JPH05114383A - マイクロイオンビーム形成装置 - Google Patents

マイクロイオンビーム形成装置

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JPH05114383A
JPH05114383A JP3299683A JP29968391A JPH05114383A JP H05114383 A JPH05114383 A JP H05114383A JP 3299683 A JP3299683 A JP 3299683A JP 29968391 A JP29968391 A JP 29968391A JP H05114383 A JPH05114383 A JP H05114383A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
accelerating tube
ion beam
entrance
electrodes
Prior art date
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Pending
Application number
JP3299683A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Agawa
阿川  義昭
Seiji Ogata
誠司 小方
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Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明のマイクロイオンビーム形成装置の目
的は、加速管入口に存在する幾段かの電極間に接続され
た抵抗の抵抗値を変えて、加速管の電位分布に勾配を持
たせることによって、加速管入口付近の電場を弱め、加
速管入口付近でのレンズ効果の影響を小さくして、虚像
の拡大を抑えることを可能にすることである。 【構成】この発明はイオン源より引き出されたイオンビ
ームを対物スリットの開口を通過させ、複数の電極を多
段に配置した加速管で加速してから、四重極レンズで集
束し、試料上に像を結ぶマイクロイオンビーム形成装置
において、上記加速管の多段の電極間の各々に抵抗を接
続し、各抵抗の抵抗値を上記加速管の入口から出口に向
かって順次増加させ、上記加速管の電位分布に勾配を持
たせたことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はマイクロイオンビーム
形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロイオンビーム形成装置は
図6に示されており、同図において、イオン源1の前方
には、イオンビームを集束するアインツェルレンズ2、
所望のイオン種のみを選別する質量分析電磁石3、数μ
m〜数十μmの開口を持つ対物スリット4、イオンビー
ムを加速する加速管5、イオンビームを集束する四重極
レンズ6、試料7の順序で、これらが同一軸線上に間隔
をおいて配置されている。
【0003】このようなマイクロイオンビーム形成装置
において、イオン源1より引き出されたイオンビーム
は、アインツェルレンズ2で集束された後、質量分析電
磁石3で所望のイオン種のみに選別され、その後、対物
スリット4に至り、その開口で物点が形成される。対物
スリット4の開口を出たイオンビームは、加速管5で加
速された後、四重極レンズ6で集束され、その後、試料
7上に像を結ぶ。
【0004】この場合、対物スリット4が形成する物点
から試料7上の像に至るまでにおいて、像の倍率(縮小
倍率)Mは、加速管5の入口と出口におけるレンズ作用
による倍率をMent.、四重極レンズ6の作用による
幾何光学的倍率をMgeo.、加速管5での加速による
像の縮小倍率をMacc.とすると、これらの積として
表わすことができる。 即ち、M=Ment.×Mgeo.×Macc.・・・・・・・・(1) となる。
【0005】ところで、加速管5での加速による像の縮
小倍率をMacc.は、イオンビームのエミッタンスの
保存法則から導かれる。加速管5における入射エネルギ
ーをEi、出射エネルギーをEoとすると、Macc.
は次のように表わされる。 Macc.=(Ei/Eo)1/2 ・・・・・・・・・(2) そして、マイクロイオンビーム形成装置においては、M
acc.は1/10〜1/100となり、試料7上の像
の縮小効果を与える。しかし、Ment.は加速管5の
入口レンズにより虚像を作る場合は常に1より大きく、
物点に対する試料7上の倍率(縮小倍率)MはMac
c.より大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のマイクロイオン
ビーム形成装置は、上記のようにイオンビームを形成す
るイオン光学系の物点は加速管5の上流に設置された対
物スリット4の開口において形成される。そして、物点
から出たイオンビームは加速管5の入口における加速電
場の浸み出しによるレンズ効果の作用を受ける。図7は
加速電場のレンズ効果を考慮したイオン光学系を示して
いる。同図において、加速管5の入口の電場を作るレン
ズの入射側主平面をP1 、焦点距離をf1 、主平面P1
上のP点から対物レンズまでの距離をaとし、a<f1
の場合、対物レンズの物点に対する虚像が主平面からb
の距離に作られ、その倍率Macc.は常に1より大き
い。即ち、加速管入口のレンズ効果のため、(1)式で
与えられるイオンビーム形成における倍率(縮小倍率)
Mが大きくなる欠点がある。
【0005】この発明の目的は、従来の上記欠点を解決
して、加速管入口に存在する幾段かの電極間に接続され
た抵抗の抵抗値を変えて、加速管の電位分布に勾配を持
たせることによって、加速管入口付近の電場を弱め、加
速管入口付近でのレンズ効果の影響を小さくして、虚像
の拡大を抑えることの可能なマイクロイオンビーム形成
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、イオン源より引き出されたイオンビー
ムを対物スリットの開口に通過させ、複数の電極を多段
に配置した加速管で加速してから、四重極レンズで集束
し、試料上に像を結ぶマイクロイオンビーム形成装置に
おいて、上記加速管の多段の電極間の各々に抵抗を接続
し、各抵抗の抵抗値を上記加速管の入口から出口に向か
って順次増加させ、上記加速管の電位分布に勾配を持た
せたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】この発明においては、加速管の多段の電極間に
接続された各抵抗の抵抗値を加速管の入口から出口に向
かって順次増加させ、加速管の電位分布に勾配を持たせ
るようにしているので、加速管入口での急激な電場の変
化が押さえられ、加速管入口付近でのレンズ効果の影響
が小さくなり、虚像の拡大率が減少する。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。この発明の実施例のマイクロイオン
ビーム形成装置は図1に示されている。同図において、
従来のマイクロイオンビーム形成装置と同様に、イオン
源1の前方には、イオンビームを集束するアインツェル
レンズ2、所望のイオン種のみを選別する質量分析電磁
石3、数μm〜数十μmの開口を持つ対物スリット4、
複数の電極5aを多段に配置しイオンビームを加速する
加速管5、イオンビームを集束する四重極レンズ6、試
料7の順序で、これらが同一軸線上に間隔をおいて配置
されている。しかしながら、この発明の実施例は、従来
のものと相違して、加速管5の多段の電極5a間の各々
に抵抗8を接続し、各抵抗8の抵抗値を加速管5の入口
から出口に向かって順次増加させ、加速管5の電位分布
に勾配を持たせている。図2は実施例における加速管5
の電圧分布(実線)と、従来の装置における加速管5の
電圧分布(破線)とを示しているが、同図において、高
圧ターミナルから4段目の電極5aまでは、従来の加速
管の電極での電圧より実施例の電極での電圧の方が高い
状態にある。そのため、加速管5に入射されたイオンビ
ームは加速の初期過程において従来のものよりゆるやか
な加速を受けることになる。これは、加速管5でのレン
ズ効果が入射電圧に対する加速後のエネルギの比に比例
するので、加速管5でのレンズ効果がゆるくなることを
示している。これを図3および図4において模式的に示
している。図3は従来の加速管5でのレンズ効果を示す
もので、同図において、対物スリット4の開口(物点)
は加速管5の入口面からaの位置にあるが、同図では加
速管5入口での電場が強いために、焦点距離の短いレン
ズが形成される。図4は実施例の加速管5でのレンズ効
果を示すもので、同図では加速管5入口での電場が弱い
ために、焦点距離の長いレンズが形成されている。図3
での焦点距離fより図4での焦点距離f’の方が長くな
っている。したがって、同じ物点にある光源の大きさに
ついて、幾何光学上の作図法により虚像を求めると、明
らかに焦点距離が長い図4の方の虚像が小さくなる。た
だし、その場合、加速管5の電極間一段当たりの耐電圧
は限られており、加速管5入口部での電圧の下げた分
は、必然的に全加速電圧を一定とするとき、加速管の全
長を増加させることになる。図5は実施例における加速
管5の各電極5a間の電位差を示している。
【0009】したがって、上記実施例においては、加速
管5の多段の電極5a間に接続された各抵抗8の抵抗値
を加速管5の入口から出口に向かって順次増加させ、加
速管5の電位分布に勾配を持たせるようにしているの
で、加速管5入口での電場のしみ出しが小さくなり、そ
のため、加速管5入口付近の電場が弱められ、加速管5
入口付近でのレンズ効果の影響が小さくなり、虚像の拡
大が抑えられる。
【0010】ところで、上記実施例では加速管5の電極
5a間の距離を等しくしているが、加速管5での電界強
度を下げるために、電極5a間のの長さを変えてもよ
い。
【0011】
【発明の効果】この発明は、上記のように加速管の多段
の電極間に接続された各抵抗の抵抗値を加速管の入口か
ら出口に向かって順次増加させ、加速管の電位分布に勾
配を持たせるようにしているので、加速管入口での電場
のしみ出しが小さくなり、そのため、加速管入口付近の
電場の変化が弱められ、加速管入口付近でのレンズ効果
の影響が小さくなり、虚像の拡大が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す説明図
【図2】この発明の実施例における加速管5の電圧分布
(実線)と、従来の装置における加速管5の電圧分布
(破線)とを示すグラフ
【図3】従来の装置における加速管5でのレンズ効果を
示す説明図
【図4】この発明の実施例における加速管5でのレンズ
効果を示す説明図
【図5】この発明の実施例における加速管5の各電極5
a例における加速管5a間の電位差を示すグラフ
【図6】従来のマイクロイオンビーム形成装置を示す説
明図
【図7】従来のマイクロイオンビーム形成装置における
イオンビームの軌跡を示す説明図
【符号の説明】
1・・・・・・イオン源 4・・・・・・対物スリット 5・・・・・・加速管 5a・・・・・電極 6・・・・・・四重極レンズ 7・・・・・・試料 8・・・・・・抵抗

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン源より引き出されたイオンビームを
    対物スリットの開口に通過させ、複数の電極を多段に配
    置した加速管で加速してから、四重極レンズで集束し、
    試料上に像を結ぶマイクロイオンビーム形成装置におい
    て、上記加速管の多段の電極間の各々に抵抗を接続し、
    各抵抗の抵抗値を上記加速管の入口から出口に向かって
    順次増加させ、上記加速管の電位分布に勾配を持たせた
    ことを特徴とするマイクロイオンビーム形成装置。
JP3299683A 1991-10-19 1991-10-19 マイクロイオンビーム形成装置 Pending JPH05114383A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3299683A JPH05114383A (ja) 1991-10-19 1991-10-19 マイクロイオンビーム形成装置

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JP3299683A JPH05114383A (ja) 1991-10-19 1991-10-19 マイクロイオンビーム形成装置

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Publication Number Publication Date
JPH05114383A true JPH05114383A (ja) 1993-05-07

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ID=17875705

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JP3299683A Pending JPH05114383A (ja) 1991-10-19 1991-10-19 マイクロイオンビーム形成装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102598195A (zh) * 2009-09-18 2012-07-18 Fei公司 分布式离子源加速镜筒

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102598195A (zh) * 2009-09-18 2012-07-18 Fei公司 分布式离子源加速镜筒
JP2013505545A (ja) * 2009-09-18 2013-02-14 エフ・イ−・アイ・カンパニー 分散イオン源加速カラム

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