JPH05111953A - 熱可塑性合成樹脂製フイラーパイプ及びその製造方法 - Google Patents

熱可塑性合成樹脂製フイラーパイプ及びその製造方法

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JPH05111953A
JPH05111953A JP3302748A JP30274891A JPH05111953A JP H05111953 A JPH05111953 A JP H05111953A JP 3302748 A JP3302748 A JP 3302748A JP 30274891 A JP30274891 A JP 30274891A JP H05111953 A JPH05111953 A JP H05111953A
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synthetic resin
thermoplastic synthetic
inlet
protector
main pipe
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JP3302748A
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Katsuhiko Ueda
克彦 植田
Yasuo Yasuda
保夫 安田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/20Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor of articles having inserts or reinforcements ; Handling of inserts or reinforcements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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    • B29C49/02Combined blow-moulding and manufacture of the preform or the parison
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
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    • B29L2023/004Bent tubes
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性合成樹脂製のプロテクター3を一体
に設け、しかも金属製インレット5と本管1の高い密着
性を、成形効率を損なうことなく得る。 【構成】 接着性熱可塑性合成樹脂4を被覆した金属製
インレット5を、接着性熱可塑性樹脂4が溶融していな
い状態でインサートし、同時にプロテクター3を一体成
形する。 【効果】 接着性熱可塑性合成樹脂4と接触してもパリ
ソン12が急冷されないので、パリソン12が流動性良
く接着性熱可塑性合成樹脂4に密着して良好な密着状態
が得られ、接着性熱可塑性合成樹脂4を加熱溶融してお
く場合に比して冷却時間の短縮が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車等の燃料
タンクとその給油口間を接続する熱可塑性合成樹脂製フ
ィラーパイプ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】給油路となる本管と、燃料タンク内の空
気抜きのために本管の注入側から分岐して設けられた枝
管とを一体にブロー成形する熱可塑性合成樹脂製フィラ
ーパイプの製造方法において、本管の注入口側に、封止
用のキャップの取り付けや給油ノズルの衝突による損傷
からの保護のために金属製インレットをインサートする
方法が知られている。更に本管の外周側に金属製で漏斗
状をなすプロテクターを加締め付ける方法も知られてい
る。
【0003】しかし、本管の注入口側に金属製インレッ
トをインサートする方法では、本管と金属製インレット
との密着が不十分であると、燃料の揮発漏れを生じると
共に、金属製インレットが抜けたり本管に対して空転し
てしまい、キャップによる封止ができなくなる問題があ
る。
【0004】上記問題を解決する一例として、金属製イ
ンレットの外周に、不飽和カルボン酸又はその誘導体を
グラフトした変性ポリオレフィン樹脂を溶着し、次いで
この変性ポリオレフィン樹脂を溶融状態に保持しつつイ
ンサートブロー成形を行い、本管と金属製インレットと
の密着を高めることが知られている(特公昭63−30
4号公報)。
【0005】また、金属製インレットの外周にフッ素ゴ
ム製のリングを装着しておき、ブロー成形圧による圧縮
力と、成形後の本管の固化に基づく体積収縮による圧縮
力とでリングに初期応力を与え、本管と金属製インレッ
トとの密着を高める方法も知られている(特開昭63−
242724号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来技術
には次のような問題がある。
【0007】まず、特公昭63−304号公報に示され
る技術では、インサート前に溶融した変性ポリオレフィ
ン樹脂を金属製インレットの外周面上に溶着し、次いで
溶融状態を保持しつつインサートブロー成形を行い、本
管と金属製インレットとの間に溶融変性ポリオレフィン
樹脂層を形成する。次いで本管を形成する樹脂が温度低
下にともない収縮し、その結果、変性ポリオレフィン樹
脂が隅々まで緻密に充填する。しかし変性ポリオレフィ
ン樹脂を溶融状態に保持する時間が長くなるにつれて変
性ポリオレフィン樹脂の表面は酸化劣化し、本管と変性
ポリオレフィン樹脂との接着強度が低下するという問題
がある。また成形後、冷却時間を短くして変性ポリオレ
フィン樹脂が溶融した状態で取り出すと、わずかな外力
で金属製インレットが所定の位置から動いてしまう可能
性があり、逆に十分冷却時間を取ると成形効率が悪くな
ってしまうという問題もある。
【0008】また特開昭63−242724号公報に示
される技術では、フッ素ゴム製のリングを用いている
が、フッ素ゴムは高価なため製造コストが高くなる可能
性があるばかりか、本方法ではリングの一部が損傷また
は切断されたりすると気密性が失われてしまうという問
題がある。
【0009】さらに金属製のプロテクターを取り付ける
場合には、本管と枝管をブロー成形した後で別途このプ
ロテクターを取り付ける工程が必要になるため、工程数
が増え、製造コストが高くなるという問題がある。また
製品重量を増加させる原因ともなる。
【0010】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
もので、熱可塑性合成樹脂製のプロテクターを本管、枝
管と共に一体成形すると同時に、本管と本管の注入口側
にインサートされた金属製インレットとの密着を低下さ
せることなく、成形効率を上げることを可能にし、安価
で軽量な熱可塑性合成樹脂製フィラーパイプおよびその
製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】前記課題を解
決するために請求項1の発明では、図1及び図2に示さ
れるように、本管1と、本管1の注入口側から分岐した
枝管2と、本管1の注入口側端部に漏斗状に形成された
プロテクター3とが熱可塑性合成樹脂で一体成形されて
おり、本管1の注入口側には外周が接着性熱可塑性合成
樹脂4で被覆された金属製インレット5がインサ−トさ
れている熱可塑性合成樹脂製フィラーパイプを提供す
る。
【0012】さらに詳しくは、本熱可塑性合成樹脂製フ
ィラーパイプは、本管1と、本管1の注入口側から分岐
した枝管2と、本管1の注入口側端部に漏斗状に形成さ
れたプロテクター3と、本管1の注入口側にインサート
された金属製インレット5とから構成される。
【0013】上記構成部分のうち金属製インレット5以
外は熱可塑性合成樹脂で一体成形されたものである。こ
の熱可塑性合成樹脂としては、例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリアミド、及びそれらのポリマーアロ
イ等が使用される。金属製インレット5は枝管2の開口
部分に対応する位置に開口部6を有し、外周が接着性熱
可塑性合成樹脂4で被覆されている。この接着性熱可塑
性合成樹脂4とは本管1と金属製インレット5との両者
に対して接着性を有する熱可塑性合成樹脂のことで、例
えば無水マレイン酸、マレイン酸、アクリル酸等をグラ
フトした変性ポリオレフィン樹脂等をいう。
【0014】次に本フィラーパイプの製造方法のうち、
金属製インレットをインサートする方法について図3を
用いて説明する。
【0015】請求項2に示すように、本方法は、外周が
接着性熱可塑性合成樹脂4で被覆された金属製インレッ
ト5(以下、「被覆インレット45」とする)を、接着
性熱可塑性合成樹脂4が溶融していない状態で本管1の
注入口側にインサートすることを特徴としている。
【0016】さらに詳しく説明すると、ブロー成形に先
立って、金属製インレット5の外周を上記接着性熱可塑
性合成樹脂4で被覆する。この被覆は接着性熱可塑性合
成樹脂4を溶融させて付設することで行っても、溶剤で
溶解させたものを付設することで行ってもよく、特にそ
の付設の方法に限定されるものではない。接着性熱可塑
性合成樹脂4を溶融状態で被覆する場合には、被覆後た
だちに冷却してしまうことで被覆表面の酸化劣化を防止
することができる。
【0017】接着性熱可塑性合成樹脂4の被覆厚みは特
に限定しないが、0.1mm以上あれば十分である。ま
た被覆厚みの上限は付設コストやブロー成形用金型と金
属製インレット5とのクリアランス等を考慮した上で決
めれば良い。ただし被覆厚みが0.3mm以下である場
合には、溶融パリソン12と金属製インレット5との間
の断熱効果が少なくなるので溶融パリソン12の温度を
高めに設定することが望ましい。実際のプロー成形の成
形条件については、使用する熱可塑性合成樹脂や接着性
熱可塑性合成樹脂4の種類、ブロー成形用金型等の組み
合わせに応じ、適切な条件を選択すればよい。
【0018】図3に示すように、本管1と被覆インレッ
ト45との密着は、ブロー成形時に本管1の注入口側に
対応する溶融パリソン12が、ブロー成形用金型7aの
型締めによって被覆インレット45に押し付けられるこ
とで行われる。その際、金属製インレット5の外周が接
着性熱可塑性合成樹脂4で被覆されているので、溶融パ
リソン12が被覆インレット45に接触したときに接着
性熱可塑性合成樹脂4が断熱材の働きをなし、溶融パリ
ソン12が金属製インレット5に直接接触した場合のよ
うに、溶融パリソン12が短時間で冷却してしまうこと
を防止できる。したがって、被覆インレット45に接触
した部分の溶融パリソン12はある程度流動性を維持し
ており、被覆インレット45に押し付けられることによ
って、その被覆インレット45の形状に沿って流動し、
本管1と被覆インレット45との間に隙間のない十分な
密着が行われる。さらに、金属製インレット5を被覆し
ている接着性熱可塑性合成樹脂4の表面は溶融パリソン
12の保有熱によって軟化または溶融するため、本管1
と被覆インレット45との間で接着が生じ、強固な接着
密度を得ることができる。また、本発明では接着性熱可
塑性合成樹脂4は溶融パリソン12と接触する前は溶融
していないので、特公昭63−304号公報に示される
公知の方法で発生するよな欠点はない。
【0019】次に本フィラーパイプの製造方法のうち、
プロテクター3を本管1および枝管2と共に一体成形す
る方法を説明する。
【0020】第一の方法としては、請求項3に示すよう
に、ブロー成形用吹き込みピン8に脱着自在な治具9お
よび被覆インレット45をセットし、該治具9および該
被覆インレット45をインサートブロー成形することに
より本管1と、枝管2と、プロテクター3とを一体成形
後、得られる成形品のプロテクター側吹き込み用空洞部
13を切除して漏斗状のプロテクター3を形成し、且
つ、該プロテクター3内より該治具9を取り出すことを
特徴としている。
【0021】図3から図6を用いて第一の方法を詳しく
説明する。
【0022】図3に示すようなブロー成形用吹き込みピ
ン8に、接着性熱可塑性合成樹脂4が溶融していない被
覆インレット45と、ブロー成形用吹き込みピン8に脱
着自在な治具9をセットする。そして図4に示されるよ
うに、この吹き込みピン8をブロー成形用金型キャビテ
ィ10のプロテクター成形部分10a内に突出させ、被
覆インレット45を本管成形部分10bから分岐した枝
管成形部分10cに開口部6を向き合わせて本管成形部
分10b内に位置させる。吹き込みピン8を所定の位置
に一定深さでキャビティ内に突出するものとし、治具9
及び被覆インレット45を所要の一定位置および一定向
きで吹き込みピン8および治具9にセットするものとし
ておくと、繰り返し成形においていちいち被覆インレッ
ト45の位置合わせをする必要を省けるので好ましい。
【0023】上記の状態でダイス11から溶融パリソン
12を射出し、溶融パリソン12の先端が被覆インレッ
ト45を覆った後にブロー成形用金型7aを閉じ、ブロ
ー成形用吹き込みピン8からエアを吹き出させてブロー
アップを行う。これによって本管1、枝管2及びプロテ
クター3の一体成形と、被覆インレット45のインサー
ト成形が行われる。ブローアップによる賦形終了後、冷
却と排気を行い、次いでブロー成形用吹き込みピン8を
後退させてブロー成形用金型7aから抜くことにより、
治具9はインサートされた被覆インレット45にセット
された状態でブロー成形用吹き込みピン8から離脱す
る。
【0024】上記吹き込みピン8の後退後、ブロー成形
用金型7aを開放して取り出される成形体は図5に示さ
れるように、プロテクター3を覆う蓋のような吹き込み
用空洞部13を有する形状となっている。また治具9は
この吹き込み用空洞部13とプロテクター3とで囲まれ
た空間内でインサートされた被覆インレット45にセッ
トされた状態におかれている。したがって、図5に矢印
Aで示す位置でプロテクター3から吹き込み用空洞部1
3を切り離し、図6に示すように治具9を被覆インレッ
ト45から取り外すことで本フィラーパイプを得ること
ができる。取り出した治具9は、繰り返し使用すること
ができる。
【0025】次に第二の方法としては、請求項4に示す
ように、プロテクター3の外面に対応するブロー成形用
金型7bと、該プロテクター内面に対応する表面形状を
有し、且つ被覆インレット45が脱着自在な構造を有す
る補助金型14とを用いることを特徴としている。
【0026】図7から図9を用いて詳しく説明すると、
図7で示されるように、本方法で用いるブロー成形用金
型7bは注入口側端部の成形部分がプロテクター3の外
面に対応しており、且つ補助金型14を挟み込むことに
よってプロテクター3を形成する構造を有する。補助金
型14はプロテクター3の内面に対応する表面形状を有
し、且つ被覆インレット45を被覆インレット固定位置
16にセット可能であり、しかも被覆インレット45を
脱着自在なものである。図においては補助金型14はブ
ロー成形用金型キャビティ10内へのエアの吹き込みを
行うためのブロー成形用吹き込み孔15を有するが、他
の位置にブロー成形用吹き込みピンを設置しブロー成形
を行う場合にはブロー成形用吹き込み孔15は必ずしも
必要ではない。
【0027】補助金型14に被覆インレット45をセッ
トして、図8に示すようにブロー成形用金型7bで挟み
込むと、セットされた被覆インレット45は、本管成形
部分10b内の所定の位置および所定の向きに配置され
るようになっている。
【0028】図8に示される状態に補助金型14および
被覆インレット45をセットした後、図9に示すよう
に、ダイス11から溶融パリソン12を射出し、溶融パ
リソン12の先端が被覆インレット45を覆った後にブ
ロー成形用金型7bを閉じ、補助金型14のブロー成形
用吹き込み孔15または他の場所に設置されたブロー成
形用吹き込みピンからエアを吹き出させてブローアップ
を行う。これによって、本管1、枝管2、およびプロテ
クター3の一体成形と、被覆インレット45のインサー
ト成形が行われる。ブローアップによる賦形終了後、冷
却と排気を行い、次いで補助金型14および、もし使用
している場合にはブロー成形用吹き込みピンも後退させ
てブロー成形用金型7bをから抜き、ブロー成形用金型
7bを開放して成形体を取り出すことにより本フィラー
パイプを得ることができる。
【0029】
【実施例】
実施例1 直径42mm、長さ80mm、肉厚1.2mmで、枝管
の開口部分に対応する位置に直径22mmの孔を有する
金属製インレット(鉄製で亜鉛メッキ後クロメート処理
済みのもの)の外周に、無水マレイン酸変性量が0.0
34wt%の粉末ポリエチレン(旭化成工業株式会社製
「サンテックPAK3320H」)を、流動浸漬法によ
り約0.6mm厚で塗布し、被覆インレットを造った。
【0030】被覆インレットをインサート治具の所定位
置に取り付け、この治具をブロー成形用吹き込みピンの
先端部分に挿入し取り付けた。次いで、治具の調整を行
い、ブロー成形用吹き込みピンをブロー成形用金型で挟
み込んだときに被覆インレットが所定の位置に位置する
ようにした。具体的にはブロー成形用金型のパーティン
グ面に沿った高さ方向と前後方向と回転方向の調整を行
った。尚、この調整は成形前に1回のみ行い、繰り返し
成形を行ったところ、被覆インレットの位置のずれは見
られなかった。
【0031】ブロー成形用金型は三次元に屈曲した本管
の外径が約50mm、枝管の外径が約25mm、プロテ
クターの開口部の外径が約105mmのフィラーパイプ
の二分割割型を用い、ダイスはダイ内径が90mmで、
ダイクリアランスが約3mmのものを用いた。
【0032】ダイスから射出された溶融パリソンは厚み
が約6mmで、長さが約900mmであった。成形材料
としては高密度ポリエチレン(旭化成工業株式会社製
「サンテックB680」)を用い、成形樹脂温度210
℃で成形を行った。
【0033】ダイスから射出された溶融パリソンが被覆
インレットを完全に覆った後、ブロー成形用金型を閉
じ、ブローアップを行ってインサートブロー成形した。
【0034】その後、冷却と排気を行い、ブロー成形用
吹き込みピンを抜き、ブロー成形用金型を開いて成形品
を取り出した。治具はプロテクターと吹き込み用空洞部
とで囲まれた空間内にインサートされた被覆インレット
にセットされた状態でおかれており、吹き込み用空洞部
を切除した後、被覆インレットから治具を取り外して、
本フィラーパイプを得た。
【0035】得られた本フィラーパイプの被覆インレッ
トをインサートした部分の円周方向の断面を観察したと
ころ、本管を形成する樹脂が被覆インレットを隙間なく
覆っていることが確認された。また金属製インレットを
キャップで封止してフィラーパイプのシールを行いゲー
ジ圧1kgf/cm2 の空気圧による気密テストを行っ
たところ、金属製インレットと接着性熱可塑性樹脂との
間、および本管と接着性熱可塑性樹脂との間のどちらか
らも空気の漏れがなかった。更に金属製インレットの回
転トルクを測定したところ、300kg・cm以上のト
ルクを有することが確認された。
【0036】実施例2 無水マレイン酸変性ポリエチレン塗布厚を0.1mm、
成形樹脂温度を255℃とした以外は実施例1と同様に
して成形を行った。得られたフィラーパイプについて実
施例1と同様の気密テストと回転トルクの測定を行った
ところ、実施例1と同様の結果が得られた。
【0037】実施例3 成形材料としてブロックポリプロピレン(旭化成工業株
式会社製「旭化成ポリプロE7100」)を用い、成形
樹脂温度220℃とした以外は実施例1と同様にして成
形を行った。得られたフィラーパイプについて実施例1
と同様の気密テストと回転トルクの測定を行ったとこ
ろ、実施例1と同様の結果が得られた。
【0038】実施例4 ブロー成形用金型および補助金型を図7及び図8で説明
したものとし、被覆インレットの無水マレイン酸変性ポ
リエチレン塗布厚を0.5mmとした以外は実施例1と
同様にして成形を行った。得られたフィラーパイプにつ
いて実施例1と同様の気密テストと回転トルクの測定を
行ったところ、実施例1と同様の結果が得られた。
【0039】比較例1 無水マレイン酸変性ポリエチレンを塗布していない金属
製インレットを用いた以外は実施例1と同様にして成形
を行った。得られたフィラーパイプについて実施例1と
同様の気密テストと回転トルクの測定を行ったところ、
気密テストにおいて本管と金属製インレットとの間から
空気の漏れがあり、回転トルクは140kg・cmであ
った。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上説明した通りのものであ
る。本発明によれば、プロテクターを熱可塑性合成樹脂
で一体に成形でき、しかも金属製インレットと本管との
間の高い気密性と回転トルクが得られると共に、軽量で
コストが低く、しかも信頼性の高いフィラーパイプおよ
びその製造方法を提供することができる。また接着性熱
可塑性合成樹脂が溶融していない状態でインサートでき
るので、冷却時間が短く、成形効率の高い製造方法をも
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本フィラーパイプの本管注入口側付近の断面図
である。
【図2】本フィラーパイプの全体図である。
【図3】本第一の製造方法の説明図である。
【図4】本第一の製造方法の説明図である。
【図5】本第一の製造方法においてブロー金型から取り
出した直後の成形品のプロテクター付近を示す図であ
る。
【図6】本第一の製造方法における治具の取り出し状態
を示す図である。
【図7】本第二の製造方法の説明図である。
【図8】本第二の製造方法の説明図である。
【図9】本第二の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
1 本管 2 枝管 3 プロテクター 4 接着性熱可塑性合成樹脂 5 金属製インレット 6 開口部 7a 本第一の方法のブロー成形用金型 7b 本第二の方法のブロー成形用金型 8 ブロー成形用吹き込みピン 9 治具 10 ブロー成形用金型キャビティ 10a プロテクター成形部分 10b 本管成形部分 10c 枝管成形部分 11 ダイス 12 溶融パリソン 13 吹き込み空洞部 14 補助金型 15 ブロー成形用吹き込み孔 16 被覆インレット固定位置 45 被覆インレット
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:30 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本管と、本管の注入口側から分岐した枝
    管と、本管の注入口側端部に漏斗状に形成されたプロテ
    クターとが熱可塑性合成樹脂で一体形成されており、本
    管の注入口側には、外周が接着性熱可塑性合成樹脂で被
    覆された金属製インレットがインサートされていること
    を特徴とする熱可塑性合成樹脂製フィラーパイプ。
  2. 【請求項2】 本管と、本管の注入口側から分岐した枝
    管と、本管の注入口側端部に漏斗状に形成されたプロレ
    クターとが一体に成形される熱可塑性合成樹脂製フィラ
    ーパイプの製造方法において、外周が接着性熱可塑性合
    成樹脂で被覆された金属製インレットを、接着性熱可塑
    性合成樹脂が溶融していない状態で本管の注入口側にイ
    ンサートブロー成形することを特徴とする熱可塑性合成
    樹脂製フィラーパイプの製造方法。
  3. 【請求項3】 ブロー成形用吹き込みピンに脱着自在な
    治具および外周が接着性熱可塑性合成樹脂で被覆された
    金属製インレットをセットし、該治具及び外周が接着性
    熱可塑性合成樹脂で被覆された金属製インレットをイン
    サートブロー成形することにより、本管と枝管とプロテ
    クターとを一体成形後、得られる成形品のプロテクター
    側吹き込み用空洞部を切除して漏斗状のプロテクターの
    開口部を形成し、かつ、該プロテクター内より治具を取
    り出すことを特徴とする請求項2の熱可塑性合成樹脂製
    フィラーパイプの製造方法。
  4. 【請求項4】 プロテクタ−外面に対応する部分を有す
    るブロー成形用金型と、プロテクター内面に対応する表
    面形状を有し、かつ外周が接着性熱可塑性合成樹脂で被
    覆された金属製インレットを着脱自在な補助金型を用い
    ることを特徴とする請求項2の熱可塑性合成樹脂製フィ
    ラーパイプの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253403A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Takagi Seiko Corp 樹脂製中空容器および樹脂製中空容器の製造方法
JP2008201009A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Aitec:Kk 成形体

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