JPH0512181Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、コンテナ船とコンテナ岸壁との間の
コンテナ荷役を作業効率良く行なうためのジヤツ
キアツプ式コンテナリフターに関するものであ
る。

〔従来技術〕

上記のごときコンテナ船とコンテナ岸壁との間
のコンテナ荷役において、コンテナ岸壁に設けら
れたコンテナクレーンの荷役効率を高めるため
に、第２のコンテナの巻上装置としてコンテナク
レーンと組合せて使用される従来のコンテナリフ
ターは、それ自身で走行装置を有し、自走するタ
イプのものが一般に使用されていた。

しかしながら、そのコンテナ荷役中においては
コンテナクレーンにコンテナ船の船側コンテナと
の位置合せのためにしばしば走行することがあ
り、通常コンテナリフターがコンテナクレーン内
にあることから、コンテナクレーンとコンテナリ
フターとの衝突の恐れがあつた。

また、上記のごとき衝突は無いまでも、コンテ
ナクレーンの中心とコンテナリフターの中心とが
ずれて、コンテナ受渡しに支障をきたす恐れがあ
つた。

一方、コンテナクレーンと、該コンテナクレー
ンとは別の車輪を備えると共に前記コンテナクレ
ーンに連結した門型フレームと、該門型フレーム
に設置したコンテナ昇降装置と、前記門型フレー
ムに固定したコンテナガイドと、該コンテナガイ
ドと前記コンテナ昇降装置との間を移動する移送
手段と、前記門型フレームに連結された走行台車
とから成るコンテナ荷役装置がしられているが
（特公昭57−30788号公報）、このコンテナ荷役装
置は、コンテナクレーンと門型フレームと走行台
車とがリンクによつて連結されているので、シヤ
ーシイのレーンシフトが固定されてしまうという
欠点がある。

さら、門型フレーム上に配設されたコンテナ移
送手段の高さが調節できないので、最適高さでの
コンテナの中継ができないという欠点がある。

〔考案の目的〕

本考案は、前記従来の問題点を解決するために
なされたものであり、コンテナクレーンの移動時
には、コンテナリフターがコンテナクレーンに乗
つた状態で一緒に移動してコンテナクレーンとコ
ンテナリフターとの衝突や中心位置のずれを防止
すると共に、コンテナクレーンによる荷役時に
は、コンテナリフターが自立して荷役作業を行な
い、コンテナクレーンにコンテナリフターの荷重
が作用しないばかりでなく、シヤーシイのレーン
シフトが容易で、かつ最適高さでのコンテナの中
継が可能なジヤツキアツプ式コンテナリフターを
提供することを目的としたものである。

〔考案の構成〕

上記の目的を達成するために、本考案のジヤツ
キアツプ式コンテナリフターは、コンテナクレー
ンの中間位置に設置した水平なサポートフレーム
上に、昇降可能なプラツトフオームを有するコン
テナリフターを横行可能に配設すると共に、前記
コンテナリフターの下部に該コンテナリフターの
使用時に該コンテナリフターの荷重を支える下部
シリンダーを設け、更に前記コンテナリフターの
中間部に前記コンテナクレーン移動時に前記コン
テナリフターを地上から持ち上げた状態で支える
状部シリンダーを設けたことを特徴とする。

このようなコンテナクレーンの中間位置に設置
した水平なサポートフレーム上に、昇降可能なプ
ラツトフオームを有するコンテナリフターを横行
可能に配設すると共に、前記コンテナリフターの
下部に該コンテナリフターの使用時に該コンテナ
リフターの荷重を支える下部シリンダーを設け、
更に前記コンテナリフターの中間部に前記コンテ
ナクレーン移動時に前記コンテナリフターを地上
から持ち上げた状態で支える上部シリンダーを設
けたことにより、コンテナクレーンの移動時に
は、コンテナリフターがコンテナクレーンに乗つ
た状態で一緒に移動するからコンテナクレーンと
コンテナリフターとの衝突や中心位置のずれを防
止できると共に、コンテナクレーンによる荷役時
には、コンテナリフターが自立して荷役作業を行
うので、コンテナクレーンにコンテナリフターの
荷重が作用しないばかりでなく、シヤーシイのレ
ーンシフトが容易で、かつ最適高さでのコンテナ
の中継が可能になる。

〔実施例〕

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する
が、第１図は本考案の一実施例におけるコンテナ
リフターの側面図、第２図は第１図の正面図であ
る。

まず、このコンテナリフターＡは、第２図のご
とくコンテナ岸壁１にコンテナ船２の船体長さ方
向に沿つて設けられたレール３上を移動可能に設
けらたコンテナクレーン４によりコンテナ船上の
コンテナ５をコンテナ岸壁１上のシヤーシイ６に
荷役するときの中継基地となるものであり、この
コンテナクレーン４の中間高さ位置に設けた水平
のサポートフレーム７に沿つて第２図のごとくコ
ンテナ船２の幅方向に移動可能になつている。さ
らに、コンテナリフターＡは、垂直な４本のスタ
ンドフレーム８内に巻揚装置９により巻揚げ、巻
降しされて、コンテナ５をコンテナクレーン４と
シヤーシイ６との間で受渡しするプラツトホーム
１０が設けられている。

次に、上記コンテナリフターの４本のスタンド
フレーム８には、その下部をコンテナ岸壁１の地
面Ｇに対してジヤツキアツプにより支持可能な下
部シリンダー１１がそれぞれ設けられると共に、
上記の４本のスタンドフレーム８の中間部をサポ
ートフレーム７に対してジヤツキアツプにより支
持可能な上部シリンダー１２がそれぞれ設けられ
ている。

上記の構成からなるジヤツキアツプ式コンテナ
リフターＡでは、その初期設定時、即ち上部シリ
ンダー１２及び下部シリンダー１１に圧油のない
時には、第３−Ａ図のごとくコンテナリフターＡ
の自重をスタンドフレーム８により地面Ｇで支持
し、次に、第３−Ｂ図のごとく上部シリンダー１
２によりコンテナクレーン４のサポートフレーム
７を支えとしてジヤツキアツプし、その時、上部
シリンダー１２を全ストローク伸ばすことによ
り、コンテナリフターＡはコンテナクレーン４に
対して水平及び垂直に保持される。

即ち、このジヤツキアツプ時には、上部シリン
ダー１２のヘツド側に圧油を供給し、ストローク
エンドまでジヤツキアツプしてレベリングを完了
し、一方、下部シリンダー１１は低圧またはピス
トンロツドの自重により降下し、地面Ｇに接触さ
せる。

この時、各下部シリンダー１１のピストンロツ
ドの伸び量は、地面Ｇの凹凸に合わせてそれぞれ
異なることになる。

次に、第３−Ｃ図の通常セツト時の状態のごと
く、下部シリンダー１１のヘツド側をブロツクし
た後、上部シリンダー１２のヘツド側及びピスト
ンロツド側共にタンク回路として、上部シリンダ
ー１２の圧油を解放する。

この時点で、コンテナリフターＡは地面Ｇの凹
凸に関係なく、コンテナクレーン４に対して水
平、垂直方向共正しく自立しているので、コンテ
ナクレーン４とコンテナリフターＡとの間でのコ
ンテナ５の受け渡しには支障がない。

なお、上部シリンダー１２のピストンロツドは
極低圧又は自重により常にコンテナクレーン４の
サポートフレーム７に接触している。

この状態でスタンドフレーム８は下部シリンダ
ー１１により支持されており、下部シリンダー１
１のオイルリークによりスタンドフレーム８が下
降してもサポートフレーム７に荷重がかからな
い。

また、上記の状態において、上部シリンダー１
２の圧油を解放する代りに、第５図の油圧回路図
に示すように、低圧回路１３に切替えることによ
り、コンテナリフターＡの自重を地面Ｇとコンテ
ナクレーン４との両方を分担させても良い。

更に、走行時においては、第３−Ｄ図に示すご
とく上部シリンダー１２のヘツド側をブロツク、
または圧油を供給することにより、スタンドフレ
ーム８をサポートフレーム７で支持した後、下部
シリンダー１１のピストンロツド側に圧油を供給
し、ピストンロツドを上昇させて走行する。

数秒間の走行の後、下部シリンダー１１のヘツ
ド側及びピストンロツド側共にタンク回路とし、
低圧又はピストンロツド自重により地面Ｇにタツ
チさせ、第３−Ｃ図の通常セツト状態と同要領で
再セツトすることができる。

なお、第４図は前記第３−Ａ図の初期設定時に
おいて、コンテナリフターＡの自重を地面Ｇで支
えていたのを、コンテナクレーン４のサポートフ
レーム７により支持するようにした場合を示して
おり、第４図の状態から第３−Ｂ図、第３−Ｃ図
及び第３−Ｄ図と同様な要領で運転できるもので
ある。

さらに、コンテナクレーン４が数台並びそれぞ
れのコンテナクレーン４に対してどのシヤーシイ
レーンを使用するのか、シヤーシイレーンの変更
があつた場合でも、本考案では、コンテナリフタ
ーＡがコンテナクレーン４のサポートフレーム７
に沿つて横行できるので、シヤーシイレーン変更
に対して容易に対応できる。

さらに、コンテナリフターＡに設けたプラツト
ホーム１０の高さを任意に変更できるため、最適
高さでコンテナの中継ができる。

〔考案の効果〕

以上に説明したごとく、本考案のジヤツキアツ
プ式コンテナリフターでは、コンテナクレーンの
移動時にコンテナリフターが一緒に移動するの
で、コンテナリフターがコンテナクレーンと衝突
する恐れがなく、また、コンテナリフターとコン
テナクレーンとの中心位置ずれを防止できるとい
う効果があり、コンテナ荷役の作業能率の向上を
はかりうるという効果がある。

また、コンテナリフターの移動が終了して停止
すると、コンテナリフターは再び自立するので、
コンテナクレーンに過度な重量がかからないとい
う利点もある。

さらに、本考案では、コンテナリフターがコン
テナクレーンのサポートフレームに沿つて横行で
きるので、シヤーシーイレーン変更に対して容易
に対応できる。

さらに、コンテナリフターに設けたプラツトホ
ームの高さを任意に変更できるため、最適高さで
コンテナの中継ができる利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるコンテナリ
フターの側面図、第２図は第１図の正面図、第３
−Ａ図、第３−Ｂ図、第３−Ｃ図及び第３−Ｄ図
は第１図のコンテナリフターの一連の作動を説明
する要領図、第４図は第３−Ａ図の他の実施例を
示す要領図、第５図は第１図のコンテナリフター
の油圧回路図である。 ４……コンテナクレーン、７……サポートフレ
ーム、８……スタンドフレーム、１０……プラツ
トホーム、１１……下部シリンダー、１２……上
部シリンダー、Ｇ……地面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンテナクレーンの中間位置に設置した水平な
   サポートフレーム上に、昇降可能なプラツトフオ
   ームを有するコンテナリフターを横行可能に配設
   すると共に、前記コンテナリフターの下部に該コ
   ンテナリフターの使用時に該コンテナリフターの
   荷重を支える下部シリンダーを設け、更に前記コ
   ンテナリフターの中間部に前記コンテナクレーン
   移動時に前記コンテナリフターを地上から持ち上
   げた状態で支える上部シリンダーを設けたことを
   特徴とするジヤツキアツプ式コンテナリフター。