JPH0513680U - レーザー用ビーム整形装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビーム整形装置における光ファイバーの出射
端面の研磨角度のばらつきや出射端部の彎曲等で生じ勝
ちな強度分布の不均一化，形状の矩形化の乱れを防止す
る。 【構成】 光ファイバー１で伝送してきたレーザー光を
直接矩形導波管５に入射し多重反射させることによりビ
ーム強度分布を矩形の均一強度分布にするビーム整形装
置において、光ファイバー保持金具４と矩形導波管５上
流端との接合部に、ファイバー固定及び光軸調整金具６
ａとファイバー固定金具６ｂとが配設されるとともに、
両者がファイバー光軸調整ネジ７で結合されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、レーザー光のビーム強度分布を矩形の均一強度分布にするレーザー 用ビーム整形装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、矩形導波管の多重反射を利用しレーザー光のビーム強度を矩形の均一強 度分布にするレーザー用ビーム整形装置には、光ファイバーで伝送してきたレー ザー光を直接矩形導波管に入射し、矩形導波管内を多重反射させることによりビ ーム強度分布を矩形の均一強度分布にし、それを結像光学系で結像する装置があ る。

【０００３】 しかしてこのような装置の光ファイバーと矩形導波管のアライメント機構にお いては、図３縦断面図に示すように、光ファイバー１はファイバー出射端の固定 及び保護のためファイバー保持金具４に取付けられており、このファイバー保持 金具４は、ファイバー固定金具６ｃに挿入し固定されるとともに、先端は矩形導 波管５に予め取付けたファイバー固定金具６ｄに軸ずれしないように機械的はめ あわせによって取付けられている。しかしながらこのような装置では、使用する 光ファイバー１の出射端面の研磨角度のばらつきやファイバー出射端部の彎曲等 により、矩形導波管５への入射ビームに変化が生じ、強度分布の不均一化や形状 の矩形化の乱れが生ずる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このような事情に鑑みて提案されたもので、光ファイバーの出射端 面の研磨角度のばらつきや出射端部の彎曲等で生じ勝ちな強度分布の不均一化， 形状の矩形化の乱れを防止することができるレーザー用ビーム整形装置を提供す ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのために本考案は、光ファイバーで伝送してきたレーザー光を直接矩形導波 管に入射し多重反射させることによりビーム強度分布を矩形の均一強度分布にす るビーム整形装置において、上記光ファイバーと矩形導波管との光軸を調整する 調整機構を矩形導波管の上流側に連設したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案レーザー用ビーム整形装置においては、使用する光ファイバーの固有す る短所、すなわち出射端面の研磨角度のばらつき又は出射端近傍の彎曲等により 生ずるファイバー出射ビームの片寄りが及ぼす矩形導波管入射後の整形ビームの 強度分布の不均一化や矩形化の乱れを防止するべく、ファイバー出射端面を矩形 導波管の光軸に垂直になるように、ファイバー出射端を起点としてファイバー側 を微量傾斜にて調整する。矩形導波管と垂直にしたファイバー端面からは、矩形 導波管内面に対して等角にビームが出射され、矩形導波管に入射し、矩形導波管 において均等な多重反射がなされ、強度の均一化，形状の矩形化した整形ビーム が得られる。

【０００７】

【実施例】

本考案レーザー用ビーム整形装置の一実施例を図面について説明すると、図１ は本装置全体の縦断面図、図２は同上の要部の拡大図である。

【０００８】 上図において、光ファイバー１の保持及び保護のために用いるファイバー保持 金具４が光ファイバー１とともにファイバー固定及び光軸調整金具６ａに挿入， 固定され、これを、矩形導波管５に予め取付けた下部のファイバー固定金具６ｂ に４本のファイバー光軸調整ネジ７により取付ける。ファイバー固定及び光軸調 整金具６ａ及びファイバー固定金具６ｂの連結部は、前者を凸テーパー、後者を 凹テーパーにして凹凸テーパー部のはめあいに余裕を施す。ファイバー固定金具 ６ｂの上面とファイバー固定及び光軸調整金具６ａのファイバー光軸調整ネジ７ 取付け部の下面との間に、さらばね座金８を向かい合わせで取付け、ネジの締め 付け及びゆるめによるさらばね座金８のスプリング効果をもって構成される。

【０００９】 しかして、これら光ファイバー１，ファイバー保持金具４，矩形導波管５，フ ァイバー固定及び光軸調整金具６ａ及びファイバー固定金具６ｂ等はハウジング ２に収められるとともに、ハウジング２には基部に他に固定する場合のハウジン グ固定部３が取付けられ、先端部に結像光学系１３が結像光学系位置調整ネジ１ ４を介して取付けられている。なお９は結像光学系１３に対しての矩形導波管５ の軸ずれ調整機構で、１１はその調整を行う軸ずれ調整ネジである。また１０は 結像光学系１３に対しての矩形導波管５のたおれ調整機構で、１２はその調整を 行うたおれ調整ネジである。

【００１０】 このような光ファイバー１と矩形導波管５とのアライメント機構を備えた装置 において、光ファイバー１によって伝送されてきたレーザービームを直接矩形導 波管５に入射する。光ファイバー１の出射端面の研磨角度のばらつき又は出射端 近傍の彎曲により、光ファイバー１からの出射ビームに片寄り（ファイバー外径 軸に対しての片寄り）があった場合、ファイバー出射端面を矩形導波管５の光軸 に垂直になるように４本のファイバー光軸調整ネジ７で調整し矩形導波管５の内 面に等角に入射する。入射されたレーザービームは矩形導波管５で均等な多重反 射がなされて整形され、均一強度分布で矩形化されたビームになり、結像光学系 １３を介して結像され用いられる。

【００１１】

【考案の効果】

要するに本考案によれば、光ファイバーで伝送してきたレーザー光を直接矩形 導波管に入射し多重反射させることによりビーム強度分布を矩形の均一強度分布 にするビーム整形装置において、上記光ファイバーと矩形導波管との光軸を調整 する調整機構を矩形導波管の上流側に連設したことにより、光ファイバーの出射 端面の研磨角度のばらつきや出射端部の彎曲等で生じ勝ちな強度分布の不均一化 ，形状の矩形化の乱れを防止することができるレーザー用ビーム整形装置を得る から、本考案は産業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案レーザー用ビーム整形装置の一実施例の
装置全体の縦断面図である。

【図２】同上の要部の拡大図である。

【図３】従来のレーザー用ビーム整形装置の要部の縦断
面図である。

【符号の説明】

１ 光ファイバー ２ ハウジング ３ ハウジング固定部 ４ ファイバー保持金具 ５ 矩形導波管 ６ａ ファイバー固定及び光軸調整金具 ６ｂ ファイバー固定金具 ７ ファイバー光軸調整ネジ ８ さらばね座金 ９ 軸ずれ調整機構 10 たおれ調整機構 11 軸ずれ調整ネジ 12 たおれ調整ネジ 13 結像光学系 14 結像光学系位置調整ネジ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０１Ｐ 5/00 8941−5Ｊ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光ファイバーで伝送してきたレーザー光
   を直接矩形導波管に入射し多重反射させることによりビ
   ーム強度分布を矩形の均一強度分布にするビーム整形装
   置において、上記光ファイバーと矩形導波管との光軸を
   調整する調整機構を矩形導波管の上流側に連設したこと
   を特徴とするレーザー用ビーム整形装置。