JPH0513166U

JPH0513166U - 魚釣用リ−ルの釣糸止め装置

Info

Publication number: JPH0513166U
Application number: JP069726U
Authority: JP
Inventors: 和雄平野
Original assignee: ダイワ精工株式会社
Priority date: 1991-08-06
Filing date: 1991-08-06
Publication date: 1993-02-23
Also published as: US5333813A

Abstract

(57)【要約】【目的】バリ、エッヂの除去処理が適切容易に可能な
釣糸を係止する外側部材と釣糸を係止する内側部材で構
成して釣糸にキズが付き難く、擦れても釣糸が切断され
ないこと。【構成】スプ−ル１の円筒部1aの外周に角孔1bが穿設
されると共に凹部1cが形成され、この角孔1bと凹部1cに
釣糸止め装置の釣糸を係止する内側部材２が嵌合固定さ
れ、内側部材２には角孔2aが穿設されてこの角孔2aに釣
糸を係止する外側部材３の脚部3aが貫通されて脚部3aの
透孔3bがピン1dに嵌められたバネ座金10で抜け止めされ
ている。釣糸を係止する内側部材２及び釣糸を係止する
外側部材３は金属や合成樹脂で形成されている。釣糸を
係止する外側部材３の係止部3cの下面の係止面3dと釣糸
を係止する内側部材２の上面の係止面2bは略平面に形成
されて接している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、スプ−ルに巻回された釣糸を糸止めする魚釣用リ−ルの釣糸止め装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、魚釣用スピニングリ−ルのスプ−ルに巻回された釣糸の糸止め装置として実公昭57−14048 号公報、実公昭61−6760号公報、実開昭63−86762 号公報が知られている。前記の公報の構造は、スプ−ルの後部円筒部外周に欠円環状部を設けて釣糸を係止し、では、スプ−ルの後部円筒部外周に係止片が突出するように、円筒部に穿設された角孔に係止片が半径方向内方へ嵌入されて固定され、釣糸は係止片と円筒部の外周との間で挟んで係止されるように構成されている。前記の公報の構造を拡大図示すると図17、図18のようになる。

【０００３】前記では欠円環状部の孔の加工が面倒であると共に、開口縁にバリ、エッヂで釣糸にキズが付かないように面取りを一個つづ施さなければならずコスト高になり、前記でも円筒部に穿設された角孔は一個づつ切削加工する以外の製造方法では孔が大きくなって釣糸が図18のように落込み易く、角孔1bは一個づつ切削加工ではコスト高になり、角孔1bの開口縁や係止片17の外形縁は成形又は加工後バリ、エッヂで釣糸11にキズが付かないように面取りがなされているが、図17 、図18のように円筒部1aに穿設された角孔1bや凹部1h等は異形のため、面取りが困難であったり、面取りを大きくしてしまうと、釣糸の係止が不可となるため、バリ、エッヂが残り、このバリ、エッヂで釣糸にキズが付き、擦れると切断する欠点があった。特に角孔の開口縁はバレル処理等ではバリ取りが適切に出来ず、バリが残ってしまい、釣糸にキズが付き易く、擦れると切断する欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、係止片が嵌入される角孔の開口縁にバリ、エッヂが残ると、このバリ、エッヂで釣糸にキズが付き、擦れると釣糸が切断することである。

【０００５】本考案の目的は前記欠点に鑑み、バリ、エッヂの除去処理が適切容易に可能な釣糸を係止する外側部材と釣糸を係止する内側部材で釣糸止め装置を構成して釣糸にキズが付き難く、擦れても釣糸が切断されない魚釣用リ−ルの釣糸止め装置を提供することである。

【０００６】

【問題を解決するための手段】

本考案は、スプ−ルに巻回された釣糸を糸止めする釣糸止め装置を備えた魚釣用リ−ルにおいて、前記釣糸止め装置を釣糸を係止する外側部材と釣糸を係止する内側部材とで構成すると共に、該釣糸を係止する外側部材と釣糸を係止する内側部材の係止面で釣糸を糸止めし、前記釣糸止め装置はリ−ル本体の所望位置に装着したことを要旨とするものである。

【０００７】

【作用】

釣糸止め装置にスプ−ル１の糸巻胴部1eに巻回された釣糸11が係止される時は、図３から図５のように外側部材３の係止部3cの下面の係止面3dと内側部材２の係止面2bとの間に挟み込まれて係止される。

【０００８】

【実施例】

以下、図示の実施例によって本考案を説明すると、図１から図５は魚釣用スピニングリ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第１実施例で、図１は釣糸止め装置の拡大断面側面図、図２はスプ−ルの要部断面側面図、図３はスプ− ルに釣糸が巻回された平面図、図４はスプ−ルの要部断面背面図、図５は釣糸が係止された釣糸止め装置の要部拡大断面側面図である。本説明ではスプ−ル１をスプ−ルとして説明すると共に別名リ−ル本体としても述べる。

【０００９】図１から図４でリ−ル本体のスプ−ル１の円筒部1aの外周に角孔1bが穿設されると共に凹部1cが形成され、円筒部1a内の後壁にピン1dが一体に形成又は別体に形成されて一体に設けられている。この角孔1bと凹部1cに釣糸止め装置の釣糸を係止する内側部材２が嵌合固定され、内側部材２には角孔2aが穿設されている。この角孔2aに釣糸を係止する外側部材３の脚部3aが貫通されて脚部3aの透孔3b がピン1dに嵌められたバネ座金10で抜け止めされている。釣糸を係止する内側部材２の周囲のスプ−ル１の円筒部1aは凹状に形成されて凹状の底面と内側部材２の上面は段差なしの略水平に形成されている。スプ−ル１の円筒部1aの前側には糸巻胴部1eが形成され、その前に鍔部1fが形成されている。

【００１０】釣糸を係止する内側部材２及び釣糸を係止する外側部材３は金属や合成樹脂で形成されている。釣糸を係止する外側部材３は断面側面で略上下逆向きＬ字形に形成され、外側部材３の軸方向後方に係止部3cが形成されている。係止部3cの下面の係止面3dと釣糸を係止する内側部材２の上面の係止面2bは略平面に形成されて接している。釣糸を係止する内側部材２及び釣糸を係止する外側部材３は成形後バレル処理等でバリ取りがなされている。

【００１１】釣糸止め装置にスプ−ル１の糸巻胴部1eに巻回された釣糸11が係止される時は、図３から図５のように外側部材３の係止部3cの下面の係止面3dと内側部材２の係止面2bとの間に挟み込まれて係止される。

【００１２】前記のように釣糸止め装置が構成されると、内側部材２の係止面2bと外側部材３の係止面3dは略平面に形成されて異形ではないから、バリ取りが容易になされていると共に、内側部材２の角孔2aは外側部材３の脚部3a外周面と遊びの無い孔に容易に加工出来るので、釣糸11が角孔2aに嵌まることがないから、釣糸11はキズが付かず、擦れても切断されることがない。更にスプ−ル１の円筒部1aの角孔1bに釣糸11が触れることがないから、スプ− ル１についてはバリ取りの必要がない。又、内側部材２の係止面2bと外側部材３の係止面3dは異形ではないから、バリ取りが容易になされてバリ取り処理が低コストで可能である。

【００１３】図６は魚釣用スピニングリ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第２実施例で、図６は釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【００１４】図６で釣糸を係止する内側部材２′はゴム等の弾性材で形成されている。釣糸を係止する内側部材２′はスプ−ル１の円筒部1aの外周に穿設された角孔 1bと凹部1cに嵌合固定され、円筒部1a内の後壁にピン1dと球面1gが一体に形成又は別体に形成されて一体に設けられている。前記内側部材２′には角孔2aが穿設され、上面に係止面2bが形成されている。この角孔2aに釣糸を係止する外側部材３の脚部3aが貫通されて脚部3aの透孔3b がピン1dに嵌められたバネ座金10で抜け止めされている。外側部材３の係止部3cの下面に係止面3dが形成されている。

【００１５】図７は魚釣用スピニングリ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第３実施例で、図７は釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【００１６】釣糸を係止する内側部材４と釣糸を係止する外側部材３は共に断面側面で略上下逆向きＬ字形に形成されている。内側部材４には脚部4aと角孔4bが形成され、角孔4bに釣糸を係止する外側部材３の脚部3aが貫通されると共に、脚部4aがスプ−ル１の角孔1bに脚部3aと共に貫通されて脚部3aの透孔3bと脚部4aの透孔4cがピン1dに嵌められ、バネ座金10で抜け止めされている。更に内側部材４の上辺はスプ−ル１の円筒部1aに形成された凹部1cに嵌合固定され、上面に係止面4dが形成されている。外側部材３の係止部3cの下面に係止面3dが形成されている。

【００１７】図８は魚釣用スピニングリ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第４実施例で、図８は釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【００１８】釣糸を係止する外側部材３の脚部3aに長孔3eが形成され、釣糸を係止する内側部材４に脚部4aと角孔4bが形成され、角孔4bに釣糸を係止する外側部材３の脚部 3aが貫通されると共に、脚部4aがスプ−ル１の角孔1bに脚部3aと共に貫通されて脚部3aの長孔3eと脚部4aの透孔4cがピン1dに嵌められ、バネ座金10で抜け止めされている。脚部3aと円筒部1a内の後壁に植設されたピン12には発条13が張設されている。更に内側部材４の上辺はスプ−ル１の円筒部1aに形成された凹部1cに嵌合固定され、上面に係止面4dが形成されている。外側部材３の係止部3cの下面に係止面3dが形成されている。

【００１９】図９は魚釣用スピニングリ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第５実施例で、図９は釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【００２０】釣糸を係止する内側部材５に釣糸を係止する外側部材６が一体化されている。釣糸を係止する内側部材５には脚部5aと角孔5bが形成され、角孔5bの下側の脚部5aに切欠5cが形成されると共にピン5dが形成されている。更に脚部5aには透孔5eが穿設されて透孔5eがピン1dに嵌められ、バネ座金10で抜け止めされている。内側部材５の上辺はスプ−ル１の円筒部1aに形成された凹部1cに嵌合固定されている。内側部材５の上辺には凹部5fが形成されて凹部5fの底面に係止面5gが形成されている。釣糸を係止する内側部材５の脚部5aに形成された切欠5cには鈎形の釣糸を係止する外側部材６の脚部6aが嵌められ、脚部6aの透孔6bにピン5dが嵌められてピン 5dの頭部のカシメで外側部材６が抜け止めされている。外側部材６の上辺の係止部6cの下面に係止面6dが形成されている。

【００２１】図10は魚釣用スピニングリ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第６実施例で、図10は釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【００２２】釣糸を係止する内側部材５には脚部5aと角孔5bが形成され、脚部5aには透孔5e が穿設されて透孔5eがピン1dに嵌められ、バネ座金10で抜け止めされている。内側部材５の上辺はスプ−ル１の円筒部1aに形成された凹部1cに嵌合固定されている。内側部材５の上辺には凹部5fが形成されて凹部5fの底面に係止面5gが形成されている。釣糸を係止する外側部材７は断面側面で略上下逆向きＬ字形に形成された板バネ14の上辺に固定されている。板バネ14は内側部材５の脚部5aに重ねられて脚部5aと共にピン1dに嵌められ、バネ座金10で抜け止めされている。外側部材７の下面に係止面7aが形成されている。

【００２３】図11は魚釣用スピニングリ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第７実施例で、図11は釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【００２４】釣糸を係止する内側部材と外側部材は釣糸を係止する部材８に一体に形成されている。釣糸を係止する部材８は脚部8aと内側係止部材8bと外側係止部材8cと突部8dとが一体形成され、脚部8aには透孔8eが穿設されて透孔8eがピン1dに嵌められ、バネ座金10で抜け止めされている。内側係止部材8bはスプ−ル１の円筒部1aに形成された凹部1cに嵌合固定され、上面に係止面8fが形成されている。外側係止部材8cの下面に係止面8gが形成されている。内側係止部材8bの係止面8fと外側係止部材8cの係止面8gの間に釣糸11が係止されると、外側係止部材8cは図の２点鎖線のようになる。

【００２５】図12から図14は魚釣用スピニングリ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第８実施例で、図12はスプ−ルの要部断面側面図、図13は釣糸止め装置の要部拡大断面側面図、図14はスプ−ルに釣糸が巻回された平面図である。

【００２６】この実施例は前記第１実施例において、釣糸を係止する外側部材３と釣糸を係止する内側部材２の夫々軸方向の前側が前方に大きく突出して釣糸の繰り出し方向に向いた挟持面3f、2cとなっている。このように構成することで、第１実施例同様に内側部材２の係止面2bと外側部材３の係止面3dに釣糸11が図14の２点鎖線のように係止されても釣糸11はキズが付かず、擦れても切断されることがない。更に釣糸11が図14の実線のように食わせ釣り中に挟持面3f、2cに挟み込まれると、釣糸11がスプ−ル１に多目に捲回されても捲回された釣糸11の外周が挟止面 3f、2cに挟み込まれた釣糸11で止められているのでほつれが防止出来て、水の流れで釣糸11が弛まず、獲物の引きで釣糸11が引かれるとその張力で挟持面3f、2c の間から釣糸11が繰り出され、釣糸11が切断されることがないから安心して食わせ釣りが出来る。

【００２７】図15、図16は魚釣用両軸受型リ−ルに実施した魚釣用リ−ルの釣糸止め装置の第９実施例で、図15は両軸受型リ−ルの平面図、図16は釣糸止め装置の要部拡大断面側面図である。

【００２８】この実施例では図７の第３実施例の釣糸止め装置が両軸受型リ−ルに組み込まれ、リ−ル本体の側枠15にピン16が固定されてこのピン16に釣糸を係止する外側部材３の脚部3aの透孔3bと釣糸を係止する内側部材４の脚部4aの透孔4cが嵌められ、バネ座金10で抜け止めされている。側枠15に取り付けられたリ−ル側板９には角孔9aと凹部9bが形成されて角孔9a と凹部9bに釣糸を係止する内側部材４が嵌合固定されている。内側部材４の上辺の上面に係止面4dが形成されている。外側部材３の係止部3cの下面に係止面3dが形成されている。

【００２９】前記説明では釣糸を係止する外側部材の脚部の透孔や内側部材の脚部の透孔にピン1dが嵌められ、バネ座金10で抜け止めされているが、ビスで抜け止めしてもよい。又、前記説明では魚釣用リ−ルを魚釣用スピニングリ−ルと魚釣用両軸受型リ −ルで述べたが、他の形式の魚釣用リ−ルに実施してもよい。

【００３０】

【考案の効果】

本考案は前述のように構成されたから、内側部材の係止面と外側部材の係止面は略平面に形成され、かつ異形ではないから、バリ取りが容易になされてバリが無いので釣糸はキズが付かず、擦れても切断されることがなく、バリ取りが容易になされてバリ取り処理が低コストで可能である等実用上優れた効果を奏する魚釣用リ−ルの釣糸止め装置を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】魚釣用スピニングリ−ルに実施した第１実施例
で、釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【図２】同スプ−ルの要部断面側面図である。

【図３】同スプ−ルに釣糸が巻回された平面図である。

【図４】同スプ−ルの要部断面背面図である。

【図５】同釣糸が係止された釣糸止め装置の要部拡大断
面側面図である。

【図６】魚釣用スピニングリ−ルに実施した第２実施例
で、釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【図７】魚釣用スピニングリ−ルに実施した第３実施例
で、釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【図８】魚釣用スピニングリ−ルに実施した糸止め装置
の第４実施例で、釣糸止め装置の拡大断面側面図であ
る。

【図９】魚釣用スピニングリ−ルに実施した第５実施例
で、釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【図１０】魚釣用スピニングリ−ルに実施した第６実施
例で、釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【図１１】魚釣用スピニングリ−ルに実施した第７実施
例で、釣糸止め装置の拡大断面側面図である。

【図１２】魚釣用スピニングリ−ルに実施した第８実施
例で、スプ−ルの要部断面側面図である。

【図１３】同釣糸止め装置の要部拡大断面側面図であ
る。

【図１４】同スプ−ルに釣糸が巻回された平面図であ
る。

【図１５】魚釣用両軸受型リ−ルに実施した第９実施例
で、両軸受型リ−ルの平面図である。

【図１６】同釣糸止め装置の要部拡大断面側面図であ
る。

【図１７】従来の糸止め装置を魚釣用スピニングリ−ル
に実施したスプ−ルの要部断面側面図である。

【図１８】同スプ−ルの要部断面背面図である。

【符号の説明】

１、９、15 リ−ル本体構成部品（スプ−ル、側枠、リ
−ル側板）２、２′、４、５、8b 釣糸を係止する内側部材 2b、3d、4d、5g、6d、7a、8f、8g 係止面３、６、７、8c 釣糸を係止する外側部材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】スプ−ルに巻回された釣糸を糸止めする
釣糸止め装置を備えた魚釣用リ−ルにおいて、前記釣糸
止め装置を釣糸を係止する外側部材と釣糸を係止する内
側部材とで構成すると共に、該釣糸を係止する外側部材
と釣糸を係止する内側部材の係止面で釣糸を糸止めし、
前記釣糸止め装置はリ−ル本体の所望位置に装着したこ
とを特徴とする魚釣用リ−ルの釣糸止め装置。