JPH0471088B2 - - Google Patents

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JPH0471088B2
JPH0471088B2 JP15442283A JP15442283A JPH0471088B2 JP H0471088 B2 JPH0471088 B2 JP H0471088B2 JP 15442283 A JP15442283 A JP 15442283A JP 15442283 A JP15442283 A JP 15442283A JP H0471088 B2 JPH0471088 B2 JP H0471088B2
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solvent
random copolymer
polymerization
propylene
polypropylene
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JP15442283A
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Takeshi Suzuki
Nobutoshi Komori
Masaji Suganami
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Chisso Corp
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Publication date
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Publication of JPH0471088B2 publication Critical patent/JPH0471088B2/ja
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【発明の詳細な説明】
本発明は、フイルム、シート用ランダム共重合
体ポリプロピレンの精製法に関する。更に詳しく
は、本発明は、いわゆる高活性触媒を用い気相重
合法によつて得られたプロピレンと他のオレフイ
ンを共重合させてなる該ポリプロピレンを溶解度
パラメーターδ=9.0〜10.9(cal/c.c.)1/2の溶剤で
洗浄することを特徴とする該精製法に関する。 いわゆるチーグラー・ナツタ型触媒を用いてプ
ロピレンと他のα−オレフインと(以下α−オレ
フイン)をランダム共重合させて得られる共重合
体ポリプロピレン(成形用)は、成形品としてそ
の低温ヒートシール性、低温耐衝撃性、透明性、
収縮性および発泡性が優れており、広く用いられ
ている。 上述の共重合体ポリプロピレンをフイルム若し
くはシート等のいわゆる薄物成形品に加工する場
合は、上述の諸物性に加えて成形品のブロツキン
グ性を考慮する必要がある。 ブロツキング性が劣る薄物成形品は、たとえ、
上述の他の諸物性が優れていたとしても商品価値
が劣り、甚だしく劣るものは、実用不能である。
さらにブロツキング性の著るしい薄物成形品は、
ブロツキングに起因して上述の諸物性特に低温ヒ
ートシール性および透明性を低下させるという負
の効果を保有している。したがつて、共重合体ポ
リプロピレンを用い薄物成形品を製造するに際し
ては、上述の諸物性のみならずブロツキング性の
良好なものを使用することが非常に重要である。 大量のプロピレンと比較的少量のα−オレフイ
ンのランダム共重合によつて得られるプロピレン
α−オレフインランダム共重合体は、従来、たと
えばn−ヘキサン若しくはn−ヘプタンのような
不活性溶媒または、液体プロピレンのような液状
単量体中で反応混合物を重合させるいわゆるスラ
リー重合法によつて製造されている。 ところで最近、気相重合法によるプロピレン・
α−オレフインランダム共重合体の製造法が提案
されている。この製法は、溶媒を使用しないから
工場生産における生産性その他の点で優れた特徴
を有することが明らかである。 例えば、本発明者の一部を含む発明者によつて
発明された特開昭57−205411号公報の発明は、こ
の気相重合法に関するが、この方法により製造さ
れたランダム共重合体ポリプロピレンをフイルム
およびシートに加工し、ブロツキング性その他前
記諸物性を詳細に検討した結果、該ポリプロピレ
ンは従来法で製造されたランダム共重合体に比較
して特にブロツキング性が不十分で実用上改良す
べきことが判明した。 本発明者等は、前述の公知技術の問題点を解決
すべく鋭意研究の結果、気相重合体法により得ら
れたランダム共重合体ポリプロピレンを溶解度パ
ラメーターδが9.0〜10.9(cal/c.c.)1/2の溶媒で洗
浄することにより解決できることを知つて本発明
を完成した。 以上の記述から明らかなように、本発明の目的
は、気相重合法によつて得られたランダム共重合
体ポリプロピレンをフイルム若しくはシートに成
形した際にブロツキング性の良好な該成形品が得
られる該ポリプロピレンの精製法を提供するにあ
る。他の目的は、該精製法によつて精製されたラ
ンダム共重合体ポリプロピレンを提供するにあ
る。 本発明は、下記(1)の主要構成と(2)〜(4)の実施態
様的構成を有する。 (1) 高活性三塩化チタン組成物および有機アルミ
ニウム化合物を組合わせた触媒を用い、プロピ
レンと他のα−オレフインを気相ランダム共重
合させてなるランダム共重合体ポリプロピレン
を溶解度パラメーターδが9.0〜10.9(cal/c.c.)1/
の溶媒(芳香族炭化水素およびハロゲン化炭
化水素を除く)で洗浄することを特徴とするフ
イルム、シート用ランダム共重合体ポリプロピ
レンの精製法。 (2) ランダム共重合体ポリプロピレンが、エチレ
ン含量3〜20重量%のエチレン・プロピレン共
重合体若しくはエチレン含量1〜15重量%でブ
テン含量4〜30重量%のエチレン・プロピレ
ン・ブテン−1共重合体である前記第(1)項に記
載の精製法。 (3) 溶解度パラメーターδが9.0〜9.6好ましくは
9.1〜9.4(cal/c.c.)1/2の溶媒を用いる前記第(1)項
に載の精製法。 (4) 溶媒としてメチルエチルケトン若しくは酢酸
エチルを用いる前記第(1)項に記載の精製法。 以下本発明の構成と効果につき詳述する。 イ 本発明に係るランダム共重合体ポリプロピレ
ンの製造法: (A) 組合せ触媒 該ポリプロピレンは、プロピレンとα−オレ
フイン(註.プロピレンを除く)を気相重合法
によつて重合させて製造する。該気相重合を可
能とするためのチーグラー・ナツタ型触媒を触
媒としては、既述のようにいわゆる高活性三塩
化チタン組成物(以下高活性三塩化チタン)を
有機アルミニウム化合物と組合わせる。かかる
高活性三塩化チタンの具体例としては例えば、
下記a)〜c)のものを挙げることができる。 a 四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還
元し、過剰の四塩化チタンを除去した後得られ
た還元固体生成物と有機エーテル化合物とを反
応させ、未反応の有機エーテルを除去し、四塩
化チタン、もしくは四塩化チタンと有機エーテ
ルで処理して得られたもの、(たとえば実施例
における三塩化チタン組成物(A)), b 有機アルミニウム化合物と有機エーテルとの
反応生成物と、四塩化チタンとを反応させて得
られた固体生成物に、さらに有機エーテル化合
物と四塩化チタンとを反応させて得られたも
の、(たとえば、実施例における三塩化チタン
組成物(B)), C 四塩化チタンと有機エーテルとの反応混合物
に有機アルミニウム化合物を反応させ、ついで
有機エーテル化合物を反応させたもの、(たと
えば、実施例における三塩化チタン組成物(C))。 他方、前述の高活性三塩化チタンに組合わせ
る有機アルミニウム化合物としては、一般式
AlRnX3-n(Rは水素または炭素数1〜10の炭
化水素基、特特にアルキル基、X=ハロゲンま
たは炭素数1〜12のアルコキシ基であり、1
m<3であらわされる。具体例としては、トリ
エチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアル
ミニウム、トリ−iso−プロピルアルミニウム、
トリ−iso−ブチルアルミニウム、ジエチルア
ルミニウムクロライド、ジ−iso−ブチルアル
ミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムア
イオダイドなどがあげられる。また、これらか
ら選ばれたものの混合物を用いることができ
る。 本発明の組合せ触媒には第三成分として各種
の電子供与性化合物を重合時に加え、触媒の性
能向上を図ることも可能である。かかる電子供
与性化合物としては、(イ)エーテル類、たとえば
ジエチルエーテル、ジノルマルブチルエーテ
ル、ジイソアミルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジフエニルエーテル類、(ロ)カルボ
ン酸エステル類、たとえばギ酸メチル、酢酸メ
チル、安息香酸エチル、トルイル酸エチル、タ
クリル酸メチルなど、(ハ)ケトン類、たとえばメ
チルエチルケトン、アセトフエノンなど、(ニ)ア
ルデヒド類、たとえばアセトアルデヒド、イソ
ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒドなど、(ホ)
アミン、ニトリル、酸アミド類、たとえばジエ
チルアミン、アニリン、アセトニトリル、アク
リルアミド、テトラメチル尿素など、(ヘ)リン酸
化合物、たとえばトリフエニルホスフイン、ト
リフエニルホスフアイト、トリフエニルホスフ
エートなど、(ト)イオウ化合物、たとえば二硫化
炭素、メチルフエニルスルホンなどをあげるこ
とができる。 本発明で使用する三塩化チタン組成物の平均
粒径は10ないし100μ、好ましくは約20ないし
80μの範囲にあるのを使用することが重要であ
る。粒度分布はできる限り狭いものが好ましく
超微粉や、粗大粒子は含まないか、含んでいて
も非常に少ないことが望ましい(例えば1μ以
下のものが1重量%以下、300μ以上のものが
1重量%以下)。平均粒径が前記範囲より小さ
いものを用いると、気相重合器からのリサイク
ル・ガス回収ラインに微粉の触媒や重合体粉末
が蓄積し、長期連続運転が不可能になるので適
していない。また平均粒径が前記範囲より大き
いものを用いると重合活性の著るしい低下のみ
ならず、薄物成形品に使用した場合、各種添加
剤(特に無機分散剤)の分散が悪くなるので好
ましくない。 (B) α−オレフイン 本発明で使するα−オレフインはエチレンお
よびブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−
1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、
オクテン−1、ノネン−1から少なくとも1種
を選択することができる。共重合体中のα−オ
レフイン含量は50重量%まで含むことができ
る。好ましくはエチレン、ブテン−1の少なく
とも1種を用いることができる。特に薄物成形
品の場合、エチレン含量3〜20重量%の範囲、
またはエチレン含量1〜15重量%およびブテン
−1含量4〜30重量%の範囲のポリプロピレ
ン・ランダム・共重合体が好ましく用いられ
る。 α−オレフイン含量が上記範囲より低いと本
発明の特定溶媒による洗浄を実施しなくとも前
記薄物成形品に使用できるので除外される。 (C) 気相重合法 重合温度は、ポリプロピレンランダム共重合
体粉体の焼結温度(エチレン、α−オレフイン
の含量によつて変化する)より低い温度を選択
する必要がある。そうして、ポリプロピレンラ
ンダム共重合体の融点〔差動熱量計による測定
(C)〕からみると、融点より10℃、好ましくは20
℃、さらに好ましくは40℃低く重合温度を設定
することが望ましい。また、重合温度は重合器
内の反応ガス混合物の露点より、5℃以上、好
ましくは10℃以上、さらに好ましくは20℃以上
高く設定するのがよい。具体的な重合温度は、
35℃〜90℃、好まくは40℃〜80℃、さらに好ま
しくは50℃〜75℃の範囲が使用される。 重合圧力は、一般に1〜40Kg/cm2G、好まし
くは10〜30Kg/cm2Gの範囲が使用される。 重合時間は一般に10分ないし10時間、好まし
くは30分〜5時間の範囲が使用される。 本発明により得られるポリプロピレンランダ
ム共重合体の分子量は、水素によつて制御され
る。本発明によつてMFR(230℃、2.16Kg荷重、
ASTM−D1238、g/10分)が、0.1〜150の範
囲のものが得られる。 本発明に係る共重合体の製造に使用する単量
体、すなわち、プロピレン、およびα−オレフ
インは、液体もしくは気体の状態で重合器に供
給される。本発明に係る共重合体の製造に使用
される重合器としては、機械的攪拌機付反応器
(たとえば特開昭51−86584、特開昭57−
155204)、流動床式反応器、その他公知の気相
重合反応器を使用することができる。 本発明に係る三塩化チタン組成物と有機アル
ミニウムを含む組合せ触媒は、それぞれ別々
に、もしくは混合触媒として重合系に供給され
る。混合触媒として使用する場合、不活性炭化
水素あるいは液化オレフイン(たとえば、プロ
ピレン、ブテン−1、ヘキセン−1など)中に
懸濁するのが好ましい。また、必要に応じて不
活性炭化水素溶媒に懸濁された混合触媒を少量
のオレフイン(三塩化チタン組成物1gに対し
てオレフイン100g以下程度、オレフインとし
てたとえば、エチレン、プロピレン、ブテン−
1など)と接触させて予備処理した触媒系を用
いるのが好ましいことである。 本発明に係る気相重合によつて得られたラン
ダム共重合体ポリプロピレンの比表面積は
0.015m2/g以上、好ましくは0.05m2/g以上
に維持する必要がある。上記比表面積を得る具
体的方法の1つとして本発明者の1部の発明に
係る特願昭56−196595に記載されたものがあ
る。上記比表面積を満足できないランダム共重
合体ポリプロピレンは粉体粘着性が著しく連続
気相重合の遂行を困難ならしめるので好ましく
ない。 本発明に係る気相重合器から抜出されたラン
ダム共重合体ポリプロピレンは通常活性の触媒
残渣を含んでいるので、通常安定化工程に送り
込み、触媒残渣を失活させることにより共重合
体を安定化させることも可能である。また安定
化工程は、本発明の特定溶媒による洗浄後に実
施することができる。 ロ 特定溶媒による洗浄: 気相重合器から抜出された上述のランダム共
重合体ポリプロピレンは特定溶媒による洗浄操
作に付される。 本発明に使用する特定溶媒は溶解度パラメー
ターδが9.0〜10.9(cal/c.c.)1/2の範囲、好まし
くは9.0〜9.6(cal/c.c.)1/2の範囲、さらに好まし
くは9.1〜9.4(cal/c.c.)1/2の範囲のものから選択
することが重要である。溶解度パラメーターδ
はPolymer Handbook(Brandrup,Immergut
著John Wiley&Sons Inc.1966年出版)−
355頁以下に記載されている。 しかしながら溶解度パラメーターδが9.0〜
10.9(cal/c.c.)1/2の溶媒の中で芳香族炭化水素、
ハロゲン化炭化水素は除外される。本発明の特
定溶媒の具体的名称を列記するならばブチルア
ルデヒド、酢酸エチル、ジアセトンアルコー
ル、プロピレンオキサイド、トリプロピレング
リコール、メチル・エチル・ケトン、蟻酸エチ
ル、フラン、酢酸メチル、アセトン、イソアミ
ルアルコール、蟻酸メチル、ノルマルオクチル
アルコール、ノルマルヘキシルアルコール、ノ
ルマルアミルアルコール等を示すことができ
る。これらの中でブロツキング性改良効果と溶
媒の工業的入手性、取扱い易さなどを考慮する
と酢酸エチルあるいはメチル・エチル・ケトン
が特に好ましい。 本発明に使用する特定溶媒は2種以上混合し
て使用することができる。溶媒の溶解度パラメ
ーターが9.0未満(たとえば液化プロピレン、
ジエチルエーテル、ノルマルヘプタン)ではグ
ロツキング性改良効果はあるが、洗浄効果が強
すぎて抽出率が著しく高くなり、ポリマー損失
を招くので好ましくない。一方、溶媒の溶解度
パラメーターが10.9を越えるとブロツキング性
改良効果が著しく低下するので好ましくない。 本発明に使用する特定溶媒による洗浄温度は
特に臨界的でないが、10〜100℃の範囲、好ま
しくは20〜80℃の範囲、更に好ましくは40℃前
後が選択できる。 洗浄時間は特に臨界的でなく、ブロツキング
性を損なう成分を洗浄によつて抽出するに充分
な時間を必要とすればよく、具体的には1分〜
5時間、好ましくは5分〜3時間の範囲から選
択することができる。 本発明に使用する特定溶媒の使用比率は特に
臨界的でないが、ランダム共重合体ポリプロピ
レン1重量部に対し、0.5〜100重量部の範囲、
好ましくは5重量部前後の範囲から選択するこ
とができる。 洗浄装置は攪拌機付タンク、堅型向流抽出器
などが用いられる。 本発明の特定溶媒によつて洗浄されたランダ
ム共重合体ポリプロピレンは使用溶媒と分離さ
れたのち、乾燥される。 本発明の特定溶媒を使用し洗浄して得られた
ランダム共重合体ポリプロピレンは重量平均分
子量Mwが6000以下の低分子量成分を1.2重量
%以下含有するものである。 本発明の方法により精製されたランダム・共
重合体ポリプロピレンには本発明の目的を損な
わない範囲において各種安定剤、滑剤、帯電防
止剤、顔料、充填剤等を添加することができ
る。 以下、実施例によつて本発明を更に説明する。
なお、実施例中で用いられた各物性測定法を一括
して以下に示す。 (1) 共重合体中のα−オレフイン含量:赤外分光
光度法とC13NMR法。 (2) MFR:ASTMD1238−73,230℃。 (3) 分子量Mw6000以下の重合体含量:共重合体
を沸点下のn−ペンタンで6時間抽出して得た
n−ペンタン可溶分をGel Permeation
Chromatographyで分析し、原試料に対する分
子量Mw6000以下の重合体の量を求めた。 (4) 融点:差動熱量計(DSC)による吸熱曲線
の極大値を示す温度。 (5) 融解熱:DSCによる吸熱曲線の面積より求
めた。なお同曲線の完全溶融状態側を低温側に
外挿してベースラインとした。 (6) ブロツキング:巾2cmの製膜フイルムを重ね
合せ、底面が2cm×2cmの正方形の500gの重
鐘をのせ、40℃で24時間押圧した後、引張速度
50mm/minで引張せん断強さを測定し、ブロツ
キング性のあるもの:悪、ブロツキング性の若
干改良されたもの:普通、ブロツキング性の充
分改良されたもの:良好の3つに分類した。 (7) 洗浄抽出量:洗浄抽出後、溶媒の一部をサン
プリングし、溶媒を蒸発後、溶解ポリマーを秤
量、原試料に対する重量%で表わした。 (8) 触媒効率:単位の三塩化チタン組成物(g)当り
の生成ポリマー粉末(g) (9) B.D:嵩密度(g/ml) (10) 溶解性ポリマー生成率:スラリー重合時の全
生成ポリマーに占めるヘキサン中に溶解してい
るポリマーの割合(%)。 参考重合例 使用する三塩化チタン組成物の調製はつぎのよ
うに行なつた。 三塩化チタン組成物(A)の調製 容量15の撹拌機つき反応器(回転数200rpm)
の内部を窒素雰囲気に保ち、ノルマルヘキサン
2.7と四塩化チタン0.69を投入して、0℃に
冷却した。つづいてヘキサン3.4とジエチルア
ルミニウムクロライド(以下DEACと略す)0.78
を0℃で4時間にわたり添加した。その後1時
間かきまぜ、さらに65℃で1時間撹拌して反応を
行つた後、室温まで冷却して静置した。上層の液
相部を分離し沈降層の固体をヘキサンで5回洗浄
した。つぎに該固体にヘキサン9.8およびジイ
ソアミルエーテル1.37を35℃で100分間撹拌し
て反応させた。 反応後静置して上澄液を分離して残つた沈降層
の固体生成物をヘキサンで洗浄した後、ヘキサン
3.9および四塩化チタン1.0を60分間にわたり
加え、65℃で2時間かくはんし、静置後上澄液を
除き、得られた沈殿物をヘキサンで洗浄し、減圧
下に乾燥させて三塩化チタン組成物(A)1Kgを得
た。 三塩化チタン組成物(B)の調製 窒素置換されたガラス製2反応器に塩化チタ
ン0.4グラムモル(以下単にモルであらわす)を
入れ加熱して35℃に保持した。この四塩化チタン
に、つぎの反応液すなわちn−ヘキサン60ml、
DEAC0.05モルおよびジイソアミルエーテル0.12
モルの混合物を25℃で1分間で混合し、さらに5
分間反応させた反応生成物(ジイソアミルエーテ
ル/DEACモル比:2.4/1)を35℃で30分間滴
下しながら添加した。この四塩化チタンの反応混
合物は、その後30分35℃に保ち、ついで75℃に昇
温させて1時間反応させ、固体の沈殿物を生じ
た。該混合物を室温(20℃)まで冷却して静置
し、沈殿物を上澄液に分離させ、反応器を傾斜さ
せて上澄液を除去した。 ついで上澄液除去後の沈殿物にn−ヘキサン
400mlを加えて10分間攪拌混合後デカンテーシヨ
ンと傾斜により上澄液を除く操作を4回繰り返し
た。かかる処理後の該沈殿物は、共存するn−ヘ
キサンを減圧蒸発し乾固させて固体生成物19gを
得た。ついで、この固体生成物の全量をガラス製
2反応器に入れ、n−ヘキサン300mlを加えて
攪拌して懸濁させ、20℃でジイソアミルエーテル
16gと四塩化チタン35gを加えて65℃で1時間反
応させた。この反応後室温まで冷却し、静置して
沈殿物(以下第2沈殿物)を分離させた上澄液を
傾斜させて除去した。ついで上澄液除去後の第2
沈殿物にn−ヘキサン400mlを加えて10分間攪拌
混合後デカンテーシヨン(斜瀉)により上澄液を
除く操作を4回繰返した。ついで、この固体生成
物を減圧下で乾燥させて三塩化チタン組成物(B)15
gを得た。 三塩化チタン組成物(C)の製造 攪拌機を備えた50反応器にモノクロル・ベン
ゼン濃度50vol%のモノクロル・ベンゼン−n−
ヘプタン混合溶媒25を導入し、四塩化チタン
2.4を加えた。攪拌下にジノルマルブチルエー
テル4.6を10分間に滴下した。温度は20℃に保
持した。次にジエチルアルミニウムクロライド
1.4を40分間に滴下した。その後1℃/3分の
割合で加熱し、55℃になつたときさらにジn−ブ
チル・エーテル1.0を30分間に滴下した。滴下
終了時の温度は65℃であつた。 その後90℃まで昇温し、固体成分を析出させ、
さらに30分間保持した。固体成分をモノクロル・
ベンゼン10で2回、n−ヘプタン20で3回洗
浄し、室温下で減圧乾燥し、粒径10〜120μの三
塩化チタニウム組成物(C)3.5Kgを得た。 参考重合例 1〜8 (気相重合ランダム・共重合体ポリプロピレン
の製造) 攪拌羽根を有する攪拌機付横型重合器(L/D
=5、内容積1700、回転数60rpm)を十分に乾
燥し、内部をチツソガスで置換した。 上記重合器に同重量のエチレンガスで予備活性
化した三塩化チタン組成物、有機アルミニウム化
合物、その他の化合物および十分に精製、乾燥さ
れたプロピレンおよび共重合成分(表)を連続的
にフイードし、生成ランダム共重合体ポリプロピ
レン粉末床の存在下で気相連続共重合を行なつ
た。その条件は第1表に示す。生成したランダム
共重合体ポリプロピレンの分子量は重合体器の気
相部の水素濃度(0.5〜4vol%)によつてコント
ロールした。重合時間は生成ポリプロピレン粉末
床のレベルによつてコントロールした。重合器内
で発生した重合熱は重合器内に液化プロピレンお
よび必要に応じて加える液化α−オレフインを加
えて除去した。重合器内で気化した反応ガス、混
合ガスは重合器からリサイクルガス配管によつて
引抜かれ、熱交換装置で冷却し、液化させた。非
凝縮部分は重合器の粉末床の下部に供給した。重
合器から抜出されたランダム共重合体ポリプロピ
レンは、後処理工程に送り、気相で触媒を脱活性
化した。
【表】
【表】 参考重合例 9〜13 (スラリー重合ランダム共重合体ポリプロピレ
ンの製造) N2置換した内容積400の攪拌機付重合器に精
製ヘキサン250、三塩化チタン組成物(B)4g、
ジエチルアルミニウムクロライド100g、メチル
パラトルエート0.1g、水素130Nを加え、重合
器のジヤケツトに温水を通じ内容物を加温し、所
定温度(60℃)に達した後プロピレン、ブテン−
1、エチレンが所定割合で重合器に入るように調
整した。重合圧は全圧10Kg/cm2一定に重合中保つ
た。重合開始180分後未反応モノマーを放出し、
重合器内容物にメタノール20を加え、60℃で30
分攪拌して重合触媒を失活させた。ついで該内容
物に純水100を加え攪拌後静置して生成重合物
を含むスラリー層(上層)と水−メタノール層
(下層)に分離させ、下層を除去した後、該スラ
リー層を遠心分離器で処理して湿潤な共重合物の
粉末と濾液(廃ヘキサン)に分離した。該共重合
体粉末は回転ドラム式乾燥機で減圧乾燥して乾燥
共重合体粉末を得た。結果は第2表に示す。
【表】 実施例1〜10、比較例1〜6 a ランダム共重合体ポリプロピレンの溶媒によ
る洗浄:N2置換した攪拌機付容器(内容積200
、底部にフイルター設置)に参考例1〜8の
ランダム・共重合体ポリプロピレン粉末10Kgお
よび溶媒を仕込み、第3および4表に示す条件
で攪拌下で洗浄し、濾過後乾燥した。 b ランダム・共重合体ポリプロピレンのTダイ
フイルム成形。 溶媒洗浄した第3および4表記載の試料(実
施例1〜10、参考例1〜7)、第2表記載のス
ラリー重合法で得た試料(参考重合例9〜13)
および第1表記載の参考重合例1、5の試料に
それぞれ2、6−ジターシヤリーブチルパラク
レゾール0.1%、ステアリン酸カルシウム0.1%
を添加し、230℃で押出し造粒した。得られた
造粒品はTダイフイルム製膜機で、40μの厚さ
のフイルムに製膜した。 第3および4表にTダイフイルムのブロツキ
ング性、および最終判定結果を示す。少ない洗
浄抽出量で、ブロツキング性の著るしく改良さ
れることが明らかにされている。 なお参考重合例1、5、9〜13の試料はブロ
ツキング性評価は良好であつた。
【表】 イソプロピルアルコール
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高活性三塩化チタン組成物および有機アルミ
    ニウム化合物を組合わせた触媒を用い、プロピレ
    ンと他のα−オレフインを気相ランダム共重合さ
    せてなるランダム共重合体ポリプロピレンを溶解
    度パラメーターδが9.0〜10.9(cal/c.c.)1/2の溶媒
    (芳香族炭化水素およびハロゲン化炭化水素を除
    く)で洗浄することを特徴とするフイルム、シー
    ト用ランダム共重合体ポリプロピレンの精製法。 2 ランダム共重合体ポリプロピレンが、エチレ
    ン含量3〜20重量%のエチレン・プロピレン共重
    合体若しくはエチレン含量1〜15重量%でブテン
    含量4〜30重量%のエチレン・プロピレン・ブテ
    ン−1共重合体である特許請求の範囲第1項に記
    載の精製法。 3 溶解度パメラーターδが9.0〜9.6好ましくは
    9.1〜9.4(cal/c.c.)1/2の溶媒を用いる特許請求の範
    囲第1項に記載の精製法。 4 溶媒としてメチルエチルケトン若しくは酢酸
    エチルを用いる特許請求の範囲第1項に記載の精
    製法。
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