JPH05147628A - 印刷加工機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】封入用包装体に封入包装すべく印字された後の
印刷物（印刷用紙）とその封入用包装体との対応関係を
誤りのない状態で封入包装処理する印刷加工機。 【構成】印刷用紙１を供給するフィーダー装置２と前記
用紙を搬送する搬送装置３と前記用紙に印字するための
印字データを記憶する記憶装置６と該記憶装置に記憶さ
れている印字データに基づいて前記印刷用紙の片面若し
くは両面に印字を行う印字装置１１と、該印字装置の前
段又は／及び後段に加熱装置１１ａ又は／及び１１ｂと
印字内容読取装置１２と、読取結果に基づき印字良、不
良に仕分け搬送する仕分け搬送処理装置２５と、封入包
装処理装置１６を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、印刷用紙を丁合しな
がら搬送して途中に綴じ加工や断裁加工を行って書籍、
冊子を製本する製本ライン、あるいは綴じ加工された後
の書籍、冊子を搬送する搬送ラインにおいて、書籍、冊
子等の印刷物本体表面（例えば表紙など）、若しくは該
本体に一体的に添付される葉書などの用紙に、個人情報
等所定の印字を行うと共に、それらの印刷物を封入用包
装体によって封入包装加工するための印刷加工機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近時、カタログ、雑誌、パンフレット等
の表紙となる印刷用紙や、書籍等に綴じ込まれる葉書
に、顧客の氏名、郵便番号等の個人情報に関する所定の
印字を行う要求が高まりつつある。また、ダイレクトメ
ール、メッセージ等に用いる印刷用紙に最終顧客に関す
る個人情報を印字する要求も高まりつつある。この要求
に対処するため、印刷用紙の綴じ合わせを行う印刷加工
機に、例えば、インクジェット装置を設けてインライン
化し、印刷用紙に所定の印字を行うようにしたものが提
案されている。これらの印刷用紙は、必要に応じて、綴
じ合わせ後に各種高分子フィルム等からなる封入用包装
体により封入包装され、その封入用包装体にはその印刷
用紙に印字された個人情報に対応する情報が印字された
ラベルが手作業で貼り付けられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記印刷加工機によっ
て印字された印刷用紙を各種高分子フィルム等からなる
封入用包装体に封入包装し、その封入用包装体にその印
刷用紙に印字された個人情報に対応する情報が印字され
たラベルを手作業で貼り付けるに際してはミスを生じ易
く、また、貼り付けるべきラベルと封入用包装体との対
応関係をつけるのが面倒である問題点もある。

【０００４】また、印字装置によっては、印字された文
字、画像が室温では瞬間的に乾燥せず、搬送の際に擦れ
等による汚れが発生し易かった。

【０００５】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、その封入用包装体に封
入包装すべく印字された後の印刷物（印刷用紙）とその
封入用包装体との対応関係を誤りのない状態で封入包装
処理できる印刷加工機を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、印刷用紙１を
供給するフィーダー装置２と、該印刷用紙１を封入包装
する封入用包装体２０を供給するフィーダー装置２２
と、前記印刷用紙を搬送する搬送装置３と、前記封入用
包装体２０を搬送する搬送装置２３と、前記印刷用紙１
及び前記封入用包装体２０に印字するための印字データ
を記憶する記憶装置６と、該記憶装置６に記憶されてい
る印字データに基づいて、供給される前記印刷用紙１の
片面若しくは両面に、順次、文字、パターンなどの印字
を行う印刷用紙用印字装置１１と、該印刷用紙用印字装
置１１の前段又は／及び後段に印刷用紙１を適度の温度
に加熱する加熱装置１１ａ又は／及び１１ｂと、印刷用
紙１に印字された印字内容を読み取る印字内容読取装置
１２と、該読取装置１２の読取結果に基づき印字後の印
刷用紙１の印字状態を良品、不良品に仕分け搬送する仕
分け搬送処理装置２５とを備え、仕分け搬送される良品
の印刷用紙１に対してのみ前記フィーダー装置２２より
封入用包装体２０を供給し、印字された前記印刷用紙１
と供給された封入用包装体２０とを前記搬送装置３，２
３により合流搬送して該印刷用紙１を該封入用包装体２
０を用いて封入包装処理する封入包装処理装置２６を備
えたことを特徴とする印刷加工機である。

【０００７】また、本発明は、前記フィーダー２２より
供給される前記封入用包装体２０の片面若しくは両面
に、前記良品の印刷用紙１の印字内容読取結果に対応す
る封入用包装体２０に印字するための印字データに基づ
いて文字、パターンなどの印字を行なう包装体用印字装
置１４と、該封入用包装体用印字装置１４の前段又は／
及び後段に封入用包装体２０を適度の温度に加熱する加
熱装置１４ａ又は／及び１４ｂを備えた印刷加工機であ
る。

【０００８】また、本発明は、封入用包装体２０の前段
若しくは後段に前記封入用包装体２０に印字された印字
内容を読み取る包装体印字内容読取装置１５を備え、該
読取装置１５の後段に、該読取装置１５の読取結果に基
づき、印字後の封入用包装体２０若しくは封入包装処理
後の印刷用紙１と封入用包装体２０とを、良品、不良品
に仕分け搬送する仕分け搬送処理装置２７を備えた印刷
加工機である。

【０００９】

【実施例】以下に、本発明に係わる印刷加工機の実施例
を図面を参照しつつ説明する。図１において、１は所定
の印字（たとえば、氏名、住所、宛名等の個人情報）が
されるべき印刷用紙、２は該印刷用紙１又は綴じ合わさ
れるべき所定数枚の印刷用紙１を供給するための１乃至
所定数のフィーダー装置、３は１乃至所定数の前記フィ
ーダー装置２から供給された印刷用紙１乃至所定枚数の
印刷用紙１を搬送処理、又は丁合して搬送処理するため
の搬送装置、乃至中綴若しくは平綴製本丁合搬送用の搬
送装置（予め丁合製本綴じされた印刷用紙１を搬送処理
する場合は、上下より挟持して搬送する上下一対のベル
トコンベア、上下一対のローラーコンベア、若しくは印
刷用紙１の後端部を押送する押送爪付きフィードチェー
ン、印刷用紙１の前端部を咥える咥え爪付きフィードチ
ェーンなどの搬送装置）、３ａは、搬送装置３の駆動体
（パルスモーター、サーボモーターなど電動モータ
ー）、３ｂは、前記搬送装置３による印刷用紙１の搬送
速度を検出するためのロータリーエンコーダ、４は丁合
された所定枚数の印刷用紙１をその所定枚数毎に綴じる
ための綴じ部、５は綴じられた印刷用紙１を仕上げ断裁
するための断裁部、１８はスタッカである。

【００１０】なお、予め丁合され綴じ加工及び仕上げ断
裁加工処理された（所謂予め製本処理された）印刷用紙
１を前記フィーダー装置２より供給して搬送処理する場
合には、前記綴じ部４及び断裁部５は省略できる。

【００１１】なお、本発明において、予め製本処理され
た前記印刷用紙１を供給し、印字し、封入用包装体を用
いて封入包装処理する場合には、配置される前記印刷用
紙１を供給するフィーダー装置２、搬送装置３は、公知
の構成でよい。

【００１２】又、予め製本処理されておらず所定枚数の
印刷用紙１毎に丁合処理して、印字し、綴じ加工し、仕
上げ断裁加工し、封入用包装体を用いて封入包装処理す
る場合には、配置される前記印刷用紙１を供給するフィ
ーダー装置２、供給された印刷用紙１を丁合搬送処理す
るための搬送装置３、綴じ部４、断裁部５、スタッカ１
８は、公知の平綴製本ラインにおける平綴製本装置、若
しくは中綴製本ラインにおける中綴製本装置による構成
でよい。

【００１３】ロータリーエンコーダ３ｂはコンピュータ
７に接続され、コンピュータ７はそのロータリーエンコ
ーダ３ｂの検出パルスに基づき印刷用紙１を含めてその
印刷用紙１と共に綴じられるべき印刷用紙の搬送速度を
検出する。

【００１４】このコンピュータ７には、中央演算処理装
置（ＣＰＵ）６と、内部記憶装置や入出力装置を備え、
フォントメモリ８と、磁気テープ装置やフロッピーディ
スク（ＦＤ）装置等の記憶装置９が接続されている。フ
ォントメモリ８は文字の形を記憶しており、記憶装置９
には印字されるべき印字データやコンピュータ７の処理
結果が記録される。

【００１５】次に、本発明の一実施例を、図１に従って
詳細に説明する。本発明の一実施例は、予め製本処理さ
れておらず所定枚数の印刷用紙１毎に丁合処理して、印
字し、綴じ加工し、仕上げ断裁加工し、封入用包装体を
用いて封入包装処理する場合であって、図１に示すよう
に、丁合製本すべき所定枚数の印刷用紙１を供給する所
定枚数に相当する複数のフィーダー装置２、各々該フィ
ーダー装置２より同時に供給される印刷用紙１を丁合搬
送処理するための前記各フィーダー装置を経由する搬送
装置３、綴じ部４、断裁部５、スタッカ１８は、公知の
平綴製本ラインにおける平綴製本装置、若しくは中綴製
本ラインにおける中綴製本装置の構成である。

【００１６】図１において、所定数量のフィーダー装置
２に丁合順に印刷用紙１がセットされ、該各々フィーダ
ー装置２より同時に印刷用紙１が、前進搬送動作する搬
送装置３（押し送り用突起部を備える平綴用若しくは中
綴用のエンドレスギャザリングチェーン）上に供給さ
れ、これによって該搬送装置３は、所定丁合順に所定枚
数毎に丁合された印刷用紙１を綴じ部４方向に搬送す
る。

【００１７】前記フィーダー装置２と前記綴じ部４との
工程間には、印字開始位置設定用パターン読み取りに用
いられる光学式読取り装置などタイミングセンサー１０
と、印刷用紙１に文字、記号、バーコードなどのコード
マークを印字するための印字装置としてのインクジェッ
ト方式の印刷用紙用印字装置１１と、該印字装置１１の
前段又は後段、若しくは前段及び後段に、それぞれ加熱
装置１１ａ、１１ｂ（通常は、後段の加熱装置１１ｂの
みでよいが、印刷用紙の紙面温度を予め昇温しておくこ
とにより、印字装置１１により印字されるインクの付着
効率が良好であり、インク乾燥も一層促進される）と、
印字内容パターン読取装置としての、文字、記号、バー
コードなどの各種コードマーク（コードパターン）など
印字パターンを読み取るためのリニア型光電センサー、
エリア型光電センサー、ＯＣＲ読取センサーなど光学式
の印字内容読取装置１２とがこの順に設けられている。

【００１８】読取方式は、バーコード読取機構、パター
ン認識読取機構など従来より公知の方式によって読み取
ることが可能である。

【００１９】コンピュータ７は、搬送装置３の回転動作
と連動するロータリーエンコーダ３ｂからの検出パルス
が入力されると、その印刷用紙１の搬送速度を演算す
る。一方、タイミングセンサー１０（光学式読取装置）
は印刷用紙１が該タイミングセンサー１０を通過する際
に、印刷用紙１の所定位置（後に仕上げ断裁によって断
裁除去される印刷用紙１の余白領域）に予め形成されて
いるパターン１ａ（図３参照）の通過を検出する。

【００２０】コンピュータ７は、タイミングセンサー１
０によるパターン１ａの検出タイミングと、印刷用紙１
の搬送速度とに基づき、スタートポイントを設定し、こ
のスタートポイントからインクジェット方式の印刷用紙
用印字装置１１までの搬送方向距離を考慮して、印字装
置１１の印字開始タイミングを設定する。

【００２１】コンピュータ７は、記憶装置９に記憶され
ている印字データに基づきフォントメモリ８との間で情
報の授受を行いつつ印刷用紙１の所定の位置に所定の印
字（例えば、氏名、住所、宛名、郵便番号等の個人情報
に関する印字）が行われるように印字装置１１を制御す
る。

【００２２】この際、この文字、図形、記号などの所定
の印字パターンと共に、例えば、その印字内容に相当す
る内容を表すバーコードなど読み取り易いコードマーク
を同時に印字することによって、読取誤差を除去するよ
うにしてもよい。

【００２３】印字内容読取装置１２はその印字された印
刷用紙１が通過する際にその印字された文字、図形、コ
ードマーク等に関するインク濃度、パターンの欠損な
ど、所定の印字パターンの形状及び印字状態（印字品
質）を読み取る。

【００２４】コンピュータ７は、この印字内容読取装置
１２の読み取ったデータと、記憶装置９に記憶されてい
る印字データとを比較し、所定の印字パターンが印刷用
紙１の所定の位置に所定の形状通りに印字されているか
否かを確認、照合して、印字良、不良を判定する。

【００２５】印字不良の印刷用紙１は、綴じ部４の前段
にて、リジエクト装置２５によって搬送装置３のライン
外に除去され、この不良検出データはコンピュータ７を
介して記憶装置９に記憶される。

【００２６】所定の印字がされた印字良の印刷用紙１
（所定枚数毎に丁合順に丁合された印刷用紙）は、搬送
装置３によって綴じ部４に搬送され、所定の綴じ方式
（針金綴じ、接着剤綴じ、ミシン綴じなど）にて綴じ合
わされ、綴じ合わせ後は、断裁部５に搬送され、該印刷
用紙１の天地と小口側との端部が順次仕上げ断裁（三方
断裁）されて、印刷用紙１が製本され、製本された印刷
物１９が得られる。

【００２７】印刷物１９は、断裁部５の後段に設置した
封入包装処理装置１６（自動封入機）に向かって搬送装
置３により搬送される。なお、その断裁部５と封入包装
処理装置１６との間には、必要に応じて、印刷物１９の
通過を検出する光学式の光電センサーなどタイミングセ
ンサー２１が設けられ、印刷物１９の通過タイミングの
読み取り、その読み取り出力はコンピュータ７に入力さ
れ、封入包装処理装置１６の処理動作のタイミングを設
定するようにしてもよい。

【００２８】封入包装処理装置１６は、搬送装置３によ
る印刷物１９の搬送と同期して、封入用包装体２０（カ
ッティン状グシート、若しくは長尺ウエブ）を並列的に
搬送する。

【００２９】前記封入包装処理装置１６は、搬送装置３
の搬送動作と同期して、前記印字内容読取装置１２によ
る印字良とする信号（又はリジェクト装置２５のノンリ
ジェクト信号）、若しくは前記タイミングセンサー２１
の印刷物通過タイミング信号など封入包装処理開始信号
に基づいて連続的に包装処理動作を行なう。

【００３０】この包装処理動作においては、その都度、
搭載されたフィーダー装置２２より搬送装置２３によっ
て前記封入用包装体２０を封入包装処理装置１６に送り
込み印刷物１９に対して該包装体２０を供給して印刷物
１９を封入包装処理するものである。封入用包装体２０
によって封入包装処理された印刷物１９は、最終的にス
タッカ１８に排出集積されるものである。

【００３１】封入用包装体２０としては、例えば、ポリ
エチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなど高分子
フィルムであり、予め袋状にしたカッティングシート、
ウエブシート、チューブ状ウエブシートなどである。

【００３２】次に、本発明の他の実施例を図２に従って
詳細に説明する。本発明の他の実施例も前述した一実施
例と同様に、印刷用紙１は予め製本処理されておらず、
所定枚数の印刷用紙１毎に丁合処理して、印字し、綴じ
加工し、仕上げ断裁加工し、封入用包装体を用いて封入
包装処理する場合であって、図２に示すように、丁合製
本すべき所定枚数の印刷用紙１を供給する所定枚数に相
当する複数のフィーダー装置２、各々該フィーダー装置
２より同時に供給される印刷用紙１を丁合搬送処理する
ための前記各フィーダー装置を経由する搬送装置３、綴
じ部４、断裁部５、スタッカ１８は、公知の平綴製本ラ
インにおける平綴製本装置、若しくは中綴製本ラインに
おける中綴製本装置の構成である。

【００３３】図２において、所定数量のフィーダー装置
２に丁合順に印刷用紙１がセットされ、該各々フィーダ
ー装置２より同時に印刷用紙１が、前進搬送動作する搬
送装置３（押し送り用突起部を備える平綴用若しくは中
綴用のエンドレスギャザリングチェーン）上に供給さ
れ、これによって該搬送装置３は、所定丁合順に所定枚
数毎に丁合された印刷用紙１を綴じ部４方向に搬送す
る。

【００３４】前記フィーダー装置２と前記綴じ部４との
工程間には、一実施例と同様に、印字開始位置設定用パ
ターン読み取りに用いられる光学式読取り装置などタイ
ミングセンサー１０と、印刷用紙１に文字、記号、バー
コードなどのコードマークを印字するためのインクジェ
ット方式の印刷用紙用印字装置１１と、該印字装置１１
の前段又は後段、若しくは前段及び後段に、それぞれ加
熱装置１１ａ、１１ｂ（通常は、後段の加熱装置１１ｂ
のみでよいが、印刷用紙の紙面温度を予め昇温しておく
ことにより、印字装置１１により印字されるインクの付
着効率が良好であり、インク乾燥も一層促進される）
と、印字内容パターン読取り装置としての、文字、記
号、バーコードなどの各種コードマーク（コードパター
ン）など印字パターンを読み取るためのリニア型光電セ
ンサー、エリア型光電センサー、ＯＣＲ読取センサーな
ど光学式の印字内容読取装置１２とがこの順に設けられ
ている。

【００３５】読取方式は、バーコード読取機構、パター
ン認識読取機構など従来より公知の方式によって読み取
ることが可能である。

【００３６】コンピュータ７は、搬送装置３の回転動作
と連動するロータリーエンコーダ３ｂからの検出パルス
が入力されると、その印刷用紙１の搬送速度を演算す
る。一方、タイミングセンサー１０（光学式読取装置）
は印刷用紙１が該タイミングセンサー１０を通過する際
に、印刷用紙１の所定位置（後に仕上げ断裁によって断
裁除去される印刷用紙１の余白領域）に予め形成されて
いるパターン１ａ（図３参照）の通過を検出する。

【００３７】前記コンピュータ７は、タイミングセンサ
ー１０による印刷用紙１に予め形成されているパターン
１ａの検出タイミングと、印刷用紙１の搬送速度とに基
づき、スタートポイントを設定し、このスタートポイン
トからインクジェット方式の印字装置１１までの搬送方
向距離を考慮して、該印字装置１１の印字開始タイミン
グを設定する。

【００３８】又、前記コンピュータ７は、記憶装置９に
記憶されている印字データに基づきフォントメモリ８と
の間で情報の授受を行いつつ印刷用紙１の所定の位置に
所定の印字（例えば、氏名、住所、宛名、郵便番号等の
個人情報に関する印字）が行われるように印刷用紙印字
装置１１を制御する。この際、この文字、図形などの所
定の印字パターンと共に、例えば、その印字内容に相当
する内容を表すバーコードなど読み取り易いコードマー
クを同時に印字するようにしてもよい。

【００３９】印字内容読取装置１２はその印字された印
刷用紙１が通過する際にその印字された文字、図形、コ
ードマーク等に関するインク濃度、パターンの欠損な
ど、所定の印字パターンの形状及び印字状態（印字品
質）を読み取る。

【００４０】前記コンピュータ７は、この印字内容読取
装置１２の読み取ったデータと、記憶装置９に記憶され
ている印字データとを比較し、所定の印字パターンが印
刷用紙１の所定の位置に所定の形状通りに印字されてい
るか否かを確認、照合して、印字良、不良を判定する。

【００４１】印字不良の発生した印刷用紙１は、一実施
例と同様に、前記印字内容読取装置１２の読取データに
基づいて、綴じ部４の前段にてリジエクト装置２５によ
って搬送装置３のライン外に除去（リジェクト）され、
搬送されて不良品用スタッカ２６内に排出集積され、こ
の不良検出データはコンピュータ７を介して記憶装置９
に記憶される。

【００４２】所定の印字がされた印字良の印刷用紙１
（所定枚数毎に丁合順に丁合された印刷用紙）は、その
まま搬送装置３によって綴じ装置４方向に前進搬送さ
れ、所定の綴じ方式（針金綴じ、接着剤綴じ、ミシン綴
じなど）にて綴じ合わされ、綴じ合わせ後は、断裁部５
に搬送され、該印刷用紙１の天地と小口側との端部が順
次仕上げ断裁（三方断裁）されて、印刷用紙１が製本さ
れ、製本された印刷物１９が得られる。

【００４３】印刷物１９は、一実施例と同様に、断裁部
５の後段に設置した封入包装処理装置２４（自動封入
機）に向かって搬送装置３により搬送される。なお、そ
の断裁部５と封入包装処理装置２４との間には、必要に
応じて、印刷物１９の通過を検出する光学式の光電セン
サーなどタイミングセンサー２１が設けられ、印刷物１
９の通過タイミングの読み取り、その読み取り出力はコ
ンピュータ７に入力され、封入包装処理装置１６の処理
動作のタイミングを設定するようにしてもよい。

【００４４】封入包装処理装置２４は、搬送装置３によ
る印刷物１９の搬送と同期して、封入用包装体２０（カ
ッティン状グシート、若しくは長尺ウエブ）を並列的に
搬送する。

【００４５】封入包装処理装置２４は、搬送装置３の搬
送動作と同期して、前記印字内容読取装置１２による印
字良とする信号（又はリジェクト装置２５のノンリジェ
クト信号）、若しくは前記タイミングセンサー１９の印
刷物通過タイミング信号など封入包装処理開始信号に基
づいて連続的に包装処理動作を行なう。この包装処理動
作においては、その都度、搭載されたフィーダー装置２
２より搬送装置２３によって前記封入用包装体２０を封
入包装処理装置２４に送り込み印刷物１９に対して該包
装体２０を供給して印刷物１９を封入包装処理するもの
である。

【００４６】前記包装体搬送装置２３は搬送駆動部２３
ａにより駆動搬送動作し、該搬送駆動部２３ａは、前記
ロータリーエンコーダー３ｂ、若しくはロータリーエン
コーダー２３ｂと連動させてある。コンピュータ７は、
搬送装置２３の搬送動作と連動するロータリーエンコー
ダ３ｂ、若しくは２３ｂからの検出パルスが入力される
と、その封入用包装体２０の搬送速度（駆動部２３ａの
駆動回転速度）を演算する。その封入用包装体２０が予
め袋状体に形成されたカッティングシート状体である場
合は、包装体搬送装置２３上方には タイミングセンサ
ー１３（光学式読取装置）を備え、該包装体２０が該タ
イミングセンサー１３を通過する際に、包装体２０の前
端部、若しくは、該包装体２０の所定位置（包装体２０
の余白領域）に予め形成されているパターン２０ａ（図
４参照）の通過を検出する。

【００４７】なお、前記封入用包装体２０がロール状の
連続ウエブシート状体である場合は、該包装体搬送装置
２３は、ウエブシート状体の封入用包装体２０をニップ
して搬送するニップローラーによる駆動部２３ａであ
り、搬送ガイドローラーを介して、該封入用包装体２０
のニップローラー（駆動部２３ａ）の駆動回転速度か
ら、コンピューター７によってウエブシート状の封入用
包装体２０の封入包装処理装置２４への所定の巻き出し
長さ（封入包装処理に必要とする封入用包装体２０の長
さ）を演算して、該包装体２０を封入包装処理装置２４
に供給し、搬送装置２３により、前記印刷物１９（印刷
用紙１）に対しタイミングを合わせて封入処理装置２４
に搬入する印刷物１９を封入包装処理するものである。

【００４８】コンピュータ７は、タイミングセンサー１
３によるカッティングシート状の包装体２０に形成され
ているパターン２０ａの検出タイミング、若しくはウエ
ブシート状の包装体２０の巻き出し巻き出しタイミング
と、包装体２０の搬送速度とに基づき、印字のスタート
ポイントを設定し、このスタートポイントからインクジ
ェット方式の包装体用印字装置１４までの搬送方向距離
を考慮して、装置包装体用印字装置１４の印字開始タイ
ミングを設定する。

【００４９】なお、前記包装体用印字装置１４の前段に
は封入用包装体２０表面を適温にて加熱する加熱装置１
４ａ、若しくは該包装体用印字装置１４の後段に加熱装
置１４ｂ、若しくは前段と後段とに、それぞれ加熱装置
１４ａ、１４ｂを設置する。

【００５０】これによって、封入用包装体２０には、包
装体用印字装置１４によって、印刷用紙１（印刷物１
９）に印字された印字情報に対応する印字が行われ、そ
の印刷用紙１に印字されている氏名、住所、宛名、郵便
番号、メッセージ等の特定の個人情報の中から必要とさ
れる情報を選択して、例えば、その特定の個人の氏名、
住所、郵便番号が印字されることになる。

【００５１】封入包装処理装置２４（自動封入機）は封
入用包装体２０に封入包装されるべき印刷物１９をその
封入用包装体２０に封入包装する。そして、その封入用
包装体２０に封入包装された印刷物１９は、搬送装置３
によってスタッカ１８に移送されて、積載される。

【００５２】封入用包装体２０としては、一実施例と同
様に、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレン
フィルムなど高分子フィルムであり、予め袋状にしたカ
ッティングシート、ウエブシート、チューブ状ウエブシ
ートなどである。

【００５３】このスタッカ１８は、１個所、乃至数個所
に設置してもよく、スタッカ１８に対して、封入包装さ
れた印刷物１９をその印字内容（個別情報）に対応する
位置のスタッカ１８に分配するように仕分けして移送さ
れ、積載されるように、仕分け搬送処理装置（図示せ
ず）を設置するようにしてもよい。この場合、該仕分け
搬送処理装置は、タイミングセンサー１３による印刷物
１９への印字パターンの読み取り出力をコンピーユータ
７に入力して得られる動作制御信号に基づいて、その印
刷物１９が積載されるべきスタッカ１８を選択して仕分
け搬送動作するように制御動作される。

【００５４】なお、本発明においては、図２に示すよう
に、包装体印字装置１４によって印字された後の包装体
２０の印字内容を光学式の包装体印字内容読取装置１５
によって読み取り、該読取データに基づいて包装体印字
の良、不良を検出するようにしてもよい。この場合に
は、その包装体印字が良好と検出されれば、包装体２０
は封入包装処理装置２４に送り込まれて、搬送装置３に
よって同時に送り込まれる印刷物１９を封入包装処理す
るものであるが、包装体印字が不良であれば、該包装体
２０は途中の包装体印字不良品リジェクト装置２８によ
って排除され、搬送装置２８ａによって包装体印字不良
品スタッカ２９に排出される。なお、不良検出データは
コンピュータ７を介して記憶装置９に記憶される。

【００５５】

【作用】本発明の印刷加工機は、印刷用紙の所定の位置
に所定の印字が行われ、次に、印字内容読取装置は印刷
用紙の搬送中にその印刷用紙に形成されている所定の印
字の印字内容を読み取る。そして、封入用包装体用印字
装置が、その印字内容読取り装置の読取結果に基づい
て、印字良の印刷用紙のみ封入包装処理装置によって封
入包装処理する。

【００５６】又、所定の印字がされた印刷用紙（印刷
物）に同期させて該印刷物に印字された所定の印字に対
応する印字を封入用包装体に行なうものであり、封入包
装処理装置１６，２４（自動封入機）の直前の搬送工程
で、印刷物１９に印字される印字内容を読み取って、こ
の印字内容データに基づいて、この印刷物１９が封入さ
れるべき封入用包装体２０にその印刷物１９に印字され
ている印字データに対応する印字を行わせるようにした
ので、印刷物１９が封入されるべき封入用包装体２０と
その印刷物１９との対応関係を誤りなく封入包装処理す
ることができる。

【００５７】

【発明の効果】この発明に係わる印刷加工機は、予め印
刷処理された製本以前の印刷用紙に、所定の個別情報な
ど所定の印字を行い、製本処理して印刷物に加工し、加
工した後に、自動的に印刷物を所定の封入用包装体に封
入包装処理でき、又、前記印刷物を封入包装するための
包装体に対して、前記印刷物の個別情報に対応する印字
内容の印字を該包装体に正確に印字することができる。

【００５８】又、予め印刷処理され且つ製本処理された
後の印刷用紙（印刷物）に、所定の個別情報など所定の
印字を行い、印字後に、自動的に印刷物を所定の包装体
に封入包装処理でき、又、前記印刷物を封入包装するた
めの包装体に対して、前記印刷物の個別情報に対応する
印字内容の印字を該包装体に正確に印字することができ
るなど、印字後の印刷物（印刷用紙）の郵送発送処理に
おける封入包装処理加工の自動化に顕著な効果を発揮す
るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の印刷加工機の一実施例を説明する概要
側面図である。

【図２】本発明の印刷加工機の他の実施例を説明する概
要側面図である。

【図３】本発明の印刷加工機により加工される印刷用紙
の一例を示す平面図である。

【図４】本発明の印刷加工機において、封入包装処理に
使用される封入用包装体の一例を示す平面図である。

【符号の説明】

１…印刷用紙 １ａ…印字開始位置設定用基準マーク
２…印刷用紙供給フィーダー装置 ３…印刷用紙搬送装
置 ３ａ…印刷用紙搬送駆動部 ３ｂ…ロータリーエン
コーダ ４…綴じ部 ５…断裁部 ６…ＣＰＵ ７…コ
ンピュータ ８…フォントメモリ ９…記憶装置 １０
…タイミングセンサー １１…印刷用紙用印字装置（イ
ンクジェット装置）１１ａ，１１ｂ…加熱装置 １２…
印刷用紙印字内容読取装置 １３…タイミングセンサー
１４…封入用包装体用印字装置（インクジェット装
置） １４ａ，１４ｂ…加熱装置 １５…包装体印字内
容読取装置 １７…包装処理不良品リジェクト装置 １
７ａ…搬送装置 １８…良品スタッカ １９…印刷物
２０…封入用包装体 ２０ａ…印字開始位置設定用基準
マーク ２１…包装処理タイミングセンサー ２２…封
入用包装体供給フィーダー装置 ２３…封入用包装体搬
送装置 ２３ａ…封入用包装体搬送駆動部 ２３ｂ…ロ
ータリーエンコーダ ２４…封入包装処理装置（自動封
入機） ２５…印刷用紙印字不良品リジェクト装置（印
刷用紙仕分け搬送処理装置） ２５ａ…搬送装置 ２６
…印字不良スタッカ２７…包装処理不良品スタッカ ２
８…包装体印字不良品リジェクト装置（包装体仕分け搬
送処理装置） ２８ａ…搬送装置 ２９…包装体印字不良品スタッカ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印刷用紙１を供給するフィーダー装置２
   と、該印刷用紙１を封入包装する封入用包装体２０を供
   給するフィーダー装置２２と、前記印刷用紙を搬送する
   搬送装置３と、前記封入用包装体２０を搬送する搬送装
   置２３と、前記印刷用紙１及び前記封入用包装体２０に
   印字するための印字データを記憶する記憶装置６と、該
   記憶装置６に記憶されている印字データに基づいて、供
   給される前記印刷用紙１の片面若しくは両面に、順次、
   文字、パターンなどの印字を行う印刷用紙用印字装置１
   １と、該印刷用紙用印字装置１１の前段又は／及び後段
   に印刷用紙１を適度の温度に加熱する加熱装置１１ａ又
   は／及び１１ｂと、印刷用紙１に印字された印字内容を
   読み取る印字内容読取装置１２と、該読取装置１２の読
   取結果に基づき印字後の印刷用紙１の印字状態を良品、
   不良品に仕分け搬送する仕分け搬送処理装置２５とを備
   え、仕分け搬送される良品の印刷用紙１に対してのみ前
   記フィーダー装置２２より封入用包装体２０を供給し、
   印字された前記印刷用紙１と供給された封入用包装体２
   ０とを前記搬送装置３，２３により合流搬送して該印刷
   用紙１を該封入用包装体２０を用いて封入包装処理する
   封入包装処理装置２６を備えたことを特徴とする印刷加
   工機。
2. 【請求項２】前記フィーダー２２より供給される前記封
   入用包装体２０の片面若しくは両面に、前記良品の印刷
   用紙１の印字内容読取結果に対応する封入用包装体２０
   に印字するための印字データに基づいて文字、パターン
   などの印字を行なう包装体用印字装置１４と、該封入用
   包装体用印字装置１４の前段又は／及び後段に封入用包
   装体２０を適度の温度に加熱する加熱装置１４ａ又は／
   及び１４ｂを備えた請求項１に記載の印刷加工機。
3. 【請求項３】封入用包装体２０の前段若しくは後段に前
   記封入用包装体２０に印字された印字内容を読み取る包
   装体印字内容読取装置１５を備え、該読取装置１５の後
   段に、該読取装置１５の読取結果に基づき、印字後の封
   入用包装体２０若しくは封入包装処理後の印刷用紙１と
   封入用包装体２０とを、良品、不良品に仕分け搬送する
   仕分け搬送処理装置２８を備えた請求項２に記載の印刷
   加工機。