JPH0521148A - 組み込み式加熱調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 家具等に組み込む際に、調理器本体の内部部
品の冷却効率を向上する調理器の吸排気の構造とし簡単
な作業で、かつ広範囲なキャビネットの種類に組み込め
る。 【構成】 調理器本体３の調理プレートと、調理プレー
トの下部に設けた誘導加熱コイル５とそれらを冷却する
内部冷却ファン７を有し、前記内部冷却ファン７の吸気
口９は調理器本体３の前後中心軸に対し前方下部に有
り、排気口１０，１１は、前記調理器本体前後中心軸に
対し吸気口９と反対側の後方と側方に位置するよう構成
したことにより厨房家具のキャビネット側に平板の分離
板等を設けるだけで冷却経路が構成でき設置作業が容易
となる。さらに、キャビネットの前面のみに吸排気口を
集中できるため、調理作業面である天板部に、排気口等
の開口部を設けないため、庫内への水の侵入を防ぐとと
もに、調理面を有効に活用できるという効果も有してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は誘導加熱調理器などの加
熱調理器において、家具等に組み込んで使用される組み
込み式加熱調理器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、誘導加熱調理器を厨房家具などの
天板に組み込んで使用する場合に、使用中に内部の加熱
コイルや回路部品の温度が温度限度を、越えないよう
に、するため内部に冷却ファンを設けて、強制冷却する
ようにしていた。しかし家具などの筐体内で、効率よく
冷却するためには、筐体に冷却風を流入させる吸気口や
排気口の面積を大きくしたり、天板の上方に排気口を設
けたりする必要があった。

【０００３】しかしこのような方法では、厨房家具のキ
ャビネットの大きさが小さくなると所定の吸排気面積が
とれなくなったり、天板面へ排気口設けることは、排気
口からの水の侵入を防止できないなどがあり、組み込み
式加熱調理器を構成する上での課題となっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、組み込み式
加熱調理器を実現するためにおいて、上記のような従来
の問題を考慮し、第一の目的として内部冷却を確実に行
いうる本体構造を実現し、家具に組み込む際簡単な設置
作業で組み込めるようにすることにある。また第二の目
的としては、家具の天板の板厚などが大きくなっても吸
排気の流れを良好にするもので、吸排気経路の効率的な
構成を行おうとするものである。第三の目的として、加
熱調理器を庫内が密閉されたキャビネット内へ取り付け
られるとき必要となる吸排気の分離板の取り付けを容易
にするものである。第四の目的として、分離板自体を本
体に付属させ、より設置作業を簡単にするものである。
第五の目的として、本体に付属された分離板の出っ張り
を抑え、包装及び輸送を容易にするものである。第六の
目的として、本体に付属された分離板の構成を簡単に
し、安価な加熱調理器を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るための本発明の第一の手段は、調理プレートと調理プ
レートの下部に設けた誘導加熱コイルとそれらの誘導加
熱コイルおよび前記誘導加熱コイルを駆動する回路部を
冷却する内部冷却ファンを有する調理器本体と、前記内
部冷却ファンの吸気口は調理器本体の前後中心軸に対し
前方下部に有り、排気口は、前記調理器本体前後中心軸
に対し吸気口と反対側の後方と側方に位置するよう構成
したものである。

【０００６】上記第二の目的を達成するための本発明の
第二の手段は、調理プレートと調理プレートを、加熱本
体に固定する支持枠と、加熱本体の外装を形成する底板
と、底板の周壁に設けた排気口と、前記底板の周壁は前
記プレ−ト支持枠の外周より、一定の段差を設けてなる
ようにしたことである。

【０００７】上記第三の目的を達成するための本発明の
第三の手段は、本体底板の前後中心軸付近に、底板前方
から後方に達する、凸部あるいは溝部を形成したもので
ある。

【０００８】上記第四の目的を達成するための本発明の
第四の手段は、本体底板の前後中心軸付近に、底板前方
から後方に達する凸部を底方向へ延長し、吸排気の分離
板としたものである。

【０００９】上記第五の目的を達成するための本発明の
第五の手段は、本体底板の前後中心軸付近に、底板前方
から後方に達する分離板を設け、この分離板を折りたた
み自在としたものである。

【００１０】上記第六の目的を達成するための本発明の
第六の手段は、樹脂製の本体底板の前後中心軸付近に、
底板前方から後方に達する厨房家具筐体内の、吸気排気
の分離板を設け、この分離板は、底板の一部に樹脂ヒン
ジ接続され本体底板より折りたたみ自在としたものであ
る。

【００１１】

【作用】本発明は、上記第一の手段により、内部冷却フ
ァンが加熱調理器本体の前方に位置するためキャビネッ
トに組み込んだ時、キャビネット前面からの冷却風の吸
い込みが良好となり、冷却ファンから駆動回路部をとう
して後方および側方への排気ができ排気だまり少なくな
ると共に、排気口が内部冷却ファンの吸気口と加熱調理
器本体の前後中心軸より反対側にのみ位置するため、キ
ャビネット側に調理器本体の前後中心軸上付近に分離板
（しきり板）を設けるのみで吸排気を分離でき、冷却効
率の向上とキャビネット内への簡単な設置が可能とな
る。

【００１２】本発明の第二の手段により、加熱ユニット
の天板開口部の板厚が大きくなって、排気口部を塞いで
も、底板の周壁と天板開口部に一定の空隙を確保でき、
この空隙をとおして所要の排気を確保できるため、天板
の開口部の板厚に対する制約を少なくできる。

【００１３】本発明の第三の手段により、本体底板の凸
部あるいは溝部を案内にして、キャビネット側にもうけ
た吸排気の分離板の位置ぎめができ、分離板の取り付け
が容易となる。

【００１４】本発明の第四の手段により、加熱調理器本
体自体に吸排気の分離板が、付属されるためキャビネッ
ト側への、分離板の設置が不必要となり設置性が向上す
る。

【００１５】本発明の第五の手段により、本体に付属さ
れた分離板の出っ張りを抑え、包装及び輸送を容易にす
るものである。

【００１６】本発明の第六の手段により、加熱調理器本
体に付属する分離板を本体底板と同時成型しかつ、樹脂
ヒンジ部で折りたたみでき、安価で、輸送性大なる、加
熱調理器を提供できる。

【００１７】

【実施例】本発明の実施例を、図１，図２，図３に基づ
き説明する。

【００１８】図１において、１は家具の天板であり、天
板開口部２を有している。３は調理器本体である。上面
に調理プレート４とその下面に誘導加熱コイル５、駆動
回路部６を有する。７は誘導加熱コイル５および駆動回
路部６を冷却する冷却ファンモーターである。８は前記
誘導加熱コイル５、駆動回路部６や冷却ファンモーター
７を支持する底板であり、加熱調理器本体３下面全体を
覆うと共に、前記ファンモーター７と対向する位置に吸
気口９を設けてある。１０は前記底板の周壁に設けた後
方排気口、１１は前記底板８の周壁１２に設けた側方排
気口であり、前記吸気口９とは調理器本体３の前後中心
軸の反対側に形成されている。１３は前記調理プレート
４を前記底板に固定する支持枠体である。前記底板８の
周壁１２と支持枠体１３の外周とは一定の段差が有り、
底板８を支持枠体１３に固定するフランジを形成すると
もに天板開口部２と間に一定の空隙を確保し前記排気口
１０，１１よりの排気が天板開口部２の板厚によって阻
害されるの防止する。１４はキャビネット本体で１５は
キャビネットの庫内と調理器本体３を仕切る仕切り板
で、１６は前記吸気と排気を分離する分離板で合板等の
平板で構成され、前記底板８の前後中心軸付近に位置さ
せてある。１７はキャビネット本体の吸気口で、１８は
キャビネット本体の排気口である。１９は操作部であ
る。

【００１９】さてここで、本実施例における冷却動作を
説明する。調理器本体３において冷却ファンモーター７
が動作するとキャビネットの吸気口１７、調理器本体３
の吸気口９をとうして外気が流入し、誘導加熱コイル５
や、駆動回路部６を冷却した後、後方排気口１０、側方
排気口１１より排出され、キャビネットの排気口１８よ
り外部に排気される。ここでキャビネットの分離板１６
によって、キャビネット内部の吸排気は分離されている
ため、内部で排気が循環することはなく、効率的な冷却
が図れる。

【００２０】以上のように本実施例によれば、調理器本
体３が、キャビネット内組み込まれたとき、最も効率的
に吸排気できるよう吸気口排気口を配置したため、平板
の分離板１６や、庫内仕切り板１５を設けるだけで冷却
経路が構成でき設置作業が容易となる。さらに、キャビ
ネットの前面のみに吸排気口を集中できるため、調理作
業面である天板１に、排気口等の開口部を設けないた
め、庫内への水の侵入を防ぐとともに、調理面を有効に
活用できるという効果も有している。

【００２１】さてここで、本発明の第二の手段の効果に
ついて説明する。図１，図２において、前記底板８の周
壁１２と支持枠体１３の外周とは一定の段差が有り底板
８を支持枠体１３に固定するフランジとなるとともに天
板開口部２と間に一定の空隙を確保し前記後方排気口１
０，前方排気口１１よりの排気が、天板開口部２の板厚
によって阻害されるの防止する。したがって、キャビネ
ット天板の板厚が大きくなっても、冷却能力は、低下し
ないため、組み込みキャビネットの天板厚みについて制
限が少なくなり、キャビネットへの設置性が向上すると
言う効果がある。

【００２２】次に本発明の第三の手段について、実施例
に基づき説明する。図４において、本体底板８の前後中
心軸付近に、底板８の前方から後方に達する凸部２０
ａ，２０ｂを形成したもので、キャビネットの分離板１
６がこの凸部２０ａ，２０ｂとの間に、嵌合するように
したものである。

【００２３】以上のように本実施例によれば本体底板８
の前後中心軸付近に、 底板８前方から後方に達する凸
部あるいは溝部を形成したため、本体底板８の凸部ある
いは溝部を案内にして、キャビネット側に設けた吸排気
の分離板１６の位置ぎめができ、分離板１６の取り付け
が容易となる。

【００２４】次に本発明の第四の手段について、実施例
に基づき説明する。図５に於て、本体底板８の前後中心
軸付近に、底板８前方から後方に達する平板状の凸部で
構成される分離板２１をキャビネットの庫内仕切り板１
５迄延長し、吸排気の分離板としたものである。

【００２５】以上のように本実施例によれば本体底板８
の前後中心軸付近に、底板前方から後方に達する凸部を
キャビネットの底方向に延長して分離板としたため加熱
調理器本体自体に吸排気の分離板が付属されるためキャ
ビネット側への分離板の設置が不必要となり設置性が向
上する。

【００２６】次に本発明の第五の手段について、実施例
に基づき説明する。本体底板８の前後中心軸付近に、保
持部２２を設け、底板８前方から後方に達する分離板２
３をはめ込んだものである。この分離板２３は、底板側
に回転するため、包装時や輸送時は、折りたたみ自在と
したものである。この様な構成にしたことによる本実施
例の効果を次に述べる。

【００２７】以上の構成のように本実施例によれば本加
熱調理器本体自体に吸排気の分離板が、付属されしかも
折り畳みできるため、本体に付属された分離板の出っ張
りを抑えることができ、包装及び輸送時に調理器本体を
薄型にすることができ包装、輸送コストを低減できるも
のである。

【００２８】次に本発明の第六の手段について、実施例
に基づき説明する。加熱調理器本体の底板をＰＰ等のヒ
ンジ特性を有する樹脂で構成し、本体底板の前後中心軸
付近に樹脂ヒンジ部２４を介した分離板２５を形成して
本体底板と同時成型したものである。この様な構成にお
いて、包装や輸送時は、ヒンジ部で折りたたんでおき、
設置時は分離板を起こして設置する。本体底板と同時成
形のため分離板付加熱調理器を安価に製造できる。

【００２９】以上のように本実施例によれば本加熱調理
器本体自体に吸排気の分離板が、本体底板と同時成型し
かつ、樹脂ヒンジ部で折りたたみでき、安価で、輸送性
大なる加熱調理器を提供できる。

【００３０】

【発明の効果】以上の実施例で明らかなように、本発明
の第一の手段は、調理プレートと調理プレートの下部に
設けた誘導加熱コイルとそれらの誘導加熱コイルおよび
前記誘導加熱コイルを駆動する回路部を冷却する内部冷
却ファンを有する調理器本体と、前記内部冷却ファンの
吸気口は調理器本体の前方下部に有り、排気口は、前記
調理本体の中心軸に対し前記吸気口と反対側の後方と側
方に位置するよう構成したため平板の分離板や、庫内仕
切り板を設けるだけで冷却経路が構成でき設置作業が容
易となる。さらに、キャビネットの前面のみに吸排気口
を集中できるため、調理作業面である天板部に、排気口
等の開口部を設けないため、庫内への水の侵入を防ぐと
ともに、調理面を有効に活用できるという効果も有して
いる。

【００３１】本発明の第二の手段は、調理プレートと調
理プレートを、加熱本体に固定する周辺枠と、加熱本体
の外装を形成する底板と、底板の周壁に設けた排気口
と、前記底板の周壁は前記プレート支持枠より、一定の
段差をもうけてなるようにしたため排気経路が確保さ
れ、キャビネット板厚が大きくなっても、冷却能力は、
低下しないため、組み込みキャビネットの天板厚みにつ
いて制限が少なくなり、キャビネットへの設置性が向上
すると言う効果がある。

【００３２】本発明の第三の手段は、本体底板の前後中
心軸付近に、底板前方から後方に達する、凸部あるいは
溝部を形成したものため、本体底板の凸部あるいは溝部
を案内にして、キャビネット側にもうけた吸排気の分離
板の位置ぎめができ、分離板の取り付けが容易となり、
設置性が向上するという効果を有する。

【００３３】本発明の第四の手段は、本体底板の前後中
心軸付近に、底板前方から後方に達する凸部を底方向へ
延長し、吸排気の分離板としたため、キャビネット側へ
の、分離板の設置が不必要となり設置性が向上するとい
う効果を有する。

【００３４】本発明の第五の手段は、本体底板の前後中
心軸付近に、底板前方から後方に達する分離板を設け、
この分離板を、折りたたみ自在としたため、本体に付属
された分離板の出っ張りを抑えることができ、調理器本
体を薄型化でき、包装及び輸送を容易にするものであ
る。

【００３５】本発明の第六の手段は、樹脂製の本体底板
の前後中心軸付近に、底板前方から後方に達する厨房家
具筐体内の、吸気排気の分離板を設け、この分離板は、
底板の一部に樹脂ヒンジ接続され本体底板より折りたた
み自在としたため、分離板の製造が容易で安価な、輸送
性大なる、加熱調理器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第一、第二の実施例を示す組み込み式加熱調理
器の平面図

【図２】同断面図

【図３】同全体斜視図

【図４】第三の実施例を示す組み込み式加熱調理器の断
面図

【図５】第四の実施例を示す組み込み式加熱調理器の断
面図

【図６】第五の実施例を示す組み込み式加熱調理器の断
面図

【図７】第六の実施例を示す組み込み式加熱調理器の断
面図

【符号の説明】

３ 調理器本体 ４ 調理プレート ５ 誘導加熱コイル ６ 駆動回路部 ７ 冷却ファンモーター ８ 底板 ９ 吸気口 １０ 後方排気口 １１ 側方排気口 １２ 底板周壁 １３ 支持枠体 １４ キャビネット（厨房家具）本体 ２０ａ 凸部あるいは溝部 ２０ｂ 凸部あるいは溝部 ２１ 凸部を延長した分離板 ２３ 折りたたみの分離板 ２５ 樹脂ヒンジ部を介した分離板

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】調理プレートと、調理プレートの下部に設
   けた誘導加熱コイルと、それらの誘導加熱コイルおよび
   前記誘導加熱コイルを駆動する回路部を冷却する内部冷
   却ファンと、これらを有する調理器本体とを具備し、前
   記内部冷却ファンの吸気口は前記調理器本体の前方下部
   に有り、排気口は前記調理器本体の前後中心軸に対し前
   記吸気口と反対側の後方と側方に位置するよう構成した
   組み込み式加熱調理器。
2. 【請求項２】調理プレートと、調理プレートを調理器本
   体に固定する支持枠体と、加熱本体の外装を形成する底
   板と、底板の周壁に設けた排気口とを具備し、前記底板
   の周壁は前記調理プレート支持枠の外周より一定の段差
   をもうけてなる請求項１記載の組み込み式加熱調理器。
3. 【請求項３】本体底板の前後中心軸付近に、底板前方か
   ら後方に達する凸部あるいは溝部を形成した請求項１記
   載の組み込み式加熱調理器。
4. 【請求項４】本体底板の前後中心軸付近に、底板前方か
   ら後方に達する凸部を底方向へ延長し、厨房家具筐体内
   の吸排気の分離板とするよう構成した請求項１記載の組
   み込み式加熱調理器。
5. 【請求項５】本体底板の前後中心軸付近に、底板前方か
   ら後方に達する厨房家具筐体内の吸排気を分離する分離
   板を設け、この分離板を折りたたみ自在とした請求項１
   記載の組み込み式加熱調理器。
6. 【請求項６】樹脂製の本体底板の前後中心軸付近に、底
   板前方から後方に達する厨房家具庫内の吸排気を分離す
   る分離板を設け、この分離板は底板の一部に樹脂ヒンジ
   接続され、本体底板より折りたたみ自在とした請求項１
   記載の組み込み式加熱調理器。