JPH0453100Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、FM映像信号記録帯域を異にするテ
ープを識別するVTRの記録モード判別表示回路
に関する。

(ロ) 従来の技術 ベータ方式のVTRは、通常輝度信号のFM偏
移域を3.6MHz〜4.8MHzに設定していた。最近で
は、この標準記録モードに比し更に画質を改善す
べく、FM偏移域を4.4MHz〜5.6MHzに設定する
ハイバンド記録モードが採用されつつあり、ベー
ター方式のVTRでは、これら異なる記録モード
のテープを再生し得る様に構成されなければなら
なくなつた。

上述する構成を採用するVTRに付いては、電
子技術出版株式会社発行の雑誌“テレビ技術”′
85年４月号の第52〜61頁にも解説されている。上
述するVTRの再生回路は、ハイバンド記録モー
ドテープを再生するため、その再生FM輝度信号
の再生帯域を広く設定している。

従つて、本来FM偏移域より高域側に記録情報
を持ち得ない標準記録モードで記録されたビデオ
テープを再生して得られる再生FM輝度信号が、
ハイバンド化のために通過帯域を広く設定した再
生アンプを経て増幅されると信号の高域部分の
SN劣化は免れ得ない。

そこで、上述するVTRは、再生回路中に７〜
8MHzの不要上側波帯を落すトラツプ回路とスイ
ツチング回路より成る通過帯域切換回路とを配
し、手動スイツチによりスイツチング回路を制御
して標準記録モードのテープ再生時には、トラツ
プ回路を作動せしめることにより本来記録情報の
存在しない高域をトラツプしている。

上述する不都合に鑑み、出願人は先に特願昭60
−107759号に於て、再生FM輝度信号の復調出力
レベルと基準信号レベルとを比較してモード判別
出力を導出し、該モード判別出力に基づいて前記
通過特性切換回路の切換状態を制御する記録モー
ド判別切換回路を提案した。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかし、上述する従来例の場合、判別状態を使
用者が認識出来ないと云う欠点があつた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 そこで、本考案は、垂直同期パルス発生時に再
生FM映像信号を選択しその他の期間で3.58MHz
のカラーサブキヤリア成分を選択するスイツチン
グ回路と、前記スイツチング出力を復調するFM
復調回路と、FM復調出力をトリガ入力とし準安
定期間を１フイールド周期以上に設定するリトリ
ガラブルモノマルチと、このモノマルチ出力を入
力する表示手段とを、設けることを特徴とする。

(ホ) 作用 よつて、本考案によれば、ハイバンド記録モー
ドテープ再生時には、復調出力が垂直同期パルス
発生時にハイレベルとなりリトリガラブルモノマ
ルチが準安定状態を維持し、その結果表示手段が
ハイバンド記録モードテープの再生を検出する。

(ヘ) 実施例 以下、本考案を図示せる実施例に従い説明す
る。

第１図は本考案の第１の実施例を示し、再生
FM映像信号を再生アンプ１を介してトラツプ回
路２に入力している。このトラツプ出力は、リミ
ツタ３を介して第1FM復調回路４に入力されて
FM復調される。復調された再生映像信号は、ロ
ーパルスフイルタ５、デイエンフアシス回路６を
経て導出される。デイエンフアシス出力を分岐入
力とする垂直同期分離回路７は、垂直同期パルス
を導出する。

この垂直同期パルスは、スイツチング回路９の
制御入力とされる。このスイツチング回路９は、
再生FM映像信号とカラー信号の周波数変換に利
用するサブキヤリア発振回路８が発する3.58MHz
のカラーサブキヤリア成分とを入力している。そ
こで、このスイツチング回路９は、垂直同期パル
ス発生期間中再生FM映像信号を選択し、それ以
外の期間でサブキヤリア成分を選択している。従
つて、垂直同期パルス発生期間に於て、標準記録
モードテープが再生されていると3.6MHzの周波
数成分が導出され、ハイバンド記録モードテープ
が再生されていると4.4MHzの周波数成分が導出
される。よつて、このスイツチング出力を第
2FM復調回路１０にて復調すると、標準記録モ
ードテープ再生時の復調出力は等価パルス部分を
除きほぼ平坦になり、ハイバンド記録モードテー
プ再生時には垂直同期パルス成分がハイレベルと
なる。そこで、本実施例では、この復調出力を波
形整形回路１４に入力している。この波形整形回
路１４は、等価パルスを除去するためにコンデン
サＣを信号路アース間に配し、トランジスタＱの
エミツタに復調出力を入力しており、トランジス
タＱのベース電圧を調整している。従つて、トラ
ンジスタＱは、ハイバンド記録モードテープを再
生するときのみ、垂直同期パルスに同期して非導
通となる。

よつて、後段のリトリガララブルモノマルチ１
１は、ハイバンド記録モードテープ再生時にフイ
ールド周期でトリガされることになる。このリト
リガラブルモノマルチ１１はその準安定期間を１
フイルドより長く例えば１フレームに設定してお
り、ハイバンド記録モードテープを再生している
期間中、準安定状態を維持する。このモノマルチ
出力は、トラツプ回路２に付設した切換回路１３
を制御してトラツプ動作を禁止し、併せて表示手
段を点灯せしめてハイバンド記録モードテープの
再生を表示している。

上述する実施例では、波形整形回路を正しく作
動せしめるためベース電位が設定値を調整しなけ
ればならないが、第２図に要部を図示する第２実
施例の様に、復調出力を、積分回路１５にて積分
した後オペレーシヨンアンプ１６に入力して波形
整形すれば調整を要することなく正確な波形整形
が可能となる。

(ト) 考案の効果 よつて、本考案によれば簡単な構成で記録モー
ドを表示することが出来その効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の回路ブロツク
図、第２図は同第２実施例の要部回路ブロツク図
を示す。 ９……スイツチング回路、１０……FM復調回
路、７……同期分離回路、１１……リトリガラブ
ルモノマルチ、１２……表示手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 同期先端のFM変調周波数を3.6MHzとする標準
   記録モードテープと同期先端のFM変調周波数を
   4.4MHzとするハイバンド記録モードテープとを
   再生し、記録モードに応じて再生FM映像信号の
   通過特性を切換えるビデオテープレコーダに於
   て、 再生映像信号より垂直同期パルスを導出する垂
   直同期分離回路と、 前記垂直同期パルス消勢時に3.58MHzのカラー
   サブキヤリア成分を選択し、前記垂直同期パルス
   発生時に再生FM映像信号を選択するスイツチン
   グ回路と、 該スイツチング出力をFM復調するFM復調回
   路と、 該FM復調出力をトリガ入力とし準安定期間を
   １フイールドより長く設定するリトリガラブルモ
   ノマルチと、 前記モノマルチ出力を入力して記録モードを表
   示する表示手段を、 設けることを特徴とする記録モード判別表示回
   路。