JPH0461237B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流体用の配管システムに係り、特に
エラストマーとプラストマーとから成るグループ
から選択した非金属材料で金属製ハウジングの内
面を被覆した配管システムに関する。

現在使用されている上述タイプのライニング付
配管システムは、一般に、米国の規格によれば
Schedule40又はSchedule80の鋼鉄製であり、
種々の耐化性プラスチツクで内面を被覆されてい
る。これらのプラスチツクライニングの公称壁厚
は、TFE樹脂の場合、通常12.7mm（１／２イン
チ）管での約1.37mm（0.054インチ）から305mm
（12インチ）管での約4.70mm（0.185インチ）まで
の範囲にあり、またヘビイデユーテイなポリプロ
ピレンのような他の樹脂の場合にはもつと厚くな
る。特別な場合には、Schedule‘10の鋼鉄が使
用される。一般にこのような管の断面間の接続は
フランジ管継手即ちフランジジヨイントによつて
行われ、こ場合ライニングは管から離され、フラ
ンジの面上に広げられて、管を流れる流体から上
記金属を保護すると共にガスケツトの機能も果し
ている。フランジ同士は主にボルト締めされてい
た。かつては、プラスチツクのコールドフローを
補正するために、金属フランジ面とその上のプラ
スチツク広がり部との間に、ライナーを取り囲む
ように繊維状バツクアツプワツシヤを設けること
が望ましいと考えられていた。

公知の配管はかなり重く、また取付けの際に行
われる普通のフランジのボルト締めは、かなりの
作業量を要している。しかしながら、市場におい
ては一般に、ボルト締めされたフランジ以外のジ
ヨイントは、充分な信頼性に欠けると思われてい
た。それにもかかわらず、特に、設備改良の際の
コスト上昇に鑑みて、より軽量かつ迅速組立可能
なプラスチツクライニング付の配管システムが望
まれている。

このような要求に対する試みとしては、 1982年２月２日付で発行された米国特許第
4313625号開示された管アツセンブリが存在する。
前記特許アブストラクトには、次のようなライニ
ング付の管アツセンブリが記載されている。即ち
ライニング付管とそのライナーとが、共に変形さ
れて、外方に広がつたフランジを形成し、ゆる
い、テーパー付リングが、上記フランジの近傍で
上記管上に配置され、そして上記管はスリツトの
入つたＶ字形クランプによつて同様の管又は鋳断
継手に結合されている。しかしながら、ゆるいリ
ングは、作業者にとつてやつかいなものである。
ところが、もしそのリングが管に沿つた移動を制
限される程、充分にぴつたり合うようにされたな
らば、そのジヨイントを組立るときリングが管上
で動かなくなる危険があり、これは一様にシール
されたジヨイントの開発を妨げる。従つて、或る
程度のゆるさは必要であり、しかしこれは、Ｖ字
形クランプが取り付けられるまで、リングを所定
位置に保持しなければならないという問題を生ず
る。

また、前記特許で開示された構造には別のいく
つかの欠点があり、これらの欠点は本発明の説明
の際に以下に述べられる。

本発明の目的は、上述の欠点に鑑みて、組立が
容易で、問題となつたゆるいリングを必要とせ
ず、かつ信頼性が高く用途の広い、ライニング付
の軽量配管システム用配管接続を提供することで
ある。

本発明によるライニング付配管アツセンブリ
は、切頭円錐形のフランジを形成するように90゜
より小さい角度で半径方向外方へ広がつたコネク
タ部を有する軽量金属配管の構成部材と；前記コ
ネクタ部の内径にほぼ等しいい内径と、前記フラ
ンジの外側凹面に係合するテーパー面と、前記テ
ーパー面から離れた側の半径方向面とを有するシ
ールロードリングと；前記コネクタ部から外へ延
び、前記ロードリングを通り越し、そこから半径
方向外方へ張り出し前記リングの前記半径方向面
上に広がつてガスケツト部を構成し、それによつ
て前記ロードリングを捕捉するプラスチツク製管
ライニングと；前記切頭円錐形フランジを取り囲
み、かつ前記フランジの前記凹面の背後の凸側と
係合して、前記プラスチツクガスケツト部を、も
う一つの構成部材の接合面に対して締め付けるＶ
字形クランプとを具備する。

本発明は、添付図面を参照した実施例の以下の
詳細な説明を読むと、一層良く理解されるのであ
ろう。なお、全図において同一参照数字は同一又
は類似の部品を示すように使用されている。

図面にいて、本発明により構成されたライニン
グの付いた配管組立品即ち配管アツセンプリは第
１図に示されている。本明は全配管システム内の
取外し可能な任意の管継手即ちジヨイントに適用
できるが以下では説明の便宜上２管の端部を接続
する場合について説明する。

本発明係るジヨイント、即ちアツセンブリは、
全体が参照番号10によつて示され、軽量金属配管
の１方の構成部材１１を他の構成部材１２に接続
する。その配管構成部材１１と１２は、夫々軽量
金属配管１３と１４の一部から成り、それらは、
切頭円錐形のフランジを構成するように90゜より
小さい角度で半径方向外方へ広がつたコネクタ部
即ち、端部１５と１６を有する。このフランジ１
５と１６の広がり角度は約70゜が望ましい。この
管端部１１の詳細は、第３図に最もよく明示さ
れ、端部１は、第１図で、逆方向に向いているけ
れども、端部１１と同一形状である。

各管端部には、夫々シールロードリング１７と
１８が設けられている。これらのリング１７と１
８は互に同一形状で第４図と第５図に詳細に示さ
れている。リング１７，１８は、内径１９とテー
パーの付た面２０と、半径方向面２１とを有す
る。上記内径１９は管端即ち、コネクタ部１３と
１４の内径とほぼ等しく、また上記テーパー面２
０はフランジ１５又は１６の外側凹面と係合し、
上記半径方向面２１は、そのテーパー面２０から
離れた側に位置している。面２０のテーパーの角
度は、フランジ１５と１６の角度即ち、70゜にほ
ぼ等しく定められている。

プラスチツク製ライニング２２，２３は、コネ
クタ部１３と１４から延び対応するロードリング
１７と１８を通り抜けており、このリングの所に
おいて、プラスチツク製ライニングは２４と２５
の所で半径方向外方へ張り出しそれぞれのリング
１７と１８の半径方向面２１の上に広がつてガス
ケツト部を構成し、これによつてそれぞれのロー
ドリング１７と１８を止めている。

Ｖ字形クランプ２６は２分され、図において上
半分２７と下半分２８とから構成され、切頭円錐
形フランジ１５と１６の上記凹面の背後の凸面側
と係合して各フランジ１５，１６を取囲み、プラ
スチツクガスケツト部２４を、他方の部材の対応
面即ち他方のガスケツト部２５に対して押圧す
る。

プラスチツク製ライニングの付いた配管システ
ムに使用されるフランジ付ジヨイントは、ガスケ
ツト領域でのプラスチツクのコールドフローによ
り、漏洩が生ずるといつたことがしばしば問題と
なる。この問題を避ける為には、シールロードリ
ング１７と１８のその半径方向面２１に同心状の
溝２９を刻設することが望ましい。これらの溝の
詳細は第５図に明示されている。Ｖ字形クランプ
２６の締付によつてアツセンブリ全体を緊締する
と、ガスケツト部２４と２５のプラスチツク溝２
９の中に押し込められる。これによつて、そのプ
ラスチツクが、リング１７，１８の間から内外へ
引き伸ばされることが防止される。このような溝
２９を設けることによつて、上述した先行特許に
記載された実施例では得られない利点が得られ
る。というのは、この先行特許のアツセンブリで
は、プラスチツクが別個のリングにではなく、フ
ランジ付管に直接係合してしまつているので、上
述の利点は、上述の先行特許では得ることができ
ない。

第５図において、シールロードリング１７と１
８は半径方向面２１を、円筒面１９に接続するア
ール面３０を有する。この面３０の存在により
ランナーはランナーに亀裂を招く可能性のある鋭
いかどを生ずることなく滑らかに広がることがで
きる。

リング１７又は１８の反対側には面１９に接続
する小さな面取り面３１が形成されてり、この面
取り面３１の働きは、ジヨイントの組立作業でプ
ラスチツクライナーの突出端を広げる前にプラス
チツクライナーにリング１７，１８をガイドする
ことである。

Ｖ字形クランプ２６は、公知の構造のもので、
突出端即ち耳部３２と３３を具備し、ボルト３４
と３５がこれらの耳部３２と３３を貫通し、クラ
ンプ上半分２７と下半分２８とを結合する。この
クランプ２６を組立てる際には、クランプにより
ジヨイントの全周に楔作用が均一に及ぶようにボ
ルト３４，３５を等しく締めることが必要とな
る。

現時点では、Schedule10金属製の配管部材を
使用することが望ましく、この場合、50.8mm（２
インチ）管用のプラスチツクライニングがポリ四
フツ化エチレン（TFE）樹脂製であるときその
厚さは約1.57（0.062インチ）がまた、フツ化エチ
レンプロピレン（FEP）樹脂製であるとき、厚
さは約2.03mm（．080インチ）がよい。

本発明を上記実施例に基づき説明したが、添付
した特許請求の範囲に記した発明の範囲内で当業
者は当然種々の変形を行い得るものである。また
結合されるフランジ付コネクタ部は、管の長手方
向の端である必要はなく、種々の継手や弁やベツ
セルなどと一体に形成された配管構成部材の突出
部の端部であつてもよい。金属フランジは、プラ
スチツクライナーを損傷する恐れなく作成でき
る。というのはそのプラスチツクライナーは、そ
の金属を広げた後にうまく付加できるからであ
る。それからロードリングを取り付け、その後に
プラスチツクを広げてガスケツト部を形成しロー
ドリングを固定する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例であるジヨイントを
図示した配管アツセンプリの縦断面図、第２図は
第１図の２−２線の横断面図、第３図は、第１図
のアツセンブリの一部である端部フランジを有す
る管の端部の一部断面図、第４図は、第１図のア
ツセンブリに使用されたシールロードリングの半
径方向面を示す平面図で、その面に形成された同
心状の環状溝を示してる。第５図は、第４図の５
−５線の沿つた拡大断面図で、シールロードリン
グの溝の好ましい形状と、その他の詳細とを示
す。第６図は、第１図と第２図に断面と正面とが
示されたＶ字形クランプの平面図である。 １０…配管アツセンプリ（ジヨイント）、１１，
１２…配管構成部材、１３，１４…軽量金属管、
１５，１６…コネクタ（フランジ）、１７，１８
…シールロードリング、１９…内径、２０…テー
パー面、２１…半径方向面２２，２３…プラスチ
ツク製ライニング、２４，２５…ガスケツト部、
２６…Ｖ字形クランプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 切頭円錐形のフランジを形成するように90度
   より小さい角度で半径方向外方へ広がつたコネク
   タ部を有する軽量金属配管の構成部材と、 前記コネクタ部内径にほぼ等しい内径と、前記
   フランジの外側凹面に係合するテーー面と、前記
   テーパー面から離れた側の半径方向面とを有する
   シールロードリングと、 前記コネクタ部から外へ延び、前記ロードリン
   グを通り越し、そこから半径方向外方へ張り出し
   前記リングの前記半径方向面上に広がつてガスケ
   ツト部を構成し、それによつて前記ロードリング
   を捕捉するプラスチツク製管ライニングと、 前記切頭円錐形のフランジを取り囲み、かつ前
   記フランジの前記凹面の背後の凸側と係合して、
   前記プラスチツクガスケツト部を、別の構成部材
   の接合面に対して締め付けるＶ字形クランプとを
   具備することを特徴とするライニング付の配管ア
   ツセンプリ。 ２ 前記軽量金属配管の構成部材と、前記シール
   ロードリングと、前記プラスチツク製管ライニン
   グとはそれぞれ一対設けられており、前記Ｖ字形
   クランプは、前記一対の切頭同錐形のフランジを
   取り囲み、かつ前記フランジの前記凹面の背後の
   凸側と係合して、両方のプラスチツクガスケツト
   部を共に締め付けてジヨイントを構成し、各ロー
   ドリングがそれぞれ前記切頭円錐形のフランジと
   前記ガスケツト部との間に介在するようになつて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項に記
   載のライニング付の配管アツセンプリ。 ３ 前記ロードリングの半径方向面には環状溝が
   複数本形成され、前記Ｖ字形クランプが締め付け
   られたとき、前記ガスケツト部のプラスチツクが
   前記環状溝の中に入り込んで前記ガスケツト部を
   固定し、これによりコールドフローを防ぐことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項もしくは第２項
   に記載のライニング付の配管アツセンプリ。 ４ 前記ロードリングの前記テーパー面のテーパ
   ー角度は約70度であることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項もしくは第２項に記載のライニング
   付の配管アツセンプリ。