JPH05229694A - 用紙剥離不良検出装置 - Google Patents

用紙剥離不良検出装置

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JPH05229694A
JPH05229694A JP4032066A JP3206692A JPH05229694A JP H05229694 A JPH05229694 A JP H05229694A JP 4032066 A JP4032066 A JP 4032066A JP 3206692 A JP3206692 A JP 3206692A JP H05229694 A JPH05229694 A JP H05229694A
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detection sensor
paper
level
jam detection
jam
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JP4032066A
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Hidetaka Hama
英隆 浜
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジャム検知用のセンサが次第に汚れてきたよ
うな場合にも、感光体上に残置される用紙の検出を安定
して行う。 【構成】 ドラム表面と用紙の乱反射率の違いを利用し
て、感光体ドラム11に記録用紙18が存在する場合を
検出する装置である。センサ22の汚れによって感光体
ドラム11の検出電位が下がるので、この検出電位に所
定の加算値VA を加算したスレッシホールドレベルVTH
を用いて、このレベルVTHを越えた場合に感光体ドラム
11に記録用紙18が存在すると判断するようにする。
適宜の時点にレベルVTHの更新を繰り返すことで、長期
間安定した検出が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザプリンタや電子写
真複写機のように感光体を使用して用紙にトナー像の転
写を行うようにした画像形成装置に使用され、感光体か
らの用紙の剥離の不良を検出するようにした用紙剥離不
良検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、画像形成装置の一例としてレ
ーザプリンタの要部を表わしたものである。感光体ドラ
ム11は矢印12方向に定速で回転するようになってお
り、その周囲にはチャージコロトロン13、現像装置1
4、トランスファコロトロン15、クリーニング装置1
6がそれぞれ配置されている。チャージコロトロン13
は感光体ドラム11の表面に電荷を一様に付与するよう
になっている。チャージコロトロン13と現像装置14
に挟まれたドラム表面には画像信号によって変調された
レーザ光17が入射するようになっており、電荷の選択
的な消失により静電潜像が形成されることになる。この
静電潜像は現像装置14によって現像され、ドラム表面
にトナー像が作成される。
【0003】このトナー像は図示しない供給トレイから
感光体ドラム11とトランスファコロトロン15の間に
搬送されてきた記録用紙18上に転写される。記録用紙
18はこの後、定着装置19を通過してこのとき熱や圧
力によってトナー像の定着が行われる。そして、図示し
ない排出トレイ上に排出されることになる。感光体ドラ
ム11の表面に転写後も残留したトナー粒子はクリーニ
ング装置16によって取り除かれる。そして感光体ドラ
ム11は再びチャージコロトロン13によって電荷を一
様に付与されて次の記録動作に備えることになる。
【0004】このような画像形成装置では、トランスフ
ァコロトロン15によるトナー像の転写時に記録用紙1
8が静電的に感光体ドラム11に吸着する。記録用紙1
8は図示しないコロトロンの作用や自重によって感光体
ドラム11から分離するが、状況によってはそのまま感
光体ドラム11に吸着したままとなることがある。トラ
ンスファコロトロン15とクリーニング装置16の間に
はストリッピング・フィンガ21が配置されており、そ
の先端はドラム表面と軽く接触している。そして、記録
用紙14の分離が失敗した場合にはその用紙先端をドラ
ム表面から強制的に剥離するようになっている。
【0005】また、ストリッピング・フィンガ21の後
方でクリーニング装置16の手前の位置にはドラム表面
に近接させてジャム検知センサ22が配置されており、
万一ストリッピング・フィンガ21による剥離が失敗し
たような場合には画像形成装置を緊急停止させるように
している。これは、このような記録用紙18がクリーニ
ング装置16や現像装置14内に巻き込んでそれらの機
能を麻痺させたり、チャージコロトロン13等のコロト
ロンワイヤを切断するといった事故を発生させるおそれ
があるからである。
【0006】図12は、ジャム検知センサによる記録用
紙の検出動作を説明するためのものである。感光体ドラ
ム11の近傍にはジャム検知センサ22がドラム表面と
所定の角度をなすように配置されている。ジャム検知セ
ンサ(Paper On Photorecepter JAM SENSOR )22は、
発光素子と受光素子がペアとなったセンサであり、その
端子の一方を制御回路31内の電源ライン32に接続
し、他方をこの制御回路31内の可変抵抗33の一端と
A/D変換器34の入力側に接続している。
【0007】ジャム検知センサ22から射出された光線
は感光体ドラム11の表面で反射されるが、その一部が
乱反射によってジャム検知センサ22に入射され検知さ
れる。このときジャム検知センサ22はこの入射光に応
じた電流を出力する。A/D変換器34の入力側に接続
された可変抵抗33の他端は接地されているので、この
可変抵抗33の一端に電流に応じた電圧が生じる。A/
D変換器34はこの電圧をアナログ・ディジタル変換
し、これをCPU(中央処理装置)35に供給する。C
PU35はこの電圧値をチェックして感光体ドラム11
上に記録用紙18(図11)が巻きついていないかどう
かを判別し、巻きついている場合には図示しないメイン
モータの駆動回路を制御してモータの回転を緊急停止さ
せると共に、ジャムが発生したことを入出力回路36を
介して制御回路31の外に配置されたコントロールパネ
ル37に表示することになる。
【0008】図13は、この従来のレーザプリンタにお
ける可変抵抗の抵抗値とA/D変換器によって検知され
る電圧との関係を表わしたものである。図で横軸は可変
抵抗33(図12)の抵抗値の変化を表わし、右に行く
ほど抵抗値が大きくなっている。縦軸はA/D変換器3
4(図12)によって検知される電圧を表わし、上に行
くほど電圧の絶対値が高くなっている。この図に示した
傾きの小さな方の直線41は記録用紙18(図11)が
巻きついていない状態でのドラム表面によるジャム検知
センサ22(図12)の検出特性を表わしたものであ
り、傾きの大きな方の直線42はドラム表面に巻きつい
た記録用紙18自体をジャム検知センサ22で検知した
場合の特性を表わしたものである。
【0009】これらの直線41、42は共にジャム検知
センサ22のセンサ面が汚れていない状態で、かつ感光
体ドラム11や記録用紙18の表面もクリーンなときの
理想的な特性を表わしている。ジャム検知センサ22の
センサ面が汚れたり、感光体ドラム11の表面にトナー
が付着したり、あるいは記録用紙18の表面が汚れてい
たりするとジャム検知センサ22の検出する光量がそれ
だけ低下することになる。したがって、このような場合
には両直線41、42の傾きはそれに応じて小さくなる
ことになる。
【0010】さて、ジャム検知センサ22の検知出力に
よってCPU35が感光体ドラム11に記録用紙18が
存在するかどうかを判別するためのスレッシホールドレ
ベルをVTHとすると、可変抵抗33の抵抗値VRA は次
のような条件を満たす値となる。
【0011】まず、図13でスレッシホールドレベルV
THと同一レベルで直線41と他の直線42とで挟まれる
ような線分43の占める範囲であること。抵抗値VRA
がこれ以外の値をとると、感光体ドラム11上における
記録用紙18の有無を検知することができないからであ
る。
【0012】このためには、感光体ドラム11の表面
がクリーンな状態でジャム検知センサ22の出力電圧が
スレッシホールドレベルVTHと一致する可変抵抗の抵抗
値VRDRUMを求める。次に記録用紙18を感光体ドラ
ム11上に巻きつけたような状態にして、このときのジ
ャム検知センサ22の出力電圧がスレッシホールドレベ
ルVTHと一致する可変抵抗の抵抗値VRPAPER を求め
る。このようにして線分43の両端における抵抗値が求
められる。
【0013】以上の作業が終了したら、これらの抵抗
値VRDRUM、VRPAPER の間に抵抗値VRA を設定する
ことになる。このとき、前記したようにジャム検知セン
サ22の汚れによって両直線41、42の傾きが倒れて
いくことを配慮しないと、設定した抵抗値VRA で判別
動作ができなくなるおそれがある。同様に記録用紙18
の種類や感光体ドラムの置かれた状況等を考慮してある
程度のマージンを設ける必要がある。図13では記録用
紙18側のマージンMPAPER と感光体ドラム11側のマ
ージンMDRUMについて前者がやや大きくなるように抵抗
値VRA の設定を行っている。これは、ジャム検知セン
サ22の汚れによる両直線41、42の傾きの低下の度
合いを配慮したものである。
【0014】なお、固定しているスレッシホールドレベ
ルVTHについては、図13で更に上のレベルに固定させ
ておけば両直線41、42の間のマージンMPAPER 、M
DRUMをより大きくとれるように思われる。しかしなが
ら、ジャム検知センサ22の汚れによって両直線41、
42の傾きが低下していくので、スレッシホールドレベ
ルVTHを上方に設定してもマージンMPAPER の幅がかえ
って狭くなるという事態が発生することになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の画像
形成装置では、感光体上に用紙が残っているかどうかを
検出するための用紙剥離不良検出装置についてその保守
点検のたびに、〜で示した3段階の調整作業を必要
とした。しかも、で示した可変抵抗の抵抗値VR
PAPER の検出時には、擬似的にジャムを発生させること
になるため、記録用紙をジャム検知センサ22に対向す
るドラム表面に配置することが必要であり、作業者の手
作業が必要不可欠となるという問題があった。
【0016】また、画像形成装置の保守点検時に用紙剥
離不良検出装置の調整を省略してしまったり、ジャム検
知センサ22のクリーニングを十分に行わなかったり、
あるいは保守点検と次の保守点検の間に何らかの事情で
ジャム検知センサ22が大幅に汚れたりすると、ジャム
によって記録用紙がドラム表面に存在する状態でもA/
D変換器の入力側の電圧がスレッシホールドレベルVTH
を越えないような事態が発生した。このようなときには
画像形成装置の緊急停止が行われないので、すでに説明
したようにクリーニング装置16の内部に記録用紙18
が巻き込む等の不都合が発生することになった。
【0017】このようなジャム検知センサの汚れに起因
する不都合を解消するものとして特開昭64−7592
5号公報記載の技術が提案されている。この提案では、
A/D変換器の入力側に増幅器を配置し、ジャム検知セ
ンサの汚れの増加による出力低下を相殺するように利得
を調整するようにしている。しかしながらこの提案によ
れば、増幅器の利得が増加すると信号ばかりでなくノイ
ズのレベルも増大してしまう。したがって、用紙剥離不
良検出装置の検出動作がノイズによってかえって不安定
になるという問題があった。
【0018】そこで本発明の目的は、作業者が装置の調
整を簡易に行うことができ、しかも用紙の有無を判別す
るためのスレッシホールドレベルが適宜変更されて用紙
剥離不良を確実に検出することのできる用紙剥離不良検
出装置を提供することにある。
【0019】本発明の他の目的は、用紙の乱反射率に近
い乱反射率を示すカラートナーを使用する画像形成装置
でも用紙剥離不良を確実に検出することのできる用紙剥
離不良検出装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、感光体ドラムあるいは感光体ベルト等の感光体にお
ける通常時には用紙が存在しない面と対向しこの面から
反射される光線を検出するフォトセンサとしてのジャム
検知センサと、クリーンな状態における前記した面に対
するジャム検知センサの出力レベルをサンプリングする
サンプリング手段と、サンプリングされた出力レベル
に、ジャム検知センサが用紙の反射光を検出したときに
予想される出力の増加分よりも少ない所定のレベルを加
算した値をスレッシホールドレベルとして設定するスレ
ッシホールドレベル設定手段と、ジャム検知センサがこ
のスレッシホールドレベルよりも高いレベルを出力した
とき感光体上に用紙が存在することを検知する剥離不良
検知手段とを用紙剥離不良検出装置に具備させる。
【0021】すなわち請求項1記載の発明では、ジャム
検知センサによってクリーンな状態での感光体の表面を
検出し、ジャム検知センサの汚れによるその出力低下を
この検出レベルによって判別する。そして、この検出レ
ベルに所定のマージンを加算して用紙剥離不良時の検出
に用いるスレッシホールドレベルVTHを設定するように
し、ジャム検知センサが汚れていっても判別を安定して
行なえるようにしている。
【0022】請求項2記載の発明では、感光体ドラムあ
るいは感光体ベルト等の感光体における通常時には用紙
が存在しない面と対向しこの面から反射される光線を検
出するジャム検知センサと、感光体上にカラートナーの
パッチパターンを形成するパッチパターン形成手段と、
このパッチパターンに対するジャム検知センサの出力レ
ベルをサンプリングするサンプリング手段と、サンプリ
ングされた出力レベルに、ジャム検知センサが用紙の反
射光を検出したときに予想される出力の増加分よりも少
ない所定のレベルを加算した値をスレッシホールドレベ
ルとして設定するスレッシホールドレベル設定手段と、
ジャム検知センサがこのスレッシホールドレベルよりも
高いレベルを出力したとき感光体上に用紙が存在するこ
とを検知する剥離不良検知手段とを用紙剥離不良検出装
置に具備させる。
【0023】すなわち請求項2記載の発明では、感光体
上に作成したカラートナーのパッチパターンをジャム検
知センサによって検出し、ジャム検知センサの汚れによ
るその出力低下をこの検出レベルによって判別する。そ
して、この検出レベルに所定のマージンを加算して用紙
剥離不良時の検出に用いるスレッシホールドレベルV TH
を設定するようにし、ジャム検知センサが汚れていって
も判別を安定して行なえるようにしている。
【0024】請求項3記載の発明では、カラートナーの
乱反射率とほぼ等しい乱反射率を有するパターンと、常
時は感光体表面の乱反射を検知し、所定のタイミングで
前記したパターンの検知を行うフォトセンサとしてのジ
ャム検知センサと、パターンの検知レベルに、ジャム検
知センサが用紙の反射光を検出したときに予想される出
力の増加分よりも少ない所定のレベルを加算した値をス
レッシホールドレベルとして設定するスレッシホールド
レベル設定手段と、ジャム検知センサがこのスレッシホ
ールドレベルよりも高いレベルを出力したとき感光体上
に用紙が存在することを検知する剥離不良検知手段とを
用紙剥離不良検出装置に具備させる。
【0025】すなわち請求項3記載の発明では、カラー
トナーを使用する画像形成装置に使用することを前提と
し、カラートナーの乱反射率を有するパターンを予め用
意しておく。そしてジャム検知センサで常時は感光体ド
ラムあるいは感光体ベルト等の感光体表面の乱反射を検
知し、所定のタイミングでカラートナーの乱反射率を有
するパターンの検知を行うようにする。そして、パター
ンの検知レベルに所定のマージンを加算して用紙剥離不
良時の検出に用いるスレッシホールドレベルV THを設定
するようにし、ジャム検知センサが汚れていっても、ま
たカラートナーが感光体上にある程度残っている状態で
も、用紙の判別を安定して行なえるようにする。
【0026】請求項4記載の発明では、所定の乱反射率
を有するパターンと、常時は感光体表面の乱反射を検知
し、所定のタイミングで前記したパターンの検知を行う
フォトセンサとしてのジャム検知センサと、パターンの
検知レベルをスレッシホールドレベルとして設定するス
レッシホールドレベル設定手段と、ジャム検知センサが
このスレッシホールドレベルよりも高いレベルを出力し
たとき感光体上に用紙が存在することを検知する剥離不
良検知手段とを用紙剥離不良検出装置に具備させる。
【0027】すなわち請求項4記載の発明では、用紙の
乱反射率よりもある程度低い乱反射率を有するパターン
を予め用意しておく。そしてジャム検知センサで常時は
感光体ドラムあるいは感光体ベルト等の感光体表面の乱
反射を検知し、所定のタイミングでこの乱反射率を有す
るパターンの検知を行うようにする。そして、パターン
の検知レベルを直接スレッシホールドレベルVTHとして
設定し、ジャム検知センサが汚れていっても、また例え
ばカラートナーが感光体上にある程度残っている状態で
も、用紙の判別を安定して行なえるようにする。
【0028】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0029】図1は本発明の一実施例における用紙剥離
不良検出装置の回路構成の概要を表わしたものである。
図12と同一部分には同一の符号を付しており、これら
の説明を適宜省略する。
【0030】本実施例の用紙剥離不良検出装置でも、図
11に示した位置に感光体ドラム11と対向して配置さ
れたジャム検知センサ22の出力が、可変抵抗33およ
びその出力側に配置されたオペアンプ38によって電流
−電圧変換されA/D変換器34に入力されるようにな
っている。ここでジャム検知センサ22は感光体ドラム
11に対して記録用紙18(図11参照)の検出レベル
とドラム表面自体の検出レベルの比が最大となるような
角度をもってドラム表面近傍に配置されている。A/D
変換器34はCPU35、入出力回路36その他の回路
素子と共にデータバス等のバス51と接続されている。
【0031】このうちROM52はこの用紙剥離不良検
出装置の制御ばかりでなく、画像形成装置の制御を実行
するための手順を書き込んだリード・オンリ・メモリで
ある。RAM53はCPU35の制御に伴って作業用の
データを一時的に格納するためのランダム・アクセス・
メモリである。不揮発性メモリ(NVM)54は図示し
ないバッテリによってバックアップされたメモリであ
り、画像形成装置の電源がオフになった状態でも内部デ
ータを保持するようになっている。I/Oポート55は
各種の外部回路や素子と接続されるようになっている。
ここでは記録用紙の排出を検出するための用紙排出セン
サ56の接続のみを示した。本実施例では用紙排出セン
サ56を記録用紙の排出枚数の管理に用いるようになっ
ている。
【0032】図2はこのような構成の用紙剥離不良検出
装置の可変抵抗値について工場出荷時の調整作業の流れ
を表わしたものである。可変抵抗33の抵抗値の調整に
際してはまずジャム検知センサ22(図1)の完全なク
リーニングが実行される(ステップS101)。ジャム
検知センサ22がこのようにきれいな状態で、作業者は
感光体ドラム11のドラム表面に沿って白い記録用紙1
8をジャム検知センサ22との間に挿入し、擬似的にジ
ャムを発生させる(ステップS102)。このとき、A
/D変換器34は入力されたアナログ電圧をディジタル
電圧に変換するが、このときの値がA/D変換器34の
ちょうどフルスケールになるように可変抵抗33の抵抗
値の調整が行われる(ステップS103)。例えばA/
D変換器34が8ビットのディジタル信号を出力するタ
イプであれば、これに入力されるアナログ値が+5Vの
最大値のときディジタル値が“255”となるように調
整を行う。
【0033】そして次に詳細に説明するスレッシホール
ドレベルの自動調整を実行させ(ステップS104)、
これが支障無く動作すれば(ステップS105;Y)、
作業を終了する。作業者は、これ以降の段階でこのよう
な調整を行う必要はない(エンド)。これに対して自動
調整シーケンスになんらかの障害が発生した場合には
(N)、ステップS101に戻って調整作業を再度実行
する。
【0034】図3は、本実施例の用紙剥離不良検出装置
でスレッシホールドレベルの自動調整原理を説明するた
めのものである。この図で縦軸は可変抵抗33(図1)
で変換後のジャム検知センサ22(図1)の出力を電圧
レベルで表わしたものである。また、横軸は記録用紙1
8(図11参照)の走行量の変化を表わしたものであ
る。この図で曲線61は感光体ドラム11(図1)に記
録用紙18が巻きついたと仮定した場合の電圧レベルの
変化を表わしている。この電圧レベルはジャム検知セン
サ22の使用開始時のアナログ出力最大値としての+5
V(このときA/D変換器34の出力は前記したように
“255”となる。)から順次下降している。なお、ジ
ャム検知センサ22はその汚れを拭き取ることによって
出力レベルを向上させることができるが、ここでは清掃
を行わないと仮定して特性を示している。
【0035】この図で他の曲線62は表面がクリーンな
状態における感光体ドラム11の反射による電圧レベル
の変化を表わしている。ここでクリーンな状態とは、ド
ラム表面にトナーが付着していたり、記録用紙が吸着し
ている場合を除いた状態をいう。この曲線62が時間の
経過と共に下降しているのは、ジャム検知センサ22の
汚れが増大することによってその出力が低下しているこ
とを意味している。この図で点線63は感光体ドラム1
1の表面自体を検知したときのジャム検知センサ22の
出力レベルの最低値を表わしたものである。点64はこ
の最低値に到達した時点を表わすものである。ジャム検
知センサ22が点線63の電圧レベルV W を検知したと
きには、その旨をコントロールパネル37(図1)上に
警告表示を行い、保守点検者にジャム検知センサ22の
クリーニングを指示するようにすればよい。
【0036】ところで、本実施例ではこの点64によっ
て示された限界時点で感光体ドラム11上に記録用紙1
1が存在すると仮定したときのジャム検知センサ22の
電圧レベルとドラム表面を直接測定したときの電圧レベ
ルの差の電圧VE を前もって幾つかの装置で実測してお
く。そして、この電圧VE よりも小さく両電圧レベルに
対してある程度マージンのとれる所定の正の電圧V
A (例えば電圧VA はディジタル値で“25”)を不揮
発性メモリ54(図1)に加算値として登録しておく。
そして、記録用紙18が感光体ドラム11上に存在する
かどうかを判別するためのスレッシホールドレベルVTH
は、その時々に測定したドラム表面の反射光による電圧
DRUMに加算値VA を加算した電圧に設定するようにす
る。
【0037】ただし電圧VDRUMは、クリーニング状態の
感光体ドラムをジャム検知センサ22で10回測定し、
このうちの最大値と最小値をそれぞれ除外して、残りの
値を算術平均することによって決定する。そして、この
ディジタル値に加算値VA を加算してスレッシホールド
レベルVTHの設定を行う。加算値VA が“25”の場合
には、これはアナログレベルで式(5/255×25≒
0.5)により約0.5Vとなる。これがこの際の誤検
知に対するマージンとなる。
【0038】図3では任意の用紙走行量Q1 、Q2 にお
けるスレッシホールドレベルVTH1、VTH2 を例として
示している。このように本実施例の用紙剥離不良検出装
置ではスレッシホールドレベルVTHが用紙の走行量ある
いはジャム検知センサ22の汚れの進行に応じて変化す
るので、剥離不良の記録用紙18を常に正確に検出する
ことが可能になる。
【0039】図4は図2のステップS104で示した自
動調整シーケンスの制御動作を説明するためのものであ
る。作業者等が画像形成装置の電源をオンにしたり、図
1に示した用紙排出センサ56の出力するパルスの計数
によって求められたプリント枚数が1万枚を越えるたび
の最初のプリントスタートである場合(ステップS20
1;Y)、CPU35はこの自動調整シーケンスを起動
させる。ここでプリント枚数が1万枚になるたびにこの
シーケンスを起動させることにしたのは、24時間電源
を切らないで画像形成装置を使用する顧客に対してもこ
のシーケンスを定期的に起動させるためである。
【0040】自動調整シーケンスが起動されたら、まず
CPU35は感光体ドラム11のクリーニングのために
図示しない感光体ドラム用モータを所定時間だけ駆動さ
せる(ステップS202)。そして、ドラム表面がクリ
ーンになった状態でジャム検知センサ22によるドラム
表面の反射光によるサンプリングを行う(ステップS2
03)。このサンプリングの際には、前記したように電
圧VDRUMを例えば10回程度測定する。次にこれらの測
定値から最大値や最小値を除外して電圧VDRUMの平均値
を算出する(ステップS204)。そして、これに加算
値VA (例えばディジタル値“25”)を加算してスレ
ッシホールドレベルVTHを求める(ステップS20
5)。
【0041】次にCPU35はこの新しいスレッシホー
ルドレベルVTHが図3で説明した点線63の電圧レベル
W よりも高いかどうかを判別する(ステップS20
6)。そして高ければまだジャム検知センサ22の汚れ
が限界に達していないので、不揮発性メモリ54に格納
されている前の値をこれに置き換えて設定作業を終了さ
せる(ステップS207)。これ以外の場合には(ステ
ップS206;N)、コントロールパネル37(図1)
上に警告表示を行い(ステップS208)、ジャム検知
センサ22のクリーニングを指示することになる。
【0042】図5は、警告表示が行われたり定期点検の
際に実行される用紙剥離不良検出装置の保守作業の流れ
を表わしたものである。保守点検者はまずジャム検知セ
ンサ22のクリーニングを行い(ステップS301)、
次に画像形成装置の電源をオンにして図4で説明した自
動シーケンスを起動させる(ステップS302)。そし
てこのシーケンスが問題なく作動すれば(ステップS3
03;Y)、作業を終了させる(エンド)。ジャム検知
センサ22のクリーニングを忘れた場合のようにシーケ
ンスの作動に何か問題があれば(N)、再びステップS
301に戻って作業を実行することになる。
【0043】図6は以上説明した用紙剥離不良検出装置
による画像形成装置の制御動作を表わしたものである。
図1に示したCPU35はコントロールパネル37上の
図示しないスタートボタンの押下を監視している(ステ
ップS401)。そしてスタートボタンが押下された場
合には(Y)、不揮発性メモリ54からスレッシホール
ドレベルVTHを読み出してこれをRAM53に格納する
(ステップS402)。また、ジャム検知センサ22を
作動状態におく(ステップS403)。これにより感光
体ドラム11にはジャム検知センサ22から光線が照射
され、その反射光の一部が再びジャム検知センサ22に
入射して検知される。
【0044】この状態でCPU35は画像形成装置の停
止制御が行われない限りA/D変換器34による変換後
の電圧VをスレッシホールドレベルVTHと順次比較する
(ステップS404、S405)。そして、A/D変換
器34による変換後の電圧Vがスレッシホールドレベル
THを越えるような事態が発生した場合には(ステップ
S404;Y)、I/Oポート55(図1)を介して画
像形成装置のモータ等の緊急停止を指示することになる
(ステップS406)。
【0045】第1の変形例
【0046】以上、図11で示したように単色で画像の
形成を行う画像形成装置に使用される用紙剥離不良検出
装置について説明を行った。本発明は2色あるいは3色
以上の記録色を用いる画像形成装置に対しても同様に適
用することができる。
【0047】図7はカラートナーを使用したこのような
画像形成装置における可変抵抗の抵抗値とA/D変換器
によって検知される電圧との関係を表わしたものであ
る。図で横軸は可変抵抗33(図1参照)の抵抗値の変
化を表わし、右に行くほど抵抗値が大きくなっている。
縦軸はA/D変換器34(図1参照)によって検知され
る電圧を表わし、上に行くほど電圧の絶対値が高くなっ
ている。この図に示した傾きの小さな方の直線41は記
録用紙18が巻きついていない状態でのドラム表面によ
るジャム検知センサ22(図1)の検出特性を表わした
ものであり、傾きの大きな方の直線42はドラム表面に
巻きついた記録用紙18自体をジャム検知センサ22で
検知した場合の特性を表わしたものである。これらの直
線41、42についてはすでに図13について説明した
通りである。
【0048】これらの直線41、42の間に配置された
直線71はある典型的なカラートナーが感光体ドラム1
1上に付着している状態をジャム検知センサ22で検出
したときの検出特性を表わしたものである。このように
カラートナーの乱反射率は直線41で示したクリーンな
ドラム表面よりも大きく、むしろ白紙状態の用紙に近い
特性を示す。したがって、従来のようにスレッシホール
ドレベルVTHを固定した場合(図13参照)には、誤検
知を防止するためのマージンが狭く、フォトセンサの汚
れに対しても弱い。すなわち、ジャム検知センサ22等
のフォトセンサが汚れると直線42の傾きが小さくな
り、これがカラートナーについての特性を表わした直線
71と同等のものになると、感光体ドラム11上に用紙
が存在してもこれを検出することができなくなる。
【0049】そこでこの第1の変形例では、感光体ドラ
ム11のクリーンな面をジャム検知センサ22の基準と
して採用する代わりに、画像形成装置に使用するカラー
トナーを基準として採用する。つまり、スレッシホール
ドレベルVTHの設定時に感光体ドラム11上にカラート
ナーのパッチパターンを作成し、ジャム検知センサ22
でこれをサンプリングする。そしてあるマージンM
TONER 、MPAPER を見込んだスレッシホールドレベルV
THを設定する。このようにすれば、ジャム検知センサ2
2が汚れてカラートナーのパッチパターンの検出出力が
変化すれば、これに応じてスレッシホールドレベルVTH
も変化するので、長期間にわたって安定して感光体ドラ
ム11上のジャムを検出することができる。
【0050】図8はこの第1の変形例における用紙剥離
不良検出装置でスレッシホールドレベルの自動調整を行
う原理を表わしたものである。この図で縦軸は可変抵抗
33(図1参照)で変換後のジャム検知センサ22の出
力を電圧レベルで表わしたものである。また、横軸は記
録用紙18(図11参照)の走行量の変化を表わしたも
のである。この図で曲線61は感光体ドラム11(図
1)に記録用紙18が巻きついたと仮定した場合の電圧
レベルの変化を表わしている。この電圧レベルはジャム
検知センサ22の使用開始時のアナログ出力最大値とし
ての+5V(このときA/D変換器34の出力は前記し
たように“255”となる。)から順次下降している。
なお、ジャム検知センサ22はその汚れを拭き取ること
によって出力レベルを向上させることができるが、ここ
では清掃を行わないと仮定して特性を示している。
【0051】この図で曲線62は表面がクリーンな状態
における感光体ドラム11の反射による電圧レベルの変
化を表わしている。曲線62が時間の経過と共に下降し
ているのは、ジャム検知センサ22の汚れが増大するこ
とによってその出力が低下していることを意味してい
る。これらの曲線61、62の間に位置する曲線73が
感光体ドラム11上に作成されたカラートナーのパッチ
パターンの反射による電圧レベルの変化を表わしてい
る。
【0052】ところで、この第1の変形例で先の実施例
と同様にカラートナーに対するジャム検知センサ22の
検出電圧レベルに所定の加算値VB を加算してこれをス
レッシホールドレベルVTHとする。電圧VB (例えば電
圧VB はディジタル値で“25”)は不揮発性メモリ5
4(図1参照)に加算値として登録しておく。そして、
記録用紙18が感光体ドラム11上に存在するかどうか
を判別するためのスレッシホールドレベルVTHは、その
時々に測定したカラートナーのパッチパターンの反射光
による電圧VTONER に加算値VB を加算した電圧に設定
するようにする。
【0053】ただし電圧VTONER は、カラートナーのパ
ッチパターンをジャム検知センサ22で10回測定し、
このうちの最大値と最小値をそれぞれ除外して、残りの
値を算術平均することによって決定する。そして、この
ディジタル値に加算値VB を加算してスレッシホールド
レベルVTHの設定を行う。加算値VA が“25”の場合
には、これはアナログレベルで式(5/255×25≒
0.5)により約0.5Vとなる。これがこの際の誤検
知に対するマージンとなる。
【0054】図8では任意の用紙走行量Q1 、Q2 にお
けるスレッシホールドレベルVTH1、VTH2 を例として
示している。このように第1の変形例における用紙剥離
不良検出装置ではスレッシホールドレベルVTHが用紙の
走行量あるいはジャム検知センサ22の汚れの進行に応
じて変化するので、2色あるいは3色以上で画像の形成
を行う画像形成装置であっても剥離不良の記録用紙18
を常に正確に検出することが可能になる。
【0055】第2の変形例
【0056】以上説明した第1の変形例では実際に使用
するカラートナーのパッチパターンを感光体ドラム11
上に形成して、これをジャム検知センサ22で検出する
ことによりジャム検知センサ22の汚れに応じたスレッ
シホールドレベルVTHの設定変更を行った。第2の変形
例では感光体ドラム11にこのようなパッチパターンを
作成せず、ジャム検知センサ22の検知できる箇所に同
様なパターンを配置しておいて、これを所定のタイミン
グでサンプリングするようにする。これにより、同様に
ジャム検知センサ22の汚れに応じたスレッシホールド
レベルVTHの変更作業が可能になる。
【0057】図9はこの第2の変形例における自動調整
シーケンスの制御動作を説明するためのものである。作
業者等が画像形成装置の電源をオンにしたり、図1に示
した用紙排出センサ56の出力するパルスの計数によっ
て求められたプリント枚数が1万枚を越えるたびの最初
のプリントスタートである場合(ステップS501;
Y)、CPU35はこの自動調整シーケンスを起動させ
る。ここでプリント枚数が1万枚になるたびにこのシー
ケンスを起動させることにしたのは、24時間電源を切
らないで画像形成装置を使用する顧客に対してもこのシ
ーケンスを定期的に起動させるためである。
【0058】自動調整シーケンスが起動されたら、まず
CPU35はジャム検知センサ22を図示しないソレノ
イドによって待機位置に移動させる(ステップS50
2)。この待機位置にはカラートナーのパターンが配置
されている。ジャム検知センサ22はこれをサンプリン
グする(ステップS503)。このサンプリングの際に
は、前記したように電圧VTONER を例えば10回程度測
定する。次にこれらの測定値から最大値や最小値を除外
して電圧VTONER の平均値を算出する(ステップS50
4)。そして、これに加算値VB (例えばディジタル値
“25”)を加算してスレッシホールドレベルVTHを求
める(ステップS505)。この後、CPU35はソレ
ノイドを解磁してジャム検知センサ22を元の位置に戻
す(ステップS506)。これにより、ジャム検知セン
サ22は感光体ドラム11に対向する位置に設定され
る。
【0059】次にCPU35はこの新しいスレッシホー
ルドレベルVTHが不揮発性メモリ54の他の領域に登録
しておいた所定の電圧レベルVW よりも高いかどうかを
判別する(ステップS507)。そして高ければまだジ
ャム検知センサ22の汚れが限界に達していないと見做
し、不揮発性メモリ54に格納されている前の値をこれ
に置き換えて設定作業を終了させる(ステップS50
8)。これ以外の場合には(ステップS507;N)、
コントロールパネル37(図1)上に警告表示を行い
(ステップS509)、ジャム検知センサ22のクリー
ニングを指示することになる。
【0060】第10図はこの変形例の用紙剥離不良検出
装置で使用されるジャム検知センサの移動機構の概要を
表わしたものである。感光体ドラム11の近傍には、カ
ラートナーのパターン81が固定されており、図でこの
すぐ右側にはジャム検知センサ22を固定した可動板8
2が配置されている。可動板82は図示しない取付具に
よって画像形成装置の図示しないフレームに固定された
ソレノイド83のプランジャ84と連結している。可動
板82はソレノイド83が解磁状態では圧縮ばね85に
よって図示の位置に存在し、励磁状態のときには可動板
82を矢印86方向に所定量だけ移動させるようになっ
ている。
【0061】したがって、図9におけステップS502
でソレノイド83が励磁されると、可動板82が圧縮ば
ね85に逆らって矢印86方向に移動してジャム検知セ
ンサ22は点線で示した位置に配置される。この状態で
ジャム検知センサ22が動作状態になると、その発光素
子がカラートナーのパターン81に光を照射し、その反
射光の一部がジャム検知センサ22の受光素子によって
検知されることになる。
【0062】また、図9のステップS506でソレノイ
ド83が解磁されると、圧縮ばね85が可動板82を元
の方向に押し返す。したがって、通常の画像記録時にお
いてはジャム検知センサ22は感光体ドラム11の表面
の反射光の検出を行うことになる。
【0063】なお、図10ではジャム検知センサ22を
移動させたが、カラートナーのパターン81を移動させ
るようにしてもよい。またジャム検知センサ22を回転
自在に配置して、スレッシホールドレベルVTHの設定時
にはこれを例えば感光体ドラム表面とは反対方向に回転
させて、この方向に配置したカラートナーのパターンの
測定を行わせるようにしてもよい。
【0064】以上説明した第2の変形例ではカラーのト
ナーを使用するときその乱反射率とほぼ等しいパターン
の読み取りを行うものとしたが、単色で記録または複写
を行う画像形成装置においても感光体ドラムあるいは感
光体ベルト等の感光体の表面のサンプリングに代えて所
定のパターンの読み取りを行うようにしてもよい。この
場合には、パターン乱反射率を適正なものに選択するこ
とによって加算値VAまたはVB の加算された値を読み
取るようにすることができ、スレッシホールドレベルV
THの算出をダイレクトに行うことも可能である。
【0065】なお、以上説明した実施例および変形例で
はスレッシホールドレベルVTHの更新を行う際に、新た
なスレッシホールドレベルVTHの算出値を所定の限界値
Wと比較することにしたので、ジャム検知センサ22
の汚れが限界あるいは限界近くになったかどうかを判別
することができ、所定の場合にはサービスマンをコール
することで画像形成装置のトラブルを未然に防止するこ
とができるという利点がある。
【0066】
【発明の効果】このように請求項1記載の発明によれ
ば、感光体ドラム等の感光体の表面に対向させてジャム
検知センサを配置し、この表面がクリーンな状態におけ
るジャム検知センサの検出レベルの変化に応じて用紙の
判別のためのスレッシホールドレベルVTHを設定するよ
うにした。したがって、ジャム検知センサがなんらかの
事情によって定期的な保守点検の時期が到来する前に過
度に汚れるような場合があっても、スレッシホールドレ
ベルVTHをこれに応じて自動的に変更させることができ
るので、用紙の剥離ミスを確実に検出することができ
る。また、請求項1記載の発明によれば、ジャム検知セ
ンサは常に感光体表面の検出を行うので、その制御が簡
単であるという利点もある。
【0067】次に請求項2記載の発明によれば、感光体
ドラム等の感光体の表面に対向させてジャム検知センサ
を配置し、スレッシホールドレベルVTHの設定を行う際
には感光体表面にカラートナーのパッチパターンを作成
してこれをジャム検知センサで検知するようにした。し
たがって、ジャム検知センサを固定した状態でしかもカ
ラートナーの乱反射率を考慮してスレッシホールドレベ
ルVTHを精度よく設定することができ、実用的な効果が
大きい。
【0068】また請求項3記載の発明によれば、カラー
トナーの乱反射率とほぼ等しい乱反射率を有するパター
ンを用意してこれと感光体表面とを同一のジャム検知セ
ンサで検知するようにしている。したがって、異なった
ジャム検知センサで別々に反射光の検出を行う場合に比
べてジャム検知センサの汚れの程度に正確に対応した制
御を行うことができるという利点がある。また、カラー
トナーの乱反射率とほぼ等しい乱反射率のパターンの検
出を行って、これに所定のマージンを加算してスレッシ
ホールドレベルVTHを設定するので、感光体の表面に何
らかの事情によってカラートナーが多量に残留したよう
な場合でも、用紙が感光体上に存在すると間違って判別
されることがない。したがって、定期点検の間隔をある
程度長く設定しても感光体上のジャムを精度よく検出す
ることができ、定期点検作業者の労力を軽減することが
できるという効果もある。
【0069】最後に請求項4記載の発明によれば、ほぼ
スレッシホールドレベルVTHとして設定することのでき
る所定の乱反射率を有するパターンを用意し、同一のジ
ャム検知センサでこのパターンと感光体ドラム等の感光
体表面の双方の乱反射を測定するようにした。このた
め、パターンの測定値をそのまま用いてスレッシホール
ドレベルVTHを設定することができるという利点があ
る。また、このパターンの乱反射率は用紙の乱反射率よ
りもある程度低いものに設定しておけば、単色記録の画
像形成装置ばかりでなく複数色あるいは多色記録の画像
形成装置についても精度よく用紙の剥離ミスを検知する
ことができるという効果がある。また、同一のジャム検
知センサを用いてパターンと感光体表面の双方を検知す
ることにしているので、別々にジャム検知センサを用い
る場合と比較して汚れの進行状況やクリーニングの程度
について差異が生ぜず、精度の高い安定した判別動作を
約束することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における用紙剥離不良検出
装置の回路構成の概要を表わした概略構成図である。
【図2】 本実施例で使用されるの可変抵抗器の抵抗値
について工場出荷時の調整作業の流れを表わした流れ図
である。
【図3】 本実施例で感光体ドラムおよび用紙に対する
ジャム検知センサの検出出力の時間的な変化とスレッシ
ホールドレベルの自動調整原理を説明するための特性図
である。
【図4】 図2のステップS104で示した自動調整シ
ーケンスの制御動作を具体的に表わした流れ図である。
【図5】 本実施例で用紙剥離不良検出装置の保守作業
の流れを表わした流れ図である。
【図6】 本実施例の用紙剥離不良検出装置を使用した
画像形成装置の制御動作を表わした流れ図である。
【図7】 本発明の第1の変形例でカラートナーを使用
した画像形成装置における可変抵抗の抵抗値とA/D変
換器によって検知される電圧との関係を表わした特性図
である。
【図8】 第1の変形例で感光体ドラム、カラートナー
のパッチパターンおよび用紙に対するジャム検知センサ
の検出出力の時間的な変化とスレッシホールドレベルの
自動調整原理を説明するための特性図である。
【図9】 本発明の第2の変形例における自動調整シー
ケンスの制御動作を表わした流れ図である。
【図10】 第2の変形例におけるジャム検知センサの
移動機構の原理を表わした原理図である。
【図11】 画像形成装置の一例としてレーザプリンタ
の要部を表わした概略構成図である。
【図12】 従来におけるジャム検知センサを用いた用
紙剥離不良検出装置の概略構成図である。
【図13】 従来のレーザプリンタにおける感光体ドラ
ムおよび用紙に対するジャム検知センサの検出出力とス
レッシホールドレベルの設定原理を表わした説明図であ
る。
【符号の説明】
11…感光体ドラム、14…現像装置、16…クリーニ
ング装置、18…記録用紙、22…ジャム検知センサ、
33…可変抵抗器、34…A/D変換器、35…CP
U、41…(感光体ドラム表面の検出特性を表わした)
直線、42…(記録用紙の検出特性を表わした)直線、
43…(カラートナーのパッチパターンの検出特性を表
わした)直線、52…ROM、53…RAM、54…不
揮発性メモリ、81…カラートナーのパターン、82…
可動板、83…ソレノイド、85…圧縮ばね、VA 、V
B …加算値、VTH…スレッシホールドレベル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体における通常時には用紙が存在し
    ない面と対向しこの面から反射される光線を検出するジ
    ャム検知センサと、 クリーンな状態における前記面に対する前記ジャム検知
    センサの出力レベルをサンプリングするサンプリング手
    段と、 サンプリングされた出力レベルに、前記ジャム検知セン
    サが用紙の反射光を検出したときに予想される出力の増
    加分よりも少ない所定のレベルを加算した値をスレッシ
    ホールドレベルとして設定するスレッシホールドレベル
    設定手段と、 前記ジャム検知センサがこのスレッシホールドレベルよ
    りも高いレベルを出力したとき感光体上に用紙が存在す
    ることを検知する剥離不良検知手段とを具備することを
    特徴とする用紙剥離不良検出装置。
  2. 【請求項2】 感光体における通常時には用紙が存在し
    ない面と対向しこの面から反射される光線を検出するジ
    ャム検知センサと、 前記感光体上にカラートナーのパッチパターンを形成す
    るパッチパターン形成手段と、 このパッチパターンに対する前記ジャム検知センサの出
    力レベルをサンプリングするサンプリング手段と、 サンプリングされた出力レベルに、前記ジャム検知セン
    サが用紙の反射光を検出したときに予想される出力の増
    加分よりも少ない所定のレベルを加算した値をスレッシ
    ホールドレベルとして設定するスレッシホールドレベル
    設定手段と、 前記ジャム検知センサがこのスレッシホールドレベルよ
    りも高いレベルを出力したとき感光体上に用紙が存在す
    ることを検知する剥離不良検知手段とを具備することを
    特徴とする用紙剥離不良検出装置。
  3. 【請求項3】 カラートナーの乱反射率とほぼ等しい乱
    反射率を有するパターンと、 常時は感光体表面の乱反射を検知し、所定のタイミング
    で前記パターンの検知を行うジャム検知センサと、 前記パターンの検知レベルに、前記ジャム検知センサが
    用紙の反射光を検出したときに予想される出力の増加分
    よりも少ない所定のレベルを加算した値をスレッシホー
    ルドレベルとして設定するスレッシホールドレベル設定
    手段と、 前記ジャム検知センサがこのスレッシホールドレベルよ
    りも高いレベルを出力したとき感光体上に用紙が存在す
    ることを検知する剥離不良検知手段とを具備することを
    特徴とする用紙剥離不良検出装置。
  4. 【請求項4】 所定の乱反射率を有するパターンと、 常時は感光体表面の乱反射を検知し、所定のタイミング
    で前記パターンの検知を行うジャム検知センサと、 前記パターンの検知レベルをスレッシホールドレベルと
    して設定するスレッシホールドレベル設定手段と、 前記ジャム検知センサがこのスレッシホールドレベルよ
    りも高いレベルを出力したとき感光体上に用紙が存在す
    ることを検知する剥離不良検知手段とを具備することを
    特徴とする用紙剥離不良検出装置。
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