JPH0510006U - 足車付き各種機器における位置固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 モータ駆動回路において直流電動モータが駆
動すると、足車２が接地した状態で、昇降機構により支
持脚５が上昇して離れ、各種機器を移動させることがで
きる。一方、同様に支持脚５が下降して接地すると、直
流電動モータに負荷が生じるため、モータ駆動回路に過
電流が流れ、その過電流に基づき制御回路によりモータ
駆動回路を制御して同モータが自動的に停止する。従っ
て、各種機器は位置固定される。 【効果】 支持脚５の昇降が電動モータにより自動化さ
れるので、その位置固定を容易に行なうことができる。
しかも、支持脚５の接地に伴い同モータが自動停止する
ので、位置固定作業がより一層容易になる。又、直流電
動モータを利用しているので、交流電源のない任意の場
所で各種機器を容易に位置固定することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は底部に足車を取り付けたゲームマシンなどの各種機器において、そ の底部に設けた支持脚の昇降により、足車を接地させて移動可能にした状態と、 支持脚を接地させて位置固定した状態とを取り得る位置固定装置に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の位置固定装置においては、各種機器の底部に取り付けられた雌 ねじ部材に対し支持脚がその雄ねじ部で螺合され、支持脚を雌ねじ部材に対し回 転させて昇降させることができるようになってる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このような各種機器の底部の下方空間は大変狭いため、その下方空 間に工具を入れて支持脚を回転させる作業は大変行いにくくなっていた。

【０００４】 本考案は支持脚の昇降を電動モータにより行ってその昇降作業を容易にするこ とを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的に鑑み、本考案に係る各種機器においては、後記する実施例の図面に 示すように、底部１に足車２が取り付けられているとともに、その底部１には支 持脚５が電動モータ８により昇降機構Ａを介して昇降可能に設けられている。こ の電動モータ８としては、直流電源１２により駆動する直流型のものが好ましい 。この直流電動モータ８においては、支持脚５が接地したとき同モータ８に生じ る負荷によりモータ駆動回路９に流れる過電流に基づき、モータ駆動回路９で同 モータ８を停止させる制御回路１４が設けられている。

【０００６】

【作用】

さて、モータ駆動回路９において直流電動モータ８が駆動すると、図１（ａ） に示すように足車２が接地した状態で、昇降機構Ａにより支持脚５が上昇して離 れ、各種機器を移動させることができる。

【０００７】 一方、同様に支持脚５が下降して図１（ｂ）に示すように接地すると、直流電 動モータ８に負荷が生じるため、モータ駆動回路９に過電流が流れ、その過電流 に基づき制御回路１４によりモータ駆動回路９を制御して同モータ８が自動的に 停止する。従って、各種機器は位置固定される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。 図１に示すように、各種機器の底部１の四隅部にそれぞれ足車２が取り付けら れ、この各足車２付近で底部１の四隅部にそれぞれ位置固定装置３が設けられて いる。次に、同装置３を詳述する。

【０００９】 図２に示すように、底部１の下側には雌ねじ部材４が取着され、この雌ねじ部 材４に支持脚５の雄ねじ部５ａが螺合されているとともに、雌ねじ部材４の下方 に突出する雄ねじ部５ａの下端部に接地部５ｂが取着されている。この雌ねじ部 材４の上方で底部１の上に案内部材６が取着され、この案内部材６内には昇降板 ７ａが圧縮コイルばね７ｂ上に支えられて上下方向へ移動可能に支持されている 。この昇降板７ａ上には減速装置付き直流電動モータ８が取り付けられ、その回 転軸８ａが昇降板７ａの下側へ延設されて支持脚５の雄ねじ部５ａの上端部に対 し一体回転可能に連結されている。なお、前記雄ねじ部材４と雄ねじ部５ａと案 内部材６と昇降板７ａと圧縮コイルばね７ｂとにより、昇降機構Ａが構成されて いる。

【００１０】 図３に示すモータ駆動回路９では、直流電動モータ８と抵抗１０とリレー切換 スイッチ１１と直流電源としての充電型バッテリー１２とが正逆転切換起動スイ ッチ１３を介して直列接続されている。この切換スイッチ１１を開閉制御する制 御回路１４おいて、比較器１５はモータ駆動回路９からの入力電圧Ｖｉ１と設定 電圧Ｖｉ２（同モータ８が支持脚５を回動させる場合に必要な電圧値よりも所定 値だけ高い電圧値）とを比較し、その出力電圧Ｖｏに基づきトランジスタ１６が ＯＮ又はＯＦＦになってリレーコイル１７が励磁又は消磁されるようになってい る。このリレーコイル１７が励磁されると、モータ駆動回路９の切換スイッチ１ １が開くようになっている。

【００１１】 さて、前記モータ駆動回路９においてその切換起動スイッチ１３を正転側に切 換えると、直流電動モーター８が駆動してその回転軸８ａにより支持脚５の雄ね じ部５ａが雌ねじ部材４に対し回転し、その回転に伴い支持脚５が上昇するとと もに、昇降板７ａ上の直流電動モーター８が案内部材６に沿ってそのストッパ６ ａまで上昇する。 その後、切換起動スイッチ１３を切ると、図１（ａ）に示す ように足車２が接地した状態で支持脚５が離れ、各種機器を移動させることがで きる。

【００１２】 一方、切換起動スイッチ１３を逆転側に切換えると、同様に支持脚５が下降し て図１（ｂ）に示すように接地する。その接地により支持脚５の回転が停止する ため、直流電動モーター８の回転軸８ａも停止して同モータ８に多大な負荷が生 じる。その負荷上昇に伴いモータ駆動回路９に過電流が流れ、比較器１５におい て同駆動回路９からの入力電圧Ｖｉ１が設定電圧Ｖｉ２よりも高くなる。そのた め、比較器１５の出力電圧Ｖｏが高電圧となってトランジスタ１６がＯＮになり 、リレーコイル１７が励磁されて切換スイッチ１１が開く。従って、直流電動モ ータ８は自動的に停止する。その後、切換起動スイッチ１３を切るとリレー切換 スイッチ１１は閉じる。このようにして支持脚５が接地されると、足車２が使用 できないため、各種機器は位置固定される。

【００１３】 又、このような位置固定状態で、切換起動スイッチ１３を正転側へ切換えると 、前途したように支持脚５が上昇し、比較器１５の出力電圧Ｖｏが低電圧になっ てトランジスタ１６がＯＦＦになり、リレーコイル１７が消磁されてリレー切換 スイッチ１１が閉じる。そして、昇降板７ａが案内部材６のストッパ６ａに当た ると、前途したように直流電動モータ８に負荷が生じて同モータ８が自動的に停 止し、図１（ａ）に示す状態に戻る。

【００１４】 このように本実施例においては、正逆転切換起動スイッチ１３を入切すれば、 直流電動モータ８により支持脚５が昇降して任意の位置で停止するため、支持脚 ５の昇降を自動的に行うことができ、各種機器の位置固定作業が容易になる。

【００１５】 しかも、支持脚５が接地したときなど、直流電動モータ８に生じる負荷により モータ駆動回路９に流れる過電流に基づき、同モータ８が自動的に停止されるた め、位置固定作業がより一層行い易くなる。

【００１６】 又、電動モータ８を直流型とし、その直流電源として例えば充電型バッテリー １２を利用しているため、交流電源のない任意の場所例えば運搬時のトラックの 荷台においても各種機器を容易に位置固定をすることができる。

【００１７】 なお、前記直流電動モータ８の回転軸８ａと支持脚５との間の連動手段につい ては、前記実施例以外にも、図示しないが例えば、各種機器の底部１上に同モー タ８を位置固定してその回転軸８ａと支持脚５の雄ねじ部５ａとをスプラインを 介して連結することにより、支持脚５を回転軸８ａに対し一体回転可能に且つそ れらの軸心方向へ移動可能にしたりするなど、本考案の要旨と逸脱しない範囲で 任意に変更してもよい。さらに、前記支持脚５を接地させた後、それが昇降しな いようにロック手段を設ければ、盗難防止にも役立つ。

【００１８】

【考案の効果】

本考案にかかる足車付き各種機器によれば、支持脚５の昇降が電動モータ８に より自動化されるので、その位置固定を容易に行なうことができる。しかも、支 持脚５の接地に伴い同モータ８が自動停止するので、位置固定作業がより一層容 易になる。又、直流電動モータ８を利用しているので、交流電源のない任意の場 所で各種機器を容易に位置固定することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は各種機器の足車を接地させるとともに
その支持脚を離した状態を示す部分正面図であり、
（ｂ）は各種機器の支持脚を接地させて位置固定した状
態を示す部分正面図である。

【図２】図１に示す支持脚においてその昇降機構を示す
部分拡大断面図である。

【図３】この支持脚を昇降させる直流電動モータの駆動
制御回路を示す概略図である。

【符号の説明】

１ 各種機器の底部、２ 足車、３ 位置固定装置、４
雌ねじ部材、５支持脚、５ａ 雄ねじ部、５ｂ 接地
部、８ 減速装置付き直流電動モータ、８ ａ 回転
軸、９ モータ駆動回路、１１ リレー切換スイッチ、
１２ 直流電源としての充電型バッテリー、１３ 正逆
転切換起動スイッチ、１４ 制御回路

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底部（１）に足車（２）を取り付けた
   各種機器あって、その底部（１）に支持脚（５）を昇降
   機構（Ａ）により昇降可能に設け、足車（２）を接地さ
   せて各種機器を移動可能にした状態と、支持脚（５）を
   接地させて各種機器を位置固定した状態とを取り得るよ
   うにした足車付き各種機器における位置固定装置におい
   て、 前記支持脚（５）の昇降機構（Ａ）を電動モータ（８）
   に連動させて同モータ（８）の回転に伴い支持脚（５）
   を昇降し得るようにしたことを特徴とする足車付き各種
   機器における位置固定装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、直流電源（１２）よ
   り駆動する直流電動モータ（８）を利用したことを特徴
   とする足車付き各種機器における位置固定装置。
3. 【請求項３】 請求項２において、支持脚（５）が接地
   したとき直流電動モータ（８）に生じる負荷によりモー
   タ駆動回路（９）に流れる過電流に基づき、モータ駆動
   回路９で直流電動モータ（８）を停止させる制御回路
   （１４）を設けたことを特徴とする足車付き各種機器に
   おける位置固定装置。