JPH05208928A - クレゾール類の製造方法 - Google Patents

クレゾール類の製造方法

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JPH05208928A
JPH05208928A JP1613692A JP1613692A JPH05208928A JP H05208928 A JPH05208928 A JP H05208928A JP 1613692 A JP1613692 A JP 1613692A JP 1613692 A JP1613692 A JP 1613692A JP H05208928 A JPH05208928 A JP H05208928A
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Akira Murakami
明 村上
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一成 岡本
Toru Tokumaru
融 徳丸
Yasuo Hazama
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C39/00Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C39/02Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring monocyclic with no unsaturation outside the aromatic ring
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    • C07C39/07Alkylated phenols containing only methyl groups, e.g. cresols, xylenols

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クレゾール類の有利な製造方法を提供する。 【構成】 シメンを酸素酸化処理して3級ヒドロペ
ルオキシドおよび1級ヒドロペルオキシドを含有する酸
化生成物の溶液を得る工程; 該酸化生成物の溶液を水素化処理して、1級ヒドロ
ペルオキシドの含量を低下せしめる工程; 該水素化処理液を触媒存在下に分解処理する工程; 該分解処理液を水素化処理する工程、 によりクレゾール類を得ることを特徴とするクレゾール
類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレゾール類の製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】クレゾー
ル類の製造方法としては、シメンを酸素により酸化し、
得られる3級ヒドロペルオキシドを分解してクレゾール
類とアセトンを得る方法が広く知られている。しかしな
がらこの方法においては、該酸化反応において前記した
3級ヒドロペルオキシドの他に、シメンのメチル基が酸
化された1級ヒドロペルオキシドを生成する。この1級
ヒドロペルオキシドは分解反応によってイソプロピルフ
ェノールとホルムアルデヒドを生成する。このホルムア
ルデヒドは生成したクレゾール類と縮合して樹脂化する
ので、この方法のクレゾール類収率低下の原因となる。
【0003】この点を改良するため、該酸化反応後、分
解反応を途中で止め、その後水素化する方法(特開昭5
2−57130、特公昭59−8246、特公平1−4
9248)が提案されている。しかしながらこの方法
は、生成するクレゾール類の収率などの点で満足し得る
ものではなかった。
【0004】一方、前記したホルムアルデヒドの生成を
防止する目的で、酸化反応によって得られる3級ヒドロ
ペルオキシドと1級ヒドロペルオキシドの混合物を50
℃以下で水素化し、1級ヒドロペルオキシド含量を低下
させる方法は知られている(特開昭58−19846
8)が、この方法により得られる反応液を通常の酸分解
処理するだけでは、クレゾール類の収率は満足なものと
はならない。
【0005】このようなことから、本発明者らは、クレ
ゾール類の製造方法につき、鋭意検討の結果、シメンの
酸素酸化処理により得られる3級および1級ヒドロペル
オキシドを含有する酸化生成物の溶液を、分解処理に先
立って水素化処理して1級ヒドロペルオキシドの含量を
低下せしめ、次いで分解処理し、さらに該分解処理液を
水素化処理することにより高収率でクレゾール類が得ら
れるのみならず、1級ヒドロペルオキシド、その他の副
生物を原料であるシメンとして選択的に回収できること
を見出し、本発明に到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、 シメンを酸素酸化処理して3級ヒドロペルオキシド
および1級ヒドロペルオキシドを含有する酸化生成物の
溶液を得る工程; 該酸化生成物の溶液を水素化処理して、1級ヒドロ
ペルオキシドの含量を低下せしめる工程; 該水素化処理液を触媒存在下に分解処理する工程; 該分解処理液を水素化処理する工程、 によりクレゾール類を得ることを特徴とするクレゾール
類の製造方法に関するものである。以下、本発明を詳細
に説明する。
【0007】先ず、シメンを酸素酸化処理して3級ヒド
ロペルオキシドおよび1級ヒドロペルオキシドを含有す
る酸化生成物の溶液を得る工程について説明する。該工
程において使用されるシメンとしては、o−シメン、m
−シメン、p−シメンが挙げられ、これらをそれぞれ単
独で、または任意の割合で混合して用いることができ
る。該工程は通常の液相における酸化法により行うこと
ができ、通常、酸素または酸素を含有する気体とシメン
とを接触させることにより行われる。
【0008】該工程は通常、常圧または加圧下に行わ
れ、その圧力は通常、ゲージ圧力として0〜20kg/
cm2 である。該工程においては、例えば炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩や、水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等の
アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、さらにはピリジ
ン、ピペリジン、トリエチルアミン等のアミン類、アン
モニア等のアルカリを共存させることもできる。該工程
において、反応開始剤として、例えば2,2’−アゾビ
スイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルペ
ルオキシド、シメンペルオキシド等の過酸化物を添加す
ることもできる。その量はシメンに対し通常、0.01
〜5重量%である。
【0009】反応温度は通常、30〜200℃、好まし
くは80〜150℃である。反応後、酸化生成物の溶液
が得られ、必要により例えば、分液、濾過等の処理を行
うこともできる。該酸化生成物の溶液は特に後処理操作
を行わなくても次の処理に用いることができるが、該工
程において、アルカリを加えない場合は、得られる酸化
生成物の溶液を、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカ
リ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土
類金属炭酸塩等の水溶液で洗浄後次工程に用いることも
できる。
【0010】次に、前記で得られる酸化生成物の溶液を
水素化処理して、1級ヒドロペルオキシドの含量を低下
せしめる工程について説明する。該工程は通常の接触水
素化法により行うことができ、通常、常圧または加圧
下、触媒存在下に水素を導入することにより行われる。
その圧力は通常、ゲージ圧力として0〜20kg/cm
2 である。
【0011】使用する触媒としては、例えばPd、P
t、Ni、Ru、Rh、Re等の触媒を挙げることがで
き、これらの触媒は、例えば活性炭、チタニア、ジルコ
ニア、シリカマグネシア、アルミナマグネシア等の担体
に担持させて使用することもできる。好ましくはPd触
媒、Ni触媒が用いられ、さらに好ましくはPd/C、
Pd/TiO2 、Pd/アルミナマグネシア、Pd/シ
リカマグネシア、ラネーNiが用いられる。その使用量
は酸化生成物の溶液に対し、通常0.01〜1重量%で
ある。
【0012】反応温度は通常、10〜120℃、好まし
くは20〜100℃、さらに好ましくは50〜100℃
である。該工程においては、1級ヒドロペルオキシドの
含量を3級ヒドロペルオキシドに対し、通常1/25
(重量/重量)以下、好ましくは1/50(重量/重
量)以下、さらに好ましくは1/100(重量/重量)
以下になるように水素化処理を行うと有利であり、その
際、3級ヒドロペルオキシドの水素化反応率が30%以
下、好ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以
下となるように水素化処理を行うとさらに有利である。
該工程においては、水素化処理液を液体クロマトグラフ
ィー等により分析し、1級ヒドロペルオキシド、3級ヒ
ドロペルオキシドの反応率等をチェックすることがで
き、これにより反応の終点を決めることもできる。
【0013】反応後、例えば濾過等により触媒を除き、
必要ならば、アルカリ洗浄、濃縮等の操作を付した後、
次の工程へ供することができる。かくして次工程におい
て、1級ヒドロペルオキシド由来のイソプロピルフェノ
ールおよびホルムアルデヒドの生成を抑制し得るのみな
らず、1級ヒドロペルオキシドおよび他の副生物を、シ
メンとして回収可能な化合物へと変換することができ
る。
【0014】次に、前記で得られる水素化処理液を触媒
存在下に分解処理する工程について説明する。該工程に
おいて使用する触媒としては、酸性触媒、硫黄、バーマ
ー触媒等を挙げることができる。酸性触媒としては例え
ば、硫酸、塩酸、過塩素酸、SO2 、SO3 等の無機
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ク
レゾールスルホン酸、クロル酢酸等の有機酸、シリカア
ルミナ、アルミナ、強酸性イオン交換樹脂等の固体酸、
タングストケイ酸、タングストリン酸、モリブドリン酸
等のヘテロポリ酸等を挙げることができる。バーマー触
媒とは、一般式〔1〕 (式中、MはNi、PdまたはFe(II)を表わし、P
hは置換基を有していてもよいフェニル基を表わし、n
は1、2または3を表わし、zは錯体の形式的な電荷で
0、−1または−2を表わす。)で示される金属錯体を
有する触媒であり、例えば、ビス(ジチオベンジル)ニ
ッケル、ビス(ジチオベンジル)パラジウム、ビス(ジ
チオベンジル)鉄(II)等を挙げることができる。触媒
として好ましくは、硫酸、クレゾールスルホン酸を挙げ
ることができる。触媒の使用量はその触媒の種類によっ
て適宜決めることができるが、水素化処理液に対し通
常、0.0001〜1重量%程度である。
【0015】反応温度は、通常30〜150℃である。
該工程においては、処理液を液体クロマトグラフィー等
により分析し、ヒドロペルオキシドの分解率をチェック
することもできる。
【0016】反応後、特に後処理を行わずに、または必
要により濾過、中和等の操作を付した後、次の工程へ供
することができる。また、得られた処理液から、生成し
たアセトンを除去後、次の工程へ供してもよい。
【0017】次に前記で得られる分解処理液を水素化処
理する工程について説明する。該工程は通常の接触水素
化法により行うことができ、通常、常圧または加圧下、
触媒存在下に水素を導入することにより行われる。その
圧力は通常、ゲージ圧力として0〜100kg/cm2
である。
【0018】使用する触媒としては、例えばPd、C
r、Cu、Pt、Ni、Ru、Rh、Re等の触媒を挙
げることができ、これらの触媒は、例えば活性炭、チタ
ニア、ジルコニア、シリカマグネシア、アルミナマグネ
シア、強酸性イオン交換樹脂等の担体に担持させて使用
することもできる。好ましくはPd触媒、銅クロム触媒
が用いられ、さらに好ましくはPd/C、Pd/TiO
2 、銅クロム/C、銅クロム/Ti02 、Pd/強酸性
イオン交換樹脂が用いられる。触媒の使用量は分解処理
液に対し、通常0.05〜20重量%である。該工程に
おいては、必要により触媒を共存させることもできる。
触媒としては前記した分解処理工程で用いたものと同様
のものを用いることができ、分解処理工程で用いた触媒
を除去することなくそのまま分解処理液を該工程に使用
してもよい。
【0019】反応温度は通常、0〜250℃、好ましく
は20〜200℃である。反応終了後、触媒を濾過する
ことにより、クレゾール類、シメンおよびアセトンが得
られ、必要により中和後、蒸留することによりクレゾー
ル類、シメン、アセトンを分離精製することができる。
得られたシメンは、本発明の原料としてリサイクル使用
することができる。
【0020】尚、本発明の実施にあたっては、回分式、
連続式のいずれの方法でも行うことができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、シメンの酸素酸
化処理後、水素化処理して1級ヒドロペルオキシドの量
を低下せしめ、さらに分解、水素化処理することにより
クレゾール類が高収率で得られる。また、クレゾール類
と副生物との分離が容易となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
尚、実施例で用いる化合物についての略号の構造は、以
下のとおり
【0023】実施例1 攪拌機、空気吹き込み管、温度計、コンデンサーを
備えた反応器に、シメン(含量99.3% )807.0gお
よびシメンヒドロペルオキシドを含むシメン溶液(シメ
ン含量:82.1%, 3HPO含量:11.2%, 1HPO含量:0.6
5%)78.0gを仕込み、常圧下、5時間120℃で空
気を吹き込みつつ、反応を行う。その後、反応液を1%
水酸化ナトリウム水溶液90gで洗浄し、ヒドロペルオ
キシド混合物含有油相909.2g(組成:シメン:81.
9%, 3HPO:12.1%, 1HPO:2.2%, CAL:1.0%,
CUL:0.23%, CUA:0.20%, CLF:0.01%, その
他:2.4% )を得る。
【0024】 で得られたヒドロペルオキシド混合
物含有油相909.2gおよび1%パラジウムチタニア
触媒0.45gをフラスコに仕込み、常圧で70℃、1
時間、攪拌下に水素を吹き込み、水素化反応を行う。反
応後濾過により触媒を除き、反応液909.2g(組
成:シメン:81.8%, 3HPO:11.0%, 1HPO:0.03%,
CAL:2.4%, CUL:1.7%, CUA:0.72%, CLF:
0.01%, その他:2.2% )を得る。反応液中の1HPOと
3HPOとの含量比率は1/370であり、1HPO反
応率は98.7%、3HPO反応率は8.7%である。
この反応液から70℃、10〜20mmHgで未反応シ
メン699.8gを留出させ濃縮し、濃縮液209.3
g(シメン:21.0%, 3HPO:47.8%, 1HPO:0.13%,
CAL:10.5%, CUL:7.6%, CUA:3.1%, CLF:
0.04%, その他:9.8% )を得る。
【0025】 濃硫酸0.17gおよびアセトン29
gをフラスコに仕込み、加熱して還流状態とし、これに
で得られた濃縮液209.3gを還流下に滴下する。
滴下終了後、65℃で0.5時間保温する。反応後、分
解液238.3g(シメン:18.3%, 3HPO: 検出せ
ず, 1HPO: 検出せず, CAL:0.88%, CUL:5.6%,
CUA:2.6%, DMST:5.1%, CLF:26.0%, アセト
ン:26.9%, その他:14.7%)を得る。消費シメンに対する
クレゾール収率は59.4%である。
【0026】 で得られた分解液238.3gおよ
び1%パラジウムチタニア触媒4.7gを、ステンレス
製オートクレーブに仕込み、水素ゲージ圧力4kg/c
2 、75℃で2時間水素を導入し、反応を行う。反応
後、触媒を濾過して除き、得られた溶液を水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いて水層のpHが7になるまで中和す
る。得られる有機層から常圧にてアセトンを留去後、さ
らに減圧にて蒸留して、クレゾール類63.0gおよび
シメン82.1gを得る。クレゾール収率は86%(対
消費シメン)である。
【0027】実施例2 攪拌機、空気吹き込み管、温度計、コンデンサーを
備えた反応器に、シメン(含量99.9% )820.3g、
シメンヒドロペルオキシドを含むシメン溶液(シメン含
量:84.06%, 3HPO含量:8.51%, 1HPO含量:0.47
%)65.4gを仕込み、常圧下、5時間120℃で空
気を吹き込みつつ、反応を行う。反応後、ヒドロペルオ
キシド混合物含有油相897.2g(シメン:90.0%, 3
HPO:7.6%,1HPO:1.3%, CAL:0.45%, CUL:
0.07%, CUA:0.09%, CLF:<0.01%, その他:0.44
%)を得る。
【0028】 で得られたヒドロペルオキシド混合
物含有油相897.2gおよび1%パラジウムカーボン
触媒0.45gをフラスコに仕込み、常圧で27℃、1
時間、攪拌下に水素を吹き込み、水素化反応を行う。反
応後濾過により触媒を除き、1%炭酸ナトリウム水溶液
90gにて洗浄後、反応液896.0g(シメン:90.1
%, 3HPO:6.7%, 1HPO:0.13%, CAL:1.4%,
CUL:0.89%, CUA:0.53%, CLF:0.01%, その他−
0.18% )を得る。反応液中の1HPOと3HPOとの含
量比率は1/52であり、1HPO反応率は90.0
%、3HPO反応率は11.7%である。この反応液か
ら70℃、20mmHgで未反応シメン775.1g
(純度99.7% )を留出させ濃縮し、濃縮液115.2g
(シメン:24.8%, 3HPO:51.7%,1HPO:0.96%, C
AL:10.3%, CUL:6.8%, CUA:3.9%, CLF:0.0
7%,その他:1.5% )を得る。
【0029】 濃硫酸0.092gおよびアセトン1
4gをフラスコに仕込み、加熱して還流状態とし、これ
にで得られた濃縮液115.2gを還流下に滴下す
る。滴下終了後、65℃で0.5時間保温する。反応
後、分解液129.2g(シメン:22.4%, 3HPO: 検
出せず, 1HPO: 検出せず, CAL:0.57%, CUL:
5.1%,CUA:3.4%, DMST:5.6%, CLF:29.9%,
アセトン:27.0%, その他:6.1% )を得る。消費シメンに
対するクレゾール収率は60.7%である。
【0030】 で得られた分解液129.2gおよ
び5%パラジウムカーボン触媒1.29gを、ステンレ
ス製オートクレーブに仕込み、水素ゲージ圧力3kg/
cm2、100℃で2.5時間水素を導入し、反応を行
う。反応後、触媒を濾過して除き、得られた溶液を水酸
化ナトリウム水溶液を用いて水層のpHが7になるまで
中和する。得られる有機層から常圧にてアセトンを留去
後、さらに減圧にて蒸留して、クレゾール31.5gお
よびシメン46.1gを得る。クレゾール収率は82.
2%(対消費シメン)である。
【0031】比較例1 攪拌機、空気吹き込み管、温度計、コンデンサーを
備えた反応器に、シメン(含量99.0% )813.1g、
シメンヒドロペルオキシドを含むシメン溶液(シメン含
量:82.0%, 3HPO含量:12.8%, 1HPO含量:0.44%)
72.2gを仕込み、常圧下、5時間120℃で空気を
吹き込みつつ、反応を行う。その後、反応液を1%水酸
化ナトリウム水溶液90gで洗浄し、ヒドロペルオキシ
ド混合物含有油相905.5g(シメン:82.6%, 3HP
O:11.1%, 1HPO:2.1%, CAL:1.1%, CUL:0.2
3%, CUA:0.21%, CLF:0.03%, その他:2.6% )を得
る。この反応液から60℃、10〜30mmHgで未反
応シメン687.2g(純度99.2% )を留出させ濃縮
し、濃縮液210.7g(シメン:31.5%, 3HPO:47.
4%, 1HPO:9.2%, CAL:4.6%, CUL:1.1%, C
UA:0.85%, CLF:0.07%, その他:5.4% )を得る。
【0032】 濃硫酸0.19gおよびアセトン27
gをフラスコに仕込み、加熱して還流状態とし、これに
で得られた濃縮液210.7gを還流下に滴下する。
滴下終了後、65℃で0.5時間保温する。反応後、分
解液237.9g(シメン:28.3%, 3HPO: 検出せ
ず, 1HPO:1.20%, CAL:0.15%, CUL:1.6%, C
UA:1.3%, DMST:1.6%, CLF:26.3%, アセト
ン:26.1%, その他:13.4%)を得る。3HPO反応率は1
00%、1HPO反応率は85.3%である。消費シメ
ンに対するクレゾール収率は63.5%である。
【0033】 で得られた分解液237.9gおよ
び1%パラジウムチタニア触媒4.76gを、ステンレ
ス製オートクレーブに仕込み、水素ゲージ圧力5kg/
cm2、75℃で2時間水素を導入し、反応を行う。反
応後、触媒を濾過して除き、得られた溶液を水酸化ナト
リウム水溶液を用いて水層のpHが7になるまで中和す
る。得られる有機層から常圧にてアセトンを留去後、さ
らに減圧にて蒸留して、クレゾール類61.6gおよび
シメン84.7gを得る。クレゾール収率は72.8%
(対消費シメン)である。
【0034】比較例2 フラスコに硫酸濃度を3.29×10-3g/mlに濃度
調整したアセトン溶液0.6mlと、アセトン4.4m
lを仕込み、加熱して還流状態とし、これに比較例1の
と同様にして得られる濃縮液30.0g(シメン:31.
5%, 3HPO:47.4%, 1HPO:9.2%, CAL:4.6%,
CUL:1.1%, CUA:0.85%, CLF:0.07%, その他:
5.4% )を還流下に滴下する。滴下終了後、65℃で
0.5時間保温する。反応後、分解液33.9g(シメ
ン:28.1%, 3HPO:32.5%, 1HPO:5.8%, CAL:
3.2%, CUL:1.3%, CUA:0.69%, DMST:1.7%,
CLF:3.4%, アセトン:15.4%, その他:7.9% )得
る。3HPO反応率は22.5%、1HPO反応率は2
8.7%である。
【0035】実施例3〜9 表1に示す条件以外は実施例1のと同様にしてヒドロ
ぺルオキシド混合物の部分水素化を行う。使用するヒド
ロぺルオキシド混合物の組成:シメン:81.9%,3HPO:
12.1%, 1HPO:2.2%, CAL:1.0%, CUL:0.23%,
CUA:0.20%, CLF:0.01%, その他:2.4%結果を表1
に示す。
【表1】 上記の方法により得られる反応液は濃縮後、実施例1の
〜と同様の操作を付すことにより、クレゾール類、
シメンが高収率で得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】該工程は通常、常圧または加圧下に行わ
れ、その圧力は通常、ゲージ圧力として0〜20kg/
cm2 である。該工程においては、例えば炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩や、水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等の
アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、さらにはピリジ
ン、ピペリジン、トリエチルアミン等のアミン類、アン
モニア等のアルカリを共存させることもできる。該工程
において、反応開始剤として、例えば2,2’−アゾビ
スイソブチロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルペ
ルオキシド、シメンヒドロペルオキシド等の過酸化物を
添加することもできる。その量はシメンに対し通常、
0.01〜5重量%である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】使用する触媒としては、例えばPd、C
r、Cu、Pt、Ni、Ru、Rh、Re等の触媒を挙
げることができ、これらの触媒は、例えば活性炭、チタ
ニア、ジルコニア、シリカマグネシア、アルミナマグネ
シア、強酸性イオン交換樹脂等の担体に担持させて使用
することもできる。好ましくはPd触媒、銅クロム触媒
が用いられ、さらに好ましくはPd/C、Pd/TiO
2 、銅クロム/C、銅クロム/Ti02 、Pd/強酸性
イオン交換樹脂が用いられる。触媒の使用量は分解処理
液に対し、通常0.05〜20重量%である。該工程に
おいては、必要により他の触媒を共存させることもでき
る。かかる触媒としては前記した分解処理工程で用いた
ものと同様のものを用いることができ、分解処理工程で
用いた触媒を除去することなくそのまま分解処理液を該
工程に使用してもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/10 27/19 31/02 103 31/04 31/08 31/22 C07C 37/08 9159−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 岡本 一成 大分県大分市大字鶴崎2200番地 住友化学 工業株式会社内 (72)発明者 徳丸 融 大分県大分市大字鶴崎2200番地 住友化学 工業株式会社内 (72)発明者 間 資雄 大分県大分市大字鶴崎2200番地 住友化学 工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シメンを酸素酸化処理して3級ヒドロ
    ペルオキシドおよび1級ヒドロペルオキシドを含有する
    酸化生成物の溶液を得る工程; 該酸化生成物の溶液を水素化処理して、1級ヒドロ
    ペルオキシドの含量を低下せしめる工程; 該水素化処理液を触媒存在下に分解処理する工程; 該分解処理液を水素化処理する工程、 によりクレゾール類を得ることを特徴とするクレゾール
    類の製造方法。
  2. 【請求項2】の工程における1級ヒドロペルオキシド
    の含量が、3級ヒドロペルオキシドに対し1/25(重
    量/重量)以下となるように水素化処理を行う請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】3級ヒドロペルオキシドの水素化反応率
    が、30%以下である範囲で水素化処理を行う請求項2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】の工程における水素化触媒が、Pd触媒
    またはNi触媒である請求項1、2または3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】の工程における水素化触媒が、Pd触媒
    または銅クロム触媒である請求項1、2、3または4に
    記載の方法。
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