JPH0515832B2 - - Google Patents

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JPH0515832B2
JPH0515832B2 JP32794687A JP32794687A JPH0515832B2 JP H0515832 B2 JPH0515832 B2 JP H0515832B2 JP 32794687 A JP32794687 A JP 32794687A JP 32794687 A JP32794687 A JP 32794687A JP H0515832 B2 JPH0515832 B2 JP H0515832B2
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belt
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Kanebo Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は人工皮革の銀面の製造方法に関するも
のであり、更に詳しくは、ソフトで且つ風合い良
好な平滑性に優れた湿式の薄層銀面の製造方法に
係るものである。従来平滑な薄層銀面としては乾
式法が主たるものであつたが、本発明によればそ
れに劣らない厚みの銀面が湿式法で得られるため
に、従来のミクロポーラスな湿式銀面で得られる
性質、例えば透湿性等が保持され且つ薄層銀面特
有のソフトな風合いを得る事を狙うものである。 (従来の技術) 従来200ミクロン以下、特に好ましくは100ミク
ロン以下の平滑性銀面を得る技術としては、離形
紙上に銀面樹脂原料をコーテイングし基材に転写
し乾燥するいわゆる乾式離形紙法が使用されてい
るが、この方法ではミクロポーラス化は望めな
い。 又織編物、不織布等の繊維集合体にバインダー
加工した基材上に銀面樹脂原料をコーテイングし
湿式再生するいわゆる湿式法ではミクロポーラス
銀面は得られるが、基材上の織編目又は不織布の
毛羽、バインダーの凹凸等で200ミクロン、好ま
しくは100ミクロン以下のミクロポーラス銀面を
得る事は非常に難しく、ましてや平滑性を期待す
る事は至難の事であつた。従来、この目的のため
にドクターコーテイング、リバースローラーコー
テイング、グラビヤコーテイング、スプレーコー
テイングなど種々改良されたが、いずれも200ミ
クロン以上の銀面は得られやすいものの、本発明
の目的とする厚みを得ることは単なるこれらのコ
ーテイング法の改良だけでは不可能に近い。平滑
な薄層ミクロポーラス銀面の製造の困難な技術的
理由は、その銀面樹脂原料中の溶媒が70〜85重量
%も占めているために、これが水中へ拡散して銀
面樹脂が凝固再生する場合極端に厚みが減少する
ためであり、又基材表面の凹凸が拡大されて平滑
性が出ないためである。 一方、この技術的欠点を比較的上手に改良しよ
うとする方法に水蒸気凝固法がある。例えば特公
昭37−4434号公報、同42−56499号公報は、未凝
固銀面に直接水蒸気を当てて、平滑性水平面を保
ちつつ凝固せしめるいわゆる水蒸気凝固法関連の
技術である。これらの方法は比較的多量の銀面樹
脂原料をコーテイングし、その液体の水平面原理
により平滑性は得られやすいが、銀面の厚みは
300〜500ミクロンが通常であり、200ミクロン以
下では前述のごとく安定な平滑面は得る事が出来
なかつた。 以上述べた如く、湿式ミクロポーラス銀面でか
つソフトで平滑に富むものは従来得る事が困難で
あつた。 (発明が解決しようとする問題点) 本考案は湿式ミクロポーラス銀面でかつ平滑性
に富み、しかも従来の乾式加工法でしか得られな
かつた薄層銀面を得る事を狙つたものである。勿
論銀面の下にある基材は殆どの繊維集合体もしく
はそれらにバインダー加工されたものが充当さ
れ、特に特別の基材上の平滑性加工を施す必要は
なしに平滑性な銀面を得る事を狙つたものであ
る。 本発明者等は上記従来技術の問題点に鑑み鋭意
研究した結果、まず平滑性離形ベルト上に銀面形
成溶液をコーテイングし、その基材上から加熱
し、あるタイミング時間後ベルトを離形するとい
う非常に単純な操作ではあるが、安定した銀面加
工方法である事を見出し、本発明に至つたもので
ある。 そのポイントは従来の水蒸気凝固法は銀面原料
の上から水蒸気処理していたのに対し、本発明は
基材内自身の水蒸気もしくは湿分のみにより凝固
する方法であり、しかもその銀面の一方は平滑性
ベルトにて保形されている事が最大の特徴であ
る。即ち従来法に対して全く逆の基材裏面から凝
固作用を受けるという、誰人も想像し難い方法に
より本発明を完成したものである。 (問題点を解決するための手段) 上述の目的は、基材上に平均銀面厚さ200ミク
ロン以下のミクロポーラス銀面を被覆する方法に
おいて、まず平滑性離形ベルト上にポリウレタン
エラストマーを主体とする水混和溶媒溶液をコー
テイングし、その上に絞り率30〜150%である水
湿潤化された基材の一面を重ね合せ、次いで他の
一面より加熱し該基材内に生じる飽和水蒸気によ
り該ポリウレタンエラストマーを実質的凝固せし
めた後、該ベルトから離形し水洗乾燥することを
特徴とする平滑性薄層ミクロポーラス銀面を有す
る人工皮革の製造方法によつて達成される。 以下、本発明の構成要件を具体的に詳述する。
本発明でいう基材とは合成繊維、天然繊維からな
る織編物及びそれらの起毛加工物又は不織布等の
繊維集合体そのもの、及びそれらの繊維集合体に
バインダー加工されたものが用いられる。通常繊
維としては工業的に容易に入手しやすい綿、レイ
ヨン、ナイロン、ポリエステル等がよく用いられ
る。バインダーとしては高分子エラストマーが最
適であり、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタ
ン、ポリスチレンブタジエンラバー、ポリアクリ
ルニトリルブタジエンラバー主体又はそれらの共
重合物が用いられる。バインダー加工の方法とし
ては湿式凝固法、乾式凝固法等が採用され風合
い、弾性等人工皮革として好ましい範囲に繊維と
エラストマーの重量比を調整する必要がある。 一般に基材の密度としては0.15〜0.50が良く特
に好ましい範囲は0.25〜0.45である。繊維単独の
場合は風合いはソフトであるが腰がなく、又二次
製品化のときの後加工がしにくいきらいがあるた
め通常はバインダ−加工された基材が好まれる。
該基材の表面はバインダー加工されたそのままの
綿でもよく、又スライス加工、サンデイング加工
された比較的平滑化加工されたものでもよい。 人工皮革として最も好まれる基材としての1例
としてはナイロン短繊維からなる不織布にポリウ
レタンエラストマーのN,Nジメチルホルムアミ
ド溶液を含浸し、湿式凝固、水洗乾燥したもので
必要に応じて更に柔軟撥水加工したものである。 次いで平滑性離形ベルトについて述べる。装置
的にはエンドレスタイプが望ましいが、比較的安
価な離形加工された紙でもよい。この場合は1度
使いである。エンドレスタイプの材質としてはス
テンレススチール、繊維又はガラスイロスで補強
された高分子エラストマー複合体状ベルトが好ま
しい。該高分子エラストマーとしてはポリ弗化エ
チレン、NBR、エチレン−プロピレンジエンゴ
ム、シリコーンゴム等が良好である。又ポリエス
テルフイルムも本発明のベルトには好適なもので
ある。いずれにしても水及びポリウレタンエラス
トマーを主体とする水混和性溶媒に膨潤しない材
質が必要であり、ある程度の弾性を保持している
ものが好ましい。 又後の工程でポリウレタンエラストマーの湿式
フイルム綿との離形性が軽い材質が好ましい。例
えばステンレススチールベルト等の基本的に離形
性が思い金属等は表面に弗素樹脂加工する事は良
い結果をもたらす。 次に該平滑性離形ベルト上にコーテイングする
ポリウレタンエラストマーを主体とする水混和性
溶媒溶液について述べる。ポリウレタンエラスマ
ーとはポリオールと有機ジイソシアネートと鎖伸
長剤からなる主としてはウレタン結合により高分
子化されたポリマーをいう。該ポリマーを主体と
して他のポリマーを少量、例えば5〜30%混合さ
れてもよい。他のポリマーとはその目的によつて
種々考えられるが、本質的にポリウレタン主体ポ
リマーが溶解している溶媒に溶解する事が必要条
件である。更には無機有機系の重鎮剤、その他の
添加物の混合も可能である。 ポリウレタンエラストマーを構成する成分につ
いてもう少し詳細に述べる。まずポリオールとは
主として両末端に水酸基を有する分子量500〜
3000ぐらいの化合物であり、ポリエーテルタイプ
とポリエステルタイプがある。ポリエーテルタイ
プにはポリプロピレングリコールエーテル、ポリ
テトラメチレングリコールエーテル等があり、そ
れらの共重合物であつてもよい。ポリエステルタ
イプには低分子グライコール例えばエチレングリ
コール、1,4ブチレングリコール、1,6ヘキ
サングリコール等と、ジカルボン酸例えばアジピ
ン酸、セバシン酸、イソフタル酸等とを重縮合反
応せしめたもの、あるいはポリε−カプロラクト
ン等のポリラクトンタイプがある。又有機ジイソ
シアネート基を有するもので、例えば2,4トリ
レンジイソシアネート、4,4ジフエニールメタ
ンジイソシアネート、1,6ヘキサンジイソシア
ネート等が挙げられる。更に最後の成分である鎖
伸長剤としては2つの活性水素を有する化合物で
あり、主として低分子の化合物である。例えばエ
チレングリコール、ブチレングリコール等のグリ
コール類、ヒドラジン、エチレンジアミン、1,
2プロピレンジアミン、m−トリレンジアミン等
のジアミン類、アミノアルコール類等がある。 ポリウレタンエラストマーを重合する方法とし
ては溶液重合、塊状重合、粉末重合等があるが、
本発明の目的には以下に述べる溶媒中で行う溶液
重合が望ましい。その理由は、使用する形が溶液
状で前述のベルト上にコーテイングするために粘
土、濃度等が精度よくコントロール出来る重合法
であるからである。 以上述べたポリウレタンエラストマーの中で最
も好んで用いられる標準的なものは、ポリオール
としてポリブチレンアジペート、有機ジイソシア
ネートとして4,4ジフエニルジイソシアネー
ト、鎖伸長剤としてはエチレングリコールから成
るものである。又ポリオールと有機ジイソシアネ
ートのモル比の変化により、該ポリウレタンの硬
柔度が比較的自由に変化出来る事もポリウレタン
エラストマーの特長の一つである。 これらのポリウレタンエラストマーの溶媒とし
ては種々あるが、本発明のミクロポーラス銀面の
製造法には水混和性溶媒が必要である。たとえば
N,Nジメチルホルムアミド、N,Nジメチルア
セトアミド、ジメチルスルフオキシド、テトラメ
チル尿素、N−メチルピロリドン等がある。又一
部稀釈溶媒としてジオキサン、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフラン等も可能である。前述の
ポリウレタンエラストマーを主体とするポリマー
を該溶媒溶液とするものであるが、そのポリマー
濃度は一般に15〜40重量%であり、好ましくは15
〜30重量%、更に好ましくは20〜25%重量であ
る。又その粘度は適用する基材の密度によつても
異なるが、5000センチポイズから30000センチポ
イズである。最も好んで用いられる溶媒として
は、工業的安価及びポリウレタンエラストマーの
良好な溶媒である見地からN,Nジメチルホルム
アミドが挙げられる。 本発明の重要な構成の要件は、前述の平滑性離
形ベルトに該ポリウレタン溶液をコーテイング
し、その上に水湿潤化された基材の一面を重ね合
せ、次いで他の一面より加熱する事であるが、こ
の水湿潤化基材の度合としては絞り率を30〜150
%にすることが肝要である。30%より低いと単に
乾燥した基材を重ね合わせた場合に近く、他の一
面より加熱した場合溶媒が乾燥してしまい該ポリ
ウレタンエラストマーによる乾式バインダー加工
を基材の表面に行つたと似た結果になり、風合い
は固くミクロポーラスな薄層銀面は得られない。
一方150%以上に及ぶ場合は、基材表面に遊離水
が部分的に現れ、該ポリウレタン溶液がその遊離
水により直ちにゲル化し、該基材と銀面との接着
性が得られず、良好な銀面を有する製品を作る事
が出来ない。従つて、30%〜150%の絞り率の場
合に限つて、裏面からの水蒸気による銀面凝固が
順調に進み面平滑性が得る事が出来て且つソフト
性が良好である。 裏面より加熱する方法としては、熱の原理であ
る熱の移動・輻射を利用する事である。即ち水湿
潤された基材の裏面を加熱体に接触する方法、加
熱空気に当てる方法、熱線を照射する方法等が考
えられる。一般にその加熱温度と時間は50〜150
℃で0.1〜10分ぐらいで充分であるが、その適正
条件は次に挙げる条件によつて充分検討した上で
決定出来るものである。それは基材の厚み、密
度、及び絞り率による水分率、又加熱方法による
熱の伝導、それによる水分の蒸気化及びポリウレ
タンエラストマーを主体とする溶液のコーテイン
グ量の相乗作用により影響を受けるからである。
この事は実施例で例証するが、好ましい条件範囲
としては60〜90℃前後、時間は1〜2分という加
工条件を選ぶ事である。温度が低すぎると該エラ
ストマーの凝固に長時間かかり工業的見地から好
ましくないし、又100℃以上になれば基材の水分
が乾燥して失なわれる率が高く凝固コントロール
に難がある。時間にしても前述の如く実質的に該
エラストマーが凝固するに充分な最低限を採用す
れば良いが、これも工業的見地からある程度短か
い程有利であり、又湿式ミクロポーラス化が安定
して得られる。 次いで基材上にて該エラストマーが実質的に凝
固した段階で平滑性離形ベルトから離形し、水洗
した上で乾燥すれば平滑性に透れ薄層ミクロポー
ラス銀面が得られる。離形した段階でミクロポー
ラスな構造は完成しているが、その内部に水混和
性溶媒溶液を多量に保持しているために、充分水
洗して脱溶媒を行う事は従来からの湿式凝固法の
方法と全く同じである。脱溶媒不充分のまま乾燥
すれば該エラストマーのミクロポーラスが再溶解
を起し、単なる乾式フイルムに近い状態になり、
ソフトな風合いは出ない上にさらに透湿性も期待
出来ない物になる事はいうまでもない。 (発明の効果) 以上本発明の実施態様について詳しく述べて来
たが本発明の最大の特徴は湿式法ミクロポーラス
と同一の銀面が薄層でいかなる基材上にも容易に
加工出来る事である。特に従来乾式離形紙法以外
不可能と言われていた銀面厚み30〜50ミクロンの
銀面加工も可能である事は驚くべき事と考える。 又従来湿式法では脱溶媒性が非常に困難なポリ
ウレタンエラストマー、例えばポリエーテルタイ
プ・ポリカーボネート系タイプのものでも、本発
明によればポリエーテルタイプ・ポリカーボネー
ト系タイプのものでも、本発明によれば、一度飽
和水蒸気により凝固させる予備工程が有効に働き
水洗脱溶媒が非常にスムースに進む事も大きな特
徴の一つである。 (実施例) 次に実施例について本考案をさらに詳しく述べ
る。 物性測定については、透湿性はJIS K−6549法
により測定し数字の高い程良好である。ガーレ剛
軟度については数字の小さい程ソフトな風合いを
示す。更に剥離強力については、銀面どおしをウ
レタン系の2液型接着剤で貼り合せ加工した上で
JIS K−6550に準じてそのインチ巾での強力を測
定するものである。 実施例 1 ポリエステル繊維の不織布Fにブチレンアジペ
ート系エステル型ポリウレタンエラストマーRを
含浸して、厚み1.30mm、目付450g/m2、見掛け密
度0.35でありF/Rの重量比率が60/40である基
材を得た。この基材表面はニードリングの針跡等
で多少凹凸は見られるが、絞り率80%に水湿潤加
工されているものである。 次いで銀面用ポリウレタンエラストマーとして
ブチレン系エステル型/ポリテトラメチレンエー
テル系エーテル型の50/50重量パーセント混合物
であり、固形分濃度25%のN,Nジメチルホルム
アミド溶液を調整した。なおこのものはポリウレ
タンエラストマーに対して0.5%のカーボンブラ
ツクで着色されており、粘度は12000cps/30℃で
あつた。 表面にテフロン加工された平滑なステンレスベ
ルト上に該ポリウレタン溶液を80g/m2の割合い
でコーテイングし、直ちに前記の水湿潤加工され
た基材を均一に重ね合せ、その上方から遠赤外線
ヒーターで加熱した。湿潤化された基材表面は70
℃であり4分間加熱したところ、その表面からは
うつすらと水蒸気が昇る程度であつた。次いで冷
却ロール表面に接触せしめ40℃に冷却してから、
該ステンレスベルトから銀面加工された基材を剥
離し、さらに60℃の湯にて90分洗浄し脱溶媒を完
全にしたのち乾燥した。 ここに得られたミクロポーラス銀面の平均厚み
は40ミクロンであり、その基材との接着面は一部
基材の凹部へ充分浸透しており、なお平滑性はス
テンレスベルトから転写されたものだけに充分な
ものであつた。更に常法に従つて、カーフ調のシ
ボ加工及び黒のグラビヤインクで仕上げ加工した
ものはその風合い、ルツクスともに天然皮革のそ
れに酷似しており、その剥離強力は9.3Kg/イン
チであつた。 比較として、水湿潤なしの基材を使用する他
は、上記実施例1と全く同様に処理した。得られ
た銀面は、乾式フイルム状で該基材表面に固着乾
燥し非常に固い風合いのものであつた(比較例
1) ここに得られた製品の性状物性を第1表に示
す。 実施例 2 絞り率を第2表に示す他は、実施例1と全く同
様にして7種の黒仕上げを行なつた。 本発明を完遂するためには基材の水湿潤度は重
要なフアクターであり、絞り率30%〜150%に於
いて安定な性状及び物性の銀面を有する人工比較
が得られた。これに反し、30%未満すなわち24%
絞りのほとんど乾燥状態に近い場合、単に乾式銀
面したのと同じ風合は固い上にシワ感も悪く、ま
た透湿性が期待出来ないものであつた。一方、絞
り率150%以上、すなわち160%や200%の場合に
は該基材中に過剰の遊離水を保有しており、転写
加工してもその基材表面ですぐに銀面用ポリウレ
タンが凝固してしまい、剥離強力が合格点に達せ
ず人工皮革としては不充分なものであつた。ただ
し面平滑性はすべて合格であつた。
【表】
【表】 実施例 3 ガラス繊維織物で補強された平滑性な表面をも
つ厚み1.0mmのシリコン製ベルト上に、銀面用ポ
リウレタン溶液として40g/m2,100g/mm,
300g/m2コーテイングする他は、実施例1と全
く同様にして黒色を有する人工皮革を得た。 ここに得たそれぞれの人工皮革の物性について
は第3表に挙げた如くであり、ソフト性、ルツク
スについても充分満足出来るものであつた。
【表】 実施例 4 テトロン/レイヨン=65/35混紡糸からなり片
面起毛された厚み0.9mm、目付200g/m2の茶色に
染色された織物を90%絞り率で水湿潤処理した。 一方、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
(分子量1500)、4,4ジフエニールメタンジイソ
シアネート、エチレングリコールのモル比が1:
4:3から成り、重合したポリウレタンエラスト
マーの固形分が28%で、その粘度が21000CPS/
30℃であるN,Nジメチルホルムアシド溶液を銀
面用ポリウレタンエラストマーとした。更にこの
ものには茶色系顔料にて僅かに着色されているも
のである。 次いで、実施例3にて用いたシリコン製ベルト
上に該銀面用溶液を100g/m2の割合でコーテイ
ングし、直ちに前記湿潤織物を均一に重ね合わせ
た。この場合起毛面と反対の方を銀面加工するよ
うに重ね合わせた。 表面温度95℃の鉄板表面にシリコンベルト及び
起毛織物と重ね合わせたままその起毛面を3分官
加熱処理し、次いではがしてから60℃の水中に導
き入れ十分水洗したのち乾燥した。 ここに得た表面平滑性の優れた銀面上にキツド
調シボ加工した上で、茶色系のグラビヤインキで
着色半つや状にクリヤー仕上げを行なつた。ここ
に得たものは厚み0.94mmでソフトであり、平滑性
も優れており、透湿性も11.3mg/時・cm2保有する
もので婦人用フアツシヨンシユーズ用として最適
のものであつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 基材上に平均銀面厚さ200ミクロン以下のミク
    ロポーラス銀面を被覆する方法において、まず平
    滑性離形ベルト上にポリウレタンエラストマーを
    主体とする水混和溶媒溶液をコーテイングし、そ
    の上に絞り率30〜150%である水湿潤化された基
    材の一面を重ね合せ、次いで他の一面より加熱し
    該基材内に生じる飽和水蒸気により該ポリウレタ
    ンエラストマーを実質的凝固せしめた後、該ベル
    トから離形し水洗乾燥することを特徴とする平滑
    性薄層ミクロポーラス銀面を有する人工皮革の製
    造方法。
JP32794687A 1987-12-24 1987-12-24 平滑性薄層ミクロポーラス銀面を有する人工皮革の製造方法 Granted JPH01168975A (ja)

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