JPH05227954A - 新規なグリセロールデヒドロゲナーゼ、その製法及びその用途 - Google Patents

新規なグリセロールデヒドロゲナーゼ、その製法及びその用途

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JPH05227954A
JPH05227954A JP4073568A JP7356892A JPH05227954A JP H05227954 A JPH05227954 A JP H05227954A JP 4073568 A JP4073568 A JP 4073568A JP 7356892 A JP7356892 A JP 7356892A JP H05227954 A JPH05227954 A JP H05227954A
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electron acceptor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可溶化および安定化に界面活性剤を必要とし
ないピロロキノリノキノン依存性グリセロールデヒドロ
ゲナーゼを提供する。 【構成】 (1)次の性質を有するグリセロールデヒド
ロゲナーゼ、その製法およびその用途。 次の反応を触媒する。 グリセロール+電子受容体→ジヒドロキシアセトン(グ
リセルアルデヒド)+還元型電子受容体 至適作用pH:pH8〜9 pH安定性:pH7〜11 至適作用温度:20〜25℃ 熱安定性:pH7.0、10分の反応で30℃以下で
安定である。 分子量:ゲル濾過法およびSDSアクリルアミドゲル
電気泳動法で7万の分子量を示す。 補欠分子属としてピロロキノリノキノンを含む。 可溶化および安定化に界面活性化剤を必要としない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な特性を有するグリ
セロールデヒドロゲナーゼ、その製法およびその用途に
関するものである。本発明のグリセロールデヒドロゲナ
ーゼはピロロキノリノキノン(PQQ)を補欠分子属と
して有し、可溶化および安定化に界面活性化剤を必要と
しないから、試料中にグリセロールを含む系において、
グリセロールの定量を感度よく定量することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、試料中のグリセロールをグリセロ
ールデヒドロゲナーゼで定量する方法は次の反応式に従
う。 グリセロール+NAD+→ジヒドロキシアセトン+NA
DH(グリセロールデヒドロゲナーゼ) この方法はNADのように高価な補酵素を用いていた
が、本発明者らは、より安価で、簡便なグリセロール測
定法を開発しようと考えた。そこで注目したのが人工電
子受容体を利用するPQQ依存性グリセロールデヒドロ
ゲナーゼである。該グリセロールデヒドロゲナーゼは、
既に酢酸菌由来のもの(Ameyama et. al.Agric.Biol.Ch
em.,49,1001-1010(1985))が報告されている。しかしな
がら該酵素は細胞膜結合型酵素であり、菌体からの可溶
化および安定化に特定の界面活性化剤を必要とし、好ま
しくない界面活性化剤が存在することによりグリセロー
ルの測定において、測定誤差を生じることが考えられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記の背
景を踏まえ、可溶化および安定化に界面活性化剤を必要
としないPQQ依存性グリセロールデヒドロゲナーゼを
見いだそうと種々試みた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、シュードモナス
・エスピー(Pseudomonas sp. )TE3493から可溶
性のグリセロールデヒドロゲナーゼを見いだし、本発明
を完成するに至った。すなわち本発明は、次の性質を有
するグリセロールデヒドロゲナーゼである。 次の反応を触媒する。 グリセロール+電子受容体→ジヒドロキシアセトン(グ
リセルアルデヒド)+還元型電子受容体 至適作用pH:pH8〜9 pH安定性:pH7〜11 至適作用温度:20〜25℃ 熱安定性:pH7.0、10分の反応で30℃以下で
安定である。 分子量:ゲル濾過法およびSDSアクリルアミドゲル
電気泳動法で7万の分子量を示す。 補欠分子属としてピロロキノリノキノンを含む。 可溶化および安定化に界面活性化剤を必要としない。
【0005】また本発明はシュードモナス属に属し、上
記の新規なグリセロールデヒドロゲナーゼの生産能を有
する菌株を栄養培地にて培養し、該培養物から新規なグ
リセロールデヒドロゲナーゼを採取することを特徴とす
る新規なグリセロールデヒドロゲナーゼの製造法であ
る。更に本発明は試料中のグリセロールを分析する系に
おいて、上記の新規なグリセロールデヒドロゲナーゼを
用いるグリセロールの定量法である。
【0006】本発明の酵素の性質は以下の通りである。 次の反応を触媒する。 グリセロール+電子受容体→ジヒドロキシアセトン(グ
リセルアルデヒド)+還元型電子受容体 至適作用pH:pH8−9 pH安定性:pH7−11 至適作用温度:20−25℃ 熱安定性:pH7.0、10分の反応で30℃以下で
安定である。 分子量:ゲル濾過法およびSDSアクリルアミドゲル
電気泳動法で7万の分子量を示す。 補欠分子属としてピロロキノリノキノンを含む。 可溶化および安定化に界面活性化剤を必要としない。
【0007】本発明の酵素の起源は上記性質を有するグ
リセロールデヒドロゲナーゼを産生しうるものであれば
動物、植物、微生物など如何なる起源のものを用いても
良い。好ましくは、上記性質を有するグリセロールデヒ
ドロゲナーゼを産生しうるシュードモナス属細菌であっ
て、好適な例としてはシュードモナス・エスピー(Pseu
domonas sp. )TE3493が挙げられる。シュードモ
ナス・エスピーTE3493は土壌中より分離した菌株
であり、その菌学的性質は以下の通りである。 (a)形態 (1)菌形:短かん菌 (2)細胞の大きさ:2.0〜2.5×1.0μm (3)運動性:あり。 (4)細胞の多形性:なし。 (5)胞子の有無:なし。 (6)グラム染色性:陰性。 (7)抗酸性:陰性。 (b)各培地における生育状態 (1)肉汁寒天平板培養:30℃、48時間培養で淡褐
色円形のコロニーを形成する。コロニーの周縁は全縁、
もしくは波状であり、隆起状である。表面は滑らかで光
沢を有し、不透明である。色素の生成はない。 (2)肉汁寒天斜面培養:生育は良好で(1)に同じ。 (3)肉汁液体培養:生育は良好で、やや濁り沈さも少
しある。 (4)肉汁ゼラチン穿刺培養:上部でのみ良好な生育を
示す。ゼラチンは液化しない。 (5)リトマスミルク:色に変化はない。ミルクは固化
する。 (c)生理学的性質 (1)硝酸塩の還元:陰性。 (2)脱窒反応:陰性。 (3)MRテスト:陰性。 (4)VPテスト:陰性。 (5)インドールの生成:陰性。 (6)硫化水素の生成:陰性。 (7)デンプンの加水分解:陰性。 (8)クエン酸の利用:Koser の培地、Christensen の
培地ともに陽性。 (9)無機N源の利用:アンモニウム塩は利用するが、
硝酸塩は利用しない。 (10)色素の生成:色素を生成しない。 (11)ウレアーゼ:陰性。 (12)オキシダーゼ:陽性。 (13)カタラーゼ:陽性。 (14)β−ガラクトシダーゼ:陰性。 (15)アルギニンジヒドラーゼ:陽性。 (16)リジンデカルボキシラーゼ:陰性。 (17)オルニチンデカルボキシラーゼ:陰性。 (18)トリプトファンデアミナーゼ:陰性。 (19)β−グルコシダーゼ:陰性。 (20)生育の範囲:pH5.0〜10.0で生育。温
度20〜37℃で生育。42℃で生育しない。 (21)酸素に対する態度:好気性。 (22)O−Fテスト:O(酸化) (23)糖からの酸の生成 L−アラビノース + D−グルコース + D−フラクトース − D−ガラクトース + D−マンノース + D−キシロース − D−ソルビット − D−マンニトール − イノシット − L−ラムノース − サッカロース − マンノース − ラクトース − D−メリビオース − D−アミダクリン − グリセリン − でんぷん −
【0008】上記菌学的性質同定のための実験法は主と
して長谷川武治編著、改訂版「微生物の分類と同定」学
会出版センター(1985年)によって行った。また分
類同定の基準として「バージッス・マニュアル・オブ・
デタミネイティブ・バクテリオロジー」第8版を参考に
した。以上の文献および菌学的性質から本菌はシュード
モナス属に属するとみなされる。さらに本菌は種々の性
質がシュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)と
よく一致したが、水溶性蛍光色素を産生しないので、本
菌株をシュードモナス・エスピー(Pseudomonas sp. )
TE3493と命名した。なお本菌は工業技術院微生物
工業技術研究所に微工研菌寄第12298号として寄託
されている。
【0009】本発明の酵素を製造するにあたっては、上
記グリセロールデヒドロゲナーゼ生産菌を栄養培地に培
養し、該培養物からグリセロールデヒドロゲナーゼを採
取することにより製造できる。グリセロールデヒドロゲ
ナーゼ生産菌の培養にあたって使用する培地としては、
使用菌株が資化しうる炭素源、窒素源、無機物、その他
必要な栄養素を適量含有するものであれば、合成培地、
天然培地いづれも使用できる。炭素源としては、例えば
グルコース、グリセロール等が使用される。窒素源とし
ては、例えばペプトン類、肉エキス、酵母エキス等の窒
素含有天然物や、塩化アンモニウム、クエン酸アンモニ
ウム等の無機窒素含有化合物が使用される。無機物とし
ては、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、硫酸マグネ
シウム等が使用される。またグリセロールデヒドロゲナ
ーゼの生産誘導物質として、グリセロールを培地に添加
しておくことが望ましい。培地は通常振とう培養、ある
いは通気撹はん培養で行う。培養温度は20〜40℃、
好ましくは25〜37℃、培養pHは5〜9の範囲で、
好ましくは7〜8に制御するのが良い。これら以外の条
件下でも使用する菌株が生育すれば実施できる。培養期
間は通常1〜10日で生育し、菌体内にグリセロールデ
ヒドロゲナーゼが生産蓄積される。
【0010】本発明の酵素の精製法は一般に使用される
精製法を用いれば良い。例えば、抽出法には超音波破
砕、ガラスビーズを用いる機械的な破砕、フレンチプレ
ス、界面活性剤などいずれを用いても良い。さらに抽出
液については、硫安やぼう硝などの塩析法、塩化マグネ
シウムや塩化カルシウムなどの金属凝集法、プロタミン
やポリエチレンイミンなどの凝集法、さらにはDEAE
(ジエチルアミノエチル)−セファロース、CM(カル
ボキシメチル)−セファロースなどのイオン交換クロマ
ト法などにより精製することができる。またこれらの方
法で得られた粗酵素液や精製酵素液は、例えば、スプレ
ードライや凍結乾燥により粉末化できる。さらには適当
な担体に固定化して固定化酵素として使用できる。
【0011】次に本発明の新規なグリセロールデヒドロ
ゲナーゼの活性測定法を示す。反応液に50mMトリス
塩酸緩衝液(pH8.0)0.7ml,0.1Mグリセ
ロール0.1ml,酵素液を加えて全液量を0.9ml
とする。25℃で5分間予備加温を行った後、0.1M
フェリシアン化カリウムを0.1ml添加して反応を開
始する。硫酸第2鉄・デュパノール試薬を0.5ml添
加して反応を停止させる。蒸留水を3.5ml加えて全
液量を5mlとし、25℃で30分放置後に660nm
での吸光度を測定する。盲検は酵素液の代わりに蒸留水
を加え、上記同様に操作を行う。グリセロールデヒドロ
ゲナーゼの活性の表示は、上記条件下で1分間で1マイ
クロモルのグリセロールを酸化する酵素活性を1単位
(U)とする。
【0012】また本発明は試料中のグリセロールを分析
する系において、新規なグリセロールデヒドロゲナーゼ
を用いるグリセロールの定量法である。グリセロールを
含む試料としては、食品、血清や血奬等が挙げられ、本
発明のグリセロールデヒドロゲナーゼを用いて以下の方
法でグリセロールを定量できる。電子受容体として、例
えばフェリシアン化カリウムを用い、吸光度の減少を測
定するか、または2,6−ジクロロフェノールインドフ
ェノールとフェナジンメトスルフェートの共存下で吸光
度の減少を測定する。さらにはフェナジンメトスルフェ
ートとニトロテトラゾリウムブルー存在下で生成するホ
ルマザン発色を測定することで定量できる。また本発明
の酵素は血清や血奬等の中性脂肪測定にも有利に使用す
ることができる。すなわちこれらの試料の中性脂肪は、
例えばリポプロテインリパーゼにより遊離脂肪酸とグリ
セロールに分解されるが、ここで生じたグリセロールを
本発明のグリセロールデヒドロゲナーゼを使用し、上記
方法を利用して定量することができる。中性脂肪測定時
には精神病治療患者、透析患者では遊離グリセロールが
問題になるが、本発明のクリセロールデヒドロゲナーゼ
を用いればグリセロールを予め消去するか、もしくはそ
の量を測定しておくことで真の中性脂肪値を求めること
が可能である。本発明の酵素は可溶化または安定化に特
定の界面活性剤を使用しないので、グリセロールの測定
時において、好ましくない界面活性剤の使用により起き
る測定誤差を回避することが可能である。
【0013】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。 実施例1 グリセロール0.5%、NaNO3 0.2%、(N
4 2 SO4 0.2%、K2 HPO4 1%、KH2
4 1%、MgSO4 ・7H2 O0.02%、酵母エキ
ス0.05%を含む培地100mlを500ml容坂口
フラスコに移し、121℃、15分間オートクレーブを
行った。種菌として、シュードモナス・エスピー(Pseu
domonas sp.)TE3493(微工研菌寄第12298
号)を一白菌耳植菌し、30℃で24時間培養し、種培
養液とした。次に同培地6lを10l容ジャーファーメ
ンターに移し、121℃で15分間オートクレーブを行
い、放冷後、種培養液100mlを移し、300rp
m,通気量2l/分、30℃で30時間培養した。培養
液を遠心分離にて集菌し、50mMリン酸緩衝液に懸濁
した。フレンチプレスで処理し、遠心分離を行い、上清
液を得た。得られた粗酵素液を硫安分画、DEAEーセ
ルロースクロマトグラフィー、DEAEートヨパールク
ロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトクロマト
グラフィー、ゲル濾過の順に分画し、比活性15U/m
gの酵素標品を得た。得られたグリセロールデヒドロゲ
ナーゼは下記の特性を有していた。 (1)下記の反応を触媒した。 グリセロール+電子受容体→ジヒドロキシアセトン(グ
リセルアルデヒド)+還元型電子受容体 (2)電子受容体 フェリシアン化カリウム、2,6−ジクロロフェノール
インドフェノール、Wurster's blue、ニトロテトラゾリ
ウムブルー等を利用した。 (3)Km値 グリセロールに対するKm値は2.45mMであった。 (4)至適pH 50mMマクルバイン緩衝液(pH5.0〜6.0)、
50mMK−リン酸緩衝液(pH6.0〜8.0)、5
0mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0〜9.0)、およ
び50mMグリシン/NaOH緩衝液(pH9.0〜1
1.0)中での酵素活性を測定した。その結果は図1に
示す通りであって、至適pHはpH8.0−9.0であ
った。 (5)安定pH 本発明の酵素を至適pHの測定で用いた緩衝液中で5
℃、1日間保存してその残存活性を測定した。その結果
は図2に示す通りであって、安定pHはpH7.0〜1
1.0であった。 (6)至適温度 各温度における酵素活性を測定した。その結果は図3に
示す通りであって、至適温度は20〜25℃であった。 (7)熱安定性 本発明の酵素を50mMK−リン酸緩衝液(pH7.
0)中で10分間保温した後、残存する酵素活性を測定
した。その結果は図4に示す通りであって、30℃まで
安定であった。 (8)吸収スペクトル 精製酵素は280、415、523、552nmに特異
的な吸収を示した(図5)。 (9)補欠分子属 本発明の酵素をピリジンヘムクロモゲンスペクトルで分
析したところ、酵素1分子当り1分子のチトクロムCを
含むことがわかった。また酵素を有機溶媒処理によって
PQQを遊離させた後、その含量を酵素定量法で測定し
たところ酵素1分子当りPQQ1分子を含むことが明か
となった。 (10)分子量 セファデクスG−200を用いたゲル濾過法により分析
したところ分子量は約70、000であった。またSD
S−PAGEの結果も分子量約70、000を示した。
【0014】
【実施例2】グリセロールを0.01、0.02、0.
04,0.06、0.08、0.10マイクロモル含む
6種類の試料溶液を作製し、これらの溶液0.1mlに
酵素液0.8、lを加え、全量を0.9mlとして25
℃で5分間放置した後、フェリシアン化カリウム溶液
0.1mlを加えて反応を開始した。25℃で20分間
反応させ、反応停止液に硫酸第2鉄・デュパノール試薬
0.5mlを加えて反応を停止した。ついでこの反応混
合液に蒸留水3.5mlを加え、25℃で30分放置
後、分光光度計で660nmの吸光度を測定した。結果
は図6に示す通りであって、グリセロールの量が0.0
1〜0.1マイクロモルまで直線となり、定量が可能で
あった。
【0015】
【発明の効果】本発明では可溶化および安定化に界面活
性化剤を必要としないPQQ依存性グリセロールデヒド
ロゲナーゼが得られる。本酵素を用いることにより高価
な補酵素を用いることなく、簡便で安価にグリセロール
の定量が可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は反応pHと本発明酵素の相対活性との関係を示す
グラフであり、図2はpH安定性を示すグラフであり、
図3は反応温度と本発明酵素の相対活性との関係を示す
グラフであり、図4は温度安定性を示すグラフであり、
図5は本発明酵素の吸収スペクトルを示す図である。ま
た図6はグリセロールの検量線である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の性質を有するグリセロールデヒドロ
    ゲナーゼ 次の反応を触媒する。 グリセロール+電子受容体→ジヒドロキシアセトン(グ
    リセルアルデヒド)+還元型電子受容体 至適作用pH:pH8〜9 pH安定性:pH7〜11 至適作用温度:20〜25℃ 熱安定性:pH7.0、10分の反応で30℃以下で
    安定である。 分子量:ゲル濾過法およびSDSアクリルアミドゲル
    電気泳動法で7万の分子量を示す。 補欠分子属としてピロロキノリノキノンを含む。 可溶化および安定化に界面活性化剤を必要としない。
  2. 【請求項2】 シュードモナス属に属し、請求第1項記
    載の新規なグリセロールデヒドロゲナーゼの生産能を有
    する菌株を栄養培地にて培養し、該培養物から新規なグ
    リセロールデヒドロゲナーゼを採取することを特徴とす
    る新規なグリセロールデヒドロゲナーゼの製造法。
  3. 【請求項3】 試料中のグリセロールを分析する系にお
    いて、請求第1項記載の酵素を用いるグリセロールの定
    量法。
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