JPH0519369Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は河川、港湾などの根固め工に使用する
ブロツクであつて魚巣または魚礁機能を併用した
ブロツクに関する。

〔従来の技術〕

従来、根固め工に使用するブロツクであつて魚
巣または魚礁機能を併用したブロツクは知られて
いない。

消波ブロツクではブロツク相互間の空隙が魚巣
または魚礁効果を有することもあるが、根固めブ
ロツクには、このような機能を持たせるものはな
い。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案はこのような事情に鑑み開発されたもの
で、根固めと同時に魚巣、魚礁効果を有するブロ
ツクを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、魚巣または魚礁機能を併用した根固
めブロツクであつて、その形状を第１図、第２図
に示した。

すなわち、本考案のブロツク１は横設短尺円筒
２の両端部下半周に、下面４が平坦なウイング３
を両側方に延出して設け、このウイング３の延出
方向全長Ｗは前記短尺円筒外径の２倍とし、この
ウイング３の延出方向の両先端部下面には前記短
尺円筒２の外径に密着する形状の曲面をそれぞれ
設けたことを特徴とする。

また、円筒の両端に延出したウイング３，３間
の隙間６の形状はウイング３を２個合併した形状
と一致させ、隣接するブロツクのウイングが嵌入
するようにすると好ましい。また、円筒２の両端
の上半周は切欠いておき、魚等が円筒内空間に出
入しやすくしておく。

〔作用〕

本考案のブロツクは現場状況及び必要に応じて
１〜３段に積み重ねて用いる構造となつている。
この場合、配列は交互千鳥状に配列する。

第３図は本考案のブロツク１を一段に平面的に
並べて敷設した例を示すものであつて、各ブロツ
ク１は平面的に見て千鳥配列となつている。この
場合、ウイング３は隣接ブロツクのウイングの間
に嵌入し、相互にぴつたり噛合うようにウイング
およびウイング間の寸法、形状を形成しておく
と、根固めブロツクとしての特性が優れたものと
なる。また、短尺円筒２の上半周は一部欠除した
形状とすることによつて、短尺円筒内への出入り
が容易となり、好適な魚巣となる。この結果、魚
の生息場所は連続した洞道状になると共に、ブロ
ツク縦方向各接合部の上半分の空間は、魚が自由
に出入りできる構造となる。

第４図は本考案のブロツク１を複数段に積重ね
る場合の敷設例の一部を示したものである。この
場合、各段のブロツクは基盤目状に配列し、その
上段のブロツクも基盤目状に配列するが、下段の
ブロツクに対してその上段のブロツクは千鳥状の
配列となつている。この場合、下段の４個のブロ
ツクの円筒２の面上に上段の１ケのブロツクの４
つのウイングが密着して載置される。このような
多段配列のブロツクは根固め効果の他に、上下段
ブロツク間の空間が大きな空間となり、円筒内部
空間とも合わせて、好適な魚礁を形成する。

本考案のブロツクの大きさは重量で１〜3tまで
とする。余り寸法の大きなものは魚類の生息場所
が大きくなりすぎて魚類の蝟集効果が減少する。

〔実施例〕

第１図、第２図に本考案の実施例を示した。寸
法は長さおよび幅をｌとする方形とし、高さは1/
２ｌ、円筒部の肉厚は1/12ｌというように各部寸
法はすべてｌに対し一定の比率で定め、重量に対
する寸法は相似形とした。

〔考案の効果〕

本考案のブロツクは根固めと同時に魚巣または
魚礁として併用することができ好適である。従つ
て次のような場所に広く用いることができる。

河 川：根固工、護床工 漁港、港湾：根固工、離岸堤、潜堤 魚 礁：築磯礁、並型礁

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の斜視図、第２図ａは
その平面図、第２図ｂは正面図、第２図ｃは側面
図、第２図ｄは第２図ａのＤ−Ｄ矢視図、第３
図、第４図は使用状態を説明する斜視図である。 １……ブロツク、２……円筒、３……ウイン
グ、４……下面、５……曲面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 横設短尺円筒の両端部下半周に、下面が平坦
   なウイングを両側方にそれぞれ延出して設け、
   該両ウイングの延出方向全長は前記短尺円筒外
   径の２倍とし、該ウイングの延出方向の両先端
   部下面には前記短尺円筒の外径に密着する形状
   の曲面をそれぞれ設けたことを特徴とする魚巣
   機能を併用した根固めブロツク。 ２ 円筒両端部からそれぞれ延出したウイング間
   の〓間を、該ウイング２個を合併した形状と一
   致させた請求項１記載の根固めブロツク。