JPH05101572A - 磁気ヘツドのロード／アンロード機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】媒体の回転で生じる圧力を動力源として動作す
る偏心カムを設けたことにより、低消費電力にて磁気ヘ
ッドのロード／アンロードを行う。 【構成】偏心カム６は媒体２の近傍に位置しており、バ
ネ８およびピストン７によって結ばれている。さらに、
ピストン７はチューブ９を通してスピンドルモータ３の
軸基部付近と結ばれている。このため、媒体２の回転に
より発生した圧力によりピストン７を動作させ、偏心カ
ム６を回転させてサスペンション４を上下させる。 【効果】上記により、磁気ヘッドのロード／アンロード
を低消費電力で実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置に関
し、特に磁気ヘッドのロード／アンロード機構（着装／
離脱）に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、磁気ディスク装置は、磁気ディ
スク媒体（以下、媒体と称す）が回転しはじめると、媒
体の回転により発生する空気流により磁気ヘッドを浮上
させる浮上力が生じ、媒体と磁気ヘッド間にエアベアリ
ングが出来き、媒体と磁気ヘッドは接触しないようにな
っているが、媒体の回転が停止すると、磁気ヘッドと媒
体が接触する構造となっている。

【０００３】また、近年、磁気ディスク装置の高密度化
を達成させれため、磁気ヘッドは低浮上化されている。
そして、この磁気ヘッドの低浮上化に対応して媒体の面
精度が向上されている。そのため、磁気ヘッドと媒体間
に吸着が発生し安くなってきている。

【０００４】従来、磁気ヘッドと媒体間の吸着に対して
は媒体回転用のモータへの大電流の通電やボイスコイル
モータへの大電流の通電により磁気ヘッドと媒体を剥離
する方法がある。

【０００５】一方、媒体の回転停止時に磁気ヘッドを媒
体から離脱させる手法も一部で採用されている。この磁
気ヘッドを媒体に着脱させる機構をロード／アンロード
機構と称する。

【０００６】従来の磁気ヘッドのロード／アンロード機
構は、斜面を形成した固定カムを媒体外周側に設け、こ
の斜面をサスペンションがアンロード時には、駈け上が
り、ロード時には、滑り落ちる構造になっている。

【０００７】この方式により、磁気ヘッドと媒体との吸
着を防ぐことができる。しかし、この機構もサスペンシ
ョンが斜面を駈け上がる時に、ボイスコイルモータへ大
電流の通電が必要である。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の磁気デ
ィスク装置の磁気ヘッドのロード／アンロード機構は、
媒体の回転停止時に磁気ヘッドと媒体が接触しており、
磁気ヘッドと媒体の吸着を剥離させる方法として大電流
を通電を行うため、消費電力が大きくなるという欠点が
ある。

【０００９】また、従来の磁気ヘッドのロード／アンロ
ード機構として媒体外周位置に斜面を形成した固定カム
を設け、この斜面をサスペンションが駈け上がる構造の
ものがあるが、これも大電流を必要とするので、磁気デ
ィスク装置の消費電力が大きくなるという欠点がある。

【００１０】本発明の目的は、媒体の回転により発生す
る圧力による力と偏心カムの逆方向の力とにより往復運
動するピストンと、ピストンと連動して回転することに
よりサスペンションを上下に可動させて磁気ヘッドを媒
体へロード／アンロードさせる偏心カムとを備えたこと
により、上記の欠点を解消し、磁気ヘッドと媒体の吸着
の剥離および磁気ヘッドの媒体へのロード／アンロード
を低消費電力でできる磁気ヘッドの媒体へのロード／ア
ンロード機構を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明のモータにより回
転する媒体と、媒体の回転により発生する空気流により
浮上し媒体上で情報の書込み／読出しを行う磁気ヘッド
と、端部に磁気ヘッドを固定し媒体に対して磁気ヘッド
に空気流による浮上力に抗した押し付け力を与えるサス
ペンションとを有する磁気ディスク装置の磁気ヘッドの
ロード／アンロード機構において、媒体の回転により発
生する圧力を取り入れその圧力により一方向の力が働く
ピストンと、カム面がサスペンションと接触しその回転
軸に対してピストンに働いている一方向の力と逆方向に
所定の力が与えられ媒体停止時はこの力により媒体回転
時はピストンに働く力によりピストンが往復運動しその
動作によりサスペンションを媒体に対してロード／アン
ロードさせる偏心カムとを有している。

【００１２】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。

【００１３】図１は本発明の一実施例の磁気ヘッドのロ
ード／アンロード機構のアンロード時を示す側面図、図
２は本発明の一実施例の磁気ヘッドのロード／アンロー
ド機構のロード時を示す側面図である。

【００１４】図１、図２において、本実施例の磁気ヘッ
ドのロード／アンロード機構は、支柱１と、媒体２と、
媒体２を回転されるためのスピンドルモータ３と、サス
ペンション４と、サスペンション４により支持される磁
気ヘッド５と、磁気ヘッド５を媒体２から退避させるた
めの偏心カム６と、偏心カム６を回転させるためのピス
トン７と、バネ８と、チューブ９と、軸１０とから構成
されている。

【００１５】ここで、偏心カム６は媒体２の近傍に位置
しており、ほぼ半円形の形状となっている。この半円の
中心からずれた位置には軸１０があり、軸１０を中心に
回転できる構造となっている。

【００１６】さらに、偏心カム６のサスペンション４に
近い側の一端にはバネ８が取り付けられ、軸１０をはさ
んだ他端にはピストン７が接続されている。このピスト
ン７は、スピンドルモータ３の回転軸近傍と偏心カム６
の支軸１の近傍とを結びチューブ９の中に納められてい
る。

【００１７】このチューブ９のスピドルモータ３側の他
端は、媒体２側に向って開口しており、この付近の空気
が流通できるようになっている。同時に、ピストン７は
チューブ９内を可動できる程度のごくわずかな間隙が設
けてある。この間隙には、例えば、パーフロロポリエー
テル系の潤滑剤を塗布しても良い。

【００１８】媒体２が回転停止状態のときは、図１に示
すように、バネ８により偏心カム６のサスペンション４
に近い側の端部が引張られているため、偏心カム６の半
径が長い側の円周部がサスペンション４を押し上げ、磁
気ヘッド５を媒体２の表面から離脱させる。

【００１９】媒体２が回転状態のときは、媒体２の下部
の空気圧が低下する。このため、チューブ９内のピスト
ン７は、図２のＡ方向に引き与せられる。この力はバネ
８の力に打ち勝って偏心カム６を回転させ、偏心カム６
の半径が長い側の円周部はサスペンション４から外れ
る。磁気ヘッド５はサスペンション４により媒体２へ向
って加圧されているため、偏心カム６が外れれば、媒体
２の上に着装され、すなわち、ロード状態となる。媒体
２が回転を停止すれば、媒体２の下部の空気圧は通常に
戻り、前述のように磁気ヘッド５は媒体２の表面から離
脱、すなわち、アンロード状態となる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気ディ
スク装置のロード／アンロード機構は、媒体の回転によ
り発生する圧力による力と偏心カムの逆方向の力とによ
り往復運動するピストンと、ピストンと連動して回転す
ることによりサスペンションを上下に可動させて磁気ヘ
ッドを媒体へロード／アンロード（着装／離脱）させる
偏心カムとを備えたことにより、磁気ヘッドと媒体の吸
着の剥離および磁気ヘッドの媒体へのロード／アンロー
ドを低消費電力でできるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の磁気ヘッドのロード／アン
ロード機構のアンロード時を示す側面図である。

【図２】本発明の一実施例の磁気ヘッドのロード／アン
ロード機構のロード時を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ２ 媒体 ３ スピンドルモータ ４ サスペンション ５ 磁気ヘッド ６ 偏心カム ７ ピストン ８ バネ ９ チューブ １０ 軸

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 モータにより回転する磁気ディスク媒体
   と、前記磁気ディスク媒体の回転により発生する空気流
   により浮上し前記磁気ディスク媒体上で情報の書込み／
   読出しを行う磁気ヘッドと、端部に前記磁気ヘッドを固
   定し前記磁気ディスク媒体に対して前記磁気ヘッドに前
   記空気流による浮上力に抗した押し付け力を与えるサス
   ペンションとを有する磁気ディスク装置の磁気ヘッドの
   ロード／アンロード機構において、前記磁気ディスク媒
   体の回転により発生する圧力を取り入れその圧力により
   一方向の力が働くピストンと、カム面が前記サスペンシ
   ョンと接触しその回転軸に対して前記ピストンに働いて
   いる一方向の力と逆方向に所定の力が与えられ前記磁気
   ディスク媒体停止時はこの力により前記磁気ディスク媒
   体回転時は前記ピストンに働く力により前記ピストンが
   往復運動しその動作により前記サスペンションを前記磁
   気ディスク媒体に対してロード／アンロードさせる偏心
   カムとを有することを特徴とする磁気ヘッドのロード／
   アンロード機構。