JPH05235906A - 多元符号の復号装置及びこれを用いた誤り訂正・検出方式 - Google Patents

多元符号の復号装置及びこれを用いた誤り訂正・検出方式

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JPH05235906A
JPH05235906A JP13355492A JP13355492A JPH05235906A JP H05235906 A JPH05235906 A JP H05235906A JP 13355492 A JP13355492 A JP 13355492A JP 13355492 A JP13355492 A JP 13355492A JP H05235906 A JPH05235906 A JP H05235906A
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error correction
erasure
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circuit
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JP13355492A
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English (en)
Inventor
Tomoko Kodama
智子 児玉
Makoto Nakamura
誠 中村
Tatsunori Saitou
龍則 斉藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、リード・ソロモン符号などの多元
符号を軟判定復号する際に、従来より誤り訂正確率を向
上させることを目的とする。 【構成】 シンボル尤度をm個のビット尤度の最小値と
し、シンボル尤度の小さいものから所定の数のシンボル
を消失として、消失・誤り訂正復号を行う。 【効果】 本発明により、従来より高い確率で誤りシン
ボルを消失とすることができるため、誤り訂正能力を高
めることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リード・ソロモン符号
などの多元誤り訂正符号を消失および誤り訂正復号する
復号装置及びこれを用いた誤り訂正・検出方式に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル通信システムやディジ
タル記憶システムでは、伝送または記憶される情報の信
頼性を高めるため、誤り訂正符号が広く用いられてい
る。特に、リード・ソロモン符号に代表される多元符号
は、符号を構成する元が複数のビットから構成されるた
め、バースト誤りやバイト誤りを効果的に訂正すること
が可能な誤り訂正符号である。
【0003】ガロア体GF(2m )上の(n,k,d)
符号は、符号を構成する各シンボルがGF(2m )の元
であるため、各シンボルをmビットの信号ベクトルに対
応させることができる(mは整数)。この符号の符号長
はnシンボル(n×mビット)、情報点数はkシンボル
(k×mビット)、最小距離はdである。特にリード・
ソロモン符号の場合には、 d=n−k+1 であり、検査点数に対して最小距離が理論的な限界とな
る優れた誤り訂正符号(最大距離分離符号)である。
【0004】最小距離dの誤り訂正符号を用いて「誤り
訂正復号」を行う場合、符号語(nシンボル)内に生じ
たt0 シンボル以下の誤りを訂正することができる。こ
こで、訂正可能な誤りシンボル数t0 は、 t0 =[(d−1)/2] である。([x]はxを越えない最大の整数)。また、
受信側で復号前に誤りの位置を推定できる場合には、そ
の位置のシンボルを消失として「消失および誤り訂正復
号」を行うことができる。消失シンボルの数をs、誤り
シンボルの数をtとすると、 s+2・t≦d−1 であれば、正しく復号することができる(sは正整数、
tは0以上の整数)。このとき、 s+t>t0 であるから、もしs個の消失位置がすべて誤りシンボル
であるならば、t0 誤りを訂正する「誤り訂正復号」よ
り、(s+t)個の誤りを訂正する「消失および誤り訂
正復号」の方が、より多くの誤りシンボルを訂正するこ
とが可能である。このため、受信側ではなるべく正しく
誤りシンボルの位置を検出する必要がある。
【0005】受信側では、CRCなどの誤り検出手段を
用いない限り、消失とすべき誤りシンボルの位置を確定
することはできない。そこで、なるべく高い確率で誤り
シンボルの位置を検出するため、一般に、復調器から出
力される受信信号の各ビットの尤度情報を用いて、消失
位置を決定する方法が用いられている。いま、GF(2
m )上の符号長nの符号の符号語を
【数1】(C(1) ,C(2) ,…,C(n) ), C(j) ∈GF(2m ),j=1,2,…,n とする。これに対して受信した信号を
【数2】(R(1) ,R(2) ,…,R(n) ), R(j) ∈GF(2m ),j=1,2,…,n とする。実際には、符号語の各シンボルはmビットで表
現され伝送される。このため、復調器では各シンボルに
対してmビットの受信信号
【数3】 (r(j) 1 ,r(j) 2 ,…,r(j) m ),j=1,2,…,n r(j) i ∈GF(2),i=1,2,…,m, が復調され、それらから受信シンボルR(j) が決定され
る。
【0006】復調器では、硬判定された各受信ビットr
(j) i に対するビット尤度l(j) iを出力することがで
きる。このビット尤度l(j) i は、例えば対数尤度比を
表した値であり、その場合には以下の値となっている。
【0007】
【数4】 l(j) i =log{P(y|x=r(j) i )/P(y|x≠r(j) i )} ここで、yは復調前の受信信号、xは送信信号を表す。
(j) i の値が小さいほど、硬判定された受信ビットr
(j) i の信頼性は低く、そのビットが誤りである確率が
高いことになる。多元符号の場合には、シンボル単位で
誤りを訂正するため、硬判定された受信シンボルR(j)
に対する尤度情報L(j) を計算する必要がある。
【0008】尤度情報L(j) は、受信シンボルR(j)
対して送信シンボルXがR(j) である確からしさを表現
した値である。しかしながら、シンボルの尤度情報L
(j) を厳密に求めようとすると計算量が大きくなるた
め、L(j) の計算を簡単化する必要がある。各ビットの
尤度情報l(j) i が前述の対数尤度比で表現されている
場合、m個のビット尤度を加え合わせることにより、シ
ンボルの対数尤度比を以下のように計算することができ
る。
【0009】
【数5】 ここで、R(−)(j) はR(j) のmビットをすべて反転
したシンボル、YはR(j) に対応するmビット分の復調
前の受信信号、Xは送信シンボルを表す。尤度情報L
(j) が小さいシンボルほど、送信シンボルがR(j) であ
る確率が低い。この結果、シンボルの尤度情報L(j)
小さい方からs個のシンボルを消失として、「消失およ
び誤り訂正復号」を行えばよい。
【0010】例えば、GF(23 ),n=7,d=5の
符号において、以下の符号語を送信したものとする。
【0011】
【数6】 (C(1) ,C(2) ,…,C(7) ) =(000,000,000,000,000,000,000) いま、受信信号を
【数7】 (R(1) ,R(2) ,…,R(7) ) =(000,001,000,000,100010,000) とし、各受信信号のビット尤度を
【数8】 (l(1) 1 /l(1) 2 /l(1) 3 ,…,l(7) 1 /l(7) 2 /l(7) 3 ) =(.9/.8/.9,.8/.8/.1,.9/.8/.8,.6/.8 /.5,.2/.9/.9.5/.3/.8,.7/.9/.9) とする(アンダーライン部は誤りシンボル位置)。この
符号は最小距離が5なので、誤り訂正のみの復号では2
誤りまでしか訂正することができない。しかし、3つの
シンボルに誤りが生じても、このうち2つの誤り位置が
推定できれば、2−消失および1−誤り訂正復号によ
り、正しく誤りを訂正することが可能である。そこで、
ビット尤度l(j) i からシンボル尤度L(j) を以下のよ
うに計算し、
【数9】 (L(1) ,L(2) ,…,L(7) ) =(2.6,1.7,2.5,1.9,2.01.6,2.5) シンボル尤度の低い2シンボル(R(2) とR(6) )を消
失とした受信信号
【数10】 (R(1) ,R(2) ,…,R(7) ) =(000,xxx,000,000,100,xxx,000) を作り、これに対して2−消失および1−誤り訂正復号
を行う。消失とされたR(2) とR(6) は誤りシンボルで
あるため、残りの誤りR(5) とともに、3個の誤りが訂
正される。
【0012】しかしながら、以上のような方法によりシ
ンボル尤度L(j) を計算すると、誤りシンボルの位置を
正しくできないことがある。すなわち、シンボル尤度を
ビット尤度の和とすることはビット尤度をシンボル内の
mビットで平均化することに等しいため、あるビットの
ビット尤度が非常に小さくても(誤っている確率が高く
ても)、同じシンボル内の他のビットの尤度がある程度
大きければ、全体としてシンボル尤度L(j) は大きくな
ってしまう。多元符号の場合には、1ビットでも誤れば
そのビットを含むシンボルは誤りシンボルであるから、
このような場合は誤りシンボル位置の推定ができないこ
とになる。例えば、前述の例において、各受信ビットの
尤度情報が
【数11】 (l(1) 1 /l(1) 2 /l(1) 3 ,…,l(7) 1 /l(7) 2 /l(7) 3 ) =(.9/.8/.9,.8/.8/.1,.9/.8/.8,.6/.8 /.5,.2/.9/.9.9/.3/.8,.7/.9/.9) であった場合、シンボル尤度L(j) は、
【数12】 (L(1) ,L(2) ,…,L(7) ) =(2.7,1.7,2.6,1.9,2.02.0,2.5) となる。R(5) やR(6) は誤りビットを含んでいるにも
かかわらず、同じシンボル内の他のビットのビット尤度
が高いため、シンボル尤度があまり小さくならない。シ
ンボル尤度の低い2シンボルR(2) とR(4) を消失とす
ると、受信信号は
【数13】 (R(1) ,R(2) ,…,R(7) ) =(000,xxx,000,xxx,100010,000) となり、消失後も2誤りが残留するため、2−消失およ
び1−誤り訂正復号をしても正しく復号することができ
ない。
【0013】このように、シンボル尤度L(j) をビット
尤度l(j) i の和で計算すると、特にガロア体のサイズ
が大きい場合に、誤りシンボルが正しく推定できない確
率が高くなり、誤り訂正能力が劣化してしまうという欠
点がある。
【0014】一方、復調器から出力される軟判定データ
を利用して最尤復号を行えば、代表的な「誤り訂正復
号」や「消失誤り訂正復号」より、高い符号化利得が得
られることが知られている。しかしながら、ブロック符
号を厳密に最尤復号する場合、情報ビット数k(または
検査ビット数n−k)に対して指数関数的に計算量が増
加するため、比較的符号長の短い符号を除いて、厳密な
意味での最尤復号は行なわれていなかった。
【0015】このため、厳密な最尤復号より計算量を低
減する幾つかの準最尤な復号法が提案されている。一般
化最小距離(GMD;Generalized Minimum Distance)
復号法は、厳密な最尤復号と比較して、誤り訂正能力の
劣化が小さいわりに、計算量の低減が大きいブロック符
号の準最尤復号法である。GMD復号法を簡単に説明す
ると、まず受信語の各シンボルについて一般化距離αと
よばれる尤度(正確には対数尤度比Lをあるしきい値で
リミッティングした値、−1≦α≦1)を求める。次
に、i1 =0,i2 =2,i3 =4,…,ih =2
[(d−1)/2](h=[(d+1)/2])とし
て、シンボル尤度の絶対値|α|の低い方のシンボルか
らij 個を消失としたh個の受信語を作り、それぞれに
対して消失誤り訂正復号を行う。h個の消失誤り訂正復
号の結果とαのベクトルとの相関を計算し、もし、相関
がn−dより大きければ、その復号結果を最尤な符号語
として出力する。理論的には、この条件を満足する符号
語が存在するならば、高々1個で、しかも消失個数を
0,2,4,…,2[(d−1)/2]とする[(d+
1)/2]回の消失誤り訂正で見つけられることが保証
されている。このため、高々、[(d+1)/2]回の
消失誤り訂正復号を行うことで、最尤復号に近い性能を
保証することができる。
【0016】また、圧縮されたディジタル音声を伝送す
るシステム(誤り検出時にはミュートにより異音の発生
を防ぐ)や、ARQシステム(誤り検出フレームは再送
する)では、復号情報の誤りが検出されない場合に大き
な問題が生じる。このため、CRCなどの誤り検出符号
を用いて、非常に高い確率で誤りが検出されるようにし
ている。このようなシステムでも、通信中の誤りをある
程度訂正してスループットを向上させるため、誤り訂正
符号を用いることが多い。図8に、誤り訂正符号と誤り
検出符号を用いたディジタル音声伝送システムの一例を
示す。同図において、送信側では、音声符号化回路41
から出力されたディジタル音声信号が、誤り検出符号化
回路2に供給され、ディジタル音声信号の一部または全
部に対する誤り検出用パリティが計算される。ディジタ
ル音声信号と誤り検出用パリティは、誤り訂正符号化回
路3に供給されて、誤り訂正符号化される。誤り訂正符
号化された信号は変調器4で変調され、通信路を介して
伝送される。受信側では、受信信号が復調器5で復調さ
れ、誤り訂正回路42に供給される。誤り訂正回路42
では、受信信号の誤りを訂正し、復号されたディジタル
音声信号と誤り検出用パリティを誤り検出回路43に供
給する。誤り検出回路43では、誤りの有無を調べ、誤
り検出の結果と復号されたディジタル音声信号を音声復
号化回路44に供給する。音声復号化回路44では誤り
が検出されない場合のみ音声信号を復号し、誤りが検出
された場合にはミュートなどの補間処理を行う。
【0017】図8において、誤り訂正回路42の誤り訂
正能力が高いほどスループット(誤りなしフレームの割
合)が高くなり、復号音声の品質が向上する。このた
め、誤り訂正回路42ではGMD復号法のような準最尤
復号法を行うことが望まれる。この場合の誤り訂正回路
42は図9のように構成される。同図において、復調器
5は、受信信号を硬判定してh個(h=[(d+1)/
2])の消失誤り訂正回路51に供給するとともに、各
信号の軟判定情報を一般化距離計算回路50に渡す。一
般化距離計算回路50では、符号語の各シンボルの一般
化距離を計算する。各消失誤り訂正回路では硬判定され
た受信信号のうち一般化距離の低い方からの所定の数の
シンボルを消失として消失誤り訂正復号を行う。それぞ
れの消失誤り訂正回路での消失個数は、0,2,4,
…,[(d−1)/2]である。各消失誤り訂正復号の
復号結果は、相関比較回路52に供給する。相関比較回
路52では、一般化最小距離のベクトルと復号結果との
相関を計算し、比較して、相関が最大となる復号結果を
誤り検出回路43に出力する。このような処理を行うこ
とにより、受信信号に対して最尤な復号情報を誤り検出
回路に出力することができる。
【0018】しかしながら、このような復号法は、誤り
訂正のみの復号と比較して、復号に要する計算量が増大
するという欠点がある。
【0019】また、前述したように従来におけるディジ
タル通信システムにおいては、符号長n、情報点数k、
最小距離dの誤り訂正符号を用いた場合、符号語内に生
じたt=[(d−1)/2]個以下の誤りを訂正するこ
とができる([x]はxを越えない最大の整数)が訂正
能力を越える誤りが生じた場合、通常の誤り訂正復号器
で受信語を復号すると、送信符号語と異なる符号語へ誤
訂正されてしまう。
【0020】このような場合には誤訂正により新たな誤
りが付加されてしまうため、誤り訂正復号後のビット誤
り率は、受信語をそのまま出力した場合のビット誤り率
より高くなってしまう。受信語が訂正不可能な誤りを含
む場合には、誤り訂正せずにそのまま出力した方が、全
体の復号誤り率を低減することができる。このために
は、訂正能力を越える誤りがあるか否かをなんらかの方
法で検出する必要がある。
【0021】ところで、最小距離が比較的大きい誤り訂
正符号や短縮化された誤り訂正符号では、いずれかの符
号語から半径t(t=[(d−1)/2])の球に入る
受信語の総数が、すべての受信語の総数に比べて非常に
少ない。このため、なんらかの方法で訂正能力を越える
誤りを検出することができれば、復号後のビット誤り率
をかなり小さくすることができる。
【0022】誤り訂正符号が短縮化符号である場合に
は、図10のような誤り訂正装置で訂正能力を越える誤
りを検出することができる。ここで、短縮化前の符号長
をn0とし、短縮化後の符号長をnとする。図10にお
いて受信語は端子101から入力され、シンドローム計
算回路61と遅延回路65へ供給される。シンドローム
計算回路61ではシンドロームが計算され、これが誤り
位置多項式計算回路62へ供給されて、誤り位置多項式
σ(x)が計算される。誤り位置多項式はチェンサーチ
回路63へ供給される。チェンサーチ回路63では、σ
(x)にガロア体の非零の元を順次代入し式の値が0と
なるか否かを検出する。ここで、代入される元は短縮化
しない符号のn0 個のビット位置の各々に対応する値で
ある。式の値が0となる場合には、対応するビット位置
に誤りがあることを示しており、そのビット位置が誤り
訂正回路64と誤り位置検査回路70に供給される。誤
り訂正回路64は、遅延回路65で遅延された受信信号
を受入し、チェンサーチ回路63から出力されたビット
位置の誤りを訂正する。誤り訂正回路64から出力され
る復号語は端子102から出力される。一方、誤り位置
検査回路70では、チェンサーチ回路63から出力され
たビット位置が、短縮化されたビットの位置に含まれる
か否かを調べ、含まれる場合には訂正不可能な誤りが生
じていると判定し、誤り検出信号を端子103から出力
する。
【0023】例えば、(255,239)BCH符号を
短縮化した(160,144)符号を用いた場合を考え
る。チェンサーチ回路63ではα0 ,α1 ,…,α254
の255個の元をσ(x)に代入する必要がある。受信
信号のビット数は160ビットであるため、チェンサー
チ回路63、誤り訂正回路64および誤り位置検査回路
70では、伝送速度より速い動作周波数で処理を行う必
要がある。また、誤り位置を計算するためにはチェンサ
ーチ回路63で160個の元を代入するだけでよいが、
訂正能力を越える誤りがあるか否かを調べるためにはさ
らに続けて95個の元を代入しなければならない。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来にお
いては多元符号を消失および誤り訂正復号する場合、消
失シンボルの位置を決めるため、従来は、シンボルを構
成する各ビットの尤度の和をシンボル尤度として、この
値の小さい方から所定の数のシンボルを消失シンボルと
して消失および誤り訂正復号を行っていた。しかしなが
ら、シンボル尤度をビット尤度の和とすると、ビット尤
度が平均化されてしまうため、ビット尤度の低い(誤っ
ている確率の高い)ビットを含んでいても、そのシンボ
ルが消失とならない可能性が大きい。この結果、誤りが
生じているシンボルを消失とできず、誤り訂正能力が劣
化するという問題が生じる。この傾向は、ガロア体のサ
イズが大きい符号ほど顕著である。
【0025】また、音声信号の伝送やARQ方式を行っ
ているシステムでは、誤り訂正回路によって通信中の誤
りを訂正した後に誤り検出を行うことが多い。この場
合、誤り訂正回路にGMD復号などの準最尤復号を用い
ると、誤り訂正回路における誤り訂正能力が向上し、音
声であれば復号音声品質が、ARQ方式であればスルー
プットが向上する。しかしながら、このような復号法
は、誤り訂正のみの復号に比較して、復号に要する計算
量が大きくなるという問題があった。
【0026】更に、従来の誤り訂正装置では、訂正能力
を越える誤りを検出するために、チェンサーチ回路で短
縮化位置を含むn0 個のビット位置に対する元を代入す
る必要がある。このため、復号器における動作周波数が
伝送速度より高くなり、また計算量が増えるという問題
が生じる。
【0027】この発明はこのような従来の課題を解決す
るためになされたもので、その第1の目的は、ガロア体
のサイズにかかわらず、高い確率で誤りシンボルを消失
とさせ、結果として誤り訂正能力を向上させることので
きる多元符号の復号装置を提供することである。
【0028】また、第2の目的は、高い誤り訂正能力を
保持したまま、復号に要する計算量を低減することので
きる誤り訂正方式を提供することである。
【0029】更に、第3の目的は、訂正不可能な誤りを
検出し、復号情報の信頼性を高め得る誤り検出方式を提
供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願第1の発明は、ガロア体GF(2m )上の符号
長nの符号(m,nは2以上の整数)により符号化され
たデータを誤り訂正復号する装置であって、受信信号か
らn×mビットの復調信号の各々に対するビット尤度を
計算し出力するビット尤度計算手段と、符号のn個のシ
ンボルの各々に対応するm個のビット尤度を比較してそ
の最小値をシンボル尤度として出力するシンボル尤度計
算手段と、復調信号のnシンボルのうちシンボル尤度が
小さい方からs個(sは正整数)のシンボルを消失とし
てs−消失およびt−誤り訂正復号(tは0以上の整
数)を行う消失誤り手段とを有することが特徴である。
【0031】また、本願第2の発明は、送信側で情報の
全部または一部を誤り検出符号により符号化し、さらに
情報と誤り検出符号のパリティとを符号長Nシンボルの
ブロック符号により誤り訂正符号化して伝送するような
システムにおいて、受信信号を記憶する記憶回路と、N
シンボルの受信信号のうちij 個(ij は0以上の整
数、j=1,2,…,h)の消失位置を決める消失位置
制御回路と、消失位置制御回路で指示されたij 個のシ
ンボルを消失として消失誤り訂正復号を行う消失誤り訂
正回路と、消失誤り訂正回路の出力を誤り検出符号によ
り誤り検出する誤り検出回路とを有し、消失誤り訂正お
よび誤り検出の処理を最大h回(hは2以上の整数)行
い、誤りが検出されなかった場合の復号情報を出力する
ことを特徴とする。
【0032】本願第3の発明は、送信側で情報の全部ま
たは一部を誤り検出符号により符号化し、さらに情報と
誤り検出符号のパリティとを符号長Nシンボルのブロッ
ク符号により誤り訂正符号化して伝送するシステムにお
いて、Nシンボルの受信信号のうちij 個(ij は0以
上の整数、j=1,2,…,h)のシンボルを消失とし
て消失誤り訂正復号を行うh個(hは2以上の整数)の
消失誤り訂正回路と、各消失誤り訂正回路の出力を誤り
検出符号により誤り検出する誤り検出回路とを有し、誤
りが検出されなかった復号情報を出力することを特徴と
する。
【0033】また、本願第4の発明は、送信側で情報を
符号長Nシンボルのブロック符号により誤り訂正符号化
して伝送するシステムにおいて、受信信号を記憶する記
憶回路と、Nシンボルの受信信号のうちij 個(ij
0以上の整数、j=1,2,…,h)の消失位置を決め
る消失位置制御回路と、消失位置制御回路で指示された
j 個のシンボルを消失として消失誤り訂正復号を行う
消失誤り訂正回路とを有し、消失位置制御回路で消失と
するシンボルの数ij をi1 <i2 <…<ih(0≦i
1 ,ih <d、hは2以上の整数)として、第j回の消
失誤り訂正復号中に訂正不可能な誤りが検出された場合
のみ第(j+1)回の消失誤り訂正を実行し、第j回の
復号中に訂正不可能な誤りが検出されなかった場合にそ
の復号情報を出力することを特徴とする。
【0034】更に、本願第5の発明は、送信側でデータ
を符号長nの誤り訂正符号で符号化して伝送するシステ
ムにて適用される誤り検出方式において、受信語から誤
り位置多項式σ(x)を計算する手段と、該多項式σ
(x)の次数deg[σ(x)]を求める手段と、前記
多項式σ(x)にn個の非零の元を代入してその結果が
零であるか否かを検出する検出手段と、該検出手段にお
いて前記結果が零となる元の個数Lを計数する手段と、
次数deg[σ(x)]と元の個数Lとの一致を確認し
一致しない場合には訂正不可能な誤りがあると判定する
手段と、を有することを特徴とする。
【0035】本願第6の発明は、送信側でデータを符号
長nの誤り訂正符号で符号化して伝送するシステムにて
適用される誤り検出方式において、受信語から誤り位置
多項式σ(x)を計算する手段と、ガロア体GF(q)
の非零の元のうち符号語内の各シンボルの位置に対応す
るn個の元を前記多項式σ(x)に代入してその結果が
零であるか否かを検出する第1の検出手段と、前記ガロ
ア体GF(q)のうち前記n個の元を除く元を多項式σ
(x)に代入した結果が零となるか否かを検出する第2
の検出手段と、該第2の検出手段において演算の結果が
零となる元が存在する場合に訂正不可能な誤りがあると
判定する手段と、を有することを特徴とする。
【0036】
【作用】本発明の多元符号の復号装置では、シンボル尤
度をm個のビット尤度の最小値とするため、シンボルの
中で最も信頼性の低いビットの尤度がそのままシンボル
尤度になり、1ビットでも信頼性の低いビットを含めば
そのシンボルを消失とすることができる。この結果、ガ
ロア体のサイズにかかわらず、比較的高い確率で誤りシ
ンボルを消失とすることが可能になり、結果として誤り
訂正能力を向上させることができる。
【0037】また、本発明の誤り訂正方式では、複数の
消失誤り訂正復号器の出力に対して、各々、誤り検出用
パリティによる検査を行うだけであるため、相関を計算
し比較するのに比べて回路規模が小さくなる。
【0038】更に、本発明の誤り検出方式では、訂正能
力を越える誤りを検出するため、誤り位置として妥当な
元のみを誤り位置多項式に代入して根であるか否かを調
べ、誤り位置多項式の次数と比較する。この方式では誤
り位置多項式にガロア体のすべての元を代入する必要が
ないため、計算量が少なく、また復号器の動作周波数を
高める必要がない。また、誤り位置の検出と、訂正不可
能な誤りの計算を別に行うため、復号器の動作周波数を
高める必要がない。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明が適用された多元符号の復号装置を
含む通信システムを示す概略的構成図である。
【0040】同図において、情報源21から伝送すべき
ディジタルデータが符号化器22に供給される。符号化
器22に供給されたデータは、k×mビット毎にブロッ
ク化され、GF(2m )上の(n,k,d)符号により
符号化される。ここで、GF(2m )の各元はデータm
ビットに対応する。また、mビットからなる元をここで
は「シンボル」と呼ぶ。符号化器22から出力されるn
シンボルの符号語は、n×mビットの送信信号として変
調器23に供給され、通信路を介して伝送される。復調
器24では、受信した信号からn×mビットの硬判定受
信データと、各ビットのビット尤度を出力する。このう
ち、n×m個のビット尤度はシンボル尤度計算回路25
に供給され、符号の各シンボルに対応するm個のビット
尤度の中で最小のビット尤度を求め、そのビット尤度を
各シンボルのシンボル尤度として出力する。シンボル尤
度計算回路25から出力されるn個のシンボル尤度は、
消失位置検出回路26に供給され、シンボル尤度の小さ
いほうからs個のシンボルを消失位置として、その位置
情報を消失誤り訂正回路27に出力する。消失誤り訂正
回路27では、消失位置検出回路26から出力されたs
個の位置情報と、復調器24から出力されたnシンボル
(n×mビット)の受信データを受入し、消失位置に指
定されたs個のシンボルを消失として、消失および誤り
訂正復号を行う。復号されたデータは、受信目的28に
供給される。
【0041】例えば、m=3,n=7,k=3,d=5
のリード・ソロモン符号を用いた場合、以下のように復
号処理がなされる。いま、符号化器22から出力される
符号語を
【数14】 (C(1) ,C(2) ,…,C(7) ) =(000,000,000,000,000,000,000) とし、復調器24から出力される硬判定受信データを
【数15】 (R(1) ,R(2) ,…,R(7) ) =(000,001,000,000,100010,000) とする。また、復調器24から出力される各ビットのビ
ット尤度を
【数16】 (l(1) 1 /l(1) 2 /l(1) 3 ,…,l(7) 1 /l(7) 2 /l(7) 3 ) =(.9/.8/.9,.8/.8/.1,.9/.8/.8,.6/.8 /.5,.2/.9/.9.9/.3/.8,.7/.9/.9) とする。シンボル尤度計算回路25で計算される各シン
ボルの尤度は以下のようになる。
【0042】
【数17】 (L(1) ,L(2) ,…,L(7) ) =(0.8,0.1,0.8,0.5,0.20.3,0.7) ここで、アンダーラインは誤りが生じているシンボルを
示している。消失位置検出回路26では、シンボル尤度
が低いほうから2つを消失位置と指定するため、R(2)
とR(5) が消失位置となる。この2つのシンボルを消失
とした受信データ
【数18】 (R(1) ,R(2) ,…,R(7) ) =(000,xxx,000,000,xxx,010,000) を、2−消失および1−誤り訂正復号が可能な消失誤り
訂正回路27で復号する。この結果本発明の復号装置で
は、この受信信号を正しく誤り訂正復号することができ
る。なお、従来例で示したように、このような受信信号
を受入した場合には、従来の復号装置では誤りを正しく
復号することはできなかった。また、従来の復号装置で
も復号可能であった受信信号
【数19】 (R(1) ,R(2) ,…,R(7) ) =(000,001,000,000,100010,000), (l(1) 1 /l(1) 2 /l(1) 3 ,…,l(7) 1 /l(7) 2 /l(7) 3 ) =(.9/.8/.9,.8/.8/.1,.9/.8/.8,.6/.8 /.5,.2/.9/.9.5/.3/.8,.7/.9/.9) は、本発明の復号装置でも同様に正しく復号することが
できる。
【0043】表1および表2は、本発明の復号装置と従
来の復号装置について、受信語を正しく誤り訂正する確
率、すなわち、 (受信符号語のうち正しく復号した符号語の数)/(送
信符号語の総数) を示したものである。ただし、符号はGF(26 )上の
(34,20,15)リード・ソロモン符号とし、通信
路はAWGNを仮定した。
【0044】
【表1】
【表2】 S/N=2dBの場合、表1から理解されるように、従
来の復号装置では、2−消失・6−誤り訂正復号を行っ
た場合に正しく復号する確率が最大になり、62.02
%の受信語を正しく復号することができる。一方、本発
明の復号装置では4−消失・5−誤り訂正復号を行った
場合に正しく復号する確率が最大になり、63.47%
の受信語を正しく復号することができ、従来の復号装置
より1.41%正しく復号する確率を高めることができ
る。S/N=3dBの場合、表2から理解されるよう
に、従来の復号装置では、消失訂正の効果はまったく現
れず、誤り訂正のみの復号を行った場合に復号確率が最
大の93.54%になる。一方、本発明の復号装置では
4−消失・5−誤り訂正復号を行った場合に正しく復号
する確率が最大になり、94.70%の受信語を正しく
復号することができ、従来の復号装置より1.16%正
しく復号する確率を高めることができる。
【0045】また、表1、表2から明らかなように、本
発明の復号装置によれば、同じ誤り訂正能力の従来の復
号装置に比べて、どのような場合にも、正しく復号する
確率を高めることができる。
【0046】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図2は、該第2実施例の誤り訂正方式が適用される
通信システムを示す概略構成図である。
【0047】同図において、入力端子1からは、例えば
音声符号化回路から出力されるディジタル音声信号な
ど、伝送すべき情報が入力される。入力端子1から入力
された情報は、誤り検出符号化回路2に供給され、情報
の一部または全部に対する誤り検出用パリティ(CRC
など)が計算される。情報と誤り検出用パリティは、誤
り訂正符号化回路3に供給され、(n,k,d)ブロッ
ク符号で誤り訂正符号化される。誤り訂正符号化された
信号は、変調器4で変調され、通信路を介して伝送され
る。復調器5では、受信された各シンボルを硬判定した
結果とそれぞれのシンボルの尤度情報とを出力する(硬
判定データと尤度情報をあわせて表現したものが軟判定
データである)。このうち、硬判定データは、バッファ
6に供給され記憶される。
【0048】また、各シンボルの尤度情報は、消失位置
制御回路7に供給され、n個の受信信号のうち、尤度の
低いほうから、まずi1 個のシンボルの位置を消失誤り
訂正回路8へ出力する。消失誤り訂正回路8では、バッ
ファ6から硬判定された受信シンボルを受入し、消失位
置制御回路7で指定されたi1 個のシンボルを消失とし
て消失誤り訂正復号を行う。復号された信号、すなわち
復号情報と誤り検出用パリティは、誤り検出回路9に供
給され、そこで誤りが含まれているか否かが検査され
る。誤りが検出されなければ、そのときの復号情報が出
力端子10から出力される。
【0049】出力端子10は、例えば音声復号回路へ接
続されており、復号情報が出力された場合には音声信号
が復号される。一方、誤り検出回路9で誤りが検出され
た場合には、消失位置制御回路7で指定する消失シンボ
ルの個数をi2 に変えて、同様の処理を行う。このよう
な処理を誤りが検出された場合のみ繰り返し行い、所定
の回数(h回、hは2以上の整数)のすべての場合に誤
りが検出されたとき、誤り訂正不可能という判定結果を
出力端子10に出力する。これを受けた場合、例えば音
声復号回路では、ミュートなどの補間処理を行う。
【0050】この実施例において、消失位置制御回路7
で指定する消失シンボルの数i1 ,i2 ,i3 ,…,i
h を各々0,2,4,…,2[(d−1)/2],h=
[(d+1)/2]とすると、従来の誤り訂正方式でG
MD復号法を採用した場合と同等の誤り訂正能力を得る
ことができる。また、従来の誤り訂正方式では、受信軟
判定データから一般化最小距離を計算する回路と、各段
階での復号情報との相関を計算する回路が必要であった
が、本方式ではそれが不必要となるため回路規模が小さ
くなる。また、消失シンボルの数を0,2,4,…,2
[(d−1)/2]としないで、このうちの幾つかとす
ることにより、計算量を低減することが可能である。た
だし、この場合には、誤り訂正能力がやや劣化する。
【0051】誤り検出符号と誤り訂正符号については、
特に制限はなく、例えば検出符号として2元のCRCを
用い、訂正符号として多元のリード・ソロモン符号を用
いるなど、検出と訂正の符号の体を変えても構わない。
また、誤りの検出は、誤り検出回路だけで行うものとは
限らず、例えば消失誤り訂正回路での復号途中に検出さ
れる場合もある。この場合にも、誤り検出回路で誤りが
検出されたのと同様の処理を行う。
【0052】図3は、本発明の第3実施例の誤り訂正方
式が適用される通信システムを示す概略的構成図であ
る。同図において、入力端子1から入力された情報は、
誤り検出回路2に供給され、情報の一部または全部に対
する誤り検出用パリティ(CRCなど)が計算される。
情報と誤り検出用パリティは、誤り訂正符号化回路3に
供給され、(n,k,d)ブロック符号で誤り訂正符号
化される。誤り訂正符号化された信号は、変調器4で変
調され、通信路を介して伝送される。復調器5では、受
信された各シンボルの軟判定データをh個のij −消失
誤り訂正回路31(j=1,2,…,h)に出力する。
j −消失誤り訂正回路では、n個の受信信号を硬判定
するとともに、尤度の低いほうからij 個のシンボルの
消失として消失誤り訂正復号を行う。各消失誤り訂正回
路で復号された結果は、誤り検出および選択回路32に
供給され、各復号結果に対して誤り検出復号を行い、誤
りが検出されなかった復号結果を選択して、その復号情
報を出力端子33へ出力する。もし、すべての復号結果
で誤りが検出された場合には、誤り訂正不可能という判
定結果を出力端子33へ出力する。
【0053】この実施例において、消失誤り訂正回路で
消失とするシンボルの数i1 ,i2,i3 ,…,i
h は、第1の実施例と同様に、0,2,4,…,2
[(d−1)/2]とする。この場合、従来の誤り訂正
方式でGMD復号法を採用した場合と同等の誤り訂正能
力を得ることができ、また、受信軟判定データと復号情
報との相関を計算をする必要がないため回路規模が小さ
くなるという効果がある。消失誤り訂正回路の数hを
[(d+1)/2]より小さくすればさらに回路規模を
小さくすることができる。
【0054】図4は、本発明の第4実施例の誤り訂正方
式が適用される通信システムを示す概略的構成図であ
る。ここでは、誤り検出の手段として誤り検出符号を用
いず、誤り訂正符号自体の誤り検出能力を利用してい
る。例えば、GF(26 )上の(63,49,15)リ
ード・ソロモン符号であれば、限界距離復号(7誤り訂
正)を行っても誤り見逃す確率の上界が1.13×10
-4と小さく、高い誤り検出能力をもっている。この符号
で、消失シンボル数を増やせば徐々に誤り検出能力は低
下していくが、ある程度の消失シンボル数までなら、シ
ステムに対して十分な誤り検出能力が保証される。
【0055】図4において、入力端子1から入力された
情報は、誤り訂正符号化回路3に供給され、(n,k,
d)ブロック符号で誤り訂正符号化される。誤り訂正符
号化された信号は、変調器4で変調され、通信路を介し
て伝送される。復調器5では、受信された各シンボルを
硬判定した結果とそれぞれのシンボルの尤度情報とを出
力する。このうち硬判定データは、バッファ6に供給さ
れ記憶される。また、各シンボルの尤度情報は、消失位
置制御回路7に供給され、n個の受信信号のうち、尤度
の低いほうから、まずi1 個のシンボルの位置を消失誤
り訂正回路8へ出力する。消失誤り訂正回路8では、バ
ッファ6から硬判定された受信シンボルを受入し、消失
位置制御回路7で指定されたi1 個のシンボルを消失と
して、消失誤り訂正復号を行う。復号の過程で誤りが検
出されなければ、そのときの復号情報が出力端子10か
ら出力される。
【0056】また、復号の過程で誤りが検出された場合
には、消失位置制御回路7で指定する消失シンボルの個
数をi2 に変えて、同様の処理を行う。このような処理
を誤りが検出された場合にのみ繰り返し、所定の回数
(h回)のすべての場合に誤りが検出された場合は、誤
り訂正不可能という判定結果を出力端子10に出力す
る。ここで、消失位置制御回路7で指定する消失シンボ
ルの数i1 ,i2 ,i3 ,…は、各々0,2,4,…と
し、最大でもd−1以上にならないものとする。これ
は、消失の数が少ないほど、誤り訂正符号自体の誤り検
出能力が高いことによる。このように誤り検出用の符号
を用いなくても、GMD復号法に近い誤り訂正能力を得
ることができる。また、従来のGMD復号法と比較し
て、一般化距離を計算する回路と相関を計算する回路が
不要になる分だけ回路規模を低減することができる。誤
り訂正符号として、最小距離が大きい符号ほど誤り検出
能力は高く、短縮化して用いた場合にさらに誤り検出能
力は高くなる。
【0057】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。図5は本発明の第5実施例に係る誤り検出方式が適
用される通信システムの概略構成を示すブロック図であ
る。同図において、受信語は端子101から入力され、
シンドローム計算回路61へ供給される。ここで計算さ
れたシンドロームは誤り位置多項式計算回路62に供給
され、誤り位置多項式が求められる。この誤り位置多項
式はチェンサーチ回路63と次数検出回路66に供給さ
れる。チェンサーチ回路63では、符号語の各ビット位
置に対応するn個(nは符号長)のガロア体の元を、誤
り位置多項式に代入し、次の値が0となるか否かを検出
する。式の値が0となる元に対応するビット位置は誤り
位置として、計数回路67と誤り訂正回路64に供給さ
れる。誤り訂正回路64は、遅延回路65で遅延された
受信語を受入し、指定された誤り位置の誤りを訂正す
る。復号語は端子102から出力される。一方、次数検
出回路66では誤り位置多項式の次数deg[σ
(x)]を求め、計数回路67では誤り位置の個数Lを
求める。deg[σ(x)]とLは、比較回路68に供
給され、一致するか否かが調べられる。これらの値が一
致しない場合には、訂正不可能な誤りがあると判定され
て、端子103から誤り検出信号が出力される。
【0058】そして、誤り検出信号が出力された際には
誤り訂正を行わず、受信語をそのまま復号語として出力
する。従って、受信語の誤りを訂正することはできない
が、逆に誤りを増加させるという不具合を解消すること
ができる。
【0059】この実施例の場合、チェンサーチ回路63
において誤り位置多項式に代入する元の数は、短縮化後
の符号長nに等しい。例えば、(255,239)BC
H符号を短縮化した(160,144)符号の場合、チ
ェンサーチ回路63において、α0 ,α1 ,…,α159
の160個の元を誤り位置多項式に代入すればよい。従
来は、255個の元を代入するため動作周波数を伝送速
度より高める必要があったが、本発明の復号器では伝送
速度と同じ動作周波数で復号器を動作させればよく、ま
た計算量が小さくなる。
【0060】図6は本発明の第6実施例に係る誤り検出
方式が適用される通信システムの概略構成を示すブロッ
ク図である。同図において受信語は端子101から入力
され、シンドローム計算回路61へ供給される。ここで
計算されたシンドロームは誤り位置多項式計算回路62
に供給され、誤り位置多項式が求められる。この誤り位
置多項式はチェンサーチ回路63と誤り検出回路69に
供給される。チェンサーチ回路63では、符号語の各ビ
ット位置に対応するn個(nは符号長)のガロア体の元
を、誤り位置多項式に代入し式の値が0となるか否かを
検出する。式の値が0となる元に対応するビット位置は
誤り位置として、誤り訂正回路64に供給される。誤り
訂正回路64は、遅延回路65で遅延された受信語を受
入し、指定された誤り位置の誤りを訂正する。復号語は
端子102から出力される。一方、誤り検出回路69で
は、短縮化したビット位置に対応する(n0 −n)個の
元を誤り位置多項式に代入し式の値が0となるか否かを
検出する。ここで式の値が0となる元が存在すれば、訂
正不可能な誤りがあると判定されて、端子103から誤
り検出信号が出力される。
【0061】そして、誤り検出信号が出力されると、前
記第5実施例と同様に受信語をそのまま復号語として出
力し、誤り訂正は行わない。
【0062】この実施例の場合、チェンサーチ回路63
および誤り検出回路69において誤り位置多項式に代入
する元の数は、それぞれn,n0 −nである。前述の短
縮化(160,144)符号の場合、チェンサーチ回路
63においてα0 ,α1 ,…,α159 の160個の元を
誤り位置多項式に代入し、誤り検出回路69においてα
160 ,α161 ,…,α254 の95個の元を誤り位置多項
式に代入する。n>n0 −nであれば、復号器の動作周
波数を伝送速度より高める必要はない。
【0063】図7は本発明の誤り検出方式をリード・ソ
ロモン符号等の多元符号に適用した際の通信システムの
概略構成を示すブロック図である。ここで用いる誤り訂
正符号はGF(26 )上の(63,49,15)リード
・ソロモン符号を29シンボル短縮化した(34,2
0,15)短縮化リード・ソロモン符号とする。この符
号は7シンボル以下の誤りを訂正することができる。ま
た、符号語において、0〜13に当たる位置のシンボル
が検査点、14〜33に当たる位置のシンボルが情報点
であり、34〜62に当たる位置のシンボルが短縮化さ
れているものとする。図7において、入力端子81から
は、受信語系列Rが入力され、シンドローム計算回路6
1と遅延回路77に供給される。シンドローム計算回路
61では、シンドロームSを計算し、誤り位置・数値多
項式計算回路71に供給する。誤り位置・数値多項式計
算回路71では、誤り位置多項式σ(x)を計算してチ
ェンサーチ回路74と次数計算回路72に供給するとと
もに、誤り数値多項式η(x)とσ(x)の形式的微分
σ′(x)を計算して誤り数値計算回路76に供給す
る。チェンサーチ回路74では、誤り位置多項式σ
(x)にガロア体の元を順次代入して、式の値が0にな
るか否か調べることにより、σ(x)=0の根を求め
る。ここで代入するガロア体の元は、符号語内に存在す
る34個のシンボル位置に対応する元、すなわちα0
α1 ,…,α33である。チェンサーチ回路74は、誤り
数値計算回路76にσ(x)=0の根αh を出力し、誤
り訂正実行回路78と計数回路75に誤りの位置を示す
信号を出力する。誤り数値計算回路76では、誤り位置
hにおける誤り数値Eh を計算する。遅延回路77で遅
延された受信語Rと誤り位置hおよび数値Eh は誤り訂
正実行回路78に供給されて、復号符号語Cが出力端子
80から出力される。一方、次数計算回路72から出力
される次数deg[σ(x)]と、計数回路75から出
力される根の個数Lは、誤り検出回路73に供給され、
2つの値が異なる場合に訂正不可能な誤りが発生してい
ると判定し、誤り検出信号が出力端子79から出力され
る。
【0064】ところで、この実施例においては、更に次
の処理を行うことにより、上記の方法だけでは検出でき
ない訂正不可能な誤りを検出することができる。
【0065】(1) σ(x)の0次の項の係数が0である
か否かを調べる。0の場合には訂正不可能な誤りが生じ
ていると判定する。
【0066】(2) σ(x)の形式的微分σ′(x)にσ
(x)=0の根を代入して0になるか否かを調べる。0
となる場合には訂正不可能な誤りが生じていると判定す
る。
【0067】(3) チェンサーチ回路で誤り位置であると
判定されたシンボルの誤り数値が0となるか否かを調べ
る。0となる場合には訂正不可能な誤りが生じていると
判定する。
【0068】これらの処理は、通常の復号器において復
号の過程で得られる計算を用いており、これが所定のも
のとなるか否か調べるだけでよいため、復号器の動作周
波数を高める必要がなく、計算量もほとんど増加しな
い。
【0069】これらの誤り検出方式は誤りのみを訂正す
る復号だけでなく、消失と誤りを訂正する復号にも同様
に適用することができる。更に、最小距離dの符号でs
個の消失を含む受信語を復号する場合には、誤り位置多
項式σ(x)の次数deg[σ(x)]が(d−s−
1)/2より大となるか否かを検出することにより、訂
正不可能な誤りを検出することができる。
【0070】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の多元符号の
復号装置では、シンボル尤度をm個のビット尤度の最小
値とすることにより、従来より高い確率で誤りシンボル
を消失とすることができるため、消失および誤り訂正復
号を行った場合の誤り訂正能力を高めることが可能にな
る。
【0071】また、本発明の誤り訂正方式では、複数の
消失誤り訂正復号器の出力から最尤な復号情報を決定す
る際に、従来のような相関値の計算を行うのではなく、
誤り検出手段を用いている。誤り検出手段は、簡単な回
路で実現するため従来の誤り訂正方式に比べて回路規模
が小さくなるという効果がある。特に、ディジタル音声
データを伝送するシステムやARQ方式では、もともと
誤り検出符号を用いて誤り検出しているため、本発明の
回路規模低減の効果は大きい。
【0072】更に、本発明の誤り検出方式では、復号器
の動作周波数を高めたり計算量を増やすことなく、訂正
能力を越える誤りを検出することが可能となるので、誤
り訂正の能力をより向上させることができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された多元符号の復号装置を含む
通信システムの概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施例の誤り訂正方式が適用され
る通信システムを示す概略構成図である。
【図3】本発明の第3実施例の誤り訂正方式が適用され
る通信システムを示す概略構成図である。
【図4】本発明の第4実施例の誤り訂正方式が適用され
る通信システムを示す概略構成図である。
【図5】本発明の第5実施例の誤り検出方式が適用され
た誤り訂正復号器を示す概略構成図である。
【図6】本発明の第6実施例の誤り検出方式が適用され
た誤り訂正復号器を示す概略構成図である。
【図7】本発明の誤り検出方式をリード・ソロモン符号
に適用した際の訂正復号器の概略構成図である。
【図8】従来における音声データ通信システムの概略的
構成図である。
【図9】従来の誤り訂正方式(GMD復号法)が適用さ
れた通信システムの概略構成図である。
【図10】従来における誤り検出方式を用いた誤り訂正
復号器を示す構成図である。
【符号の説明】
2 誤り検出符号化回路 3 誤り訂正符号化回路 6 バッファ 7 消失位置制御回路 8 消失誤り訂正回路 9 誤り検出回路 25 シンボル尤度計算回路 26 消失位置検出回路 27 消失,誤り訂正回路 61 シンドローム計算回路 62 誤り位置多項式計算回路 63 チェンサーチ回路 64 誤り訂正回路 65 遅延回路 66 次数検出回路 67 計数回路 68 比較回路 69 誤り検出回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガロア体GF(2m )上の符号長nの符
    号(m,nは2以上の整数)により符号化されたデータ
    を誤り訂正復号する装置であって、 受信信号からn×mビットの復調信号の各々に対するビ
    ット尤度を計算し出力するビット尤度計算手段と、符号
    のn個のシンボルの各々に対応するm個のビット尤度を
    比較してその最小値をシンボル尤度として出力するシン
    ボル尤度計算手段と、復調信号のnシンボルのうちシン
    ボル尤度が小さい方からs個(sは正整数)のシンボル
    を消失としてs−消失およびt−誤り訂正復号(tは0
    以上の整数)を行う消失誤り訂正手段と、を有すること
    を特徴とする多元符号の復号装置。
  2. 【請求項2】 送信側で情報の全部または一部を誤り検
    出符号により符号化し、さらに情報と誤り検出符号のパ
    リティとを符号長Nシンボルのブロック符号により誤り
    訂正符号化して伝送するシステムにおいて、 受信信号を記憶する記憶回路と、Nシンボルの受信信号
    のうちij 個(ij は0以上の整数、j=1,2,…
    h)の消失シンボル位置を決める消失位置制御回路と、
    該消失位置制御回路で指示されたij 個のシンボルを消
    失として消失誤り訂正復号を行う消失誤り訂正回路と、
    この消失誤り訂正回路の出力を誤り検出符号により誤り
    検出する誤り検出回路とを有し、上記の消失誤り訂正お
    よび誤り検出の処理を、消失シンボルの数を変えて最大
    h回(hは2以上の整数)行い、誤りが検出されなかっ
    た場合の復号情報を出力することを特徴とする誤り訂正
    方式。
  3. 【請求項3】 送信側で情報の全部または一部を誤り検
    出符号により符号化し、さらに情報と誤り検出符号のパ
    リティとを符号長Nシンボルのブロック符号により誤り
    訂正符号化して伝送するシステムにおいて、 Nシンボルの受信信号のうちij 個(ij は0以上の整
    数、j=1,2,…,h)のシンボルを消失として消失
    誤り訂正復号を行うh個(hは2以上の整数)の消失誤
    り訂正回路と、各消失誤り訂正回路の出力を誤り検出符
    号により誤り検出する誤り検出回路とを有し、誤りが検
    出されなかった復号情報を出力することを特徴とする誤
    り訂正方式。
  4. 【請求項4】 送信側で情報を符号長Nシンボルのブロ
    ック符号により誤り訂正符号化して伝送するシステムに
    おいて、 受信信号を記憶する記憶回路と、Nシンボルの受信信号
    のうちij 個(ij は0以上の整数、j=1,2,…,
    h)の消失位置を決める消失位置制御回路と、該消失位
    置制御回路で指示されたij 個のシンボルを消失として
    消失誤り訂正復号を行う消失誤り訂正回路とを有し、消
    失位置制御回路で消失とするシンボルの数ij はi1
    2 <…<ih (0≦i1 ,ih <d、hは2以上の整
    数)として、上記の消失誤り訂正の処理を最大h回繰り
    返し、第j回の消失誤り訂正復号中に訂正不可能な誤り
    が検出された場合のみ第(j+1)回の消失誤り訂正を
    実行し、第j回の復号中に訂正不可能な誤りが検出され
    なかった場合にその復号情報を出力することを特徴とす
    る誤り訂正方式。
  5. 【請求項5】 送信側でデータを符号長nの誤り訂正符
    号で符号化して伝送するシステムにて適用される誤り検
    出方式において、 受信語から誤り位置多項式σ(x)を計算する手段と、
    該多項式σ(x)の次数deg[σ(x)]を求める手
    段と、前記多項式σ(x)にn個の非零の元を代入して
    その結果が零であるか否かを検出する検出手段と、該検
    出手段において前記結果が零となる元の個数Lを計数す
    る手段と、次数deg[σ(x)]と元の個数Lとの一
    致を確認し一致しない場合には訂正不可能な誤りがある
    と判定する手段と、を有することを特徴とする誤り検出
    方式。
  6. 【請求項6】 送信側でデータを符号長nの誤り訂正符
    号で符号化して伝送するシステムにて適用される誤り検
    出方式において、 受信語から誤り位置多項式σ(x)を計算する手段と、
    ガロア体GF(q)の非零の元のうち符号語内の各シン
    ボルの位置に対応するn個の元を前記多項式σ(x)に
    代入してその結果が零であるか否かを検出する第1の検
    出手段と、前記ガロア体GF(q)のうち前記n個の元
    を除く元を多項式σ(x)に代入した結果が零となるか
    否かを検出する第2の検出手段と、該第2の検出手段に
    おいて演算の結果が零となる元が存在する場合に訂正不
    可能な誤りがあると判定する手段と、を有することを特
    徴とする誤り検出方式。
JP13355492A 1991-12-25 1992-05-26 多元符号の復号装置及びこれを用いた誤り訂正・検出方式 Pending JPH05235906A (ja)

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