JPH05122899A - 電気ブレーキモータの固定方法 - Google Patents
電気ブレーキモータの固定方法Info
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Abstract
ブレーキを固定するための方法に関し、充分な正確さで
もって迅速にエアギャップ値を調整することが可能な固
定方法を提供することを目的とする。 【構成】 電気ブレーキモータのブレーキが回転子2と
背板5との間で移動可能な平板4を有し、かつ、この背
板5は、磁界と弾性手段8との反発作用によって回転子
のシャフトの少なくとも軸上に固定されており、ツール
により一方で平板4および回転子2を直接押圧すると共
に他方で背板5を直接押圧し、ここで、上記ツールおよ
び平板4の形状によりエアギャップ値が排他的にかつ自
動的に決定されるように回転子2と平板4と背板5とを
シャフトに押し付けることによってこれらの構成部品を
同時にシャフトに固定するように構成する。
Description
気ブレーキモータの回転子およびブレーキを固定するた
めの方法に関する。すなわち、上記電気ブレーキモータ
のブレーキが回転子と背板(backplate)との
間で軸方向に移動可能な平板(plate、ブレーキ板
とも称する)を有し、かつ、上記背板は、磁界と弾性手
段との反発作用によって回転子のシャフトの少なくとも
軸上に固定されるような電気ブレーキモータである。
タイプのブレーキは、通常、平板と背板との間にブレー
キ・ライニング(brake lining)を備えて
おり、上記の平板および背板の各位置間の距離は、励磁
がない状態での回転子および平板間のエアギャップに等
しい。このために上記の距離はエアギャップ値とよばれ
ている。このエアギャップ値は、回転子のシャフト上に
背板を配置することによって得られる。性能上の理由か
ら、上記エアギャップ値はできる限り小さくかつ均一で
なければならない。今までは、エアギャップ値の調整
は、標準くさびを一時的に挿入する方法、光学的な読み
取り方法または機械的なフィーラ(feeler)の手
法を用いることにより行っていた。
を調整する場合、これら複数のくさびがエアギャップ中
に摺動するまでかなり注意深く背板を嵌め込むか、また
は、上記複数のくさびが、互いに接するまで素早く背板
を嵌め込んだ後に上記くさびを抜き取ることができるよ
うに、わずかな制御量だけ引っ込める。これら2つの調
整方法は次のような同じ欠点を有している。すなわち、
作業を実行する人間の感覚に頼っているために、作業の
スピードが遅くてオートメーション化が困難であり、か
つ、充分な正確さが得られない点である。
値を調整する場合、組み立てられた部品間のコントラス
トの変化や表面状態における欠陥や埃により、結果とし
て調整の不正確さに通じるような回折が生ずる。
の手法によりエアギャップ値を調整する場合、エアギャ
ップの近傍に近づきにくいためにこのエアギャップの表
面上にフィーラを直接配置することは一般に不可能なの
で、上記フィーラによる調整を満足に行うことはできな
い。それゆえに、フィーラによるエアギャップ値の測定
は、関連する表面上で間接的に行われる。しかし、この
ような測定では、エアギャップの表面に関係する複数の
基準面の寸法的な誤差および幾何学的な誤差がすべて結
び付いてしまう。
は、かなり注意深く機械を調整することが要求されてお
り、かつ、この機械調整は、新しい系を始動させる度に
繰り返すことが必要となる。
であり、従来技術の欠点を解決することにより充分な正
確さでもって迅速にエアギャップ値、すなわち、平板と
背板との距離を調整することが可能な電気ブレーキモー
タの固定方法を提供することを目的とするものである。
によれば、次のような手順で回転子とブレーキ板と背板
とをシャフトに押し付けることによりこれらの構成部品
が同時にシャフトに固定される。すなわち、ツールによ
り一方で平板および回転子を直接押圧すると共に他方で
背板を直接押圧し、かつ、上記ツールおよび平板の形状
によりエアギャップ値が排他的にかつ自動的に決定され
るようにしている。
ールを使用することにより実行される。そして、上記押
圧部の一方は平板および回転子を押圧し、他方は背板を
押圧する。
の場合、上記押圧部の一方は、平板と一体であって較正
された高さを有する突出部と相互作用を行う。
プ面を有しているならば、この平板を押圧するための押
圧部は、ツールと一体になっている突出部の端の部分に
位置するようになる。
よび背板に対し同時にスラスト(thrust)を与え
ることにより、その精度が突出部の較正された高さにの
み依存するようなエアギャップ値が自動的に保証され
る。もし、突出部がツールに形成されるならば、非常に
高い精度が得られることは明らかである。かくして、本
発明では、ツールを用いて電気ブレーキモータを固定す
る際に、このツールまたはモータの背板に形成した突出
部を利用して平板および回転子と背板とを同時に押圧す
ることができるので、平板と背板との距離に相当するエ
アギャップ値を従来よりも正確かつ迅速に調整する方法
を提供することが可能となる。
の電気ブレーキモータの部分図である。図1において、
電気ブレーキモータは固定子1を備えており、この固定
子1の中には、シャフト3に固定された回転子2が収容
されている。平板4に相当するブレーキ板(以後、ブレ
ーキ板4と称する)および背板5もまたシャフト3に固
定される。例えば軽合金からなるブレーキ板4は、スリ
ーブ6の一部として形成されており、このスリーブ6の
端は、回転子2に面すると共に強磁性金属からなるリン
グ7を備えている。背板5はシャフト3に固定される。
また一方で、スリーブ6はシャフト3上を軸方向に移動
することが可能であり、かつ、ばね(弾性手段)8によ
って背板5の方向に押圧される。上記ばね8は、スリー
ブ6の中に配設され、回転子2の端とブレーキ板4との
間で両者を圧縮するように作用している。モータが非励
磁の状態では、ブレーキ板4は、背板5に対抗してブレ
ーキ・ライニング9を把持している。このブレーキ・ラ
イニング9は、モータのハウジングに固定される環状の
部分からなる。このような構成自体はよく知られてい
る。完璧に決定され計算された大きさを有するエアギャ
ップeが、リング7と回転子2との間に残されている。
モータが励磁された場合は、リング7が回転子2に吸引
されてブレーキが解除される。
少なくとも2つの円柱状の突出部10,11に嵌合され
る。これらの突出部10,11は、シャフト3およびト
ラバース(traverse)形の切欠き部12,13
に対し平行に配置されると共に、上記の嵌合の目的のた
めに背板5に形成されている。
転子およびブレーキを固定する方法を説明するための部
分図である。なお、前述した構成要素と同様のものにつ
いては同一の参照番号を付して表す。図2において、回
転子2、ブレーキ板4および背板5は、シャフト3に同
時に取り付けられる。この取付け作業を行うために、円
筒の軸に垂直で平坦な前面15において終結する円筒状
の端を有するツール14が使用される。このツール14
を用いることにより、回転子2、ブレーキ板4および背
板5が同時にシャフト3に押し付けられる。ツール14
の前面15の部分は、ブレーキ板4の円柱状の突出部1
0,11によってこのブレーキ板4を押圧する。また一
方で、前面15の残りの部分は背板5を押圧する。回転
子2は、スリーブ6およびリング7を介して押圧され
る。円柱状の突出部10,11は、回転子2が一旦シャ
フト3に取り付けられたときにブレーキ板4とブレーキ
・ライニング9との間でスペースnが存在するように配
設される。このスペースnはエアギャップeに等しい。
代わりに、上記の突出部をツールに形成することも可能
である。このようなタイプの実施例を図3および図4に
示す。
ーキモータの固定方法を説明するための部分図である。
図3において、ツール14′は、較正された高さを有す
る少なくとも2つの円柱状の突出部(以後、円柱と略記
する)16,17を備えている。ブレーキ板4′は滑ら
かである。固定作業の間中、円柱16,17の端はブレ
ーキ板4′を押圧する。また一方で、ツールの前面の残
りの部分は背板5を押圧する。回転子2が一旦そのシャ
フトに取り付けられると、ブレーキ・ライニング9とブ
レーキ板4′との間にスペースnが存在する。このスペ
ースnは、前述の図3の場合と同じように、エアギャッ
プeに等しい。
ーキモータの固定方法を説明するための部分図である。
図4においても、前述の図3と同じように、ツール1
4″は較正された高さを有する円柱状の突出部(以後、
円柱と略記する)16″,17″を備えている。ここで
は、上記の較正された高さは、前述の円柱16,17
(図3)の高さよりも高い。ブレーキ・ライニング9
は、この場合、背板18に固定される。この背板18
は、ボール・ベアリング19によりシャフト3に取り付
けられるリングの形状になるように作製される。このリ
ング状の背板18は、モータのハウジングに固定される
ように意図されている。さらに、上記リング状の背板1
8は、円柱16″,17″が自由に通れるための通路2
0,21を備えている。
3と同じように、ツール14″によりシャフトに押し付
けられる。この場合も、ツール14″は、その円柱1
6″,17″の端によってブレーキ板4′を押圧すると
共に回転子2を押圧する。また一方で、上記ツール1
4″は、その前面の残りの(円柱以外の)部分によって
背板18およびボール・ベアリング19を押圧する。こ
の押圧時は、前述の図3の場合と同じように、ブレーキ
板4′とブレーキ・ライニング9との間にスペースnが
存在する。このスペースnはエアギャップeに等しい。
ールを用いて電気ブレーキモータを固定する際に、この
ツールまたはモータの背板に形成した突出部を利用して
平板および回転子と背板とを同時に決められた位置に押
圧することができるので、エアギャップ値を従来よりも
正確かつ迅速に調整することが可能となる。
レーキモータの部分図である。
びブレーキを固定する方法を説明するための部分図であ
る。
の固定方法を説明するための部分図である。
の固定方法を説明するための部分図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 電気ブレーキモータのブレーキが回転子
(2)と背板(5)との間で移動可能な平板(4)を有
し、かつ、前記背板(4)は、磁界と弾性手段(8)と
の反発作用によって前記回転子(2)のシャフトの少な
くとも軸上に固定される前記電気ブレーキモータの回転
子およびブレーキを固定するための方法であって、 ツールにより一方で前記平板(4)および回転子(2)
を直接押圧すると共に他方で前記背板(5)を直接押圧
し、ここで、前記ツールおよび平板(4)の形状により
エアギャップ値が排他的にかつ自動的に決定されるよう
に前記回転子(2)と平板(4)と背板(5)とをシャ
フト(3)に押し付けることによって該回転子(2)と
平板(4)と背板(5)とを同時に前記シャフトに固定
することを特徴とする電気ブレーキモータの固定方法。 - 【請求項2】 前記ツールが2つの押圧部を備えてお
り、該押圧部の一方は前記平板(4)および回転子
(2)を押圧し、他方は前記背板(5)を押圧する請求
項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記2つの押圧部が、ツール(14)の
前面(15)をなす同一平面に位置しており、前記平板
(4)に相当するブレーキ板が、較正された高さを有す
る突出部(10,11)を備え、かつ、前記背板(5)
が切欠き部(12,13)を備え、該切欠き部(12,
13)は、前記ツール(14)のそれぞれ対応する押圧
部に接するように前記突出部(10,11)を通過させ
る請求項2記載の方法。 - 【請求項4】 ツール(14′,14″)が、背板の押
圧部を構成するための前面を有しており、該前面は較正
された高さを有する突出部(16,17,16″および
17″)を備え、該突出部(16,17,16″および
17″)の端は第2の押圧部を構成し、かつ、前記背板
(5)は前記突出部(16,17,16″および1
7″)を通過させるための切欠き部を備える請求項2記
載の方法。 - 【請求項5】 静止した背板(18)が回転子のシャフ
トに回転可能に取り付けられると共にブレーキ・ライニ
ング(9)を備えるブレーキを固定するための方法であ
って、該ブレーキ・ライニング(9)は、さらに、前記
突出部を通過させる切欠き部を備える請求項4記載の方
法。
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