層8、EL発光層9、EL上部絶縁層10及び背面電極
11を順に積層してなる公知・周知のものである。TF
T6a,6bは、絶縁層5上にゲ−ト電極13、ゲ−ト
絶縁層14、半導体層15、保護層16、オ−ミックコ
ンタクト層17、バリア層18、保護層19及びソ−ス
・ドレイン電極20が順に積層されてなるもので、それ
自体、公知・周知のものである。素子間絶縁層3、絶縁
層5及びゲ−ト絶縁層14には、ゲ−ト絶縁層14の上
面側(図1において半導体層15が設けられている面
側)から背面電極11に連通する連通孔21が設けられ
ると共に、この連通孔21に沿ってソ−ス・ドレイン電
極20が背面電極11まで延設されて背面電極11に接
合されている。
【0005】また、接地電極層4は、配線電極22を介
して接地状態とされているものである。この接地電極4
は、EL素子2とTFT6a,6bとの間に設けられ
て、背面電極11とゲ−ト電極13とが容量結合するこ
とによって、背面電極11に印加される電圧の影響がこ
の容量を介してゲ−ト電極13へ及ぶことによりゲ−ト
電極13の電位が変動するのを防止する役割を果たして
いる。かかる構成の積層TFT駆動薄膜EL素子におい
て、背面電極11の部材としては、その良好な導電性や
着膜処理の容易さ等の理由からアルミニウムが一般的に
用いられていた。また、ゲ−ト電極13には、クロム
(Cr)、タンタル(Ta)等が多く用いられていた。
して接地状態とされているものである。この接地電極4
は、EL素子2とTFT6a,6bとの間に設けられ
て、背面電極11とゲ−ト電極13とが容量結合するこ
とによって、背面電極11に印加される電圧の影響がこ
の容量を介してゲ−ト電極13へ及ぶことによりゲ−ト
電極13の電位が変動するのを防止する役割を果たして
いる。かかる構成の積層TFT駆動薄膜EL素子におい
て、背面電極11の部材としては、その良好な導電性や
着膜処理の容易さ等の理由からアルミニウムが一般的に
用いられていた。また、ゲ−ト電極13には、クロム
(Cr)、タンタル(Ta)等が多く用いられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、背面電
極11の上に積層される素子間絶縁層3の着膜温度は約
250乃至300℃に至るために、上述のように薄膜E
L素子の上にTFTを積層する構造を採ると、背面電極
11を形成するアルミニウムの耐熱温度を越えて素子間
絶縁層3の着膜が行われるために、背面電極11に熱ス
トレスが蓄積されヒロックと称されるひび割れが生じ、
断線等の原因となり、薄膜EL素子としての信頼性の低
下、さらには歩留りの低下を招くという問題があった。
また、ゲ−ト電極13をCrから形成すると、Cr層の
内部応力が大きいために、このゲ−ト電極13の下層に
配された絶縁層5にクラックが入り、最悪時にはゲ−ト
電極13と接地電極層4との短絡を招くという問題があ
った。
極11の上に積層される素子間絶縁層3の着膜温度は約
250乃至300℃に至るために、上述のように薄膜E
L素子の上にTFTを積層する構造を採ると、背面電極
11を形成するアルミニウムの耐熱温度を越えて素子間
絶縁層3の着膜が行われるために、背面電極11に熱ス
トレスが蓄積されヒロックと称されるひび割れが生じ、
断線等の原因となり、薄膜EL素子としての信頼性の低
下、さらには歩留りの低下を招くという問題があった。
また、ゲ−ト電極13をCrから形成すると、Cr層の
内部応力が大きいために、このゲ−ト電極13の下層に
配された絶縁層5にクラックが入り、最悪時にはゲ−ト
電極13と接地電極層4との短絡を招くという問題があ
った。
【0007】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、着膜温度による熱ストレスに起因する背面電極の劣
化やゲ−ト電極の内部応力に起因するゲ−ト電極と接地
電極との短絡等の事故を防ぎ、信頼性、歩留まりの高い
積層TFT駆動薄膜EL素子を提供することを目的とす
るものである。
で、着膜温度による熱ストレスに起因する背面電極の劣
化やゲ−ト電極の内部応力に起因するゲ−ト電極と接地
電極との短絡等の事故を防ぎ、信頼性、歩留まりの高い
積層TFT駆動薄膜EL素子を提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明に係る積層TFT駆動薄膜EL素子は、透明電
極の上に第1の絶縁層、発光層、第2の絶縁層及び背面
電極を順に積層してなる薄膜EL素子と、前記薄膜EL
素子上に、絶縁層、接地された電極層及び絶縁層を介し
て前記薄膜EL素子の発光動作を制御するための薄膜ト
ランジスタを配した積層TFT駆動薄膜EL素子であっ
て、前記背面電極、接地された電極層及び前記薄膜トラ
ンジスタのゲ−ト電極は内部応力が2×109 dyne
/cm2以下となる導電性部材からなるものである。特
に、導電性部材はTa,Ti,Mo,Wのいずれか一つ
以上の材料からなるものが好適である。
め本発明に係る積層TFT駆動薄膜EL素子は、透明電
極の上に第1の絶縁層、発光層、第2の絶縁層及び背面
電極を順に積層してなる薄膜EL素子と、前記薄膜EL
素子上に、絶縁層、接地された電極層及び絶縁層を介し
て前記薄膜EL素子の発光動作を制御するための薄膜ト
ランジスタを配した積層TFT駆動薄膜EL素子であっ
て、前記背面電極、接地された電極層及び前記薄膜トラ
ンジスタのゲ−ト電極は内部応力が2×109 dyne
/cm2以下となる導電性部材からなるものである。特
に、導電性部材はTa,Ti,Mo,Wのいずれか一つ
以上の材料からなるものが好適である。
【0009】
【作用】背面電極、接地された電極層及び前記薄膜トラ
ンジスタのゲ−ト電極は、内部応力が2×109 dyn
e/cm2 以下の導電材料からなるために、これら電極
及び電極層の内部応力は従来に比して十分小さく、内部
応力に起因してその下層に配された他の層にクラックを
発生させることがなくなる。とりわけ、Ta,Ti,M
o,Wは、比較的大きな熱ストレスに強いので、これら
いずれか一つ以上の材料を用いて背面電極等を形成する
ことにより、熱ストレスに起因したいわゆるヒロックの
発生が極めて少なくなり、信頼性、歩留りの高い積層T
FT駆動薄膜EL素子が得られるものである。
ンジスタのゲ−ト電極は、内部応力が2×109 dyn
e/cm2 以下の導電材料からなるために、これら電極
及び電極層の内部応力は従来に比して十分小さく、内部
応力に起因してその下層に配された他の層にクラックを
発生させることがなくなる。とりわけ、Ta,Ti,M
o,Wは、比較的大きな熱ストレスに強いので、これら
いずれか一つ以上の材料を用いて背面電極等を形成する
ことにより、熱ストレスに起因したいわゆるヒロックの
発生が極めて少なくなり、信頼性、歩留りの高い積層T
FT駆動薄膜EL素子が得られるものである。
【0010】
【実施例】以下、図1を参照しつつ本発明に係る積層T
FT駆動薄膜EL素子について説明する。本発明に係る
積層TFT駆動薄膜EL素子の構造は、先の従来の技術
の欄において図1を用いて説明したものと同一であるの
で、構造について、ここでの再度の説明を省略し、以
下、図1に示された構造における製造プロセスについて
説明する。先ず、ガラス基板1上に、スパッタリング法
により透明電極7として、ITOを約1000オングス
トロ−ム、第1の絶縁層としてのEL下部絶縁層8とし
てSi3 N4 を約3000オングストロ−ム程度着膜す
る。
FT駆動薄膜EL素子について説明する。本発明に係る
積層TFT駆動薄膜EL素子の構造は、先の従来の技術
の欄において図1を用いて説明したものと同一であるの
で、構造について、ここでの再度の説明を省略し、以
下、図1に示された構造における製造プロセスについて
説明する。先ず、ガラス基板1上に、スパッタリング法
により透明電極7として、ITOを約1000オングス
トロ−ム、第1の絶縁層としてのEL下部絶縁層8とし
てSi3 N4 を約3000オングストロ−ム程度着膜す
る。
【0011】続いて、EB蒸着により、EL発光層9と
してZnS:Mn(Mn濃度0.5at%)を約400
0オングストロ−ム程度着膜する。さらに、第2の絶縁
層としてのEL上部絶縁層10としてSi3 N4 をスパ
ッタリング法により着膜する。次に、同じくスパッタリ
ング法を用いて、背面電極11としてTiを約1000
オングストロ−ム程度、素子間絶縁層3としてSi3 N
4 を約8000オングストロ−ム程度、接地電極層4と
してTiを約1000オングストロ−ム程度、絶縁層5
としてSi3 N4 を約3000オングストロ−ム程度、
それぞれ順に着膜する。
してZnS:Mn(Mn濃度0.5at%)を約400
0オングストロ−ム程度着膜する。さらに、第2の絶縁
層としてのEL上部絶縁層10としてSi3 N4 をスパ
ッタリング法により着膜する。次に、同じくスパッタリ
ング法を用いて、背面電極11としてTiを約1000
オングストロ−ム程度、素子間絶縁層3としてSi3 N
4 を約8000オングストロ−ム程度、接地電極層4と
してTiを約1000オングストロ−ム程度、絶縁層5
としてSi3 N4 を約3000オングストロ−ム程度、
それぞれ順に着膜する。
【0012】続いて、スパッタリング法を用いてゲ−ト
電極13としてTiを約750オングストロ−ム程度着
膜した後に、プラズマCVD法を用いてゲ−ト絶縁層1
4としてSiNxを約3000オングストロ−ム程度、
半導体層15としてa−Siを約500オングストロ−
ム程度、保護層16としてSiNxを1500オングス
トロ−ム程度それぞれ着膜する。次に、プラズマCVD
法を用いてオ−ミックコンタクト層17としてn+a−
Siを約1000オングストロ−ム程度着膜し、続いて
スパッタリング法によってバリア層18としてTiを約
1000オングストロ−ム程度着膜する。
電極13としてTiを約750オングストロ−ム程度着
膜した後に、プラズマCVD法を用いてゲ−ト絶縁層1
4としてSiNxを約3000オングストロ−ム程度、
半導体層15としてa−Siを約500オングストロ−
ム程度、保護層16としてSiNxを1500オングス
トロ−ム程度それぞれ着膜する。次に、プラズマCVD
法を用いてオ−ミックコンタクト層17としてn+a−
Siを約1000オングストロ−ム程度着膜し、続いて
スパッタリング法によってバリア層18としてTiを約
1000オングストロ−ム程度着膜する。
【0013】そして、保護層19としてポリイミドを約
10000オングストロ−ム程度着膜し、最後にスパッ
タリング法によってソ−ス・ドレイン電極20としてア
ルミニウムを約10000オングストロ−ム程度着膜形
成して一連の製造プロセスが終了する。
10000オングストロ−ム程度着膜し、最後にスパッ
タリング法によってソ−ス・ドレイン電極20としてア
ルミニウムを約10000オングストロ−ム程度着膜形
成して一連の製造プロセスが終了する。
【0014】図2には、背面電極11、素子間絶縁層3
及び接地電極層4によって構成されるキャパシタにおけ
る電圧電流特性が、従来の材料を用いた場合と、上述し
た実施例の如くにTiを用いた場合とについて、それぞ
れ示されている。尚、同図の特性線図の縦軸は、対数目
盛となっている。同図において点線で示された特性曲線
は、接地電極層4にCrを用いた従来の場合の電圧電流
特性を示すもので、背面電極11に200V程度の電圧
を印加されたところで背面電極11と接地電極層4間の
絶縁破壊に至ることが解る。
及び接地電極層4によって構成されるキャパシタにおけ
る電圧電流特性が、従来の材料を用いた場合と、上述し
た実施例の如くにTiを用いた場合とについて、それぞ
れ示されている。尚、同図の特性線図の縦軸は、対数目
盛となっている。同図において点線で示された特性曲線
は、接地電極層4にCrを用いた従来の場合の電圧電流
特性を示すもので、背面電極11に200V程度の電圧
を印加されたところで背面電極11と接地電極層4間の
絶縁破壊に至ることが解る。
【0015】一方、上述の実施例の如く、背面電極11
及び接地電極層4にそれぞれTiを用いた場合は、背面
電極11に200Vの電圧を印加しても未だ絶縁破壊は
生ぜず、400V程度までは、十分耐圧がであることが
解る。したがって、通常、背面電極11に印加される2
00V程度の電圧では、ゲ−ト電極13が影響を受けて
その電位が上昇することはない。
及び接地電極層4にそれぞれTiを用いた場合は、背面
電極11に200Vの電圧を印加しても未だ絶縁破壊は
生ぜず、400V程度までは、十分耐圧がであることが
解る。したがって、通常、背面電極11に印加される2
00V程度の電圧では、ゲ−ト電極13が影響を受けて
その電位が上昇することはない。
【0016】本実施例においては、熱ストレスに強いT
iを用いて背面電極11を形成したので、背面電極11
上に素子間絶縁層3、接地電極層4等を順次着膜するこ
とにより背面電極11に伝導される熱によるストレスが
背面電極11に加わっても、従来と異なり、かかる熱ス
トレスに起因する背面電極11におけるいわゆるヒロッ
クの発生が少なくなる。また、接地電極層4やゲ−ト電
極13も内部応力が2×109 dyne/cm2 以下と
十分小さいTiを用いて形成したので、ゲ−ト電極13
に生じた内部応力や接地電極層4に生じた内部応力によ
り、ゲ−ト電極13の下層に配された絶縁層5や接地電
極層4の下層に配された素子間絶縁層3に従来のように
クラックが発生することが殆どなくなり、信頼性、歩留
りが向上することとなる。 尚、本実施例においては、
接地電極層4、背面電極11及びゲ−ト電極13をTi
から形成したが、他にTa、Mo、Wのいずれか又はこ
れらの合金であってもよいものである。
iを用いて背面電極11を形成したので、背面電極11
上に素子間絶縁層3、接地電極層4等を順次着膜するこ
とにより背面電極11に伝導される熱によるストレスが
背面電極11に加わっても、従来と異なり、かかる熱ス
トレスに起因する背面電極11におけるいわゆるヒロッ
クの発生が少なくなる。また、接地電極層4やゲ−ト電
極13も内部応力が2×109 dyne/cm2 以下と
十分小さいTiを用いて形成したので、ゲ−ト電極13
に生じた内部応力や接地電極層4に生じた内部応力によ
り、ゲ−ト電極13の下層に配された絶縁層5や接地電
極層4の下層に配された素子間絶縁層3に従来のように
クラックが発生することが殆どなくなり、信頼性、歩留
りが向上することとなる。 尚、本実施例においては、
接地電極層4、背面電極11及びゲ−ト電極13をTi
から形成したが、他にTa、Mo、Wのいずれか又はこ
れらの合金であってもよいものである。
【0017】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明によれば、
EL素子の上にTFTを積み上げたいわゆる積層TFT
駆動薄膜EL素子において、EL素子を構成する電極で
あってTFT側に配された背面電極と、この背面電極と
TFTのゲ−ト電極との間に配される接地電極層を、内
部応力が2×109 dyne/cm2 以下となるような導電
性部材によって形成するようにしたので、こららの電極
等に生じる内部応力によってその下層に配される層にク
ラックが発生することが殆どなくなる。また、特に、導
電性部材をTa、Ti、Mo、Wのいずれか一つ以上の
材料からなるものを用いた場合には、その耐熱温度が十
分高いために、他の層の着膜処理に起因した生ずる熱ス
トレスによっていわゆるヒロックと称される電極の積層
方向のひび割れの発生が殆どなくなり、このため、信頼
性、歩留りが高い積層TFT駆動薄膜EL素子を提供す
ることができるという効果を奏するものである。
EL素子の上にTFTを積み上げたいわゆる積層TFT
駆動薄膜EL素子において、EL素子を構成する電極で
あってTFT側に配された背面電極と、この背面電極と
TFTのゲ−ト電極との間に配される接地電極層を、内
部応力が2×109 dyne/cm2 以下となるような導電
性部材によって形成するようにしたので、こららの電極
等に生じる内部応力によってその下層に配される層にク
ラックが発生することが殆どなくなる。また、特に、導
電性部材をTa、Ti、Mo、Wのいずれか一つ以上の
材料からなるものを用いた場合には、その耐熱温度が十
分高いために、他の層の着膜処理に起因した生ずる熱ス
トレスによっていわゆるヒロックと称される電極の積層
方向のひび割れの発生が殆どなくなり、このため、信頼
性、歩留りが高い積層TFT駆動薄膜EL素子を提供す
ることができるという効果を奏するものである。
【図1】 本発明に係る積層TFT駆動薄膜EL素子の
一実施例を示す縦断面図である。
一実施例を示す縦断面図である。
【図2】 本発明に係る積層TFT駆動薄膜EL素子の
背面電極とゲ−ト電極との間に形成されるキャパシタの
電圧電流特性を示す特性線図である。
背面電極とゲ−ト電極との間に形成されるキャパシタの
電圧電流特性を示す特性線図である。
2…EL素子、 3…素子間絶縁層、 4…接地電極、
6a,6b…TFT、 7…透明電極、 13…ゲ−
ト電極、 20…ソ−ス・ドレイン電極
6a,6b…TFT、 7…透明電極、 13…ゲ−
ト電極、 20…ソ−ス・ドレイン電極
Claims (2)
- 【請求項1】 透明電極の上に第1の絶縁層、発光層、
第2の絶縁層及び背面電極を順に積層してなる薄膜EL
素子と、前記薄膜EL素子上に、絶縁層、接地された電
極層及び絶縁層を介して前記薄膜EL素子の発光動作を
制御するための薄膜トランジスタを配した積層TFT駆
動薄膜EL素子であって、前記背面電極、接地された電
極層及び前記薄膜トランジスタのゲ−ト電極は内部応力
が2×109 dyne/cm2 以下となる導電性部材か
らなることを特徴とする積層TFT駆動薄膜EL素子。 - 【請求項2】 導電性部材はTa,Ti,Mo,Wのい
ずれか一つ以上の材料からなることを特徴とする請求項
1記載の積層TFT駆動薄膜EL素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4075923A JPH05242970A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 積層tft駆動薄膜el素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4075923A JPH05242970A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 積層tft駆動薄膜el素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05242970A true JPH05242970A (ja) | 1993-09-21 |
Family
ID=13590311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4075923A Pending JPH05242970A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 積層tft駆動薄膜el素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05242970A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007158304A (ja) * | 2005-11-08 | 2007-06-21 | Canon Inc | 発光装置、表示装置及びこれらの製造方法 |
KR101231843B1 (ko) * | 2005-12-30 | 2013-02-08 | 엘지디스플레이 주식회사 | 전계 발광 소자 및 그 제조방법 |
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1992
- 1992-02-28 JP JP4075923A patent/JPH05242970A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007158304A (ja) * | 2005-11-08 | 2007-06-21 | Canon Inc | 発光装置、表示装置及びこれらの製造方法 |
KR101231843B1 (ko) * | 2005-12-30 | 2013-02-08 | 엘지디스플레이 주식회사 | 전계 발광 소자 및 그 제조방법 |
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